JPH06190220A - エアクリーナ用濾材及びエアクリーナ - Google Patents

エアクリーナ用濾材及びエアクリーナ

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JPH06190220A
JPH06190220A JP34687592A JP34687592A JPH06190220A JP H06190220 A JPH06190220 A JP H06190220A JP 34687592 A JP34687592 A JP 34687592A JP 34687592 A JP34687592 A JP 34687592A JP H06190220 A JPH06190220 A JP H06190220A
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JP
Japan
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layer
fiber
filter medium
oil
air
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JP34687592A
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Inventor
Toshiaki Nakayama
利明 中山
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Toyota Boshoku Corp
Denso Corp
Original Assignee
Toyota Boshoku Corp
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダストと油分との混合による目詰まり防止を
図るとともに、エアブロー清掃性の向上を図る。 【構成】 濾材が、不織布層で形成され、層厚み方向の
一端部側に位置する空気流入側の上層と、層厚み方向の
他端部側に位置する空気流出側の下層と、上層と下層と
の間に挟まれた中層とで積層されている。上層、中層及
び下層に至るのに従って(濾材の層厚み方向の空気流入
側の一端面位置(I) から空気流出側の他端面位置(II)に
向けて)、次第に密度が濃くなるように撥油剤又は撥油
性繊維が濾材全体に含有される。また、濾材は、上層か
ら下層に向けて空隙率が小さくなる密度勾配型とされ
る。白煙のような油分は、濾材の空気流入側の上層(粗
層)で、より多く吸着され、カーボンのような細かいダ
ストは、濾材の空気流入側の上層(粗層)を通り抜け、
濾材の空気流出側の下層(密層)で、より多く捕捉さ
れ、油分とダストとの混合が極めて少なくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアクリーナ用濾材及
びエアクリーナに係り、特に自動車の内燃機関用として
好適なエアクリーナ用濾材及びエアクリーナに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジンのエアクリーナに用いら
れる濾材としては、濾紙又は不織布濾材が一般的であ
り、エンジンへの空気の供給にあたって、ダスト・カー
ボン等のエンジン内への混入の防止が図られている。
【0003】キャブレター式エンジンのエアクリーナで
は、図14に示すように、濾材102を円筒状に形成す
るとともに円周方向に沿って連続してひだ折り形成し、
円筒状濾材102の開放両端を固定板104で挟み込む
ように固定して構成されたエレメント106が公知であ
る(実公昭58−30571号公報を参照)。このエレ
メント106の濾材102は、図15に示すように、外
面が空気流入側となる有機繊維ウエブ108と、外面が
空気流出側となって外面に樹脂110が付着した活性炭
繊維を含むシート112と、これらに挟まれる活性炭繊
維層114とで、積層体として一体化されている。図1
5中、空気流れ方向をFで示す。
【0004】また、図16に示すように、多層構造とさ
