JPH061639A - 耐火性ガラスパネル - Google Patents

耐火性ガラスパネル

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JPH061639A
JPH061639A JP4185808A JP18580892A JPH061639A JP H061639 A JPH061639 A JP H061639A JP 4185808 A JP4185808 A JP 4185808A JP 18580892 A JP18580892 A JP 18580892A JP H061639 A JPH061639 A JP H061639A
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hydrogel
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Akihiko Sakamoto
明彦 坂本
Tadashi Takahashi
忠 高橋
Masayuki Ninomiya
正幸 二宮
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Nippon Electric Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 火災時の高温下に曝されても割れることがな
く、火災を遮蔽することが可能であり、結晶化ガラス板
を使用しても研磨コストを低減することができ、またス
ペーサを接着剤によって接着させる作業が不要であり、
しかも熱膨張係数の異なるガラス板同士を用い、温度が
変化しやすい環境下においても、良好な接着状態を保つ
耐火性ガラスパネルを提供することを目的とする。 【構成】 1枚の低膨張結晶化ガラス板16の両側にソ
ーダ石灰ガラス板17、18が各々1mmの間隔を設け
て対設し、各ガラス板16、17、18の間隙には、各
々ハイドロゲル19、20が封入され、また各ガラス板
16、17、18の周囲は、両面接着テープ21、22
によって接着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐火性ガラスパネルに
関するものであり、より具体的には、建物の間仕切りや
開口部等に使用され、火災時に延焼や煙の拡散を防止す
る防火戸に使用される耐火性ガラスパネルに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より防火戸に使用される耐火性ガラ
スとしては、主に透明の低膨張結晶化ガラス板が用いら
れており、このガラス板は、火災時の高温に曝されても
割れることがなく、火炎を遮蔽することが可能である。
【0003】しかしながら通常、結晶化ガラス板は、溶
融ガラスを2本のロールの間を通すことによって成形さ
れるため、表面にロール跡が残りやすく、防火戸として
必要な外観品位が得られない。そのため成形・結晶化後
に両面を研磨することによって外観品位を向上させる必
要があるが、この種のガラスは、内部に多数の結晶が析
出して硬度が高いため、研磨時間が長くなり、これに要
するコストが非常に高くなるという問題がある。
【0004】また低膨張結晶化ガラス板は、高温下にお
いても透明性を維持し続け、熱線を透過するため、非加
熱側の雰囲気の温度も徐々に上昇し、最終的に非加熱側
の可燃物を発火させる虞れがある。
【0005】このような事情から、複数枚のガラス板を
一定間隔を設けて対設させ、それらの間隙に発泡性のハ
イドロゲルを挟んでなる耐火性ガラスパネルが各種提案
されており、本出願人も特願平4−21908号におい
て、複数枚のガラス板の周囲の間にシール材で接着固定
されたスペーサを介在させ、各ガラス板の間隙にハイド
ロゲルを封入し、少なくとも一方のガラス板が低膨張結
晶化ガラス板からなる耐火性ガラスパネルを提案してい
る。
【0006】このような耐火性ガラスパネルを防火戸に
使用すると、火災時に高温下に曝された場合、ハイドロ
ゲルが発泡することによって不透明となり、熱線を透過
させないため、非加熱側の温度の上昇を抑えることが可
能となる。
