JPH06160327A - 湿度センサ素子およびその製造方法 - Google Patents

湿度センサ素子およびその製造方法

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JPH06160327A
JPH06160327A JP33655892A JP33655892A JPH06160327A JP H06160327 A JPH06160327 A JP H06160327A JP 33655892 A JP33655892 A JP 33655892A JP 33655892 A JP33655892 A JP 33655892A JP H06160327 A JPH06160327 A JP H06160327A
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JP
Japan
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sensor element
humidity sensor
monomer component
thin film
moisture
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JP33655892A
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English (en)
Inventor
Shinichi Tezuka
信一 手塚
Noriyoshi Nanba
憲良 南波
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 雰囲気中の水分を検知、定量するための、耐
水性に優れ、広い湿度領域で安定した出力特性を有する
湿度センサ素子とその製造方法の提供。 【構成】 絶縁基板上にギャップをもつ一対の電極を有
し、このギャップ上に感湿薄膜を有し、さらに必要に応
じて撥水性被膜を有し、この感湿薄膜は、60mol%以上
の導電性モノマー成分と、N−メチロール基またはその
誘導体であるN−メチロール部分および活性水素のうち
の少なくとも1つを含む架橋性モノマー成分との共重合
体の、前記架橋性モノマー成分を、自己架橋したかある
いは架橋剤により架橋させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、雰囲気中の水分を検
知、定量するための湿度センサ素子およびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、湿度センサ素子としては種々の原
理のものが用いられてきたが、それぞれ欠点を有し、そ
の改良のための努力が続けられている。このうち特に高
分子電解質膜を用いたものは、高い湿度領域、特に結露
雰囲気中では高分子電解質が一部溶出するなど耐水性が
悪かったり、湿度を増加させた場合と減少させた場合と
で同じ湿度でも異なる出力値を示し、特に低湿度領域に
おいて、大きなヒステリシスを示す等、広い湿度範囲で
安定した出力特性を得られる湿度センサ素子はみあたら
ない。
【0003】このような欠点を改良する試みは多くあ
り、例えば特公平2−24465号公報では、高分子電
解質として、直鎖の鎖状構造の主鎖部分にカチオン性の
アンモニウム基を有し、必要に応じて基板に対する接着
性および耐水性を向上させる目的でポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルコール等を混合させることにより、
ヒステリシスを大きくすることなく良好なレスポンスが
得られ、基板に対する接着性と耐水性を向上させること
ができるとの提案がある。しかし、この提案では耐水性
については不十分で、結露雰囲気での長時間使用によ
り、出力特性の低下が認められる。
【0004】また、用いた高分子電解質を架橋させる方
法により改良するものとして特開平2−253148号
公報では、4級アンモニウム塩基および水酸基を有する
カチオニックポリマーの、水酸基とジシアノ化合物との
架橋反応により得られた重合体と、熱硬化性樹脂とで相
互侵入網目組織に形成した高分子感湿膜をもつ感湿素子
を提案しており、この提案では耐水性に優れ、ヒステリ
シス変化がほとんど無い感湿センサ素子が得られるとし
ている。しかし、ここで用いられているカチオニックポ
リマー(2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピ
ルトリメチルアンモニウムクロライドポリマー)は、架
橋点としての水酸基が多く、そのため、架橋度を制御す
ることが難しく、架橋度を高めすぎた場合、高湿度下に
長時間さらされて感湿膜が膨潤し、次いで乾燥されるこ
とを繰り返すことで、感湿膜にクラックが生じ、耐久性
が悪くなりやすい。
【0005】そのため架橋度を制御するためにこの提案
では、さらに例えばメトキシメチルメラミンを用い、こ
れらをジイソシアネートによって架橋している。しか
し、イソシアネート基は強い吸湿性を持ち、吸湿による
劣化が速いため、工程管理が難しく、また感湿薄膜の疎
水性を上げ、感湿特性を悪くするため好ましくない。さ
らに、ジイソシアネートで架橋した場合、一般的に着色
したりして、経時特性が悪くなることが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的
は、耐水性に優れ、結露する雰囲気中でも長期間安定に
動作し、その上広い湿度領域で、安定した優れた出力特
性をもつ感湿薄膜を有する湿度センサ素子を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(11)の構成によって達成される。 (1)絶縁基板上にギャップを介して対向するように一
対の電極を有し、このギャップ上に感湿薄膜を有し、こ
の感湿薄膜は、導電性モノマー成分と、N−メチロール
