JPH06166982A - 抄紙機用脱水ユニット - Google Patents

抄紙機用脱水ユニット

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JPH06166982A
JPH06166982A JP31752592A JP31752592A JPH06166982A JP H06166982 A JPH06166982 A JP H06166982A JP 31752592 A JP31752592 A JP 31752592A JP 31752592 A JP31752592 A JP 31752592A JP H06166982 A JPH06166982 A JP H06166982A
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JP
Japan
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wire
papermaking wire
dewatering
dewatering unit
alloy
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JP31752592A
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English (en)
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Yosuke Ogasa
洋祐 織笠
Masahiro Yokomizo
昌弘 横溝
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は耐腐食性、耐摩耗性の良好な抄紙機の
脱水ユニットを提供することを目的とする。 【構成】抄紙用ワイヤの一方の面と摺動することによ
り、抄紙用ワイヤの他方の面のパルプ液からの脱水を制
御する脱水ユニットであって、前記抄紙用ワイヤとの接
触部分に、Cr:14〜23%,Mo:14〜20%,
W:0.2〜5%,Fe:0.2〜7%,Co:0.2
〜2.5%、残部Niおよび不可避不純物からなる組成
を有するNi合金を圧延加工処理および熱処理した合金
を用いるようにしたものである。 【効果】上記構成によれば、十分な硬度を有するので耐
摩耗性を発揮することができ、パルプ液に含まれる硫酸
塩や苛性ソーダに対して耐腐食性を発揮することができ
る。また強圧延処理されているので、組織が微細であ
り、摺動する相手である製紙用ワイヤを摩耗させること
が少ない。さらに、圧延処理により得られる材料である
から、容易に長尺の素材を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抄紙機のワイヤパートに
設けられてパルプ液からの脱水を促進しあるいは抑制す
る脱水ユニットに係り、特に、耐腐食性および耐摩耗性
に優れるとともに、抄紙用ワイヤを摩耗させ難い脱水ユ
ニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は長網式抄紙機の一従来例を示すも
のである。符号2は抄紙用ワイヤと通称されている無端
状の抄網である。このワイヤは、青銅線、プラスチック
線等を縦糸、横糸として網状に形成されたもので、ブレ
ストロール4およびコーチロール6の間に掛け渡されて
いる。
【0003】前記ブレストロール4の上方にはヘッドボ
ックス8が設けられており、このヘッドボックス8のス
ライスリップと呼ばれるノズル10からパルプ液が前記
ワイヤ2の表面に噴出されている。なおパルプ液とは、
水中にパルプ繊維およびフィラー(填料)と呼ばれる微
細な鉱物質の粉末が分散したスラリーをいう。
【0004】そして、上記ワイヤ2の表面(図中の上側
の面)に噴出されたパルプ液中の水分をワイヤ2の反対
側の面(裏面)から抜き取ることにより、ワイヤ2の表
面にパルプ層が形成されるようになっている。なお、形
成されたパルプ層は、コーチロール6に達すると、次工
程のプレス工程へ送られて搾水され、さらに乾燥工程、
塗工工程へ送られるようになっている。なお前記ワイヤ
2の下方にはセイブオールと呼ばれるタンク12が設け
られていて、ワイヤ2の裏面から放出される白水(微細
なパルプ繊維やフィラーなどが混入したスラリー)を回
収するようになっている。
【0005】上記抄紙機には、ワイヤ2上のパルプ液か
らの脱水を制御する各種の脱水ユニットが設けられてい
る。符号14はフォーミングボードであって、このフォ
ーミングボード14は、ワイヤ2の裏面に接触すること
により、パルプ液からの脱水を一定以下に制限するよう
になっている。すなわち、フォーミングボード14に
