JPH06199509A - 超微粒子の安定化方法、グラファイトで包まれた超微粒子およびその製造方法 - Google Patents
超微粒子の安定化方法、グラファイトで包まれた超微粒子およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH06199509A JPH06199509A JP50A JP1699793A JPH06199509A JP H06199509 A JPH06199509 A JP H06199509A JP 50 A JP50 A JP 50A JP 1699793 A JP1699793 A JP 1699793A JP H06199509 A JPH06199509 A JP H06199509A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】超微粒子を化学的および物理的に安定化させる
こと、および、安定化された超微粒子を作製すること、
およびその効率的な製造方法を実現することを目的とす
る。 【構成】超微粒子をグラファイトで包むことにより、超
微粒子を安定化させる。このような安定化超微粒子は、
原料を含む炭素棒をアーク放電することで、作製され
る。この安定化超微粒子は、空気中保存、溶媒中での浸
漬や熱によっても変質することがなく、これまで超微粒
子の熱的な安定性や溶媒との反応性の問題で使用できな
かった種々の分野への適用が可能となる。
こと、および、安定化された超微粒子を作製すること、
およびその効率的な製造方法を実現することを目的とす
る。 【構成】超微粒子をグラファイトで包むことにより、超
微粒子を安定化させる。このような安定化超微粒子は、
原料を含む炭素棒をアーク放電することで、作製され
る。この安定化超微粒子は、空気中保存、溶媒中での浸
漬や熱によっても変質することがなく、これまで超微粒
子の熱的な安定性や溶媒との反応性の問題で使用できな
かった種々の分野への適用が可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は微粒子の安定化方法、安
定化された超微粒子およびその製造方法に関するもので
ある。
定化された超微粒子およびその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】数nmから数μm程度の直径を持つ超微粒
子は、金属、半導体、セラミック、有機物など様々な物
質を原料として作製でき、触媒、ファインセラミックス
原料、色材、新合金の原料、分散性の良い医薬品などの
様々な新規材料への応用が研究開発されている。現在、
超微粒子の開発技術は、粒子化技術と粒子複合化技術に
分けられる。その内、粒子複合化技術には表面改質やマ
イクロカプセルなどがある。カプセル化による改質とし
ては、(1)化学的技法;界面重合法、in situ重合法
など(2)物理化学的手法;相分離法、液中乾燥法、融
解分散冷却法など(3)機械的かつ物理的手法;気中懸
濁被覆法、スプレイドライ法、真空蒸着被覆法などの方
法が知られている。(小石真純、”超微粒子開発応用ハ
ンドブック”、サイエンスフォーラム社、1989年、p1
5)これらマイクロカプセル化の目的は、内部の超微粒
子を周囲の環境から保護すること、あるいは、内部超微
粒子と異なる特性を持つ被膜をカプセルとしてその被膜
と内部超微粒子の2つの特性を同時に満足できるようす
ることなどである。
子は、金属、半導体、セラミック、有機物など様々な物
質を原料として作製でき、触媒、ファインセラミックス
原料、色材、新合金の原料、分散性の良い医薬品などの
様々な新規材料への応用が研究開発されている。現在、
超微粒子の開発技術は、粒子化技術と粒子複合化技術に
分けられる。その内、粒子複合化技術には表面改質やマ
イクロカプセルなどがある。カプセル化による改質とし
ては、(1)化学的技法;界面重合法、in situ重合法
など(2)物理化学的手法;相分離法、液中乾燥法、融
解分散冷却法など(3)機械的かつ物理的手法;気中懸
濁被覆法、スプレイドライ法、真空蒸着被覆法などの方
法が知られている。(小石真純、”超微粒子開発応用ハ
ンドブック”、サイエンスフォーラム社、1989年、p1
5)これらマイクロカプセル化の目的は、内部の超微粒
子を周囲の環境から保護すること、あるいは、内部超微
粒子と異なる特性を持つ被膜をカプセルとしてその被膜
と内部超微粒子の2つの特性を同時に満足できるようす
ることなどである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】酸化物や水酸化物など
を形成しやすい物質では、これをカプセル化する工程の
間に、溶媒や大気中の酸素や水と反応を起こして変質し
てしまう。これを防ぐためのコーティングはすき間のな
い完全なものでなければならないので、単に蒸着などの
