JPH06196119A - 高エネルギーイオン打ち込み装置 - Google Patents

高エネルギーイオン打ち込み装置

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JPH06196119A
JPH06196119A JP4344291A JP34429192A JPH06196119A JP H06196119 A JPH06196119 A JP H06196119A JP 4344291 A JP4344291 A JP 4344291A JP 34429192 A JP34429192 A JP 34429192A JP H06196119 A JPH06196119 A JP H06196119A
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健介 雨宮
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 試料基板の温度を所定の値以上に上昇させず
に、MeV級の高エネルギーでかつ大電流のイオンビー
ムでイオン打ち込みをすることができる高エネルギーイ
オン打ち込み装置を提供することを目的とする。 【構成】 高周波四重極加速器1は、入射したイオンビ
ームを加速して高エネルギーのイオンビームにする。ビ
ーム偏向器2は、高周波四重極加速器1から出射された
イオンビームの出射方向を変える。イオン打ち込み室3
a,3b,3cは、それぞれ、ビーム偏向器2で偏向さ
れたイオンビームを導入し、自身に設置してある試料基
板4a,4b,4c,4d,4e,4fにそのイオンビ
ームを照射させてイオン打ち込みをするための部屋であ
る。 【効果】 高周波四重極加速器がもつ最大ビーム出射性
能を発揮させてイオン打ち込みをすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体基板等にイオン
を打ち込む装置であるイオン打ち込み装置に関し、特に
メガ・エレクトロンボルト(以下、MeVと記す)級の
高エネルギーでかつ大電流のイオンビームを打ち込むの
に好適な高エネルギーイオン打ち込み装置に関する。
【0002】
【従来の技術】MeV級の高エネルギーイオン打ち込み
は、半導体基板(以下、基板と記す)における深い層に
不純物をドーピングする手段として、半導体素子の今後
の高集積化にとって不可欠な手段である。特にレジスト
付きのシリコンウエハへのイオン打ち込みでは、基板温
度を100℃以下に保ちながら高エネルギーイオン打ち
込みをする必要がある。従来、このような打ち込みを実
現するために、高周波四重極加速器を備えた高エネルギ
ーイオン打ち込み装置が開発されている。
【0003】従来の高周波四重極加速器を備えた高エネ
ルギーイオン打ち込み装置としては、特願昭58−22
6860号や特願昭58−226861号に記載されて
いるように、加速されたMeV、ミリアンペア(以下、
mAと記す)級のイオンビームを一台のイオン打ち込み
室に導入し、イオン打ち込み操作をするものがある。そ
のイオン打ち込み室としては、数100keVで数10
mAのイオンビームを対象とした回転円盤式の汎用イオ
ン打ち込み室が使われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従
来の高エネルギーイオン打ち込み装置では、イオン打ち
込みをされる基板(以下、試料基板と記す)がビーム照
射により温度上昇するので、その試料基板温度を100
℃以下に保つには、打ち込み室に導入する実用上の最大
ビームパワーを約2kWに制限する必要があった。な
お、前記ビームパワーは、ビーム電流値とビームエネル
ギーの積に相当する。
【0005】一方、従来の打ち込み室は真空なので、一
般に熱伝導による冷却効率は大気中の冷却と異なって悪
い。このため試料基板を水冷回転円盤に密着して取付け
ても、従来の技術では2kW以上のビームパワーに対
し、イオン打ち込み中の試料基板温度を100℃以下に
保つことは、従来の高エネルギーイオン打ち込み装置で
は困難である。
