JPH06169974A - ポリオレフィン系医療容器用基材 - Google Patents

ポリオレフィン系医療容器用基材

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JPH06169974A
JPH06169974A JP4329123A JP32912392A JPH06169974A JP H06169974 A JPH06169974 A JP H06169974A JP 4329123 A JP4329123 A JP 4329123A JP 32912392 A JP32912392 A JP 32912392A JP H06169974 A JPH06169974 A JP H06169974A
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layer
container
heat resistance
polymer
base material
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JP4329123A
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Osami Shinonome
修身 東雲
Kazunobu Sugiyama
和伸 杉山
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】医療用高圧蒸気滅菌に十分耐え得る耐熱性を備
え、さらに柔軟性、透明性等に優れたポリオレフィン系
医療容器用基材を提供することを目的とする。 【構成】線状低密度ポリエチレンからなる層と、ポリプ
ロピレン及び/又はポリブテン−1、又はこれらを主成
分とするコポリマーからなる層と、からなる複層体であ
って、該ポリプロピレン及び/又はポリブテン−1、又
はこれらを主成分とするコポリマーが少なくとも最外層
を形成するポリオレフィン系医療容器用基材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は血液、医薬液等医療分野
において扱われる液体を保存する容器、搬送するチュー
ブ(連結管)等に適したポリオレフィン系医療容器用基
材に関する。
【従来の技術】採血、輸血、輸液等の医療において用い
られる容器やチューブの素材には安全性・衛生性の他種
々の性能が要求され、なかでも柔軟性、透明性及び耐熱
性(耐高圧蒸気滅菌性)やこれらのバランスは重視され
る項目である。上記用途のポリマー素材には従来から軟
質ポリ塩化ビニルの他、エチレン−酢酸ビニルコポリマ
ーや低密度ポリエチレンのごときポリエチレン系ポリマ
ーが主として使われているが、軟質ポリ塩化ビニルでは
可塑剤の溶出、廃棄処理等において問題を生じることが
ある。エチレン酢酸ビニルポリマーは透明性と柔軟性に
おいて通常の(酢酸ビニル成分を含まない)低密度ポリ
エチレンに比して優れているが、耐熱性に劣ることが指
摘される。また、通常ポリエチレンにおいても柔軟性、
透明性、耐熱性のバランスが十分でなく、前二者の性質
が優れる低密度品は融点が低くなる結果、耐熱性が十分
でなく滅菌時に蒸気あるいは凝縮小によって容器表面が
侵されアバタ状の欠点が発生しやすい。このことは高圧
法低密度ポリエチレンだけでなく、比較的耐熱性のよい
とされれる線状低密度ポリエチレンにもあてはまり、特
開昭56−92937号公報、特開昭61−29095
4号公報、特開昭62−44256号公報、特開昭62
−53670号公報、特開昭62−133959号公
報、特開昭63−248633号公報等に記載された、
線状低密度ポリエチレン自身の適正化あるいはブレン
ド、多層化(複層化)等によっても性能のバランスをと
ることは難しいのが実状である。又、ポリプロピレンも
医療用容器に広く用いられるポリマーであり、その良好
な耐熱性はポリエチレンに比してはるかに有利である。
しかしながらポリプロピレンは高剛性であり(柔軟性に
乏しい)、用途に制限を受ける。上記の他ではポリブテ
ン−1も比較的柔軟性があるポリオレフィンであるが、
透明性が十分でない欠点がある。
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の持
つ上述のごとき諸問題のうち、特に線状低密度ポリエチ
レン医療容器の耐熱性不足を解決すべくなされたもので
ある。
【課題を解決するための手段】本発明者らの検討で明ら
かになったのは、線状低密度ポリエチレン(以下LLD
PEと称す)とポリプロピレン(以下PPと称す)系ポ
リマー及び/又はポリブテン−1(以下PB−1と称