【0007】またこの耐火性ガラスパネルの場合、低膨
張結晶化ガラス板を使用しても、少なくとも一方の面だ
けを研磨すれば、良好な外観品位が得られる。すなわち
他方の面を未研磨状態にしておいても、未研磨面をハイ
ドロゲルと接触させるようにしてパネルを組み立てるこ
とによって、結晶化ガラス板の表面に残ったロール跡に
起因する光線の乱反射や透過像のゆがみが抑えられるた
め、良好な外観品位のガラスパネルが得られ、且つ、研
磨コストも低減することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら特願平4
−21908号の耐火性ガラスパネルは、結晶化ガラ
ス、セラミックあるいは金属からなるスペーサを使用す
るため、複数枚のガラス板とスペーサを接着するための
接着剤が必要であり、接着作業が非常に繁雑である。
【0009】またこの耐火性ガラスパネルは、熱膨張係
数の異なるガラス板同士の間にスペーサが位置するよう
にして接着されてなるため、温度が変化する環境下に置
かれると、スペーサ付近に熱歪みが発生し、良好な接着
状態が保てなくなる虞れがある。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、火災時の高温下に曝されても割れることがなく、
火炎を遮蔽することが可能であり、結晶化ガラス板の少
なくとも一方の面のみを研磨すれば良いため、研磨コス
トを低減することができ、またスペーサを接着剤によっ
て接着させる作業が不要であり、しかも熱膨張係数の異
なるガラス板同士を用い、温度が大きく変化する環境下
においても、良好な接着状態を保つ耐火性ガラスパネル
を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の耐火性ガラスパ
ネルの第1の形態は、2枚の透明なガラス板が、対向す
る面の周囲に介在させた両面接着テープにより、一定間
隔を設けて接着固定して対設され、各ガラス板の間隙に
ハイドロゲルが封入されてなり、一方のガラス板がソー
ダ石灰ガラスあるいは硼珪酸ガラスから作製され、他方
のガラス板が、低膨張結晶化ガラスから作製されてなる
ことを特徴とする。
【0012】また本発明の防火性合わせガラスの第2の
形態は、3枚以上の透明なガラス板が、対向する面の周
囲に介在させた両面接着テープにより、一定間隔を設け
て接着固定して対設され、各ガラス板の間隙にハイドロ
ゲルが封入されてなり、外側の2枚のガラス板が、ソー
ダ石灰ガラスあるいは硼珪酸ガラスから作製され、それ
以外のガラス板の少なくとも1枚が、低膨張結晶化ガラ
スから作製されてなることを特徴とする。
【0013】本発明で使用するハイドロゲルは、アルカ
リケイ酸塩水溶液にシリカ粒子が混合されてなるもので
あるが、優れた断熱性を得るためには、アルカリケイ酸
塩水溶液と平均粒径が50nm以下のシリカ粒子からな
り、全シリカの濃度が4〜37重量%、含水率が60重
量%以上であるハイドロゲルを使用することが望まし
い。
【0014】本発明で使用する低膨張結晶化ガラスは、
火災発生時の熱膨張がゼロに近い結晶化ガラスであり、
具体的には、重量百分率で、Li2 O 3〜5%、Al
2 O3 20〜35%、SiO2 55〜70%、Ti
O2 1〜3%、ZrO2 1〜4%、P2 O5 1〜5
%、Na2 O 0〜4%、K2 O 0〜4%、Na2 O
+K2 O 0.5〜4%からなり、β−石英固溶体結晶
を析出し、−10〜15×10-7/℃(30〜750
℃)の熱膨張係数を有する透明結晶化ガラスが好適であ
る。
【0015】本発明で使用するソーダ石灰ガラスは、通
常のフロート法によって板状に成形され、80〜90×
10-7/℃の熱膨張係数を有し、また硼珪酸ガラスは、
通常のフロート法、ダウンドロー法あるいはアップドロ
ー法によって板状に成形され、20〜40×10-7/℃
の熱膨張係数を有し、両者とも表面品位に優れているも
のが適している。
【0016】本発明で使用する両面接着テープとして
は、伸縮性を有している以外にも、高い接着性と耐水性
を有していることが望ましく、具体的には、アクリル
系、ポリウレタン系、シリコン系の樹脂からなる基材の
両面に、アクリル系、シリコン系の接着剤が塗布されて