方法でコーティング材を付着させても、完全に全面を覆
う均一なコーティングとはなりにくい。この他にも、例
えば、磁性超微粒子のマイクロカプセル化として、鉄の
超微粒子をスチレンなどのビニルで包込む方法などが実
現されている。しかし、この方法でも、超微粒子自体は
表面が酸化しており、また、コーティング膜であるビニ
ル膜は熱や薬品に弱いので使用上の制約が大きい。(角
田英男、”超微粒子開発応用ハンドブック”、サイエン
スフォーラム社、1989年、p297)
を形成しやすい物質では、これをカプセル化する工程の
間に、溶媒や大気中の酸素や水と反応を起こして変質し
てしまう。これを防ぐためのコーティングはすき間のな
い完全なものでなければならないので、単に蒸着などの
方法でコーティング材を付着させても、完全に全面を覆
う均一なコーティングとはなりにくい。この他にも、例
えば、磁性超微粒子のマイクロカプセル化として、鉄の
超微粒子をスチレンなどのビニルで包込む方法などが実
現されている。しかし、この方法でも、超微粒子自体は
表面が酸化しており、また、コーティング膜であるビニ
ル膜は熱や薬品に弱いので使用上の制約が大きい。(角
田英男、”超微粒子開発応用ハンドブック”、サイエン
スフォーラム社、1989年、p297)
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この超微
粒子の変質を防いで本来の特性を得られる方法、また、
超微粒子として良好な保存ができる方法を検討した結
果、本発明に到達した。本発明は超微粒子の表面をグラ
ファイトで包んだことを特徴とする超微粒子の安定化方
法、表面をグラファイトで包まれた超微粒子および炭素
と超微粒子の原料の混合物を陽極に、炭素を陰極に用い
て、不活性ガス中で放電させることによりグラファイト
で包まれた超微粒子を得る安定化された超微粒子の製造
方法である。
粒子の変質を防いで本来の特性を得られる方法、また、
超微粒子として良好な保存ができる方法を検討した結
果、本発明に到達した。本発明は超微粒子の表面をグラ
ファイトで包んだことを特徴とする超微粒子の安定化方
法、表面をグラファイトで包まれた超微粒子および炭素
と超微粒子の原料の混合物を陽極に、炭素を陰極に用い
て、不活性ガス中で放電させることによりグラファイト
で包まれた超微粒子を得る安定化された超微粒子の製造
方法である。
【0005】
【作用】本発明の第一の特徴はグラファイトをコーティ
ング材としたことにある。グラファイトはそれ自身化学
的に安定な物質であり、表面にコーティングしても、そ
の内に包こまれる物質と反応を起こしにくい。さらに、
第二の特徴は、化学的な反応を用いてコーティングする
ために、グラファイトに原子レベルで間隙が非常に少な
く、多くの元素や化合物がこのコーティングを透過でき
ないことである。また、第三の特徴はヘリウムや水素な
どの原子半径の小さなガスなどは、グラファイトの網目
を透過できるので、選択的な反応を起こすことができる
ことである。以上述べたとおり、本発明により変質しに
くい超微粒子を提供することができる。
ング材としたことにある。グラファイトはそれ自身化学
的に安定な物質であり、表面にコーティングしても、そ
の内に包こまれる物質と反応を起こしにくい。さらに、
第二の特徴は、化学的な反応を用いてコーティングする
ために、グラファイトに原子レベルで間隙が非常に少な
く、多くの元素や化合物がこのコーティングを透過でき
ないことである。また、第三の特徴はヘリウムや水素な
どの原子半径の小さなガスなどは、グラファイトの網目
を透過できるので、選択的な反応を起こすことができる
ことである。以上述べたとおり、本発明により変質しに
くい超微粒子を提供することができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明を実施例および製造例によりさ
らに詳細に説明するが、もちろん本発明の趣旨と適用範
囲はこれらの実施例によって限定されるものではない。
なお、以下の実施例においては、原料として炭素および
La2O3 を使用した例だけを記載するが、La2O3 の代わり
にCa, Sc,Y や La以外のランタノイド( 原子番号でCe
から Luまで )、 Li, Be, B, Na, Mg, Al,Si, K, Ti,
V, Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn, Ga, Ge, Rb, Sr, Zr,
Nb, Mo, Tc, Ru, Rh, Pd, Ag, Cd, In, Sn, Cs, Ba, H
f, Ta, W, Re, Os, Ir, Ot, Au, Hg, Tl, Pb の単体、
酸化物、炭化物、その他の化合物、あるいは、それらす
べて物質の2つ以上の組み合わせを原料とした場合にも
同様のグラファイトで包まれた超微粒子が得られる。
