JPH06169992A - ぜん動式輸液ポンプ - Google Patents

ぜん動式輸液ポンプ

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JPH06169992A
JPH06169992A JP4321907A JP32190792A JPH06169992A JP H06169992 A JPH06169992 A JP H06169992A JP 4321907 A JP4321907 A JP 4321907A JP 32190792 A JP32190792 A JP 32190792A JP H06169992 A JPH06169992 A JP H06169992A
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peristaltic
infusion
backing plate
fingers
tube
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JP4321907A
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Shigeru Yoshida
茂 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ぜん動式輸液ポンプにおいて、モータの脱調を
回避し、電力ロスを少なくし、しかも、モータおよびバ
ッテリの小型化も促進する。 【構成】ステッピングモータ36のシャフト40に位相
を少しずつずらせた偏心状態で軸方向に沿って複数のぜ
ん動用フィンガーF1〜F8を取り付け、ぜん動用フィ
ンガーF1〜F8群に対向してバッキングプレート50
を配置し、バッキングプレート50とぜん動用フィンガ
ーF1〜F8群との間に輸液チューブ100をセッティ
ングし、ぜん動用フィンガーF1〜F8群による輸液チ
ューブ100のぜん動式押し絞りによりチューブ内の輸
液を圧送する。バッキングプレート50として3つに分
割した分割型バッキングプレート50a,50b,50
cを用い、各分割型バッキングプレートのそれぞれに独
立して輸液チューブ側へ押圧付勢する2つずつの圧縮ス
プリングS1〜S6を内蔵させてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、点滴などの静脈注入装
置の駆動源などとして用いられるものであって、モータ
によって駆動回転されるシャフトに位相を少しずつずら
せた偏心状態で軸方向に沿って複数のぜん動用フィンガ
ーが取り付けられ、これらぜん動用フィンガー群に対向
して配置され内蔵の圧縮スプリングにより付勢されたバ
ッキングプレートとぜん動用フィンガー群との間に輸液
チューブがセッティングされ、前記モータの回転に伴っ
て前記ぜん動用フィンガー群が順次的に前記輸液チュー
ブをぜん動式に押し絞って輸液チューブ内の輸液(薬
液)を圧送するようにしたぜん動式輸液ポンプに係り、
詳しくは、その輸液ポンプにおけるバッキングプレート
の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に従来のこの種のぜん動式輸液ポン
プの要部の構造を示す。
【0003】図において、80はステッピングモータ、
81はステッピングモータ80のシャフト、C1〜C8
は互いに位相を少しずつずらせ、かつ、軸方向には密接
した状態でモータシャフト81に取り付けられた第1な
いし第8の偏心カム、F1〜F8は各偏心カムC1〜C
8に取り付けられた第1ないし第8のぜん動用フィンガ
ー、90は第1ないし第8のぜん動用フィンガーF1〜
F8に対向して配置された一枚板からなるバッキングプ
レート、S1〜S5は固定部91を反力点とする状態で
バッキングプレート90に内蔵された第1ないし第5の
圧縮スプリング、100はぜん動用フィンガーF1〜F
8群とバッキングプレート90との間にセッティングさ
れた点滴用の輸液チューブである。
【0004】ステッピングモータ80のほぼ連続的なス
テップ回転に伴って第1ないし第8のぜん動用フィンガ
ーF1〜F8がバッキングプレート90との間で輸液チ
ューブ100を順次的に上から下に向けてぜん動式に押
