JPH0616567B2 - 高効率増幅器 - Google Patents

高効率増幅器

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JPH0616567B2
JPH0616567B2 JP1154095A JP15409589A JPH0616567B2 JP H0616567 B2 JPH0616567 B2 JP H0616567B2 JP 1154095 A JP1154095 A JP 1154095A JP 15409589 A JP15409589 A JP 15409589A JP H0616567 B2 JPH0616567 B2 JP H0616567B2
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義和 洞井
彰夫 磯
尚史 大久保
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【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は衛星搭載用電子装置、携帯式無線機などのF
ET(電界効果トランジスタ)増幅器の効率の向上に関
する。
「従来の技術」 従来この種の増幅器には第4図に示すようなF級増幅器
と呼ばれるものが用いられる。入力端子INに与えられ
る正弦波の入力信号(一般にはFM波、PM波など)は
直流阻止用コンデンサCを介して電界効果トランジス
タ(以下FETまたは単にトランジスタと言う)Qのゲ
ートに印加される。トランジスタQのゲートはチョーク
コイルL1を介して電源端子PW1に接続される。トラン
ジスタQのソースは接地され、ドレインはチョークコイ
を介して、例えば電源電圧VDD=10Vの電源端子P
に接続される。トランジスタQで増幅された信号は
直流阻止用コンデンサ及びλ/4分布定数線路N
出力端子OUTを順次介して負荷抵抗Rに供給され
る。λ/4分布定数線路の出力端は、入力信号の基本波
の周波数f1に共振する並列共振回路N2を介して接地さ
れる。トランジスタQの負荷インピーダンスZは、λ
/4分布定数線路N1と並列共振回路Nとで構成され
る高調波反射回路RCの特性によって、 (イ)基本波に対して Z(f)R′ ここで、R′=R2 0/Rで、Rはλ/4分布定数
線路Nの特性インピーダンスである。
(ロ)偶数次高周波に対して Z(2nf1)0 (ハ)奇数次高周波に対して となるように構成される。ここで、n≧1の整数であ
る。
上記(イ)〜(ハ)の特性から、 (ニ)ドレイン電圧Vは直流分と基本波と奇数次高周波
のみ含むものとなり(偶数次に対して負荷Zはショー
トであり電圧がゼロとなるため)、 (ホ)ドレイン電流Iは直流分と基本波と偶数次高周波
のみ含むものとなる(奇数次に対して負荷Zはオープ
ンであり、電流が流れないため)。
電流端子PWの電圧、つまりゲートバイアス電圧VG
はピチンオフ電圧VP(トランジスタQがカットオフと
なる限界のゲート電圧を言い、この例では−3V)に等
しく選ばれる。
トランジスタQのゲートに第5図Aに示す正弦波のゲー
ト電圧Vが印加されると、同図Bに示すように、Vg
>VPとなる交流半波のときのみドレイン電流Iがソ
ースに向かって流れ、V≦Vとなる他の半波ではト
ランジスタQはカットオフされてI=0である。従っ
て、ドレイン電流Iは正弦波形の半波整流波となる。
ゲート電圧Vの大きさによってドレイン電流Iの振
幅は変化する。しかし、上記(ホ)の特性からドレイン電
流Iは基本波と偶数次高周波のみを含む正弦半波整流
波形を維持する。ドレイン電流Iに対応するドレイン
電圧Vは同図Cに示すように電源電圧VDD=10Vを
中心として上下に振った波形となる。この例ではピーク
値はOVよりやや大きな値(トランジスタにオン抵抗が
あるのでOVにはならない)をとり、山のピーク値は2
DD=20Vよりやや小さな値で、それぞれ先端が多少
欠けた波形となる。ピーク電圧の振幅が図Aよりある
程度小さくなれば、ドレイン電圧Vのピーク値が頭打
ちとなることはない。逆にゲート電圧Vが更に大きく
なるにつれて、ドレイン電圧Vは頭打ちがひどくな
り、台形波、更には矩形波に近づいて行く。しかし常に
上記(ニ)の特性は保持される。
ドレイン電流Iは上記(ホ)で述べたように直流分と基
本波と偶数次高周波とより成るが、その直流分はチョー
クコイルLを流れ、基本波と偶数次高周波とはλ/4
線路Nを流れる。その偶数次高周波はRに比べてイ
ンピーダンスの小さな並列共振回路Nに大部分が流
れ、Rにはほとんど流れない。並列共振回路Nは基
本波に対するインピーダンスがRに比べて極めて高い
ので、基本波の電流はRを流れる。従って負荷R
供給される出力電圧Voutは第5図Dに示すように基本
波のみの正弦波となる。
第6図A乃至第8図AはトランジスタQのI−V
特性図上において、トランジスタQのとる(I
