JPH06184196A - ビトロネクチン由来合成ペプチドおよびそれらを含有する医薬組成物 - Google Patents
ビトロネクチン由来合成ペプチドおよびそれらを含有する医薬組成物Info
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- JPH06184196A JPH06184196A JP5227772A JP22777293A JPH06184196A JP H06184196 A JPH06184196 A JP H06184196A JP 5227772 A JP5227772 A JP 5227772A JP 22777293 A JP22777293 A JP 22777293A JP H06184196 A JPH06184196 A JP H06184196A
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- C12N9/24—Hydrolases (3) acting on glycosyl compounds (3.2)
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
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- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 ビトロネクチン分子のK348−A380配
列に由来する合成ペプチド。 【効果】 このペプチドは,プラスミノーゲンアクティ
ベーターインヒビター1(PAI−1)の生物学的活性
を修飾し,急性心筋梗塞,深部静脈血栓症,肺塞栓症,
播種性血管内凝固症候群,腫瘍細胞浸潤および転移,炎
症,肝疾患,細菌性血液感染症,妊娠中毒症,ならびに
血管形成の制御,神経再生,または過剰のtPA仲介蛋
白分解を伴う病的状態の処置用医薬組成物の活性成分と
して有用である。
列に由来する合成ペプチド。 【効果】 このペプチドは,プラスミノーゲンアクティ
ベーターインヒビター1(PAI−1)の生物学的活性
を修飾し,急性心筋梗塞,深部静脈血栓症,肺塞栓症,
播種性血管内凝固症候群,腫瘍細胞浸潤および転移,炎
症,肝疾患,細菌性血液感染症,妊娠中毒症,ならびに
血管形成の制御,神経再生,または過剰のtPA仲介蛋
白分解を伴う病的状態の処置用医薬組成物の活性成分と
して有用である。
Description
【0001】発明の分野および背景 本発明は,プラスミノーゲンアクティベーターインヒビ
ター1(PAI−1)の生物学的活性を修飾できる,ビ
トロネクチン由来の合成ペプチドからなる医薬組成物,
およびその一部の新規合成ペプチドに関する。
ター1(PAI−1)の生物学的活性を修飾できる,ビ
トロネクチン由来の合成ペプチドからなる医薬組成物,
およびその一部の新規合成ペプチドに関する。
【0002】傷害血管からの出血を停止させる過程,止
血は,血管,血小板および血漿因子の共同的活動,なら
びに血管壁傷害領域への血小板およびフィブリンの蓄積
を制限する相殺機構によって特徴づけられる。
血は,血管,血小板および血漿因子の共同的活動,なら
びに血管壁傷害領域への血小板およびフィブリンの蓄積
を制限する相殺機構によって特徴づけられる。
【0003】血液凝固反応は,止血シール,すなわちフ
ィブリンクロットの鍵要素を形成する,血小板プラグか
ら外方に広がり,それを定着させて,フィブリンクロッ
トは止血シールに必要な容積を付加する。
ィブリンクロットの鍵要素を形成する,血小板プラグか
ら外方に広がり,それを定着させて,フィブリンクロッ
トは止血シールに必要な容積を付加する。
【0004】血液凝固反応には,それが活性化されて
も,正常時には,局所性血栓や播種性血管内凝固症候群
(DIC)のような病的状態を生じるまで制御なく進行
することを防止する調節機構が存在する。これらの調節
機構には,とくに血液が肝臓を通過する際の活性化凝固
因子の細胞性クリアランス,および血液凝固の活性化酵
素や補因子を中和する血液自体の内部の機構が包含され
る。
も,正常時には,局所性血栓や播種性血管内凝固症候群
(DIC)のような病的状態を生じるまで制御なく進行
することを防止する調節機構が存在する。これらの調節
機構には,とくに血液が肝臓を通過する際の活性化凝固
因子の細胞性クリアランス,および血液凝固の活性化酵
素や補因子を中和する血液自体の内部の機構が包含され
る。
【0005】繊維素溶解系はフィブリンの沈着に続いて
活性化される。フィブリンを溶解することによって,こ
の系は傷害血管の内腔が開口状態に保持されるのを助け
る。フィブリンの沈着と溶解の間の平衡が,傷害血管壁
の修復に必要な数日間,止血シールを維持し,再形成す
る。
活性化される。フィブリンを溶解することによって,こ
の系は傷害血管の内腔が開口状態に保持されるのを助け
る。フィブリンの沈着と溶解の間の平衡が,傷害血管壁
の修復に必要な数日間,止血シールを維持し,再形成す
る。
【0006】フィブリノーゲンがトロンビンによってフ
ィブリンに変換されると,プラスミンの不活性血漿前駆
体であるプラスミノーゲンが,その天然のアクティベー
ターたとえば組織プラスミノーゲンアクティベーター
(tPA)によって活性化され,強力な蛋白分解酵素,
プラスミンに変換され,これがフィブリンをフィブリン
分解産物と呼ばれる可溶性フラグメントに分解して,循
環中に洗い流す。
ィブリンに変換されると,プラスミンの不活性血漿前駆
体であるプラスミノーゲンが,その天然のアクティベー
ターたとえば組織プラスミノーゲンアクティベーター
(tPA)によって活性化され,強力な蛋白分解酵素,
プラスミンに変換され,これがフィブリンをフィブリン
分解産物と呼ばれる可溶性フラグメントに分解して,循
環中に洗い流す。
【0007】過剰な繊維素溶解の防止には,フィブリノ
ーゲンよりもむしろフィブリンに対して結合するプラス
ミノーゲンの親和性の増大,およびフィブリンに結合し
た場合における組織プラスミノーゲンアクティベーター
のプラスミノーゲン活性化能の増大を含めたいくつかの
機構が作動する。繊維素溶解の主要なインヒビターはプ
ラスミノーゲンアクティベーターインヒビター1(PA
I−1)である。さらに,血漿は,フィブリンクロット
から遊出するプラスミンを直ちに不活性化できる,α2
−抗プラスミンと呼ばれるプロテアーゼインヒビターを
含有する。
ーゲンよりもむしろフィブリンに対して結合するプラス
ミノーゲンの親和性の増大,およびフィブリンに結合し
た場合における組織プラスミノーゲンアクティベーター
のプラスミノーゲン活性化能の増大を含めたいくつかの
機構が作動する。繊維素溶解の主要なインヒビターはプ
ラスミノーゲンアクティベーターインヒビター1(PA
I−1)である。さらに,血漿は,フィブリンクロット
から遊出するプラスミンを直ちに不活性化できる,α2
−抗プラスミンと呼ばれるプロテアーゼインヒビターを
含有する。
【0008】プラスミンの活動を停止させるためには,
過剰の既形成プラスミンをびα2−抗プラスミンで不活
性化するだけでは十分ではない(Collen,197
6)。プラスミノーゲンからの更なるプラスミンの産生
を停止させる必要がある。これはPAI−1によるプラ
スミノーゲンアクティベーターの阻害によって行われ
る。PAI−1は,ビトロネクチンに結合し(Losk
utoffら,1988;Sprengers & K
luft,1987),その結果,循環血中および細胞
外マトリックス(ECM)中の両者でその活性型として
安定化されることが明らかにされた(Declerck
ら,1988;Salonenら,1989;Mimu
ro & Loskutoff,1989;Preis
snerら,1990)。
過剰の既形成プラスミンをびα2−抗プラスミンで不活
性化するだけでは十分ではない(Collen,197
6)。プラスミノーゲンからの更なるプラスミンの産生
を停止させる必要がある。これはPAI−1によるプラ
スミノーゲンアクティベーターの阻害によって行われ
る。PAI−1は,ビトロネクチンに結合し(Losk
utoffら,1988;Sprengers & K
luft,1987),その結果,循環血中および細胞
外マトリックス(ECM)中の両者でその活性型として
安定化されることが明らかにされた(Declerck
ら,1988;Salonenら,1989;Mimu
ro & Loskutoff,1989;Preis
snerら,1990)。
【0009】最初は細胞伸展因子として発見されたビト
ロネクチンは,現在では,正常および腫瘍細胞の付着お
よび伸展のような様々な細胞外過程ならびに補体および
凝固経路の機能に関与する多機能調節蛋白質として認識
されている。循環血中では,ビトロネクチンは2つの分
子型として存在する。すなわち,単一鎖75kDaポリ
ペプチド(V75)ならびに2つの鎖(65kDaおよ
び10kDa)が鎖間ジスルフィド橋によって連結され
ているニックポリペプチド(V65+10)である。血
小板放出プロテインキナーゼ(PKA)(Kroc−G
rodzickiら,1988a;Kroc−Grod
zickiら,1988b;Chainら,1990;
Kroc−Grodzickiら,1990;Chai
nら,1991a)によるビトロネクチンのSer
378での特異的リン酸化を用い,本発明者らは最近,
プラスミンがビトロネクチンを,この蛋白質の2鎖型
(V65+10)を生じる内因性切断部位から18アミ
ノ酸上流のArg361−Ser362結合において,
特異的に切断することを明らかにした(chainら,
1991b)。本発明者らはまた,プラスミン切断の結
果,ビトロネクチンとPAI−1の間の親和性が有意に
低下すること(Chainら,1991b),およびこ
の切断は,ビトロネクチンをECMに繋留するグリコサ
ミノグリカンによって刺激され,したがって,このマト
リックス内に見出されるビトロネクチン分子の切断に好
都合であることも報告した。これらの所見に基づき,本
発明者らは,図に示すように,プラスミンがフィードバ
ックシグナリングによってそれ自身の産生を停止できる
機構を提案した。
ロネクチンは,現在では,正常および腫瘍細胞の付着お
よび伸展のような様々な細胞外過程ならびに補体および
凝固経路の機能に関与する多機能調節蛋白質として認識
されている。循環血中では,ビトロネクチンは2つの分
子型として存在する。すなわち,単一鎖75kDaポリ
ペプチド(V75)ならびに2つの鎖(65kDaおよ
び10kDa)が鎖間ジスルフィド橋によって連結され
ているニックポリペプチド(V65+10)である。血
小板放出プロテインキナーゼ(PKA)(Kroc−G
rodzickiら,1988a;Kroc−Grod
zickiら,1988b;Chainら,1990;
Kroc−Grodzickiら,1990;Chai
nら,1991a)によるビトロネクチンのSer
378での特異的リン酸化を用い,本発明者らは最近,
プラスミンがビトロネクチンを,この蛋白質の2鎖型
(V65+10)を生じる内因性切断部位から18アミ
ノ酸上流のArg361−Ser362結合において,
特異的に切断することを明らかにした(chainら,
1991b)。本発明者らはまた,プラスミン切断の結
果,ビトロネクチンとPAI−1の間の親和性が有意に
低下すること(Chainら,1991b),およびこ
の切断は,ビトロネクチンをECMに繋留するグリコサ
ミノグリカンによって刺激され,したがって,このマト
リックス内に見出されるビトロネクチン分子の切断に好
都合であることも報告した。これらの所見に基づき,本
発明者らは,図に示すように,プラスミンがフィードバ
ックシグナリングによってそれ自身の産生を停止できる
機構を提案した。
【0010】繊維素溶解の初期段階においては,プラス
ミノーゲンアクティベーターがプラスミノーゲンをプラ
スミンに変換する。これは,多分グリコサミノグリカン
を介してECM中に固定化されることが既に明らかにさ
れている(Pollenら,1988)ビトロネクチン
分子によってPAI−1が繋留(捕捉)されるので,可
能になる。このPAI−1の捕捉は,それがプラスミノ
ーゲンアクティベーターに到達し,それを阻害すること
を防止するので,インヒビターの局所的枯渇を生じる。
プラスミンレベルが高くなりすぎると,過剰のプラスミ
ンは,内皮下層に固定化されたビトロネクチン分子を選
択的にクリノプすることができる。その結果,繋留され
たPAI−1と遊離した(可動性)PAI−1との間の
平衡が変位し,したがって,解放されたPAI−1は血
漿中の可溶性(可動性)ビトロネクチン分子に移送さ
れ,ついでそれがプラスミノーゲンアクティベーターに
到達しそれを阻害して,プラスミンの産生を停止させる
ことができる。この解放は,実際に,転位すなわち,E
CM−結合(プラスミンにクリップされた)ビトロネク
チンから,プラスミンによってクリップされていないし
たがってPAI−1に対してより高い親和性を有する可
溶性ビトロネクチン分子への繋留PAI−1の転換を生
じる。
ミノーゲンアクティベーターがプラスミノーゲンをプラ
スミンに変換する。これは,多分グリコサミノグリカン
を介してECM中に固定化されることが既に明らかにさ
れている(Pollenら,1988)ビトロネクチン
分子によってPAI−1が繋留(捕捉)されるので,可
能になる。このPAI−1の捕捉は,それがプラスミノ
ーゲンアクティベーターに到達し,それを阻害すること
を防止するので,インヒビターの局所的枯渇を生じる。
プラスミンレベルが高くなりすぎると,過剰のプラスミ
ンは,内皮下層に固定化されたビトロネクチン分子を選
択的にクリノプすることができる。その結果,繋留され
たPAI−1と遊離した(可動性)PAI−1との間の
平衡が変位し,したがって,解放されたPAI−1は血
漿中の可溶性(可動性)ビトロネクチン分子に移送さ
れ,ついでそれがプラスミノーゲンアクティベーターに
到達しそれを阻害して,プラスミンの産生を停止させる
ことができる。この解放は,実際に,転位すなわち,E
CM−結合(プラスミンにクリップされた)ビトロネク
チンから,プラスミンによってクリップされていないし
たがってPAI−1に対してより高い親和性を有する可
溶性ビトロネクチン分子への繋留PAI−1の転換を生
じる。
【0011】このプラスミン産生の制御機構の損傷が,
臨床的に広範な関連を有するものと考えられる。最近の
いくつかの所見は,プラスミノーゲンのその天然のアク
ティベーター(たとえば,tPA,ストレプトキナー
ゼ,ウロキナーゼ)による活性化がプラスミンによる障
壁の蛋白分解的溶解のための多目的生物学的ツールを構
成することを示唆している。血餅の場合には,それが偶
発的に形成されたものであれも早不必要なものであれ,
それらの溶解は血液の自由な活力ある流れを回復する。
しかしながら,それと全く同じ機構は,悪性細胞により
組織への浸透および転移の形成に(Danoら,198
5;Mignattiら,1989;Cajotら,1
990),神経細胞により神経再生に,また血管により
血管形成に(Mignattiら,1989)利用され
ていることが明らかである。プラスミノーゲン/プラス
ミン系は,炎症,排卵,組織の再造形および発生にも関
与することが明らかにされた。
臨床的に広範な関連を有するものと考えられる。最近の
いくつかの所見は,プラスミノーゲンのその天然のアク
ティベーター(たとえば,tPA,ストレプトキナー
ゼ,ウロキナーゼ)による活性化がプラスミンによる障
壁の蛋白分解的溶解のための多目的生物学的ツールを構
成することを示唆している。血餅の場合には,それが偶
発的に形成されたものであれも早不必要なものであれ,
それらの溶解は血液の自由な活力ある流れを回復する。
しかしながら,それと全く同じ機構は,悪性細胞により
組織への浸透および転移の形成に(Danoら,198
5;Mignattiら,1989;Cajotら,1
990),神経細胞により神経再生に,また血管により
血管形成に(Mignattiら,1989)利用され
ていることが明らかである。プラスミノーゲン/プラス
ミン系は,炎症,排卵,組織の再造形および発生にも関
与することが明らかにされた。
【0012】この機能の多様性を考慮すると,プラスミ
ン活性は,局所的な部位限定的作用を保証し,またその
持続を制限するために,厳密な調整制御下に置かなけれ
ばならないことが明白である。
ン活性は,局所的な部位限定的作用を保証し,またその
持続を制限するために,厳密な調整制御下に置かなけれ
ばならないことが明白である。
【0013】PAI−1はプラスミノーゲンの活性化の
調節に重要な役割をもち,それ自体,ブラスミンによる
生物学的障壁の溶解の調節に関与している。したがっ
て,そのPAI−1との機能的相互作用を介して,ビト
ロネクチンは,繊維素溶解,炎症,排卵,組織の再形成
および発生,血管形成,神経再生,悪性および腫瘍細胞
の侵襲に関与する(Danoら,1985;Migna
ttiら,1989;Cajotら,1990)。
調節に重要な役割をもち,それ自体,ブラスミンによる
生物学的障壁の溶解の調節に関与している。したがっ
て,そのPAI−1との機能的相互作用を介して,ビト
ロネクチンは,繊維素溶解,炎症,排卵,組織の再形成
および発生,血管形成,神経再生,悪性および腫瘍細胞
の侵襲に関与する(Danoら,1985;Migna
ttiら,1989;Cajotら,1990)。
【0014】ビトロネクチンのヘパリン結合部位から誘
導される一部のペプチドは,最近,ビトロネクチン−ト
ロンビン−アンチトロンビンIII複合体のヒト内皮細
胞への結合を仲介することが明らかにされた(de B
oerら,1992)。開示されたペプチドは,配列A
341−R355,K348−R361,R357−R
370,H366−R379およびN371−L383
に相当する。これらの同じペプチドはまた,ビトロネク
チンのカルボキシ末端部分における,ヘパリン,PAI
−1およびプラスミノーゲンへの結合部位を限局するマ
ッピング研究にも使用された(Kostら,199
2)。これらの報告には,これらのペプチドの医薬的有
用性については,記載も示唆もない。
導される一部のペプチドは,最近,ビトロネクチン−ト
ロンビン−アンチトロンビンIII複合体のヒト内皮細
胞への結合を仲介することが明らかにされた(de B
oerら,1992)。開示されたペプチドは,配列A
341−R355,K348−R361,R357−R
370,H366−R379およびN371−L383
に相当する。これらの同じペプチドはまた,ビトロネク
チンのカルボキシ末端部分における,ヘパリン,PAI
−1およびプラスミノーゲンへの結合部位を限局するマ
ッピング研究にも使用された(Kostら,199
2)。これらの報告には,これらのペプチドの医薬的有
用性については,記載も示唆もない。
【0015】発明の要約 本発明は,ビトロネクチン分子に由来する合成ペプチド
がPAI−1の生物学的活性を修飾できることを発見
し,完成されたものである。すなわち,これらのペプチ
ドは,PAI−1がプラスミノーゲンアクティベーター
に到達しそれを阻害することを防止するか,またはこれ
らのペプチドはPAI−1がプラスミノーゲンアクティ
ベーターに到達しそれを阻害することを許容する。
がPAI−1の生物学的活性を修飾できることを発見
し,完成されたものである。すなわち,これらのペプチ
ドは,PAI−1がプラスミノーゲンアクティベーター
に到達しそれを阻害することを防止するか,またはこれ
らのペプチドはPAI−1がプラスミノーゲンアクティ
ベーターに到達しそれを阻害することを許容する。
【0016】本明細書においてはBPペプチドと呼ばれ
る本発明のペプチドは,ビトロネクチン分子の位置34
8−380に相当する塩基性アミノ酸集団に完全にまた
は部分的に一致するアミノ酸配列からなる。
る本発明のペプチドは,ビトロネクチン分子の位置34
8−380に相当する塩基性アミノ酸集団に完全にまた
は部分的に一致するアミノ酸配列からなる。
【0017】すなわち,本発明は,式 348 380 KKQRFRHRNRKGYRSQRGHSRGRNQNSRRPSRA を有するビトロネクチンのアミノ酸残基K348−A
380を包含する部分配列または全配列からなる合成ペ
プチド,ならびにそれらの塩,官能性誘導体,および,
そのペプチドの全体的性質がその高陽電荷密度および全
体的疎水性特性に関して保存されるような1もしくは2
以上のアミノの酸置換,付加または欠失によって得られ
るそれらの類縁体であって,PAI−1の生物学的活性
を修飾することができる上記ペプチドならびにそれらの
塩,官能性誘導体および類縁体を活性成分とし,それと
医薬的に許容される担体とからなる医薬組成物に関す
る。
380を包含する部分配列または全配列からなる合成ペ
プチド,ならびにそれらの塩,官能性誘導体,および,
そのペプチドの全体的性質がその高陽電荷密度および全
体的疎水性特性に関して保存されるような1もしくは2
以上のアミノの酸置換,付加または欠失によって得られ
るそれらの類縁体であって,PAI−1の生物学的活性
を修飾することができる上記ペプチドならびにそれらの
塩,官能性誘導体および類縁体を活性成分とし,それと
医薬的に許容される担体とからなる医薬組成物に関す
る。
【0018】本発明はまた,ビトロネクチンのアミノ酸
残基K348−A380を包含する部分配列または全配
列からなる合成ペプチド,ならびにそれらの塩,官能性
誘導体および上に定義したような類縁体(ただしA
341−R355,K348−R361,R357−R
370,H366−R379およびN371−L383
を除く)に関する。
残基K348−A380を包含する部分配列または全配
列からなる合成ペプチド,ならびにそれらの塩,官能性
誘導体および上に定義したような類縁体(ただしA
341−R355,K348−R361,R357−R
370,H366−R379およびN371−L383
を除く)に関する。
【0019】本発明のペプチドの例示的実例を以下の配
列式IおよびIIに示す。本明細書で使用されるアミノ
酸残基の番号は,Jenne & Stanley,1
985によって推定されたビトロネクチン配列によるも
のである。式1における第一の配列はビトロネクチン
(VN)のK348−W382配列である。これらのペ
プチドは,すべてL型もしくはD型の光学活性アミノ酸
であってもよく,またその一部がL型で他がD型であっ
てもよい(式IIでは,D型のアミノ酸残基には下線を
付してある)。
列式IおよびIIに示す。本明細書で使用されるアミノ
酸残基の番号は,Jenne & Stanley,1
985によって推定されたビトロネクチン配列によるも
のである。式1における第一の配列はビトロネクチン
(VN)のK348−W382配列である。これらのペ
プチドは,すべてL型もしくはD型の光学活性アミノ酸
であってもよく,またその一部がL型で他がD型であっ
てもよい(式IIでは,D型のアミノ酸残基には下線を
付してある)。
【表1】
【表2】
【0020】PAI−1のプラスミノーゲンアクティベ
ーターへの到達およびその阻害を防止するペプチドは,
プラスミノーゲンのプラスミンの活性化を亢進させ,し
たがって繊維素溶解を促進する。この場合のペプチドは
ビトロネクチンの位置K348−R370,とくに好ま
しくはK348−Q363からなり,急性心筋梗塞,深
部静脈血栓症たとえば下腿静脈血栓症,播種性血管内凝
固症候群,肺塞栓症および他の疾患の処置用プロフィブ
リン分解剤として有用である。これらは,内因性フィブ
リン溶解過程を増強するために,単独で,またはプラス
ミノーゲンアクティベーターたとえばtPA,ストレプ
トキナーゼまたはウロキナーゼと併用して投与すること
ができる。
ーターへの到達およびその阻害を防止するペプチドは,
プラスミノーゲンのプラスミンの活性化を亢進させ,し
たがって繊維素溶解を促進する。この場合のペプチドは
ビトロネクチンの位置K348−R370,とくに好ま
しくはK348−Q363からなり,急性心筋梗塞,深
部静脈血栓症たとえば下腿静脈血栓症,播種性血管内凝
固症候群,肺塞栓症および他の疾患の処置用プロフィブ
リン分解剤として有用である。これらは,内因性フィブ
リン溶解過程を増強するために,単独で,またはプラス
ミノーゲンアクティベーターたとえばtPA,ストレプ
トキナーゼまたはウロキナーゼと併用して投与すること
ができる。
【0021】すなわち,好ましい一実施態様において
は,本発明のペプチドは,ビトロネクチンの位置K
348−R370の全配列または部分配列からなり,た
とえば本明細書においてBP5(K358−R370)
およびBP6(K348−Q363)と命名されたペプ
チドからなる。この配列内において,また別の好ましい
実施態様においては,ペプチドは,光学活性アミノ酸残