し絞り、輸液チューブ100内に充満している輸液(薬
液)を患者の体内に圧送する。
【0005】ステッピングモータ80の1回転がぜん動
式輸液圧送の1サイクルに相当するが、この1サイクル
内において、輸液圧送において各ぜん動用フィンガーF
1〜F8を駆動するために必要なステッピングモータ8
0の駆動トルクは回転位相によって変化する。以下、各
ぜん動用フィンガーF1〜F8が輸液チューブ100を
押圧しながら回転するのに必要なトルクの変化につい
て、図9に示すダイアグラムに従って説明する。
【0006】バッキングプレート90は、これが一枚板
で構成されているため、内蔵している圧縮スプリングS
1〜S5により常に輸液チューブ100を押圧してい
る。この押圧力がぜん動用フィンガーF1〜F8,偏心
カムC1〜C8およびモータシャフト81を介してステ
ッピングモータ80に負荷をかけることになる。ステッ
ピングモータ80が最も大きな負荷を受けるのは、ぜん
動用フィンガーF1〜F8がバッキングプレート90を
傾きなく押圧するときである。すなわち、モータシャフ
ト81の軸方向の一端の第8のぜん動用フィンガーF8
が輸液チューブ100を押圧している状態から、ステッ
ピングモータ80の回転に伴って第8のぜん動用フィン
ガーF8と軸方向他端の第1のぜん動用フィンガーF1
との両者で同時的に輸液チューブ100を押圧するよう
になったとき、バッキングプレート90が傾かなくなる
ので、このとき、第8のぜん動用フィンガーF8と第1
のぜん動用フィンガーF1に対してバッキングプレート
90から最も大きな反力がかかる。それに抗してぜん動
用フィンガーF8,F1を回転させるためには、図9に
示すように、ステッピングモータ80には非常に大きな
トルクが必要となる。
【0007】これと同様のことは丁度中央のぜん動用フ
ィンガーで輸液チューブを介してバッキングプレートを
押圧したときに起こるはずであるが、この従来例の場合
のぜん動用フィンガーの数は偶数個であるため、丁度中
央のぜん動用フィンガーというものが存在しない。これ
に近い状況は、第4のぜん動用フィンガーF4または第
5のぜん動用フィンガーF5が輸液チューブ100を介
してバッキングプレート90を押圧したときに生じる。
すなわち、バッキングプレート90に対して次に大きな
圧力がかかるのはほぼ中央に位置する第4のぜん動用フ
ィンガーF4または第5のぜん動用フィンガーF5が輸
液チューブ100を押圧するときである。これらのぜん
動用フィンガーF4,F5が輸液チューブ100を押圧
するときは、バッキングプレート90がやや傾くため
に、圧縮スプリングS1〜S5からの反力が少し減少す
る。圧縮スプリングS1〜S5の付勢力の一部がバッキ
ングプレート90を傾けるのに費やされるからである。
したがって、ぜん動用フィンガーF4,F5を回転させ
るのに必要なステッピングモータ80のトルクは、図9
に示すように、ぜん動用フィンガーF8,F1の場合に
比べると小さくてすむ。
【0008】次に、第2、第3、第6または第7のぜん
動用フィンガーF2,F3,F6,F7が輸液チューブ
100を押圧する場合であるが、このときは、バッキン
グプレート90がシーソーのように大きく傾くため、圧
縮スプリングS1〜S5からの反力がかなり減少し、ス
テッピングモータ80がぜん動用フィンガーを回転させ
るのに必要なトルクは、図9に示すように、さらに小さ
くなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、位相を
異にする複数のぜん動用フィンガーF1〜F8によるぜ
ん動式の輸液圧送では、ステッピングモータ80(ぜん
動式輸液圧送)の1サイクル内で必要トルクがかなり大
きく変動するにもかかわらず、従来のぜん動式輸液ポン
プにおいては、ぜん動用フィンガーF1〜F8に連動連
結されたステッピングモータ80に常時一定の大きな駆
動電流を流すように構成していた。それは、ステッピン
グモータ80が脱調しないようにするためである。ぜん
動式輸液ポンプは、人体に対して薬液を注入するもので
あり、その注入はできる限り定常流であることが望まし
いからである。
【0010】第1ないし第8のぜん動用フィンガーF1