【0006】そして、従来の高周波四重極加速器は、前
述の公知例にも記載されているように数mA〜数10m
AのイオンビームをMeV級の高エネルギーー領域に効
率良く加速できる性能を基本的に持つ加速器である。し
かし、従来のイオン打ち込み室にイオンビームを導入し
た場合は、そのビームパワーによる温度上昇の制限か
ら、例えば1MeVのビームでは2mAに、2MeVで
は1mAにビーム電流が制限されてしまっていた。
【0007】本発明は、試料基板の温度を所定の値以上
に上昇させずに、MeV級の高エネルギーでかつ大電流
のイオンビームでイオン打ち込みをすることができる高
エネルギーイオン打ち込み装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の高エネルギーイ
オン打ち込み装置は、軸方向に沿って波打ち形状をもつ
4本の電極を有しこれら4本の電極位置の中心部分にイ
オンビームを導入してそのイオンビームを加速する高周
波四重極加速器と、この高周波四重極加速器にイオンビ
ームを導入するためのイオンビーム入射系と、前記高周
波四重極加速器から出射されたイオンビームを偏向する
ビーム偏向器と、このビーム偏向器を経てきたイオンビ
ームを用いてイオン打ち込みをする複数のイオン打ち込
み室とを有することを特徴とする。
【0009】また、本発明の高エネルギーイオン打ち込
み装置は、ビーム偏向器が、高周波四重極加速器で加速
されたイオンビームを複数の方向に偏向して複数のイオ
ン打ち込み室に振り分けることを特徴とする。
【0010】また、本発明の高エネルギーイオン打ち込
み装置は、複数のイオン打ち込み室における各イオン打
ち込み室が、イオン打ち込みをされる試料を表面に装着
する水冷回転円盤と、この水冷回転円盤を回転させると
共に前記水冷回転円盤を半径方向に往復運動させる水冷
回転円盤駆動機構とを有することを特徴とする。
【0011】また、本発明の高エネルギーイオン打ち込
み装置は、ビーム偏向器を制御する偏向電圧のパルス幅
及び繰返し周期を変化させるパルス調整器を有すること
を特徴とする。
【0012】また、本発明の高エネルギーイオン打ち込
み装置は、パルス調整器が、高周波四重極加速器を駆動
する高周波高電圧の周期に応じて、偏向電圧のパルス幅
及び繰返し周期を変化させることを特徴とする。
【0013】また、本発明の高エネルギーイオン打ち込
み装置は、パルス調整器が、高周波四重極加速器を駆動
する高周波高電圧の電圧値に応じて、偏向電圧のパルス
幅及び繰返し周期を変化させることを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明の高エネルギーイオン打ち込み装置にお
いて、ビーム偏向器は、印加された偏向電圧に応じた方
向に、高周波四重極加速器から出射されたイオンビーム
を偏向する。そして、ビーム偏向器に印加する偏向電圧
を制御して、高周波四重極加速器から出射されたイオン
ビームを複数のイオン打ち込み室に振り分ける。各イオ
ン打ち込み室において、導入されたイオンビームは試料
基板等に衝突し、これにより、その試料基板等にはイオ
ンが打ち込まれる。
【0015】これらのように、本発明の高エネルギーイ
オン打ち込み装置では、高周波四重極加速器から出射さ
れたイオンビームが複数のイオン打ち込み室に分散され
るので、試料基板の温度上昇を避けることができ、高周
波四重極加速器がもつ最大ビーム電流でイオン打ち込み
をすることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0017】図1は、本発明の第1実施例の高エネルギ
ーイオン打ち込み装置における主要部の構成を示すブロ
ック図である。本実施例の高エネルギーイオン打ち込み
装置は、高周波四重極加速器1、ビーム偏向器2、イオ
ン打ち込み室3a,3b,3c、偏向電圧発生器5及び
パルス調整器6とで構成されている。また、図1に示す
ように、イオンが打ち込まれる基板である試料基板4
a,4b,4c,4d,4e,4fがイオン打ち込み室
3a,3b,3cにそれぞれ装着されている。
【0018】高周波四重極加速器1は、イオン源、質量
