JPH06190439A - 耐摩耗性溶接鋼管 - Google Patents

耐摩耗性溶接鋼管

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JPH06190439A
JPH06190439A JP16409393A JP16409393A JPH06190439A JP H06190439 A JPH06190439 A JP H06190439A JP 16409393 A JP16409393 A JP 16409393A JP 16409393 A JP16409393 A JP 16409393A JP H06190439 A JPH06190439 A JP H06190439A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶接継目の選択摩耗を抑える。製造コストを
下げる。 【構成】 耐摩耗性クラッド鋼板10を溶接する際に、
外面側の母材鋼板のみを溶接し、内面側の耐摩耗性金属
を溶接しない。耐摩耗性クラッド鋼板10の端縁10
a,10bを接合して出来た継目2を、管中心に平行な
線Lに対して傾斜させる。その傾斜角γは15度以上7
0度以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐摩耗性クラッド鋼板
を用いた耐摩耗性溶接鋼管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりセメント、コークス等の固体流
動物の搬送には、内面に耐摩耗性金属を持つ鋼管が使用
されている。この鋼管は、通常図1(A)(B)に示す
方法で製造される。
【0003】図1(A)では、母材鋼板11の表面全体
に耐摩耗性金属12を肉盛した耐摩耗性クラッド鋼板1
0を、耐摩耗性金属12を内側にして半円形に曲げ成形
し、これを2つ突き合わせて突き合わせ部を溶接するこ
とにより管1となす。製造された管1は短く、通常は管
軸方向に溶接により継ぎ足されて製品とされる。
【0004】図1(B)では、耐摩耗性クラッド鋼板1
0を円形に曲げ成形し、その突き合わせ部を溶接して管
1となす。図1(A)の方法が成形ロールにより曲げ加
工が困難な小径管の製造に適用されるのに対し、図1
(B)の方法は成形ロールによる曲げ加工が容易な比較
的大径の管の製造に使用される。
【0005】このような方法で製造された耐摩耗性溶接
鋼管は、セメント工場でのクリンカー、製鉄所での焼結
鉱、コークスおよび石炭、石炭火力発電所でのフラィア
ッシュ等の空気搬送やスラリー搬送に使用される。その
場合、問題となるのは溶接継目の摩耗である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図1(A)(B)の方
法で製造された耐摩耗性溶接鋼管は、円周方向の鋼板端
縁を溶接して出来る継目2と、管端同士、即ち鋼板の側
縁同士を溶接して出来る継目3の2種類の溶接継目を持
つ。鋼板の端縁を溶接して出来る継目2は、管軸に平行
となり、側縁を接合して出来る継目3は管軸に直角とな
る。
【0007】溶接継目の摩耗は、鋼板の端面を溶接して
出来る継目2で著しく、そのため、少なくともこの継目
2では、耐摩耗性金属12を耐摩耗性溶接材料で相互に
溶接しておく必要がある。
【0008】しかしながら、耐摩耗性金属12は管内面
側に位置しており、製造工程でこれを溶接することは非
常に難しい。製造工程で耐摩耗性金属12を溶接せずに
放置した場合は、使用中に継目2が選択摩耗を受け、そ
の補修が必要となる。この補修は管内に人が入ることの
できる大径管の場合にのみ可能であり、管内に人が入る
ことができない小径管の場合はこの補修すらもできず、
継目2以外の部分が殆ど摩耗を生じていない状態である
にもかかわらず、管全体の交換を余儀なくされ、著しい
不経済を招く。
【0009】本発明の目的は、製造が容易で、なお且つ
継目の選択摩耗が少ない耐摩耗性溶接鋼管を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の耐摩耗性
溶接鋼管は、母材鋼板に耐摩耗性金属をクラッドした耐
摩耗性クラッド鋼板を、耐摩耗性金属を内側にして管状
に成形し、その円周方向の鋼板端縁を相互に溶接接合し
てなる耐摩耗性溶接鋼管において、前記耐摩耗クラッド
