JPH06172211A - アルツハイマー病の予防、治療薬 - Google Patents
アルツハイマー病の予防、治療薬Info
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- JPH06172211A JPH06172211A JP5201519A JP20151993A JPH06172211A JP H06172211 A JPH06172211 A JP H06172211A JP 5201519 A JP5201519 A JP 5201519A JP 20151993 A JP20151993 A JP 20151993A JP H06172211 A JPH06172211 A JP H06172211A
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- A61K31/335—Heterocyclic compounds having oxygen as the only ring hetero atom, e.g. fungichromin
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- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 アルツハイマー病の予防、治療薬を提供す
る。 【構成】 カルパインに対し阻害作用を有する物質はア
ルツハイマー病の予防、治療薬として有用である。
る。 【構成】 カルパインに対し阻害作用を有する物質はア
ルツハイマー病の予防、治療薬として有用である。
Description
【0001】本発明は、アルツハイマー病の予防または
治療薬に関し、詳細にはカルパイン阻害剤を用いたアル
ツハイマー病の予防または治療薬、医薬組成物、その方
法に関する。
治療薬に関し、詳細にはカルパイン阻害剤を用いたアル
ツハイマー病の予防または治療薬、医薬組成物、その方
法に関する。
【0002】アルツハイマー病は初老期(45〜65才)
に発病する進行性の痴呆で、病理学的にはその脳内に多
数の老人斑と神経原線維変化が認められる。65才以上
の老年期に発症するいわゆる自然老化による老年痴呆
も、病理学的に何ら本質的な差は認められないので、ア
ルツハイマー型老年痴呆と呼ばれている。この疾患の患
者数は、高齢者人口の増加とともに増え、社会的に重要
な疾患となっている。しかしこの疾患の原因は諸説ある
ものの結果的にはまだ不明であり、早期解明が望まれて
いる。
に発病する進行性の痴呆で、病理学的にはその脳内に多
数の老人斑と神経原線維変化が認められる。65才以上
の老年期に発症するいわゆる自然老化による老年痴呆
も、病理学的に何ら本質的な差は認められないので、ア
ルツハイマー型老年痴呆と呼ばれている。この疾患の患
者数は、高齢者人口の増加とともに増え、社会的に重要
な疾患となっている。しかしこの疾患の原因は諸説ある
ものの結果的にはまだ不明であり、早期解明が望まれて
いる。
【0003】アルツハイマー病およびアルツハイマー型
老年痴呆(以下、両者をまとめて「アルツハイマー病」と
略す)に特徴的な二つの病理変化の出現量は、知能障害
の程度とよく相関することが知られている。そこで、こ
の二つの病理変化を生ずる不溶性の蓄積物質を分子レベ
ルで解明し、この疾患の病因に到達しよういう研究が1
980年代の前半頃から行われてきた。
老年痴呆(以下、両者をまとめて「アルツハイマー病」と
略す)に特徴的な二つの病理変化の出現量は、知能障害
の程度とよく相関することが知られている。そこで、こ
の二つの病理変化を生ずる不溶性の蓄積物質を分子レベ
ルで解明し、この疾患の病因に到達しよういう研究が1
980年代の前半頃から行われてきた。
【0004】神経細胞の死によるシナプス消失は、アル
ツハイマー病における知的機能障害の程度と非常に良い
相関性があることが知られている(Annals of Neuro
logy,30,572(1991);Annals of Neurolog
y,39,355(1989);Annals of Neurology,2
7,457(1990))。この消失を引き起こす機構は、
分子レベルではまだ何もわかっていない。その中で、ア
ルツハイマー病やその他の興奮性アミノ酸毒性、β−ア
ミロイド神経毒性、フリーラジカル障害で、細胞内のカ
ルシウムの動的平衡がくずれていることが報告されてい
ることから(Aging,1,17(1989);Neuron,1,6
23(1989);Journal of Neuroscience,12,3
76(1992))、カルシウムの役割が急速に注目され
つつある。アルツハイマー病患者の線維芽細胞でも、同
様の変化が認められている(BrainResearch,543,1
39(1991);New England Journal of Medi
cine,312,1063(1985);Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA,83,2758(1986);Brain R
esearch Bulletin,21,825(1988);Neurosci
ence.Letters,121,239(1991);Biological
Psychiatry,22,1079(1987);Brain Res
earch,565,42(1991);Journalof Neuroimmu
nology,33,167(1991))。しかしながら、ヒト
脳でのカルシウム動的平衡の異常をとらえるのは、カル
シウムレベルが死後に変化するために困難であった。
ツハイマー病における知的機能障害の程度と非常に良い
相関性があることが知られている(Annals of Neuro
logy,30,572(1991);Annals of Neurolog
y,39,355(1989);Annals of Neurology,2
7,457(1990))。この消失を引き起こす機構は、
分子レベルではまだ何もわかっていない。その中で、ア
ルツハイマー病やその他の興奮性アミノ酸毒性、β−ア
ミロイド神経毒性、フリーラジカル障害で、細胞内のカ
ルシウムの動的平衡がくずれていることが報告されてい
ることから(Aging,1,17(1989);Neuron,1,6
23(1989);Journal of Neuroscience,12,3
76(1992))、カルシウムの役割が急速に注目され
つつある。アルツハイマー病患者の線維芽細胞でも、同
様の変化が認められている(BrainResearch,543,1
39(1991);New England Journal of Medi
cine,312,1063(1985);Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA,83,2758(1986);Brain R
esearch Bulletin,21,825(1988);Neurosci
ence.Letters,121,239(1991);Biological
Psychiatry,22,1079(1987);Brain Res
earch,565,42(1991);Journalof Neuroimmu
nology,33,167(1991))。しかしながら、ヒト
脳でのカルシウム動的平衡の異常をとらえるのは、カル
シウムレベルが死後に変化するために困難であった。
【0005】カルシウム動的平衡が変化することによ
り、カルシウム依存性中性プロテアーゼ(カルパイン)が
影響を受けると考えられる。この酵素は細胞内伝達系の
制御に係わっていると考えられている(Proc.Natl.