分離器及び磁場レンズ等よりなるイオンビーム入射系か
ら入射したイオンビームを加速して、高周波四重極加速
器1に供給された高周波電力に応じた高エネルギーのイ
オンビームにするものである。そして、高周波四重極加
速器1は、軸方向に沿って波打ち形状をもつ四本の電極
を四重極配置しており、この電極に高周波高電圧を印加
すると共に、四重極中心部分にイオンビームを導入し
て、イオンビームを加速する加速器である。ビーム偏向
器2は、高周波四重極加速器1から出射されたイオンビ
ームの出射方向を変えるものである。イオン打ち込み室
3a,3b,3cは、それぞれ、ビーム偏向器2で偏向
されたイオンビームを導入し、自身に設置してある試料
基板4a,4b,4c,4d,4e,4fにそのイオン
ビームを照射させてイオン打ち込みをするための部屋で
ある。偏向電圧発生器5は、ビーム偏向器2の偏向動作
を制御する偏向電圧を発生するものである。パルス調整
器6は、パルス幅及びパルス間隔を任意に設定したパル
スを偏向電圧発生器5に出力して、偏向電圧発生器5の
動作を制御するものである。
【0019】次に、本実施例の動作について説明する。
高周波四重極加速器1に入射したイオンビームは、加速
されて大きなエネルギーを加えられる。また、高周波四
重極加速器1は、入射したイオンビームに集群作用を与
えるので、加速され塊状となったイオンビームが高周波
四重極加速器1から出射される。そして、その塊状のイ
オンビームは、高周波四重極加速器1から高周波の周期
間隔で次々と出射される。図2(a)は、高周波四重極
加速器1から出射されるイオンビームの状態の一例を示
すグラフである。
【0020】高周波四重極加速器1から出射された塊状
のイオンビームは、ビーム偏向器2に入射する。ビーム
偏向器2は、入射した塊状のイオンビームを偏向し、そ
の塊状のイオンビーム1個ずつをイオン打ち込み室3
a,3b,3cへそれぞれ振り分ける。このような振り
分けをするために、ビーム偏向器2に印加する偏向電圧
は、例えば、図2(b)に示すような特性で偏向電圧発
生器5から出力される。即ち、時刻t1においては、ビ
ーム偏向器2に偏向電圧V1を印加して、時刻t1に入射
したイオンビームを打ち込み室3aに導く。次に、時刻
2においては、ビーム偏向器2に偏向電圧を印加せ
ず、イオンビームを直進させて打ち込み室3bに導く。
次に、時刻t3においては、ビーム偏向器2に偏向電圧
3の電圧を印加して、時刻t3に入射したイオンビーム
を打ち込み室3cに導入する。これらの時刻t1から時
刻t3の動作を繰り返すことで、高周波四重極加速器1
から出射された塊状のイオンビームは、ビーム偏向器2
によって塊状のイオンビーム1個ずつがイオン打ち込み
室3a,3b,3cへそれぞれ振り分けられる。なお、
偏向電圧V1,V3の値は打ち込み室の配置やビームエネ
ルギーにより変わる。
【0021】イオン打ち込み室3a,3b,3cは、そ
れぞれ回転円盤式のイオン打ち込み室である。各イオン
打ち込み室は最大2kW程度までのビームパワーに対し
利用できるので、例えば3台の打ち込み室の合計では最
大6kW程度のイオンビームが打ち込みに利用できるこ
とになる。即ち、イオン打ち込み室3台では、1MeV
で6mA,2MeVで3mAのイオンビームまで利用可
能となる。
【0022】一方、本実施例の高周波四重極加速器1
は、供給された高周波電力の周波数に応じたエネルギー
を入射したイオンビームに加える。そして、その高周波
電力の周波数を変えると、高周波四重極加速器1が出射
する塊状のイオンビームの出射周期も変化するので、ビ
ーム偏向器2に印加する偏向電圧の周期もそれらに伴っ
て変える必要がある。パルス調整器6は、前記高周波電
力の周波数及び電圧等に応じて偏向電圧発生器5を制御
し、偏向電圧発生器5が出力する偏向電圧のパルス幅及
びパルス間隔を調整する。
【0023】これらにより、本実施例は、イオン打ち込
み室を複数個設けて、高周波四重極加速器1から出射さ
れた塊状のイオンビームを複数個のイオン打ち込み室に
それぞれ振り分けるので、イオンビームのパワーが各イ
オン打ち込み室に分散され、各試料基板4a,4b,4