鋼板の端縁溶接が母材鋼板のみに施され、且つ、その溶
接継目が管中心に平行な線に対して15度以上70度以
下の角度で傾斜していることを特徴とする。
【0011】本発明の第2の耐摩耗性溶接鋼管は、母材
鋼板に耐摩耗性金属をクラッドした帯状の耐摩耗性クラ
ッド鋼板を、耐摩耗金属を内側にしてスパイラル状に巻
くことにより管状となし、その管軸方向の鋼板側縁同士
を相互に溶接してなる耐摩耗性溶接鋼管において、前記
耐摩耗クラッド鋼板の側縁溶接が母材鋼板のみに施され
ていることを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明の第1の耐摩耗性溶接鋼管では、耐摩耗
性クラッド鋼板の端縁を溶接して出来る継目で、管内面
側の耐摩耗性金属の溶接を省略したので、管内溶接が不
要になる。しかもその継目を、管中心に平行な線に対し
て15度以上70度以下の角度で傾斜させたので、管内
面側の耐摩耗性金属の溶接が省略されているにもかかわ
らず、その継目の摩耗を抑えることができる。
【0013】即ち、本発明者は、多くの経験から、固体
流動物の搬送で生じる耐摩耗性金属の継目摩耗について
は、その流動方向に直角な継目は、溶接なしでも摩耗を
受け難いことを確認している。そして、この経験から、
耐摩耗性溶接鋼管では、鋼板の端縁を溶接して出来る継
目を、管中心に平行な線に対して傾斜させれば、継目で
の耐摩耗性金属の溶接を省略しても、継目の選択摩耗が
抑制されることを知見した。その傾斜角は15度以上7
0度以下が適当である。15度未満では継目の選択摩耗
が進み、70度を超えると製管が困難になる。望ましい
傾斜角は30度以上、更に望ましくは45度以上であ
る。
【0014】本発明の第2の耐摩耗性溶接鋼管は、所謂
スパイラル管である。スパイラル管では、鋼板の側縁が
相互に溶接される。この溶接継目は管中心に平行な線に
対して傾斜する。この傾斜角度は通常45〜80度で、
15度を下回ることはない。従って、鋼板の側縁を接合
して出来る継目では、管内面側の耐摩耗性金属の溶接を
省略しても、その摩耗を抑えることができる。これを実
行したのが本発明の第2の耐摩耗性溶接鋼管であり、鋼
板の側縁の溶接に際して耐摩耗性金属の溶接を省略する
ことにより、管内溶接が不要となり、製造工数の大幅削
減が達成される。
【0015】なお、鋼板の端縁を溶接して出来る継目、
即ち鋼板の継手部については、鋼板がオープンの状態で
溶接が行われ、溶接作業が容易であるので、耐摩耗性金
属の溶接を特に省略する必要はない。ただし、その溶接
を省略した場合は、その継目を管中心に平行な線に対し
て15〜70度の角度で傾斜させる。そうしないと継目
が選択摩耗される。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0017】図2の耐摩耗性溶接鋼管は、本発明の第1
の耐摩耗性溶接鋼管に属し、短冊状の耐摩耗性クラッド
鋼板10を使用して製造される。
【0018】耐摩耗性クラッド鋼板10は、母材鋼板の
表面全体に耐摩耗性金属を薄く肉盛したものであり、そ
の両端縁10a,10aは、両側縁10b,10bに直
角な線L0 に対して傾斜している。その傾斜角γは15
〜70度である。
【0019】製造工程では、まず耐摩耗性クラッド鋼板
10の耐摩耗性金属を内側とし、長手方向を円周方向と
して、耐摩耗性クラッド鋼板10を円形に成形する。そ
して、端縁10a,10aを溶接して管1となす。更
に、管1を軸方向に溶接して製品となす。ここで、溶接
は、図3に示すように、管の外側から母材鋼板11に対
してのみ行い、管内面側に位置する耐摩耗性金属12に
対しては、溶接を行わない。
【0020】製造された耐摩耗性溶接鋼管は、鋼板の端
縁を接合して出来る継目2と、鋼板の側縁を接合して出
来る継目3とを持つ。前者の継目2は、管表面を通る管
中心に平行な線Lに対して傾斜し、その角度γは15〜
70度となる。よって、この継目は内面側の耐摩耗性金
属が溶接されていないにもかかわらず選択摩耗が少な
い。後者の継面3は線Lに対して直交し、管内を流通す
る搬送物の移動方向に直交するので、やはり耐摩耗性金
属の溶接か省略されているにもかかわらず選択摩耗が少
ない。
【0021】継目のギャップは、前者の継目2のギャッ
プGについては15度≦γ<35度の場合は0<G≦2.