Acad.Sci.USA,87,3705(1990);Cell
Structure Function,15,1(1990);Biochem
istry International,18,263(1989))。この
カルパインによる限定分解は、他の重要な酵素、例えば
カルシウム依存性タンパクリン酸化酵素、タンパク脱リ
ン酸酵素、神経伝達物質関連酵素の制御、および膜構成
タンパクや膜骨格タンパクの機能の制御に係わっている
ことが示唆されている(Annals of theNew York
Academy of Sciences,568,198(1989))。
従って、カルパインの異常な活性化は様々な代謝経路を
介して重大な影響を与えるものと考えられる。虚血時に
起こるカルパインの急激な活性化は、急性神経細胞死を
引き起こす一方(Journal of Neuroscience,9,15
79(1989);Proc.Natl.Acad.Sci.USA,
88,7233(1991))、持統的な低レベルでの活性
化は、タンパクのリン酸化やタンパク代謝回転に対して
ゆっくりとした、しかし進行性の影響を与えるものと考
えられる。例えば、アミロイド前駆体(APP)のプロセ
ッシングや(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,87,
6003(1991);Proc.Natl.Acad.Sci.US
A,89,3055(1992))、細胞骨格タンパクの異
常なリン酸化(Annals of the New York Acade
my ofSciences,568,198(1989);Archives
of Neurology,42,1097(1985))に関与し
ている。カルパインの活性化というのは、細胞内カルシ
ウムの動的平衡を反映するだけでなく、細胞内カルシウ
ムの増加に伴う神経変性という現象を直接反映し得るの
で、カルパインの活性変化を示すということはアルツハ
イマー病の病因や治療に重要な情報を与えるものと考え
られた。
り、カルシウム依存性中性プロテアーゼ(カルパイン)が
影響を受けると考えられる。この酵素は細胞内伝達系の
制御に係わっていると考えられている(Proc.Natl.
Acad.Sci.USA,87,3705(1990);Cell
Structure Function,15,1(1990);Biochem
istry International,18,263(1989))。この
カルパインによる限定分解は、他の重要な酵素、例えば
カルシウム依存性タンパクリン酸化酵素、タンパク脱リ
ン酸酵素、神経伝達物質関連酵素の制御、および膜構成
タンパクや膜骨格タンパクの機能の制御に係わっている
ことが示唆されている(Annals of theNew York
Academy of Sciences,568,198(1989))。
従って、カルパインの異常な活性化は様々な代謝経路を
介して重大な影響を与えるものと考えられる。虚血時に
起こるカルパインの急激な活性化は、急性神経細胞死を
引き起こす一方(Journal of Neuroscience,9,15
79(1989);Proc.Natl.Acad.Sci.USA,
88,7233(1991))、持統的な低レベルでの活性
化は、タンパクのリン酸化やタンパク代謝回転に対して
ゆっくりとした、しかし進行性の影響を与えるものと考
えられる。例えば、アミロイド前駆体(APP)のプロセ
ッシングや(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,87,
6003(1991);Proc.Natl.Acad.Sci.US
A,89,3055(1992))、細胞骨格タンパクの異
常なリン酸化(Annals of the New York Acade
my ofSciences,568,198(1989);Archives
of Neurology,42,1097(1985))に関与し
ている。カルパインの活性化というのは、細胞内カルシ
ウムの動的平衡を反映するだけでなく、細胞内カルシウ
ムの増加に伴う神経変性という現象を直接反映し得るの
で、カルパインの活性変化を示すということはアルツハ
イマー病の病因や治療に重要な情報を与えるものと考え
られた。
【0006】カルパインには2つのアイソザイム、カル
パインIとカルパインIIが存在することが知られてい
る。これらはそれぞれ、活性化するに際しμMおよびm
Mレベルのカルシウム濃度を必要とする。両カルパイン
は、不活性前駆体として主に細胞内に存在する(Cell
Structure and Function,15,1(1990);FE
BS Letters,220,271(1987))。そしてそ
れは、カルシウム存在下でアミノ基側の自己消化プロセ
スにより活性化体となる(Journal of Biochemistr
y,90,1787(1981);Journal of Biochemis
try,98,407(1985);Biochemica et Biophy
sica Acta,1078,192(1991))。
パインIとカルパインIIが存在することが知られてい
る。これらはそれぞれ、活性化するに際しμMおよびm
Mレベルのカルシウム濃度を必要とする。両カルパイン
は、不活性前駆体として主に細胞内に存在する(Cell
Structure and Function,15,1(1990);FE
BS Letters,220,271(1987))。そしてそ
れは、カルシウム存在下でアミノ基側の自己消化プロセ
スにより活性化体となる(Journal of Biochemistr
y,90,1787(1981);Journal of Biochemis
try,98,407(1985);Biochemica et Biophy
sica Acta,1078,192(1991))。
【0007】生体内のカルパインの作用をin vitroの
酵素活性測定でモニターすることは困難である。それ
は、活性を測定する過程で前駆体は活性化されるからで
ある。すなわち、観測される酵素活性は、酵素の不安定
さや様々な細胞質内抑制因子あるいは活性化因子によっ
て影響される(Intracellular Calcium−dependentP
roteolysis(CRCプレス,ボストン,MA),1(199
0))。
酵素活性測定でモニターすることは困難である。それ
は、活性を測定する過程で前駆体は活性化されるからで
ある。すなわち、観測される酵素活性は、酵素の不安定
さや様々な細胞質内抑制因子あるいは活性化因子によっ
て影響される(Intracellular Calcium−dependentP
roteolysis(CRCプレス,ボストン,MA),1(199
0))。
【0008】カルパインの抗体を用いた研究で、カルパ
インが老人斑や神経原線維変化部位に存在することを明
らかにし(Brain Research,558,105(199