基またはその誘導体であるN−メチロール部分および活
性水素のうちの少なくとも1つを含む架橋性モノマー成
分との重合体の、前記架橋性モノマー成分を、N−メチ
ロール部分と活性水素との反応により、自己架橋したか
あるいは架橋剤により架橋したものである湿度センサ素
子。 (2)前記導電性モノマー成分は、環化重合反応して前
記重合体の主鎖部分に環化重合部を形成する上記(1)
の湿度センサ素子。 (3)前記導電性モノマー成分は、環化重合して前記重
合体の主鎖に4級アンモニウム塩基を形成する上記
(1)または(2)の湿度センサ素子。 (4)前記導電性モノマー成分を形成するモノマーは、
ジアリルアンモニウム系化合物である上記(2)または
(3)の湿度センサ素子。 (5)前記導電性モノマー成分を形成するモノマーは、
ヘプタジエン骨格、ジアクリルアミド骨格およびジメタ
クリルアミド骨格のうちの少なくとも1つを有する上記
(2)の湿度センサ素子。 (6)前記導電性モノマー成分は、重合して前記重合体
の側鎖に4級アンモニウム塩基を有する上記(1)また
は(5)の湿度センサ素子。 (7)前記導電性モノマー成分が前記重合体の60mol%
以上である上記(1)〜(6)のいずれかの湿度センサ
素子。 (8)前記感湿薄膜は、前記導電性モノマー成分と前記
架橋性モノマー成分との重合体を含有するか、あるいは
これに加えて架橋剤を含有する水溶液を用いて形成さ
れ、この水溶液がニュートン粘性を示す上記(1)〜
(7)のいずれかの湿度センサ素子。 (9)前記感湿薄膜上に撥水性被膜を有する上記(1)
〜(8)のいずれかの湿度センサ素子。 (10)絶縁基板上に設けた一対の電極上に、導電性モ
ノマー成分と架橋性モノマー成分との重合体を含有する
か、あるいはこれに加えて架橋剤を含有する水溶液であ
って、ニュートン粘性を示す水溶液を塗布したのち、前
記共重合体を自己架橋するか、あるいは前記架橋剤によ
って架橋させて感湿薄膜を形成する湿度センサ素子の製
造方法。 (11)前記感湿薄膜の低湿度領域でのヒステリシスを
減少させた上記(10)の湿度センサ素子の製造方法。
【0008】
【作用】本発明では、絶縁基板上に設けた一対の電極を
被覆するように導電性高分子の感湿薄膜を形成する。こ
の感湿薄膜は導電性モノマー成分と架橋性モノマー成分
とを有する重合体、特に共重合体で、必要に応じて架橋
剤を添加して、さらに必要に応じて感湿薄膜表面に撥水
性皮膜を形成した上で、架橋処理して得られる。ここで
感湿薄膜に使用される前記共重合体は、分子内に含まれ
る導電性部分、例えば4級アンモニウム塩基の対イオン
が雰囲気中の水分により解離し、イオン導伝性を示す。
そして雰囲気中の水分の多寡により、この解離の程度が
変化するためにこれを利用して湿度を検出するものであ
る。また、前記感湿薄膜は前記共重合体中の架橋性モノ
マー成分を使用して架橋しているため、優れた耐水性を
有する。また前記導電性モノマー成分として、例えば環
化重合反応する化合物を選択することで、前記架橋性モ
ノマー成分との共重合体と、さらに必要に応じて架橋剤
を含有する感湿薄膜溶液はニュートン粘性を示し、この
水溶液より形成した湿度センサ素子は低湿度領域でのヒ
ステリシスをほとんど示さないという特徴を有する。
【0009】また、前記共重合体を形成するモノマー成
分のうち、架橋性モノマー成分含有量を制御すること
で、感湿薄膜の耐水性にかかわる架橋度を容易に制御す
ることができることから、感湿特性を損なうことなく耐
水性を向上させることができる。
【0010】本発明の、環化重合して主鎖部分を形成す
る導電性モノマー成分を湿度センサ素子に使用すること
に関して、特開昭58−97651号公報ではジアリル
アミン誘導体や4−(4−ピリジル)−1,6−ヘプタ
ジエン誘導体等の共重合体を高分子ポリカチオンとして
使用し、耐水性を上げるためには架橋することが好まし
いとの提案がある。しかし、この提案では前記誘導体と
架橋性モノマー成分との共重合体は提案されておらず、
さらに前記共重合体の前記架橋性モノマー成分を架橋成
分として使用することは全く示唆されていない。
【0011】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0012】本発明の湿度センサ素子は、絶縁基板上に
設けた一対の櫛形電極上に、導電性モノマー成分と架橋
性モノマー成分の共重合体の水溶液を塗布し、必要に応
じて架橋剤を添加し、さらに撥水性皮膜を形成した後に
加熱により所定の架橋処理を行なって得られる。
【0013】〔導電性モノマー成分〕本発明に使用する
導電性モノマー成分は種々の親水性基を持つものであっ
てよいが、特にカチオニックモノマーから形成されるも
のであることが好ましい。カチオニックモノマーとして
は、4級アンモニウム塩基を有するものが好ましく、特
に化1により表わされるものである。
【0014】
【化1】
【0015】化1において、Aはアクリロイルオキシ
基、メタクリロイルオキシ基、アクリロイルイミノ基、
メタクリロイルイミノ基、ビニル基、アリル基、ジアリ
ルメチル基、アリルオキシ基、ジアクリロイルイミノ基
またはジメタクリロイルイミノ基等のエチレン性基を表
わす。BはC2 〜C7 のアルキレン、フェニレン等のア
リーレンまたはそれらの一部をヒドロキシル基等が置換
したものあるいはその組み合わせ、さらにこれらに他の
連結基が結合したもの等の連結基ないし単なる結合手を
表わす。R1 は炭素原子数1〜10(以下C1 〜C10)
のアルキル基またはアリール基を表わし、R2 およびR
3 は、それぞれC1 〜C10のアルキル基を表わす。ま
た、前記R1 や、R1 、R2 とBとは、互いに結合して
5員または6員の環、特に芳香環を形成てもよい。さら
に、4級アンモニウム塩基の対アニオン(X)としては
塩素イオン、臭素イオン、よう素イオンなどのハロゲン
イオン、硫酸イオン、過塩素酸イオン、燐酸イオンおよ
び硝酸イオン等の各種酸アニオンが使用でき、これらの