れ、かつ空気流れ方向Fに沿って密度勾配のある不織布
層を有し、空気流入側の粗層120から中間層124、
空気流出側の密層122に至るに従って、次第に密度が
濃くなるように(図17を参照)撥水加工した濾材12
6が公知である(特公平2−32928号公報を参
照)。
【0005】一方、図18及び図19に示すように、エ
アクリーナ130のエレメント132の負荷を軽減する
ため、エレメント132を、空気流入側のウエットタイ
プの第1エレメント134と、空気流出側のドライタイ
プの第2エレメント136とより構成したものが公知で
ある(実開昭63−174566号を参照)。
【0006】また、図20に示すエアクリーナ140で
は、エレメントの負荷を軽減するために、メインフィル
タエレメント144の空気流入側に通気性ポリウレタン
フォーム等のプレフィルタエレメント146を設けたも
のが公知である(実公平1−14750号公報を参
照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車のエ
ンジンから大気に排出される排ガス中には、有機物質で
あるカーボンが含まれる。特に、トラック等のディーゼ
ルエンジンの排ガスには、多くのカーボンが含まれ、ま
た、エンジン始動時や寒冷期におけるエンジン運転時に
は、未燃焼軽油である白煙をも含まれる。
【0008】従って、大気からエアクリーナへ流入され
る空気中には、カーボンや白煙が含まれる。
【0009】自動車の保有台数が増加の一途を辿る近
年、排出されるカーボンや白煙の量は増し、エアクリー
ナへの流入空気中に含まれるカーボンや白煙の量は多
く、特に、他車に追従走行するような場合、一段と多く
なる。
【0010】油分である白煙がカーボンと混合される
と、カーボンが白煙の油中に溶けて濾材の空隙中の奥深
く入り込み、濾材の目詰りが大幅に促進される。しか
も、カーボンが油でこびり付くことにより、エアブロー
清掃性が悪化し、エンジンへの供給空気の清浄性能が低
下し、濾材ないしエアクリーナの寿命が、白煙のない場
合の1/5以下にも短縮される。
【0011】上記の活性炭繊維を使用した濾材102
(図14及び図15に示す)では、ガソリンの蒸気が活
性炭繊維に吸着されるが、粒径の小さいカーボンが、活
性炭繊維を含むシート112に付着するので、白煙とカ
ーボンとの混合による濾材102の目詰まりの促進され
る現象及びエアブロー清掃性の悪化する現象は逃れるこ
とができない。
【0012】また、撥水加工された濾材126(図16
及び図17に示す)では、撥水剤の作用でダストの有す
る静電力が弱められ、静電力の強い細かいダストが付着
してもエアブローによるそのダストの払い落としが容易
となるが、白煙とカーボンとの混合による目詰まりの促
進される現象は逃れることができない。
【0013】また、ウエットタイプの第1エレメント1
34と、ドライタイプの第2エレメント136とを設け
たエアクリーナ130(図18及び図19に示す)で
は、ウエットタイプの第1エレメント134が粗目であ
るので、粒径の小さいカーボンは、主にドライタイプの
第2エレメント136に付着する。白煙の油分が第1エ
レメント134に吸引されて第2エレメント136には
吸引されなくても、第1エレメント134に吸引された
油分が第2エレメント136へ移動して付着し、これに
より、油分がカーボンと混合してこれに伴う目詰まりが
促進され、エアブロー清掃性が悪化する。
【0014】更に、通気性ポリウレタンフォーム等のプ
レフィルタエレメント146を設けたエアクリーナ14
0では、粒径の大きなダストはプレフィルタエレメント
146で捕捉されるものの、白煙やカーボンのように粒
径の小さなものはプレフィルタエレメント146を通過
してメインフィルタエレメント144に付着し、このた
め、白煙とカーボンとの混合による目詰まりが促進され
る現象及びエアブロー清掃性の悪化する現象は逃れるこ
とができない。
【0015】本発明は、上記事情に鑑み、ダストと油分
である白煙との混合による目詰まり防止を図るととも
に、エアブロー清掃性の向上を図るエアクリーナ用濾材