基の一部,とくに好ましくはそれらのすべてがDコンフ
ィギュレーションであり,たとえば本明細書においてB
P7,BP8およびBP14と呼ばれるペプチドであ
る。ペプチドBP7はBP6(K348−Q363)と
同じ配列を有するが,配列式IIにおいて下線を施した
残基はLコンフィギュレーションではなく,Dコンフィ
ギュレーションである。ペプチドBP8はBP6と同じ
配列を有するが,すべての光学活性アミノ酸がDコンフ
ィギュレーションである。ペプチドBP14(N356
−Q363)はBP8のC−末端残基を含有するが,そ
の光学活性アミノ酸はすべてDコンフィギュレーション
を有する。光学活性アミノ酸残基の一部またはすべてが
D型であるペプチドは,止血および繊維素溶解に関与す
るプロテアーゼによる酵素的分解に,はるかに強力なま
たは完全な抵抗性を示すことになる。
は,本発明のペプチドは,ビトロネクチンの位置K
348−R370の全配列または部分配列からなり,た
とえば本明細書においてBP5(K358−R370)
およびBP6(K348−Q363)と命名されたペプ
チドからなる。この配列内において,また別の好ましい
実施態様においては,ペプチドは,光学活性アミノ酸残
基の一部,とくに好ましくはそれらのすべてがDコンフ
ィギュレーションであり,たとえば本明細書においてB
P7,BP8およびBP14と呼ばれるペプチドであ
る。ペプチドBP7はBP6(K348−Q363)と
同じ配列を有するが,配列式IIにおいて下線を施した
残基はLコンフィギュレーションではなく,Dコンフィ
ギュレーションである。ペプチドBP8はBP6と同じ
配列を有するが,すべての光学活性アミノ酸がDコンフ
ィギュレーションである。ペプチドBP14(N356
−Q363)はBP8のC−末端残基を含有するが,そ
の光学活性アミノ酸はすべてDコンフィギュレーション
を有する。光学活性アミノ酸残基の一部またはすべてが
D型であるペプチドは,止血および繊維素溶解に関与す
るプロテアーゼによる酵素的分解に,はるかに強力なま
たは完全な抵抗性を示すことになる。
【0022】PAI−1のプラスミノーゲンアクティベ
ーターへの到達およびその阻害を許容するペプチドはプ
ラスミノーゲンからのプラスミンの形成を防止する。こ
の場合,ペプチドはビトロネクチンの位置S362−A
380こ相当する完全もしくは部分的配列からなり,た
とえば出血性障害のような,プラスミンによる過剰の
(非制御)蛋白分解に伴う障害の処置のための抗フィブ
リン溶解剤として有用である。このような抗フィブリン
溶解剤の例にはペプチドBP4がある。
ーターへの到達およびその阻害を許容するペプチドはプ
ラスミノーゲンからのプラスミンの形成を防止する。こ
の場合,ペプチドはビトロネクチンの位置S362−A
380こ相当する完全もしくは部分的配列からなり,た
とえば出血性障害のような,プラスミンによる過剰の
(非制御)蛋白分解に伴う障害の処置のための抗フィブ
リン溶解剤として有用である。このような抗フィブリン
溶解剤の例にはペプチドBP4がある。
【0023】すなわち,他の好ましい実施態様において
は,本発明のペプチドは,ビトロネクチンの位置S
362−A380の完全もしくは部分的配列からなり,
たとえば本明細劃こおいてBP4(S362−
A380),BP4−1(S362,R370)および
BP4−2(S362−R369)と呼ばれるペプチド
である。
は,本発明のペプチドは,ビトロネクチンの位置S
362−A380の完全もしくは部分的配列からなり,
たとえば本明細劃こおいてBP4(S362−
A380),BP4−1(S362,R370)および
BP4−2(S362−R369)と呼ばれるペプチド
である。
【0024】本発明のペプチドおよび医薬組成物は,P
AI−1の変動が関与する疾患,たとえば急性心筋梗
塞,深部静脈血栓症たとえば下腿静脈血栓症,肺塞栓
症,播種性血管内凝固症候群,腫瘍細胞浸潤および転
移,炎症たとえば膵臓の炎症,肝疾患,細菌性血液感染
症,妊娠中毒症,ならびに血管形成の制御,神経再生,
または過剰のtPA仲介蛋白分解を伴う病的状態たとえ
ば癌転移の処置用に有用性が考えられる。
AI−1の変動が関与する疾患,たとえば急性心筋梗
塞,深部静脈血栓症たとえば下腿静脈血栓症,肺塞栓
症,播種性血管内凝固症候群,腫瘍細胞浸潤および転
移,炎症たとえば膵臓の炎症,肝疾患,細菌性血液感染
症,妊娠中毒症,ならびに血管形成の制御,神経再生,
または過剰のtPA仲介蛋白分解を伴う病的状態たとえ
ば癌転移の処置用に有用性が考えられる。
【0025】図面の簡単な説明 図1は,繊維素溶解に関連する分子的事象の順序を示す
模式図である。この場合,プラスミンはフィードバック
シグナリング,細胞外マトリックス(たとえば血管内皮
下層)に見出される固定化ビトロネクチンから解放さ
れ,止血事象の局部に暴露されるPAI−1によって,
それ自体の産生を停止することができる。 PA,プラスミノーゲンアクティベーター;PAI−
1,プラスミノーゲンアクティベーターインヒビター
1;Vn,ビトロネクチン;Vn’,プラスミンにクリ
ップされたビトロネクチン;(s),可溶性;(i),
不溶性;+,刺激;−,阻害。
模式図である。この場合,プラスミンはフィードバック
シグナリング,細胞外マトリックス(たとえば血管内皮
下層)に見出される固定化ビトロネクチンから解放さ
れ,止血事象の局部に暴露されるPAI−1によって,
それ自体の産生を停止することができる。 PA,プラスミノーゲンアクティベーター;PAI−
1,プラスミノーゲンアクティベーターインヒビター
1;Vn,ビトロネクチン;Vn’,プラスミンにクリ
ップされたビトロネクチン;(s),可溶性;(i),
不溶性;+,刺激;−,阻害。
【0026】図2は,陽電荷で荷電された塩基性アミノ
酸集団(残基348−380)を含有するビトロネクチ
ンの部分の配列を示し,PKAのリン酸化部位(Ser
378),内因性切断部位(Arg379−Ala
390),プラスミン切断部位(Arg361−Ser
362)およびヘパリン結合部位(位置348−35
9)の間の関係を示す配列図である。
酸集団(残基348−380)を含有するビトロネクチ
ンの部分の配列を示し,PKAのリン酸化部位(Ser
378),内因性切断部位(Arg379−Ala
390),プラスミン切断部位(Arg361−Ser
362)およびヘパリン結合部位(位置348−35
9)の間の関係を示す配列図である。
【0027】図3A〜Dは,ビトロネクチンの位置34
8−380に相当するBP系からの合成ペプチドの,固
定化PAI−1へのビトロネクチンの結合に対する影響
を示す。パネルA:ペプチドBP1(□),BP2
(△)および非添加(○);パネルB:BP3(□),
BP4(△),非添加(○);パネルC:BP(4−
1)(□),BP(4−2)(△),非添加(○);パ
ネルD:BP(4−1)(□),BP5(△),BP6
(●),非添加(○)。グラフ中の各点は,3回の測定
結果の平均を表す。インキュベーション混合物中の最終
ペプチド濃度は25μMとした。
8−380に相当するBP系からの合成ペプチドの,固
定化PAI−1へのビトロネクチンの結合に対する影響
を示す。パネルA:ペプチドBP1(□),BP2
(△)および非添加(○);パネルB:BP3(□),
BP4(△),非添加(○);パネルC:BP(4−
1)(□),BP(4−2)(△),非添加(○);パ
ネルD:BP(4−1)(□),BP5(△),BP6
(●),非添加(○)。グラフ中の各点は,3回の測定
結果の平均を表す。インキュベーション混合物中の最終
ペプチド濃度は25μMとした。
【0028】図4AおよびBは,パネルA:ペプチドB
P4−1(△) およびBP5(□),ならびにパネル
B:ペプチドBP5(●)およびBP6(▲)の等モル
濃度(25μM)での,固定化PAI−1に対するビト
ロネクチンの結合の妨害の相対的効果を示す。非添加
(○)
P4−1(△) およびBP5(□),ならびにパネル
B:ペプチドBP5(●)およびBP6(▲)の等モル
濃度(25μM)での,固定化PAI−1に対するビト
ロネクチンの結合の妨害の相対的効果を示す。非添加
(○)
【0029】図5A〜Cは,様々な濃度のBP4(パネ
ルA),BP5(パネルB)およびBP6(パネルC)
の,固定化PAI−1へのビトロネクチンの結合に対す
る効果を示す。パネルA:BP4,2.5μM(□),
5μM(△),12μM(●),25μM(▲黒四角
▼),非添加(○);パネルB:BP5,2.5μM
(□),10μM(△),25μM(●),100μM
(▲黒四角▼),250μM(▲),非添加(○);パ
ネルC:BP6,2.5μM(□),5μM(△),1
0μM(●),25μM(▲黒四角▼),非添加(○)
ルA),BP5(パネルB)およびBP6(パネルC)
の,固定化PAI−1へのビトロネクチンの結合に対す
る効果を示す。パネルA:BP4,2.5μM(□),
5μM(△),12μM(●),25μM(▲黒四角
▼),非添加(○);パネルB:BP5,2.5μM
(□),10μM(△),25μM(●),100μM
(▲黒四角▼),250μM(▲),非添加(○);パ
ネルC:BP6,2.5μM(□),5μM(△),1
0μM(●),25μM(▲黒四角▼),非添加(○)
【0030】図6は,固定化PAI−1へのビトロネク
チンの結合に対する低濃度のBP6の影響を示す。非添
加(○),0.1μM BP6(△),0.5μM B
P6(□)
チンの結合に対する低濃度のBP6の影響を示す。非添
加(○),0.1μM BP6(△),0.5μM B
P6(□)
【0031】図7は,ビトロネクチンのPAI−1への
会合の阻害におけるBP4(○),BP5(□)および
BP6(●)の効果の比較を例示する。ビトロネクチン
の最終濃度は一定とし(0.5μg/ml),ペプチド
の濃度を指示のように変動させた。
会合の阻害におけるBP4(○),BP5(□)および
BP6(●)の効果の比較を例示する。ビトロネクチン
の最終濃度は一定とし(0.5μg/ml),ペプチド
の濃度を指示のように変動させた。
【0032】図8A〜Cは,D−コンフィギュレーショ
ンをもつアミノ酸からなるペプチドBP7(パネル
A),BP8(パネルB)およびBP14(パネルC)
の様々な濃度での,固定化PAI−1へのビトロネクチ
ンの結合に対する影響を示す。パネルA:BP7,1μ
M(□),5μM(△),10μM(●),非添加
(○);パネルB:BP8,1μM(□),5μM
(△),10μM(●),非添加(○);パネルC:B
P14,1μM(□),5μM(△),10μM
(●),非添加(○)
ンをもつアミノ酸からなるペプチドBP7(パネル
A),BP8(パネルB)およびBP14(パネルC)
の様々な濃度での,固定化PAI−1へのビトロネクチ
ンの結合に対する影響を示す。パネルA:BP7,1μ
M(□),5μM(△),10μM(●),非添加
(○);パネルB:BP8,1μM(□),5μM
(△),10μM(●),非添加(○);パネルC:B
P14,1μM(□),5μM(△),10μM
(●),非添加(○)
【0033】図9は,全D−ペプチドBP8のプロフィ
ブリン溶解活性を示す。繊維素溶解の増強はD−ダイマ
ー形成によるフィブリンクロット溶解の測定によりモニ
タリングした。
ブリン溶解活性を示す。繊維素溶解の増強はD−ダイマ
ー形成によるフィブリンクロット溶解の測定によりモニ
タリングした。
【0034】図10A〜Eは,50μg/kg用量の薬
剤の投与後における脈拍血圧の回復によって,BP8の
プロフィブリン溶解活性を評価した実験を例示する。パ
ネルA:血流が妨害されていない対照動物コントロー
ル;パネルB:血流が妨害された動物;パネルC:BP
処眉動物,13分後;パネルD:BP処置動物,15分
後;パネルD:BP処置動物,18分後
剤の投与後における脈拍血圧の回復によって,BP8の
プロフィブリン溶解活性を評価した実験を例示する。パ
ネルA:血流が妨害されていない対照動物コントロー
ル;パネルB:血流が妨害された動物;パネルC:BP
処眉動物,13分後;パネルD:BP処置動物,15分
後;パネルD:BP処置動物,18分後
【0035】好ましい実施態様の説明 本発明のペプチドは,PAI−1に対して高い親和性を
有し,したがって,このインヒビターをビトロネクチン
から置換できる。それらは,内皮下層または凝集血小板
の表面から,阻害型(可溶性ビトロネクチンに結合)で
PAI−1を解放することができて,したがってプラス
ミン形成および繊維素溶解をブロックし,または,ビト
ロネクチンからPAI−1を解放し,その潜在型(不活
性型)へ変換を許容し,その結果,プラスミノーゲンア
クティベーターの阻害が防止され,繊維素溶解が促進さ
れる。
有し,したがって,このインヒビターをビトロネクチン
から置換できる。それらは,内皮下層または凝集血小板
の表面から,阻害型(可溶性ビトロネクチンに結合)で
PAI−1を解放することができて,したがってプラス
ミン形成および繊維素溶解をブロックし,または,ビト
ロネクチンからPAI−1を解放し,その潜在型(不活
性型)へ変換を許容し,その結果,プラスミノーゲンア
クティベーターの阻害が防止され,繊維素溶解が促進さ
れる。
【0036】繊維素溶解の修飾におけるこれらのペプチ
ドの効果は,in vitroにおいては,たとえば培
養内皮細胞によるD−ダイマー形成およびPAI−1の
放出,または,in vivoにおいては動物での脈拍
血流の回復によって評価できる。他の一般に使用される
臨床的血液検査,たとえばトロンボン時間,オイグロブ
リン溶解時間,希釈全血血餅溶解時間,血餅退縮,およ
び培養内皮細胞によるtPAの放出の測定を使用するこ
ともできる。
ドの効果は,in vitroにおいては,たとえば培
養内皮細胞によるD−ダイマー形成およびPAI−1の
放出,または,in vivoにおいては動物での脈拍
血流の回復によって評価できる。他の一般に使用される
臨床的血液検査,たとえばトロンボン時間,オイグロブ
リン溶解時間,希釈全血血餅溶解時間,血餅退縮,およ
び培養内皮細胞によるtPAの放出の測定を使用するこ
ともできる。
【0037】本明細書において用いられるペプチドなら
びにそれらの官能性誘導体および類縁体の「塩」の語
は,アミノ酸残基の遊離カルボキシル基と有機または無
機塩基の塩,ならびに遊離アミノ基の酸付加塩を包含す
る。「官能性誘導体」の語は,遊離−OH,−NH2−
および−COOH基の誘導体,たとえばエステルたとえ
ばS,TおよびY残基のリン酸エステル,エーテル,ア
ミド等を包含し,「類縁体」の語はアミノ残基の置換,
付加または欠失によって得られるペプチドからなり,環
状ペプチドを包含する。ペプチドの塩,官能性誘導体お
よび類縁体は,それらがPAI−1の生物学的活性を修
飾できる限り,本発明の範囲に包含される。
びにそれらの官能性誘導体および類縁体の「塩」の語
は,アミノ酸残基の遊離カルボキシル基と有機または無
機塩基の塩,ならびに遊離アミノ基の酸付加塩を包含す
る。「官能性誘導体」の語は,遊離−OH,−NH2−
および−COOH基の誘導体,たとえばエステルたとえ
ばS,TおよびY残基のリン酸エステル,エーテル,ア
ミド等を包含し,「類縁体」の語はアミノ残基の置換,
付加または欠失によって得られるペプチドからなり,環
状ペプチドを包含する。ペプチドの塩,官能性誘導体お
よび類縁体は,それらがPAI−1の生物学的活性を修
飾できる限り,本発明の範囲に包含される。
【0038】本発明に要求されるペプチドの全体的陽電
荷高密度および疎水性特性は保存されていなければなら
ない。すなわち,ビトロネクチン分子中への付加,また
はその残基の置換に用いられるアミノ酸は,この要求に
合致するものでなければならない。陰性に荷電したアミ
ノ酸(E,D),および過剰に高度な疎水性アミノ酸
(W,F,Y,L,I)は避けねばならない・陽性に荷
電したアミノ酸(R,K,H)が推奨される。すなわ
ち,R,KおよびHのような残基間での交換が可能であ
る。
荷高密度および疎水性特性は保存されていなければなら
ない。すなわち,ビトロネクチン分子中への付加,また
はその残基の置換に用いられるアミノ酸は,この要求に
合致するものでなければならない。陰性に荷電したアミ
ノ酸(E,D),および過剰に高度な疎水性アミノ酸
(W,F,Y,L,I)は避けねばならない・陽性に荷
電したアミノ酸(R,K,H)が推奨される。すなわ
ち,R,KおよびHのような残基間での交換が可能であ
る。
【0039】本発明の医薬組成物は,本発明のペプチ
ド,官能性誘導体,類縁体,またはそれらの塩,ならび
に医薬的に許容される担体からなる。この組成物は,任
意の投与様式,たとえば経口,局所,注射または静脈内
輸液によって使用できる。様々な賦形剤,たとえば正常
食塩水,グルコースまたは他の担体とともに,また他の
治療用物質とともにもしくは単独で,提供できる。投与
量は,患者の状態および処置すべき特定の状態によって
変動する。たとえば,血餅の溶解は,様々な生体領域,
たとえば脳,深部静脈,冠動脈等において実行できる。
ド,官能性誘導体,類縁体,またはそれらの塩,ならび
に医薬的に許容される担体からなる。この組成物は,任
意の投与様式,たとえば経口,局所,注射または静脈内
輸液によって使用できる。様々な賦形剤,たとえば正常
食塩水,グルコースまたは他の担体とともに,また他の
治療用物質とともにもしくは単独で,提供できる。投与
量は,患者の状態および処置すべき特定の状態によって
変動する。たとえば,血餅の溶解は,様々な生体領域,
たとえば脳,深部静脈,冠動脈等において実行できる。
【0040】組成物が,プロフィブリン溶解性のペプチ
ドからなる場合には,単独で,あるいはプラスミノーゲ
ンアクティベーターたとえば天然もしくは組換え組織プ
ラスミノーゲンアクティベーター(tPA),ウロキナ
ーゼまたはストレプトキナーゼと併用して投与できる。
ドからなる場合には,単独で,あるいはプラスミノーゲ
ンアクティベーターたとえば天然もしくは組換え組織プ
ラスミノーゲンアクティベーター(tPA),ウロキナ
ーゼまたはストレプトキナーゼと併用して投与できる。
【0041】本発明において使用される剤形は,既知の
製薬方法および操作を用いて処方できる。それらは粉末
として,または液体懸濁液ちして提供される。
製薬方法および操作を用いて処方できる。それらは粉末
として,または液体懸濁液ちして提供される。
【0042】本発明はさらに,ビトロネクチンのアミノ
酸残基K348−A380を包含する部分配列または全
配列からなる合成ペプチド,ならびにそれらの塩,官能
性誘導体,およびそのペプチドの全体的性質がその高陽
電荷密度および全体的疎水性特性に関して保存されるよ
うな1もしくは2以上のアミノ酸の置換,付加または欠
失によって得られるそれらの類縁体であって,PAI−
1の生物学的活性を修飾することができる上記ペプチド
ならびにそれらの塩,官能性誘導体および類縁体の,急
性心筋梗塞,深部静脈血栓症,肺塞栓症,播種性血管内
凝固症候群,腫瘍細胞浸潤および転移,炎症,肝疾患,
細菌性血液感染症,妊娠中毒症,ならびに血管形成の制
御,神経再生,または過剰のtPA仲介蛋白分解を伴う
病的状態たとえば癌転移の処置用の医薬組成物の製造の
ための使用に関する。
酸残基K348−A380を包含する部分配列または全
配列からなる合成ペプチド,ならびにそれらの塩,官能
性誘導体,およびそのペプチドの全体的性質がその高陽
電荷密度および全体的疎水性特性に関して保存されるよ
うな1もしくは2以上のアミノ酸の置換,付加または欠
失によって得られるそれらの類縁体であって,PAI−
1の生物学的活性を修飾することができる上記ペプチド
ならびにそれらの塩,官能性誘導体および類縁体の,急
性心筋梗塞,深部静脈血栓症,肺塞栓症,播種性血管内
凝固症候群,腫瘍細胞浸潤および転移,炎症,肝疾患,
細菌性血液感染症,妊娠中毒症,ならびに血管形成の制
御,神経再生,または過剰のtPA仲介蛋白分解を伴う
病的状態たとえば癌転移の処置用の医薬組成物の製造の
ための使用に関する。
【0043】本発明の他の実施態様においては,本発明
は,急性心筋梗塞,深部静脈血栓症,肺塞栓症,播種性
血管内凝固症候群,腫瘍細胞浸潤および転移,炎症,肝
疾患,細菌性血液感染症,妊娠中毒症,ならびに血管形
成の制御,神経再生,または過剰のtPA仲介蛋白分解
を伴う病的状態から選ばれる疾患を有する患者の処置方
法において,本明細書で定義されたペプチドの治療有効
量を,本発明の医薬組成物の活性成分として,上述の患
者に投与することからなる方法に関する。
は,急性心筋梗塞,深部静脈血栓症,肺塞栓症,播種性
血管内凝固症候群,腫瘍細胞浸潤および転移,炎症,肝
疾患,細菌性血液感染症,妊娠中毒症,ならびに血管形
成の制御,神経再生,または過剰のtPA仲介蛋白分解
を伴う病的状態から選ばれる疾患を有する患者の処置方
法において,本明細書で定義されたペプチドの治療有効
量を,本発明の医薬組成物の活性成分として,上述の患
者に投与することからなる方法に関する。
【0044】本発明を以下の非限定的実施例により例示
する。実施例 材料および方法 a)購入された材料 新鮮な凍結ヒト血漿は,Tel−Hashomer M
edical Center,Ramat−Gan,I
sraelから入手した。ウサギ抗−ヒトビトロネクチ
ンポリクローナル抗体は,calbiochemから入
手した。β−ガラクトシダーゼ連結プロテインAおよび
o−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド(O
NPG)はAmersham,U.K.から購入した。
PAI−1は,American Diagnosti
ca,New Yorkから入手した。他の試剤はすべ
て,入手できる市販品の最高の等級のものとした。
する。実施例 材料および方法 a)購入された材料 新鮮な凍結ヒト血漿は,Tel−Hashomer M
edical Center,Ramat−Gan,I
sraelから入手した。ウサギ抗−ヒトビトロネクチ
ンポリクローナル抗体は,calbiochemから入
手した。β−ガラクトシダーゼ連結プロテインAおよび
o−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド(O
NPG)はAmersham,U.K.から購入した。
PAI−1は,American Diagnosti
ca,New Yorkから入手した。他の試剤はすべ
て,入手できる市販品の最高の等級のものとした。
【0045】b)ビトロネクチン ビトロネクチンは新鮮な凍結ヒト血漿から,Korc−
Grodzickiら,1990に報告された精製操作
を用いて調製した。このプレパレーションは通常,この
蛋白質を2つの分子型で含有していた。単一鎖V
75型,および蛋白分解的にクリップされ,ジスルフィ
ド橋で互いに保持された2鎖V65+10型である(D
ahlback & Podack,1985;Jen
ne & Stanley,1985)。
Grodzickiら,1990に報告された精製操作
を用いて調製した。このプレパレーションは通常,この
蛋白質を2つの分子型で含有していた。単一鎖V
75型,および蛋白分解的にクリップされ,ジスルフィ
ド橋で互いに保持された2鎖V65+10型である(D
ahlback & Podack,1985;Jen
ne & Stanley,1985)。
【0046】C)文献の記載に従って実施された操作 蛋白質の濃度は,Bradford,1976によって
報告された方法により測定した。固定化PAI−1に対
するビトロネクチンの結合はSalonenら,198
9の記載に従って実施した。ドデシル硫酸ナトリウムに
よるPAI−1の活性化はKatagiriら,198
8の報告に従って実施した。アミノ酸の配列決定はAp
plied Biosystem 475Aシーケンサ
ーを用いて行った。
報告された方法により測定した。固定化PAI−1に対
するビトロネクチンの結合はSalonenら,198
9の記載に従って実施した。ドデシル硫酸ナトリウムに
よるPAI−1の活性化はKatagiriら,198
8の報告に従って実施した。アミノ酸の配列決定はAp
plied Biosystem 475Aシーケンサ
ーを用いて行った。
【0047】例1.ペプチドの合成 本発明のペプチドは,本技術分野でよく知られている操
作を用い,化学的合成または遺伝子工学的方法によって
製造できる。ペプチドの合成は,機械振盪器中,固相法
(Barany & Merrifield,198
0)を用い,クロロメチル化ポリスチレン−1%ジビニ
ルベンゼン樹脂(Chemalog,South Pl
ainfield,NJ)上で,手動で行った。α−ア
ミノ基はt−ブチルオキシカルボニル(t−BOC)基
で保護した。側鎖は以下の保護基,すなわち,セリン
