JPH06169977A - 硫化水素の消臭方法とこれに用いる消臭剤 - Google Patents

硫化水素の消臭方法とこれに用いる消臭剤

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JPH06169977A
JPH06169977A JP43A JP35096392A JPH06169977A JP H06169977 A JPH06169977 A JP H06169977A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 35096392 A JP35096392 A JP 35096392A JP H06169977 A JPH06169977 A JP H06169977A
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JP
Japan
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hydrogen sulfide
tunnel
calcium peroxide
generated
deodorizing
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JP43A
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English (en)
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Takenobu Nonaka
健允 野仲
Masahiro Akimoto
優廣 秋元
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MEIJI YAKUHIN KOGYO KK
Nippon Peroxide Co Ltd
Original Assignee
MEIJI YAKUHIN KOGYO KK
Nippon Peroxide Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 たとえば、火力発電所や原子力発電所で用い
る海水の取水用トンネル内に付着した貝類の死滅によっ
て発生する硫化水素を確実に消臭して、トンネル内の清
掃を安全に、しかも能率よく行うことができる硫化水素
の消臭方法とその消臭剤を提供する。 【構成】 所定の有効酸素を有する過酸化カルシウムを
有効成分とした粉末乃至顆粒からなる消臭剤を、前記ト
ンネルの内壁などの硫化水素の発生部位に噴霧状に散布
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、たとえば、火力発電
所や原子力発電所などに設けられた海水取水用のトンネ
ルの内壁面に付着した貝類の腐敗によって発生する硫化
水素の悪臭を効果的に除去するための消臭方法と、この
消臭方法に使用する消臭剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】火力発電所や原子力発電所においては、
熱交換用や機器の冷却用として多量の水が要求され、こ
のための水として海水の使用が不可欠とされている。か
ゝる海水は、海水取水のためのトンネルを通じてポンプ
によって吸い上げられて発電所に供給されるもので、こ
のトンネルは、取水の立地条件や発電所の規模などによ
って異なるが、一般には直径約3m程度×長さ300m
〜1000m程度の巨大なものである。このトンネルを
通じて吸い上げられる海水には各種の生物が随伴する
が、特に貝類はトンネルの内壁に付着してその内径を次
第に狭め、流路の抵抗を増大して各種の弊害をもたら
す。このため、火力発電所の場合には、年に2回程度、
海水の流通を止めて約1週間の期間をかけてトンネル内
壁に付着した貝殻を人力で除去し、清掃によって得られ
る貝類の残骸をトンネル外に野積み等している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かゝるトンネルの内壁
に付着した貝類は、その上にさらに貝類が層をなして付
着することによって下層の貝類が死滅して、たんぱく質
の腐敗による硫化水素ガスを発生する。本来、硫化水素
は腐った卵のような臭気を持つ有毒な無色の気体であ
り、天然には火山ガスや鉱泉中に含まれ、また、上記の
貝類のようなイオウを含むたんぱく質の腐敗によっても
生ずる。貝類の死滅によってトンネル内で発生した硫化
水素ガスは、その独特の臭気によって清掃の作業者を悩
ませ、甚だしい場合にはその異臭で呼吸困難な状態を惹
起する。現在、この清掃作業のためにはトンネル内の換
気を図り、作業者にマスクを着用させて実施している
が、長大なトンネル内にこもった貝類の腐敗による強烈
な硫化水素臭を充分に除去することはできず、作業能率
の低下を解消することがきわめて困難であると共に、マ
スクの着用によって作業の困難性がより増大することに
なる。したがって、このようなトンネル内の清掃作業の
問題を解決して、迅速にしかも持続的な清掃が可能な消
臭方法の出現が以前から待望されていた。
【0004】この発明はかゝる現状に鑑み、貝類の腐敗
によって発生する硫化水素の臭気を急速に除去すると共
に、その除去を持続して行うことができる硫化水素の消
臭方法とこれに用いる消臭剤を提供せんとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明の硫