は、通常、厚さ方向に貫通する孔が設けられており、こ
の孔の開口率を大きくすることによって脱水量を高め、
また、開口率を小さくすることによって脱水量を小さく
することができる。
【0006】符号16はハイドロフォイルであって、こ
のハイドロフォイル16は、ワイヤ2の裏面に線接触し
て水滴を掻き落とすことにより脱水を促進するととも
に、その表面とワイヤ2の裏面との間に負圧を発生させ
てワイヤ2の裏面側への脱水を促進する機能を持ってい
る。
【0007】符号18はサクションフォイルであって、
ワイヤ2の裏面に接触するハイドロフォイル16の周囲
を囲んで負圧を作用させることにより、さらに強力な脱
水作用を行っている。
【0008】さらに符号20はサクションボックスであ
って、このサクションボックス20は、前記フォーミン
グボード14と同様に多数の貫通孔を有し、この貫通孔
を通じてワイヤ2の裏面に負圧を作用させることによ
り、さらに強力な脱水を行っている。
【0009】上記のように多種多様の脱水ユニットを用
いる理由は、紙の品質が、ワイヤ2における脱水モード
(いかなる範囲で緩慢な脱水を行い、いかなる範囲で急
激な脱水を行うか)によって左右されるからである。一
般に、ワイヤ2の表面にパルプ層が形成される以前の初
期の段階における脱水はできるだけ緩慢に、ある程度脱
水が進んでワイヤ上にパルプ層が形成されて安定した後
はできるだけ強力に脱水することが理想とされている。
【0010】図4はツインワイヤ式抄紙機の一従来例を
示すものである。この抄紙機にあっては、第1ワイヤ2
2、第2ワイヤ24の間にヘッドボックス26のノズル
28からパルプ液を供給する方式となっている。
【0011】上記ツインワイヤ式抄紙機にあっても、両
方のワイヤ22,24を所定の曲率半径に湾曲して走行
させることによって遠心力による脱水を行わせるフォー
ミングボード30、あるいは、ワイヤ22,24の裏面
からの脱水を促すハイドロフォイル(ディフレクタとも
いう)32などの脱水ユニットが設けられていて、パル
プ液からの脱水を所定の脱水モードに沿って行わせるよ
うになっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記パルプ液は、木材
からパルプを製造する際に用いられた硫酸塩や苛性ソー
ダ等の薬液の残留成分を含むため、金属を腐食させる可
能性があり、また、上記フィラーは、クレー、滑石、炭
酸カルシウムなどの鉱物質からなる添加物であるから、
これに接触する物体に対してラッピング作用を行うこと
になる。したがって、このような成分を含むパルプ液が
介在する環境下で使用される上記各種脱水ユニットに
は、耐腐食性、および耐摩耗性が要求され、かかる条件
に合致する材料として、従来から、窒化珪素、炭化珪素
などのセラミックが用いられている。
【0013】ところで、上記抄紙機の生産性向上を目的
として、その幅寸法(図の紙面と直交する方向への寸
法)が大きくなる傾向があり、最も広幅のものでは、6
〜7メートルにも及ぶ場合がある。
【0014】しかしながら、かかる長尺物を一体のセラ
ミックスによって製造するのは容易ではなく、一般に数
十センチメートル程度の幅のセラミック製セグメントを
幅方向に多数個にわたって並べた構造を採用せざるを得
ない。また、かかる構造では、セグメント間の継目の部
分で幅方向への連続性が失われるため、この部分でワイ
ヤに異常摩耗を生じたり、抄かれた紙の幅方向への品質
プロファイル(水分、密度)に不均一が生じたりするお
それがある。また、かかる用途に用いられる材料とし
て、ステンレス鋼、あるいはその表面に超硬合金などの
硬質材料を溶着させた材料などが考えられるが、ステン
レス鋼では耐摩耗性が不十分であり、また超硬合金では
耐腐食性が不十分なため、いずれも、短い周期で交換や
再研磨を行わなければならず、連続運転を前提とする抄
紙機には不適当な材料と言わざるを得ない。
【0015】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、耐摩耗性、耐腐食性に富み、かつ、幅方向へのプロ
ファイルの均一な紙を抄造することが可能な脱水ユニッ
トを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1の発明は、抄紙用ワイヤの一方の面と摺動
することにより、該抄紙用ワイヤの他方の面のパルプ液
からの脱水を制御する脱水ユニットであって、該脱水ユ
ニットにおける前記抄紙用ワイヤとの接触部分の表面に
は、Cr:14〜23%,Mo:14〜20%,W:
0.2〜5%,Fe:0.2〜7%、Co:0.2〜
2.5%、残部Niおよび不可避不純物からなる組成を
有するNi合金を圧延加工処理および熱処理した合金か