うち、好ましくは塩素イオン、臭素イオン、よう素イオ
ン等である。
【0016】(環化重合主鎖アンモニウム塩型)化1で
表わされる導電性モノマー成分のうち、共重合反応によ
り環化重合し、さらに主鎖部分に4級アンモニウム塩基
を有するものが好ましい。その一例を化2に示す。
【0017】
【化2】
【0018】化2において、2つのRは同一であっても
異なっていてもよく、メチル基等のC1 〜C5 のアルキ
ル基を表わす。また、4級アンモニウム塩基の対アニオ
ン(X)としては塩素イオン、臭素イオン、よう素イオ
ン等のハロゲンイオン、硫酸イオン、過塩素酸イオン、
燐酸イオンおよび硝酸イオン等の各種酸アニオンが使用
でき、これらのうち、好ましくは塩素イオン、臭素イオ
ン、よう素イオン等である。
【0019】これらの具体例を以下に示す。ただし、本
発明は以下の化合物に限定されるものではない。
【0020】
【化3】
【0021】
【化4】
【0022】化3および化4において、4級アンモニウ
ム塩基の対アニオン(X)としては塩素イオン、臭素イ
オン、よう素イオン等のハロゲンイオン、硫酸イオン、
過塩素酸イオン、燐酸イオンおよび硝酸イオン等の各種
酸アニオンが使用でき、これらのうち、好ましくは塩素
イオン、臭素イオン、よう素イオン等である。
【0023】(環化重合側鎖アンモニウム塩型)また、
化1で表わされる導電性モノマー成分のうち、共重合反
応により環化重合し、側鎖に4級アンモニウム塩基を有
するものも好適に使用できる。例えば化5および化6に
示すもの等である。
【0024】
【化5】
【0025】化5において、R4 は化7に示す残基を表
わす。
【0026】
【化6】
【0027】化6において、RはHまたはCH3 を表わ
し、R4 は化7に示す残基を表わす。
【0028】
【化7】
【0029】化7において、B、R1 、R2 およびR3
はそれぞれ化1におけるB、R1 、R2 およびR3 と同
義である。また、4級アンモニウム塩基の対アニオン
(X)としては塩素イオン、臭素イオン、よう素イオン
等のハロゲンイオン、硫酸イオン、過塩素酸イオン、燐
酸イオンおよび硝酸イオン等の各種酸アニオンが使用で
き、これらのうち、好ましくは塩素イオン、臭素イオ
ン、よう素イオン等である。
【0030】化5の具体例を化8および化9に、化6の
具体例を化10および化11に示す。ただし、本発明は
以下の化合物に限定されるものではない。
【0031】
【化8】
【0032】
【化9】
【0033】
【化10】
【0034】
【化11】
【0035】化8〜化11において、4級アンモニウム
塩基の対アニオン(X)としては塩素イオン、臭素イオ
ン、よう素イオン等のハロゲンイオン、硫酸イオン、過
塩素酸イオン、燐酸イオンおよび硝酸イオン等の各種酸
アニオンが使用でき、これらのうち、好ましくは塩素イ
オン、臭素イオン、よう素イオン等である。
【0036】(その他の側鎖4級アンモニウム塩型)ま
た、本発明では、環化重合せず、化1に示すA成分とし
てアクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基または
ビニル基等をもち、側鎖に4級アンモニウム塩基を有す
るものも導電性モノマー成分として使用できる。
【0037】これらの具体例を以下に示す。ただし、本
発明は以下の化合物に限定されるものではない。
【0038】
【化12】
【0039】
【化13】
【0040】
【化14】
【0041】
【化15】
【0042】
【化16】
【0043】
【化17】
【0044】
【化18】
【0045】
【化19】
【0046】
【化20】
【0047】
【化21】
【0048】
【化22】
【0049】
【化23】
【0050】
【化24】
【0051】
【化25】
【0052】化12〜化25において、RはHまたはC
H3 を表わす。さらに、4級アンモニウム塩基の対アニ
オン(X)としては塩素イオン、臭素イオン、よう素イ
オン等のハロゲンイオン、硫酸イオン、過塩素酸イオ
ン、燐酸イオンおよび硝酸イオン等の各種酸アニオンが
使用でき、これらのうち、好ましくは塩素イオン、臭素
イオン、よう素イオン等である。また、化23〜25に
おいて、示した構造式ではビニル基が6員環の4位に結
合したものを示したが、このビニル基の結合位置は2〜
4位のいずれでもよい。
【0053】〔架橋性モノマー成分〕 (活性水素含有)前記共重合体の構成成分のうち、架橋
性モノマー成分を形成するためのモノマーとしては骨格
成分がアクリロイルまたはメタクリロイル系(以下、
(メタ)アクリロイル)のものが好ましく、さらに活性
水素を有する基を有するものである。活性水素を有する
基としては、ヒドロキシ、アミド、カルボキシ、スル
ホ、アミノ等の各種の基が可能であるが、特に−OHま
たは−NH2 あるいは−NHR’(R’はC1 〜C5 の
アルキル基)が好ましい。より具体的には(メタ)アク
リルアミド(CH2 =CR−CONH2 ):あるいはそ
のC1 〜C5 のアルキル置換体(CH2 =CR−CON
HR’)で、さらに必要に応じてOHまたはNH2 等で
置換されたもの:あるいは(メタ)アクリル酸のC1 〜
C5 のアルキルエステル(CH2 =CRCOOR’)で
あって、OHやNH2 等で置換されたもの等が好適であ
る。これらの場合、OHやNH2 は1〜2個程度存在す
ることが好ましい。なお、さらにこれらモノマーは、4
級アンモニウム塩基を持つものであってもよく、これら
は導電性モノマー成分としても使用することになる。こ
れらの架橋性モノマー成分は、前記導電性モノマー成分
との共重合体を形成後、さらに後述する架橋剤を添加す
ることで架橋させる。これらの具体例を以下に示す。た
だし、本発明は以下の化合物に限定されるものではな
い。
【0054】
【化26】
【0055】
【化27】
【0056】
【化28】
【0057】
【化29】
【0058】
【化30】
【0059】
【化31】
【0060】
【化32】