1);Brain Research,561,177(1991))。カ
ルパインがアルツハイマー病に特有な病理学的構造形成
に関与することが示唆されているが、直接カルパイン活
性を測定した結果ではアルツハイマー病患者と正常人と
の間では顕著な差は認められていなかった(Biomedical
Research,10,17(1989);Journal ofNeuro
logical Science,102,220(1991);Neurobi
ology of Aging,11,425(1990))。
インが老人斑や神経原線維変化部位に存在することを明
らかにし(Brain Research,558,105(199
1);Brain Research,561,177(1991))。カ
ルパインがアルツハイマー病に特有な病理学的構造形成
に関与することが示唆されているが、直接カルパイン活
性を測定した結果ではアルツハイマー病患者と正常人と
の間では顕著な差は認められていなかった(Biomedical
Research,10,17(1989);Journal ofNeuro
logical Science,102,220(1991);Neurobi
ology of Aging,11,425(1990))。
【0009】本発明者らは、ヒト死後の脳のカルパイン
Iのそれぞれのアイソフォーム量に着目した。それら
は、血小板や赤血球で報告されている活性型と前駆体に
対応する(Biochemical Journal,246,481(19
87);Biochemical Journal,261,1039(19
89))。すなわち、生体内で整理的カルシウムレベルで
タンパク質が分解するためにはカルパインIの自己消化
が必要であるので(Biochemica et Biophysica Ac
ta,1094,249(1991))、組織内でのこの酵素
の前駆体と活性化体との比というのは、生体内でのカル
パインI機能の指標となると考えたからである。その結
果、アルツハイマー病患者の脳内ではかかるカルパイン
Iの活性化体が増加していることを見出し、本発明を完
成するに到った。
Iのそれぞれのアイソフォーム量に着目した。それら
は、血小板や赤血球で報告されている活性型と前駆体に
対応する(Biochemical Journal,246,481(19
87);Biochemical Journal,261,1039(19
89))。すなわち、生体内で整理的カルシウムレベルで
タンパク質が分解するためにはカルパインIの自己消化
が必要であるので(Biochemica et Biophysica Ac
ta,1094,249(1991))、組織内でのこの酵素
の前駆体と活性化体との比というのは、生体内でのカル
パインI機能の指標となると考えたからである。その結
果、アルツハイマー病患者の脳内ではかかるカルパイン
Iの活性化体が増加していることを見出し、本発明を完
成するに到った。
【0010】即ち本発明の要旨は、カルパインに対し阻
害作用を有する物質を有効成分とするアルツハイマー病
の予防または治療薬に存する。以下、本発明につき詳細
に説明する。
害作用を有する物質を有効成分とするアルツハイマー病
の予防または治療薬に存する。以下、本発明につき詳細
に説明する。
【0011】本発明者らは、、まず活性化されたカルパ
インIが、アルツハイマー病患者の脳内において正常人
に比べて増加していることを確認した。その方法を以下
に示す。
インIが、アルツハイマー病患者の脳内において正常人
に比べて増加していることを確認した。その方法を以下
に示す。
【0012】ヒトの死後の脳から、カルパインIを部分
精製する。この画分を電気泳動にかけ、ヒトカルパイン
Iに対するモノクローナル抗体(Biochemical Journa
l,246,481(1987);Biochemical Journal,
261,1039(1989))と反応させると、3つのバ
ンドが認められる。これらの分子量はそれぞれ80KD
a、78KDaそして76KDaであり、ヒト赤血球のそ
れと同一である(Biochemical Journal,246,48
1(1987);Biochemical Journal,261,103
9(1989))。ヒト赤血球のカルパインIをカルシウ
ム存在下でインキュベートすると、80KDaのバンド
が消失し、76KDaのバンドが出現する。この反応
は、カルパインの阻害剤であるロイペプチンで拮抗され
る。また、76KDaのタンパクの量と酵素活性の間に
は、良い相関が認められる。従って、カルパインIの8
0KDaのバンドは不活性型(前駆体)で76KDaのバン
ドは活性型であると考えられる。これは、ヒト死後の脳
スライス標本を用いても、カルシウム存在下で80KD
aから76KDaへの移行が認められる。
精製する。この画分を電気泳動にかけ、ヒトカルパイン
Iに対するモノクローナル抗体(Biochemical Journa
l,246,481(1987);Biochemical Journal,
261,1039(1989))と反応させると、3つのバ
ンドが認められる。これらの分子量はそれぞれ80KD
a、78KDaそして76KDaであり、ヒト赤血球のそ
れと同一である(Biochemical Journal,246,48
1(1987);Biochemical Journal,261,103
9(1989))。ヒト赤血球のカルパインIをカルシウ
ム存在下でインキュベートすると、80KDaのバンド
が消失し、76KDaのバンドが出現する。この反応
は、カルパインの阻害剤であるロイペプチンで拮抗され
る。また、76KDaのタンパクの量と酵素活性の間に
は、良い相関が認められる。従って、カルパインIの8
0KDaのバンドは不活性型(前駆体)で76KDaのバン
ドは活性型であると考えられる。これは、ヒト死後の脳
スライス標本を用いても、カルシウム存在下で80KD
aから76KDaへの移行が認められる。
【0013】この活性化体と前駆体との比率をアルツハ
イマー病患者脳部位で調べてみると、後述の実施例に示
すように、大脳皮質前頭部、被殻、小脳のいずれにおい
ても活性化体量が増加していることが確認された。この
事実は、カルパインIの活性化体の増加が単なる神経細
胞死による2次的結果ではなく、細胞死に先んじて起こ
る現象であり、この現象が細胞死を引き起こす引き金に
なっているものと考えられる。
イマー病患者脳部位で調べてみると、後述の実施例に示
すように、大脳皮質前頭部、被殻、小脳のいずれにおい
ても活性化体量が増加していることが確認された。この
事実は、カルパインIの活性化体の増加が単なる神経細
胞死による2次的結果ではなく、細胞死に先んじて起こ
る現象であり、この現象が細胞死を引き起こす引き金に
なっているものと考えられる。
【0014】よって、カルパインIの前駆体から活性化
体への移行を阻害する薬物は、アルツハイマー病におけ
る細胞死あるいはアミロイド蓄積を防止し、アルツハイ
マー病の進行抑制あるいは予防に有効であると考えられ