(S)およびスレオニン(T)はベンジル;チロシン
(Y)は2,6−ジクロロベンジル;リジン(K)は2
−クロロベンジルオキシカルボニル;アルギニン(R)
はp−トルエンスルホニル;ヒスチジン(H)はベンジ
ルオキシカルボニルで遮蔽した。合成は,C末端アミノ
酸を樹脂にカップリングさせることにより開始した。ペ
プチドの延長(カップリング)は3倍モル過剰の保護ア
ミノ酸,およびカップリング剤としてN,N−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミドと1−ヒドロキシベンゾトリア
ゾールの等モル混合物を用いて行った。ペプチドの脱保
護およびポリマーからの離脱には無水HFを用いた。粗
製のペプチドは,製造用HPLC(Lichrosor
bRP−8:7μm;250×10mm,Merck,
Darmstadt,Germany)により,水中
0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)および75%アセ
トニトリル/水中0.1%TFAの間で確立された直線
勾配を用いて,均一に精製した。
作を用い,化学的合成または遺伝子工学的方法によって
製造できる。ペプチドの合成は,機械振盪器中,固相法
(Barany & Merrifield,198
0)を用い,クロロメチル化ポリスチレン−1%ジビニ
ルベンゼン樹脂(Chemalog,South Pl
ainfield,NJ)上で,手動で行った。α−ア
ミノ基はt−ブチルオキシカルボニル(t−BOC)基
で保護した。側鎖は以下の保護基,すなわち,セリン
(S)およびスレオニン(T)はベンジル;チロシン
(Y)は2,6−ジクロロベンジル;リジン(K)は2
−クロロベンジルオキシカルボニル;アルギニン(R)
はp−トルエンスルホニル;ヒスチジン(H)はベンジ
ルオキシカルボニルで遮蔽した。合成は,C末端アミノ
酸を樹脂にカップリングさせることにより開始した。ペ
プチドの延長(カップリング)は3倍モル過剰の保護ア
ミノ酸,およびカップリング剤としてN,N−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミドと1−ヒドロキシベンゾトリア
ゾールの等モル混合物を用いて行った。ペプチドの脱保
護およびポリマーからの離脱には無水HFを用いた。粗
製のペプチドは,製造用HPLC(Lichrosor
bRP−8:7μm;250×10mm,Merck,
Darmstadt,Germany)により,水中
0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)および75%アセ
トニトリル/水中0.1%TFAの間で確立された直線
勾配を用いて,均一に精製した。
【0048】ビトロネクチン中のPAI−1結合部位の
マッピングには,その血漿切断部位(R361−S
362)(Chainら,1991b)の周囲のアミノ
酸配列に由来する構造の一連のペプチドを合成した。調
製したペプチドの配列は,前掲の配列式IおよびIIに
示す。各ペプチドの構造は,そのアミノ酸組成および配
列の決定によって確認した。ペプチドBP4,BP4−
1,BP5,BP6およびBP7のアミノ酸分折を表1
に掲げる・ペプチドBP4,BP5およびBP6の配列
分折を表2に示す。
マッピングには,その血漿切断部位(R361−S
362)(Chainら,1991b)の周囲のアミノ
酸配列に由来する構造の一連のペプチドを合成した。調
製したペプチドの配列は,前掲の配列式IおよびIIに
示す。各ペプチドの構造は,そのアミノ酸組成および配
列の決定によって確認した。ペプチドBP4,BP4−
1,BP5,BP6およびBP7のアミノ酸分折を表1
に掲げる・ペプチドBP4,BP5およびBP6の配列
分折を表2に示す。
【0049】
【表3】
【表4】
【0050】例2.固定化PAI−1へのビトロネクチ
ンの結合に対するBP系合成ペプチドの影響 配列式Iに示した各合成ペプチドおよびDコンフィギュ
レーションを有するアミノ酸を含有するペプチド(BP
7,BP8およびBP14)につき,固定化活性化PA
I−1へのビトロネクチンの結合のそれらの阻害能を競
合的ELISAで試験した。最初のスクリーニング(図
3)は同じモル濃度(25μM)のペプチドを用いて実
施した。このような試験には変動の可能性があることを
考慮し(主としてプレート上の活性化PAI−1コーテ
ィングの変動による),各プレートについてビトロネク
チン単独のコントロールを対照として並流させた。
ンの結合に対するBP系合成ペプチドの影響 配列式Iに示した各合成ペプチドおよびDコンフィギュ
レーションを有するアミノ酸を含有するペプチド(BP
7,BP8およびBP14)につき,固定化活性化PA
I−1へのビトロネクチンの結合のそれらの阻害能を競
合的ELISAで試験した。最初のスクリーニング(図
3)は同じモル濃度(25μM)のペプチドを用いて実
施した。このような試験には変動の可能性があることを
考慮し(主としてプレート上の活性化PAI−1コーテ
ィングの変動による),各プレートについてビトロネク
チン単独のコントロールを対照として並流させた。
【0051】各種合成ペプチド(すべて50μM)を,
PBS,ツイーン20(0.01%),ポリエチレング
リコール(平均分子量8kDa)(4%w/v)からな
る緩衝液50μl中に溶解した。各サンプルを,Kat
agiriら,1988の記載に従って調製したSDS
−活性化PAIでコーティングしたマイクロタイターウ
エルに添加した。22℃で33分間インキュベートした
のち,同一緩衝液中ビトロネクチン溶液(各種濃度)の
サンプル(50μl)を各ウエルに加えた。ついで,3
7℃で2時間インキュベートした。結合したビトロネク
チンの量を,特異的ウサギ抗−ヒトVn抗体(1:10
0希釈),ついでβ−ガラクトシダーゼ連結プロテイン
Aおよび基質としてo−ニトロフェニル−β−ガラクト
ピラノシド(ONPG)を加えて定量した。酵素反応を
進行させ,405+490nmにおける吸収を測定し
た。結果は図3に示す。グラフ中の各点は3回の測定か
らの平均を表す・インキュベーション混合物中の最終ペ
プチド濃度は25μMとし,ビトロネクチン濃度は指示
した通りとする。
PBS,ツイーン20(0.01%),ポリエチレング
リコール(平均分子量8kDa)(4%w/v)からな
る緩衝液50μl中に溶解した。各サンプルを,Kat
agiriら,1988の記載に従って調製したSDS
−活性化PAIでコーティングしたマイクロタイターウ
エルに添加した。22℃で33分間インキュベートした
のち,同一緩衝液中ビトロネクチン溶液(各種濃度)の
サンプル(50μl)を各ウエルに加えた。ついで,3
7℃で2時間インキュベートした。結合したビトロネク
チンの量を,特異的ウサギ抗−ヒトVn抗体(1:10
0希釈),ついでβ−ガラクトシダーゼ連結プロテイン
Aおよび基質としてo−ニトロフェニル−β−ガラクト
ピラノシド(ONPG)を加えて定量した。酵素反応を
進行させ,405+490nmにおける吸収を測定し
た。結果は図3に示す。グラフ中の各点は3回の測定か
らの平均を表す・インキュベーション混合物中の最終ペ
プチド濃度は25μMとし,ビトロネクチン濃度は指示
した通りとする。
【0052】図3から明らかなように,血漿切断部位
(R361−S362)および内因性切断部位(R
379−R380)の間のビトロネクチン配列をカバー
する,ペプチドBP1,BP2,BP3およびBP4は
すべて(パネルAおよびB),PAI−1へのビトロネ
クチンの結合をある程度まで阻害する。この阻害は,B
P4−1(S362−R370)がかなり有効なインヒ
ビターであり(図3,パネルC),一方,BPI(N
371−A380)には作用はあっても,きわめて軽度
の阻害しか示さなかったこと(図3,パネルA)から,
主として,BP4のN末端残基によるものである。P4
−1よりアミノ酸2個分小さいにすぎないBP4−2
(S362−R363)のインヒビターとしての有効性
が劣ることは,G369および/またたR370が重要
な生物学的認識要素を含んでいることを示唆するもので
ある。また,各種ペプチドの阻害能は,BP4−1(正
味電荷+4)がBP3(正味電荷+6)またはBP4
(正味電荷+7)よりも有効であったこと(図3,パネ
ルおよびC)から,単にそれらの陽性電荷によるのみで
はないことが考えられる。
(R361−S362)および内因性切断部位(R
379−R380)の間のビトロネクチン配列をカバー
する,ペプチドBP1,BP2,BP3およびBP4は
すべて(パネルAおよびB),PAI−1へのビトロネ
クチンの結合をある程度まで阻害する。この阻害は,B
P4−1(S362−R370)がかなり有効なインヒ
ビターであり(図3,パネルC),一方,BPI(N
371−A380)には作用はあっても,きわめて軽度
の阻害しか示さなかったこと(図3,パネルA)から,
主として,BP4のN末端残基によるものである。P4
−1よりアミノ酸2個分小さいにすぎないBP4−2
(S362−R363)のインヒビターとしての有効性
が劣ることは,G369および/またたR370が重要
な生物学的認識要素を含んでいることを示唆するもので
ある。また,各種ペプチドの阻害能は,BP4−1(正
味電荷+4)がBP3(正味電荷+6)またはBP4
(正味電荷+7)よりも有効であったこと(図3,パネ
ルおよびC)から,単にそれらの陽性電荷によるのみで
はないことが考えられる。
【0053】BP4−1のすべてを含み,さらに血漿切
断部位を越えて延長されたペプチドBP5(K358−
R370)は,インヒビターとしてBP4−1よりも有
効であることが明らかにされた(図3,パネルD)。さ
らに,ペプチドBP6(K348−Q363)は,この
系で最も有効であると考えられた(図3,パネルD)。
断部位を越えて延長されたペプチドBP5(K358−
R370)は,インヒビターとしてBP4−1よりも有
効であることが明らかにされた(図3,パネルD)。さ
らに,ペプチドBP6(K348−Q363)は,この
系で最も有効であると考えられた(図3,パネルD)。
【0054】ついで,ペプチドBP4,BP5およびB
P6の相対的な阻害強度を,阻害の濃度依存性を測定す
ることによって評価した。図4に示すように,等モル
(各ペプチド25μM)ベースで,BP5はBP4−1
より優れ(パネルA),BP6はBP5よりも有効であ
る(パネルB)。
P6の相対的な阻害強度を,阻害の濃度依存性を測定す
ることによって評価した。図4に示すように,等モル
(各ペプチド25μM)ベースで,BP5はBP4−1
より優れ(パネルA),BP6はBP5よりも有効であ
る(パネルB)。
【0055】図5から明らかなように,3種のペプチド
BP4,BP5およびBP6はすべて,濃度を増大させ
ると最大阻害に到達した。しかしながらBP4は濃度2
5μMで最大阻害に達し(図5,パネルA),BP5は
100μMで最大阻害に達した(図5,パネルB)のに
対し,ペプチドBP6は濃度2.5μMすでに最大効果
を示した(図5,パネルC)。
BP4,BP5およびBP6はすべて,濃度を増大させ
ると最大阻害に到達した。しかしながらBP4は濃度2
5μMで最大阻害に達し(図5,パネルA),BP5は
100μMで最大阻害に達した(図5,パネルB)のに
対し,ペプチドBP6は濃度2.5μMすでに最大効果
を示した(図5,パネルC)。
【0056】これはさらに,PAI−1結合の最大阻害
はペプチドBP6ではすでに0.1μM(0.15μg
/ml)の濃度で達成されたことを示す図6,ならびに
これらのペプチドの相対的阻害効果を単一のビトロネク
チン濃度(0.5μg/ml)で比較した図7によって
例示される。この図からは,3種のペプチドのすべてが
同じレベルの阻害(約65%)を達成することが明らか
である。しかしながら,BP6は,このレベルの阻害を
BP4およびBP5の場合よりも200〜500倍低い
濃度で示す。
はペプチドBP6ではすでに0.1μM(0.15μg
/ml)の濃度で達成されたことを示す図6,ならびに
これらのペプチドの相対的阻害効果を単一のビトロネク
チン濃度(0.5μg/ml)で比較した図7によって
例示される。この図からは,3種のペプチドのすべてが
同じレベルの阻害(約65%)を達成することが明らか
である。しかしながら,BP6は,このレベルの阻害を
BP4およびBP5の場合よりも200〜500倍低い
濃度で示す。
【0057】上に示した結果は,PAI−1結合部位の
高い親和性要素の一部はK348−R357領域に存在
するが,完全なPAI−1結合部位はK348−R
370配列を包含することを示している。このPAI−
1結合部位の位置決定は,R361−S362結合をプ
ラスミンで切断すると,この切断によりPAI−1結合
部位が2つに分裂して,ビトロネクチンとPAI−1の
間の親和性が減弱し,このインヒビターが解放されると
いう,われわれの以前の所見(Chainら,1991
b)を説明するものである。
高い親和性要素の一部はK348−R357領域に存在
するが,完全なPAI−1結合部位はK348−R
370配列を包含することを示している。このPAI−
1結合部位の位置決定は,R361−S362結合をプ
ラスミンで切断すると,この切断によりPAI−1結合
部位が2つに分裂して,ビトロネクチンとPAI−1の
間の親和性が減弱し,このインヒビターが解放されると
いう,われわれの以前の所見(Chainら,1991
b)を説明するものである。
【0058】Dコンフィギュレーションを有するアミノ
酸を含むペプチドに関しては,図8に示すように,BP
7(パネルA),BP8(パネルB)およびBP14
(パネルC)の3種のすべてのペプチドが,固定化PA
I−1に結合するが,BP8はBP7およびBP14よ
りも強力に結合するように思われる。
酸を含むペプチドに関しては,図8に示すように,BP
7(パネルA),BP8(パネルB)およびBP14
(パネルC)の3種のすべてのペプチドが,固定化PA
I−1に結合するが,BP8はBP7およびBP14よ
りも強力に結合するように思われる。
【0059】例3.BP系合成ペプチドの繊維素溶解の
修飾に対する影響 本発明の合成ペプチドの,繊維素溶解の修飾における効
果は,一般に使用されている臨床的血液検査,主とし
て,培養内皮細胞によるフィブリンD−ダイマー形成お
よびPAI−1の放出によるフィブリンクロット溶解の
修飾によって評価される。使用できる他の検査には,ト
ロンビン時間,オイグロブリン溶解時間,希釈全血血餅
溶解時間,血餅退縮,および培養内皮細胞によるtPA
の放出の測定が包含される。
修飾に対する影響 本発明の合成ペプチドの,繊維素溶解の修飾における効
果は,一般に使用されている臨床的血液検査,主とし
て,培養内皮細胞によるフィブリンD−ダイマー形成お
よびPAI−1の放出によるフィブリンクロット溶解の
修飾によって評価される。使用できる他の検査には,ト
ロンビン時間,オイグロブリン溶解時間,希釈全血血餅
溶解時間,血餅退縮,および培養内皮細胞によるtPA
の放出の測定が包含される。
【0060】3.1 D−ダイマー形成によるフィブリ
ンクロット溶解の修飾 ペプチドが添加tPAの存在下または非存在下に,フィ
ブリンクロット溶解を修飾する能力を評価するために
は,厚い層に生育させたヒト内皮細胞(ヒト臍帯から)
上に,ヒトフィブリノーゲン(若干のプラスミノーゲン
を含む)およびトロンビンを用いて,フィブリンクロッ
トゲルを形成させた。すなわち,ヒト内皮細胞(HUV
EC)を,細胞外マトリックスで予めコートしたまたは
コートしていない24ウエル組織培養プレート上,半コ
ンフルーエントな方法で培養した。この細胞を洗浄し,
3mg/mlヒトフィブリノーゲンと1単位のトロンビ
ン(Kabi,Sweden)を混合して構築したフィ
ブリンゲル0.4mlにより,細胞上を覆った。フィブ
リンを37℃で1時間クロットさせたのち,試験すべき
ペプチドを含有する0.4mlの培地[10%ウシ胎児
血清(FCS)含有M−199]をフィブリンゲルの上
に置いた。tPAを加えまたは加えないで,アッセイ物
質を上清に希釈し,細胞とともに6時間インキュベート
した。上清からのサンプルを,D−ダオマーEIAで試
験した。上清中におけるD−ダイマーの存在は,Ryl
attら,1983の酵素イムノアッセイにより,Ag
en Biomedical Ltd.,Brisba
ne,Australiaからのキットを用いて検定し
た。D−ダイマー形成は,試験すべきペプチドと,tP
A(0.09U/ml)の存在下または非存在下に,6
時間インキュベートしたのち,2つのウエルで検出され
た。別のペプチド溶液をフィブリンゲルに,クロット1
時間後に添加した。添加ペプチドに非存在下,使用条件
では,このクロットは細胞から放出されるtPAによる
プラスミノーゲンの活性化によって,約24時間で溶解
する。外因性tPAはこの過程を促進するために添加で
きる。結果は表3に示す。
ンクロット溶解の修飾 ペプチドが添加tPAの存在下または非存在下に,フィ
ブリンクロット溶解を修飾する能力を評価するために
は,厚い層に生育させたヒト内皮細胞(ヒト臍帯から)
上に,ヒトフィブリノーゲン(若干のプラスミノーゲン
を含む)およびトロンビンを用いて,フィブリンクロッ
トゲルを形成させた。すなわち,ヒト内皮細胞(HUV
EC)を,細胞外マトリックスで予めコートしたまたは
コートしていない24ウエル組織培養プレート上,半コ
ンフルーエントな方法で培養した。この細胞を洗浄し,
3mg/mlヒトフィブリノーゲンと1単位のトロンビ
ン(Kabi,Sweden)を混合して構築したフィ
ブリンゲル0.4mlにより,細胞上を覆った。フィブ
リンを37℃で1時間クロットさせたのち,試験すべき
ペプチドを含有する0.4mlの培地[10%ウシ胎児
血清(FCS)含有M−199]をフィブリンゲルの上
に置いた。tPAを加えまたは加えないで,アッセイ物
質を上清に希釈し,細胞とともに6時間インキュベート
した。上清からのサンプルを,D−ダオマーEIAで試
験した。上清中におけるD−ダイマーの存在は,Ryl
attら,1983の酵素イムノアッセイにより,Ag
en Biomedical Ltd.,Brisba
ne,Australiaからのキットを用いて検定し
た。D−ダイマー形成は,試験すべきペプチドと,tP
A(0.09U/ml)の存在下または非存在下に,6
時間インキュベートしたのち,2つのウエルで検出され
た。別のペプチド溶液をフィブリンゲルに,クロット1
時間後に添加した。添加ペプチドに非存在下,使用条件
では,このクロットは細胞から放出されるtPAによる
プラスミノーゲンの活性化によって,約24時間で溶解
する。外因性tPAはこの過程を促進するために添加で
きる。結果は表3に示す。
【表5】
【0061】100%を越える値を示すプロフィブリン
溶解ペプチド,たとえばBP5およびBP6はその過程
を促進し,100%を下回る値を示す抗フィブリン溶解
ペプチド,たとえばBP4はそれを阻害する。上述のペ
プチド中,BP6は,様々な濃度でそれについて実施し
た他の一連の実験から明らかなように,試験したペプチ
ド中で最も強力なプロフィブリン溶解ペプチドである。
溶解ペプチド,たとえばBP5およびBP6はその過程
を促進し,100%を下回る値を示す抗フィブリン溶解
ペプチド,たとえばBP4はそれを阻害する。上述のペ
プチド中,BP6は,様々な濃度でそれについて実施し
た他の一連の実験から明らかなように,試験したペプチ
ド中で最も強力なプロフィブリン溶解ペプチドである。
【表6】
【0062】結果は,図3〜7に示す固定化PAI−1
へのビトロネクチンの結合阻害における,他のペプチド
に対するBP6の相対的効果と一致する。
へのビトロネクチンの結合阻害における,他のペプチド
に対するBP6の相対的効果と一致する。
【0063】別の実験では,全DペプチドBP8(K
348−Q363)のプロフィブリン溶解活性について
検定した。これらの検定は同一の血漿プール(健常ドナ
ーから)について6回重複して行った。加クエン酸血漿
(200μl) をヒト内皮細胞上に被覆し,1U/m
lのトロンビンで凝固させた。試験物質は1%FCS含
有HBSS(ハンク平衡塩溶液)250μl中に希釈
し,血漿クロット上に載せた。D−ダイマー分析用のサ
ンプルは6時間後に採取した。図9に示すように,BP
8は対照(最右端,ペプチド非添加)に比べて2.5倍
まで,繊維素溶解を有意に増強させた。
348−Q363)のプロフィブリン溶解活性について
検定した。これらの検定は同一の血漿プール(健常ドナ
ーから)について6回重複して行った。加クエン酸血漿
(200μl) をヒト内皮細胞上に被覆し,1U/m
lのトロンビンで凝固させた。試験物質は1%FCS含
有HBSS(ハンク平衡塩溶液)250μl中に希釈
し,血漿クロット上に載せた。D−ダイマー分析用のサ
ンプルは6時間後に採取した。図9に示すように,BP
8は対照(最右端,ペプチド非添加)に比べて2.5倍
まで,繊維素溶解を有意に増強させた。
【0064】3.2 動物でのin vivo繊維素溶
解作用 in vivoでの繊維素溶解に対するペプチドの効果
は,試験ペプチドを注射した動物,たとえばラット,ウ
サギ,モルモットで評価する。実験系には,試験血漿中
にtPAを添加または添加しないで,プラスミノーゲ
ン,α−2抗プラスミンおよびD−ダイマーの測定を包
含する。この系では,tPAは,繊維素溶解に対するペ
プチドの相加的な緩和な作用を測定するために,ペプチ
ドとともに注射することができる。BP8のプロフィブ
リン溶解作用は以下の実験操作を用いて検定した。
解作用 in vivoでの繊維素溶解に対するペプチドの効果
は,試験ペプチドを注射した動物,たとえばラット,ウ
サギ,モルモットで評価する。実験系には,試験血漿中
にtPAを添加または添加しないで,プラスミノーゲ
ン,α−2抗プラスミンおよびD−ダイマーの測定を包
含する。この系では,tPAは,繊維素溶解に対するペ
プチドの相加的な緩和な作用を測定するために,ペプチ
ドとともに注射することができる。BP8のプロフィブ
リン溶解作用は以下の実験操作を用いて検定した。
【0065】3.2.a動物:雄性Wistar SP
FラットはHarlon Olac,UKから購入し,
Sackler School of Medicin
e,Tel−Aviv,Israelの動物舎で馴化さ
せた。使用した動物は,月齢5〜6月,体重400〜5
00gの成熟ラットとした。
FラットはHarlon Olac,UKから購入し,
Sackler School of Medicin
e,Tel−Aviv,Israelの動物舎で馴化さ
せた。使用した動物は,月齢5〜6月,体重400〜5
00gの成熟ラットとした。
【0066】3.2.b 動物プレパレーション:無麻
酔ラットで血圧および心拍数を測定下。動物はAver
tin(2−メチル−2−ブタノール中2,2,2−ト
リブロモエタノールを食塩溶液で希釈)で軽く麻酔し,
慢性植え込みカテーテルを,血圧測定用に尾動脈に,薬
剤投与用に頸静脈に設置した。動物を手術および麻酔か
ら回復させ,設置後少なくとも24時間経過してから試
験を行った。カテーテルは,血圧をラットのホームケー
ジ中でさらに手で扱ったり操作しないで測定できるよう
に植え込んだ。クロットの形成を一夜防止するために,
カテーテルにヘパリン加食塩溶液(500単意/ml)
を充填し,試験期間中はヘパリン加食塩溶液(50単位
/ml)で洗浄した。
酔ラットで血圧および心拍数を測定下。動物はAver
tin(2−メチル−2−ブタノール中2,2,2−ト
リブロモエタノールを食塩溶液で希釈)で軽く麻酔し,
慢性植え込みカテーテルを,血圧測定用に尾動脈に,薬
剤投与用に頸静脈に設置した。動物を手術および麻酔か
ら回復させ,設置後少なくとも24時間経過してから試
験を行った。カテーテルは,血圧をラットのホームケー
ジ中でさらに手で扱ったり操作しないで測定できるよう
に植え込んだ。クロットの形成を一夜防止するために,
カテーテルにヘパリン加食塩溶液(500単意/ml)
を充填し,試験期間中はヘパリン加食塩溶液(50単位
/ml)で洗浄した。
【0067】3.2.c 血圧および心拍数の記録とデ
ータ解析:動脈カテーテルをStatham圧トランス
デューサーに接続し,血圧をGrass多チャンネルポ
リグラフに記録した。ポリグラフ上に記録されたシグナ
ルを抽出シ,IBMコンピューターPCを用いて解析
し,DAS 8 A/Dコンバーターを用いて数値化シ
タ。データ処理は,度数250Hzで10秒間の抽出に
よった。シグナルはピーク検出によって解析した。この
プログラムは,予め定められた間隔で,収縮期,拡張期
および平均血圧,ならびに心拍数を抽出した。
ータ解析:動脈カテーテルをStatham圧トランス