【0061】
【化33】
【0062】
【化34】
【0063】
【化35】
【0064】
【化36】
【0065】化26〜化36において、RはHまたはC
H3 を表わす。さらに、4級アンモニウム塩基の対アニ
オン(X)としては塩素イオン、臭素イオン、よう素イ
オン等のハロゲンイオン、硫酸イオン、過塩素酸イオ
ン、燐酸イオンおよび硝酸イオン等の各種酸アニオンが
使用でき、これらのうち、好ましくは塩素イオン、臭素
イオン、よう素イオン等である。
【0066】(自己架橋タイプ)前記に加えて、本発明
では架橋性モノマー成分を形成するためのモノマーとし
ては、アクリルアミドまたはメタクリルアミドであっ
て、そのアミド基にメチロール(−CH2 OH)または
そのC1 〜C5 のアルキルエーテル誘導体をもつ化合物
等も使用することができる。これらの架橋性モノマー成
分は、前記導電性モノマー成分との共重合体を形成後、
後述する架橋処理により自己架橋する。あるいは必要に
応じて他の架橋剤と架橋させることもできる。これらの
具体例を以下に示す。ただし、本発明は以下の化合物に
限定されるものではない。
【0067】
【化37】
【0068】
【化38】
【0069】
【化39】
【0070】
【化40】
【0071】
【化41】
【0072】化37〜化41において、RはHまたはC
H3 を表わす。
【0073】〔架橋剤〕前記架橋性モノマー成分を架橋
させるための架橋剤としては、N−メチロール化メラミ
ン、炭素数1〜5程度のアルコキシメチル化したメラミ
ンあるいはそのメラミン分子の重合度が2〜100程度
の初期縮合物、さらにはNーメチロール化ウレア、炭素
数1〜5程度のアルコキシメチル化したウレアあるいは
そのウレア分子の重合度が2〜300程度の初期縮合物
等のものである。この場合、N−メチロールないしN−
アルコキシメチル部分は、分子中に2〜200程度存在
する。また、アクリルアミドまたはメタクリルアミドで
あって、そのN位にメチロール(−CH2 OH)または
そのC1 〜C5 のアルキルエーテル誘導体が結合したモ
ノマー化合物を重合させた重合体も使用できる。この重
合体の平均分子量(Mw)は、1万〜300万程度のポリマ
ー化合物等が使用できる。
【0074】また前記架橋剤として使用できるものはさ
らに前記導電性モノマー成分と、前記架橋性モノマー成
分のうち、アクリルアミドまたはメタクリルアミドのメ
チロール(−CH2 OH)またはそのC1 〜C5 のアル
キルエーテル誘導体との共重合体で、前記導電性モノマ
ーの共重合含有比率が60mol%以下のもので、平均分子
量(Mw)が、1万〜300万程度の共重合体も包含され
る。この場合は自己架橋タイプの架橋性モノマー成分を
有する2種以上の共重合体を相互に架橋したものに該当
する。
【0075】〔共重合〕 (導電性モノマー成分の含有量)これらの構成成分を使
用して絶縁基板上に感湿薄膜を形成するが、まず前記導
電性モノマー成分と前記架橋性モノマー成分とを共重合
させる。本発明では、導電性モノマー成分の含有量は、
前記共重合体中60mol%以上で、好ましくは70mol%以
上である。導電性モノマー成分が少なすぎると特に低湿
度領域の出力が著しく低下し、好ましくない。
【0076】さらに本発明では、それぞれ適当な一種類
ずつの前記導電性モノマーと前記架橋性モノマーとを共
重合させてもよく、また、例えば単独または複数種の導
電性モノマー成分と、単独または複数種の架橋性モノマ
ー成分とを任意に組み合わせて共重合させてもよい。ま
た、導電性モノマー成分と架橋性モノマー成分との性質
をを兼ね備えた化合物を共重合させたものを使用させる
こともでき、その場合は4級アンモニウム塩基が多くな
り、湿度センサ素子としたときに高い出力が得られる。
【0077】この導電性モノマー成分と架橋性モノマー
成分の共重合反応は、通常ラジカル重合によって行な
う。この反応を開始させるために、0.5〜3wt% 程度
の反応開始剤を添加するが、本発明に使用する反応開始
剤としては特に制限はなく、通常用いられる熱ラジカル
開始剤や光ラジカル開始剤を使用することができる。
【0078】熱ラジカル開始剤としては過酸化物系ラジ
カル開始剤やアゾ系ラジカル開始剤が使用でき、また光
ラジカル開始剤としてはミヒラーケトン系開始剤、チオ
キサントン系開始剤、ベンゾフェノン系開始剤またはア
セトフェノン系開始剤等いずれも使用することができ、
好ましくは過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、tert
- ブチルハイドロパーオキサイド等を使用すればよい。
【0079】この反応開始剤を加えて好ましくは窒素等
の不活性ガス雰囲気下で、使用する導電性モノマー成分
および架橋性モノマー成分に最適な条件を選択して常法
通りに加熱または光により重合反応を行なえばよい。こ
の場合の最適な条件とは、使用する導電性モノマー成
分、架橋性モノマー成分およびラジカル開始剤等に固有
の、例えばそれぞれを製造したメーカーが指定した条
件、または実験により得られた条件等である。
【0080】このようにして得られた共重合体の平均分
子量(Mw)は好ましくは1万〜500万程度である。分子
量が大きすぎると感湿薄膜溶液を調製した際、ゲル状の
溶液となり、均一な感湿薄膜の形成が困難となり、一方
小さすぎると耐水性が低下するため好ましくない。
【0081】〔感湿薄膜の調製〕 (架橋剤添加)このようにして得られた共重合体を単独
で、または複数の異なる共重合体を組み合わせて感湿薄
膜溶液を調製するが、本発明では耐水性を高めるために
共重合体の前記架橋性モノマー成分部分の架橋処理を行
なうことが好ましい。そのため前記架橋性モノマー成分
として、架橋剤の添加により架橋させる化合物を使用す
る場合は、前記共重合体の架橋性モノマー成分0.2〜
6meq/g 程度に対して、前記架橋剤の反応性基当り2〜
30meq/g 程度のものを、20〜60wt% 程度の比率で