及びエアクリーナを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係るエアクリーナ用濾材の発明では、不
織布層の少なくとも空気流出側に撥油剤及び撥油性繊維
のいずれか一方を含有することを特徴とする。
【0017】また、請求項2に係るエアクリーナ用濾材
の発明では、多層構造でかつ密度勾配を有する不織布層
を有し、この不織布層が層厚み方向の一端部側に位置す
る空気流入側の粗層から層厚み方向の他端部側に位置す
る空気流出側の密層に至るに従って次第に密度が濃くな
る撥油剤及び撥油性繊維のいずれか一方を含有すること
を特徴とする。
【0018】更に、請求項3に係るエアクリーナでは、
濾材とこの濾材を支持するフレームとより構成されるエ
レメントをケーシング内に収容するエアクリーナにおい
て、前記濾材の空気流入側に、油吸着剤、油吸着繊維及
び親油性繊維のいずれか1つを有する構造体を備えたこ
とを特徴とする。を提供する。
【0019】
【作用】請求項1のエアクリーナ用濾材の構成によれ
ば、不織布層の空気流出側に含有された撥油剤又は撥油
性繊維により、不織布層の空気流入側等の空気流出側以
外の部位で主として白煙が吸着され、不織布層の空気流
入側では白煙の吸着がほとんどなくて主として粒径の小
さいダスト等が捕捉され、白煙とダストとの混合が少な
くなる。
【0020】これによって、目詰まりの防止が果たされ
るとともに、エアブロー清掃性の向上が果たされる。
【0021】請求項2のエアクリーナ用濾材の構成によ
れば、不織布層の空気流入側から空気流出側になるに従
い次第に白煙が少なくなり、逆に、不織布層の空気流入
側から空気流出側になるに従い粒径の小さいダスト等の
吸着が多くなり、白煙とダストとの混合は極めて少なく
なる。
【0022】請求項3のエアクリーナの構成によれば、
構造体の油吸着剤又は油吸着繊維又は親油性繊維で、白
煙が積極的に捕捉され、粒径の小さなダスト等は構造体
の油吸着剤又は油吸着繊維又は親油性繊維を通り抜けて
エレメントの濾材で捕捉され、白煙とダストとの混合が
少なくなる。
【0023】
【実施例】本発明に係るエアクリーナ用濾材の第1実施
例を図1に基づき詳細に説明する。
【0024】図1に示すように、濾材11は、不織布層
で形成され、層厚み方向の一端部側に位置する空気流入
側(空気の流れ方向を矢印Fで示す)の上層12と、層
厚み方向の他端部側に位置する空気流出側の下層14
と、上層12と下層14との間に挟まれた中層16とで
積層されて、多層構造となっている。
【0025】上層12としては、合成繊維、例えば、ポ
リエステル繊維又はポリプロピレン繊維よりなるスパン
ボンド型繊維を用いるのが好ましく、上層12の繊維の
空隙率としては、80〜90%が好ましい。
【0026】中層16は、合成繊維、特に再生繊維と合
成繊維との混合繊維が好ましい。再生繊維としては、レ
ーヨン繊維が好ましく、合成繊維としては、ポリエステ
ル繊維、アクリル繊維、ポリアミド繊維等が好ましい。
例えば、再生繊維としてレーヨン繊維を用い、合成繊維
としてポリエステル繊維を用いた場合、レーヨン繊維:
ポリエステル繊維の混合割合は、30〜60%:70〜
40%が好ましい。
【0027】下層14は、合成繊維、特に再生繊維と合
成繊維との混合繊維が好ましい。再生繊維としては、レ
ーヨン繊維が好ましく、合成繊維としてはポリエステル
繊維、ポリオレフィン繊維、アクリル系繊維、ポリアミ
ド繊維等が好ましい。例えば、再生繊維としてレーヨン
繊維を用い、合成繊維としてポリエステル繊維及びポリ
オレフィン繊維を用いた場合、レーヨン繊維:ポリエス
テル繊維:ポリオレフィン繊維の混合割合は、50〜2
0%:70〜40%:25〜5%が好ましい。
【0028】上層12、中層16、下層14を積層して
繊維集合体とするには、例えば、ニードルパンチ法、結
合剤で結合する方法等が可能であり、それらのうちでは
ニードルパンチ法が最も好ましいが、濾材11の通風圧
力損失を増加させない範囲で結合剤を使用する方法もよ
い。