らなることを特徴とする。請求項2の発明は、請求項1
の発明における脱水ユニットは、抄紙用ワイヤの一方の
面に線接触するシャープエッジを有するハイドロフォイ
ルであることを特徴とする。請求項3の発明は、請求項
1の発明における脱水ユニットは、抄紙用ワイヤの一方
の面に面接触するフォーミングボードであることを特徴
する。請求項4の発明は、請求項1の発明における脱水
ユニットの厚さ方向へ貫通する貫通孔が設けられたこと
を特徴とする。
【0017】
【作用】本発明の脱水ユニットは、Ni合金の素地中に
Ni―Mo系の金属間化合物が微細かつ均一に分散して
いるので、硬質のフィラー、および腐食性の硫酸塩や苛
性ソーダを含有するパルプ液が介在する条件下でワイヤ
と摺動するような使用状態において十分な耐腐食性およ
び耐摩耗性を有する。また圧延加工によって製造するこ
とができるから、同一横断面の長尺物を容易に製造する
ことができる。
【0018】
【実施例】図1は本発明を適用してなるハイドロフォイ
ルの一実施例を示すものである。符号40は高密度ポリ
エチレンなどのプラスチック材料により形成されたベー
スであって、このベースの表面の一部には、本発明にか
かるニッケル合金からなるブレード42が取り付けられ
ている。前記ベース40は、抄紙機を幅方向(図1に矢
印で示すワイヤの進行方向と直交する方向)へ横断して
設けられたフレーム43に支持されており、これらの間
には、あり46およびあり溝48からなる係合構造が採
用されている。したがって、図1のハイドロフォイルに
あっては、ベース40およびブレード42をあり溝48
に沿って抄紙機の幅方向へ一体に引出し、あるいは、挿
入することができる。またベース40が比較的軽量なプ
ラスチック材料により形成されているから、作業員が容
易に取り扱うことができる。
【0019】図示の場合、ブレード42の底部にそれぞ
れ係合用の凸部50を設け、これをベース40の凹部5
2に圧入することによってブレード42がベース40に
固定されている。なおパルプ液が供給される範囲外(あ
るいは、いわゆる耳として切り捨てられるため製品とし
ての品質に影響のない幅方向両端部分)のブレードに貫
通孔(図1においては省略されている)を設け、この貫
通孔にボルトを挿通させて、このボルトをベース40に
ねじ込む方式によって固定してもよい。また図示の場
合、ワイヤ2と線接触するシャープエッジ部分と、ワイ
ヤ2のたわみ(重力および負圧によって下方へたわんだ
部分)によって面接触する領域とを含む先端部分のみに
ブレード42を設けるようにしたが、ベース40の上面
全体を覆うように設けるようにしてもよいのはもちろん
である。
【0020】図2は本発明を適用してなるサクションボ
ックスの一実施例を示すものである。符号54は本発明
のニッケル合金により形成されたトップボードである。
このトップボード54は、横断面コ字状をなすボックス
本体56の上側の開口を覆って設けられている。このボ
ックス本体56はステンレス鋼などによって形成されて
おり、その側部にはターボブロアーや真空ポンプなどの
負圧源に接続される吸引口58が設けられ、またその底
部には、内部に貯った白水を排出するための排水口60
が設けられている。前記トップボード54には、多数の
貫通孔62が設けられており、この貫通孔62を介し
て、前記ワイヤ2の下面にボックスの内側から負圧を作
用させてワイヤの表面のパルプ液を脱水するようになっ
ている。なお、図示のようにトップボード54の全体を
本発明のNi合金によって形成する方式に代えて、その
表面(ワイヤと摺動する範囲)をNi合金製の薄板で被
覆する構造としてもよい。なお、脱水ユニットの一つと
して抄紙機に用いられるフォーミングボードは、上記サ
クションボックスのトップボード54とほぼ同一の構成
であるから、要求されている脱水能力(通常はサクショ
ンボックスに比べて非常に小さい)に応じて、貫通孔6
2の開口率、平面形状を変更し、あるいは、ワイヤとの
摺動面を所定の曲率半径とすることにより得ることがで
きる。
【0021】次に、上記ブレード42およびトップボー
ド54を構成するニッケル合金について説明する。この
合金は、パルプ液に含まれる硫酸塩や苛性ソーダに対す
る耐腐食性を有するとともに、鉱物質のフィラーを含む
白水中でワイヤと摺動することに対する耐摩耗性を得る
に十分な硬度を有している。すなわち、重量%でCr:
14〜23%,Mo:14〜20%,W:0.2〜5
%,Fe:0.2〜7%,Co:0.2〜2.5%、残
部Niおよび不可避不純物からなる組成を有するNi合
金のインゴットに、通常の条件で熱間鍛造と熱間圧延を
施して熱延材とし、この熱延材に通常の条件(1100
〜1200°C)で溶体化処理を施してオーステナイト