混合して感湿薄膜溶液を調製する。
【0082】また、架橋性モノマー成分として前記自己
架橋可能な化合物を使用した場合は、架橋剤は添加せず
に共重合体を感湿薄膜溶液としてもよく、また前記と同
様に架橋剤を添加してもよい。この場合、架橋剤を添加
することでさらに湿度センサ素子としたときの耐水性の
向上が期待できる。
【0083】〔ニュートン粘性〕このように調製した感
湿薄膜溶液のうち、環化重合反応をともなう導電性モノ
マー成分を使用した共重合体から調製した溶液は特にニ
ュートン粘性を示し、このニュートン粘性を示す感湿薄
膜溶液を用いて形成した湿度センサ素子は、低湿度領域
でのヒステリシスがきわめてちいさくなる。従って、ニ
ュートン粘性を示す感湿薄膜溶液を使用することで、広
い湿度領域にわたって優れた特性を有する湿度センサ素
子を製造することができる。また、共重合体に環化重合
反応をともなわない導電性モノマー成分を使用して調製
した感湿薄膜溶液は非ニュートン粘性を示し、この感湿
薄膜溶液を使用して製造した湿度センサ素子は、低湿度
領域でわずかにヒステリシスがみられる。しかし、本発
明の特徴である高い耐水性を有することから、高湿度領
域で使用するための優れた湿度センサ素子として使用で
きる。
【0084】さらに、本発明では環化重合反応をともな
う導電性モノマー成分を使用して得られ、感湿薄膜溶液
にするとニュートン粘性を示す共重合体どうしを混合し
て感湿薄膜溶液を調製しても、前記ニュートン粘性を示
す共重合体と、環化重合をともなわない導電性モノマー
成分をそれぞれ単独または複数を使用して得られ、感湿
薄膜溶液にすると非ニュートン粘性を示す共重合体とを
混合して感湿薄膜溶液を調製しても、前記非ニュートン
粘性を示す共重合体どうしを混合して感湿薄膜溶液を調
製してもよい。この場合、上記ニュートン粘性を示す共
重合体からなる感湿薄膜溶液を使用して製造した湿度セ
ンサ素子は、ヒステリシスがみられない。
【0085】本発明においてニュートン粘性を有すると
は、水溶液の粘度をB型粘度計を用いて測定したとき、
粘度計回転子の回転数を変えて測定しても、粘度が実質
的に変化しないものをいう。さらに前記実質的に変化し
ないとは、1wt% の同一試料水溶液の粘度を、B型粘度
計の回転数を12rpm 、30rpm 、60rpm に変化させ
て測定したとき、各回転数での測定値の変化の割合が±
10%以内であるものとする。
【0086】〔基板〕このようにして得られた感湿薄膜
溶液を用いて、図1に一例として示すような湿度センサ
素子1を形成する。本発明に用いる絶縁基板2として
は、材質は感湿薄膜3との接着性が良好で、かつ電気絶
縁性を有するものであればどのようなものでもよく、例
えばガラス、プラスチック、セラミックまたは絶縁被覆
した金属等が用いられる。
【0087】また、電極4は通常使用されているもので
あれば特に制限はなく、例えばAuないしはRuO2 等
より成る低抵抗ペースト等が使用できる。また電極端子
6は半田との相溶性のあるものであればどのようなもの
でもよく、例えばAg−Pd合金等を用い、これらを通
常の方法で印刷して高温焼結すればよい。さらに、例え
ば電極4にAuを用いる場合は、半田付け処理時のAu
拡散防止のためにレジストまたはガラスよりなるレジス
ト膜9を設けることが好ましい。レジスト膜9の厚さお
よび形状には制限はなく、半田付け処理時のAu拡散防
止の効果を有すればよい。
【0088】〔膜形成〕本発明の感湿薄膜溶液から絶縁
基板上に感湿薄膜を形成する方法としては、例えば浸漬
(ディッピング)法、刷毛塗り法、グラビア印刷法、ス
クリーン印刷法、スピナー塗布法等種々の方法が使用で
き、工程や製品の用途・種類等により選択すればよい。
【0089】(膜厚)また、本発明の感湿薄膜の厚さは
乾燥厚として1〜10μm 程度であることが好ましい
が、さらに好ましくは2〜5μm 程度である。膜厚が厚
すぎると、湿度に対する膜の電気抵抗値の反応速度すな
わちレスポンスが遅くなり、膜厚が薄すぎると、特に低
湿度領域での出力が低下し、さらに耐水性なども低下す
ることになり、好ましくない。
【0090】(撥水性被膜)本発明の湿度センサ素子の
感湿薄膜の表面には撥水性皮膜を形成することが好まし
い。撥水性皮膜を形成することにより、継続使用による
基体とセンサ膜との剥離や膜間の剥離が防止される。こ
のため、センサはさらに耐久性に優れたものとなり、水
分の検知、定量の信頼性がさらに向上することになる。
【0091】撥水性被膜は、水との接触角が90°以
上、特に90〜130°であり、付着する水滴に対する
影響を防止することが好ましい。また、同時に十分な水
分の透過を確保する必要があり、そのためには膜厚を5
μm 以下、特に0.1〜2μmに規制することが好まし
い。
【0092】このような撥水性被膜を構成する材質とし
ては、疎水性のポリマー、例えばポリテトラフルオロエ
チレン等のフッ素系ポリマー;ポリエチレンやポリプロ
ピレン等のオレフィン系ポリマー;シリコーン系ポリマ
ー等が好適に使用される。このような撥水性被膜の保護
膜の形成方法に限定はないが、前記感湿薄膜の形成方法
と同様、浸漬(ディッピング)法等によって形成すれば
よい。
【0093】〔架橋処理〕このようにして電極を有する
絶縁基板上に塗布され、必要に応じて表面に撥水性皮膜
を有する感湿薄膜の架橋処理は、120〜220℃程度
で、好ましくは120〜180℃程度で10分〜5時間
程度加熱することで行なえばよい。このとき好ましくは
窒素雰囲気等の不活性ガス中で加熱処理を行なうことで
熱による酸化を防止することができる。
【0094】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。 実施例1 導電性モノマーとしてジアリルジメチルアンモニウムク
ロライド(60%水溶液)43.1gと、架橋性モノマ
ーとしてアクリルアミド2.84gとを蒸留水97.5
gに溶解し、tert- ブチルハイドロパーオキサイド0.