なるものが適している。
【0017】この両面接着テープは、ガラス板の周囲に
貼り付けられるが、これを用いてガラス板同士を接着す
る場合、この接着部にハイドロゲルの注入孔やガス抜き
孔を形成するため、一部切り欠きを形成するようにして
ガラス板のほぼ全周に亙って貼り付けるようにする。
【0018】本発明の耐火性ガラスパネルの場合、火災
時にハイドロゲルが水分を放出し始めると、周囲の両面
接着テープが剥がれて内部の水蒸気が抜けるが、ガラス
板の間隙のいずれかの箇所にガス抜き孔を設け、例えば
その孔の開口部に、両面接着テープより耐熱性の低いテ
ープを貼り付けておくと、火災時にハイドロゲルが水分
を放出しながら膨張しても、前記テープが熱により接着
力を失ってガス抜き孔が開口するため、パネル内部に発
生した水蒸気が外部に抜けやすくなる。
【0019】また本発明の耐火性ガラスパネルは、2枚
のガラス板を使用したパネルの場合には、両方のガラス
板の内側面に、また3枚以上のガラス板を使用したパネ
ルの場合には、少なくとも外側の2枚のガラス板の内側
面に飛散防止用の透明フィルムを貼り付けることによっ
て、ガラス板に機械的衝撃が加わって破損した場合で
も、貫通孔が発生したり、破片が落下することがなく、
耐火性に加えて安全性能も付与することが可能となる。
【0020】ガラス板の表面に飛散防止用の透明フィル
ムを貼り付ける場合、例えばガラス板の表面全体に亙っ
て透明フィルムを接着剤で貼り付ける方法や、ガラス板
の表面の両面接着テープが接着される箇所を除いて透明
フィルムを接着剤で貼り付ける方法が採られる。
【0021】前者の方法によると、ガラス板同士が、透
明フィルムを介して両面接着テープによって接着される
ことになり、後者の方法によると、ガラス板同士が、直
接両面接着テープによって接着されることになる。
【0022】飛散防止用の透明フィルムの材料として
は、強靱で、透明度が高いという理由から、フッ素系樹
脂、ポリエステル系樹脂あるいはポリウレタン系樹脂が
適している。
【0023】
【作用】本発明の耐火性ガラスパネルは、上記した構造
を有するため、以下のような各種の優れた作用を得るこ
とが可能となる。
【0024】耐火性ガラスパネルの近辺で火災が発生
し、高温に曝されると、ハイドロゲルが徐々に水分を放
出して熱を奪い、さらにハイドロゲルの水分が蒸発した
後には、不透明なセラミック状多孔体となって熱線の透
過を減少させるため、非加熱側の温度の上昇が抑制され
る。
【0025】少なくとも1枚のガラス板が、低膨張結晶
化ガラスから作製されてなるため、長時間の加熱によっ
て、仮に内部に形成されたセラミック状多孔体が焼結収
縮や溶融して断熱性を失った場合でも、耐火性が損なわ
れることがなく、しかも消火時の放水圧力にも耐え得
る。
【0026】2枚のガラス板からなるパネルの場合、一
方のガラス板である低膨張結晶化ガラス板の片面が未研
磨でも、その面にハイドロゲルが接触するようにパネル
を組み立てることによって、結晶化ガラス板の表面のロ
ール跡に起因する光線の乱反射や透過像のゆがみが抑え
られるため、良好な外観品位が得られ、しかも研磨コス
トを低減することが可能である。さらに3枚以上のガラ
ス板からなり、低膨張結晶化ガラス板の両面にハイドロ
ゲルが接触するようなパネル構造にすると、低膨張結晶
化ガラス板の両面を研磨する必要がなく、研磨コストを
大幅に低減することが可能となる。
【0027】対向するガラス板の周囲が、両面接着テー
プによって接着され、スペーサが不要であるため、接着
作業が非常に簡単であり、軽量化を図ることが可能とな
る。
【0028】両面接着テープは、伸縮性に富むため、熱
膨張係数が異なるガラス板を接着し、温度が変化する環
境下においても、テープが熱歪みを吸収するため、良好
な接着状態を保ち、優れた構造安定性が得られる。
【0029】外側の2枚のガラス板の内側面に飛散防止
用の透明フィルムを貼り付けることによって、安全性能
を付与することが可能であり、また3枚以上のガラス板
を使用する場合には、外側のガラス板だけでなく、内側
に位置するガラス板にもこの透明フィルムを貼り付ける
ことによって、さらに高い安全性能を附与することが可