デューサーに接続し,血圧をGrass多チャンネルポ
リグラフに記録した。ポリグラフ上に記録されたシグナ
ルを抽出シ,IBMコンピューターPCを用いて解析
し,DAS 8 A/Dコンバーターを用いて数値化シ
タ。データ処理は,度数250Hzで10秒間の抽出に
よった。シグナルはピーク検出によって解析した。この
プログラムは,予め定められた間隔で,収縮期,拡張期
および平均血圧,ならびに心拍数を抽出した。
【0068】3.2.d 薬剤投与:手術後3〜4日
で,ヘパリン投与にもかかわらず,動脈カテーテルが閉
鎖した場合に,フィブリン溶解ペプチドBP8を注射し
た。これらのラットでは,動脈カテーテルを介して食塩
溶液を注射できたが,血液を採取することはできず,脈
動および血圧の記録は消失した。薬剤の効果は拍動血圧
の回復およびカテーテルからの採血の容易さによって評
価下,薬剤は50μg/kgの濃度で動脈カテーテル中
に動脈内投与した。
で,ヘパリン投与にもかかわらず,動脈カテーテルが閉
鎖した場合に,フィブリン溶解ペプチドBP8を注射し
た。これらのラットでは,動脈カテーテルを介して食塩
溶液を注射できたが,血液を採取することはできず,脈
動および血圧の記録は消失した。薬剤の効果は拍動血圧
の回復およびカテーテルからの採血の容易さによって評
価下,薬剤は50μg/kgの濃度で動脈カテーテル中
に動脈内投与した。
【0069】このような処置の結果を図10に例示す
る。図中,パネルAおよびパネルBはそれぞれ,健康ラ
ット(対照,血流は妨害されていない)および血流が妨
害されたラットの拍動血圧を示す。後者をBP8で処置
すると,拍動血圧は18秒後に有意に回復することが認
められる(パネルE)。
る。図中,パネルAおよびパネルBはそれぞれ,健康ラ
ット(対照,血流は妨害されていない)および血流が妨
害されたラットの拍動血圧を示す。後者をBP8で処置
すると,拍動血圧は18秒後に有意に回復することが認
められる(パネルE)。
【0070】3.3 培養内皮細胞によるPAI−1の
放出 Chmielewskaら,1983の方法に従い,H
UVEC細胞の上清中のPAI−1を測定する。略述す
れば,細胞を,ECMの存在下または非存在下に,半コ
ンフルーエントに培養する。培地を,2%FCS含有ハ
ンクの平衡塩溶液に交換し,添加プラスミン(5μg/
ml)を加えたまたは加えない試験物質をこの緩衝液に
希釈し,細胞とともに6時間インキュベートする。細胞
上清からのサンプルについてPAI−1活性を検定す
る。
放出 Chmielewskaら,1983の方法に従い,H
UVEC細胞の上清中のPAI−1を測定する。略述す
れば,細胞を,ECMの存在下または非存在下に,半コ
ンフルーエントに培養する。培地を,2%FCS含有ハ
ンクの平衡塩溶液に交換し,添加プラスミン(5μg/
ml)を加えたまたは加えない試験物質をこの緩衝液に
希釈し,細胞とともに6時間インキュベートする。細胞
上清からのサンプルについてPAI−1活性を検定す
る。
【0071】PAI−1の検定には,細胞上清を一定量
のtPA(400U/ml)とインキュベートし,tP
Aの残留活性を,プラスミノーゲン(0.1μg/m
l),発色性基質(S−2251)およびスチミュレー
ター(Kabi,Sweden)からなる基質によって
測定する。基質とインキュベートしたのち,O,Dを4
05nmで測定し,インヒビターの量を検量曲線から計
算する。PAI−1抗原も市販のキットで測定できる。
のtPA(400U/ml)とインキュベートし,tP
Aの残留活性を,プラスミノーゲン(0.1μg/m
l),発色性基質(S−2251)およびスチミュレー
ター(Kabi,Sweden)からなる基質によって
測定する。基質とインキュベートしたのち,O,Dを4
05nmで測定し,インヒビターの量を検量曲線から計
算する。PAI−1抗原も市販のキットで測定できる。
【0072】アッセイは様々な濃度のBP6およびBP
4を用いて実施した。結果を表5および6にまとめる。
4を用いて実施した。結果を表5および6にまとめる。
【表7】
【表8】
【0073】BP6のプロフィブリン溶解活性はヒト内
皮細胞系におけるPAI−1の活性を低下させるその能
力,すなわちプラスミノーゲンアクティベーター(tP
A)の活性の増大およびその結果としてのプラスミン活
性の増大ならびに繊維素溶解の促進によって表す(表
5)。一方,BP4の抗フィブリン溶解活性は,同じ系
でのPAI−1の活性を増大させるその能力,すなわち
プラスミノーゲンアクティベーター(tPA)の活性の
低下およびその結果としてのプラスミン活性の低下なら
びに繊維素溶解の防止によって表す(表6)。
皮細胞系におけるPAI−1の活性を低下させるその能
力,すなわちプラスミノーゲンアクティベーター(tP
A)の活性の増大およびその結果としてのプラスミン活
性の増大ならびに繊維素溶解の促進によって表す(表
5)。一方,BP4の抗フィブリン溶解活性は,同じ系
でのPAI−1の活性を増大させるその能力,すなわち
プラスミノーゲンアクティベーター(tPA)の活性の
低下およびその結果としてのプラスミン活性の低下なら
びに繊維素溶解の防止によって表す(表6)。
【0074】3.4 オイグロビン溶解時間 加クエン酸血漿を冷却下に酢酸(0.016M)中に希
釈し,10分後に沈殿を遠心分離によって分離し,ホウ
酸緩衝液に溶解し,CaCl2(0.025M)で再石
灰沈着を行って凝固させる。血餅を37℃でインキュベ
ートする。正常な血餅の溶解は2〜3時間で起こる。沈
殿工程の前に,試験物質を血漿に添加する。
釈し,10分後に沈殿を遠心分離によって分離し,ホウ
酸緩衝液に溶解し,CaCl2(0.025M)で再石
灰沈着を行って凝固させる。血餅を37℃でインキュベ
ートする。正常な血餅の溶解は2〜3時間で起こる。沈
殿工程の前に,試験物質を血漿に添加する。
【0075】3.5 希釈全血血餅溶解時間 血液1mlをベロナール緩衝液に1:10に希釈する。
インキュベートしたトロンビン(40U/ml)100
μlの添加により血栓を形成させる,凝固した血液を3
7℃で48時間インキュベートする。正常な血餅は溶解
するか,48時間後もまだ存在する。プロフィブリン溶
解剤の添加により,凝血の溶解時間は短縮する。
インキュベートしたトロンビン(40U/ml)100
μlの添加により血栓を形成させる,凝固した血液を3
7℃で48時間インキュベートする。正常な血餅は溶解
するか,48時間後もまだ存在する。プロフィブリン溶
解剤の添加により,凝血の溶解時間は短縮する。
【0076】 引用文献 Barany,G. & Merrifield,R.
B.,in The Peptide:ANalysi
s,Synthesis,Biology (Gros
s,E. & Meinhofer,J.編),2巻,
1−284頁(Academic Press,New
York),1980 de Boer,H.C.ら,J.Biol.CHe
m.267:2264−2268(1992) Bradford,M.M.,Anal.Bioche
m.72:248−254(1076) Cajot,J.F.ら,Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA 87:6939−6943(19
90) Chain,D.ら,FEBS Lett.269:2
21−225(1990) Chain,D.ら,Biochem.J.274:3
87−394(1991a) Chain,D.ら,FEBS Lett.285:2
51−256(1991b) Chnielewska,J.ら,Thromb.Re
s.31:427−436(1993) Collen,D.,Eur.J.Biochem.6
9:209−216(1976) Dahlback,B. & Podack,E.R.
Biochemistry 24:2368−237
4(1985) Dano,K,ら,Adv.Cancer Res.4
4:139−166(1985) Declerck,P.J.ら,J.Biol.Che
m.263:15454−15461(1988) Jenne,D. & Stanley,K.K.EM
BO J. 4:3153−3157(1985) Katagiri,K.ら,Eur.J.Bioche
m.176:81−87(1988) Korc−Grodzicki,B.ら,Proc.N
atl.Acad.Sci.USA 85:7541−
7545(1988a) Korc−Grodzicki,B.ら,Bioche
m.Biophys.Res.Commun.157:
1131−1138(1988b) Korc−Grodzicki,B.ら,Anal.B
iochem.188:288−294(1990) kost,C.ら,J.Biol.Chem.267:
12098−12105(1992) Loskutoff,D.J.ら,in Progre
ss in Throbos and Hemosta
sis,9巻(coller,B.編), Saund
ers,Philadelphia,67−115頁
(1988) Mignatti,P.ら,J.Cell Biol.
108:671−682(1989) Mimuro,J. & Loskutoff,D.
J.,J.Biol.Chem.264:936−93
9(1989) Pollanen,J.ら,J.Cell Biol.
106:87−95(1988) Preissner,K.T.ら,J.Biol.ch
em.265:18490−18498(1990) Rylattら,Thromb.Res. 31:76
7−778(1983)Salonen,E.−M.
ら,J.Biol.Chem. 264:6339−6
343(1989) Sprengers,E.D. & Kluft,C.
Blood 69:381−387(1987)
B.,in The Peptide:ANalysi
s,Synthesis,Biology (Gros
s,E. & Meinhofer,J.編),2巻,
1−284頁(Academic Press,New
York),1980 de Boer,H.C.ら,J.Biol.CHe
m.267:2264−2268(1992) Bradford,M.M.,Anal.Bioche
m.72:248−254(1076) Cajot,J.F.ら,Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA 87:6939−6943(19
90) Chain,D.ら,FEBS Lett.269:2
21−225(1990) Chain,D.ら,Biochem.J.274:3
87−394(1991a) Chain,D.ら,FEBS Lett.285:2
51−256(1991b) Chnielewska,J.ら,Thromb.Re
s.31:427−436(1993) Collen,D.,Eur.J.Biochem.6
9:209−216(1976) Dahlback,B. & Podack,E.R.
Biochemistry 24:2368−237
4(1985) Dano,K,ら,Adv.Cancer Res.4
4:139−166(1985) Declerck,P.J.ら,J.Biol.Che
m.263:15454−15461(1988) Jenne,D. & Stanley,K.K.EM
BO J. 4:3153−3157(1985) Katagiri,K.ら,Eur.J.Bioche
m.176:81−87(1988) Korc−Grodzicki,B.ら,Proc.N
atl.Acad.Sci.USA 85:7541−
7545(1988a) Korc−Grodzicki,B.ら,Bioche
m.Biophys.Res.Commun.157:
1131−1138(1988b) Korc−Grodzicki,B.ら,Anal.B
iochem.188:288−294(1990) kost,C.ら,J.Biol.Chem.267:
12098−12105(1992) Loskutoff,D.J.ら,in Progre
ss in Throbos and Hemosta
sis,9巻(coller,B.編), Saund
ers,Philadelphia,67−115頁
(1988) Mignatti,P.ら,J.Cell Biol.
108:671−682(1989) Mimuro,J. & Loskutoff,D.
J.,J.Biol.Chem.264:936−93
9(1989) Pollanen,J.ら,J.Cell Biol.
106:87−95(1988) Preissner,K.T.ら,J.Biol.ch
em.265:18490−18498(1990) Rylattら,Thromb.Res. 31:76
7−778(1983)Salonen,E.−M.
ら,J.Biol.Chem. 264:6339−6
343(1989) Sprengers,E.D. & Kluft,C.
Blood 69:381−387(1987)
【図1】図1:繊維素溶解に関連する分子的事象の順序
を示す模式図。 PA,プラスミノーゲンアクティベーター;PAI−
1,プラスミノーゲンアクティベーターインヒビター
1;Vn,ビトロネクチン;Vn’,プラスミンにクリ
ップされたビトロネクチン;(s),可溶性;(i),
不溶性;+,刺激;−,阻害
を示す模式図。 PA,プラスミノーゲンアクティベーター;PAI−
1,プラスミノーゲンアクティベーターインヒビター
1;Vn,ビトロネクチン;Vn’,プラスミンにクリ
ップされたビトロネクチン;(s),可溶性;(i),
不溶性;+,刺激;−,阻害
【図2】図2:陽電荷で荷電された塩基性アミノ酸集団
(残基348−380)を含有するビトロネクチンの部
分の配列図。
(残基348−380)を含有するビトロネクチンの部
分の配列図。
【図3】図3:ビトロネクチンの位置348−380に
相当するBP系からの合成ペプチドの,固定化PAI−
1へのビトロネクチンの結合に対する影響。 パネルA:ペプチドBPI(□),BP2(△)および
非添加(○); パネルB:BP3(□),BP4(△),非添加
(○); パネルC:BP(4−1)(□),BP(4−2)
(△),非添加(○); パネルD:BP(4−1)(□),BP5(△),BP
6(●),非添加(○)
相当するBP系からの合成ペプチドの,固定化PAI−
1へのビトロネクチンの結合に対する影響。 パネルA:ペプチドBPI(□),BP2(△)および
非添加(○); パネルB:BP3(□),BP4(△),非添加
(○); パネルC:BP(4−1)(□),BP(4−2)
(△),非添加(○); パネルD:BP(4−1)(□),BP5(△),BP
6(●),非添加(○)
【図4】図4:パネルA:ペプチドBP4−1(△)お
よびBP5(□),ならびにパネルB:等モル濃度(2
5μM)での,固定化PAI−1(こ対するビトロネク
チンの結合の妨害の相対的効果。 ペプチドBP5(●),BP6(▲),非添加(○)
よびBP5(□),ならびにパネルB:等モル濃度(2
5μM)での,固定化PAI−1(こ対するビトロネク
チンの結合の妨害の相対的効果。 ペプチドBP5(●),BP6(▲),非添加(○)
【図5】図5:様々な濃度における固定化PAI−1へ
のビトロネクチンの結合に対する効果 パネルA:BP4,2.5μM(□),5μM(△),
12μM(●),25μM(▲黒四角▼),非添加
(○) パネルB:BP5,2.5μM(□),10μM
(△),25μM(●),100μM(▲黒四角▼),
250μM(▲),非添加(○); パネルC:BP6,2.5μM(□),5μM(△),
10μM(●),25μM(▲黒四角▼),非添加
(○)
のビトロネクチンの結合に対する効果 パネルA:BP4,2.5μM(□),5μM(△),
12μM(●),25μM(▲黒四角▼),非添加
(○) パネルB:BP5,2.5μM(□),10μM
(△),25μM(●),100μM(▲黒四角▼),
250μM(▲),非添加(○); パネルC:BP6,2.5μM(□),5μM(△),
10μM(●),25μM(▲黒四角▼),非添加
(○)
【図6】図6は:固定化PAI−1へのビトロネクチン
の結合に対する低濃度のBP6の影響。 非添加(○),0.1μM BP6(△),0.5μM
BP6(□)
の結合に対する低濃度のBP6の影響。 非添加(○),0.1μM BP6(△),0.5μM
BP6(□)
【図7】図7:ビトロネクチンのPAI−1への会合の
阻害におけるBP4(○),BP5(□)およびBP6
(●)の効果の比較
阻害におけるBP4(○),BP5(□)およびBP6
(●)の効果の比較
【図8】図8:D−コンフィギュレーションをもつアミ
ノ酸からなるペプチドBP7(パネルA),BP8(パ
ネルB)およびBP14(パネルC)の様々な濃度で
の,固定化PAI−1へのビトロネクチンの結合に対す
る影響。 パネルA:BP7,1μM(口),5μM(△),10
μM(●),非添加(○) パネルB:BP8,1μM(□),5μM(△),10
μM(●),非添加(○) パネルC:BP14,1μM(□),5μM(△),1
0μM(●),非添加(○)
ノ酸からなるペプチドBP7(パネルA),BP8(パ
ネルB)およびBP14(パネルC)の様々な濃度で
の,固定化PAI−1へのビトロネクチンの結合に対す
る影響。 パネルA:BP7,1μM(口),5μM(△),10
μM(●),非添加(○) パネルB:BP8,1μM(□),5μM(△),10
μM(●),非添加(○) パネルC:BP14,1μM(□),5μM(△),1
0μM(●),非添加(○)
【図9】図9:全D−ペプチドBP8のプロフィブリン
溶解活性。
溶解活性。
【図10】図10:50μg/kg用量の薬剤の投与後
における脈拍血圧の回復によって,BP8のプロフィブ
リン溶解活性を評価した実験例。 パネルA:血流が妨害されていない対照動物コントロー
ル;パネルB:血流が妨害された動物;パネルC:BP
処置動物,13分後;パネルD:BP処置動物,15分
後;パネルD:BP処置動物,18分後
における脈拍血圧の回復によって,BP8のプロフィブ
リン溶解活性を評価した実験例。 パネルA:血流が妨害されていない対照動物コントロー
ル;パネルB:血流が妨害された動物;パネルC:BP
処置動物,13分後;パネルD:BP処置動物,15分
後;パネルD:BP処置動物,18分後
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ビトロネクチン由来合成ペプチドおよ
びそれらを含有する医薬組成物
びそれらを含有する医薬組成物
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野および背景 本発明は,プラスミノーゲンアクティベーターインヒビ
ター1(PAI−1)の生物学的活性を修飾できる,ビ
トロネクチン由来の合成ペプチドからなる医薬組成物,
およびその一部の新規合成ペプチドに関する。
ター1(PAI−1)の生物学的活性を修飾できる,ビ
トロネクチン由来の合成ペプチドからなる医薬組成物,
およびその一部の新規合成ペプチドに関する。
【0002】傷害血管からの出血を停止させる過程,止
血は,血管,血小板および血漿因子の共同的活動,なら
びに血管壁傷害領域への血小板およびフィブリンの蓄積
を制限する相殺機構によって特徴づけられる。
血は,血管,血小板および血漿因子の共同的活動,なら
びに血管壁傷害領域への血小板およびフィブリンの蓄積
を制限する相殺機構によって特徴づけられる。
【0003】血液凝固反応は,止血シール,すなわちフ
ィブリンクロットの鍵要素を形成する。血小板プラグか
ら外方に広がり,それを定着させて,フィブリンクロッ
トは止血シールに必要な容積を付加する。
ィブリンクロットの鍵要素を形成する。血小板プラグか
ら外方に広がり,それを定着させて,フィブリンクロッ
トは止血シールに必要な容積を付加する。
【0004】血液凝固反応には,それが活性化されて
も,正常時には,局所性血栓や播種性血管内凝固症候群
(DIC)のような病的状態を生じるまで制御なく進行
することを防止する調節機構が存在する。これらの調節
機構には,とくに血液が肝臓を通過する際の活性化凝固
因子の細胞性クリアランス,および血液凝固の活性化酵
素や補因子を中和する血液自体の内部の機構が包含され
る。
も,正常時には,局所性血栓や播種性血管内凝固症候群
(DIC)のような病的状態を生じるまで制御なく進行
することを防止する調節機構が存在する。これらの調節
機構には,とくに血液が肝臓を通過する際の活性化凝固
因子の細胞性クリアランス,および血液凝固の活性化酵
素や補因子を中和する血液自体の内部の機構が包含され
る。
【0005】繊維素溶解系はフィブリンの沈着に続いて
活性化される。フィブリンを溶解することによって,こ
の系は傷害血管の内腔が開口状態に保持されるのを助け
る。フィブリンの沈着と溶解の間の平衡が,傷害血管壁
の修復に必要な数日間,止血シールを維持し,再形成す
る。
活性化される。フィブリンを溶解することによって,こ
の系は傷害血管の内腔が開口状態に保持されるのを助け
る。フィブリンの沈着と溶解の間の平衡が,傷害血管壁
の修復に必要な数日間,止血シールを維持し,再形成す
る。
【0006】フィブリノーゲンがトロンビンによってフ
ィブリンに変換されると,プラスミンの不活性血漿前駆
体であるプラスミノーゲンが,その天然のアクティベー
ターたとえば組織プラスミノーゲンアクティベーター
(tPA)によって活性化され,強力な蛋白分解酵素,
プラスミンに変換され,これがフィブリンをフィブリン
分解産物と呼ばれる可溶性フラグメントに分解して,循
環中に洗い流す。
ィブリンに変換されると,プラスミンの不活性血漿前駆
体であるプラスミノーゲンが,その天然のアクティベー
ターたとえば組織プラスミノーゲンアクティベーター
(tPA)によって活性化され,強力な蛋白分解酵素,
プラスミンに変換され,これがフィブリンをフィブリン
分解産物と呼ばれる可溶性フラグメントに分解して,循
環中に洗い流す。
【0007】過剰な繊維素溶解の防止には,フィブリノ
ーゲンよりもむしろフィブリンに対して結合するプラス
ミノーゲンの親和性の増大,およびフィブリンに結合し
た場合における組織プラスミノーゲンアクティベーター
のプラスミノーゲン活性化能の増大を含めたいくつかの
機構が作動する。繊維素溶解の主要なインヒビターはプ
ラスミノーゲンアクティベーターインヒビター1(PA
I−1)である。さらに,血漿は,フィブリンクロット
から遊出するプラスミンを直ちに不活性化できる,α2
−抗プラスミンと呼ばれるプロテアーゼインヒビターを
含有する。
ーゲンよりもむしろフィブリンに対して結合するプラス
ミノーゲンの親和性の増大,およびフィブリンに結合し
た場合における組織プラスミノーゲンアクティベーター
のプラスミノーゲン活性化能の増大を含めたいくつかの
機構が作動する。繊維素溶解の主要なインヒビターはプ
ラスミノーゲンアクティベーターインヒビター1(PA
I−1)である。さらに,血漿は,フィブリンクロット
から遊出するプラスミンを直ちに不活性化できる,α2
−抗プラスミンと呼ばれるプロテアーゼインヒビターを
含有する。
【0008】プラスミンの活動を停止させるためには,
過剰の既形成プラスミンをα2−抗プラスミンで不活性
化するだけでは十分ではない(Collen,197
6)。プラスミノーゲンからの更なるプラスミンの産生
を停止させる必要がある。これはPAI−1によるプラ
スミノーゲンアクティベーターの阻害によって行われ
る。PAI−1は,ビトロネクチンに結合し(Losk
utoff ら,1988;Sprengers &
Kluft,1987),その結果,循環血中および細
胞外マトリックス(ECM)中の両者でその活性型とし
て安定化されることが明らかにされた(Declerc
kら,1988;Salonenら,1989;Mim
uro & Loskutoff,1989;Prei
ssnereら,1990)。
過剰の既形成プラスミンをα2−抗プラスミンで不活性
化するだけでは十分ではない(Collen,197
6)。プラスミノーゲンからの更なるプラスミンの産生
を停止させる必要がある。これはPAI−1によるプラ
スミノーゲンアクティベーターの阻害によって行われ
る。PAI−1は,ビトロネクチンに結合し(Losk
utoff ら,1988;Sprengers &
Kluft,1987),その結果,循環血中および細
胞外マトリックス(ECM)中の両者でその活性型とし
て安定化されることが明らかにされた(Declerc
kら,1988;Salonenら,1989;Mim
uro & Loskutoff,1989;Prei
ssnereら,1990)。
【0009】最初は細胞伸展因子として発見されたビト