c,4d,4e,4fの温度を100℃以上に上昇させ
ずに、MeV級の高エネルギーでかつ大電流の例えば、
2kWを越える加速イオンビームでイオン打ち込みをす
ることができる。そして、試料基板の深い層、例えば、
深さ1μm以上の層に高濃度のイオン打ち込み層を形成
する場合において、ビーム電流の増加は飛躍的な処理能
力の向上をもたらすので、本実施例は、試料基板の深い
層への高濃度のイオン打ち込みを短時間で複数枚の試料
基板に対して同時に実行することができる。
【0024】なお、本実施例では、高周波四重極加速器
1が出射する塊状のイオンビームの1塊毎に各イオン打
ち込み室に振り分けているが、連続する複数個のイオン
ビームの塊をまとめて各イオン打ち込み室に振り分けて
もよい。しかし、1つのイオン打ち込み室あたりにまと
めて導入されるイオンビームの塊の数を多くすると、各
イオン打ち込み室においてはイオンビームが照射されな
い時間が長くなり、イオン打ち込みのない時間が長くな
る。このため、イオン打ち込み室における回転円盤の回
転円周方向でイオン打ち込みのバラツキが大きくなる。
均一なイオン打ち込みが維持できるイオンビームの塊の
数は、高周波四重極加速器1に供給する高周波電力の周
期及び回転円盤の回転数等により変わる。本実施例で
は、偏向電圧発生器5が出力する偏向電圧のパルス幅を
パルス調整器6によって変えることにより、まとめて注
入するイオンビームの塊の数を制御することができるの
で、上述のイオン打ち込みのバラツキを小さくすること
もできる。
【0025】本実施例は、高周波四重極加速器1から出
射されるイオンビームは集群されて出てくる特徴がある
ので、そのイオンビームを各打ち込み室に振り分けるこ
とにより、高周波四重極加速器1がもつ最大ビーム出射
性能を発揮させることができる。
【0026】図3は、本発明の第2実施例の高エネルギ
ーイオン打ち込み装置を示すブロック図である。なお、
第1実施例の各構成部と同様の構成部には同一符号を付
している。
【0027】本実施例の高エネルギーイオン打ち込み装
置は、高周波四重極加速器1、ビーム偏向器2、イオン
打ち込み室3a,3b、偏向電圧発生器5、パルス調整
器6、イオン源7、扇形磁場型質量分離器8及び磁場レ
ンズ9とで構成されている。
【0028】例えば、高周波四重極加速器1は、入射し
たイオンビームを加速するための長さ約2mの高周波四
重極電極を有し、これに10〜30MHzの高周波電圧
を印加してイオンビームを加速する。ビーム偏向器2、
イオン打ち込み室3a,3b、試料基板4a,4b,4
c,4d、偏向電圧発生器5及びパルス調整器6は、第
1実施例のものと同じものである。
【0029】イオン源7、扇形磁場型質量分離器8及び
磁場レンズ9は、イオンビームを高周波四重極加速器1
へ入射させるための系であるイオンビーム入射系を構成
している。イオン源7は、イオンビームを発生させるも
のである。扇形磁場型質量分離器8は、イオン源7で発
生したイオンビームからイオン打ち込みに必要な特定の
イオン種を分離するものである。磁場レンズ9は、扇形
磁場型質量分離器8から出射されたイオンビームの断面
形状を制御するものである。磁場レンズ9で断面形状を
制御されたイオンビームは、高周波四重極加速器1へ入
射する。
【0030】図4は、図1及び図3におけるビーム偏向
器2の構造を示す概要図である。ビーム偏向器2の内部
には、図4に示すようにイオンビームの経路を挟んで対
向する2枚の電極である電極10a,10bが設けられ
ている。電極10aは、接地されている。電極10b
は、偏向電圧発生器5から偏向電圧を印加される。
【0031】次に、本実施例の特徴的な動作であるビー
ム偏向器2の動作について説明する。図5は、図4にお
ける電極10bに印加される偏向電圧の時間経過に対す
る値を示すグラフである。図5における時刻t1におい
ては、所定の電圧で所定のパルス幅をもつ偏向電圧が電
極10bに印加される。これにより、時刻t1において
ビーム偏向器2が高周波四重極加速器1から入射した塊
状のイオンビームは偏向され、図3におけるイオン打ち
込み室3aにそのイオンビームは導かれる。次に、時刻