能となる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の耐火性ガラスパネルを実施例
に基づいて詳細に説明する。
【0031】(実施例1)図1は、本発明の耐火性ガラ
スパネル10の断面略図を示すものである。
【0032】図中、透明な低膨張結晶化ガラス板11
と、ソーダ石灰ガラス板12は、1mmの間隔を設けて
対設しており、ガラス板11、12の間隙には、ハイド
ロゲル13が封入され、またガラス板11、12の周囲
は、両面接着テープ14によって接着されている。
【0033】低膨張結晶化ガラス板11は、重量百分率
で、SiO2 67%、Al2 O323%、Li2 O
4%、TiO2 2%、ZrO2 3%、P2 O5 1
%からなり、β−石英固溶体結晶を析出し、−3×10
-7/℃(30〜750℃)の熱膨張係数を有し、その寸
法は、914×1829×5mmであり、片面のみが研
磨されている。
【0034】ソーダ石灰ガラス板12は、通常のフロー
ト法によって板状に成形されたものであり、低膨張結晶
化ガラス板11の未研磨面よりも優れた表面品位を有
し、その寸法は、914×1829×3mmである。
【0035】ハイドロゲル13は、SiO2 /K2 Oの
モル比が3.4のケイ酸カリウムを主成分とする水溶液
中に、平均粒径が10nmのシリカ粒子を添加して、全
シリカの濃度が13.5重量%、含水率が85重量%と
なるようにした。
【0036】両面接着テープ14は、アクリル樹脂から
なる基材の両面にアクリル系接着剤が塗布されたもので
あり、厚さ1mm、幅10mmの寸法を有している。
【0037】以下、この耐火性ガラスパネル10の作製
方法を示す。
【0038】まず低膨張結晶化ガラス板11を用意し、
その未研磨面のほぼ全周に亙って両面接着テープ14を
接着した。次にこの両面接着テープ14にソーダ石灰ガ
ラス板12を低膨張結晶化ガラス板11と重なるように
して接着することによって、低膨張結晶化ガラス板11
と、ソーダ石灰ガラス板12が両面接着テープ14を介
して所定の間隔で対設し、一部に両面接着テープ14が
存在しないことによる小孔(図示せず)を有するガラス
パネルを形成した。その後、このガラスパネルの小孔か
らハイドロゲルの原料溶液を注入し、次いで小孔を両面
接着テープ14によって閉じ、室温で48時間保持して
原料溶液をゲル化させることによって、耐火性ガラスパ
ネル10を作製した。
【0039】このような作製方法によると、低膨張結晶
化ガラス板11とソーダ石灰ガラス板12を両面接着テ
ープ14によって接着するため、接着作業が非常に簡単
であった。またこの防火性ガラスパネル10の外観を観
察したところ、フロート法によって成形した1枚のソー
ダ石灰ガラス板の外観とほぼ同等であった。
【0040】次にこの防火性ガラスパネル10を、ソー
ダ石灰ガラス板12が非加熱側になるようにして輻射型
電気ヒーターにセットし、JIS A−1304に規定
されている標準加熱曲線に従って加熱試験に供した。加
熱開始後、ハイドロゲル13が沸騰を伴うことなく、徐
々に水分を放出しながら膨張し、白色のセラミック状多
孔体に変化し、良好な断熱性を示した。また加熱開始か
ら1時間後には、電気ヒーターの温度が925℃に達し
たが、非加熱側の低膨張結晶化ガラス板11の表面温度
は、300℃であった。またソーダ石灰ガラス板12に
は亀裂が発生したが、低膨張結晶化ガラス板11には、
破損は認められなかった。
【0041】(実施例2)図2は、本発明の他の態様の
耐火性ガラスパネル15の断面略図を示すものであり、
1枚の低膨張結晶化ガラス板16の両側にソーダ石灰ガ
ラス板17、18が各々1mmの間隔を設けて対設し、
各ガラス板16、17、18の間隙には、各々ハイドロ
ゲル19、20が封入され、また各ガラス板16、1
7、18の周囲は、両面接着テープ21、22によって
接着されている。
【0042】この耐火性ガラスパネル15のソーダ石灰
ガラス板17、18及び両面接着テープ21、22は、
全て実施例1で使用した材料と同じものを使用し、低膨
張結晶化ガラス板16は、実施例1と同じ材質で、91
4×1829×5mmの寸法を有し、両面未研磨のもの