5mmが望ましく、35度≦γ≦70度の場合は0<G
≦4.5mmが望ましい。即ち、傾斜角γが大きくなるほ
ど大きなギャップGを許容できる。後者の継目3のギャ
ップG0 については、その継目が搬送物の方向に直交す
ることから4.5mmまで許容できる。
【0022】図5の耐摩耗性溶接鋼管は、本発明の第1
の耐摩耗性溶接鋼管の他の例である。
【0023】この耐摩耗性溶接鋼管1の特徴は、鋼板の
端縁を接合して出来る継目2が波形になっている点であ
る。すなわち、素材である耐摩耗性クラッド鋼板10の
両端縁を波形に切断し、その耐摩耗性クラッド鋼板10
を耐摩耗性金属12を内側にして円形あるいは半円形に
成形し、端縁同士を噛み合わせて溶接することにより、
この耐摩耗性溶接鋼管1は製造される。
【0024】そして、溶接は母材鋼板11に対してのみ
行われ、耐摩耗性金属12に対しては溶接が行われてい
ない。また、継目2は全体としては管中心に平行になっ
ているが、その波形の1ピッチPにおける傾斜角度
γ1 ,γ2 はいずれも15〜70度とされている。
【0025】このような耐摩耗性溶接鋼管も、本発明の
第1の耐摩耗性溶接鋼管に含まれ、継目2が傾斜してい
るために、耐摩耗性金属12の溶接を省略しているにも
かかわらず、継目2の選択摩耗が抑制される。
【0026】図4の耐摩耗性溶接鋼管は、帯状の耐摩耗
性クラッド鋼板10を素材としたスパイラル管であり、
本発明の第2の耐摩耗性溶接鋼管に属する。
【0027】この鋼管も溶接継目として鋼板の端縁を接
合して出来る継目2と、鋼板の側縁を接合して出来る継
目3の2種類の継目を持つ。いずれの継目も管内面側の
耐摩耗性金属は接合されていない。そして、鋼板の端縁
を接合して出来る継目2は、管表面を通る管中心に平行
な線Lに対して15〜70度の角度γで傾斜している。
【0028】一方、鋼板の側線を接合して出来る継目3
は角度θで傾斜する。この角度θはピッチ角と呼ばれ、
通常45〜80度である。鋼板の端縁が側縁に直角の場
合、即ち鋼板を通常に切断した場合、γ=90度−θ度
であることから、γは10〜45度となる。γが本発明
範囲を満足する場合は鋼板の端縁が側縁に直角のままで
もよいが、γが本発明範囲を満足しない場合は、図4の
ように、側縁に直角な線L0 に対して端縁を傾斜させる
ことが必要となる。
【0029】継目のギャップは、継目2のギャップGに
ついては15度≦γ<35度の場合は0<G≦2.5m
m、35度≦γ≦70度の場合は0<G≦4.5mmが望
ましい。継目3についてはθが45度以下の場合はその
ギャップG0 を2.5mm以下に抑える必要があるが、4
5度を超える場合は4.5mmまで許容できる。
【0030】なお、鋼板の端縁を接合して出来る継目2
は、オープン状態で溶接が行われるので、その耐摩耗性
金属を溶接しても溶接が格別困難なわけではない。従っ
て、この継目2については耐摩耗性金属を溶接してもよ
く、むしろ次のような理由から溶接を行うことが望まれ
る。
【0031】耐摩耗性クラッド鋼板が耐摩耗金属を肉盛
した鋼板の場合、その長さは一般のスパイラル鋼管に使
用される鋼板の長さより短く(通常2500〜3000
mm)、その短い鋼板を次々と継ぎ足しながらスパイラ
ル状に巻く。そのため、鋼板の継手部の健全度が非常に
重要となる。この継手部が不健全であると、スパイラル
曲げ時に継手部が破断する危険がある。
【0032】また、この肉盛鋼板は、圧延で製造される
クラッド鋼板より、耐摩耗性金属の表面平滑度が劣る。
つまり、肉厚が板幅方向で一定しない。そのため、スパ
イラル曲げ時に曲げRが異なったり、耐摩耗性金属のエ