3gを加えて窒素雰囲気下、75℃、24時間攪拌しな
がら、共重合反応を行なった。反応終了後冷却し、蒸留
水を加え、固形分濃度1wt% の溶液を得た(共重合モル
比 導電性モノマー成分:架橋性モノマー成分=約8
0:20以下同じ)。
【0095】また、架橋剤として、トリメトキシメチル
メラミンの80%水溶液を蒸留水で1wt% に希釈したも
のを架橋剤溶液として用いた。
【0096】上記1wt% 共重合体溶液と1wt% 架橋剤溶
液を、重量比で2:1に混合したものを感湿薄膜溶液と
し、図1に示す多孔質セラミック基板2上にディッピン
グにより塗布し、70〜80℃で5分間乾燥して感湿薄
膜3を形成した。次に、アモルファステフロン(テフロ
ンAF2400:デュポン社製)を飽和炭化フッ素(フ
ロリナートFC43:住友3M社製)に溶解し、0.2
5wt% に調製した溶液を用い、前記形成した感湿薄膜上
にディッピングにより塗布・含浸させ、70〜80℃で
5分間乾燥して撥水性被膜を形成した後、180℃で2
時間架橋処理を行い、湿度センサ素子を得た。
【0097】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の測定および耐水性試験をおこなった。出力特
性は特開平2−123843号公報に記載の回路に湿度
センサ素子を組み込み、分流式湿度発生装置(モデルS
RH−1、神栄株式会社製)を用いて測定した。前記分
流湿度発生装置内に前記回路に組み込んだ湿度センサ素
子を置き、25℃にて相対湿度を低湿度側から高湿度側
へ、続けて高湿度側から低湿度側へ、0〜95%の範囲
で9〜11種類の設定値を設けて段階的に変化させ、各
設定値における出力電圧を測定した。ただし各出力値
は、各設定湿度に15分間保った後の読み取り値とし
た。得られた結果を図2に示す。
【0098】耐水性試験は、湿度センサ素子を前記回路
に組み込み、まず、一定湿度に保った前記分流式湿度発
生装置内に15分間静置し、出力電圧を測定した。続い
て湿度センサ素子を蒸留水中に15分間浸漬したのち、
取出して70℃5分間乾燥し、これを前記と同様に一定
湿度で15分間保ち、出力電圧を測定した。この蒸留水
浸漬と一定湿度で放置後の出力電圧測定を繰り返すこと
により、湿度センサ素子の出力特性の変化を測定した。
一定湿度の設定値は94%(a)、58%(b)、48
%(c)、26%(d)および12%(e)とした。得
られた結果を図14に示す。図中のa〜eはそれぞれ前
記湿度の設定値を示す。
【0099】実施例2 導電性モノマーとしてジアリルジメチルアンモニウムク
ロライド(60%水溶液)43.1gと、架橋性モノマ
ーとして2−ヒドロキシエチルアクリレート4.64g
とを蒸留水104.7gに溶解し、tert- ブチルハイド
ロパーオキサイド0.3gを加えて窒素雰囲気下、75
℃、24時間攪拌しながら、共重合反応を行なった。反
応終了後冷却し、蒸留水を加え、固形分濃度1wt% の溶
液を得た(共重合モル比約80:20)。これを共重合
体溶液として用いたほかは、実施例1と同様の方法で湿
度センサ素子を得た。
【0100】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性および耐水性を、実施例1と同様にして測定し
た。得られた出力特性の測定結果を図3に、耐水性の測
定結果を図15にそれぞれ示す。
【0101】実施例3 導電性モノマーとしてジアリルジメチルアンモニウムク
ロライド(60%水溶液)43.1gと、架橋性モノマ
ーとしてN−メチロールアクリルアミド3.64gとを
蒸留水100.7gに溶解し、過硫酸アンモニウム0.
3gを加えて窒素雰囲気下、25℃、5時間、さらに6
0℃で8時間攪拌しながら、共重合反応を行なった。反
応終了後冷却し、蒸留水を加え、固形分濃度1wt% の溶
液を得た(共重合モル比約80:20)。これを共重合
体溶液として用いたほかは、実施例1と同様の方法で湿
度センサ素子を得た。
【0102】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性および耐水性を、実施例1と同様にして測定し
た。得られた出力特性の測定結果を図4に、耐水性の測
定結果を図16にそれぞれ示す。
【0103】実施例4 導電性モノマーとしてジアリルジメチルアンモニウムク
ロライド(60%水溶液)43.1gと、架橋性モノマ
ーとしてN−ブトキシメチルアクリルアミド6.29g
とを蒸留水111.3gに溶解し、過硫酸アンモニウム
0.3gを加えて窒素雰囲気下、25℃、5時間、さら
に60℃、8時間攪拌しながら、共重合反応を行なっ
た。反応終了後冷却し、蒸留水を加え、固形分濃度1wt
% の溶液を得た(共重合モル比約80:20)。これを
共重合体溶液として用いたほかは、実施例1と同様の方
法で湿度センサ素子を得た。
【0104】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性および耐水性を、実施例1と同様にして測定し
た。得られた出力特性の測定結果を図5に、耐水性の測
定結果を図17にそれぞれ示す。
【0105】実施例5 導電性モノマーとしてジアリルジメチルアンモニウムク
ロライド(60%水溶液)26.9gと、架橋性モノマ
ーとして2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプ
ロピルトリメチルアンモニウムクロライド23.8gと
を蒸留水149gに溶解し、tert- ブチルハイドロパー
オキサイド0.3gを加えて窒素雰囲気下、75℃、2
4時間攪拌しながら、共重合反応を行なった。反応終了
後冷却し、蒸留水を加え、固形分濃度1wt% の溶液を得
た(共重合モル比約50:50)。これを共重合体溶液
として用いたほかは、実施例1と同様の方法で湿度セン
サ素子を得た。ただし、本実施例で架橋性モノマーとし
て加えた2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプ
ロピルトリメチルアンモニウムクロライドは4級アンモ
ニウム塩基をもち、導電性モノマー成分として考えるこ
ともできる。
【0106】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性および耐水性を、実施例1と同様にして測定し
た。得られた出力特性の測定結果を図6に、耐水性の測
定結果を図18にそれぞれ示す。
【0107】実施例6 高分子凝集剤として市販されている2−メタクリルオキ
シエチルトリメチルアンモニウムクロライドと、アクリ
ルアミドの共重合体(共重合モル比80:20)を蒸留
水に溶解し、固形分濃度1wt% の共重合体溶液を調製し
た。これを用いて実施例1と同様の方法で湿度センサ素
子を得た。これを共重合体溶液として用いたほかは、実
施例1と同様の方法で湿度センサ素子を得た。
【0108】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性および耐水性を、実施例1と同様にして測定し
た。得られた出力特性の測定結果を図7に、耐水性の測
定結果を図19にそれぞれ示す。
【0109】実施例7 導電性モノマーとして2−メタクリルオキシエチルトリ
メチルアンモニウムクロライド(80%水溶液)41.
5gと、架橋性モノマーとして2−ヒドロキシエチルア
クリレート4.64gとを蒸留水143.2gに溶解
し、過硫酸カリウム0.4gを加えて窒素雰囲気下、2
5℃、1時間、さらに60℃、5時間攪拌しながら、共
重合反応を行なった。反応終了後冷却し、蒸留水を加
え、固形分濃度1wt% の溶液を得た(共重合モル比約8
0:20)。これを共重合体溶液として用いたほかは、
実施例1と同様の方法で湿度センサ素子を得た。
【0110】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性および耐水性を、実施例1と同様にして測定し
た。得られた出力特性の測定結果を図8に、耐水性の測
定結果を図20にそれぞれ示す。
【0111】実施例8 導電性モノマーとして2−メタクリルオキシエチルトリ
メチルアンモニウムクロライド(80%水溶液)41.