【0029】なお、濾材11は、空気流入側から空気流
出側に向けて空隙率が次第に小さくなるように(上層1
2を粗層とし、下層14を密層とし、中層16を中間密
度層とするように)、層厚み方向に密度勾配を有する、
密度勾配型のものがよい。
【0030】一方、下層14には、撥油剤又は撥油性繊
維が含有される。撥油剤としては、フッ素系加工物エマ
ルジョンが好ましく、また、撥油性繊維としては、フッ
素加工したポリエステル繊維が好ましく、他に、ポリフ
ッ化ビニルやポリフッ化ビニルデン、ポリ塩化ビニルデ
ン繊維等が可能である。
【0031】次に、第2乃至第7実施例を説明する。第
2実施例では、図2に示すように、上層12、中層16
及び下層14に至るのに従って(濾材11の層厚み方向
の空気流入側の一端面位置(I) から空気流出側の他端面
位置(II)に向けて)次第に密度が濃くなるように撥油剤
又は撥油性繊維が濾材11(上層12、中層16及び下
層14)全体に含有される。
【0032】なお、図2では、H1が上層の肉厚を、H
2が中層の肉厚を、H3が下層の肉厚をそれぞれ示し、
縦軸が撥油剤又は撥油性繊維の密度を表し、横軸が濾材
11の層厚み方向距離を表す。
【0033】第3実施例では、図3に示すように、空気
流入側から空気流出側に向けて次第に密度が濃くなるよ
うに撥油剤又は撥油性繊維が、下層14のみに含有され
る。
【0034】第4実施例では、第1実施例の構成に加
え、上層12に、油吸着剤又は油吸着繊維又は親油性繊
維が含有される。
【0035】油吸着剤としては、セオピライト、例え
ば、トルコ産セピオライトや活性炭が好ましく、油吸着
繊維としては、活性炭繊維が好ましく、アクリル系繊
維、レーヨン系繊維、フェノール樹脂系繊維、ピッチ系
繊維等を原料とする活性炭繊維が可能である。また、親
油性繊維としては、ポリプロピレン繊維やポリテトラフ
ルオロエチレン繊維等が可能である。
【0036】第5実施例では、第3実施例の構成に加
え、上層12に、油吸着剤又は油吸着繊維又は親油性繊
維が含有される。
【0037】第6実施例では、第1実施例の構成に加
え、上層12に、空気流入側から空気流出側に向けて次
第に密度が薄くなるように油吸着剤又は油吸着繊維又は
親油性繊維が含有される。
【0038】第7実施例では、図4に示すように、第3
実施例の構成に加え、上層12のみに、空気流入側から
空気流出側に向けて次第に密度が薄くなるように油吸着
剤又は油吸着繊維又は親油性繊維が含有される。なお、
図4では、縦軸が撥油剤又は撥油性繊維の密度及び、油
吸着剤又は油吸着繊維又は親油性繊維の密度を表し、実
線が撥油剤又は撥油性繊維の密度変化を示し、点線が油
吸着剤又は油吸着繊維又は親油性繊維の密度変化を示
す。
【0039】上記各実施例において、撥油剤又は油吸着
剤を濾材内、ないし不織布層内に含有させるには、撥油
剤又は油吸着剤と共に結合剤を用い、触媒、例えば、水
を用いて適当な濃度の混合液を形成し、この混合液中に
繊維集合体を浸漬すればよい。結合剤としては、繊維の
種類等により任意に選定することができるが、例えば、
アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸
エステル−スチレン共重合体、アクリル酸エステル−E
VA共重合体、アクリル、アクリル酸エステル−酢酸ビ
ニル等が可能である。
【0040】第4乃至第7実施例のように、撥油剤又は
油吸着剤の一方を不織布層内に含有させるのに加え、更
に、撥油剤又は油吸着剤の他方を不織布層内に含有させ
るには、その他方と共に結合剤を用い、触媒、例えば、
水を用いて適当な濃度の混合液を形成し、この混合液を
繊維集合体に噴霧するか、あるいは、混合液中に繊維集
合体を浸漬することにより撥油剤又は油吸着剤を含有さ
せた繊維層を接合すればよい。
【0041】一方、不織布層内に撥油性繊維を含有させ
るには、例えば、不織布層内に撥油性繊維を混入するの
が好ましい。第1実施例では、上層12内のみに撥油性
繊維を混入すればよく、第2実施例では、上層12、中
層16、下層14になるのに従い次第に撥油性繊維の混