〜F8とバッキングプレート90との間で輸液チューブ
100内の輸液を圧送するに際して、第2、第3、第6
または第7のぜん動用フィンガーF2,F3,F6,F
7が輸液チューブ100を押圧するときのバッキングプ
レート90を介しての圧縮スプリングS1〜S5の反力
が最小である。理想的には、ステッピングモータ80に
かかる負荷が常にこの最小の反力に相当するものであれ
ば、その反力に抗してのぜん動用フィンガーF1〜F8
の回転ひいては輸液をスムーズに行わせることができ
る。
【0011】しかし、実際上は、第4のぜん動用フィン
ガーF4や第5のぜん動用フィンガーF5の場合に反力
が増し、第1のぜん動用フィンガーF1および第8のぜ
ん動用フィンガーF8のときにはさらに反力が大幅に増
加してしまう。
【0012】そこで、ぜん動用フィンガーF1〜F8に
連動連結されたステッピングモータ80が脱調しないよ
うにするために、ぜん動用フィンガーが必要とする最大
のトルクに対して、ステッピングモータ80が発生する
駆動トルクの方が常にやや大きい状態を保つようにする
ために、従来例にあっては、ステッピングモータ80に
大きめの一定の駆動電流を常時的に流すように構成して
いた。
【0013】しかし、必要トルクが小さい回転位相にあ
ってもその大きな一定の駆動電流を流すため、駆動電流
の過剰が生じ、電力ロスが大きくなるという問題があっ
た。
【0014】その原因は、複数のぜん動用フィンガーが
位相を異にするのでぜん動式輸液圧送の1サイクル内で
圧縮スプリングに起因した負荷がかなり大きく変動する
ことにある。
【0015】ところで、電力ロスをなるべく少なくする
対策として、ぜん動用フィンガー群の回転位相ごとに最
小限必要な駆動電流を記憶しておく手段と、回転位相を
検出する手段と、検出した回転位相に応じた駆動電流を
ステッピングモータに供給する手段とを設けることが考
えられる。この対策の場合、例えば図10に示すように
複数段階にわたる駆動電流を回転位相に応じて供給する
ことになる。
【0016】しかしながら、上記のような各手段をもた
せて駆動電流を制御することは、電気系の構成が複雑化
することにつながる。その上、間欠的にではあるにせ
よ、前記と同様の大きな駆動電流を供給する期間があ
り、電力ロスは減らせても、モータ自体としてはそれに
相応する大きな能力のものが必要であることに変わりが
なく、また、電源としてのバッテリもそれ相応に大きな
容量のものが必要であることにあまり変わりがない。
【0017】本発明は、このような事情に鑑みて創案さ
れたものであって、モータの脱調を回避することはもと
より、電力ロスを少なくし、しかも、モータおよびバッ
テリの小型化も促進することができるぜん動式輸液ポン
プを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係るぜん動式輸
液ポンプは、モータによって駆動回転されるシャフトに
位相を少しずつずらせた偏心状態で軸方向に沿って複数
のぜん動用フィンガーが取り付けられ、これらぜん動用
フィンガー群に対向して配置され内蔵の圧縮スプリング
により付勢されたバッキングプレートとぜん動用フィン
ガー群との間に輸液チューブがセッティングされ、前記
モータの回転に伴って前記ぜん動用フィンガー群が順次
的に前記輸液チューブをぜん動式に押し絞って輸液チュ
ーブ内の輸液を圧送するようにしたぜん動式輸液ポンプ
であって、前記バッキングプレートとして輸液チューブ
の長手方向で複数に分割された分割型バッキングプレー
トを設け、これら複数の分割型バッキングプレートのそ
れぞれに独立して輸液チューブ側へ付勢する圧縮スプリ
ングを内蔵させたことを特徴とするものである。
【0019】
【作用】ある分割型バッキングプレートに対向するぜん
動用フィンガーが輸液チューブを強く押圧するとき、そ
の分割型バッキングプレートに内蔵の圧縮スプリングが
そのぜん動用フィンガーに対して大きな反力を与えるこ
とになるが、他の分割型バッキングプレートにおいては
ぜん動用フィンガーから強く押圧されないので圧縮スプ
リングが対向するぜん動用フィンガーに与える反力も小
さくなる。すなわち、大きな反力を与えるのが局部的と
なり、しかも、ぜん動式の輸液圧送にとって必要な部位
に限定化される。ぜん動用フィンガーの回転位相が変化