化水素の消臭方法は、過酸化カルシウムを有効成分とし
た粉末状乃至顆粒状の消臭剤を、硫化水素の発生部位に
散布することを特徴とするものである。
【0006】詳しくは、過酸化カルシウムを有効成分と
した所定の有効酸素を有する粉末状乃至顆粒状の消臭剤
を、火力発電所もしくは原子力発電所における海水取水
用のトンネル内に生成した貝類の腐敗による硫化水素の
発生部位に散布することを特徴とするものである。
【0007】前記硫化水素の消臭方法に使用する消臭剤
は、有効酸素が3〜10%の過酸化カルシウムを有効成
分とした粉末状乃至顆粒状の物質からなることを特徴と
するものである。
【0008】この発明の硫化水素の消臭方法は、硫化水
素の発生するすべての部位に適用することができる。な
かでも動植物の腐敗によって生成する硫化水素臭を対象
にすることができ、特に前記した火力発電所や原子力発
電所における海水取水用のトンネル内に生成した貝類の
腐敗による硫化水素臭をきわめて短時間にしかも確実に
除去することができる。
【0009】この発明の硫化水素の消臭剤は、有効成分
である過酸化カルシウムの持つ有効酸素を理論有効酸素
(22.2%)以下の3〜10%としたものを使用する
ものである。有効酸素が3%未満の場合には、消臭時間
や硫化水素の除去率が共に低下して所期の効果を期待す
ることができず、また、10%を超えた場合にも消臭効
果は有するが、経済面で不利となるので好ましいもので
はない。
【0010】かゝる過酸化カルシウムの有効酸素%は、
当該過酸化カルシウムの製造時における消石灰と過酸化
水素との反応の調節によって所定の%に調製することが
できる。また、あらかじめ高い有効酸素の過酸化カルシ
ウムを調製し、これに石灰やタルク、ホワイトカーボン
などの無機質粉末を加えて所定の有効酸素の過酸化カル
シウムとすることができる。発明者らの実験によれば、
有効酸素が6%の過酸化カルシウムからなるこの発明の
消臭剤の1gあたり、ほゞ5600ppmの硫化水素を
除去することができるので、この実験結果にしたがって
トンネル内の発生硫化水素濃度などから消臭剤のおおよ
その使用量を算出することができる。
【0011】この消臭剤は、有効成分である過酸化カル
シウムに対して、石灰やタルク、ホワイトカーボンなど
の無機質粉末を増量剤として混合することができ、ま
た、トンネル内の硫化水素を消臭する場合には、スプレ
ーガンのような噴霧機器を使用して、トンネル内壁に付
着した貝類に向けて噴霧することによって効率よく持続
した消臭が可能である。
【0012】
【作用】過酸化カルシウムは、消石灰と過酸化水素とを
反応させて得られる無機過酸化物であり、空気中におい
ては安定な化合物であるが、水と接触すると徐々に分解
して酸素を発生し、元の消石灰になる。しかして、過酸
化カルシウムの理論有効酸素(酸化作用を営む酸素の理
論量)は前記のとおり22.2%であり、その酸化反応
は比較的緩やかに進行するとされている。したがって、
これを消臭剤として前記の火力発電所や原子力発電所の
海水取水用のトンネル内に散布しても、硫化水素を急速
に除去することができないと考えられていたが、発明者
等の研究試験によって、意外にもきわめて速やかに消臭
できることを見出し、しかも、かゝる過酸化カルシウム
の有効酸素を3〜10%の範囲の粉末乃至顆粒としてト
ンネル内壁などの硫化水素の発生部位に噴霧状態で散布
することによって、長時間に亘って持続的な消臭作用を
発揮できることを究明したのである。
【0013】この過酸化カルシウムの消臭作用は、下記
化1の反応式のように、水との接触によって活性酸素を
発生し、この活性酸素が硫化水素に作用して化2の反応
式のように硫酸塩にまで酸化するものと推定される。
【0014】
【化1】CaO2 → CaO+(O)
【0015】
【化2】S2 - +4(O)→SO4 2 -
【0016】このように硫化水素を過酸化カルシウムに
よって安定な硫酸塩にまで転化させることによって、再
び硫化水素を発生させることなく、確実に硫化水素をキ
ャッチして消臭させることができるものである。これに
対し、硫化水素と反応する他の化合物、たとえば、水酸
化カルシウムのような化合物は、硫化水素との反応で単
に硫化カルシウムを生成するに留まり、この硫化カルシ
ウムは放置した状態で、空気中の炭酸ガス等によって再
び硫化水素を発生するので所期の目的に適合した消臭剤
とはいえないものである。
【0017】
【実施例】以下、実施例および比較例によりこの発明を
さらに具体的に説明する。実施例1、2および比較例1、2 硫化ナトリウムに硫酸を加えて硫化水素ガスを発生さ
せ、これを20リットルのテドラーパックに採取し、空
気によって350ppmに希釈した。別に3リットルの
テドラーパック4個を用意し、そのうちの2個に、それ
ぞれ過酸化カルシウムからなる有効酸素が6%の消臭剤
(実施例1)、過酸化カルシウムからなる有効酸素が9
%の消臭剤(実施例2)をそれぞれ1gあて投入し、他
の1個には過炭酸ソーダを1gを投入し(比較例1)、
残りの1個はなにも投入しないでブランク(比較例2)
の試料とした。そして、これらの中に、前記空気によっ
て350ppmに希釈した硫化水素ガスを各3リットル
あて送入して密栓して放置した。これらについて、検知
管を用いて1時間後、2時間後および18時間後の硫化
水素の濃度(ppm)を測定し、これより硫化水素の除
去率(%)を求めた。その結果を表1に示す。この表1
