JPH0617097U - プラズマ電極リフレクタ取付構造 - Google Patents
プラズマ電極リフレクタ取付構造Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属蒸気などをイオンビ−ムにするイオン源
ではチャンバの内部に沿ってリフレクタを設ける。輻射
を反射するためである。プラズマ電極に固定するリフレ
クタは従来ボルトをリフレクタの通し穴から電極取付板
の雌螺穴に螺込まれていた。ボルトの方が雌螺穴より高
温になりより大きく熱膨張するから焼き付きを起こし易
い。焼き付きを防ぐのが目的である。 【構成】 電極取付板に穴を穿ちこれにボルトの頭部を
固着する。ボルトの雄螺子部にリフレクタの穴を通し、
ナットを雄螺子穴に螺合してリフレクタを固定する。ナ
ットがボルトより大きく熱膨張するから焼き付きが起こ
らない。
ではチャンバの内部に沿ってリフレクタを設ける。輻射
を反射するためである。プラズマ電極に固定するリフレ
クタは従来ボルトをリフレクタの通し穴から電極取付板
の雌螺穴に螺込まれていた。ボルトの方が雌螺穴より高
温になりより大きく熱膨張するから焼き付きを起こし易
い。焼き付きを防ぐのが目的である。 【構成】 電極取付板に穴を穿ちこれにボルトの頭部を
固着する。ボルトの雄螺子部にリフレクタの穴を通し、
ナットを雄螺子穴に螺合してリフレクタを固定する。ナ
ットがボルトより大きく熱膨張するから焼き付きが起こ
らない。
Description
【0001】
この考案は、イオン源のリフレクタをプラズマ電極に固定する構造に関する。 イオン源はガスを内部に導入し、フィラメントとチャンバの間のア−ク放電や、 高周波プラズマ放電、マイクロ波放電などによってこれをプラズマに励起し、引 き出し電極の電界の作用でイオンビ−ムとして外部に引き出すものである。常温 で気体であるものはさほど高温にする必要がない。
【0002】 しかし近年常温で固体である金属などのイオンビ−ムを必要とするようになっ てきた。Si、Al、Cr、P等である。これらの化合物で気体であるものをプ ラズマ化してイオンビ−ムとしても良いのである。しかしこうすると不要なイオ ンが大量に発生するから、質量分離しなければならない。質量分離機構を省こう とすると、始めから固体の単体を原料としなければならない。固体原料を高温に 加熱して蒸気としこれをイオン源に導いてプラズマとする。そのようにしたイオ ン源においては熱の閉じ込めということが重要になる。
【0003】 チャンバの外壁には永久磁石が設けられる。これはカスプ磁場を形成し、プラ ズマをチャンバの内部に閉じ込めるためである。永久磁石が減磁しないようにチ ャンバの外壁は水を流して冷却する。ためにチャンバの壁面の温度は低い。 そこで高温を必要とするイオン源の場合、チャンバの内壁に沿って輻射熱を反 射する部材を設けることがある。これはMo、Ta又はWの薄い板を数枚重ねた ものである。輻射シ−ルドとかリフレクタとか反射板という。ここではリフレク タを用いる。本考案はリフレクタをプラズマ電極に固定する新規な構造に関する 。
【0004】
図5は簡略化したイオン源の断面図を示す。イオン源チャンバ1は内部を真空 に引くことのできる空間である。これは円筒形の部分と端部の蓋板部からなる。 蓋板部を貫いて複数本のフィラメント8が設けられる。これはカソ−ド電位の電 子放出用フィラメントとアノ−ド電位のリフレクタ加熱間フィラメントである。 チャンバ1はアノ−ド電位である。電子放出用フィラメント自体に通電して熱電 子を発生させる。これがチャンバ1の電場に引き寄せられて加速される。加速電 子が導入されたガス分子に衝突してイオン化するのである。これはア−ク放電に よるプラズマの励起である。その外にも様々の励起の手段がある。ここではア− ク放電によるイオン源チャンバを図示したが、本考案はその他の励起方式を持つ イオン源にも適用できる。
【0005】 チャンバ1の外壁に沿って永久磁石9が設けられる。これはカスプ磁場を形成 してプラズマ10を内部の中心部に閉じ込めるものである。出口側には複数のイ オン通し穴を穿孔したプラズマ電極4が設けられる。これの外側にさらに、同じ 位置に穴を有する負電極と接地電極が設けられるが、本考案には無関係であるか ら図示を略した。 金属の蒸気等をイオンビ−ムにする場合は、チャンバ壁の内面に沿ってリフレ クタ6、7、11が設けられる。これらはTa、Mo、Wなどの薄い板を複数枚 重ね合わせたものである。デインプル加工といって、板に小さい突起を形成して ある。これは板が相互に面接触せず、輻射の反射確率を高め、伝導による損失を 低下させるためである。枚数が多いほど反射率が大きくなる。
【0006】 リフレクタはプラズマの存在する空間を囲むように設けられる。フィラメント の近傍には円板状の端リフレクタ11が設けられる。またチャンバ1の内周にそ って側面リフレクタ7がある。さらにプラズマ電極4のすぐ内側にはプラズマ電 極リフレクタ6が設けられる。このリフレクタは中央部が広く開口した板である 。中央部がイオンの引き出し口となる。