)の組が増幅器の動作点Pを中心として移動する
軌跡P1〜P2を示した図であり、上記各図のB及びCは
それぞれAの軌跡と対応するドレイン電流I及びドレ
イン電圧Vの軌跡、つまり波形を示した図である。第
6図は入力のゲート電圧Vの振幅が小さく、ドレイン
電圧V頭打ちとならない場合を示し、上記軌跡P
2は動作点P0に折れ点を持つ直線となる。P′1
P′2はゲート電圧Vgの振幅が小さい場合である。第7
図はドレイン電圧Vが頭打ちとなり、台形波となるま
でゲート電圧Vの振幅を増加させた場合である。(I
D,VD)の軌跡P1〜P2の半部P1〜P0は直線P10
下方に凸の曲線となる。第8図はゲート電圧Vの振幅
を更に増加させて、ドレイン電圧Vを矩形波に近づけ
た場合であり、軌跡P1〜P2の湾曲の度合いが更に大き
くなる。
トランジスタQのドレイン損失はID×VDであるから、
点(ID,VD)の軌跡P1〜P0の湾曲の度合いが大き
く、座標のVD軸及びID軸に近づくほどドレイン損失は
小さくなる。言い換えればドレイン電圧波形が矩形波に
近づくほどドレイン損失は小さくなる。また、詳しい説
明は省略するが、負荷RLに供給する出力電力Poはドレ
イン電圧波形が矩形波に近づくほど大きくなる。従っ
て、電源効率(ドレイン効率)η=(P0/PDC)×100
%についても同じことが言える。なお、PDCは電源より
ドレインに供給する直流電力、P0は負荷Rに供給す
る信号波の電力である。
第7図及び第8図は電源効率とドレイン電圧VDの波形
との関係を説明するために示したものであって、実際に
は次項で述べるようにゲート電圧Vgに対する制限か
ら、ドレイン電圧VDをこのように台形波や矩形波にす
ることはできない。
「発明が解決しようとする課題」 衛星搭載用電子装置、携帯式無線機等では電源装置を小
型軽量でかつ長寿命にする必要があるため、出力増幅器
には電源効率のよいことが要求される。しかしながら、
使用すべきFET(GHz帯であるためGFET
が用いられる)の性能のために、出力増幅器は満足すべ
き効率には無い。即ち、ゲート電圧の最大値Vg max
0の場合、ゲートのショットキー接合に順方向電流(ゲ
ートからソースに流れる電流)が流れ、その許容値は平
均的な直流値で数mA程度であるので、正のゲート電圧V
は最大許容順電圧に制限される。
一方、ゲート電圧の最小値Vg minがショットキー接合
の逆耐圧(例えば−7V)を越えると、リーク電流が流
れ、その許容値も平均的な直流値で数mAであるので、負
のゲート電圧Vは最大許容逆電圧に制限される。
このようにゲート電圧Vの正負のピーク値が制限され
ることから、ドレイン電圧Vが台形波や矩形波になる
とろまでゲート電圧Vの振幅を大きくできず、そのた
め高い電源効率を得ることができなかった。
この発明の目的は、上記した従来の難点を解決して、電
源効率の高いF級FET出力増幅器を提供しようとする
ものである。
「課題を解決するための手段」 ゲートがほゞピンチオフ電圧にバイアスされたソース接
地形FET増幅回路のドレインの出力負荷回路として、
ドレイン側より見た入力インピーダンスが入力信号の基
本波の周波数で抵抗負荷を示し、偶数次及び奇数次高周
波の周波数でそれぞれほゞ短絡及び開放となるような高
周波反射回路を接続して成るFET増幅器において、こ
の発明では、 ゲート入力側にリミッタを設けて、ゲート電圧の正及び
負のピーク値をそれぞれゲートの最大許容順電圧及び最
大許容電圧とほゞ等しい値またはそれ以下にクリップす
るものである。
上記増幅器のゲート入力側に入力信号の偶数次高周波を
抑圧するためのバンドストップフィルタを設けるのが望
ましい。
「実施例」 この発明の実施例を第1図に、第4図と対応する部分に
は同じ符号を付して示し、重複説明を省略する。この発
明では、トランジスタQのゲート入力側にリミッタLM
が設けられ、これによりゲート電圧Vは台形波とさ
れ、その正及び負のピークはそれぞれゲートの最大許容
順電圧(例えば0.7V)及び最大許容逆電圧(例えば
−7V)に等しいかまたはそれ以下に設定される。ゲー
トは、ダイオードD1を介して、リミッタ出力の正のピ
ーク電圧と対応する電圧VL1が供給される電源端子PW
に接続されると共に、ダイオードD(ダイオードD
1とは逆向き)を介して、リミッタ出力の負のピーク電
圧と対応する電圧VL2が供給される電源端子PWに接
続される。電源端子PW3,PW4はそれぞれ高周波信号
をショートさせるバイパスコンデンサC4,C5を介して
接地される。これらのダイオードD1,D2,コンデンサ
4,C等によりリミッタLMが構成される。なお、
この例ではゲートコイルL1及び抵抗器RGを順次介して
電源端子PWに接続されると共にコイルL1と抵抗器
Gとの接続点はバイパスコンデンサCを介して接地
され、ゲート入力信号がゲートバイアス回路へ分岐して
損失とならないようになっている。
第1図の回路の要部の波形を第2図に示してある。リミ