る。
体への移行を阻害する薬物は、アルツハイマー病におけ
る細胞死あるいはアミロイド蓄積を防止し、アルツハイ
マー病の進行抑制あるいは予防に有効であると考えられ
る。
【0015】本発明で用いることができるカルパイン阻
害剤としては、例えばE−64(Agricaltural and
Biological Chemistry,42巻,529ページ,197
8年)、E−64−c(Journal of Biochemistry,9
0巻,255ページ、1981年)、E−64−d(Journ
al of Biochemistry,93巻,1305ページ,198
3年)、NCO−700(日本公開特許公報昭58−12
6879)、エスタチンA,B(The Journal of An
tibiotics,42巻,1362ページ,1989年)等のエ
ポキシコハク酸誘導:
害剤としては、例えばE−64(Agricaltural and
Biological Chemistry,42巻,529ページ,197
8年)、E−64−c(Journal of Biochemistry,9
0巻,255ページ、1981年)、E−64−d(Journ
al of Biochemistry,93巻,1305ページ,198
3年)、NCO−700(日本公開特許公報昭58−12
6879)、エスタチンA,B(The Journal of An
tibiotics,42巻,1362ページ,1989年)等のエ
ポキシコハク酸誘導:
【化1】 ペプチジル フルオロメチルケトン誘導体(Journal o
f Medicinal Chemistry,35巻,216ページ,19
92年)、ペプチジル クロロメチルケトン誘導体(Jou
rnal of Biochemistry,99巻,173ページ,198
6年)、下記一般式(I)で表されるペプチジル アシル
オキシメチルケトン誘導体(Biochemistry,30巻,46
78ページ,1991年):
f Medicinal Chemistry,35巻,216ページ,19
92年)、ペプチジル クロロメチルケトン誘導体(Jou
rnal of Biochemistry,99巻,173ページ,198
6年)、下記一般式(I)で表されるペプチジル アシル
オキシメチルケトン誘導体(Biochemistry,30巻,46
78ページ,1991年):
【化2】 (上記一般式(I)において、R3はN末端に置換基を有し
ていてもよいアミノ酸残基もしくはペプチド残基を表わ
し、R4はアミノ酸の側鎖を形成する基を表わし、Xは
フッ素原子、塩素原子または以下の式で表される基:
ていてもよいアミノ酸残基もしくはペプチド残基を表わ
し、R4はアミノ酸の側鎖を形成する基を表わし、Xは
フッ素原子、塩素原子または以下の式で表される基:
【化3】 (Arは置換基を有していてもよいフェニル基を表わす)
を表わす。)、下記一般式(II)で表されるペプチジル
ジアゾメチルケトン誘導体(Biochemical Journal,
253巻,751ページ,1988年):
を表わす。)、下記一般式(II)で表されるペプチジル
ジアゾメチルケトン誘導体(Biochemical Journal,
253巻,751ページ,1988年):
【化4】 (上記一般式(II)において、R3およびR4は既に上記
一般式(I)において定義したとおりである。)、ロイペ
プチン(The Journal of Antibiotics,22巻,1
83ページ,1969年)、カルペプチン(Journal of
Enzyme Inhibition,3巻,195ページ,1990
年)、MDL28170(Biochemical and Biophysi
cal Research Communication,157巻,1117ペ
ージ,1988年)等のペプチジルアルデヒド誘導体:
一般式(I)において定義したとおりである。)、ロイペ
プチン(The Journal of Antibiotics,22巻,1
83ページ,1969年)、カルペプチン(Journal of
Enzyme Inhibition,3巻,195ページ,1990
年)、MDL28170(Biochemical and Biophysi
cal Research Communication,157巻,1117ペ
ージ,1988年)等のペプチジルアルデヒド誘導体:
【化5】 ペプチジル α−ジケトン、ペプチジル α−ケトエス
テル誘導体(Journal of Medicinal Chemistry,3
3巻,11ページ,1990年):
テル誘導体(Journal of Medicinal Chemistry,3
3巻,11ページ,1990年):
【化6】 (上記一般式(III)において、R3およびR4は既に定
義したとおりであり、R5はアルキル基またはアルコキ
シ基を表わす。)、
義したとおりであり、R5はアルキル基またはアルコキ
シ基を表わす。)、
【0016】ヒト脳のカルパスタチン(米国特許出願2
00,141)あるいはその誘導体等のペプチド化合物な
どが挙げられる。上記の化合物の製造は、上記文献に記
載の方法により、容易に行なうことができる。
00,141)あるいはその誘導体等のペプチド化合物な
どが挙げられる。上記の化合物の製造は、上記文献に記
載の方法により、容易に行なうことができる。
【0017】かかる化合物を臨床に応用するに際し、治
療上有効な成分の担体成分に対する割合は、1重量%か
ら90重量%の間で変動されうる。例えば前記化合物は
顆粒剤、細粒剤、散剤、錠剤、硬カプセル剤、軟カプセ
ル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤又は液剤等の剤形にし
て経口投与してもよいし、注射剤として静脈内投与、筋
肉内投与、皮下投与、髄液内投与、又は脳室内投与して
もよい。また、坐剤として用いることもできる。また、
注射用の粉末にして用時調製して使用してもよい。経
口、経腸、非経口に適した医薬用の有機又は無機の、固
体又は液体の担体若しくは希釈剤を本発明薬剤を調製す
るために用いることができる。固形製剤を製造する際に
用いられる賦形剤としては、例えば乳糖、庶糖、デンプ
ン、タルク、セルロース、デキストリン、カオリン、炭
酸カルシウム等が用いられる。経口投与のための液体製
剤、即ち、乳剤、シロップ剤、懸濁剤、液剤等は、一般
的に用いられる不活性な希釈剤、例えば水又は植物油等
を含む。この製剤は、不活性な希釈剤以外に補助剤、例
えば湿潤剤、懸濁補助剤、甘味剤、芳香剤、着色剤又は
保存剤等を含むことができる。液体製剤にしてゼラチン
のような吸収されうる物質のカプセル中に含ませてもよ
い。非経口投与の製剤、即ち、注射剤、坐剤等の製造に
用いられる溶剤又は懸濁化剤としては、例えば水、プロ
ピレングリコール、ポリエチレングリコール、ベンジル
アルコール、オレイン酸エチル、レシチン等が挙げられ
る。坐剤に用いられる基剤としては、例えばカカオ脂、
乳化カカオ脂、ラウリン脂、ウィテップゾール等が挙げ