【0007】 これの固定構造を図3に示す。固定部のみの拡大断面図を図に示す。チャンバ 1の端部のフランジには冷却フランジ2が、絶縁物12を介して固着される。冷 却フランジ2には電極取付板3がボルト(図示せず)によって固着される。電極 取付板3の中央部は多孔のプラズマ電極となっている。これは例えばMoの板に 多くの穴を加工したものである。プラズマ電極リフレクタ6の固定は、ボルト5 によってなされる。リフレクタ6の周囲に沿って幾つかの通し穴13が穿孔され ている。また電極取付板3の対応する箇所には雌螺穴14が穿孔される。
【0008】 ボルト5をリフレクタ6の方から通し穴13に通し、さらに電極取付板3の雌 螺穴14にねじ込む。先述のようにリフレクタにはデインプル加工がなされてい るから、ボルトで押さえても板相互が密着しない。電極板、ボルトは使用温度に より、ステンレス、モリブデン、タンタル、カ−ボンなどが用いられる。これは 簡単な固定形式である。薄い板を面に固定する場合は必ずこのような固定形式が 採用される。しかしこれには尚欠点がある。
【0009】
電極取付板が固定されるフランジ2は冷却される。これは外部に露出している ので安全のために冷却しなければならない。またOリングなどのシ−ル材の保護 のためにも冷却しなければならない。しかし一方プラズマの存在する中央の空間 は高熱状態にある。リフレクタ6を固定するボルト5、雌螺穴14について温度 分布はどうなるかというと、プラズマに近いボルトの頭部は高温になる。この熱 が伝わりボルトの脚部も高温になる。高温であるので膨張する。
【0010】 ところが電極取付板3の雌螺穴14は電極取付板3に取り付けてあるのでより 低温になっている。従って雌螺穴14はあまり膨張しない。中にあるボルト5が 膨張し、雌螺穴14がさほど膨張しないのであるから、熱応力が過大になる。時 に焼き付きを引き起こすことがある。ボルトが雌螺穴14に膠着してしまって低 温に戻した状態であっても、これを回すことができず取り外すことができなくな る。これを避けるために、ボルトが焼き付きをおこさないようにしたリフレクタ 取り付け構造を提供することが本考案の目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】 本考案のリフレクタ取付構造は、電極取付板に穴を開け、ボルトの雄螺子部が リフレクタの通し穴を貫くように、前記の穴にボルト頭部を固着し、リフレクタ の反対側でナットをボルトの雄螺子部に螺合させリフレクタを固定するようにし たものである。ボルトの頭部と電極取付板の穴とはたとえばカシメによって永久 的に固着する。ボルトの雄螺子部にリフレクタを差し入れてナットを締めること によりリフレクタを固定する。
【0012】
ボルトの雄螺子部とナットが螺合して、ナットがリフレクタを押さえる。プラ ズマに接触するのがボルトの雄螺子部とナットである。この部分がフィラメント の熱や放電の熱によって強熱される。一方ボルト頭部のほうは、電極取付板の穴 に固着されている。電極の交換補修のためにボルトを取り外す必要がなく、ナッ トを外すだけで良い。
【0013】 都合の良いことに、この構造であるとナットが強熱され、ボルトは電極取付板 から冷却される傾向にある。ナットがより多く熱膨張し、ボルトの熱膨張を上回 る。ナットが外部にボルトが内部にあるから、このような熱膨張によって内外の 部材がより離隔する傾向にある。ために加熱によって焼き付きを起こすというこ とがない。補修、取り替えの時に、電極板を容易に取り外すことができる。
【0014】
図1は本考案の実施例を示すイオン源の一部断面図である。図2はボルトによ るリフレクタ結合部のみの拡大断面図である。イオン源チャンバ1の端部には冷 却フランジ2が絶縁物12を介して固定される。これはOリング、角リングなど である。絶縁物であるから電気的な絶縁と、真空シ−ルの二つの機能を果たす。 チャンバ1の外周には永久磁石9があってプラズマ閉じ込め用の磁場を形成して いる。側面リフレクタ7は単にチャンバ1の内部に嵌入してある。
【0015】 プラズマ電極の近くにはもう一つのリフレクタ6がある。プラズマ電極の外部 には、減速電極や、接地電極があるがここでは省略している。プラズマ電極リフ レクタ6は先端に拡径部をもたないボルト15によって固定される。ボルト15 の一部は雄螺子部16になっている。頭部は拡径部を持たず、平滑な円周面を有 する。ボルトの頭部を、リフレクタのある方向から、電極取付板の穴17に入れ る。穴の方が小さいのでボルトを叩いて入れる必要がある。こうして雄螺子部1 6がリフレクタの設けられる側に突出する構造となる。ボルトの雄螺子部16に リフレクタの通し穴13を通す。さらにナット18を雄螺子部16にねじ込んで リフレクタを固定する。ナットを締めると、リフレクタ6が電極取付板3に押し 付けられ、先述のようにデインプル加工してあるから、空隙がリフレクタの間、 リフレクタと電極取付板の間に残っている。これはリフレクタとリフレクタを点 接触として熱伝導を防ぎ、輻射を反射するためのものである。