す)系ポリマーとを複層構造とすることが課題解決に適
うことであり、LLDPE(A)からなる層とPP及び
/又はPB−1又はこれらを主成分とするコポリマー
(B)からなる層とを含む複層体であって、(B)が少
なくとも最外層を形成していることを特徴とするポリオ
レフィン系医療容器用基材を趣旨とする本発明に至っ
た。本発明においてLLDPE(A)はいわゆるエチレ
ン−α−オレフィンコポリマーと称されるものであり、
エチレンに少量(好ましくは1〜10モル%、より好ま
しくは2〜8モル%)のプロピレン、ブテン−1、ペン
テン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−
1、デセン−1、4−メチルペンテン−1などのα−オ
レフィン類を低圧法もしくは中圧法で共重合させて得ら
れるが、透明性、柔軟性、耐熱性、成形性、力学的性質
などを考慮すると密度が0.905〜0.935g/cm
3、より好ましくは0.910〜0.930g/cm3であ
ることがよく、温度190℃、荷重2,160gにおけ
るメルトフローレイト(MFR)が好ましくは0.1〜
10、より好ましくは0.5〜5.0のものを選ぶことが
よい。 次に、本発明における(B)のうちPP又はこ
れを主成分とするコポリマー(以下PP系ポリマーと称
す)は立体規則性重合触媒を用いて得られる通常のアイ
ソタクチック若しくはシンジオタクチックタイプのPP
を主成分とする結晶性ポリマーである。これらは適宜選
択されるが、柔軟性という点でコポリマー特にランダム
性に富むコポリマーが有利である。コモノマーとしては
エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、
オクテン−1、デセンー1、ドデセンー1、4−メチル
ペンテン−1などの炭素原子数2〜12のα−オレフィ
ン類がよく、コモノマー量は3〜40モル%程度、より
好ましくは5〜30モル%程度が適当である。特に好ま
しいPP系ポリマーは曲げ弾性率(JISK7203)
が6,000kg/cm2以下でビカット軟化点(JIS
K7206)が100℃以上のものであり、柔軟性、透
明性、および耐熱性のバランスの点から好適である。そ
してPP系ポリマーは成形性、成形物の力学的性質等か
ら、温度230℃、荷重2,160gにおけるMFRが
0.3〜40、より好ましくは0.5〜30であるのがよ
い。 又、(B)のうちポリブテン−1またはこれを主
成分とするコポリマー(以下PB−1系ポリマーと称
す)はいわゆるアイソタクティックPB−1、またはこ
れを主成分とするコポリマーを意味し、通常公知の方法
で製造されている。コポリマーの場合用いられるコモノ
マーはエチレン、プロピレン、ペンテン−1、ヘキセン
−1、オクテン−1、4−メチルペンテン−1等のα−
オレフィン類が好適である。これらは、PB−1の柔軟
性、透明性などの改良のために導入されるが、融点(ホ
モPB−1の融点は125〜130℃)があまり低下す
ると耐熱性が悪くなるので共重合成分の導入量は10モ
ル%程度以下、より好ましくは5モル%以下に抑えるの
がよい。そして成形性や製品の力学的性質を考慮すると
PB−1系ポリマーは温度190℃、荷重2,160g
におけるMFRが0.2〜30、より好ましくは0.5〜
25のものがよい。なお、PP系ポリマーとPB−1系
ポリマーは任意の割合において相溶性、混和性に優れる
ので(B)はこれら両方の成分から構成されていても差
し支えない。 冒頭に記載した如く、本発明は(A)か
らなる層と(B)からなる層とを含む複層体であって、
(B)が少なくとも最外層を形成することを特徴とす
る。高圧蒸気滅菌時に(A)層にアバタが発生しないよ
う、耐熱性のある(B)層が最外層(本発明で言う「最
外層」とは「容器やチューブの外壁面を形成する層」を
意味する)を形成しているのである。(B)は最外層の
他、最内層(本発明で言う「最内層」とは「容器やチュ
ーブの内壁面を形成する層」を意味し、蒸気滅菌時にア
バタが発生することは比較的少ない)あるいは中間層と
なる場合もありえ、(A)、(B)及び接着層(通常
(A)と(B)とは調和性が小さいので、直接接着でき
ず、接着用ポリマーが必要である)以外のポリマー成分
が複層体の一部の層を形成することもあり得る。なお、
前述の接着用ポリマーとしてはエチレン−プロピレンコ
ポリマーが有用であり、例えば三井石油化学工業(株)
製のタフマーAやタフマーPが使われる。また、医療容
器用基材の用途に要求される柔軟性、透明性、耐熱性、
強度等によって異なるが、一般には該基材は全体の厚さ
が50〜1,000μm、より好ましくは80〜800