しても、上記とほぼ同じ状況であり、ぜん動用フィンガ
ー群を取り付けているモータシャフトにかかる反力の変
動が従来例に比べて小さくなり、かつ、モータにとって
の必要トルクも平滑化される。もちろん、脱調が生じる
こともない。
【0020】
【実施例】以下、本発明に係るぜん動式輸液ポンプの一
実施例を図面に基づいて詳細に説明する。まず、実施例
に係るぜん動式輸液ポンプ(陽圧ぜん動式の静脈注入装
置)の概要を図4〜図7に基づいて説明する。図4はぜ
ん動式輸液ポンプの正面図、図5はポンプヘッドドアの
開放状態を示す要部の斜視図、図6はぜん動式輸液ポン
プの背面図、図7はぜん動式輸液ポンプの電気的構成を
示すブロック線図である。
【0021】このぜん動式輸液ポンプは、2つのポンプ
ヘッドを有する電気機械的な陽圧ぜん動式の静脈注入装
置であって、指定の輸液セットとともに用いられるもの
である。装置のプログラムはキーパネルより行われるよ
うになっている。薬物を含んだ第2経路の薬液用にプロ
グラムされた補助輸液流量から、同一ポンプの第1経路
の薬液用にプログラムされたもう一方の主輸液流量に切
り換えることができるようになっている。患者の安全性
を高めるために、気泡検出、上流閉塞検出、下流閉塞検
出などの各種の警報機能を備えている。
【0022】1は電源スイッチであり、この電源スイッ
チ1を押すことにより、ぜん動式輸液ポンプの電源が投
入される。その電源投入時に、自動的に自己テストが一
時的に行われるようになっている。電源スイッチ1をも
う一度押すと、電源が切れる。なお、この電源スイッチ
1の入/切に無関係に、輸液ポンプが交流電源に接続さ
れている状態では、内蔵電池が充電されるようになって
いる。
【0023】2は警報/警告表示器であり、輸液ポンプ
に係るすべての警報および警告の表示を行うためのもの
である。3はプログラミング表示器であり、主輸液およ
び補助輸液のそれぞれに対して入力された輸液流量と輸
液予定量および輸液した量などの、輸液に関するすべて
のプログラム情報を表示するようになっている。輸液流
量の単位はml/hrで表示され、輸液予定量および輸
液した量の単位はmlで表示される。
【0024】4a〜4cは主輸液用キーであり、これら
はそれぞれ、一つの輸液のみを行う場合に、輸液流量を
入力するためと、輸液予定量を入力するためと、輸液ポ
ンプを始動するために使用されるものである。これらの
キーによる入力は、輸液ポンプが停止状態にあるとき、
輸液が完了した後、および主輸液中モードのみで可能で
ある。
【0025】5は「0」〜「9」の数値キーであり、す
べての輸液用の数値データは、これらの数値キー5によ
って入力される。6はクリアキーであり、数値の入力中
に間違った数値を入力したとき、このクリアキー6を押
すことにより、表示を「0」にして再度数値を入力する
ことが可能となる。
【0026】7は停止キーであり、輸液をマニュアルで
停止する場合に、この停止キー7を押す。輸液ポンプが
停止した後、輸液ポンプに対して2分間の期間、操作が
何も行われないときは、警告ブザーが鳴るようになって
いる。8はブザー停止キーであり、このキーを押すこと
により、警報/警告音が2分間一時的に停止するように
なっている。ただし、警報/警告表示器2の表示状態
は、このブザー停止キー8を押す前と後とで変化しな
い。
【0027】9a〜9cは補助輸液用キーであり、これ
らはそれぞれ、補助輸液を行う場合に、輸液流量を入力
するためと、輸液予定量を入力するためと、補助輸液の
始動をするために使用されるものである。10a〜10
cは動作状態を表示するためのランプである。このう
ち、10aは警報ランプであり、赤色のLEDが用いら
れている。この警報ランプ10aは、警報モード中に点
滅し、直ちに適切な処置を要することを知らせるもので
ある。この場合、警報/警告表示器2にその原因を表示
するようになっている。10bは輸液中ランプであり、
緑色のLEDが用いられている。この輸液中ランプ10
bは、輸液中に点灯し、輸液ポンプが停止すると消灯す
る。10cは警告ランプであり、黄色のLEDが用いら
れている。
【0028】この警告ランプ10cは、警告モード中に
点灯し、処置が必要な状態を示す。この場合も、警報/