を使用した。またハイドロゲル19、20は、SiO2
/K2 Oのモル比が3.0のケイ酸カリウムを主成分と
する水溶液中に、平均粒径が20nmのシリカ粒子を添
加して、全シリカの濃度が21重量%、含水率が75重
量%となるようにした。
【0043】この耐火性ガラスパネル15の外観を観察
したところ、実施例1とほとんど同等であった。
【0044】次にこの耐火性ガラスパネル15を、ソー
ダ石灰ガラス板18が加熱側になるようにして実施例1
と同様の加熱試験に供したところ、実施例1とほぼ同じ
現象を示し、良好な断熱性を示した。また加熱開始から
1時間後でも、非加熱側のソーダ石灰ガラス板17の表
面温度は、200℃であった。また2時間後には、加熱
側のソーダ石灰ガラス板18は軟化変形し、非加熱側の
ソーダ石灰ガラス板17に亀裂が発生したが、低膨張結
晶化ガラス板16には、破損は認められなかった。
【0045】(実施例3)図3も、本発明の他の態様の
耐火性ガラスパネル23の断面略図を示すものであり、
1枚の低膨張結晶化ガラス24の両側にソーダ石灰ガラ
ス板25、26が各々1mmの間隔を設けて対設し、各
ソーダ石灰ガラス板25、26の内側面には、ポリエス
テル系樹脂からなる飛散防止用の透明フィルム27、2
8がアクリル系接着剤によって貼り付けられている。低
膨張結晶化ガラス板24と、各ガラス板25、26の間
隙には、各々ハイドロゲル29、30が封入され、また
各ガラス板24、25、26の周囲は、両面接着テープ
31、32によって接着されている。尚、透明フィルム
27、28は、約50μmの厚みを有し、両面接着テー
プ31、32の接着部を除いて貼り付けられている。
【0046】この耐火性ガラスパネル23を構成するガ
ラス板24、25、26及び両面接着テープ31、32
は、全て実施例2で使用した材料と同じものを使用し、
ハイドロゲル29、30は、SiO2 /K2 Oのモル比
が3.4のケイ酸カリウムを主成分とする水溶液中に、
平均粒径が7nmのシリカ粒子を添加して、全シリカの
濃度が20重量%、含水率が76重量%となるようにし
た。
【0047】この耐火性ガラスパネル23の外観を観察
したところ、実施例2とほぼ同等であった。
【0048】次にこの耐火性ガラスパネル23を、ソー
ダ石灰ガラス板26を加熱側にして実施例1と同様の加
熱試験に供したところ、実施例1とほぼ同じ現象を示
し、良好な断熱性を示した。また加熱開始から1時間後
の非加熱側のソーダ石灰ガラス板25の表面温度は、2
00℃であった。また2時間後には、加熱側のソーダ石
灰ガラス板26は軟化変形し、非加熱側のソーダ石灰ガ
ラス板25に亀裂が発生したが、低膨張結晶化ガラス板
24には、破損は認められなかった。
【0049】さらにこの耐火性ガラスパネル23を、J
IS R−3205の方法に基づいてショットバック試
験に供したところ、80cmの高さからショットバック
を衝突させても、衝撃側に位置させたソーダ石灰ガラス
25に亀裂が発生しただけで、貫通孔や破片の落下は生
じなかった。
【0050】(実施例4)図4も、本発明の他の態様の
耐火性ガラスパネル33の断面略図を示すものであり、
1枚の低膨張結晶化ガラス板34の両側に、2枚の硼珪
酸ガラス板35、36が各々2mmの間隔を設けて対設
し、各硼珪酸ガラス板35、36の内側面には、フッ素
樹脂からなる飛散防止用の透明フィルム37、38が貼
り付けられている。低膨張結晶化ガラス板34と、各硼
珪酸ガラス板35、36の間隙には、各々ハイドロゲル
39、40が封入され、また各ガラス板34、35、3
6の周囲は、両面接着テープ41、42によって接着さ
れている。尚、透明フィルム37、38は、約50μm
の厚みを有し、両面接着テープ41、42の接着部を除
いて貼り付けられている。
【0051】この耐火性ガラスパネル33を構成する低
膨張結晶化ガラス板34と、ハイドロゲル39、40
は、実施例3と同様のものを使用し、両面接着テープ4
1、42は、実施例3と同様の材質で、厚みが2mmの
ものを使用した。また硼珪酸ガラス板35、36は、通
常のアップドロー法によって板状に成形されたものであ
り、32×10-7/℃の熱膨張係数を有し、914×1