μmで、最外層の(B)層は5〜100μm、より好ま
しくは10〜50μmであることがよい。(B)層が厚
いほど耐熱性がよく滅菌時のアバタ発生が少ないが、基
材が硬くなる傾向にあることは言うまでもない。また、
接着層はできるだけ薄層であることが望ましく、1〜3
0μm、より好ましくは2〜20μm程度が薦められ
る。次に本発明において医療容器とは血液、医薬液等医
療において扱われる液体を保存あるいは搬送する容器
(バッグを含む)やチューブを意味するが、かような製
品は通常公知の方法で得られる。容器の場合は(A)、
(B)及び接着用ポリマーを流動開始温度以上の温度好
ましくは170〜260℃、より好ましくは175〜2
55℃で多層押出用Tダイや多層押出用チューブラーダ
イを介して押出し(キャスティングローラーやシートを
水で冷却して結晶化を抑えることが望ましい)、得られ
たフラット状のシート、チューブ状のシート、パリソン
などについてサーモフォーミング、ブロー、延伸、裁
断、熱シールなどの手法を適宜活用して所定の厚さや形
状に加工すればよい。また、無延伸状態、延伸状態いず
れでもよい。チューブの場合は押出し成形法が最適であ
る。耐ブロッキング性を向上させる目的で容器やチュー
ブの内面あるいは外面を粗面化(エンボス加工)するこ
とやスリップ剤、アンチブロッキング剤を添加すること
も差し支えなく、本発明の趣旨を損なわない範囲で他の
重合体、可塑剤、無機フィラー、安定剤などを添加して
もよい。本発明の基材は血液成分保存容器として、また
生理食塩水、電解質液、デキストラン製剤、マンニトー
ル製剤、糖類製剤、アミノ酸製剤などの容器として有用
である。
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに具体的に
説明する。 (1)実験方法 使用ポリマー:表1に示すポリマーを組み合わせて使
用した。 シートの作製:のペレットを別々にエクストルーダ
ーで溶融し3種3層型Tダイ(リップ長400mm、リ
ップ巾0.8mm)に供給し、(C)(接着層)を中間
層とするシートを180〜220℃で押出し、15℃に
保たれたキャスティングローラーで冷却後、トリミング
して厚さ350μm、巾300mmのシートを6m/分
の速度で巻き取った。 シートの透明性の測定:で得られたシートについ
て、波長450nmにおける水中透過率を島津ダブルビ
ーム型自記分光光度計UV−300にて測定した。ま
た、シートをダンベル状に裁断し、JISK7113に
準じて引張弾性率を測定し、柔軟性の尺度とした。 重金属及び溶出物試験:日本薬局方一般試験法「輸液
用プラスチック容器試験法」に準じ、で得られたシー
トについて試験を行った。 高圧蒸気滅菌テスト:で得られたシートを150m
m×250mmの大きさに裁断し、これを2枚重ねて熱
シールして(シール層は(A)層)バックを作製し、生
理食塩水800mlを入れて密封した。この薬液入り容
器をレトルト型高圧蒸気滅菌器に入れ、温度110℃、
ゲージ圧1.8kg/cm2、時間40分の条件で処理し
た。室温まで冷却し48時間放置後バッグ表面のアバタ
発生状況を観察した。
【表1】
【表2】 (2)実験結果(表2参照) シートの押出成形は順調で、いずれの組成においても
異物、発泡などは観察されず、均一性に富むシートが得
られた。又、いずれの組成においても重金属及び溶出物
は日本薬局方に適合することが確認された。 表2にシート構成と光線透過率、引張弾性率および滅
菌時のアバタ(直径1〜10mmの円形状をなし、白化
している)発生との関係を示すように、(B)を最外層
に持つシートからなる容器は透明性、柔軟性および耐熱
性のバランスに優れていることがわかる。
【発明の効果】以上記述したごとく、本発明の医療容器
用基材はLLDPEの問題点がPPあるいはPB−1の
層で被覆することによって解決される効果を巧みに利用
したものであり、成形性も良好であり、その工業的価値
は高いものがある。
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ポリオレフィン系医療容器用基材
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は血液、医薬液等医療分野
において扱われる液体を保存する容器、搬送するチュー
ブ(連結管)等に適したポリオレフィン系医療容器用基
材に関する。
【0002】
【従来の技術】採血、輸血、輸液等の医療において用い
られる容器やチューブの素材には安全性・衛生性の他種
々の性能が要求され、なかでも柔軟性、透明性及び耐熱
性(耐高圧蒸気滅菌性)やこれらのバランスは重視され