ロネクチンは,現在では,正常および腫瘍細胞の付着お
よび伸展のような様々な細胞外過程ならびに補体および
凝固経路の機能に関与する多機能調節蛋白質として認識
されている。循環血中では,ビトロネクチンは2つの分
子型として存在する。すなわち,単一鎖75kDaポリ
ペプチド(V75)ならびに2つの鎖(65kDa お
よび10kDa)が鎖間ジスルフィド橋によって連結さ
れているニックポリペプチド(V65+10)である。
血小板放出プロテインキナーゼ(PKA)(Kroc−
Grodzicki ら,1988a;Kroc−Gr
odzickiら,1988b;Chainら,199
0;Kroc−Grodzicki ら,1990;C
hainら,1991a)によるビトロネクチンのSe
r378での特異的リン酸化を用い,本発明者らは最
近,プラスミンがビトロネクチンを,この蛋白質の2鎖
型(V65+10)を生じる内因性切断部位から18ア
ミノ酸上流のArg361−Ser362結合におい
て,特異的に切断することを明らかにした(Chain
ら,1991b)。本発明者らはまた,プラスミン切断
の結果,ビトロネクチンとPAI−1の間の親和性が有
意に低下すること(Chain ら,1991b),お
よびこの切断は,ビトロネクチンをECMに繋留するグ
リコサミノグリカンによって刺激され,したがって,こ
のマトリックス内に見出されるビトロネクチン分子の切
断に好都合であることも報告した。これらの所見に基づ
き,本発明者らは,図1に示すように,プラスミンがフ
ィードバックシグナリングによってそれ自身の産生を停
止できる機構を提案した。
ロネクチンは,現在では,正常および腫瘍細胞の付着お
よび伸展のような様々な細胞外過程ならびに補体および
凝固経路の機能に関与する多機能調節蛋白質として認識
されている。循環血中では,ビトロネクチンは2つの分
子型として存在する。すなわち,単一鎖75kDaポリ
ペプチド(V75)ならびに2つの鎖(65kDa お
よび10kDa)が鎖間ジスルフィド橋によって連結さ
れているニックポリペプチド(V65+10)である。
血小板放出プロテインキナーゼ(PKA)(Kroc−
Grodzicki ら,1988a;Kroc−Gr
odzickiら,1988b;Chainら,199
0;Kroc−Grodzicki ら,1990;C
hainら,1991a)によるビトロネクチンのSe
r378での特異的リン酸化を用い,本発明者らは最
近,プラスミンがビトロネクチンを,この蛋白質の2鎖
型(V65+10)を生じる内因性切断部位から18ア
ミノ酸上流のArg361−Ser362結合におい
て,特異的に切断することを明らかにした(Chain
ら,1991b)。本発明者らはまた,プラスミン切断
の結果,ビトロネクチンとPAI−1の間の親和性が有
意に低下すること(Chain ら,1991b),お
よびこの切断は,ビトロネクチンをECMに繋留するグ
リコサミノグリカンによって刺激され,したがって,こ
のマトリックス内に見出されるビトロネクチン分子の切
断に好都合であることも報告した。これらの所見に基づ
き,本発明者らは,図1に示すように,プラスミンがフ
ィードバックシグナリングによってそれ自身の産生を停
止できる機構を提案した。
【0010】繊維素溶解の初期段階においては,プラス
ミノーゲンアクティベーターがプラスミノーゲンをプラ
スミンに変換する。これは,多分グリコサミノグリカン
を介してECM中に固定化されることが既に明らかにさ
れている(Pollenら,1988)ビトロネクチン
分子によってPAI−1が繋留(捕捉)されるので,可
能になる。このPAI−1の捕捉は,それがプラスミノ
ーゲンアクティベーターに到達し,それを阻害すること
を防止するので,インヒビターの局所的枯渇を生じる。
プラスミンレベルが高くなりすぎると,過剰のプラスミ
ンは,内皮下層に固定化されたビトロネクチン分子を選
択的にクリップすることができる。その結果,繋留され
たPAI−1と遊離した(可動性)PAI−1との間の
平衡が変位し,したがって,解放されたPAI−1は血
漿中の可溶性(可動性)ビトロネクチン分子に移送さ
れ,ついでそれがプラスミノーゲンアクティベーターに
到達しそれを阻害して,プラスミンの産生を停止させる
ことができる。この解放は,実際に,転位すなわち,E
CM−結合(プラスミンにクリップされた)ビトロネク
チンから,プラスミンによってクリップされていないし
たがってPAI−1に対してより高い親和性を有する可
溶性ビトロネクチン分子への繋留PAI−1の転換を生
じる。
ミノーゲンアクティベーターがプラスミノーゲンをプラ
スミンに変換する。これは,多分グリコサミノグリカン
を介してECM中に固定化されることが既に明らかにさ
れている(Pollenら,1988)ビトロネクチン
分子によってPAI−1が繋留(捕捉)されるので,可
能になる。このPAI−1の捕捉は,それがプラスミノ
ーゲンアクティベーターに到達し,それを阻害すること
を防止するので,インヒビターの局所的枯渇を生じる。
プラスミンレベルが高くなりすぎると,過剰のプラスミ
ンは,内皮下層に固定化されたビトロネクチン分子を選
択的にクリップすることができる。その結果,繋留され
たPAI−1と遊離した(可動性)PAI−1との間の
平衡が変位し,したがって,解放されたPAI−1は血
漿中の可溶性(可動性)ビトロネクチン分子に移送さ
れ,ついでそれがプラスミノーゲンアクティベーターに
到達しそれを阻害して,プラスミンの産生を停止させる
ことができる。この解放は,実際に,転位すなわち,E
CM−結合(プラスミンにクリップされた)ビトロネク
チンから,プラスミンによってクリップされていないし
たがってPAI−1に対してより高い親和性を有する可
溶性ビトロネクチン分子への繋留PAI−1の転換を生
じる。
【0011】このプラスミン産生の制御機構の損傷が,
臨床的に広範な関連を有するものと考えられる。最近の
いくつかの所見は,プラスミノーゲンのその天然のアク
ティベーター(たとえば,tPA,ストレプトキナー
ゼ,ウロキナーゼ)による活性化がプラスミンによる障
壁の蛋白分解的溶解のための多目的生物学的ツールを構
成することを示唆している。血餅の場合には,それが偶
発的に形成されたものであれも早不必要なものであれ,
それらの溶解は血液の自由な活力ある流れを回復する。
しかしながら,それと全く同じ機構は,悪性細胞により
組織への浸透および転移の形成に(Danoら,198
5;Mignatti ら,1989;Cajotら,
1990),神経細胞により神経再生に,また血管によ
り血管形成に(Mignattiら,1989)利用さ
れていることが明らかである。プラスミノーゲン/プラ
スミン系は,炎症,排卵,組織の再造形および発生にも
関与することが明らかにされた。
臨床的に広範な関連を有するものと考えられる。最近の
いくつかの所見は,プラスミノーゲンのその天然のアク
ティベーター(たとえば,tPA,ストレプトキナー
ゼ,ウロキナーゼ)による活性化がプラスミンによる障
壁の蛋白分解的溶解のための多目的生物学的ツールを構
成することを示唆している。血餅の場合には,それが偶
発的に形成されたものであれも早不必要なものであれ,
それらの溶解は血液の自由な活力ある流れを回復する。
しかしながら,それと全く同じ機構は,悪性細胞により
組織への浸透および転移の形成に(Danoら,198
5;Mignatti ら,1989;Cajotら,
1990),神経細胞により神経再生に,また血管によ
り血管形成に(Mignattiら,1989)利用さ
れていることが明らかである。プラスミノーゲン/プラ
スミン系は,炎症,排卵,組織の再造形および発生にも
関与することが明らかにされた。
【0012】この機能の多様性を考慮すると,プラスミ
ン活性は,局所的な部位限定的作用を保証し,またその
持続を制限するために,厳密な調整制御下に置かなけれ
ばならないことが明白である。
ン活性は,局所的な部位限定的作用を保証し,またその
持続を制限するために,厳密な調整制御下に置かなけれ
ばならないことが明白である。
【0013】PAI−1はプラスミノーゲンの活性化の
調節に重要な役割をもち,それ自体,プラスミンによる
生物学的障壁の溶解の調節に関与している。したがっ
て,そのPAI−1との機能的相互作用を介して,ビト
ロネクチンは,繊維素溶解,炎症,排卵,組織の再形成
および発生,血管形成,神経再生,悪性および腫瘍細胞
の侵襲に関与する(Danoら,1985;Migna
ttiら,1989;Cajotら,1990)。
調節に重要な役割をもち,それ自体,プラスミンによる
生物学的障壁の溶解の調節に関与している。したがっ
て,そのPAI−1との機能的相互作用を介して,ビト
ロネクチンは,繊維素溶解,炎症,排卵,組織の再形成
および発生,血管形成,神経再生,悪性および腫瘍細胞
の侵襲に関与する(Danoら,1985;Migna
ttiら,1989;Cajotら,1990)。
【0014】ビトロネクチンのヘパリン結合部位から誘
導される一部のペプチドは,最近,ビトロネクチン−ト
ロンビン−アンチトロンビンIII複合体のヒト内皮細
胞への結合を仲介することが明らかにされた(de B
oerら,1992)。開示されたペプチドは,配列A
341−R355,K348−R361,R357−R
370,H366−R379およびN371−L383
に相当する。これらの同じペプチドはまた,ビトロネク
チンのカルボキシ末端部分における,ヘパリン,PAI
−1およびプラスミノーゲンへの結合部位を限局するマ
ッピング研究にも使用された(Kostら,199
2),これらの報告には,これらのペプチドの医薬的有
用性については,記載も示唆もない。
導される一部のペプチドは,最近,ビトロネクチン−ト
ロンビン−アンチトロンビンIII複合体のヒト内皮細
胞への結合を仲介することが明らかにされた(de B
oerら,1992)。開示されたペプチドは,配列A
341−R355,K348−R361,R357−R
370,H366−R379およびN371−L383
に相当する。これらの同じペプチドはまた,ビトロネク
チンのカルボキシ末端部分における,ヘパリン,PAI
−1およびプラスミノーゲンへの結合部位を限局するマ
ッピング研究にも使用された(Kostら,199
2),これらの報告には,これらのペプチドの医薬的有
用性については,記載も示唆もない。
【0015】発明の要約 本発明は,ビトロネクチン分子に由来する合成ペプチド
がPAI−1の生物学的活性を修飾できることを発見
し,完成されたものである。すなわち,これらのペプチ
ドは,PAI−1がプラスミノーゲンアクティベーター
に到達しそれを阻害することを防止するか,またはこれ
らのペプチドはPAI−1がプラスミノーゲンアクティ
ベーターに到達しそれを阻害することを許容する。
がPAI−1の生物学的活性を修飾できることを発見
し,完成されたものである。すなわち,これらのペプチ
ドは,PAI−1がプラスミノーゲンアクティベーター
に到達しそれを阻害することを防止するか,またはこれ
らのペプチドはPAI−1がプラスミノーゲンアクティ
ベーターに到達しそれを阻害することを許容する。
【0016】本明細書においてはBPペプチドと呼ばれ
る本発明のペプチドは,ビトロネクチン分子の位置34
8−380に相当する塩基性アミノ酸集団に完全にまた
は部分的に一致するアミノ酸配列からなる。
る本発明のペプチドは,ビトロネクチン分子の位置34
8−380に相当する塩基性アミノ酸集団に完全にまた
は部分的に一致するアミノ酸配列からなる。
【0017】すなわち,本発明は,式 を有するビトロネクチンのアミノ酸残基K348−A
380を包含する部分配列または全配列からなる合成ペ
プチド,ならびにそれらの塩,官能性誘導体,および,
そのペプチドの全体的性質がその高陽電荷密度および全
体的疎水性特性に関して保存されるような1もしくは2
以上のアミノの酸置換,付加または欠失によって得られ
るそれらの類縁体であって,PAI−1の生物学的活性
を修飾することができる上記ペプチドならびにそれらの
塩,官能性誘導体および類縁体を活性成分とし,それと
医薬的に許容される担体とからなる医薬組成物に関す
る。
380を包含する部分配列または全配列からなる合成ペ
プチド,ならびにそれらの塩,官能性誘導体,および,
そのペプチドの全体的性質がその高陽電荷密度および全
体的疎水性特性に関して保存されるような1もしくは2
以上のアミノの酸置換,付加または欠失によって得られ
るそれらの類縁体であって,PAI−1の生物学的活性
を修飾することができる上記ペプチドならびにそれらの
塩,官能性誘導体および類縁体を活性成分とし,それと
医薬的に許容される担体とからなる医薬組成物に関す
る。
【0018】本発明はまた,ビトロネクチンのアミノ酸
残基K348−A380を包含する部分配列または全配
列からなる合成ペプチド,ならびにそれらの塩,官能性
誘導体および上に定義したような類縁体(ただしA
341−R355,K348−R361,R357−R
370,H366−R379およびN371−L383
を除く)に関する。
残基K348−A380を包含する部分配列または全配
列からなる合成ペプチド,ならびにそれらの塩,官能性
誘導体および上に定義したような類縁体(ただしA
341−R355,K348−R361,R357−R
370,H366−R379およびN371−L383
を除く)に関する。
【0019】本発明のペプチドの例示的実例を以下の配
列式IおよびIIに示す。本明細書で使用されるアミノ
酸残基の番号は,Jenne&Stanley,198
5によって推定されたビトロネクチン配列によるもので
ある。式Iにおける第一の配列はビトロネクチン(V
N)のK348−W382配列である。これらのペプチ
ドは,すべてL型もしくはD型の光学活性アミノ酸であ
ってもよく,またその一部がL型で他がD型であっても
よい(式IIでは,D型のアミノ酸残基には下線を付し
てある)。
列式IおよびIIに示す。本明細書で使用されるアミノ
酸残基の番号は,Jenne&Stanley,198
5によって推定されたビトロネクチン配列によるもので
ある。式Iにおける第一の配列はビトロネクチン(V
N)のK348−W382配列である。これらのペプチ
ドは,すべてL型もしくはD型の光学活性アミノ酸であ
ってもよく,またその一部がL型で他がD型であっても
よい(式IIでは,D型のアミノ酸残基には下線を付し
てある)。
【表1】
【表2】
【0020】PAI−1のプラスミノーゲンアクティベ
ーターへの到達およびその阻害を防止するペプチドは,
プラスミノーゲンのプラスミンの活性化を亢進させ,し
たがって繊維素溶解を促進する。この場合のペプチドは
ビトロネクチンの位置K348−R370,とくに好ま
しくはK348−Q363からなり,急性心筋梗塞,深
部静脈血栓症たとえば下腿静脈血栓症,播種性血管内凝
固症候群,肺塞栓症および他の疾患の処置用プロフィブ
リン分解剤として有用である。これらは,内因性フィブ
リン溶解過程を増強するために,単独で,またはプラス
ミノーゲンアクティベーターたとえばtPA,ストレプ
トキナーゼまたはウロキナーゼと併用して投与すること
ができる。
ーターへの到達およびその阻害を防止するペプチドは,
プラスミノーゲンのプラスミンの活性化を亢進させ,し
たがって繊維素溶解を促進する。この場合のペプチドは
ビトロネクチンの位置K348−R370,とくに好ま
しくはK348−Q363からなり,急性心筋梗塞,深
部静脈血栓症たとえば下腿静脈血栓症,播種性血管内凝
固症候群,肺塞栓症および他の疾患の処置用プロフィブ
リン分解剤として有用である。これらは,内因性フィブ
リン溶解過程を増強するために,単独で,またはプラス
ミノーゲンアクティベーターたとえばtPA,ストレプ
トキナーゼまたはウロキナーゼと併用して投与すること
ができる。
【0021】すなわち,好ましい一実施態様において
は,本発明のペプチドは,ビトロネクチンの位置K
348−R370の全配列または部分配列からなり,た
とえば本明細書においてBP5(K358−R370)
およびBP6(K348−Q363)と命名されたペプ
チドからなる。この配列内において,また別の好ましい
実施態様においては,ペプチドは,光学活性アミノ酸残
基の一部,とくに好ましくはそれらのすべてがDコンフ
ィギュレーションであり,たとえば本明細書においてB
P7,BP8およびBP14と呼ばれるペプチドであ
る。ペプチドBP7はBP6(K348−Q363)と
同じ配列を有するが,配列式IIにおいて下線を施した
残基はLコンフィギュレーションではなく,Dコンフィ
ギュレーションである。ペプチドBP8はBP6と同じ
配列を有するが,すべての光学活性アミノ酸がDコンフ
ィギュレーションである。ペプチドBP14(N356
−Q363)はBP8のC−末端残基を含有するが,そ
の光学活性アミノ酸はすべてDコンフィギュレーション
を有する。光学活性アミノ酸残基の一部またはすべてが
D型であるペプチドは,止血および繊維素溶解に関与す
るプロテアーゼによる酵素的分解に,はるかに強力なま
たは完全な抵抗性を示すことになる。
は,本発明のペプチドは,ビトロネクチンの位置K
348−R370の全配列または部分配列からなり,た
とえば本明細書においてBP5(K358−R370)
およびBP6(K348−Q363)と命名されたペプ
チドからなる。この配列内において,また別の好ましい
実施態様においては,ペプチドは,光学活性アミノ酸残
基の一部,とくに好ましくはそれらのすべてがDコンフ
ィギュレーションであり,たとえば本明細書においてB
P7,BP8およびBP14と呼ばれるペプチドであ
る。ペプチドBP7はBP6(K348−Q363)と
同じ配列を有するが,配列式IIにおいて下線を施した
残基はLコンフィギュレーションではなく,Dコンフィ
ギュレーションである。ペプチドBP8はBP6と同じ
配列を有するが,すべての光学活性アミノ酸がDコンフ
ィギュレーションである。ペプチドBP14(N356
−Q363)はBP8のC−末端残基を含有するが,そ
の光学活性アミノ酸はすべてDコンフィギュレーション
を有する。光学活性アミノ酸残基の一部またはすべてが
D型であるペプチドは,止血および繊維素溶解に関与す
るプロテアーゼによる酵素的分解に,はるかに強力なま
たは完全な抵抗性を示すことになる。
【0022】PAI−1のプラスミノーゲンアクティベ
ーターへの到達およびその阻害を許容するペプチドはプ
ラスミノーゲンからのプラスミンの形成を防止する。こ
の場合,ペプチドはビトロネクチンの位置S362−A
380に相当する完全もしくは部分的配列からなり,た
とえば出血性障害のような,プラスミンによる過剰の
(非制御)蛋白分解に伴う障害の処置のための抗フィブ
リン溶解剤として有用である。このような抗フィブリン
溶解剤の例にはペプチドBP4がある。
ーターへの到達およびその阻害を許容するペプチドはプ
ラスミノーゲンからのプラスミンの形成を防止する。こ
の場合,ペプチドはビトロネクチンの位置S362−A
380に相当する完全もしくは部分的配列からなり,た
とえば出血性障害のような,プラスミンによる過剰の
(非制御)蛋白分解に伴う障害の処置のための抗フィブ
リン溶解剤として有用である。このような抗フィブリン
溶解剤の例にはペプチドBP4がある。
【0023】すなわち,他の好ましい実施態様において
は,本発明のペプチドは,ビトロネクチンの位置S
362−A380の完全もしくは部分的配列からなり,
たとえば本明細書においてBP4(S362−
A380),BP4−1(S362−R370)および
BP4−2(S362−R369)と呼ばれるペプチド
である。
は,本発明のペプチドは,ビトロネクチンの位置S
362−A380の完全もしくは部分的配列からなり,
たとえば本明細書においてBP4(S362−
A380),BP4−1(S362−R370)および
BP4−2(S362−R369)と呼ばれるペプチド
である。
【0024】本発明のペプチドおよび医薬組成物は,P
AI−1の変動が関与する疾患,たとえば急性心筋梗
塞,深部静脈血栓症たとえば下腿静脈血栓症,肺塞栓
症,播種性血管内凝固症候群,腫瘍細胞浸潤および転
移,炎症たとえば膵臓の炎症,肝疾患,細菌性血液感染
症,妊娠中毒症,ならびに血管形成の制御,神経再生,
または過剰のtPA仲介蛋白分解を伴う病的状態たとえ
ば癌転移の処置用に有用性が考えられる。
AI−1の変動が関与する疾患,たとえば急性心筋梗
塞,深部静脈血栓症たとえば下腿静脈血栓症,肺塞栓
症,播種性血管内凝固症候群,腫瘍細胞浸潤および転
移,炎症たとえば膵臓の炎症,肝疾患,細菌性血液感染
症,妊娠中毒症,ならびに血管形成の制御,神経再生,
または過剰のtPA仲介蛋白分解を伴う病的状態たとえ
ば癌転移の処置用に有用性が考えられる。
【0025】図面の簡単な説明 図1は,繊維素溶解に関連する分子的事象の順序を示す
模式図である。この場合,プラスミンはフィードバック
シグナリング,細胞外マトリックス(たとえば血管内皮
下層)に見出される固定化ビトロネクチンから解放さ
れ,止血事象の局部に暴露されるPAI−1によって,
それ自体の産生を停止することができる。PA,プラス
ミノーゲンアクティベーター;PAI−1,プラスミノ
ーゲンアクティベーターインヒビター1;Vn,ビトロ
ネクチン;Vn’,プラスミンにクリップされたビトロ
ネクチン;(s),可溶性;(i),不溶性;+,刺
激;−,阻害。
模式図である。この場合,プラスミンはフィードバック
シグナリング,細胞外マトリックス(たとえば血管内皮
下層)に見出される固定化ビトロネクチンから解放さ
れ,止血事象の局部に暴露されるPAI−1によって,
それ自体の産生を停止することができる。PA,プラス
ミノーゲンアクティベーター;PAI−1,プラスミノ
ーゲンアクティベーターインヒビター1;Vn,ビトロ
ネクチン;Vn’,プラスミンにクリップされたビトロ
ネクチン;(s),可溶性;(i),不溶性;+,刺
激;−,阻害。
【0026】図2は,陽電荷で荷電された塩基性アミノ
酸集団(残基348−380)を含有するビトロネクチ
ンの部分の配列を示し,PKAのリン酸化部位(Ser
378),内因性切断部位(Arg379−Ala
390),プラスミン切断部位(Arg361−Ser
362 )およびヘパリン結合部位(位置348−35
9)の間の関係を示す配列図である。
酸集団(残基348−380)を含有するビトロネクチ
ンの部分の配列を示し,PKAのリン酸化部位(Ser
378),内因性切断部位(Arg379−Ala
390),プラスミン切断部位(Arg361−Ser
362 )およびヘパリン結合部位(位置348−35
9)の間の関係を示す配列図である。
【0027】図3A〜Dは,ビトロネクチンの位置34
8−380に相当するBP系からの合成ペプチドの,固
定化PAI−1へのビトロネクチンの結合に対する影響
を示す。パネルA:ペプチドBP1(□),BP2
(△)および非添加(○);パネルB:BP3(□),
BP4(△),非添加(○);パネルC:BP(4−
1)(□),BP(4−2)(△),非添加(○);パ
ネルD:BP(4−1)(□),BP5(△),BP6
(●),非添加(○)。グラフ中の各点は,3回の測定
結果の平均を表す。インキュベーション混合物中の最終
ペプチド濃度は25μMとした。
8−380に相当するBP系からの合成ペプチドの,固
定化PAI−1へのビトロネクチンの結合に対する影響
を示す。パネルA:ペプチドBP1(□),BP2
(△)および非添加(○);パネルB:BP3(□),
BP4(△),非添加(○);パネルC:BP(4−
1)(□),BP(4−2)(△),非添加(○);パ
ネルD:BP(4−1)(□),BP5(△),BP6
(●),非添加(○)。グラフ中の各点は,3回の測定
結果の平均を表す。インキュベーション混合物中の最終
ペプチド濃度は25μMとした。
【0028】図4AおよびBは,パネルA:ペプチドB
P4−1(△)およびBP5(□),ならびにパネル
B:ペプチドBP5(●)およびBP6(▲)の等モル
濃度(25μM)での,固定化PAI−1に対するビト
ロネクチンの結合の妨害の相対的効果を示す。非添加
(○)
P4−1(△)およびBP5(□),ならびにパネル
B:ペプチドBP5(●)およびBP6(▲)の等モル
濃度(25μM)での,固定化PAI−1に対するビト
ロネクチンの結合の妨害の相対的効果を示す。非添加
(○)
【0029】図5A〜Cは,様々な濃度のBP4(パネ
ルA),BP5(パネルB)およびBP6(パネルC)
の,固定化PAI−1へのビトロネクチンの結合に対す
る効果を示す。パネルA:BP4,2.5μM(□),
5μM(△),12μM(●),25μM(■),非添
加(○);パネルB:BP5,2.5μM(□),10
μM(△),25μM(●),100μM(■),25
0μM(▲),非添加(○);パネルC:BP6,2.