2においては、電極10bに偏向電圧は印加されな
い。これにより、時刻t2においてビーム偏向器2が高
周波四重極加速器1から入射した塊状のイオンビームは
偏向されないので、図3におけるイオン打ち込み室3b
にそのイオンビームは導かれる。次に、時刻t3におい
ては、時刻t1のときと同じ動作がビーム偏向器2で行
われる。
【0032】これらの時刻t1から時刻t3の動作をビー
ム偏向器2が繰り返し実行することにより、高周波四重
極加速器1から出射された塊状のイオンビームは、2つ
のイオン打ち込み室3a,3bにそれぞれ振り分けられ
る。
【0033】ここで、時刻t1と時刻t3との間隔は、高
周波四重極加速器1を駆動する高周波電力の周波数に対
応してパルス調整器6が調整している。また、時刻t1
及び時刻t3における偏向電圧のパルス幅は、高周波四
重極加速器1から出射された1つの塊状のイオンビーム
がビーム偏向器2内を通過するのに要する時間となるよ
うに設定した。更に、1つの塊状のイオンビームの偏向
中に、他の塊状のイオンビームがビーム偏向器2内に滞
在しないように、電極10a,10bの偏向電極長を設
定しており、その偏向電極長に応じた偏向電圧を設定し
ている。
【0034】なお、1MeV以上のエネルギーをもつイ
オンビームの場合は、隣りあう塊状のイオンビーム相互
の間隔が10〜20cmになるので、ビーム偏向器2と
イオン打ち込み室3a,3bとの距離を十分にとれば、
偏向電極長10〜20cmのとき、数10kVの実用的
な偏向電圧で塊状のイオンビームを一つずつ各イオン打
ち込み室に振り分けることができる。
【0035】本実施例においては、例えば、高周波四重
極加速器1を周波数10〜30MHzの高周波電力で駆
動することにより、イオンビームのエネルギーを0.5
〜4MeVの範囲に制御することができる。その周波数
に応じて偏向電圧のパルス間隔及びパルス幅を調整する
ことにより、塊状のイオンビームを一つずつイオン打ち
込み室3a,3bに順次導入させている。
【0036】例えば、イオン打ち込み室3a,3bは、
直径約40cmの水冷回転円盤を内蔵するものを用いる
ことができる。そして、その水冷回転円盤を約720
〔回転/分〕の回転数で回転させ、その水冷回転円盤の
表面に試料基板であるシリコンウエハを装着し、半径方
向に円盤を機械走査して均一なイオン打ち込みを行なっ
た。この場合において、各イオン打ち込み室は、2kW
のビームパワー照射に対し、シリコンウエハの温度を1
00℃程度以下に保つことができる。
【0037】本実施例により、2MeV,1mA以上の
エネルギーをもたせたイオンビームでリンイオンの注入
を行なった。このとき、塊状のイオンビームを1個づつ
イオン打ち込み室3a,3bに振り分けるように矩形の
波形を持つ偏向電圧の時間間隔を調整した。その結果、
イオン打ち込み室3a,3bのシリコンウエハの温度は
いずれも100℃以下に保つことがきた。また、各イオ
ン打ち込み室のシリコンウエハの打ち込み均一性を調べ
た結果は、6インチ径のシリコンウエハ内でのイオン打
ち込み量バラツキの標準偏差は1%以下であり、実用レ
ベルの良好な均一イオン打ち込み性を示した。更にま
た、本実施例によるイオン打ち込みで、2MeV、4m
Aまでの加速ビーム照射を行ない、各イオン打ち込み室
のシリコンウエハ温度が100℃以下に保つことができ
た。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、高
周波四重極加速器から出射されたイオンビームが複数の
イオン打ち込み室に分散されるので、高周波四重極加速
器が出射する2kWを越える加速イオンビームに対して
も試料基板温度を約100℃以下に保つことができる。
これらにより、高周波四重極加速器がもつ最大ビーム出
射性能を発揮させてイオン打ち込みをすることができ、
加速ビームを無駄なく打ち込むことができて、イオン打
ち込み処理能力を向上させた高エネルギーイオン打ち込
み装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の高エネルギーイオン打ち