組織とする。そして、オーステナイト組織の状態で、冷
間加工で加工率70%以上、好ましくは80%以上の塑
性加工を与え、ついでこれを450〜800°C、好ま
しくは500〜600°Cで、0.3時間以上、好まし
くは0.5時間以上保持することにより、微細なNi―
Mo系の金属間化合物を素地中に析出させることができ
る。
【0022】ついで、上記組成の合金の成分、製造条件
を上述のように限定した理由を説明する。 A.成分組成 a)Cr Cr成分には、オーステナイト素地の不動態化能力を著
しく向上させ、耐腐食性を向上させる作用があるが、そ
の含有量が14%未満では、特に酸化雰囲気の耐腐食抵
抗が著しく低下するようになり、その含有量が23%を
越えると、オーステナイト組織が不安定になり、オース
テナイト素地中に微細なNi―Mo系金属間化合物が析
出した組織を安定的に形成することができなくなり、耐
腐食性低下の原因ともなることから、その含有量を14
〜23%に限定した。
【0023】b)Mo Mo成分には、Niと結合して前述の通り素地中に微細
均一に析出するNi―Mo系金属間化合物を形成して強
度を向上させる作用があるが、その含有率が14%未満
ではこの作用に所望の効果が得られず、一方、その含有
率が20%を越えると、熱間および冷間圧延性が低下す
るようになることから、その含有量を14〜20%に限
定した。
【0024】c)W W成分には、オーステナイト素地に固溶して強度を向上
させる作用があるが、その含有量が0.2%未満では所
望の強度向上効果が得られず、一方、その含有量が5%
を越えると、熱間および冷間圧延性が低下することにな
るから、含有量を2〜5%に限定した。
【0025】d)Fe Fe成分には、熱間および冷間圧延性を向上させる作用
があるが、その含有量が0.2%未満ではこの作用に所
望の効果が得られず、一方その含有量が7%を越えると
強度が低下するようになることから、その含有量を0.
2〜7%に限定した。
【0026】e)Co Co成分には、オーステナイト素地に固溶してこれを安
定化し、析出硬化処理時の金属間化合物の安定的析出を
図る作用があるが、その含有量が0.2%未満ではこの
作用に効果が得られず、一方その含有量が2.5%を越
えてもこの作用により一層の向上効果が現れないことか
ら、経済性を考慮してその含有量を0.2〜2.5%に
限定した。
【0027】B.製造条件 a)冷間圧延率 冷間圧延率が70%未満では、冷間圧延後の析出硬化で
の金属間化合物の析出が十分に行われず、この場合、H
RCで48以上の硬度を得ることができなくなることか
ら、冷間圧延率を70%以上と限定した。また、特に冷
間圧延率が80%以上であれば、HRCで56以上の硬
度が得られ、より好ましい。なお、この冷間加工を行う
場合には、冷間加工用圧延機で1パスあたり3〜4%の
圧下率で合計圧下率(加工率)が70%(80%)以上
となるように冷間圧延を継続すると、Ni合金の薄板が
得られる。この段階での薄板は加工硬化のために硬さが
HRCで45(50)以上になる。なお、加工率は95
%以上にすることがより好ましい。前述した組成のNi
合金を95%以上の加工率で加工するには、超硬合金製
の圧延ロールを用いることで容易に実施することができ
る。このように95%以上に加工し、後述するように析
出硬化処理することによってHRC60以上の薄板を得
ることができる。
【0028】b)析出硬化処理 上述した薄板を温度450〜800°Cで0.3時間以
上保持すれば、金属間化合物の析出がなされてHRC硬
さが48以上となる。ここで、処理温度が450°C未
満では、金属間化合物の析出に長時間を要し、生産性の
面で好ましくなく、一方その温度が800°Cを越える
と、オーステナイト素地に固溶する合金成分の割合が多
くなって、金属間化合物の析出を満足に行うことができ
ず、HRCで48以上の硬さを得ることができなくなる
ことから、その温度を450〜800°Cに限定した。
また、特に上述した薄板を温度500〜600°Cで
0.5時間以上保持すれば、HRC56以上の高硬度の
ものが得られ、より好ましい。
【0029】次いで、上記Ni合金を用いた脱水ユニッ
トの具体的な製造方法を説明する。まず、高周波誘導炉
を用い、それぞれ、下記の表1に示される成分組成を持
ったNi合金の溶湯を調整し、直径150mm、長さ4
00mmのインゴットを鋳造する。このインゴットに1
200°Cの開始温度にて熱間鍛造加工を施して厚さ5
0mmの板材を得、この板材に1200°Cの開始温度
にて熱間圧延加工を施して厚さ20mmの熱延材とし、
次いで、この熱延材に、1150°Cで2時間保持の条
件で溶体化処理を施した後、同じく表1に示される圧延
率で冷間加工を施し、引き続いて同じく表1に示される