ッジでローラを損傷させる危険がある。
【0033】このような理由から、鋼板の端縁を接合し
て出来る継目2は、溶接後に継目2が曲げ加工を受ける
スパイラル管では、耐摩耗性金属も溶接し、且つその表
面を平坦に仕上げることが望まれる。
【0034】その方法としては、例えば、次の方法を用
いることができる。まず、耐摩耗性クラッド鋼板の端縁
近傍の耐摩耗性金属をアークガウジング等で除去する。
次いで、耐摩耗性金属を巻き込まないように母材鋼板の
端縁同士を片面側もしくは両面側から溶接する。そし
て、除去した耐摩耗性金属の部分を同等の性能を持つ硬
化肉盛溶接棒で肉盛する。最後に、その表面を板面と同
じレベルまで平滑に研削する。
【0035】これをおこたり、継目2で耐摩耗性金属が
溶接されないと、スパイラル曲げ時にその隙間が起点と
なって継目2が破断する危険がある。また、曲げRが異
なる危険やローラを損傷させる危険がある。
【0036】継目2の耐摩耗性金属を溶接した場合は、
その傾斜角度の限定は不要となる。
【0037】
【発明の効果】本発明の耐摩耗性溶接鋼管は、管内面側
に位置する耐摩耗性金属の溶接を省略し、管内溶接を不
要としたので、製造がすこぶる容易であり、製造コスト
を著しく低減できる。しかも、溶接を省略した継目が傾
斜し、その選択摩耗が少ないので、管内面が均一に摩耗
し、その補修および交換に要する費用も節減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の耐摩耗性溶接鋼管の構成を示す模式図で
ある。
【図2】本発明の耐摩耗性溶接鋼管の構成を示す模式図
である。
【図3】本発明の耐摩耗性溶接鋼管の溶接継目の構成を
示す断面図である。
【図4】本発明の耐摩耗性溶接鋼管の他の構成を示す模
式図である。
【図5】本発明の耐摩耗性溶接鋼管の他の構成を示す模
式図である。
【符号の説明】
1 管 2 鋼板の端縁を接合して出来た継目 3 鋼板の側縁を接合して出来た継目 10 鋼板 10a 端縁 10b 側縁 11 母材鋼板 12 耐摩耗性金属

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材鋼板に耐摩耗性金属をクラッドした
    耐摩耗性クラッド鋼板を、耐摩耗性金属を内側にして管
    状に成形し、その円周方向の鋼板端縁を相互に溶接接合
    してなる耐摩耗性溶接鋼管において、 前記耐摩耗クラッド鋼板の端縁溶接が母材鋼板のみに施
    され、且つ、その溶接継目が管中心に平行な線に対して
    15度以上70度以下の角度で傾斜していることを特徴
    とする耐摩耗性溶接鋼管。
  2. 【請求項2】 母材鋼板に耐摩耗性金属をクラッドした
    帯状の耐摩耗性クラッド鋼板を、耐摩耗金属を内側にし
    てスパイラル状に巻くことにより管状に成形し、その管
    軸方向の鋼板側縁同士を相互に溶接してなる耐摩耗性溶
    接鋼管において、 前記耐摩耗クラッド鋼板の側縁溶接が母材鋼板のみに施
    されていることを特徴とする耐摩耗性溶接鋼管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008523996A (ja) * 2004-12-21 2008-07-10 ベルクローア・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ジーゲン 多層パイプとその製造方法
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