られる。製剤の調製方法は常法によればよい。
療上有効な成分の担体成分に対する割合は、1重量%か
ら90重量%の間で変動されうる。例えば前記化合物は
顆粒剤、細粒剤、散剤、錠剤、硬カプセル剤、軟カプセ
ル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤又は液剤等の剤形にし
て経口投与してもよいし、注射剤として静脈内投与、筋
肉内投与、皮下投与、髄液内投与、又は脳室内投与して
もよい。また、坐剤として用いることもできる。また、
注射用の粉末にして用時調製して使用してもよい。経
口、経腸、非経口に適した医薬用の有機又は無機の、固
体又は液体の担体若しくは希釈剤を本発明薬剤を調製す
るために用いることができる。固形製剤を製造する際に
用いられる賦形剤としては、例えば乳糖、庶糖、デンプ
ン、タルク、セルロース、デキストリン、カオリン、炭
酸カルシウム等が用いられる。経口投与のための液体製
剤、即ち、乳剤、シロップ剤、懸濁剤、液剤等は、一般
的に用いられる不活性な希釈剤、例えば水又は植物油等
を含む。この製剤は、不活性な希釈剤以外に補助剤、例
えば湿潤剤、懸濁補助剤、甘味剤、芳香剤、着色剤又は
保存剤等を含むことができる。液体製剤にしてゼラチン
のような吸収されうる物質のカプセル中に含ませてもよ
い。非経口投与の製剤、即ち、注射剤、坐剤等の製造に
用いられる溶剤又は懸濁化剤としては、例えば水、プロ
ピレングリコール、ポリエチレングリコール、ベンジル
アルコール、オレイン酸エチル、レシチン等が挙げられ
る。坐剤に用いられる基剤としては、例えばカカオ脂、
乳化カカオ脂、ラウリン脂、ウィテップゾール等が挙げ
られる。製剤の調製方法は常法によればよい。
【0018】臨床投与量は、経口投与により用いられる
場合には、成人に対し化合物として、一般には、1日量
0.01〜1000mgであるが、年令、病態、症状によ
り適宜増減することが更に好ましい。前記1日量の本発
明薬剤は、1日に1回、又は適当な間隔をおいて1日に
2若しくは3回に分けて投与してもよいし、間欠投与し
てもよい。
場合には、成人に対し化合物として、一般には、1日量
0.01〜1000mgであるが、年令、病態、症状によ
り適宜増減することが更に好ましい。前記1日量の本発
明薬剤は、1日に1回、又は適当な間隔をおいて1日に
2若しくは3回に分けて投与してもよいし、間欠投与し
てもよい。
【0019】また、注射剤として用いる場合には、成人
に対し化合物として、1回量0.001〜100mgを連
続投与又は間欠投与することが望ましい。
に対し化合物として、1回量0.001〜100mgを連
続投与又は間欠投与することが望ましい。
【0020】以下、本発明につき実施例を挙げて詳細に
説明するが、その要旨を越えない限り以下に限定される
ものではない。 実施例1(アルツハイマー病患者脳内におけるカルパイ
ンの測定) ヒト死後の脳約0.5gをとり、10倍量の20mM Tr
is−HCl(pH7.4)、2mM EGTA、1mM ED
TA、1mM benzamidine、1mM dithiothreitol、
1mM phenylmethylsulfonylfluoride(PMSF)およ
び0.32M sucrose(以下、「バッファーA」と略記す
る)にてホモジナイズし、これを遠心分離した(15,0
00×g、30分間、4℃)。上清をDEAE−cellulos
eカラム(DE−52。Whatman:1.0×1.5cm)にか
け、KCl濃度を0から3mMへ上げていきながら各フラ
クションを集める。0.15M KClで溶出してくる画
分を電気泳動にかけ、PVDF膜(Immobilon−P、Mi
llipore)に転写する。これにモノクローナル カルパイ
ンI抗体(Biochemical Journal,246,481(19
87);Biochemical Journal,261,1039(19
89))を反応させ、Journal of Neurochemistry,9
2,526(1992)に記載の方法に準じて解析した。
説明するが、その要旨を越えない限り以下に限定される
ものではない。 実施例1(アルツハイマー病患者脳内におけるカルパイ
ンの測定) ヒト死後の脳約0.5gをとり、10倍量の20mM Tr
is−HCl(pH7.4)、2mM EGTA、1mM ED
TA、1mM benzamidine、1mM dithiothreitol、
1mM phenylmethylsulfonylfluoride(PMSF)およ
び0.32M sucrose(以下、「バッファーA」と略記す
る)にてホモジナイズし、これを遠心分離した(15,0
00×g、30分間、4℃)。上清をDEAE−cellulos
eカラム(DE−52。Whatman:1.0×1.5cm)にか
け、KCl濃度を0から3mMへ上げていきながら各フラ
クションを集める。0.15M KClで溶出してくる画
分を電気泳動にかけ、PVDF膜(Immobilon−P、Mi
llipore)に転写する。これにモノクローナル カルパイ
ンI抗体(Biochemical Journal,246,481(19
87);Biochemical Journal,261,1039(19
89))を反応させ、Journal of Neurochemistry,9
2,526(1992)に記載の方法に準じて解析した。
【0021】その結果、ヒト脳抽出液では80KDa、
78KDaおよび76KDaの3つのバンドが検出され、
それはヒト赤血球のそれと同一であった(Biochemical
Journal,246,481(1987);Biochemical
Journal,261,1039(1989))。ヒト赤血球カ
ルパインIをin vitroでカルシウムを加えることによ
り活性化させると、80KDaisoformのN末端側で切断
され、78KDaのisoformとGly26−Leu27の部分で切
断される76KDaのisoformができた(切断部位は、自
己消化により生成された76KDaのisoformをSDS−
PAGEで分離し、PVDF膜に転写して、これをEdm
an分解法によりN末端からアミノ酸分析を行うことによ
って同定した)。80KDaのisoformから76KDaのis
oformへの移行は、30秒内に確認された。酵素活性は
80KDaのisoformが消失されてからも維持されてお
り、76KDaのisoform量と良い相関が認められた。こ
れは、76KDaのisoformが酵素的に活性であるという
報告と一致した(Biochemicaland Biophysical Res
earch Communication,123,331(1984):Bio
chemical and Biophysical Research Communica
tion,138,638(1986))。
78KDaおよび76KDaの3つのバンドが検出され、
それはヒト赤血球のそれと同一であった(Biochemical