入量が多くなるようにすればよい。また、第3実施例で
は、撥油性繊維の下層14への混入量が、空気流入側か
ら空気流出側に向けて次第に多くなるようにすればよ
い。
【0042】また、不織布層内に撥油性繊維を含有させ
るのに加え、不織布層内に油吸着繊維を含有させるに
は、例えば、不織布層内に活性炭繊維を混入するのが好
ましい。第4及び第5実施例では、上層12内のみに活
性炭繊維を混入すればよく、第6及び第7実施例では、
活性炭繊維の上層12内への混入量が空気流入側から空
気流出側に向けて次第に少なくなるようにすればよい。
【0043】更に、不織布層内に親油性繊維を含有させ
るには、活性炭繊維と同様に行うことも可能であるが、
スパンボンド型繊維層を用いるのが好適である。
【0044】次に、各実施例の作用を説明する。第1実
施例では、下層14に含有された撥油剤又は撥油性繊維
により、下層14では白煙の吸着がほとんどない。下層
14には、主として、粒径の小さなダスト等が捕捉さ
れ、白煙等の油分は上層12や中層16で吸着捕捉され
る。
【0045】これによって、白煙とダストとの混合が少
なくなり、従来の欠点であった濾材の早期目詰まりや、
エアブロー清掃性の悪化がなくなり、エアクリーナの寿
命が大幅に延長される。
【0046】特に、空気流出側に向けて空隙率が小さく
なる密度勾配型の濾材によれば、濾材11の空気流入側
から空気流出側に向けて次第に粒径の小さなダスト等の
吸着が多くなり、白煙とダストとの混合が一層少なくな
る点で効果的である。
【0047】第2実施例では、上層12で撥油剤又は撥
油性繊維の密度が薄く(添加量が少なく)、下層で撥油
剤又は撥油性繊維の密度が濃(添加量が多い)く、上層
12、中層16、下層14に至るのに従って、次第に白
煙の吸着が少なくなる。逆に、上層(粗層)12から下
層(密層)14に向けて空隙率が小さくなることによっ
て、濾材11の空気流入側から空気流出側に向けて(上
層12から下層14になるのに従って)次第に粒径の小
さなダスト等の吸着が多くなり、白煙とダストとの混合
が極めて少なくなる。
【0048】すなわち、密度勾配型の濾材11におい
て、カーボンのような細かいダストは、濾材11の空気
流入側の上層(粗層)12を通り抜け、濾材11の空気
流出側の下層(密層)14で、より多く捕捉され、白煙
のような油分は、濾材11の空気流入側の上層(粗層)
12で、より多く吸着される。
【0049】第3実施例では、下層14に、空気流入側
から空気流出側に向けて次第に密度が濃くなるように含
有された撥油剤又は撥油性繊維のために、下層14で
は、白煙の吸着が少なく、そして下層14の空気流出側
になるのに従って次第に少なくなる。逆に、空気流入側
の上層(粗層)12から空気流出側の下層(密層)14
に向けて空隙率が小さくなることによって、上層12か
ら下層14になるのに従い次第に粒径の小さいダスト等
が多く吸着され、白煙とダストとの混合が少なくて済
む。
【0050】第4実施例では、第1実施例の構成に加
え、上層12に油吸着剤又は油吸着繊維又は親油性繊維
を含有させているので、上層12で白煙等の油分が、積
極的に捕捉され、ないし捕捉され易くなり、白煙とダス
トとの混入が更に少なくなる。すなわち、上層(粗層)
12だけに油吸着剤を施すことにより、カーボンと白煙
との混合をなくす効果が、より果たされ、エアクリーナ
の寿命が、より長く延長される。
【0051】第5実施例では、第3実施例の構成に加
え、上層12に、油吸着剤又は油吸着繊維又は親油性繊
維を含有させてあるので、上層12で白煙等の油分が、
積極的に捕捉され、ないし捕捉され易くなり、白煙とダ
ストとの混入が更に少なくなる。
【0052】第6実施例では、上層12に、空気流入側
から空気流出側に向けて次第に密度が薄くなるように含
有された油吸着剤又は油吸着繊維又は親油性繊維のため
に、白煙は、積極的に上層12で吸着され、ないし上層
12で吸着され易くなるとともに、上層12では、空気
流入側で、より吸着され空気流出側になるにつれて次第
に吸着が少なくなる。上層12以外での白煙の吸着はほ
とんどない。逆に、空気流入側から空気流出側に向けて