る項目である。上記用途のポリマー素材には従来から軟
質ポリ塩化ビニルの他、エチレン−酢酸ビニルコポリマ
ーや低密度ポリエチレンのごときポリエチレン系ポリマ
ーが主として使われているが、軟質ポリ塩化ビニルでは
可塑剤の溶出、廃棄処理等において問題を生じることが
ある。エチレン酢酸ビニルポリマーは透明性と柔軟性に
おいて通常の(酢酸ビニル成分を含まない)低密度ポリ
エチレンに比して優れているが、耐熱性に劣ることが指
摘される。また、通常ポリエチレンにおいても柔軟性、
透明性、耐熱性のバランスが十分でなく、前二者の性質
が優れる低密度品は融点が低くなる結果、耐熱性が十分
でなく滅菌時に蒸気あるいは凝縮小によって容器表面が
侵されアバタ状の欠点が発生しやすい。このことは高圧
法低密度ポリエチレンだけでなく、比較的耐熱性のよい
とされれる線状低密度ポリエチレンにもあてはまり、特
開昭56−92937号公報、特開昭61−29095
4号公報、特開昭62−44256号公報、特開昭62
−53670号公報、特開昭62−133959号公
報、特開昭63−248633号公報等に記載された、
線状低密度ポリエチレン自身の適正化あるいはブレン
ド、多層化(複層化)等によっても性能のバランスをと
ることは難しいのが実状である。
【0003】又、ポリプロピレンも医療用容器に広く用
いられるポリマーであり、その良好な耐熱性はポリエチ
レンに比してはるかに有利である。しかしながらポリプ
ロピレンは高剛性であり(柔軟性に乏しい)、用途に制
限を受ける。
【0004】上記の他ではポリブテン−1も比較的柔軟
性があるポリオレフィンであるが、透明性が十分でない
欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の持
つ上述のごとき諸問題のうち、特に線状低密度ポリエチ
レン医療容器の耐熱性不足を解決すべくなされたもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らの検討で明ら
かになったのは、線状低密度ポリエチレン(以下LLD
PEと称す)とポリプロピレン(以下PPと称す)系ポ
リマー及び/又はポリブテン−1(以下PB−1と称
す)系ポリマーとを複層構造とすることが課題解決に適
うことであり、LLDPE(A)からなる層とPP及び
/又はPB−1又はこれらを主成分とするコポリマー
(B)からなる層とを含む複層体であって、(B)が少
なくとも最外層を形成していることを特徴とするポリオ
レフィン系医療容器用基材を趣旨とする本発明に至っ
た。
【0007】本発明においてLLDPE(A)はいわゆ
るエチレン−α−オレフィンコポリマーと称されるもの
であり、エチレンに少量(好ましくは1〜10モル%、
より好ましくは2〜8モル%)のプロピレン、ブテン−
1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オク
テン−1、デセン−1、4−メチルペンテン−1などの
α−オレフィン類を低圧法もしくは中圧法で共重合させ
て得られるが、透明性、柔軟性、耐熱性、成形性、力学
的性質などを考慮すると密度が0.905〜0.935g
/cm3、より好ましくは0.910〜0.930g/c
3であることがよく、温度190℃、荷重2,160g
におけるメルトフローレイト(MFR)が好ましくは
0.1〜10、より好ましくは0.5〜5.0のものを選
ぶことがよい。 次に、本発明における(B)のうちP
P又はこれを主成分とするコポリマー(以下PP系ポリ
マーと称す)は立体規則性重合触媒を用いて得られる通
常のアイソタクチック若しくはシンジオタクチックタイ
プのPPを主成分とする結晶性ポリマーである。これら
は適宜選択されるが、柔軟性という点でコポリマー特に
ランダム性に富むコポリマーが有利である。
【0008】コモノマーとしてはエチレン、ブテン−
1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセ
ンー1、ドデセンー1、4−メチルペンテン−1などの
炭素原子数2〜12のα−オレフィン類がよく、コモノ
マー量は3〜40モル%程度、より好ましくは5〜30
モル%程度が適当である。
【0009】特に好ましいPP系ポリマーは曲げ弾性率
(JISK7203)が6,000kg/cm2以下でビ
カット軟化点(JISK7206)が100℃以上のも
のであり、柔軟性、透明性、および耐熱性のバランスの
点から好適である。そしてPP系ポリマーは成形性、成
形物の力学的性質等から、温度230℃、荷重2,16
0gにおけるMFRが0.3〜40、より好ましくは0.