ッタLMの出力電圧を矩形波に近づけるために、入力電
圧Vinの振幅はリミッタ出力電圧のそれより十分大きく
選ばれる。リミッタ出力電圧は台形波になると共に電圧
のピーク値はゲートの最大許容電圧近くまで大きく設定
されているので、ドレイン電圧VはVDD=10Vを中
心としてほゞ0〜20Vの範囲で振動する台形波とさ
れ、従来よりいっそう矩形波に近い波形となる。
増幅器の入力電力Pを変化させた場合の、出力電力P
0,電源効率η,ゲート電流IGの変化を第3図に示す。
同図において点線で示したゲート電流特性は第4図に示
した従来例であり、入力電力PiがPi1に近づくとゲー
ト電流IGは負電流(ソースからゲートに流れる)から
順電流(ゲートからソースに流れる)に変化し、入力電
力Pi1において順電流の許容値IGmax に達する。した
がって入力電力Pをこれ以上増やすことはできず、最
大出力、最大効率はそれぞれP01,η1に制限される。
(この例は負電流のピーク値は許容値IGminを越えず、
順電流によって入力電力が制限される場合である。)し
かし、第1図の回路ではリミッタLMの作用によりゲー
ト電流の正負のピーク値は従来例より充分小さく抑えら
れ、許容値IG max,IG minを越えることはない。従っ
て、ゲート電圧Vについても同様である。入力電力P
iを効率ηが飽和値η2(>η)をとる例えばPi2(>
i1)まで増加させることができ、そのとき最大出力P
02(>P01)が得られる。数値例をあげれば、η1=7
0%,η2=80%;P01=28.5dBm,P02=30dB
mの如くである。
第1図に点線で示すようにトランジスタQのゲートに偶
数次高周波を側路させるためのトラップ回路(一般的に
はバンドストップフィルタ)Nを設けるのが望まし
い。この例では、トラップ回路TCは基本波でλ/4の
分布定数線路Nと直流阻止用コンデンサCとの直列
回路で構成した場合が示されている。なおコンデンサC
は高周波信号のバイパス用も兼ねている。
いま、トラップ回路TCが無い場合を考える。入力信号
に周波数の近い二つの正弦波(f1,f2)が含まれてい
ると、リミッタLMの非直線性によって奇数次高周波以
外に偶数次高周波(2f1,4f1,…;2f2,4f2,…)も発
生する。この偶数次高周波は、FETの非直線動作によ
り基本波と結合されて、基本波周波数f1,f2に近い2f
1−f2,2f2−f1を持つ相互変調波が発生する。これは
三次の相互変調歪成分とも言われるものである。
これらの周波数は基本波周波数に近いので、分離するの
は困難であり、従ってFETの入力に含まれる偶数次の
高周波を除去するのが望ましく、トラップ回路TCはこ
のためのものである。
「発明の効果」 この発明によれば、FETのゲート入力側にリミッタが
設けられ、入力ゲート電圧はその正及び負のピーク値が
ゲート電圧の正及び負の許容値にほゞ等しい大きさかま
たはそれ以下の台形波にクリップされ、ドレイン電圧V
を従来よりかなり矩形波に近づけることが可能とな
る。その結果、ドレイン損失が減少し、従来より電源効
率のよいF級増幅器が実現できる。
ゲート入力側に偶数次高周波を抑制するためのバンドス
トップフィルタを設けた場合には、増幅器出力の相互変
調歪を大幅に改善できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示す回路図、第2図は第1
図の要部の波形図、第3図は第1図の実施例において入
力電力を変化させた場合の出力電力、電源効率及びゲー
ト電流の変化を示す図、第4図は従来の高効率増幅器の
回路図、第5図は第4図の要部の波形図、第6図乃至第
8図は第4図のFETのドレイン電圧V対ドレイン電
流Iの静特性図上に画いた、(VD,I)の組の軌
跡と、対応するドレイン電流波形と、ドレイン電圧波形
とを示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゲートがほゞピンチオフ電圧にバイアスさ
    れたソース接地形FET増幅回路のドレインの出力負荷
    回路として、ドレイン側より見た入力インピーダンスが
    入力信号の基本波の周波数で抵抗負荷を示し、偶数次及
    び奇数次高調波の周波数でそれぞれほゞ短絡及び開放と
    なるような高調波反射回路を接続して成るFET増幅器
    において、 ゲート入力側にリミッタを設けて、ゲート電圧の正及び
    負のピーク値をそれぞれゲートの最大許容順電圧及び最
    大許容電圧とほゞ等しい値またはそれ以下にクリップし
    たことを特徴とする、 高効率増幅器。
  2. 【請求項2】請求項(1)において、ゲート入力側に入力
    信号の偶数次高調波を抑圧するためのバンドストップフ
    ィルタを設けたことを特徴とする高効率増幅器。
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