5μM(□),5μM(△),10μM(●),25μ
M(■),非添加(○)
ルA),BP5(パネルB)およびBP6(パネルC)
の,固定化PAI−1へのビトロネクチンの結合に対す
る効果を示す。パネルA:BP4,2.5μM(□),
5μM(△),12μM(●),25μM(■),非添
加(○);パネルB:BP5,2.5μM(□),10
μM(△),25μM(●),100μM(■),25
0μM(▲),非添加(○);パネルC:BP6,2.
5μM(□),5μM(△),10μM(●),25μ
M(■),非添加(○)
【0030】図6は,固定化PAI−1へのビトロネク
チンの結合に対する低濃度のBP6の影響を示す。非添
加(○),0.1μMBP6(△),0.5μMBP6
(□)
チンの結合に対する低濃度のBP6の影響を示す。非添
加(○),0.1μMBP6(△),0.5μMBP6
(□)
【0031】図7は,ビトロネクチンのPAI−1への
会合の阻害におけるBP4(○),BP5(□)および
BP6(●)の効果の比較を例示する。ビトロネクチン
の最終濃度は一定とし(0.5μg/ml),ペプチド
の濃度を指示のように変動させた。
会合の阻害におけるBP4(○),BP5(□)および
BP6(●)の効果の比較を例示する。ビトロネクチン
の最終濃度は一定とし(0.5μg/ml),ペプチド
の濃度を指示のように変動させた。
【0032】図8A〜Cは,D−コンフィギュレーショ
ンをもつアミノ酸からなるペプチドBP7(パネル
A),BP8(パネルB)およびBP14(パネルC)
の様々な濃度での,固定化PAI−1へのビトロネクチ
ンの結合に対する影響を示す。パネルA:BP7,1μ
M(□),5μM(△),10μM(●),非添加
(○);パネルB:BP8,1μM(□),5μM
(△),10μM(●),非添加(○);パネルC:B
P14,1μM(□),5μM(△),10μM
(●),非添加(○)
ンをもつアミノ酸からなるペプチドBP7(パネル
A),BP8(パネルB)およびBP14(パネルC)
の様々な濃度での,固定化PAI−1へのビトロネクチ
ンの結合に対する影響を示す。パネルA:BP7,1μ
M(□),5μM(△),10μM(●),非添加
(○);パネルB:BP8,1μM(□),5μM
(△),10μM(●),非添加(○);パネルC:B
P14,1μM(□),5μM(△),10μM
(●),非添加(○)
【0033】図9は,全D−ペプチドBP8のプロフィ
ブリン溶解活性を示す。繊維素溶解の増強はD−ダイマ
ー形成によるフィブリンクロット溶解の測定によりモニ
タリングした。
ブリン溶解活性を示す。繊維素溶解の増強はD−ダイマ
ー形成によるフィブリンクロット溶解の測定によりモニ
タリングした。
【0034】図10A〜Eは,50μg/kg用量の薬
剤の投与後における脈拍血圧の回復によって,BP8の
プロフィブリン溶解活性を評価した実験を例示する。パ
ネルA:血流が妨害されていない対照動物コントロー
ル;パネルB:血流が妨害された動物;パネルC:BP
処置動物,13分後;パネルD:BP処置動物,15分
後;パネルD:BP処置動物,18分後
剤の投与後における脈拍血圧の回復によって,BP8の
プロフィブリン溶解活性を評価した実験を例示する。パ
ネルA:血流が妨害されていない対照動物コントロー
ル;パネルB:血流が妨害された動物;パネルC:BP
処置動物,13分後;パネルD:BP処置動物,15分
後;パネルD:BP処置動物,18分後
【0035】好ましい実施態様の説明 本発明のペプチドは,PAI−1に対して高い親和性を
有し,したがって,このインヒビターをビトロネクチン
から置換できる。それらは,内皮下層または凝集血小板
の表面から,阻害型(可溶性ビトロネクチンに結合)で
PAI−1を解放することができて,したがってプラス
ミン形成および繊維素溶解をブロックし,または,ビト
ロネクチンからPAI−1を解放し,その潜在型(不活
性型)への変換を許容し,その結果,プラスミノーゲン
アクティベーターの阻害が防止され,繊維素溶解が促進
される。
有し,したがって,このインヒビターをビトロネクチン
から置換できる。それらは,内皮下層または凝集血小板
の表面から,阻害型(可溶性ビトロネクチンに結合)で
PAI−1を解放することができて,したがってプラス
ミン形成および繊維素溶解をブロックし,または,ビト
ロネクチンからPAI−1を解放し,その潜在型(不活
性型)への変換を許容し,その結果,プラスミノーゲン
アクティベーターの阻害が防止され,繊維素溶解が促進
される。
【0036】繊維素溶解の修飾におけるこれらのペプチ
ドの効果は,in vitroにおいては,たとえば培
養内皮細胞によるD−ダイマー形成およびPAI−1の
放出,または,in vivoにおいては動物での脈拍
血流の回復によって評価できる。他の一般に使用される
臨床的血液検査,たとえばトロンボン時間,オイグロブ
リン溶解時間,希釈全血血餅溶解時間,血餅退縮,およ
び培養内皮細胞によるtPAの放出の測定を使用するこ
ともできる。
ドの効果は,in vitroにおいては,たとえば培
養内皮細胞によるD−ダイマー形成およびPAI−1の
放出,または,in vivoにおいては動物での脈拍
血流の回復によって評価できる。他の一般に使用される
臨床的血液検査,たとえばトロンボン時間,オイグロブ
リン溶解時間,希釈全血血餅溶解時間,血餅退縮,およ
び培養内皮細胞によるtPAの放出の測定を使用するこ
ともできる。
【0037】本明細書において用いられるペプチドなら
びにそれらの官能性誘導体および類縁体の「塩」の語
は,アミノ酸残基の遊離カルボキシル基と有機または無
機塩基の塩,ならびに遊離アミノ基の酸付加塩を包含す
る。「官能性誘導体」の語は,遊離−OH,−NH2−
および−COOH基の誘導体,たとえばエステルたとえ
ばS,TおよびY残基のリン酸エステル,エーテル,ア
ミド等を包含し,「類縁体」の語はアミノ残基の置換,
付加または欠失によって得られるペプチドからなり,環
状ペプチドを包含する。ペプチドの塩,官能性誘導体お
よび類縁体は,それらがPAI−1の生物学的活性を修
飾できる限り,本発明の範囲に包含される。
びにそれらの官能性誘導体および類縁体の「塩」の語
は,アミノ酸残基の遊離カルボキシル基と有機または無
機塩基の塩,ならびに遊離アミノ基の酸付加塩を包含す
る。「官能性誘導体」の語は,遊離−OH,−NH2−
および−COOH基の誘導体,たとえばエステルたとえ
ばS,TおよびY残基のリン酸エステル,エーテル,ア
ミド等を包含し,「類縁体」の語はアミノ残基の置換,
付加または欠失によって得られるペプチドからなり,環
状ペプチドを包含する。ペプチドの塩,官能性誘導体お
よび類縁体は,それらがPAI−1の生物学的活性を修
飾できる限り,本発明の範囲に包含される。
【0038】本発明に要求されるペプチドの全体的陽電
荷高密度および疎水性特性は保存されていなければなら
ない。すなわち,ビトロネクチン分子中への付加,また
はその残基の置換に用いられるアミノ酸は,この要求に
合致するものでなければならない。陰性に荷電したアミ
ノ酸(E,D),および過剰に高度な疎水性アミノ酸
(W,F,Y,L,I)は避けねばならない。陽性に荷
電したアミノ酸(R,K,H)が推奨される。すなわ
ち,R,KおよびHのような残基間での交換が可能であ
る。
荷高密度および疎水性特性は保存されていなければなら
ない。すなわち,ビトロネクチン分子中への付加,また
はその残基の置換に用いられるアミノ酸は,この要求に
合致するものでなければならない。陰性に荷電したアミ
ノ酸(E,D),および過剰に高度な疎水性アミノ酸
(W,F,Y,L,I)は避けねばならない。陽性に荷
電したアミノ酸(R,K,H)が推奨される。すなわ
ち,R,KおよびHのような残基間での交換が可能であ
る。
【0039】本発明の医薬組成物は,本発明のペプチ
ド,官能性誘導体,類縁体,またはそれらの塩,ならび
に医薬的に許容される担体からなる。この組成物は,任
意の投与様式,たとえば経口,局所,注射または静脈内
輸液によって使用できる。様々な賦形剤,たとえば正常
食塩水,グルコースまたは他の担体とともに,また他の
治療用物質とともにもしくは単独で,提供できる。投与
量は,患者の状態および処置すべき特定の状態によって
変動する。たとえば,血餅の溶解は,様々な生体領域,
たとえば脳,深部静脈,冠動脈等において実行できる。
ド,官能性誘導体,類縁体,またはそれらの塩,ならび
に医薬的に許容される担体からなる。この組成物は,任
意の投与様式,たとえば経口,局所,注射または静脈内
輸液によって使用できる。様々な賦形剤,たとえば正常
食塩水,グルコースまたは他の担体とともに,また他の
治療用物質とともにもしくは単独で,提供できる。投与
量は,患者の状態および処置すべき特定の状態によって
変動する。たとえば,血餅の溶解は,様々な生体領域,
たとえば脳,深部静脈,冠動脈等において実行できる。
【0040】組成物が,プロフィブリン溶解性のペプチ
ドからなる場合には,単独で,あるいはプラスミノーゲ
ンアクティベーターたとえば天然もしくは組換え組織プ
ラスミノーゲンアクティベーター(tPA),ウロキナ
ーゼまたはストレプトキナーゼと併用して投与できる。
ドからなる場合には,単独で,あるいはプラスミノーゲ
ンアクティベーターたとえば天然もしくは組換え組織プ
ラスミノーゲンアクティベーター(tPA),ウロキナ
ーゼまたはストレプトキナーゼと併用して投与できる。
【0041】本発明において使用される剤形は,既知の
製薬方法および操作を用いて処方できる。それらは粉末
として,または液体懸濁液ちして提供される。
製薬方法および操作を用いて処方できる。それらは粉末
として,または液体懸濁液ちして提供される。
【0042】本発明はさらに,ビトロネクチンのアミノ
酸残基K348−A380を包含する部分配列または全
配列からなる合成ペプチド,ならびにそれらの塩,官能
性誘導体,およびそのペプチドの全体的性質がその高陽
電荷密度および全体的疎水性特性に関して保存されるよ
うな1もしくは2以上のアミノ酸の置換,付加または欠
失によって得られるそれらの類縁体であって,PAI−
1の生物学的活性を修飾することができる上記ペプチド
ならびにそれらの塩,官能性誘導体および類縁体の,急
性心筋梗塞,深部静脈血栓症,肺塞栓症,播種性血管内
凝固症候群,腫瘍細胞浸潤および転移,炎症,肝疾患,
細菌性血液感染症,妊娠中毒症,ならびに血管形成の制
御,神経再生,または過剰のtPA仲介蛋白分解を伴う
病的状態たとえば癌転移の処置用の医薬組成物の製造の
ための使用に関する。
酸残基K348−A380を包含する部分配列または全
配列からなる合成ペプチド,ならびにそれらの塩,官能
性誘導体,およびそのペプチドの全体的性質がその高陽
電荷密度および全体的疎水性特性に関して保存されるよ
うな1もしくは2以上のアミノ酸の置換,付加または欠
失によって得られるそれらの類縁体であって,PAI−
1の生物学的活性を修飾することができる上記ペプチド
ならびにそれらの塩,官能性誘導体および類縁体の,急
性心筋梗塞,深部静脈血栓症,肺塞栓症,播種性血管内
凝固症候群,腫瘍細胞浸潤および転移,炎症,肝疾患,
細菌性血液感染症,妊娠中毒症,ならびに血管形成の制
御,神経再生,または過剰のtPA仲介蛋白分解を伴う
病的状態たとえば癌転移の処置用の医薬組成物の製造の
ための使用に関する。
【0043】本発明の他の実施態様においては,本発明
は,急性心筋梗塞,深部静脈血栓症,肺塞栓症,播種性
血管内凝固症候群,腫瘍細胞浸潤および転移,炎症,肝
疾患,細菌性血液感染症,妊娠中毒症,ならびに血管形
成の制御,神経再生,または過剰のtPA仲介蛋白分解
を伴う病的状態から選ばれる疾患を有する患者の処置方
法において,本明細書で定義されたペプチドの治療有効
量を,本発明の医薬組成物の活性成分として,上述の患
者に投与することからなる方法に関する。
は,急性心筋梗塞,深部静脈血栓症,肺塞栓症,播種性
血管内凝固症候群,腫瘍細胞浸潤および転移,炎症,肝
疾患,細菌性血液感染症,妊娠中毒症,ならびに血管形
成の制御,神経再生,または過剰のtPA仲介蛋白分解
を伴う病的状態から選ばれる疾患を有する患者の処置方
法において,本明細書で定義されたペプチドの治療有効
量を,本発明の医薬組成物の活性成分として,上述の患
者に投与することからなる方法に関する。
【0044】本発明を以下の非限定的実施例により例示
する。実施例 材料および方法 a)購入された材料 新鮮な凍結ヒト血漿は,Tel−Hashomer M
edical Center,Ramat−Gan,I
sraelから入手した。ウサギ抗−ヒトビトロネクチ
ンポリクローナル抗体は,Calbiochemから入
手した。β−ガラクトシダーゼ連結プロテインAおよび
o−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド(O
NPG)は Amersham,U.K.から購入し
た。PAI−1は,American Diagnos
tica,New Yorkから入手した。他の試剤は
すべて,入手できる市販品の最高の等級のものとした。
する。実施例 材料および方法 a)購入された材料 新鮮な凍結ヒト血漿は,Tel−Hashomer M
edical Center,Ramat−Gan,I
sraelから入手した。ウサギ抗−ヒトビトロネクチ
ンポリクローナル抗体は,Calbiochemから入
手した。β−ガラクトシダーゼ連結プロテインAおよび
o−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシド(O
NPG)は Amersham,U.K.から購入し
た。PAI−1は,American Diagnos
tica,New Yorkから入手した。他の試剤は
すべて,入手できる市販品の最高の等級のものとした。
【0045】b)ビトロネクチン ビトロネクチンは新鮮な凍結ビト血漿から,Korc−
Grodzickiら,1990に報告された精製操作
を用いて調製した。このプレパレーションは通常,この
蛋白質を2つの分子型で含有していた。単一鎖V
75型,および蛋白分解的にクリップされ,ジスルフィ
ド橋で互いに保持された2鎖V65+10型である(D
ahlback & Podack,1985;Jen
ne & Stanley,1985)。
Grodzickiら,1990に報告された精製操作
を用いて調製した。このプレパレーションは通常,この
蛋白質を2つの分子型で含有していた。単一鎖V
75型,および蛋白分解的にクリップされ,ジスルフィ
ド橋で互いに保持された2鎖V65+10型である(D
ahlback & Podack,1985;Jen
ne & Stanley,1985)。
【0046】c)文献の記載に従って実施された操作 蛋白質の濃度は,Bradford,1976によって
報告された方法により測定した。固定化PAI−1に対
するビトロネクチンの結合はSalonenら,198
9の記載に従って実施した。ドデシル硫酸ナトリウムに
よるPAI−1の活性化はKatagiriら,198
8の報告に従って実施した。アミノ酸の配列決定はAp
plied Biosystem 475Aシーケンサ
ーを用いて行った。
報告された方法により測定した。固定化PAI−1に対
するビトロネクチンの結合はSalonenら,198
9の記載に従って実施した。ドデシル硫酸ナトリウムに
よるPAI−1の活性化はKatagiriら,198
8の報告に従って実施した。アミノ酸の配列決定はAp
plied Biosystem 475Aシーケンサ
ーを用いて行った。
【0047】例1.ペプチドの合成 本発明のペプチドは,本技術分野でよく知られている操
作を用い,化学的合成または遺伝子工学的方法によって
製造できる。ペプチドの合成は,機械振盪器中,固相法
(Barany & Merrifield,198
0)を用い,クロロメチル化ポリスチレン−1%ジビニ
ルベンゼン樹脂(Chemalog,South Pl
ainfield,NJ)上で,手動で行った。α−ア
ミノ基はt−ブチルオキシカルボニル(t−BOC)基
で保護した。側鎖は以下の保護基,すなわち,セリン
(S)およびスレオニン(T)はベンジル;チロシン
(Y)は2,6−ジクロロベンジル;リジン(K)は2
−クロロベンジルオキシカルボニル;アルギニン(R)
はp−トルエンスルホニル;ヒスチジン(H)はベンジ
ルオキシカルボニルで遮蔽した。合成は,C末端アミノ
酸を樹脂にカップリングさせることにより開始した。ペ
プチドの延長(カップリング)は3倍モル過剰の保護ア
ミノ酸,およびカップリング剤としてN,N−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミドと1−ヒドロキシベンゾトリア
ゾールの等モル混合物を用いて行った。ペプチドの脱保
護およびポリマーからの離脱には無水HFを用いた。粗
製のペプチドは,製造用HPLC(Lichrosor
bRP−8;7μm;250×10mm,Merck,
Darmstadt,Germany)により,水中
0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)および75%アセ
トニトリル/水中0.1%TFAの間で確立された直線
勾配を用いて,均一に精製した。
作を用い,化学的合成または遺伝子工学的方法によって
製造できる。ペプチドの合成は,機械振盪器中,固相法
(Barany & Merrifield,198
0)を用い,クロロメチル化ポリスチレン−1%ジビニ
ルベンゼン樹脂(Chemalog,South Pl
ainfield,NJ)上で,手動で行った。α−ア
ミノ基はt−ブチルオキシカルボニル(t−BOC)基
で保護した。側鎖は以下の保護基,すなわち,セリン
(S)およびスレオニン(T)はベンジル;チロシン
(Y)は2,6−ジクロロベンジル;リジン(K)は2
−クロロベンジルオキシカルボニル;アルギニン(R)
はp−トルエンスルホニル;ヒスチジン(H)はベンジ
ルオキシカルボニルで遮蔽した。合成は,C末端アミノ
酸を樹脂にカップリングさせることにより開始した。ペ
プチドの延長(カップリング)は3倍モル過剰の保護ア
ミノ酸,およびカップリング剤としてN,N−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミドと1−ヒドロキシベンゾトリア
ゾールの等モル混合物を用いて行った。ペプチドの脱保
護およびポリマーからの離脱には無水HFを用いた。粗
製のペプチドは,製造用HPLC(Lichrosor
bRP−8;7μm;250×10mm,Merck,
Darmstadt,Germany)により,水中
0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)および75%アセ
トニトリル/水中0.1%TFAの間で確立された直線
勾配を用いて,均一に精製した。
【0048】ビトロネクチン中のPAI−1結合部位の
マッピングには,その血漿切断部位(R361−S
362)(Chainら,1991b)の周囲のアミノ
酸配列に由来する構造の一連のペプチドを合成した。調
製したペプチドの配列は,前掲の配列式IおよびIIに
示す。各ペプチドの構造は,そのアミノ酸組成および配
列の決定によって確認した。ペプチドBP4,BP4−
1,BP5,BP6およびBP7のアミノ酸分析を表3
に掲げる。ペプチドBP4,BP5およびBP6の配列
分析を表4に示す。
マッピングには,その血漿切断部位(R361−S
362)(Chainら,1991b)の周囲のアミノ
酸配列に由来する構造の一連のペプチドを合成した。調
製したペプチドの配列は,前掲の配列式IおよびIIに
示す。各ペプチドの構造は,そのアミノ酸組成および配
列の決定によって確認した。ペプチドBP4,BP4−
1,BP5,BP6およびBP7のアミノ酸分析を表3
に掲げる。ペプチドBP4,BP5およびBP6の配列
分析を表4に示す。
【0049】
【表3】
【表4】
【0050】例2.固定化PAI−1へのビトロネクチ
ンの結合に対するBP系合成ペプチドの影響 配列式Iに示した各合成ペプチドおよびDコンフィギュ
レーションを有するアミノ酸を含有するペプチド(BP
7,BP8およびBP14)につき,固定化活性化PA
I−1へのビトロネクチンの結合のそれらの阻害能を競
合的ELISAで試験した。最初のスクリーニング(図
3)は同じモル濃度(25μM)のペプチドを用いて実
施した。このような試験には変動の可能性があることを
考慮し(主としてプレート上の活性化PAI−1コーテ
ィングの変動による),各プレートについてビトロネク
チン単独のコントロールを対照として並流させた。
ンの結合に対するBP系合成ペプチドの影響 配列式Iに示した各合成ペプチドおよびDコンフィギュ
レーションを有するアミノ酸を含有するペプチド(BP
7,BP8およびBP14)につき,固定化活性化PA
I−1へのビトロネクチンの結合のそれらの阻害能を競
合的ELISAで試験した。最初のスクリーニング(図
3)は同じモル濃度(25μM)のペプチドを用いて実
施した。このような試験には変動の可能性があることを
考慮し(主としてプレート上の活性化PAI−1コーテ
ィングの変動による),各プレートについてビトロネク
チン単独のコントロールを対照として並流させた。
【0051】各種合成ペプチド(すべて50μM)を,
PBS,ツイーン20(0.01%),ポリエチレング
リコール(平均分子量8kDa)(4%w/v)からな
る緩衝液50μl中に溶解した。各サンプルを,Kat
agiriら,1988の記載に従って調製したSDS
−活性化PAIでコーティングしたマイクロタイターウ
エルに添加した。22℃で33分間インキュベートした
のち,同一緩衝液中ビトロネクチン溶液(各種濃度)の
サンプル(50μl)を各ウエルに加えた。ついで,3
7℃で2時間インキュベートした。結合したビトロネク
チンの量を,特異的ウサギ抗−ヒトVn抗体(1:10
0希釈),ついでβ−ガラクトシダーゼ連結プロテイン
Aおよび基質としてo−ニトロフェニル−β−ガラクト
ピラノシド(ONPG)を加えて定量した。酵素反応を
進行させ,405 +490nmにおける吸収を測定し
た。結果は図3に示す。グラフ中の各点は3回の測定か
らの平均を表す。インキュベーション混合物中の最終ペ
プチド濃度は25μMとし,ビトロネクチン濃度は指示
した通りとする。
PBS,ツイーン20(0.01%),ポリエチレング
リコール(平均分子量8kDa)(4%w/v)からな
る緩衝液50μl中に溶解した。各サンプルを,Kat
agiriら,1988の記載に従って調製したSDS
−活性化PAIでコーティングしたマイクロタイターウ
エルに添加した。22℃で33分間インキュベートした
のち,同一緩衝液中ビトロネクチン溶液(各種濃度)の
サンプル(50μl)を各ウエルに加えた。ついで,3
7℃で2時間インキュベートした。結合したビトロネク
チンの量を,特異的ウサギ抗−ヒトVn抗体(1:10
0希釈),ついでβ−ガラクトシダーゼ連結プロテイン
Aおよび基質としてo−ニトロフェニル−β−ガラクト
ピラノシド(ONPG)を加えて定量した。酵素反応を
進行させ,405 +490nmにおける吸収を測定し
た。結果は図3に示す。グラフ中の各点は3回の測定か
らの平均を表す。インキュベーション混合物中の最終ペ
プチド濃度は25μMとし,ビトロネクチン濃度は指示
した通りとする。
【0052】図3から明らかなように,血漿切断部位
(R361−S362)および内因性切断部位(R
379−R380)の間のビトロネクチン配列をカバー
する,ペプチドBP1,BP2,BP3およびBP4は
すべて(パネルAおよびB),PAI−1へのビトロネ
クチンの結合をある程度まで阻害する。この阻害は,B
P4−1(S362−R370)がかなり有効なインヒ