5〜30であるのがよい。 又、(B)のうちポリブテ
ン−1またはこれを主成分とするコポリマー(以下PB
−1系ポリマーと称す)はいわゆるアイソタクティック
PB−1、またはこれを主成分とするコポリマーを意味
し、通常公知の方法で製造されている。コポリマーの場
合用いられるコモノマーはエチレン、プロピレン、ペン
テン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチルペ
ンテン−1等のα−オレフィン類が好適である。
【0010】これらは、PB−1の柔軟性、透明性など
の改良のために導入されるが、融点(ホモPB−1の融
点は125〜130℃)があまり低下すると耐熱性が悪
くなるので共重合成分の導入量は10モル%程度以下、
より好ましくは5モル%以下に抑えるのがよい。そして
成形性や製品の力学的性質を考慮するとPB−1系ポリ
マーは温度190℃、荷重2,160gにおけるMFR
が0.2〜30、より好ましくは0.5〜25のものがよ
い。
【0011】なお、PP系ポリマーとPB−1系ポリマ
ーは任意の割合において相溶性、混和性に優れるので
(B)はこれら両方の成分から構成されていても差し支
えない。 冒頭に記載した如く、本発明は(A)からな
る層と(B)からなる層とを含む複層体であって、
(B)が少なくとも最外層を形成することを特徴とす
る。高圧蒸気滅菌時に(A)層にアバタが発生しないよ
う、耐熱性のある(B)層が最外層(本発明で言う「最
外層」とは「容器やチューブの外壁面を形成する層」を
意味する)を形成しているのである。(B)は最外層の
他、最内層(本発明で言う「最内層」とは「容器やチュ
ーブの内壁面を形成する層」を意味し、蒸気滅菌時にア
バタが発生することは比較的少ない)あるいは中間層と
なる場合もありえ、(A)、(B)及び接着層(通常
(A)と(B)とは調和性が小さいので、直接接着でき
ず、接着用ポリマーが必要である)以外のポリマー成分
が複層体の一部の層を形成することもあり得る。なお、
前述の接着用ポリマーとしてはエチレン−プロピレンコ
ポリマーが有用であり、例えば三井石油化学工業(株)
製のタフマーAやタフマーPが使われる。
【0012】また、医療容器用基材の用途に要求される
柔軟性、透明性、耐熱性、強度等によって異なるが、一
般には該基材は全体の厚さが50〜1,000μm、よ
り好ましくは80〜800μmで、最外層の(B)層は
5〜100μm、より好ましくは10〜50μmである
ことがよい。(B)層が厚いほど耐熱性がよく滅菌時の
アバタ発生が少ないが、基材が硬くなる傾向にあること
は言うまでもない。また、接着層はできるだけ薄層であ
ることが望ましく、1〜30μm、より好ましくは2〜
20μm程度が薦められる。
【0013】次に本発明において医療容器とは血液、医
薬液等医療において扱われる液体を保存あるいは搬送す
る容器(バッグを含む)やチューブを意味するが、かよ
うな製品は通常公知の方法で得られる。容器の場合は
(A)、(B)及び接着用ポリマーを流動開始温度以上
の温度好ましくは170〜260℃、より好ましくは1
75〜255℃で多層押出用Tダイや多層押出用チュー
ブラーダイを介して押出し(キャスティングローラーや
シートを水で冷却して結晶化を抑えることが望まし
い)、得られたフラット状のシート、チューブ状のシー
ト、パリソンなどについてサーモフォーミング、ブロ
ー、延伸、裁断、熱シールなどの手法を適宜活用して所
定の厚さや形状に加工すればよい。また、無延伸状態、
延伸状態いずれでもよい。チューブの場合は押出し成形
法が最適である。耐ブロッキング性を向上させる目的で
容器やチューブの内面あるいは外面を粗面化(エンボス
加工)することやスリップ剤、アンチブロッキング剤を
添加することも差し支えなく、本発明の趣旨を損なわな
い範囲で他の重合体、可塑剤、無機フィラー、安定剤な
どを添加してもよい。
【0014】本発明の基材は血液成分保存容器として、
また生理食塩水、電解質液、デキストラン製剤、マンニ
トール製剤、糖類製剤、アミノ酸製剤などの容器として
有用である。