829×3mmの寸法を有するものを使用した。
【0052】この耐火性ガラスパネル33の外観を観察
したところ、実施例1とほぼ同等であった。
【0053】次にこの耐火性ガラスパネル33を、硼珪
酸ガラス板36を加熱側にして実施例1と同様の加熱試
験に供したところ、実施例1とほぼ同じ現象を示し、良
好な断熱性を示した。また加熱開始から1時間後の非加
熱側の硼珪酸ガラス板35の表面温度は、200℃であ
り、2時間後に加熱側の硼珪酸ガラス板36は軟化変形
したが、その他のガラス板34、35には破損が認めら
れなかった。
【0054】さらにこの耐火性ガラスパネル33を実施
例3と同様のショットバック試験に供したところ、80
cmの高さからショットバックを衝突させても、衝撃側
に位置させた硼珪酸ガラス板35に亀裂が発生しただけ
で、貫通孔や破片の落下は生じなかった。
【0055】
【発明の効果】以上のように本発明の耐火性ガラスパネ
ルは、優れた防火性能を有し、安価で、作業性良く組み
立てることが可能であり、防火戸に使用される耐火性ガ
ラスパネルとして好適である。
【0056】さらに少なくとも外側の2枚のガラス板の
内側面に飛散防止用の透明フィルムを貼り付けることに
よって、安全性も有する耐火性ガラスパネルと成り得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の耐火性ガラスパネルの断面略図であ
る。
【図2】本発明の他の態様の耐火性ガラスパネルの断面
略図である。
【図3】本発明の他の態様の耐火性ガラスパネルの断面
略図である。
【図4】本発明の他の態様の耐火性ガラスパネルの断面
略図である。
【符号の説明】
10、15、23、33 耐火性ガラスパネル 11、16、24、34 低膨張結晶化ガラス板 12、17、18、25、26 ソーダ石灰ガラス板 13、19、20、29、30、39、40 ハイドロ
ゲル 14、21、22、31、32、41、42 両面接着
テープ 27、28、37、38 透明フィルム 35、36 硼珪酸ガラス板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の透明なガラス板が、対向する面の
    周囲に介在させた両面接着テープにより、一定間隔を設
    けて接着固定して対設され、各ガラス板の間隙にハイド
    ロゲルが封入されてなり、一方のガラス板がソーダ石灰
    ガラスあるいは硼珪酸ガラスから作製され、他方のガラ
    ス板が、低膨張結晶化ガラスから作製されてなることを
    特徴とする耐火性ガラスパネル。
  2. 【請求項2】 ハイドロゲルが、アルカリケイ酸塩水溶
    液と平均粒径が50nm以下のシリカ粒子からなり、全
    シリカの濃度が4〜37重量%、含水率が60重量%以
    上であることを特徴とする請求項1の耐火性ガラスパネ
    ル。
  3. 【請求項3】 2枚のガラス板の内側面に、飛散防止用
    の透明フィルムが貼り付けられてなることを特徴とする
    請求項1の耐火性ガラスパネル。
  4. 【請求項4】 3枚以上の透明なガラス板が、対向する
    面の周囲に介在させた両面接着テープにより、一定間隔
    を設けて接着固定して対設され、各ガラス板の間隙にハ
    イドロゲルが封入されてなり、外側の2枚のガラス板
    が、ソーダ石灰ガラスあるいは硼珪酸ガラスから作製さ
    れ、それ以外のガラス板の少なくとも1枚が、低膨張結
    晶化ガラスから作製されてなることを特徴とする耐火性
    ガラスパネル。
  5. 【請求項5】 ハイドロゲルがアルカリケイ酸塩水溶液
    と平均粒径が50nm以下のシリカ粒子からなり、全シ
    リカの濃度が4〜37重量%、含水率が60重量%以上
    であることを特徴とする請求項4の耐火性ガラスパネ
    ル。
  6. 【請求項6】 少なくとも外側の2枚のガラス板の内側
    面に飛散防止用の透明フィルムが貼り付けられてなるこ
    とを特徴とする請求項4の耐火性ガラスパネル。
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