5gと、架橋性モノマーとしてN−メチロールアクリル
アミド3.64gとを蒸留水139.1gに溶解し、過
硫酸カリウム0.4gを加えて窒素雰囲気下、25℃、
1時間、さらに60℃、5時間攪拌しながら、共重合反
応を行なった。反応終了後冷却し、蒸留水を加え、固形
分濃度1wt% の溶液を得た(共重合モル比約80:2
0)。これを共重合体溶液として用いたほかは、実施例
1と同様の方法で湿度センサ素子を得た。
【0112】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性および耐水性を、実施例1と同様にして測定し
た。得られた出力特性の測定結果を図9に、耐水性の測
定結果を図21にそれぞれ示す。
【0113】実施例9 実施例5の1wt% 共重合体溶液と、架橋剤溶液として2
−メタクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロ
ライドと、N−メチロールアクリルアミドとを共重合体
モル比で50:50になるように溶解して実施例7と同
様の条件で共重合体を合成し、これを蒸留水に溶解し、
1wt% 溶液としたものとを重量比1:1で混合して感湿
薄膜溶液とし、実施例1と同様の方法で絶縁基板上への
塗布、撥水性被膜形成そして架橋処理を行なって湿度セ
ンサ素子を得た。
【0114】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性および耐水性を、実施例1と同様にして測定し
た。得られた出力特性の測定結果を図10に、耐水性の
測定結果を図22にそれぞれ示す。
【0115】実施例10 実施例1の1wt% 共重合体溶液と、架橋剤溶液としてジ
アリルジメチルアンモニウムクロライドと、N−メチロ
ールアクリルアミドとを共重合体モル比で50:50に
なるように溶解して実施例3と同様の条件で共重合体を
合成し、これを蒸留水に溶解し、1wt% 溶液としたもの
とを、重量比1:1で混合して感湿薄膜溶液とし、実施
例1と同様の方法で絶縁基板上への塗布、撥水性被膜形
成そして架橋処理を行なって湿度センサ素子を得た。
【0116】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性および耐水性を、実施例1と同様にして測定し
た。得られた出力特性の測定結果を図11に、耐水性の
測定結果を図23にそれぞれ示す。
【0117】実施例11 実施例5で得られた1wt% 共重合体溶液と、実施例9で
得られた架橋剤の1wt% 溶液とを重量比で1:1に混合
したものを感湿薄膜溶液とし、実施例1と同様の方法で
絶縁基板上への塗布、撥水性被膜形成そして架橋処理を
行なって湿度センサ素子を得た。
【0118】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性および耐水性を、実施例1と同様にして測定し
た。得られた出力特性の測定結果を図12に、耐水性の
測定結果を図24にそれぞれ示す。
【0119】比較例1 特公平2−24465号公報に記載の湿度センサ素子の
うち第一の発明のものを用いて、出力特性および耐水性
を、実施例1と同様にして測定した。得られた出力特性
の測定結果を図13に、耐水性の測定結果を図25にそ
れぞれ示す。
【0120】<出力特性測定結果>導電性モノマーとし
て主鎖に環状構造を持つ共重合体を形成する化合物を使
用した実施例1〜4および10の出力特性結果を図2、
3、4、5および11に示した。これらの図より明らか
なように、低湿度領域でのヒステリシスが認められず、
さらに高湿度領域から低湿度領域にわたり良好な出力が
得られる。
【0121】導電性モノマーとして主鎖に環状構造をも
たない共重合体を形成する化合物を使用した実施例5〜
9および11の出力特性の結果を図6〜10および12
に示した。これらの図では低湿度領域にわずかにヒステ
リシスが認められる。
【0122】比較例1の結果を図13に示した。ヒステ
リシスは認められないが、低湿度領域、特に10%以下
で出力変化が得られないことがわかる。
【0123】<耐水性試験測定結果>耐水性試験の測定
結果は実施例1〜11の結果を図14〜24に、比較例
1の結果を図25に示す。本発明の湿度センサ素子の測
定結果と比較例1の結果より、明らかに本発明の湿度セ
ンサ素子の耐水性が優れていることが示されている。
【0124】
【発明の効果】本発明の湿度センサ素子およびその製造
方法によれば、耐水性に優れ、結露する雰囲気中でも長
期間安定に動作し、さらにニュートン粘性を示す感湿薄
膜溶液より形成した湿度センサ素子は、ヒステリシスが
きわめて小さい。従って広い湿度領域で、安定した優れ
た出力特性をもつ湿度センサ素子を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の湿度センサ素子の構成例の一つを示す
平面図である。
【図2】実施例1で得た湿度センサ素子の出力特性測定
結果を示すグラフである。
【図3】実施例2で得た湿度センサ素子の出力特性測定
結果を示すグラフである。
【図4】実施例3で得た湿度センサ素子の出力特性測定
結果を示すグラフである。
【図5】実施例4で得た湿度センサ素子の出力特性測定
結果を示すグラフである。
【図6】実施例5で得た湿度センサ素子の出力特性測定
結果を示すグラフである。
【図7】実施例6で得た湿度センサ素子の出力特性測定
結果を示すグラフである。
【図8】実施例7で得た湿度センサ素子の出力特性測定
結果を示すグラフである。
【図9】実施例8で得た湿度センサ素子の出力特性測定
結果を示すグラフである。
【図10】実施例9で得た湿度センサ素子の出力特性測
定結果を示すグラフである。
【図11】実施例10で得た湿度センサ素子の出力特性
測定結果を示すグラフである。
【図12】実施例11で得た湿度センサ素子の出力特性
測定結果を示すグラフである。
【図13】比較例1の湿度センサ素子の出力特性測定結
果を示すグラフである。
【図14】実施例1で得た湿度センサ素子の耐水性試験
の測定結果を示すグラフである。
【図15】実施例2で得た湿度センサ素子の耐水性試験
の測定結果を示すグラフである。
【図16】実施例3で得た湿度センサ素子の耐水性試験
の測定結果を示すグラフである。
【図17】実施例4で得た湿度センサ素子の耐水性試験
の測定結果を示すグラフである。
【図18】実施例5で得た湿度センサ素子の耐水性試験
の測定結果を示すグラフである。
【図19】実施例6で得た湿度センサ素子の耐水性試験
の測定結果を示すグラフである。
【図20】実施例7で得た湿度センサ素子の耐水性試験
の測定結果を示すグラフである。
【図21】実施例8で得た湿度センサ素子の耐水性試験