ビターであり(図3,パネルC),一方,BP1(N
371−A380)には作用はあっても,きわめて軽度
の阻害しか示さなかったこと(図3,パネルA)から,
主として,BP4のN末端残基によるものである。BP
4−1よりアミノ酸2個分小さいにすぎないBP4−2
(S362−R368)のインヒビターとしての有効性
が劣ることは,G369および/またはR370が重要
な生物学的認識要素を含んでいることを示唆するもので
ある。また,各種ペプチドの阻害能は,BP4−1(正
味電荷+4)がBP3(正味電荷+6)またはBP4
(正味電荷+7)よりも有効であったこと(図3,パネ
ルおよびC)から,単にそれらの陽性電荷によるのみで
はないことが考えられる。
(R361−S362)および内因性切断部位(R
379−R380)の間のビトロネクチン配列をカバー
する,ペプチドBP1,BP2,BP3およびBP4は
すべて(パネルAおよびB),PAI−1へのビトロネ
クチンの結合をある程度まで阻害する。この阻害は,B
P4−1(S362−R370)がかなり有効なインヒ
ビターであり(図3,パネルC),一方,BP1(N
371−A380)には作用はあっても,きわめて軽度
の阻害しか示さなかったこと(図3,パネルA)から,
主として,BP4のN末端残基によるものである。BP
4−1よりアミノ酸2個分小さいにすぎないBP4−2
(S362−R368)のインヒビターとしての有効性
が劣ることは,G369および/またはR370が重要
な生物学的認識要素を含んでいることを示唆するもので
ある。また,各種ペプチドの阻害能は,BP4−1(正
味電荷+4)がBP3(正味電荷+6)またはBP4
(正味電荷+7)よりも有効であったこと(図3,パネ
ルおよびC)から,単にそれらの陽性電荷によるのみで
はないことが考えられる。
【0053】BP4−1のすべてを含み,さらに血漿切
断部位を越えて延長されたペプチドBP5(K358−
R370)は,インヒビターとしてBP4−1よりも有
効であることが明らかにされた(図3,パネルD)。さ
らに,ペプチドBP6(K348−Q363)は,この
系で最も有効であると考えられた(図3,パネルD)。
断部位を越えて延長されたペプチドBP5(K358−
R370)は,インヒビターとしてBP4−1よりも有
効であることが明らかにされた(図3,パネルD)。さ
らに,ペプチドBP6(K348−Q363)は,この
系で最も有効であると考えられた(図3,パネルD)。
【0054】ついで,ペプチドBP4,BP5およびB
P6の相対的な阻害強度を,阻害の濃度依存性を測定す
ることによって評価した。図4に示すように,等モル
(各ペプチド25μM)ベースで,BP5はBP4−1
より優れ(パネルA),BP6はBP5よりも有効であ
る(パネルB)。
P6の相対的な阻害強度を,阻害の濃度依存性を測定す
ることによって評価した。図4に示すように,等モル
(各ペプチド25μM)ベースで,BP5はBP4−1
より優れ(パネルA),BP6はBP5よりも有効であ
る(パネルB)。
【0055】図5から明らかなように,3種のペプチド
BP4,BP5およびBP6はすべて,濃度を増大させ
ると最大阻害に到達した。しかしながらBP4は濃度2
5μMで最大阻害に達し(図5,パネルA),BP5は
100μMで最大阻害に達した(図5,パネルB)のに
対し,ペプチドBP6は濃度2.5μMすでに最大効果
を示した(図5,パネルC)。
BP4,BP5およびBP6はすべて,濃度を増大させ
ると最大阻害に到達した。しかしながらBP4は濃度2
5μMで最大阻害に達し(図5,パネルA),BP5は
100μMで最大阻害に達した(図5,パネルB)のに
対し,ペプチドBP6は濃度2.5μMすでに最大効果
を示した(図5,パネルC)。
【0056】これはさらに,PAI−1結合の最大阻害
はペプチドBP6ではすでに0.1μM(0.15μg
/ml)の濃度で達成されたことを示す図6,ならびに
これらのペプチドの相対的阻害効果を単一のビトロネク
チン濃度(0.5μg/ml)で比較した図7によって
例示される。この図からは,3種のペプチドのすべてが
同じレベルの阻害(約65%)を達成することが明らか
である。しかしながら,BP6は,このレベルの阻害を
BP4およびBP5の場合よりも200〜500倍低い
濃度で示す。
はペプチドBP6ではすでに0.1μM(0.15μg
/ml)の濃度で達成されたことを示す図6,ならびに
これらのペプチドの相対的阻害効果を単一のビトロネク
チン濃度(0.5μg/ml)で比較した図7によって
例示される。この図からは,3種のペプチドのすべてが
同じレベルの阻害(約65%)を達成することが明らか
である。しかしながら,BP6は,このレベルの阻害を
BP4およびBP5の場合よりも200〜500倍低い
濃度で示す。
【0057】上に示した結果は,PAI−1結合部位の
高い親和性要素の一部はK348−R357領域に存在
するが,完全なPAI−1結合部位はK348−R
370配列を包含することを示している。このPAI−
1結合部位の位置決定は,R361−S362結合をプ
ラスミンで切断すると,この切断によりPAI−1結合
部位が2つに分裂して,ビトロネクチンとPAI−1の
間の親和性が減弱し,このインヒビターが解放されると
いう,われわれの以前の所見(Chainら,1991
b)を説明するものである。
高い親和性要素の一部はK348−R357領域に存在
するが,完全なPAI−1結合部位はK348−R
370配列を包含することを示している。このPAI−
1結合部位の位置決定は,R361−S362結合をプ
ラスミンで切断すると,この切断によりPAI−1結合
部位が2つに分裂して,ビトロネクチンとPAI−1の
間の親和性が減弱し,このインヒビターが解放されると
いう,われわれの以前の所見(Chainら,1991
b)を説明するものである。
【0058】Dコンフィギュレーションを有するアミノ
酸を含むペプチドに関しては,図8に示すように,BP
7(パネルA),BP8(パネルB)およびBP14
(パネルC)の3種のすべてのペプチドが,固定化PA
I−1に結合するが,BP8はBP7およびBP14よ
りも強力に結合するように思われる。
酸を含むペプチドに関しては,図8に示すように,BP
7(パネルA),BP8(パネルB)およびBP14
(パネルC)の3種のすべてのペプチドが,固定化PA
I−1に結合するが,BP8はBP7およびBP14よ
りも強力に結合するように思われる。
【0059】例3.BP系合成ペプチドの繊維素溶解の
修飾に対する影響 本発明の合成ペプチドの,繊維素溶解の修飾における効
果は,一般に使用されている臨床的血液検査,主とし
て,培養内皮細胞によるフィブリンD−ダイマー形成お
よびPAI−1の放出によるフィブリンクロット溶解の
修飾によって評価される。使用できる他の検査には,ト
ロンビン時間,オイグロブリン溶解時間,希釈全血血餅
溶解時間,血餅退縮,および培養内皮細胞によるtPA
の放出の測定が包含される。
修飾に対する影響 本発明の合成ペプチドの,繊維素溶解の修飾における効
果は,一般に使用されている臨床的血液検査,主とし
て,培養内皮細胞によるフィブリンD−ダイマー形成お
よびPAI−1の放出によるフィブリンクロット溶解の
修飾によって評価される。使用できる他の検査には,ト
ロンビン時間,オイグロブリン溶解時間,希釈全血血餅
溶解時間,血餅退縮,および培養内皮細胞によるtPA
の放出の測定が包含される。
【0060】3.1 D−ダイマー形成によるフィブリ
ンクロット溶解の修飾 ペプチドが添加tPAの存在下または非存在下に,フィ
ブリンクロット溶解を修飾する能力を評価するために
は,厚い層に生育させたヒト内皮細胞(ヒト臍帯から)
上に,ヒトフィブリノーゲン(若干のプラスミノーゲン
を含む)およびトロンビンを用いて,フィブリンクロッ
トゲルを形成させた。すなわち,ヒト内皮細胞(HUV
EC)を,細胞外マトリックスで予めコートしたまたは
コートしていない24ウエル組織培養プレート上,半コ
ンフルーエントな方法で培養した。この細胞を洗浄し,
3mg/mlヒトフィブリノーゲンと1単位のトロンビ
ン(Kabi,Sweden)を混合して構築したフィ
ブリンゲル0.4mlにより,細胞上を覆った。フィブ
リンを37℃で1時間クロットさせたのち,試験すべき
ペプチドを含有する0.4mlの培地[10%ウシ胎児
血清(FCS)含有M−199]をフィブリンゲルの上
に置いた。tPAを加えまたは加えないで,アッセイ物
質を上清に希釈し,細胞とともに6時間インキュベート
した。上清からのサンプルを,D−ダオマーEIAで試
験した。上清中におけるD−ダイマーの存在は,Ryl
attら,1983の酵素イムノアッセイにより,Ag
en Biomedical Ltd.,Brisba
ne,Australia からのキットを用いて検定
した。D−ダイマー形成は,試験すべきペプチドと,t
PA(0.09U/ml)の存在下または非存在下に,
6時間インキュベートしたのち,2つのウエルで検出さ
れた。別のペプチド溶液をフィブリンゲルに,クロット
1時間後に添加した。添加ペプチドに非存在下,使用条
件では,このクロットは細胞から放出されるtPAによ
るプラスミノーゲンの活性化によって,約24時間で溶
解する。外因性tPAはこの過程を促進するために添加
できる。結果は表5に示す。
ンクロット溶解の修飾 ペプチドが添加tPAの存在下または非存在下に,フィ
ブリンクロット溶解を修飾する能力を評価するために
は,厚い層に生育させたヒト内皮細胞(ヒト臍帯から)
上に,ヒトフィブリノーゲン(若干のプラスミノーゲン
を含む)およびトロンビンを用いて,フィブリンクロッ
トゲルを形成させた。すなわち,ヒト内皮細胞(HUV
EC)を,細胞外マトリックスで予めコートしたまたは
コートしていない24ウエル組織培養プレート上,半コ
ンフルーエントな方法で培養した。この細胞を洗浄し,
3mg/mlヒトフィブリノーゲンと1単位のトロンビ
ン(Kabi,Sweden)を混合して構築したフィ
ブリンゲル0.4mlにより,細胞上を覆った。フィブ
リンを37℃で1時間クロットさせたのち,試験すべき
ペプチドを含有する0.4mlの培地[10%ウシ胎児
血清(FCS)含有M−199]をフィブリンゲルの上
に置いた。tPAを加えまたは加えないで,アッセイ物
質を上清に希釈し,細胞とともに6時間インキュベート
した。上清からのサンプルを,D−ダオマーEIAで試
験した。上清中におけるD−ダイマーの存在は,Ryl
attら,1983の酵素イムノアッセイにより,Ag
en Biomedical Ltd.,Brisba
ne,Australia からのキットを用いて検定
した。D−ダイマー形成は,試験すべきペプチドと,t
PA(0.09U/ml)の存在下または非存在下に,
6時間インキュベートしたのち,2つのウエルで検出さ
れた。別のペプチド溶液をフィブリンゲルに,クロット
1時間後に添加した。添加ペプチドに非存在下,使用条
件では,このクロットは細胞から放出されるtPAによ
るプラスミノーゲンの活性化によって,約24時間で溶
解する。外因性tPAはこの過程を促進するために添加
できる。結果は表5に示す。
【表5】
【0061】100%を越える値を示すプロフィブリン
溶解ペプチド,たとえばBP5およびBP6はその過程
を促進し,100%を下回る値を示す抗フィブリン溶解
ペプチド,たとえばBP4はそれを阻害する。上述のペ
プチド中,BP6は,様々な濃度でそれについて実施し
た他の一連の実験から明らかなように,試験したペプチ
ド中で最も強力なプロフィブリン溶解ペプチドである。
溶解ペプチド,たとえばBP5およびBP6はその過程
を促進し,100%を下回る値を示す抗フィブリン溶解
ペプチド,たとえばBP4はそれを阻害する。上述のペ
プチド中,BP6は,様々な濃度でそれについて実施し
た他の一連の実験から明らかなように,試験したペプチ
ド中で最も強力なプロフィブリン溶解ペプチドである。
【表6】
【0062】結果は,図3〜7に示す固定化PAI−1
へのビトロネクチンの結合阻害における,他のペプチド
に対するBP6の相対的効果と一致する。
へのビトロネクチンの結合阻害における,他のペプチド
に対するBP6の相対的効果と一致する。
【0063】別の実験では,全DペプチドBP8(K
348−Q363)のプロフィブリン溶解活性について
検定した。これらの検定は同一の血漿プール(健常ドナ
ーから)について6回重複して行った。加クエン酸血漿
(200μl)をヒト内皮細胞上に被覆し,1U/ml
のトロンビンで凝固させた。試験物質は1%FCS含有
HBSS(ハンク平衡塩溶液)250μl中に希釈し,
血漿クロット上に載せた。D−ダイマー分析用のサンプ
ルは6時間後に採取した。図9に示すように,BP8は
対照(最右端,ペプチド非添加)に比べて2.5倍ま
で,繊維素溶解を有意に増強させた。
348−Q363)のプロフィブリン溶解活性について
検定した。これらの検定は同一の血漿プール(健常ドナ
ーから)について6回重複して行った。加クエン酸血漿
(200μl)をヒト内皮細胞上に被覆し,1U/ml
のトロンビンで凝固させた。試験物質は1%FCS含有
HBSS(ハンク平衡塩溶液)250μl中に希釈し,
血漿クロット上に載せた。D−ダイマー分析用のサンプ
ルは6時間後に採取した。図9に示すように,BP8は
対照(最右端,ペプチド非添加)に比べて2.5倍ま
で,繊維素溶解を有意に増強させた。
【0064】3.2 動物でのin vivo繊維素溶
解作用 in vivoでの繊維素溶解に対するペプチドの効果
は,試験ペプチドを注射した動物,たとえばラット,ウ
サギ,モルモットで評価する。実験系には,試験血漿中
にtPAを添加または添加しないで,プラスミノーゲ
ン,α−2抗プラスミンおよびD−ダイマーの測定を包
含する。この系では,tPAは,繊維素溶解に対するペ
プチドの相加的な緩和な作用を測定するために,ペプチ
ドとともに注射することができる。BP8のプロフィブ
リン溶解作用は以下の実験操作を用いて検定した。
解作用 in vivoでの繊維素溶解に対するペプチドの効果
は,試験ペプチドを注射した動物,たとえばラット,ウ
サギ,モルモットで評価する。実験系には,試験血漿中
にtPAを添加または添加しないで,プラスミノーゲ
ン,α−2抗プラスミンおよびD−ダイマーの測定を包
含する。この系では,tPAは,繊維素溶解に対するペ
プチドの相加的な緩和な作用を測定するために,ペプチ
ドとともに注射することができる。BP8のプロフィブ
リン溶解作用は以下の実験操作を用いて検定した。
【0065】3.2.a 動物:雄性Wistar S
PFラットはHarlon Olac,UKから購入
し,SacklerSchool of Medici
ne,Tel−Aviv,ISraelの動物舎で馴化
させた。使用した動物は,月齢5〜6月,体重400〜
500gの成熟ラットとした。
PFラットはHarlon Olac,UKから購入
し,SacklerSchool of Medici
ne,Tel−Aviv,ISraelの動物舎で馴化
させた。使用した動物は,月齢5〜6月,体重400〜
500gの成熟ラットとした。
【0066】3.2.b 動物プレパレーション:無麻
酔ラットで血圧および心拍数を測定下。動物はAver
tin (2−メチル−2−ブタノール中2,2,2−
トリブロモエタノールを食塩溶液で希釈)で軽く麻酔
し,慢性植え込みカテーテルを,血圧測定用に尾動脈
に,薬剤投与用に頚静脈に設置した。動物を手術および
麻酔から回復させ,設置後少なくとも24時間経過して
から試験を行った。カテーテルは,血圧をラットのホー
ムケージ中でさらに手で扱ったり操作しないで測定でき
るように植え込んだ。クロットの形成を一夜防止するた
めに,カテーテルにヘパリン加食塩溶液(500単位/
ml)を充填し,試験期間中はヘパリン加食塩溶液(5
0単位/ml)で洗浄した。
酔ラットで血圧および心拍数を測定下。動物はAver
tin (2−メチル−2−ブタノール中2,2,2−
トリブロモエタノールを食塩溶液で希釈)で軽く麻酔
し,慢性植え込みカテーテルを,血圧測定用に尾動脈
に,薬剤投与用に頚静脈に設置した。動物を手術および
麻酔から回復させ,設置後少なくとも24時間経過して
から試験を行った。カテーテルは,血圧をラットのホー
ムケージ中でさらに手で扱ったり操作しないで測定でき
るように植え込んだ。クロットの形成を一夜防止するた
めに,カテーテルにヘパリン加食塩溶液(500単位/
ml)を充填し,試験期間中はヘパリン加食塩溶液(5
0単位/ml)で洗浄した。
【0067】3.2.c 血圧および心拍数の記録とデ
ータ解析:動脈カテーテルをStatham圧トランス
デューサーに接続し,血圧をGrass多チャンネルポ
リグラフに記録した。ポリグラフ上に記録されたシグナ
ルを抽出シ,IBMコンピューターPCを用いて解析
し,DAS 8 A/Dコンバーターを用いて数値化シ
タ。データ処理は,度数250Hzで10秒間の抽出に
よった。シグナルはピーク検出によって解析した。この
プログラムは,予め定められた間隔で,収縮期,拡張期
および平均血圧,ならびに心拍数を抽出した。
ータ解析:動脈カテーテルをStatham圧トランス
デューサーに接続し,血圧をGrass多チャンネルポ
リグラフに記録した。ポリグラフ上に記録されたシグナ
ルを抽出シ,IBMコンピューターPCを用いて解析
し,DAS 8 A/Dコンバーターを用いて数値化シ
タ。データ処理は,度数250Hzで10秒間の抽出に
よった。シグナルはピーク検出によって解析した。この
プログラムは,予め定められた間隔で,収縮期,拡張期
および平均血圧,ならびに心拍数を抽出した。
【0068】3.2.d 薬剤投与:手術後3〜4日
で,ヘパリン投与にもかかわらず,動脈カテーテルが閉
鎖した場合に,フィブリン溶解ペプチドBP8を注射し
た。これらのラットでは,動脈カテーテルを介して食塩
溶液を注射できたが,血液を採取することはできず,脈
動および血圧の記録は消失した。薬剤の効果は拍動血圧
の回復およびカテーテルからの採血の容易さによって評
価下。薬剤は50μg/kgの濃度で動脈カテーテル中
に動脈内投与した。
で,ヘパリン投与にもかかわらず,動脈カテーテルが閉
鎖した場合に,フィブリン溶解ペプチドBP8を注射し
た。これらのラットでは,動脈カテーテルを介して食塩
溶液を注射できたが,血液を採取することはできず,脈
動および血圧の記録は消失した。薬剤の効果は拍動血圧
の回復およびカテーテルからの採血の容易さによって評
価下。薬剤は50μg/kgの濃度で動脈カテーテル中
に動脈内投与した。
【0069】このような処置の結果を図10に例示す
る。図中,パネルAおよびパネルBはそれぞれ,健康ラ
ット(対照,血流は妨害されていない)および血流が妨
害されたラットの拍動血圧を示す。後者をBP8で処置
すると,拍動血圧は18秒後に有意に回復することが認
められる(パネルE)。
る。図中,パネルAおよびパネルBはそれぞれ,健康ラ
ット(対照,血流は妨害されていない)および血流が妨
害されたラットの拍動血圧を示す。後者をBP8で処置
すると,拍動血圧は18秒後に有意に回復することが認
められる(パネルE)。
【0070】3.3 培養内皮細胞によるPAI−1の
放出 Chmielewska ら,1983の方法に従い,
HUVEC細胞の上清中のPAI−1を測定する。略述
すれば,細胞を,ECMの存在下または非存在下に,半
コンフルーエントに培養する。培地を,2%FCS含有
ハンクの平衡塩溶液に交換し,添加プラスミン(5μg
/ml)を加えたまたは加えない試験物質をこの緩衝液
に希釈し,細胞とともに6時間インキュベートする。細
胞上清からのサンプルについてPAI−1活性を検定す
る。
放出 Chmielewska ら,1983の方法に従い,
HUVEC細胞の上清中のPAI−1を測定する。略述
すれば,細胞を,ECMの存在下または非存在下に,半
コンフルーエントに培養する。培地を,2%FCS含有
ハンクの平衡塩溶液に交換し,添加プラスミン(5μg
/ml)を加えたまたは加えない試験物質をこの緩衝液
に希釈し,細胞とともに6時間インキュベートする。細
胞上清からのサンプルについてPAI−1活性を検定す
る。
【0071】PAI−1の検定には,細胞上清を一定量
のtPA(400U/ml)とインキュベートし,tP
Aの残留活性を,プラスミノーゲン(0.1μg/m
l),発色性基質(S−2251)およびスチミュレー
ター(Kabi,Sweden)からなる基質によって
測定する。基質とインキュベートしたのち,O.D.を
405nmで測定し,インヒビターの量を検量曲線から
計算する。PAI−1抗原も市販のキットで測定でき
る。
のtPA(400U/ml)とインキュベートし,tP
Aの残留活性を,プラスミノーゲン(0.1μg/m
l),発色性基質(S−2251)およびスチミュレー
ター(Kabi,Sweden)からなる基質によって
測定する。基質とインキュベートしたのち,O.D.を
405nmで測定し,インヒビターの量を検量曲線から
計算する。PAI−1抗原も市販のキットで測定でき
る。
【0072】アッセイは様々な濃度のBP6およびBP
4を用いて実施した。結果を表7および8にまとめる。
4を用いて実施した。結果を表7および8にまとめる。
【表7】
【表8】
【0073】BP6のプロフィブリン溶解活性はヒト内
皮細胞系におけるPAI−1の活性を低下させるその能
力,すなわちプラスミノーゲンアクティベーター(tP
A)の活性の増大およびその結果としてのプラスミン活
性の増大ならびに繊維素溶解の促進によって表す(表
7)。一方,BP4の抗フィブリン溶解活性は,同じ系
でのPAI−1の活性を増大させるその能力,すなわち
プラスミノーゲンアクティベーター(tPA)の活性の
低下およびその結果としてのプラスミン活性の低下なら
びに繊維素溶解の防止によって表す(表8)。
皮細胞系におけるPAI−1の活性を低下させるその能
力,すなわちプラスミノーゲンアクティベーター(tP
A)の活性の増大およびその結果としてのプラスミン活
性の増大ならびに繊維素溶解の促進によって表す(表
7)。一方,BP4の抗フィブリン溶解活性は,同じ系
でのPAI−1の活性を増大させるその能力,すなわち
プラスミノーゲンアクティベーター(tPA)の活性の
低下およびその結果としてのプラスミン活性の低下なら
びに繊維素溶解の防止によって表す(表8)。
【0074】3.4 オイグロビン溶解時間 加クエン酸血漿を冷却下に酢酸(0.016M)中に希
釈し,10分後に沈殿を遠心分離によって分離し,ホウ
酸緩衝液に溶解し,CaCl2(0.025M)で再石
灰沈着を行って凝固させる。血餅を37℃でインキュベ
ートする。正常な血餅の溶解は2〜3時間で起こる。沈
殿工程の前に,試験物質を血漿に添加する。
釈し,10分後に沈殿を遠心分離によって分離し,ホウ
酸緩衝液に溶解し,CaCl2(0.025M)で再石
灰沈着を行って凝固させる。血餅を37℃でインキュベ
ートする。正常な血餅の溶解は2〜3時間で起こる。沈
殿工程の前に,試験物質を血漿に添加する。
【0075】3.5 希釈全血血餅溶解時間 血液1mlをベロナール緩衝液に1:10に希釈する。
インキュベートしたトロンビン(40U/ml)100
μlの添加により血栓を形成させる。凝固した血液を3
7℃で48時間インキュベートする。正常な血餅は溶解
するか,48時間後もまだ存在する。プロフィブリン溶
解剤の添加により,凝血の溶解時間は短縮する。
インキュベートしたトロンビン(40U/ml)100
μlの添加により血栓を形成させる。凝固した血液を3
7℃で48時間インキュベートする。正常な血餅は溶解
するか,48時間後もまだ存在する。プロフィブリン溶
解剤の添加により,凝血の溶解時間は短縮する。
【0076】引用文献 Barany,G.&Merrifield,R.