【0016】 このような固定構造において、チャンバの内部が強く加熱されたとき、リフレ クタによって囲まれる内部空間は極めて高い温度になる。電極取付板3は冷却フ ランジ2に固結してあるのでボルト15の頭部は比較的低温になり、雄螺子のあ る脚部もこれによって冷却される。ナットはボルトの先端の最もプラズマ空間に 近いところにあるから、極めて高い温度になる。従ってナットはボルトの雄螺子 部よりも大きく熱膨張する。両者の温度が異なるからである。するとナットと雄 螺子部の空隙はより広く開く傾向にある。温度が高ければ高いほど空隙が広くな る。ために高温状態を長時間保持しても、また繰り返し高温状態になってもボル トとナットが焼き付きを起こすということがない。これは高熱状態にさらされる 内外の2部材の関係を逆にしているからである。
【0017】
本考案は、プラズマ電極側にあるリフレクタの電極への取付構造に特徴がある 。ボルトの頭部を電極に固着してしまい、雄螺子部を外部に突出させる。この雄 螺子部へリフレクタの通し穴を差し入れ、さらにナットを雄螺子部に螺込んでリ フレクタを固定する。最も強く加熱されるのはナットであるから、これが最も大 きく熱膨張し、ナットとボルトの空隙が拡がる。ために高温状態においてナット とボルトの間に焼き付きが起こらない。従って、リフレクタの交換や電極の交換 、補修において支障を来すことがない。簡単な構造であるが実用的な意味は小さ くない。
【0018】 この例では、ボルトの頭部は平滑で拡径部を持たないものであるが、そうでは なくて、拡径頭部を持つものでも良い。この場合は、電極に拡径頭部を通すよう な穴を穿孔してこれにボルトをかしめ入れるようにすると良い。また頭部を雄螺 部よりも縮径するような形状であっても良い。この場合は、電極板への挿入がよ り容易である。
【図1】本考案の実施例に掛かるプラズマ電極リフレク
タ取付構造を示す断面図。
タ取付構造を示す断面図。
【図2】図1の拡大断面図。
【図3】従来例にかかるプラズマ電極リフレクタ取付構
造を示す断面図。
造を示す断面図。
【図4】従来例に掛かるプラズマ電極リフレクタ取付構
造を示す断面図。
造を示す断面図。
【図5】イオン源の一例を示す断面図。
1 チャンバ 2 冷却フランジ 3 電極取付板 4 プラズマ電極 5 ボルト 6 プラズマ電極リフレクタ 7 側面リフレクタ 8 フィラメント 9 永久磁石 10 プラズマ 11 端リフレクタ 12 絶縁物 13 通し穴 14 雌螺穴 15 ボルト 16 雄螺部 17 穴 18 ナット
Claims (1)
- 【請求項1】 真空に引くことができ内部に導入された
ガスまたは金属蒸気を放電によってプラズマにするチャ
ンバと、チャンバの内部に放電を引き起こす放電機構
と、イオン源チャンバの出口に設けたプラズマ電極と、
チャンバの内壁にそって設けられ輻射熱を反射するため
のリフレクタとを含むイオン源において、プラズマ電極
側のリフレクタをプラズマ電極に固定するために、プラ
ズマ電極に穴を穿孔し、雄螺部がチャンバ内部を向くよ
うに前記プラズマ電極の穴にボルトの頭部を固着し、リ
フレクタの通し穴にボルトの雄螺部を通して、電極にリ
フレクタを重ね、ナットを雄螺部に螺合させてリフレク
タをナットによって押さえるようにしたことを特徴とす
るプラズマ電極リフレクタ取付構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6026192U JPH0617097U (ja) | 1992-08-03 | 1992-08-03 | プラズマ電極リフレクタ取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6026192U JPH0617097U (ja) | 1992-08-03 | 1992-08-03 | プラズマ電極リフレクタ取付構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0617097U true JPH0617097U (ja) | 1994-03-04 |
Family
ID=13137038
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6026192U Pending JPH0617097U (ja) | 1992-08-03 | 1992-08-03 | プラズマ電極リフレクタ取付構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0617097U (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013137994A (ja) * | 2011-11-30 | 2013-07-11 | Fei Co | 誘導結合プラズマ源内に電極を取り付けるためのシステム |
-
1992
- 1992-08-03 JP JP6026192U patent/JPH0617097U/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013137994A (ja) * | 2011-11-30 | 2013-07-11 | Fei Co | 誘導結合プラズマ源内に電極を取り付けるためのシステム |
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