Journal,246,481(1987);Biochemical
Journal,261,1039(1989))。ヒト赤血球カ
ルパインIをin vitroでカルシウムを加えることによ
り活性化させると、80KDaisoformのN末端側で切断
され、78KDaのisoformとGly26−Leu27の部分で切
断される76KDaのisoformができた(切断部位は、自
己消化により生成された76KDaのisoformをSDS−
PAGEで分離し、PVDF膜に転写して、これをEdm
an分解法によりN末端からアミノ酸分析を行うことによ
って同定した)。80KDaのisoformから76KDaのis
oformへの移行は、30秒内に確認された。酵素活性は
80KDaのisoformが消失されてからも維持されてお
り、76KDaのisoform量と良い相関が認められた。こ
れは、76KDaのisoformが酵素的に活性であるという
報告と一致した(Biochemicaland Biophysical Res
earch Communication,123,331(1984):Bio
chemical and Biophysical Research Communica
tion,138,638(1986))。
【0022】ヒト脳カルパインIは、抽出した後ではか
なり不安定であるが、大脳皮質切片をカルシウムとイン
キュベートすると、80KDaのisoformから76KDa
のisoformへの移行を認めることができた。これは、Im
ajoh et alの報告(Biochemistry,27,8122(1
988))による配列に従い、Journal of Neurochem
istry,47,1039(1986)に記載の方法に準じて
N末側34個のアミノ酸からなる合成ペプチドを作成
し、このペプチドに対するポリクローナル抗体を用いる
ことにより、カルパインIの自己消化はN末側が消失す
ることにより引き起こされることを確認した。
なり不安定であるが、大脳皮質切片をカルシウムとイン
キュベートすると、80KDaのisoformから76KDa
のisoformへの移行を認めることができた。これは、Im
ajoh et alの報告(Biochemistry,27,8122(1
988))による配列に従い、Journal of Neurochem
istry,47,1039(1986)に記載の方法に準じて
N末側34個のアミノ酸からなる合成ペプチドを作成
し、このペプチドに対するポリクローナル抗体を用いる
ことにより、カルパインIの自己消化はN末側が消失す
ることにより引き起こされることを確認した。
【0023】アルツハイマー病脳内でのカルパインIの
活性化の程度を定量化するために、Immunoassay法(Jo
urnal of Neurochemistry,92,526(1992))
により3つのisoformを定量した。対照群としては、臨
床上神経疾患のない患者を、アルツハイマー病群として
は生前痴呆の診断を受け、神経病理学的にアルツハイマ
ー病の特徴を持った患者を選択した(Archives of N
eurology,42,1097(1985);Neurology,41,
479(1991))。アルツハイマー群(N=22)と対
照群(N=17)は、死亡時の年令がそれぞれ75.8±
2.0才、68.9分±2.6才で、死後脳サンプルを凍
結するまでの時間(死後時間)は12.2±1.3時間と1
2.0±1.8時間であった。
活性化の程度を定量化するために、Immunoassay法(Jo
urnal of Neurochemistry,92,526(1992))
により3つのisoformを定量した。対照群としては、臨
床上神経疾患のない患者を、アルツハイマー病群として
は生前痴呆の診断を受け、神経病理学的にアルツハイマ
ー病の特徴を持った患者を選択した(Archives of N
eurology,42,1097(1985);Neurology,41,
479(1991))。アルツハイマー群(N=22)と対
照群(N=17)は、死亡時の年令がそれぞれ75.8±
2.0才、68.9分±2.6才で、死後脳サンプルを凍
結するまでの時間(死後時間)は12.2±1.3時間と1
2.0±1.8時間であった。
【0024】細胞質内の80KDaカルパインIの量
は、対照群に比してアルツハイマー群の方がかなり低か
った(対照群は22.7±1.5%、アルツハイマー群は
37.2±2.2%。p<0.001。対応のないt検定に
よる)。一方、自己消化により活性化された76KDaの
カルパインIは、アルツハイマー群の方が対照群に比し
てかなり多かった(アルツハイマー群は41.2±1.6
%、対照群は26.6±2.2%。p<0.001)。また
78KDaのカルパインIには変化が見られなかった。
は、対照群に比してアルツハイマー群の方がかなり低か
った(対照群は22.7±1.5%、アルツハイマー群は
37.2±2.2%。p<0.001。対応のないt検定に
よる)。一方、自己消化により活性化された76KDaの
カルパインIは、アルツハイマー群の方が対照群に比し
てかなり多かった(アルツハイマー群は41.2±1.6
%、対照群は26.6±2.2%。p<0.001)。また
78KDaのカルパインIには変化が見られなかった。
【0025】次に、個々の脳サンプルについて80KD
aカルパインIに対する76KDaのカルパインIの比率
を求めると、アルツハイマー群の方が対照群に比べて約
3倍高いことが確認された(アルツハイマー群は2.20
±0.39、対照群は0.81±0.10。p<0.00
5。図1a参照)。3つのカルパインI isoformの合計
量は、いずれのサンプルにおいても変化はなかった。
aカルパインIに対する76KDaのカルパインIの比率
を求めると、アルツハイマー群の方が対照群に比べて約
3倍高いことが確認された(アルツハイマー群は2.20
±0.39、対照群は0.81±0.10。p<0.00
5。図1a参照)。3つのカルパインI isoformの合計
量は、いずれのサンプルにおいても変化はなかった。
【0026】続いて、カルパインIの細胞内分布につい
て検討した。大脳皮質前頭部をホモジナイズし、4℃で
30分間、15,000×gで遠心分離して上清を細胞質
画分、沈査を細胞膜画分とした。カルパインIの3つの
isoformの量は、前記と同様のImmunoassay法で測定し
た。その結果、全カルパインIの27〜30%が対照
群、アルツハイマー群のいずれにおいても膜画分に存在
し、そこで各isoformの分布はほぼ同じであったことか
ら、細胞質内のカルパインIのisoformの異常比率は、
それらの細胞内分布の移行によるものでないことが確認
された。膜画分においては、76KDaのカルパインI
が多く存在し(対照群で40.4±1.8%、アルツハイ
マー群で43.1±1.7%。両者ともN=9)、80K
DaのカルパインIは少なかった(対照群で18.2±1.