警告表示器2にその原因を表示するようになっている。
【0029】11はリセットキーであり、輸液ポンプの
停止状態においてこのキーを押すと、輸液した量(主輸
液と補助輸液の和の量)が「0」にリセットされる。1
2は輸液量キーであり、このキーを押すと、輸液した量
(主輸液と補助輸液との和の量)が表示され、その後、
主輸液および補助輸液用に登録された輸液流量と輸液予
定量が表示されるようになっている。
【0030】13はバックライトキーであり、輸液ポン
プが交流電源で動作中に、このキーを押すと、警報/警
告表示器2およびプログラミング表示器3の背面照明
(図示せず)が点灯するようになっている。再び押す
と、背面照明は消灯する。内蔵電池での動作中において
は、このキーを押している間のみ背面照明が点灯する。
【0031】14はポンプヘッドドア、14aはポンプ
ヘッドドア14を開閉するためのドアハンドルである。
ポンプヘッドドア14を開くには、ドアハンドル14a
を充分に上方の位置まで持ち上げた状態で手前に引く。
ポンプヘッドドア14を閉じるには、ドアハンドル14
aを持ち上げた状態で閉じた後に押し下げる。15は緑
色LEDを用いた充電中ランプであり、輸液ポンプが交
流電源に接続されている間に点灯し、内蔵電池が充電状
態であることを示す。
【0032】図5において、16は圧力低下センサであ
り、薬液ビン(薬液バッグ)と輸液ポンプとの間の輸液
セット中に異常が生じたこと(例えばフィルタの詰まり
など)による圧力低下状態を検知するものである。17
は輸液ポンプ機構部であり、指定の輸液セット用に設計
された直線ぜん動式輸液ポンプ機構となっている(これ
については後述する)。
【0033】18は圧力上昇センサであり、輸液ポンプ
と患者との間の輸液セット中に異常が生じたこと(例え
ば閉塞など)による輸液チューブ内の圧力上昇状態を検
知するものである。19は気泡センサであり、輸液チュ
ーブ内の規定された量以上の気泡を検知する。20はセ
ーフティ・クランプであり、ポンプヘッドドア14が開
かれたときに自動的に輸液チューブを閉塞するための機
構で、輸液の自然流下を防止する。
【0034】図6において、21は電源コードホルダで
ある。22はパネルロックスイッチであり、このロック
スイッチ22を押しておけば、操作者(医師または看護
婦)以外の人が不用意に各種のキーやスイッチに触れた
としても、輸液ポンプの動作が不測に変更されることを
回避するためのものである。23は指定されたタイムラ
グ式のヒューズを内蔵するヒューズホルダーである。
【0035】24は警報/警告時に鳴るブザーの音量を
調節するための音量調節摘みである。25は交流100
Vのコンセントに接続する電源コードのプラグである。
26は鉛蓄電池を内蔵している電池部である。27はス
タンドに取り付ける場合に使用するポールクランプであ
る。28はナースコールキットを使用することでナース
センタで輸液ポンプの警報/警告状態を監視するための
ナースコールコネクタ部である。29はブザーである。
【0036】図7において、30はCPU、31はRO
M、32はRAMである。2は警報/警告表示器、3は
プログラミング表示器、10は動作状態表示ランプ(1
0a〜10c)、16は圧力低下センサ、18は圧力上
昇センサ、19は気泡センサ、20はセイフティ・クラ
ンプ、22はパネルロックスイッチ、29はブザーであ
る。
【0037】33は警報/警告音用ブザー駆動回路、3
4は、電源スイッチ1,主輸液用キー4a〜4c,数値
キー5,クリアキー6,停止キー7,ブザー停止キー
8,補助輸液用キー9a〜9c,リセットキー11およ
びバックライトキー13などが装備されているキーパネ
ルである。
【0038】輸液ポンプ機構部17は、モータ駆動回路
35,ステッピングモータ36,モータ回転位相検出回
路37などから構成されている。38はA/D変換器、
39は電池電圧検出回路である。
【0039】次に、本発明の実施例に係るぜん動式輸液
ポンプの要部(特にバッキングプレート)の構成を図1
ないし図3に基づいて説明する。図1の(a),(b)
は直線ぜん動式輸液ポンプ機構の構造を示す一部破断の
正面図、図2はバッキングプレート部の詳細を示す分解
斜視図、図3は分割型バッキングプレートの断面図であ