【0015】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに具体的に
説明する。
【0016】(1)実験方法 使用ポリマー:表1に示すポリマーを組み合わせて使
用した。
【0017】シートの作製:のペレットを別々にエ
クストルーダーで溶融し3種3層型Tダイ(リップ長4
00mm、リップ巾0.8mm)に供給し、(C)(接
着層)を中間層とするシートを180〜220℃で押出
し、15℃に保たれたキャスティングローラーで冷却
後、トリミングして厚さ350μm、巾300mmのシ
ートを6m/分の速度で巻き取った。
【0018】シートの透明性の測定:で得られたシ
ートについて、波長450nmにおける水中透過率を島
津ダブルビーム型自記分光光度計UV−300にて測定
した。また、シートをダンベル状に裁断し、JISK7
113に準じて引張弾性率を測定し、柔軟性の尺度とし
た。
【0019】重金属及び溶出物試験:日本薬局方一般
試験法「輸液用プラスチック容器試験法」に準じ、で
得られたシートについて試験を行った。
【0020】高圧蒸気滅菌テスト:で得られたシー
トを150mm×250mmの大きさに裁断し、これを
2枚重ねて熱シールして(シール層は(A)層)バック
を作製し、生理食塩水800mlを入れて密封した。こ
の薬液入り容器をレトルト型高圧蒸気滅菌器に入れ、温
度110℃、ゲージ圧1.8kg/cm2、時間40分の
条件で処理した。室温まで冷却し48時間放置後バッグ
表面のアバタ発生状況を観察した。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】(2)実験結果(表2参照) シートの押出成形は順調で、いずれの組成においても
異物、発泡などは観察されず、均一性に富むシートが得
られた。又、いずれの組成においても重金属及び溶出物
は日本薬局方に適合することが確認された。
【0024】表2にシート構成と光線透過率、引張弾
性率および滅菌時のアバタ(直径1〜10mmの円形状
をなし、白化している)発生との関係を示すように、
(B)を最外層に持つシートからなる容器は透明性、柔
軟性および耐熱性のバランスに優れていることがわか
る。
【0025】
【発明の効果】以上記述したごとく、本発明の医療容器
用基材はLLDPEの問題点がPPあるいはPB−1の
層で被覆することによって解決される効果を巧みに利用
したものであり、成形性も良好であり、その工業的価値
は高いものがある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61J 1/00 331 A 370

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】線状低密度ポリエチレン(A)からなる層
    と、ポリプロピレン及び/又はポリブテン−1、又はこ
    れらを主成分とするコポリマー(B)からなる層とを含
    む複層体であって、(B)が少なくとも最外層を形成し
    ていることを特徴とするポリオレフィン系医療容器用基
    材。
JP4329123A 1992-12-09 1992-12-09 ポリオレフィン系医療容器用基材 Pending JPH06169974A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0264811B1 (de) * 1986-10-16 1991-06-26 Nihon Parkerizing Co., Ltd. Verfahren zum Erzeugen von Phosphatüberzügen
JPH08131515A (ja) * 1994-11-07 1996-05-28 Terumo Corp 医療用複室容器
EP0732196A4 (ja) * 1994-09-29 1996-10-16

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EP0732196A4 (ja) * 1994-09-29 1996-10-16
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