3%、アルツハイマー群で17.5±1.3%、両者とも
N=9)。この結果は、カルパインIが膜上で主に活性
化されるという仮説と一致していた(Journal of the
Biological Chemistry,264,18838(196
9);Biochemical and Biophysical Research C
ommunication,128,331(1985))。アルツハイ
マー病患者脳におけるカルパインIの異常な活性化度合
は、死後時間にかかわらず一定していた。76KDaと
80KDaカルパインIの比率と死後時間との相関性を
調べたところ、対照群ではr=0.355、アルツハイマ
ー群ではr=0.155、両者合わせた群でもr=0.14
8であり、有意な相関性は全くなかった。またカルパイ
ンIの活性化度合は、死亡時年令との間にも何ら有意な
相関性は認められなかった。
て検討した。大脳皮質前頭部をホモジナイズし、4℃で
30分間、15,000×gで遠心分離して上清を細胞質
画分、沈査を細胞膜画分とした。カルパインIの3つの
isoformの量は、前記と同様のImmunoassay法で測定し
た。その結果、全カルパインIの27〜30%が対照
群、アルツハイマー群のいずれにおいても膜画分に存在
し、そこで各isoformの分布はほぼ同じであったことか
ら、細胞質内のカルパインIのisoformの異常比率は、
それらの細胞内分布の移行によるものでないことが確認
された。膜画分においては、76KDaのカルパインI
が多く存在し(対照群で40.4±1.8%、アルツハイ
マー群で43.1±1.7%。両者ともN=9)、80K
DaのカルパインIは少なかった(対照群で18.2±1.
3%、アルツハイマー群で17.5±1.3%、両者とも
N=9)。この結果は、カルパインIが膜上で主に活性
化されるという仮説と一致していた(Journal of the
Biological Chemistry,264,18838(196
9);Biochemical and Biophysical Research C
ommunication,128,331(1985))。アルツハイ
マー病患者脳におけるカルパインIの異常な活性化度合
は、死後時間にかかわらず一定していた。76KDaと
80KDaカルパインIの比率と死後時間との相関性を
調べたところ、対照群ではr=0.355、アルツハイマ
ー群ではr=0.155、両者合わせた群でもr=0.14
8であり、有意な相関性は全くなかった。またカルパイ
ンIの活性化度合は、死亡時年令との間にも何ら有意な
相関性は認められなかった。
【0027】アルツハイマー病患者の新皮質部位ではか
なりの神経が変性していることが確認されているので、
神経変性が少ないかあるいは認められない部位(Nuerol
ogy,30,820(1980);The Neurobiology of
Aging,51(1983))におけるカルパインIの活性
化の程度を調べた。80KDaのカルパインIに対する
76KDaのカルパインIの比率は、アルツハイマー病
患者の被殻(46%、p<0.005)および小脳(58
%、p<0.005)の両部位で対照群に比して有意に増
加していた(図1bおよびc参照)。一方、ハンチントン病
(ステージIII)患者の大脳皮質前頭部および小脳にお
いては、カルパインIのisoformの分布は正常であった
(図1aおよびc参照)。しかしハンチントン病で神経細胞
死が認められている被殻(Journal of Neuropatholo
gy and Experimental Neurology,44,559(1
985);Journal of Neurology,Neurosurgery an
d Psychiatry,48,422(1985))では、50%
(p<0.05)カルパインI活性化体の比率が増加してい
た(図1b参照)。
なりの神経が変性していることが確認されているので、
神経変性が少ないかあるいは認められない部位(Nuerol
ogy,30,820(1980);The Neurobiology of
Aging,51(1983))におけるカルパインIの活性
化の程度を調べた。80KDaのカルパインIに対する
76KDaのカルパインIの比率は、アルツハイマー病
患者の被殻(46%、p<0.005)および小脳(58
%、p<0.005)の両部位で対照群に比して有意に増
加していた(図1bおよびc参照)。一方、ハンチントン病
(ステージIII)患者の大脳皮質前頭部および小脳にお
いては、カルパインIのisoformの分布は正常であった
(図1aおよびc参照)。しかしハンチントン病で神経細胞
死が認められている被殻(Journal of Neuropatholo
gy and Experimental Neurology,44,559(1
985);Journal of Neurology,Neurosurgery an
d Psychiatry,48,422(1985))では、50%
(p<0.05)カルパインI活性化体の比率が増加してい
た(図1b参照)。
【0028】アルツハイマー病新皮質で多大のカルパイ
ンIの活性化体の増加および神経変性の少ない部位でも
認められた同様の結果から、このカルパインIの活性化
が単なる神経細胞変性の末期における結果を反映してい
るのではなく、細胞死に先立って起き、そしておそらく
細胞死に直接関与するより広範囲にわたる代謝的変化を
反映しているものと考えられる。
ンIの活性化体の増加および神経変性の少ない部位でも
認められた同様の結果から、このカルパインIの活性化
が単なる神経細胞変性の末期における結果を反映してい
るのではなく、細胞死に先立って起き、そしておそらく
細胞死に直接関与するより広範囲にわたる代謝的変化を
反映しているものと考えられる。
【0029】試験例1 カルパイン阻害活性 文献記載の方法(Journal of Biological Chemist
ry,259巻、3210ページ、1984年)によりラッ
トの脳から精製したm−カルパインを用いて、文献記載
の方法(Journal of Biological Chemistry,25
9巻,12489ページ,1984年)に準じてその阻害
活性を測定した。ただし、NCO−700(Arzneimitt
el Forschung/Drug Research,36巻,190ペー
ジ,1986年)およびMDL28170(Biochemical
and Biophysical ResearchCommunications,15
7巻,117ページ,1988年)に関しては、文献記載
値を記した。 カルパイン阻害活性 E−64 IC50=0.96μM NCO−700 IC50=46μM ロイペプチン IC50=0.36μM カルペプチン IC50=0.046μM MDL28170 Ki=0.007μM
ry,259巻、3210ページ、1984年)によりラッ
トの脳から精製したm−カルパインを用いて、文献記載
の方法(Journal of Biological Chemistry,25
9巻,12489ページ,1984年)に準じてその阻害
活性を測定した。ただし、NCO−700(Arzneimitt
el Forschung/Drug Research,36巻,190ペー
ジ,1986年)およびMDL28170(Biochemical
and Biophysical ResearchCommunications,15
7巻,117ページ,1988年)に関しては、文献記載
値を記した。 カルパイン阻害活性 E−64 IC50=0.96μM NCO−700 IC50=46μM ロイペプチン IC50=0.36μM カルペプチン IC50=0.046μM MDL28170 Ki=0.007μM