の結果から、実施例1、2で用いた所定の有効酸素の過
酸化カルシウムからなる消臭剤は、硫化水素の除去が急
速にしかも持続的に行われているのに対し、過炭酸ソー
ダを使用した比較例1では、硫化水素の除去が緩慢であ
ることが判る。
【0018】
【表1】
【0019】実施例3および比較例3〜5 硫化ナトリウムに硫酸を加えて硫化水素ガスを発生さ
せ、これを20リットルのテドラーパックに採取し、空
気によって530ppmに希釈した。別に3リットルの
テドラーパック4個を用意し、そのうちの1個にこの発
明の過酸化カルシウムからなる有効酸素が6%の消臭剤
(実施例3)を1g投入し、他の1個には水酸化カルシ
ウム(比較例3)1gを、また、他の1個には炭酸カル
シウム(比較例4)1gをそれぞれ投入し、残りの1個
はなにも投入しないでブランク(比較例5)の試料とし
た。そして、これらの中に、前記空気によって希釈した
濃度530ppmの硫化水素ガスを各3リットルあて送
入して密栓して放置した。これらについて、検知管を用
いて15分後、30分後および60分後の硫化水素の濃
度(ppm)を測定し、これより硫化水素の除去率
(%)を求めた。その結果を表2に示す。この表2の結
果から、実施例3で用いた所定の有効酸素の過酸化カル
シウムからなる消臭剤は、硫化水素の除去が急速にしか
も持続的に行われているのに対し、水酸化カルシウムを
使用した比較例3では、硫化水素の除去が緩慢であり、
炭酸カルシウムを使用した比較例4では、ブランクの比
較例5とほゞ同様に硫化水素の除去効果が得られないこ
とが判る。
【0020】
【表2】
【0021】実施例4 取水を止めて底部に約300mm程度の水を残した火力
発電所の海水取水用のトンネル(直径3m×長さ約30
0m)の内壁に付着した貝類から発生する硫化水素の消
臭を行った。すなわち、過酸化カルシウムからなる有効
酸素約3.5%のこの発明の消臭剤を、トンネル長さ1
mあたり約4000gの割合で噴霧機を用いてトンネル
内壁に向けて噴霧した。噴霧に際しては、マスクを着用
してトンネルに入ることを余儀なくされたが、噴霧の約
10分経過後にはトンネル内にマスクなしで立ち入るこ
とができ、清掃作業の能率向上に大きく貢献することが
でき、また、この消臭剤をトンネル内壁面に向けて噴霧
することによりトンネル内壁面が酸素リッチな状態とな
り、これによって硫化水素が発生なくなるので、長時間
に亘って清掃作業を持続することができた。なお、噴霧
前のトンネル内の硫化水素は、約500ppmであった
が、前記噴霧10分後には8ppmに低下しており、か
ゝる硫化水素濃度8ppmは、日本産業衛生学会の19
89年の勧告による有害物質の許容濃度における硫化水
素の許容濃度10ppm以下の規定を充分に満たすもの
である。
【0022】
【発明の効果】この発明の硫化水素の消臭方法は、過酸
化カルシウムを有効成分とした粉末状乃至顆粒状の消臭
剤を、硫化水素の発生部位に散布することによって迅速
かつ確実に硫化水素による悪臭を迅速かつ確実に除去す
ることができ、特に、火力発電所もしくは原子力発電所
における海水取水用のトンネル内に生成した貝類の腐敗
による硫化水素の発生部位に散布することによって、短
時間に通常の状態でトンネル内の清掃作業を行うことが
できる。
【0023】この発明の硫化水素の消臭剤は、過酸化カ
ルシウム中の有効酸素量を、理論有効酸素量以下の所定
量に限定して粉末乃至顆粒となすことによって、優れた
経済性をもって迅速で持続的な消臭を行うことができる
もので、前記火力発電所もしくは原子力発電所における
海水取水用のトンネル内に生成した貝類の腐敗による硫
化水素の消臭などに優れた有用性を発揮することができ
る。なお、この発明の消臭剤は、トンネル内に散布した
後には残滓としてトンネル内に残留するが、その量は頗
る少量であるうえ、船底塗料のような貝類の付着を防止
する重金属系塗料の塗布とは異なって無毒な消石灰等か
らなるものであるので、安全に使用することができるも
のである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 過酸化カルシウムを有効成分とした粉末
    状乃至顆粒状の消臭剤を、硫化水素の発生部位に散布す
    ることを特徴とする硫化水素の消臭方法。
  2. 【請求項2】 過酸化カルシウムを有効成分とした所定
    の有効酸素を有する粉末状乃至顆粒状の消臭剤を、火力
    発電所もしくは原子力発電所における海水取水用のトン
    ネル内に生成した貝類の腐敗による硫化水素の発生部位
    に散布することを特徴とする硫化水素の消臭方法。
  3. 【請求項3】 有効酸素が3〜10%の過酸化カルシウ
    ムを有効成分とした粉末乃至顆粒からなることを特徴と
    する硫化水素の消臭剤。
JP43A 1992-12-04 1992-12-04 硫化水素の消臭方法とこれに用いる消臭剤 Pending JPH06169977A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100736892B1 (ko) * 2006-08-21 2007-07-10 주식회사 포스코 황화수소 제거 장치 및 이를 포함하는 수재 설비
JP2016129867A (ja) * 2015-01-13 2016-07-21 住友金属鉱山株式会社 クロム含有水の処理方法

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