る。
【0040】図1において、36はステッピングモー
タ、40はステッピングモータ36のシャフト、C1〜
C8は互いに位相を少しずつずらせ、かつ、軸方向には
密接した状態でモータシャフト40に取り付けられた第
1ないし第8の偏心カム、F1〜F8は各偏心カムC1
〜C8に取り付けられた第1ないし第8のぜん動用フィ
ンガーである。
【0041】輸液チューブ100を挟んで第1ないし第
8のぜん動用フィンガーF1〜F8群に対向配置される
べきバッキングプレート50として、輸液チューブ10
0の長手方向すなわちモータシャフト40の軸方向に3
つに分割された第1ないし第3の3つの分割型バッキン
グプレート50a,50b,50cを採用している。
【0042】各分割型バッキングプレートと固定部51
との間にはそれぞれ2つずつの圧縮スプリングが介在さ
れており、その付勢力により各分割型バッキングプレー
トを輸液チューブ100側へ付勢するように構成してあ
る。すなわち、第1の分割型バッキングプレート50a
には圧縮スプリングS1,S2が内蔵状態で設けられ、
第2の分割型バッキングプレート50bには圧縮スプリ
ングS3,S4が内蔵状態で設けられ、第3の分割型バ
ッキングプレート50cには圧縮スプリングS5,S6
が内蔵状態で設けられている。したがって、輸液チュー
ブ100に対する付勢作用については、第1ないし第3
の分割型バッキングプレート50a,50b,50cで
相互に独立したものとなっている。輸液チューブ100
は、第1ないし第8のぜん動用フィンガーF1〜F8と
第1ないし第3のバッキングプレート50a〜50cと
の間にセッティングされている。
【0043】次に、図2と図3に基づいて分割型バッキ
ングプレート50a〜50cの構造を具体的に説明す
る。ポンプヘッドドア14(図5参照)に上下3つの矩
形の貫通部14a,14b,14cが形成され、各貫通
部14a,14b,14cの左右両側にそれぞれストッ
パ14a1 ,14b1 ,14c1 が設けられている。第
1ないし第3の分割型バッキングプレート50a,50
b,50cは、矩形の貫通部14a,14b,14cに
摺動ならびに傾動自在に挿入され、その前端は貫通部よ
り突出している。各分割型バッキングプレート50a,
50b,50cの左右両側にはそれぞれ、ストッパ14
1 ,14b1 ,14c1 に当接する鍔部50a1 ,5
0b1 ,50c1 が一体的に形成されるとともに、それ
ぞれ上下2箇所に丸穴50a2 ,50b2 ,50c2
形成されている。そして、それら各2つずつの丸穴50
2 ,50b2 ,50c2 に合計6個の圧縮スプリング
S1〜S6が挿入内蔵されている。ポンプヘッドドア1
4において3つの貫通部14a〜14cを形成している
棚フレーム14dの四隅にボス部14eが形成されてい
る。6個の圧縮スプリングS1〜S6の端部を受け止め
る押さえ板52が4つのボス部14eの端面に当接さ
れ、押さえ板52の四隅に形成されたビス孔に挿通した
ビス53がボス部14eにねじ込まれ、押さえ板52が
固定されている。
【0044】この押さえ板52が前記した図1の固定部
51に相当している。
【0045】以下、上記のように構成されたぜん動式輸
液ポンプの動作を説明する。図1の(a)は輸液チュー
ブ100を第1のぜん動用フィンガーF1と第8のぜん
動用フィンガーF8とが同時に最も強く押圧している状
態を示し、図1の(b)は輸液チューブ100を第4の
ぜん動用フィンガーF4と第5のぜん動用フィンガーF
5とが同時に最も強く押圧している状態を示している。
【0046】ステッピングモータ36は供給された駆動
電流によってほぼ連続的にステップ回転し、それに伴っ
てモータシャフト40が回転し、偏心カムC1〜C8の
作用によって最上位から最下位にかけての第1ないし第
8のぜん動用フィンガーF1〜F8がバッキングプレー
ト50すなわち第1ないし第3の3つの分割型バッキン
グプレート50a,50b,50cとの間で輸液チュー
ブ100を順次的に上から下に向けてぜん動式に押し絞
り、輸液チューブ100内に充満している輸液(薬液)
を体内に圧送する。
【0047】ステッピングモータ36(ぜん動式輸液圧
送)の1サイクル内において、輸液チューブ100を最