【0030】試験例2 急性毒性試験 文献記載の急性毒性試験結果を以下に記す。 (1)E−64,E−64−c,E−64−d(特公平4−4
8号公報) マウスにおいていずれもLD50>2000mg/kg・po (2)NCO−700(特開昭58−126879号公報) マウスにおいてLD50=374mg/kg・iv (3)エスタチンA,B(特開昭62−76号公報) マウスにおいてLD50>400mg/kg・ip
8号公報) マウスにおいていずれもLD50>2000mg/kg・po (2)NCO−700(特開昭58−126879号公報) マウスにおいてLD50=374mg/kg・iv (3)エスタチンA,B(特開昭62−76号公報) マウスにおいてLD50>400mg/kg・ip
【0031】製剤例 (1)錠剤 下記成分を常法に従って混合し、慣用の装置により打錠
した。 E−64 30mg 結晶セルロース 60mg コーンスターチ 100mg 乳糖 200mg ステアリン酸マグネシウム 4mg
した。 E−64 30mg 結晶セルロース 60mg コーンスターチ 100mg 乳糖 200mg ステアリン酸マグネシウム 4mg
【0032】(2)顆粒剤 下記成分を常法に従って混合し、慣用の装置により打錠
した後、粉砕し、整粒し、20〜50メッシュの粒子を
選別して顆粒剤を得た。 E−64 10g 乳糖 20g ステアリン酸マグネシウム 1g
した後、粉砕し、整粒し、20〜50メッシュの粒子を
選別して顆粒剤を得た。 E−64 10g 乳糖 20g ステアリン酸マグネシウム 1g
【0033】(3)軟カプセル剤 下記成分を常法に従って混合し、軟カプセルに充填し
た。 E−64 30g オリーブ油 300g レチシン 20g
た。 E−64 30g オリーブ油 300g レチシン 20g
【0034】(4)注射剤 卵黄レシチン20mg及びE−64 3mgをクロロホルム
に完全に溶解した後、凍結乾燥により完全にクロロホル
ムを留去した。次に注射用蒸留水2mlを加えて、2ml入
のアンプルを調製した。
に完全に溶解した後、凍結乾燥により完全にクロロホル
ムを留去した。次に注射用蒸留水2mlを加えて、2ml入
のアンプルを調製した。
【0035】(5)坐剤 ウィテップゾール2gの加温融解物にE−64 30mg
を加えてよく混合し、これを直腸坐剤用金型に注入し、
冷却して坐剤を得た。
を加えてよく混合し、これを直腸坐剤用金型に注入し、
冷却して坐剤を得た。
【0036】(6)上記(1)〜(5)の製剤化においてE−
64のかわりにロイペプチンおよびカルペプチンを用い
てそれぞれ同様の操作を行ない、錠剤、顆粒剤、軟カプ
セル剤、注射剤、坐剤を得た。
64のかわりにロイペプチンおよびカルペプチンを用い
てそれぞれ同様の操作を行ない、錠剤、顆粒剤、軟カプ
セル剤、注射剤、坐剤を得た。
【図1】 図1は、アルツハイマー病(AD)、ハンチン
トン病(HD)および正常人(control)の脳内におけるカ
ルパインI前駆体に対するカルパインI、活性化体の比
率を表わした図面である。図中、a)は大脳皮質前頭部に
おける比率を、b)は被殻における比率を、c)は小脳にお
ける比率をそれぞれ表わす。
トン病(HD)および正常人(control)の脳内におけるカ
ルパインI前駆体に対するカルパインI、活性化体の比
率を表わした図面である。図中、a)は大脳皮質前頭部に
おける比率を、b)は被殻における比率を、c)は小脳にお
ける比率をそれぞれ表わす。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ラルフ・エイ・ニクソン アメリカ合衆国02174マサチューセッツ州 アーリントン、プリーザント・ストリート 164番
Claims (3)
- 【請求項1】 カルパインに対し阻害作用を有する物質
を有効成分とするアルツハイマー病の予防または治療
薬。 - 【請求項2】 カルパインに対し阻害作用を有する物質
および薬学的に許容される担体を含有してなることを特
徴とするアルツハイマー病の予防または治療のための医
薬組成物。 - 【請求項3】 カルパインに対し阻害作用を有する物質
を用いてアルツハイマー病を予防または治療する方法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US93064792A | 1992-08-14 | 1992-08-14 | |
| US930647 | 1992-08-14 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06172211A true JPH06172211A (ja) | 1994-06-21 |
Family
ID=25459574
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5201519A Pending JPH06172211A (ja) | 1992-08-14 | 1993-08-13 | アルツハイマー病の予防、治療薬 |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06172211A (ja) |
| KR (1) | KR940003550A (ja) |
| CA (1) | CA2101417A1 (ja) |
| TW (1) | TW268896B (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999011640A1 (en) * | 1997-09-04 | 1999-03-11 | Nippon Chemiphar Co., Ltd. | Epoxysuccinamide derivatives |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN116920095A (zh) * | 2023-07-19 | 2023-10-24 | 江苏省原子医学研究所 | 一种ATP6v0c蛋白治疗阿尔茨海默病的应用方法 |
-
1993
- 1993-07-27 CA CA002101417A patent/CA2101417A1/en not_active Abandoned
- 1993-08-12 KR KR1019930015610A patent/KR940003550A/ko not_active Withdrawn
- 1993-08-13 JP JP5201519A patent/JPH06172211A/ja active Pending
- 1993-08-23 TW TW082106789A patent/TW268896B/zh active
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999011640A1 (en) * | 1997-09-04 | 1999-03-11 | Nippon Chemiphar Co., Ltd. | Epoxysuccinamide derivatives |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| CA2101417A1 (en) | 1994-02-15 |
| KR940003550A (ko) | 1994-03-12 |
| TW268896B (ja) | 1996-01-21 |
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