込み装置における主要部を示すブロック図である。
【図2】(a)は、図1におけるビーム偏向器に入射す
るイオンビームの電流値の時間経過に対する値を示すグ
ラフであり、(b)は、図1におけるビーム偏向器に印
加する偏向電圧の時間経過に対する値を示すグラフであ
る。
【図3】本発明の第2実施例の高エネルギーイオン打ち
込み装置を示すブロック図である。
【図4】図1又は図3におけるビーム偏向器の構造を示
す概要図である。
【図5】図4における電極10bに印加する偏向電圧の
時間経過に対する値を示すグラフである。
【符号の説明】
1 高周波四重極加速器 2 ビーム偏向器 3a、3b、3c イオン打ち込み室 4a、4b、4c、4d、4e、4f 試料基板 5 偏向電圧発生器 6 パルス調整器 7 イオン源 8 扇形磁場型質量分離器 9 磁場レンズ 10a、10b 偏向電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 37/08 H01L 21/265

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に沿って波打ち形状をもつ4本の
    電極を有しこれら4本の電極位置の中心部分にイオンビ
    ームを導入してそのイオンビームを加速する高周波四重
    極加速器と、この高周波四重極加速器にイオンビームを
    導入するためのイオンビーム入射系と、前記高周波四重
    極加速器から出射されたイオンビームを偏向するビーム
    偏向器と、このビーム偏向器を経てきたイオンビームを
    用いてイオン打ち込みをする複数のイオン打ち込み室と
    を有することを特徴とする高エネルギーイオン打ち込み
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高エネルギーイオン打ち
    込み装置において、ビーム偏向器は、高周波四重極加速
    器で加速されたイオンビームを複数の方向に偏向して複
    数のイオン打ち込み室に振り分けることを特徴とする高
    エネルギーイオン打ち込み装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の高エネルギーイオ
    ン打ち込み装置において、複数のイオン打ち込み室にお
    ける各イオン打ち込み室は、イオン打ち込みをされる試
    料を表面に装着する水冷回転円盤と、この水冷回転円盤
    を回転させると共に前記水冷回転円盤を半径方向に往復
    運動させる水冷回転円盤駆動機構とを有することを特徴
    とする高エネルギーイオン打ち込み装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の高エネルギーイオ
    ン打ち込み装置において、ビーム偏向器を制御する偏向
    電圧のパルス幅及び繰返し周期を変化させるパルス調整
    器を有することを特徴とする高エネルギーイオン打ち込
    み装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の高エネルギーイオン打ち
    込み装置において、パルス調整器は、高周波四重極加速
    器を駆動する高周波高電圧の周期に応じて、偏向電圧の
    パルス幅及び繰返し周期を変化させることを特徴とする
    高エネルギーイオン打ち込み装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の高エネルギーイオン打ち
    込み装置において、パルス調整器は、高周波四重極加速
    器を駆動する高周波高電圧の電圧値に応じて、偏向電圧
    のパルス幅及び繰返し周期を変化させることを特徴とす
    る高エネルギーイオン打ち込み装置。
JP4344291A 1992-12-24 1992-12-24 高エネルギーイオン打ち込み装置 Expired - Fee Related JPH0821355B2 (ja)

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