条件で析出硬化処理を施すことにより、本発明品製造方
法1〜15を行い、図1のブレードを製造した。
【0030】さらに、上記のようにして得られたブレー
ドについて、引っ張り強さ、硬さ(HRC)および耐腐
食性をそれぞれ測定し、測定結果を表1に示した。また
表1には、比較例として、超硬合金およびステンレス鋼
についての同種実験の結果を示した。なお、耐腐食性の
測定は、JIS G 0578 のステンレス鋼の塩化
第二鉄腐食試験方法を用いた。
【0031】
【表1】
【0032】表1から明らかなように、本発明品1〜1
5によって製造された脱水ユニットは、いずれも従来の
金属材料と比較して強度が高く、また、耐腐食性につい
ても、腐食性環境下における重量減が全くみられず、き
わめて高い耐腐食性を有することがわかる。これに対し
て超硬合金製の従来品は、硬さこそ本発明品より高い数
値を示すものの、強度が低く、耐腐食性に至ってはかな
りの重量減が見られ、耐腐食性が大きく劣っている。
【0033】なお、本発明のNi合金を適用することが
できる脱水ユニットの種類、あるいは具体的形状は上記
実施例に限定されるものではなく、例えば、ツインワイ
ヤ式抄紙機用に所定の曲率半径で湾曲した形状とされた
フォーミングボード、異なる脱水性能を求めて上面を異
なる角度で傾斜させたハイドロフォイルに本発明を適用
することができるのはもちろんである。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のNi合金
を用いた脱水ユニットは下記の効果を奏する。 イ.十分な硬度を有するので、パルプ液のラッピング作
用に抗して十分な耐摩耗性を発揮することができる。 ロ.パルプ液に含まれる硫酸塩や苛性ソーダに対して十
分な耐腐食性を発揮することができる。 ハ.強圧延処理されているので、組織が微細であり、か
つ、均一であるので、、脱水ユニットと摺動する相手で
ある製紙用ワイヤを摩耗させることが少ない。 ニ.圧延処理により得られる材料であり、この圧延処理
は、一般にロールなどを用いて連続的に行われるから、
容易に長尺の素材を得ることができ、したがって、広幅
の抄紙機の脱水ユニットにも容易に適用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるハイドロフォイルの
横断面図である。
【図2】本発明の他の実施例にかかるサクションボック
スの横断面図である。
【図3】長網式抄紙機の一従来例を示す側面図である。
【図4】ツインワイヤ式抄紙機の一従来例を示す側面図
である。
【符号の説明】
2 ワイヤ 40 ベース 42
エッジ 54 トップボード 56 ボックス本体 6
2 貫通孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抄紙用ワイヤの一方の面と摺動すること
    により、該抄紙用ワイヤの他方の面のパルプ液からの脱
    水を制御する脱水ユニットであって、該脱水ユニットに
    おける前記抄紙用ワイヤとの接触部分は、Cr:14〜
    23%,Mo:14〜20%,W:0.2〜5%,F
    e:0.2〜7%,Co:0.2〜2.5%、残部Ni
    および不可避不純物からなる組成を有するNi合金を圧
    延加工処理および熱処理した合金からなることを特徴と
    する抄紙機用脱水ユニット。
  2. 【請求項2】 上記脱水ユニットは、抄紙用ワイヤの一
    方の面に線接触するシャープエッジを有するハイドロフ
    ォイルであることを特徴とする請求項1の抄紙機用脱水
    ユニット。
  3. 【請求項3】 上記脱水ユニットは、抄紙用ワイヤの一
    方の面に面接触するフォーミングボードであることを特
    徴とする抄紙機用脱水ユニット。
  4. 【請求項4】 上記脱水ユニットには、その厚さ方向へ
    貫通する孔が設けられたことを特徴とする抄紙機用脱水
    ユニット。
JP31752592A 1992-11-26 1992-11-26 抄紙機用脱水ユニット Withdrawn JPH06166982A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018141258A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 株式会社ビーエス 抄造機

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JP2018141258A (ja) * 2017-02-27 2018-09-13 株式会社ビーエス 抄造機

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