空隙率が小さくなることによって、濾材11の空気流入
側から空気流出側になるにつれて(上層12から下層1
4に至るのに従って)次第に粒径の小さいダスト等の吸
着が多くなり、白煙とダストとの混合が極めて少なくな
る。
【0053】これに加え、下層14に撥油剤又は撥油性
繊維を含有した第1実施例の構成を備えているので、白
煙とダストとの混合を少なくする点で効果的である。
【0054】第7実施例では、上層12に、空気流入側
から空気流出側に向けて次第に密度が薄くなるように含
有された油吸着剤又は油吸着繊維又は親油性繊維のため
に、白煙は、積極的に上層12で吸着され、ないし上層
12で吸着され易くなるとともに、上層12の空気流入
側で、より吸着され空気流出側になるにつれて次第に吸
着が少なくなる。上層12以外での白煙の吸着はほとん
どない。逆に、空気流入側の上層(粗層)12から空気
流出側の下層(密層)14に向けて空隙率が小さくなる
ことによって、濾材11の空気流入側から空気流出側に
なるにつれて次第に粒径の小さいダスト等の吸着が多く
なり、白煙とダストとの混合が極めて少なくなる。
【0055】これに加え、下層14に、空気流入側から
空気流出側に向けて次第に密度が濃くなるように撥油剤
又は撥油性繊維を含有した第1実施例の構成を備えてい
るので、白煙とダストとの混合を少なくる点で極めて効
果的である。
【0056】次に、第2実施例の具体的な製造例を説明
し、また、作用効果を確認すべくその製造例を用いて行
った試験について説明する。
【0057】まず、製造例を説明する。上層12とし
て、繊維径が0.7〜3デニール、空隙率が約78%、
目付量が25g/m2 であるポリプロピレン繊維よりな
るスパンボンド型繊維層を用い、中層16として、繊維
径が1デニールのレーヨンが50%、繊維径が1.25
デニールのポリエステルが50%の割合で混合され、目
付量が50g/m2 である混合繊維層を用いた。
【0058】下層14としては、繊維径が1デニールの
レーヨンが50%、繊維径が1.25デニールのポリエ
ステルが35%、繊維径が1.5デニールのポリオレフ
ィンが15%の割合で混合され、目付量が40g/m2
である混合繊維を用いた。
【0059】これら3種類の繊維層(上層、中間層、下
層)を3層に積層し、ニードルパンチ法で結合して繊維
集積体とした。得られた繊維集積体の厚さは、約6mm
であった。
【0060】次に、撥油剤として、フッ素系加工エマル
ジョンを用いるとともに、結合剤としてアクリル酸エス
テル−酢酸ビニル共重合物を混合して用い、溶媒として
水を用いた濃度20%の結合剤と撥油剤との混合液を浸
漬法によって、繊維集積体に17.5g/m2 含浸させ
た。
【0061】その後、下層14の表面側からこの表面に
垂直の方向(層厚み方向)に温度110℃、湿度10%
の乾燥空気を、下層14の表面1m2 あたり22m3 /
分の風量で0.1時間吹きつけ、溶媒を蒸発させた。
【0062】このようにして得られた濾材11の厚さは
0.5mmであり、下層14の空隙率は88%、中層1
6の空隙率は90%、上層12の空隙率は92%であっ
た。
【0063】このように、空隙率が、空気流入側から空
気流出側に向けて小さくなって、濾材11は、層厚み方
向に密度勾配を有する密度勾配型とされるとともに、濾
材11には、層厚み方向に密度勾配を持った撥油剤が添
加された。すなわち、空気流入側の上層12から空気流
出側の下層14になるのに従って次第に密度が濃くなる
ように撥油剤が付着された。
【0064】次に、図5に示すように、上記製造例を用
いたエレメント21を形成した。エレメント21では、
濾材11が円筒状に形成されるとともに周方向に繰り返
してひだ折り形成され(図6を参照)、開放両端が端板
22、23で挟み込まれて支持されており、濾材11の
外周面はプロテクタ24により被覆される。
【0065】そして、図7及び図8に示すように、エア
クリーナ31のケーシング32内にエレメント21を収
容する。エアクリーナ31では、インレット33からケ
ーシング32内に導入された空気が、エレメント21を