も強く押圧するぜん動用フィンガーは順次的に切り換わ
っていく。第8のぜん動用フィンガーF8が最も強く押
圧した状態から少し回転位相が進むと、第8のぜん動用
フィンガーF8と第1のぜん動用フィンガーF1とで輸
液チューブ100を強く押圧することになる。これが図
1の(a)の状態である。バッキングプレート50が分
割型バッキングプレート50a,50b,50cに3分
割されているので、従来例の一体型のバッキングプレー
ト90のように全体が反力作用をなすのではなく、3つ
の分割型バッキングプレート50a,50b,50cが
個別的に反力作用をなす。従来例であればすべての圧縮
スプリングから反力を受けるが、本実施例の場合はそう
はならない。
【0048】すなわち、図1の(a)の状態において、
第8のぜん動用フィンガーF8に対しては、第3の分割
型バッキングプレート50cが時計方向に傾き、第6の
圧縮スプリングS6が大きく縮められるので反力も大き
く、その大きな反力で輸液チューブ100を圧着する。
その大きな反力は輸液チューブ100を介して第8のぜ
ん動用フィンガーF8に作用する。これに対して、第5
の圧縮スプリングS5の縮み量はわずかであり、その反
力も小さい。同様に、第1のぜん動用フィンガーF1に
対しては、第1の分割型バッキングプレート50aが反
時計方向に傾き、第1の圧縮スプリングS1が大きく縮
められるので反力も大きく、その大きな反力で輸液チュ
ーブ100を圧着する。その大きな反力は輸液チューブ
100を介して第1のぜん動用フィンガーF1に作用す
る。これに対して、第2の圧縮スプリングS2の縮み量
はわずかであり、その反力も小さい。第3の圧縮スプリ
ングS3と第4の圧縮スプリングS4からはほとんど反
力を受けない。
【0049】すなわち、図1の(a)の状態では、大き
な反力を与えるのが、第1と第8の圧縮スプリングS
1,S8だけの局部的なものとなる。この部分はぜん動
式輸液圧送にとって必要な部位に限定されたものとなっ
ている。このように、ぜん動用フィンガーF1〜F8群
を介してモータシャフト40に加わる反力は全体として
充分に小さなレベルのものとなり、ステッピングモータ
36が出力すべき駆動トルクも比較的小さなものでよ
い。
【0050】次に、第4のぜん動用フィンガーF4と第
5のぜん動用フィンガーF5とが輸液チューブ100を
最も強く押圧している図1の(b)の状態では、第2の
分割型バッキングプレート50bが大きく押圧され、第
3の圧縮スプリングS3と第4の圧縮スプリングS4と
が大きく縮められ、第4と第5のぜん動用フィンガーF
4,F5に対して大きな反力を与えることになる。その
大きな反力で輸液チューブ100を圧着する。第1の分
割型バッキングプレート50aと第3の分割型バッキン
グプレート50cとが傾動するが、第2と第5の圧縮ス
プリングS2,S5から受ける反力は小さく、第1と第
6の圧縮スプリングS1,S6からの反力はほとんどな
い。大きな反力を与えるのが、第3と第4の圧縮スプリ
ングS3,S4だけの局部的なものとなる。この部分は
ぜん動式輸液圧送にとって必要な部位に限定されたもの
となっている。
【0051】このように、ぜん動用フィンガーF1〜F
8群を介してモータシャフト40に加わる反力は全体と
して充分に小さなレベルのものとなり、ステッピングモ
ータ36が出力すべき駆動トルクも比較的小さなもので
よい。
【0052】ステッピングモータ36の必要トルクは、
図1の(a)と(b)とでほとんど変わらない。他の回
転位相でも同様であり、必要トルクは平滑化され、か
つ、従来例に比べて充分に小さいレベルのものでよいこ
とになる。脱調はもちろん生じない。脱調回避のために
モータに供給する駆動電流を回転位相に応じて可変する
ような複雑な制御も不要である。以上のように、ステッ
ピングモータ36に供給する駆動電流を回転位相に関係
なく常に低いレベルで安定化させることができるので、
電力ロスを少なくできるとともに、ステッピングモータ
36の小型化と、電源としてのバッテリの小型化を促進
し、より小型なぜん動式輸液ポンプを実現することがで
きる。
【0053】なお、上記実施例においては、ぜん動用フ
ィンガーの数を8個、分割型バッキングプレートの数を