の測定結果を示すグラフである。
【図22】実施例9で得た湿度センサ素子の耐水性試験
の測定結果を示すグラフである。
【図23】実施例10で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図24】実施例11で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図25】比較例1の湿度センサ素子の耐水性試験の測
定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 湿度センサ素子 2 絶縁基板 3 感湿薄膜 4 電極 5 ギャップ 6 電極端子 7 リード線 8 半田 9 レジスト膜
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】化1において、Aはアクリロイルオキシ
基、メタクリロイルオキシ基、アクリロイルイミノ基、
メタクリロイルイミノ基、ビニル基、アリル基、ジアリ
ルメチル基、アリルオキシ基、ジアクリロイルイミノ基
またはジメタクリロイルイミノ基等のエチレン性基を表
わす。BはC2〜C7のアルキレン、フェニレン等のア
リーレンまたはそれらの一部をヒドロキシル基等が置換
したものあるいはその組み合わせ、さらにこれらに他の
連結基が結合したもの等の連結基ないし単なる結合手を
表わす。R1は炭素原子数1〜10(以下C1〜
C10)のアルキル基またはアリル基を表わし、R2お
よびR3は、それぞれC1〜C10のアルキル基を表わ
す。また、前記R1や、R1、R2とBとは、互いに結
合して5員または6員の環、特に芳香環を形成てもよ
い。さらに、4級アンモニウム塩基の対アニオン(X)
としては塩素イオン、臭素イオン、よう素イオンなどの
ハロゲンイオン、硫酸イオン、過塩素酸イオン、燐酸イ
オンおよび硝酸イオン等の各種酸アニオンが使用でき、
これらのうち、好ましくは塩素イオン、臭素イオン、よ
う素イオン等である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正内容】
【0076】さらに本発明では、それぞれ適当な一種類
ずつの前記導電性モノマーと前記架橋性モノマーとを共
重合させてもよく、また、例えば単独または複数種の導
電性モノマー成分と、単独または複数種の架橋性モノマ
ー成分とを任意に組み合わせて共重合させてもよい。ま
た、導電性モノマー成分と架橋性モノマー成分との性質
を兼ね備えた化合物を共重合させたものを使用させるこ
ともでき、その場合は4級アンモニウム塩基が多くな
り、湿度センサ素子としたときに高い出力が得られる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上にギャップを介して対向する
    ように一対の電極を有し、このギャップ上に感湿薄膜を
    有し、この感湿薄膜は、導電性モノマー成分と、N−メ
    チロール基またはその誘導体であるN−メチロール部分
    および活性水素のうちの少なくとも1つを含む架橋性モ
    ノマー成分との重合体の、前記架橋性モノマー成分を、
    N−メチロール部分と活性水素との反応により、自己架
    橋したかあるいは架橋剤により架橋したものである湿度
    センサ素子。
  2. 【請求項2】 前記導電性モノマー成分は、環化重合反
    応して前記重合体の主鎖部分に環化重合部を形成する請
    求項1の湿度センサ素子。
  3. 【請求項3】 前記導電性モノマー成分は、環化重合し
    て前記重合体の主鎖に4級アンモニウム塩基を形成する
    請求項1または2の湿度センサ素子。
  4. 【請求項4】 前記導電性モノマー成分を形成するモノ
    マーは、ジアリルアンモニウム系化合物である請求項2
    または3の湿度センサ素子。
  5. 【請求項5】 前記導電性モノマー成分を形成するモノ
    マーは、ヘプタジエン骨格、ジアクリルアミド骨格およ
    びジメタクリルアミド骨格のうちの少なくとも1つを有
    する請求項2の湿度センサ素子。
  6. 【請求項6】 前記導電性モノマー成分は、重合して前
    記重合体の側鎖に4級アンモニウム塩基を有する請求項
    1または5の湿度センサ素子。
  7. 【請求項7】 前記導電性モノマー成分が前記重合体の
    60mol%以上である請求項1〜6のいずれかの湿度セン
    サ素子。
  8. 【請求項8】 前記感湿薄膜は、前記導電性モノマー成
    分と前記架橋性モノマー成分との重合体を含有するか、
    あるいはこれに加えて架橋剤を含有する水溶液を用いて
    形成され、この水溶液がニュートン粘性を示す請求項1
    〜7のいずれかの湿度センサ素子。
  9. 【請求項9】 前記感湿薄膜上に撥水性被膜を有する請
    求項1〜8のいずれかの湿度センサ素子。
  10. 【請求項10】 絶縁基板上に設けた一対の電極上に、
    導電性モノマー成分と架橋性モノマー成分との重合体を
    含有するか、あるいはこれに加えて架橋剤を含有する水
    溶液であって、ニュートン粘性を示す水溶液を塗布した
    のち、前記共重合体を自己架橋するか、あるいは前記架
    橋剤によって架橋させて感湿薄膜を形成する湿度センサ
    素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記感湿薄膜の低湿度領域でのヒステ
    リシスを減少させた請求項10の湿度センサ素子の製造
    方法。
JP33655892A 1992-11-24 1992-11-24 湿度センサ素子およびその製造方法 Withdrawn JPH06160327A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008120465A1 (ja) * 2007-04-03 2008-10-09 Mitsubishi Polyester Film Corporation 帯電防止性フィルム、表面保護フィルム用ポリエステルフィルム及び光学部材表面保護用ポリエステルフィルム
JP2008255177A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 帯電防止性フィルム
JP2008255184A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 表面保護フィルム用ポリエステルフィルムおよび光学部材表面保護用ポリエステルフィルム

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