通過した後、アウトレット34からケーシング32外へ
排出されるようになっている。図中、35は支持脚、3
6、38はパッキン、37は固定ねじ、39はダストパ
ンである。
【0066】このエアクリーナ31について、白煙を一
定時間供給した後、カーボンダストを供給し、濾材11
を目詰まりさせ、その後、エアブロー清掃して復元し、
再び白煙、カーボンダストを供給する操作を繰り返し行
って、濾材11ないしエアクリーナ31の寿命を実車レ
ベルで試験した。
【0067】また、撥油剤又は撥油性繊維を含まない従
来例の濾材についても、同様な試験を行った。
【0068】その結果、図9のグラフで明らかなよう
に、製造例の濾材11を用いたエアクリーナ31は、従
来例に比して、大幅に目詰まりカーブや、エアブロー清
掃性が改善されている。
【0069】次に、第8実施例を図10及び図11に基
づき説明する。図10に示すように、エアクリーナ50
では、空気流れ方向Fの空気流入側の上ケース52と空
気流出側の下ケース54とが突き合わされてケーシング
56が形成され、ケーシング56内にエレメント58が
収容される。
【0070】上ケース52は、インレット60を備え、
下ケース54は、アウトレット62を備えている。
【0071】エレメント58は、図11に示すように、
濾材64をひだ折り濾紙又は不織布で形成し、これをフ
レームを構成する矩形枠形状の樹脂材59により一体成
形して得られ、樹脂材59の外周に突出形成されて弾性
を有するシール部材66が上ケース52と下ケース54
との付き合わせ端部で挟持されてケーシング56内に装
着される。ここで、濾材64には、撥油剤又は撥油性繊
維が含有される。
【0072】また、ケーシング56内には、エレメント
58の空気流入側に、油吸着剤又は油吸着繊維又は親油
性繊維68をメッシュ70等の保持部材と共に矩形枠材
72で保持した構造体74が収容される。枠材72から
はエレメント58へ向けて足片76が突出されて足片7
6がエレメント58の濾材64のひだ山間に入り込む態
様で構造体74が装着される。
【0073】エレメント58に含有される撥油剤又は撥
油性繊維としては、第1実施例で説明したものが可能で
あり、更に、構造体74の油吸着剤又は油吸着繊維又は
親油性繊維68としては、第4実施例で説明したものが
可能である。
【0074】また、エレメント58の濾材64に撥油剤
又は撥油性繊維を含有させるには、第1乃至第7実施例
で説明した方法と同様な方法が可能である。
【0075】本実施例では、エレメント58より空気流
入側に設けられ、油吸着剤又は油吸着繊維又は親油性繊
維68を具備した構造体74により、白煙の如き油分
は、構造体74の油吸着剤又は油吸着繊維又は親油性繊
維68で積極的に捕捉され、ないし捕捉され易くなり、
粒径の小さなカーボンは、構造体74の油吸着剤又は油
吸着繊維又は親油性繊維68を通り抜けてエレメント5
8の濾材64で捕捉される。これにより、白煙とカーボ
ン等のダストとの混合が少なくなり、エレメント58の
濾材64の早期目詰まりや、エアブロー清掃性の悪化が
なくなり、濾材64、ないしエアクリーナ50の寿命が
大幅に延長される。
【0076】これに加え、エレメント58の濾材64に
撥油剤又は撥油性繊維が含有されているので、エレメン
ト58の濾材では、白煙の吸着が、より少なくなり、白
煙とダストとの混合が極めて少なくなる。
【0077】なお、本実施例について、第2実施例につ
いて行った試験と同様に、濾材64ないしエアクリーナ
50の寿命の実車レベルでの試験を行った。その結果、
第2実施例について行った試験の結果(図9を参照)と
同様な結果が得られ、従来例に比して、大幅に目詰まり
カーブや、エアブロー清掃性が改善されることが確認さ
れた。
【0078】なお、図12及び図13に示す第9実施例
のエアクリーナ80のように、油吸着剤又は油吸着繊維
又は親油性繊維68をメッシュ70と共に円形枠材84
で保持した構造体82を、上ケース52のインレット6
0内に装着することも可能である。また、構造体は、図
示を省略するが、インレット60と接続される吸気ダク