3個、圧縮スプリングの数を6個としたが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、これらの数は適当に定め
ることができる。その数は偶数でも奇数でもよい。ま
た、輸液ポンプ機構部の数も任意である。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るぜん動式輸
液ポンプは、バッキングプレートとして複数分割型のバ
ッキングプレートを用い、各分割型バッキングプレート
に個別的に圧縮スプリングを内蔵させたので、圧縮スプ
リングが分割型バッキングプレートを介してぜん動用フ
ィンガーに最も大きな反力を与える部位は、回転位相の
変化にかかわらず輸液チューブを強く押圧しているぜん
動用フィンガーの部位に限定化されることとなり、モー
タシャフトにかかる反力の変動が少なくなる。したがっ
て、モータがぜん動用フィンガー群に与えるべき必要ト
ルクが平滑化されることとなり、しかも、その必要トル
クは低いレベルのものでよい。脱調回避のためにモータ
に供給する駆動電流を回転位相に応じて可変するといっ
た複雑な対策を講ずる必要もない。
【0055】このように本発明によれば、モータの必要
トルク(駆動電流)を回転位相にかかわらず低いレベル
で安定化させることができるので、電力ロスを可及的に
少なくすることができる。駆動電流が低いレベルで安定
化しているので、モータ自体も能力の小さなしたがって
小型のものを採用でき、電源としてのバッテリもより小
容量のものでよく、ぜん動式輸液ポンプ全体を小型化す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るぜん動式輸液ポンプ
(陽圧ぜん動式の静脈注入装置)の構造および動作を示
す一部破断の正面図である。
【図2】実施例におけるバッキングプレート部の詳細を
示す分解斜視図である。
【図3】実施例におけるバッキングプレート部の水平断
面図である。
【図4】実施例のぜん動式輸液ポンプの外観を示す正面
図である。
【図5】実施例のぜん動式輸液ポンプにおいてポンプヘ
ッドドアを開放した状態を示す要部の斜視図である。
【図6】実施例のぜん動式輸液ポンプの外観を示す背面
図である。
【図7】実施例のぜん動式輸液ポンプの電気的構成を示
すブロック線図である。
【図8】従来のぜん動式輸液ポンプの要部の構造を示す
一部破断の正面図である。
【図9】従来例における各ぜん動用フィンガーの必要ト
ルクを示すダイアグラムである。
【図10】回転位相に応じて駆動電流を可変する場合の
各ぜん動用フィンガー位相ごとの駆動電流を示すダイア
グラムである。
【符号の説明】
14……ポンプヘッドドア 36……ステッピングモータ 40……モータシャフト 50……バッキングプレート 50a……第1の分割型バッキングプレート 50b……第2の分割型バッキングプレート 50c……第3の分割型バッキングプレート 51……固定部 52……押さえ板 100……輸液チューブ C1〜C8……偏心カム F1〜F8……ぜん動用フィンガー S1〜S6……圧縮スプリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータによって駆動回転されるシャフト
    に位相を少しずつずらせた偏心状態で軸方向に沿って複
    数のぜん動用フィンガーが取り付けられ、これらぜん動
    用フィンガー群に対向して配置され内蔵の圧縮スプリン
    グにより付勢されたバッキングプレートとぜん動用フィ
    ンガー群との間に輸液チューブがセッティングされ、前
    記モータの回転に伴って前記ぜん動用フィンガー群が順
    次的に前記輸液チューブをぜん動式に押し絞って輸液チ
    ューブ内の輸液を圧送するようにしたぜん動式輸液ポン
    プであって、 前記バッキングプレートとして輸液チューブの長手方向
    で複数に分割された分割型バッキングプレートを設け、
    これら複数の分割型バッキングプレートのそれぞれに独
    立して輸液チューブ側へ付勢する圧縮スプリングを内蔵
    させたことを特徴とするぜん動式輸液ポンプ。
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