B.,in The Peptide:ANalysi
s,Synthesis,Biology (Gros
s,E.& Meinhofer,J.編),2巻,1
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m.72:248−254(1076) Cajot,J.F.ら,Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA87:6939−6943(199
0) Chain,D.ら,FEBS Lett.269:2
21−225(1990) Chain,D.ら,Biochem.J.274:3
87−394(1991a) Chain,D.ら,FEBS Lett.285:2
51−256(1991b) Chnielewska,J.ら,Thromb.Re
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9:209−216(1976) Dahlback,B.&Podack,E.R.Bi
ochemistry24:2368−2374(19
85) Dano,K,ら,Adv.Cancer Res.4
4:139−166(1985) Declerck,P.J.ら,J.Biol.Che
m.263:15454−15461(1988) Jenne,D.& Stanley,K.K.EMB
O J.4:3153−3157(1985) Katagiri,K.ら,Eur.J.Bioche
m.176:81−87(1988) Korc−Grodzicki,B.ら,Proc.N
atl.Acad.Sci.USA 85:7541−
7545(1988a) Korc−Grodzicki,B.ら,Bioche
m.Biophys.Res.Commun.157:
1131−1138(1988b) Korc−Grodzicki,B.ら,Anal.B
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9(1989) Pollanen,J.ら,J.Cell Biol.
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em.265:18490−18498(1990) Rylattら,Thromb.Res.31:767
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m.264:6339−6343(1989) Sprengers,E.D.& Kluft,C.B
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0) Chain,D.ら,FEBS Lett.269:2
21−225(1990) Chain,D.ら,Biochem.J.274:3
87−394(1991a) Chain,D.ら,FEBS Lett.285:2
51−256(1991b) Chnielewska,J.ら,Thromb.Re
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atl.Acad.Sci.USA 85:7541−
7545(1988a) Korc−Grodzicki,B.ら,Bioche
m.Biophys.Res.Commun.157:
1131−1138(1988b) Korc−Grodzicki,B.ら,Anal.B
iochem.188:288−294(1990) Kost,C.ら,J.Biol.Chem.267:
12098−12105(1992) Loskutoff,D.J.ら,in Progre
ss in Throbos and Hemosta
sis,9巻(Coller,B.編),Saunde
rs,Philadelphia,67−115 頁
(1988) Mignatti,P.ら,J.Cell Biol.
108:671−682(1989) Mimuro,J.& Loskutoff,D.
J.,J.Biol.Chem.264:936−93
9(1989) Pollanen,J.ら,J.Cell Biol.
106:87−95(1988) Preissner,K.T.ら,J.Biol.Ch
em.265:18490−18498(1990) Rylattら,Thromb.Res.31:767
−778(1983) Salonen,E.−M.ら,J.Biol.Che
m.264:6339−6343(1989) Sprengers,E.D.& Kluft,C.B
lood 69:381−387(1987)
【図面の簡単な説明】
【図1】繊維素溶解に関連する分子的事象の順序を示す
模式図。 PA,プラスミノーゲンアクティベーター;PAI−
1,プラスミノーゲンアクティベーターインヒビター
1;Vn,ビトロネクチン;Vn’,プラスミンにクリ
ップされたビトロネクチン;(s),可溶性;(i),
不溶性;+,刺激;−,阻害
模式図。 PA,プラスミノーゲンアクティベーター;PAI−
1,プラスミノーゲンアクティベーターインヒビター
1;Vn,ビトロネクチン;Vn’,プラスミンにクリ
ップされたビトロネクチン;(s),可溶性;(i),
不溶性;+,刺激;−,阻害
【図2】陽電荷で荷電された塩基性アミノ酸集団(残基
348−380)を含有するビトロネクチンの部分の配
列図。
348−380)を含有するビトロネクチンの部分の配
列図。
【図3】ビトロネクチンの位置348−380に相当す
るBP系からの合成ペプチドの,固定化PAI−1への
ビトロネクチンの結合に対する影響。 パネルA:ペプチドBP1(□),BP2(△)および
非添加(○); パネルB:BP3(□),BP4(△),非添加
(○); パネルC:BP(4−1)(□),BP(4−2)
(△),非添加(○); パネルD:BP(4−1)(□),BP5(△),BP
6(●),非添加(○)
るBP系からの合成ペプチドの,固定化PAI−1への
ビトロネクチンの結合に対する影響。 パネルA:ペプチドBP1(□),BP2(△)および
非添加(○); パネルB:BP3(□),BP4(△),非添加
(○); パネルC:BP(4−1)(□),BP(4−2)
(△),非添加(○); パネルD:BP(4−1)(□),BP5(△),BP
6(●),非添加(○)
【図4】パネルA:ペプチドBP4−1(△)およびB
P5(□),ならびにパネルB:等モル濃度(25μ
M)での,固定化PAI−1に対するビトロネクチンの
結合の妨害の相対的効果。 ペプチドBP5(●),BP6(▲),非添加(○)
P5(□),ならびにパネルB:等モル濃度(25μ
M)での,固定化PAI−1に対するビトロネクチンの
結合の妨害の相対的効果。 ペプチドBP5(●),BP6(▲),非添加(○)
【図5】様々な濃度における固定化PAI−1へのビト
ロネクチンの結合に対する効果 パネルA:BP4,2.5μM(□),5μM(△),
12μM(●),25μM(■),非添加(○); パネルB:BP5,2.5μM(□),10μM
(△),25μM(●),100μM(■),250μ
M(▲),非添加(○); パネルC:BP6,2.5μM(□),5μM(△),
10μM(●),25μM(■),非添加(○)
ロネクチンの結合に対する効果 パネルA:BP4,2.5μM(□),5μM(△),
12μM(●),25μM(■),非添加(○); パネルB:BP5,2.5μM(□),10μM
(△),25μM(●),100μM(■),250μ
M(▲),非添加(○); パネルC:BP6,2.5μM(□),5μM(△),
10μM(●),25μM(■),非添加(○)
【図6】固定化PAI−1へのビトロネクチンの結合に
対する低濃度のBP6の影響。 非添加(○),0.1μMBP6(△),0.5μMB
P6(□)
対する低濃度のBP6の影響。 非添加(○),0.1μMBP6(△),0.5μMB
P6(□)
【図7】ビトロネクチンのPAI−1への会合の阻害に
おけるBP4(○),BP5(□)およびBP6(●)
の効果の比較
おけるBP4(○),BP5(□)およびBP6(●)
の効果の比較
【図8】D−コンフィギュレーションをもつアミノ酸か
らなるペプチドBP7(パネルA),BP8(パネル
B)およびBP14(パネルC)の様々な濃度での,固
定化PAI−1へのビトロネクチンの結合に対する影
響。 パネルA:BP7,1μM(□),5μM(△),10
μM(●),非添加(○) パネルB:BP8,1μM(□),5μM(△),10
μM(●),非添加(○) パネルC:BP14,1μM(□),5μM(△),1
0μM(●),非添加(○)
らなるペプチドBP7(パネルA),BP8(パネル
B)およびBP14(パネルC)の様々な濃度での,固
定化PAI−1へのビトロネクチンの結合に対する影
響。 パネルA:BP7,1μM(□),5μM(△),10
μM(●),非添加(○) パネルB:BP8,1μM(□),5μM(△),10
μM(●),非添加(○) パネルC:BP14,1μM(□),5μM(△),1
0μM(●),非添加(○)
【図9】全D−ペプチドBP8のプロフィブリン溶解活
性。
性。
【図10】50μg/kg用量の薬剤の投与後における
脈拍血圧の回復によって,BP8のプロフィブリン溶解
活性を評価した実験例。 パネルA:血流が妨害されていない対照動物コントロー
ル;パネルB:血流が妨害された動物;パネルC:BP
処置動物,13分後;パネルD:BP処置動物,15分
後;パネルD:BP処置動物,18分後
脈拍血圧の回復によって,BP8のプロフィブリン溶解
活性を評価した実験例。 パネルA:血流が妨害されていない対照動物コントロー
ル;パネルB:血流が妨害された動物;パネルC:BP
処置動物,13分後;パネルD:BP処置動物,15分
後;パネルD:BP処置動物,18分後
Claims (25)
- 【請求項1】 式 348 380 KKQRFRHRNRKGYRSQRGHSRGRNQNSRRPSRA を有するビトロネクチンの位置K348−A380に相
当するアミノ酸を包含する部分配列または全配列からな
る合成ペプチド,ならびにそれらの塩,官能性誘導体,
および,そのペプチドの全体的性質がその高陽電荷密度
および全体的疎水性特性に関して保存されるような1も
しくは2以上のアミノの酸置換,付加または欠失によっ
て得られるそれらの類縁体であって,プラスミノーゲン
アクティベーターインヒビター1(以下PAI−1とい
う)の生物学的活性を修飾することができる上記ペプチ
ドならびにそれらの塩,官能性誘導体および類縁体(た
だしA341−R355,K348−R361,R
357,R370,H366,R379およびN371
−L383を除く)。 - 【請求項2】 PAI−1のプラスミノーゲンアクテ
ィベーターへの到達およびその阻害を防止することによ
りPAI−1 の生物学的活性を修飾する「請求項1」
記載のペプチド。 - 【請求項3】 PAI−1のプラスミノーゲンアクテ
ィベーターへの到達およびその阻害を許容することによ
りPAI−1の生物学的活性を修飾する「請求項1」記
載のペプチド。 - 【請求項4】 すべてのアミノ酸残基がLコンフィギュ
レーションを有する「請求項1〜3」のいずれかに記載
のペプチド。 - 【請求項5】 アミノ酸配列はビトロネクチンの位置S
362−A380に相当する,BP4と命名された「請
求項4」記載のペプチド。 - 【請求項6】 アミノ酸配列はビトロネクチンの位置S
362−R370に相当する,BP4−1と命名された
「請求項4」記載のペプチド。 - 【請求項7】 アミノ酸配列はビトロネクチンの位置K
358−R370に相当する,BP5と命名された「請
求項4」記載のペプチド。 - 【請求項8】 アミノ酸配列はビトロネクチンの位置K
348−Q363に相当する,BP6と命名された「請
求項4」記載のペプチド。 - 【請求項9】 一部のアミノ酸残基は,Dコンフィギュ
レーションを有する「請求項1〜3」のいずれかに記載
のペプチド。 - 【請求項10】 アミノ酸配列はビトロネクチンの位置
K348−Q363に相当し,下線を施したアミノ酸: 348 363KK QRFRHRNRKGYRSQ はDコンフィギュレーションを有する,BP7と命名さ
れた「請求項9」記載のペプチド。 - 【請求項11】 すべての光学活性アミノ酸はDコンフ
ィギュレーションを有する「請求項1〜3」のいずれか
に記載のペプチド。 - 【請求項12】 アミノ酸配列はビトロネクチンの位置
K348−Q363に相当し,BP8と命名された「請
求項11」記載のペプチド。 - 【請求項13】 アミノ酸配列はビトロネクチンの位置
N356−Q363に相当する,BP14と命名された
「請求項11」記載のペプチド。 - 【請求項14】 「請求項1または2」に記載のペプチ
ドの,プロフィブリン分解医薬組成物の製造のための使
用。 - 【請求項15】 ビトロネクチンの位置K348−R
370に相当するペプチドの「請求項14」による使
用。 - 【請求項16】 「請求項7,8,10,12または1
3」のいずれかに記載のペプチドの「請求項15」によ
る使用。 - 【請求項17】 「請求項1または3」に記載のペプチ
ドの,抗フィブリン分解医薬組成物の製造のための使
用。 - 【請求項18】 ビトロネクチンの位置S362−A
380に相当するペプチドの「請求項17」による使
用。 - 【請求項19】 「請求項5または6」のいずれかに記
載のペプチドの,「請求項17」による使用。 - 【請求項20】 過剰の繊維素溶解を伴う障害たとえば
出血性障害の処置用医薬組成物の製造のための「請求項
17〜19」のいずれかに記載の使用。 - 【請求項21】 急性心筋梗塞,深部静脈血栓症,肺塞
栓症,播種性血管内凝固症候群,腫瘍細胞浸潤および転
移,炎症,肝疾患,細菌性血液感染症,妊娠中毒症,な
らびに血管形成の制御,神経再生,または過剰のtPA
仲介蛋白分解を伴う病的状態の処置用医薬組成物の製造
のための「請求項1」記載のペプチドの使用。 - 【請求項22】 式 348 380 KKQRFRHRNRKGYRSQRGHSRGRNQNSRRPSRA を有するビトロネクチンの位置K348−A380に相
当するアミノ酸を包含する部分配列または全配列からな
る合成ペプチド,ならびにそれらの塩,官能性誘導体,
およびそのペプチドの全体的性質がその高陽電荷密度お
よび全体的疎水性特性に関して保存されるような1もし
くは2以上のアミノ酸の置換,付加または欠失によって
得られるそれらの類縁体であって,PAI−1の生物学
的活性を修飾することができる上記ペプチドならびにそ
れらの塩,官能性誘導体および類縁体と医薬的に許容さ
れる担体からなる医薬組成物。 - 【請求項23】 急性心筋梗塞,深部静脈血栓症,肺塞
栓症,播種性血管内凝固症候群,腫瘍細胞浸潤および転
移,炎症,肝疾患,細菌性血液感染症,妊娠中毒症,な
らびに血管形成の制御,神経再生,または過剰のtPA
仲介蛋白分解を伴う病的状態の処置用の「請求項22」
記載の医薬組成物。 - 【請求項24】 「請求項22」記載のプロフィブリン
分解医薬組成物。 - 【請求項25】 「請求項22」記載の抗フィブリン分
解医薬組成物。
Applications Claiming Priority (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| IL102688 | 1992-07-30 | ||
| IL10268892A IL102688A (en) | 1992-07-30 | 1992-07-30 | Synthetic peptides derived from vitronectin and pharmaceutical compositions comprising them |
| IL104296A IL104296A0 (en) | 1992-12-31 | 1992-12-31 | Synthetic peptides and pharmaceutical compositions comprising them |
| IL104296 | 1992-12-31 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06184196A true JPH06184196A (ja) | 1994-07-05 |
Family
ID=26322490
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5227772A Pending JPH06184196A (ja) | 1992-07-30 | 1993-07-30 | ビトロネクチン由来合成ペプチドおよびそれらを含有する医薬組成物 |
Country Status (8)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5491129A (ja) |
| EP (1) | EP0589181A3 (ja) |
| JP (1) | JPH06184196A (ja) |
| KR (1) | KR940005671A (ja) |
| CN (1) | CN1091746A (ja) |
| AU (1) | AU4436393A (ja) |
| CA (1) | CA2101614A1 (ja) |
| HU (1) | HUT64977A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2021014419A (ja) * | 2019-07-11 | 2021-02-12 | 公立大学法人福井県立大学 | サバ由来のペプチドを有効成分とするpai−1阻害剤及び組成物 |
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|---|---|---|---|---|
| WO1995030438A2 (en) * | 1994-05-10 | 1995-11-16 | Hamilton Civic Hospitals Research Development, Inc. | Methods and compositions to enhance endogenous fibrinolytic activity |
| EP0857210B1 (en) | 1995-10-23 | 2003-09-03 | The Children's Medical Center Corporation | Therapeutic antiangiogenic compositions and methods |
| US6346510B1 (en) | 1995-10-23 | 2002-02-12 | The Children's Medical Center Corporation | Therapeutic antiangiogenic endostatin compositions |
| ES2217340T3 (es) * | 1995-12-13 | 2004-11-01 | The Children's Medical Center Corporation | Inhibidor de la proliferacion de celulas endoteliales y utilizacion de este. |
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| WO2000038715A2 (en) | 1998-12-23 | 2000-07-06 | G.D. Searle & Co. | Use of an integrin antagonist and radiation in the treatment of neoplasia |
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| US20070003552A1 (en) * | 2002-07-09 | 2007-01-04 | Gebbink Martijn F B | Cross-beta structure comprising amyloid binding proteins and methods for detection of the cross-beta structure, for modulating cross-beta structures fibril formation and for modulating cross-beta structure-mediated toxicity and method for interfering with blood coagulation |
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| EP2386861A3 (en) * | 2005-07-13 | 2012-07-18 | Crossbeta Biosciences B.V. | Cross-ß structure binding compounds |
| BRPI0613525A2 (pt) * | 2005-07-13 | 2011-05-31 | Crossbeta Biosciences Bv | métodos para produzir uma composição imunogênica, para melhorar a imunogenicidade de uma composição, para intensificar a imunogenicidade de uma composição de vacina, e para determinar a quantidade de estruturas beta-cruzadas em uma composição de vacina, usos de estruturas beta-cruzadas, e de uma composição imunogênica, vacina de subunidade, e, composição imunogênica |
| US8114832B2 (en) * | 2005-07-13 | 2012-02-14 | Crossbeta Biosciences B.V. | Method for detecting and/or removing a protein comprising a cross-beta structure from a pharmaceutical composition |
| EP2058001A1 (en) * | 2007-11-08 | 2009-05-13 | Crossbeta Biosciences B.V. | Enhancement of immunogenicity of antigens |
| EP2058000A1 (en) * | 2007-11-08 | 2009-05-13 | Crossbeta Biosciences B.V. | Immunogenic compositions capable of activating T cells |
| WO2014193308A1 (en) * | 2013-05-27 | 2014-12-04 | Agency For Science, Technology And Research | Heparan sulphate |
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- 1993-07-29 HU HU9302217A patent/HUT64977A/hu unknown
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- 1993-07-29 US US08/098,005 patent/US5491129A/en not_active Expired - Fee Related
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- 1993-07-30 AU AU44363/93A patent/AU4436393A/en not_active Abandoned
- 1993-07-30 CN CN93116860A patent/CN1091746A/zh active Pending
- 1993-07-30 JP JP5227772A patent/JPH06184196A/ja active Pending
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|---|---|---|---|---|
| JP2021014419A (ja) * | 2019-07-11 | 2021-02-12 | 公立大学法人福井県立大学 | サバ由来のペプチドを有効成分とするpai−1阻害剤及び組成物 |
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| HU9302217D0 (en) | 1993-10-28 |
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| CN1091746A (zh) | 1994-09-07 |
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| EP0589181A2 (en) | 1994-03-30 |
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