ト内に装着することも可能である。
【0079】以上、各実施例について本発明を説明した
が、本発明は、上記各実施例に限定されるものではな
く、種々変更可能である。例えば、上記第1乃至第7実
施例では、濾材が3層で構成されているが、積層数はそ
れに限定されない。また、本発明は、適用が自動車用エ
ンジンに限定されるものでもない。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るエア
クリーナ用濾材及びエアクリーナでは、ダストと油分で
ある白煙との混合による目詰まり防止が果たされるとと
もに、エアブロー清掃性の向上が果たされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のエアクリーナ用濾材を、
空気流れ方向に沿って切断した断面図である。
【図2】本発明の第2実施例のエアクリーナ用濾材の、
撥油剤又は撥油性繊維密度の変化を示すグラフである。
【図3】本発明の第3実施例のエアクリーナ用濾材の、
撥油剤又は撥油性繊維密度の変化を示すグラフである。
【図4】本発明の第7実施例のエアクリーナ用濾材の、
撥油剤又は撥油性繊維密度の変化、及び油吸着剤又は油
吸着繊維又は親油性繊維密度の変化を示すグラフであ
る。
【図5】第2実施例のエアクリーナ用濾材の製造例を用
いたエレメントの斜視図である。
【図6】図5のエレメントの一部を示す拡大斜視図であ
る。
【図7】図5のエレメントを収容したエアクリーナの、
エレメントの筒長さ方向に沿って切断した断面図であ
る。
【図8】図7の8−8線断面図である。
【図9】カーボン供給量と濾材の増加抵抗との関係を、
従来例と第2実施例とを比較して示すグラフである。
【図10】第8実施例に係るエアクリーナの、空気流れ
方向に沿って切断した断面図である。
【図11】図10のエアクリーナの要部を示す斜視図で
ある。
【図12】第9実施例に係るエアクリーナの、空気流れ
方向に沿って切断した断面図である。
【図13】図12のエアクリーナの一部を示す斜視図で
ある。
【図14】従来の濾材を用いたエレメントを示す斜視図
である。
【図15】図14の濾材を、空気流れ方向に沿って切断
した断面図である。
【図16】他の従来の濾材を示す、空気流れ方向に沿っ
て切断した断面図である。
【図17】図16の濾材の撥水剤密度の変化を示すグラ
フである。
【図18】従来のエアクリーナを、空気流れ方向に沿っ
て切断した断面図である。
【図19】図18のエアクリーナのエレメントを、空気
流れ方向に沿って切断した断面図である。
【図20】他の従来のエアクリーナを、空気流れ方向に
沿って切断した断面図である。
【符号の説明】
11 濾材 12 上層(粗層) 16 中層 14 下層(密層) 21 エレメント 31 エアクリーナ 50 エアクリーナ 56 ケーシング 58 エレメント 59 樹脂材(フレーム) 64 濾材 68 油吸着剤又は油吸着繊維又は親油性繊維 74 構造体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不織布層の少なくとも空気流出側に撥油
    剤及び撥油性繊維のいずれか一方を含有することを特徴
    とするエアクリーナ用濾材。
  2. 【請求項2】 多層構造でかつ密度勾配を有する不織布
    層を有し、この不織布層が層厚み方向の一端部側に位置
    する空気流入側の粗層から層厚み方向の他端部側に位置
    する空気流出側の密層に至るに従って次第に密度が濃く
    なる撥油剤及び撥油性繊維のいずれか一方を含有するこ
    とを特徴とするエアクリーナ用濾材。
  3. 【請求項3】 濾材とこの濾材を支持するフレームとよ
    り構成されるエレメントをケーシング内に収容するエア
    クリーナにおいて、前記濾材の空気流入側に、油吸着
    剤、油吸着繊維及び親油性繊維のいずれか1つを有する
    構造体を備えたことを特徴とするエアクリーナ。
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