らに詳細に説明するが、もちろん本発明の趣旨と適用範
囲はこれらの実施例によって限定されるものではない。
なお、以下の実施例においては、原料として炭素および
La2O3 を使用した例だけを記載するが、La2O3 の代わり
にCa, Sc,Y や La以外のランタノイド( 原子番号でCe
から Luまで )、 Li, Be, B, Na, Mg, Al,Si, K, Ti,
V, Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn, Ga, Ge, Rb, Sr, Zr,
Nb, Mo, Tc, Ru, Rh, Pd, Ag, Cd, In, Sn, Cs, Ba, H
f, Ta, W, Re, Os, Ir, Ot, Au, Hg, Tl, Pb の単体、
酸化物、炭化物、その他の化合物、あるいは、それらす
べて物質の2つ以上の組み合わせを原料とした場合にも
同様のグラファイトで包まれた超微粒子が得られる。
【0007】(実施例1)純度99%以上の炭素と重量
比で8.8%のLa2O3 を混合し、これを固めて直径5mmの炭
素棒を陽極として、また、純粋な炭素で直径10mmの棒を
陰極として、減圧容器中で直流80Aでアーク放電する。
このときに、雰囲気は約50TorrのHeである。このアーク
放電の後、陰極の炭素棒の付着物中にグラファイトで包
まれたLaC2の超微粒子を得た。
比で8.8%のLa2O3 を混合し、これを固めて直径5mmの炭
素棒を陽極として、また、純粋な炭素で直径10mmの棒を
陰極として、減圧容器中で直流80Aでアーク放電する。
このときに、雰囲気は約50TorrのHeである。このアーク
放電の後、陰極の炭素棒の付着物中にグラファイトで包
まれたLaC2の超微粒子を得た。
【0008】作製したグラファイトで包まれた超微粒子
の高分解能電子顕微鏡像を図1(写真)に示す。この高
分解能像で、超微粒子の核(写真中央部の台形状の黒い
部分)はLaC2、これを取り囲む物質(平行な線状の部
分)はグラファイトである。本超微粒子を空気中で半年
間保管し、エタノール中に浸したもの、さらに空気中で
200℃以上、10分間加熱したものの2種類を透過型電子
顕微鏡で観察した。LaC2は本来吸湿性の物質で、単体で
は空気中で直ちに変質してしまうが、本発明のグラファ
イト殻で包む構造とすることで、変質しないLaC2超微粒
子を作製できた。
の高分解能電子顕微鏡像を図1(写真)に示す。この高
分解能像で、超微粒子の核(写真中央部の台形状の黒い
部分)はLaC2、これを取り囲む物質(平行な線状の部
分)はグラファイトである。本超微粒子を空気中で半年
間保管し、エタノール中に浸したもの、さらに空気中で
200℃以上、10分間加熱したものの2種類を透過型電子
顕微鏡で観察した。LaC2は本来吸湿性の物質で、単体で
は空気中で直ちに変質してしまうが、本発明のグラファ
イト殻で包む構造とすることで、変質しないLaC2超微粒
子を作製できた。
【0009】陽電極中の炭素とLa2O3の混合比は50%以下
であればよく0.1%以下としても目的の超微粒子は生成で
きる。しかし、超微粒子の収率は混合比が5-20%の範囲
が高い。使用した電極の形状ではアーク放電が起これば
超微粒子は生成できる。容器内の圧力が0.1から200Torr
の間で超微粒子は生成できるが、50-100Torrが最も高い
収率を与える。
であればよく0.1%以下としても目的の超微粒子は生成で
きる。しかし、超微粒子の収率は混合比が5-20%の範囲
が高い。使用した電極の形状ではアーク放電が起これば
超微粒子は生成できる。容器内の圧力が0.1から200Torr
の間で超微粒子は生成できるが、50-100Torrが最も高い
収率を与える。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により得ら
れたグラファイトで包まれた超微粒子は、空気中での半
年以上の保存、200度以上での加熱、エタノール、ア
セトン、水などの溶媒での浸漬、高速電子線などの照射
によっても全く変化がなく、酸化や水酸化などを受けに
くい化学的に安定な炭化物の超微粒子を提供することが
できる。したがって、従来使用できなかった高温・低温
中、また、強酸・強アルカリ中での用途に利用できる。
また、これらの特徴により、空気中で変質しやすい物
質、有害物質の安定な保存方法として利用できる。
れたグラファイトで包まれた超微粒子は、空気中での半
年以上の保存、200度以上での加熱、エタノール、ア
セトン、水などの溶媒での浸漬、高速電子線などの照射
によっても全く変化がなく、酸化や水酸化などを受けに
くい化学的に安定な炭化物の超微粒子を提供することが
できる。したがって、従来使用できなかった高温・低温
中、また、強酸・強アルカリ中での用途に利用できる。
また、これらの特徴により、空気中で変質しやすい物
質、有害物質の安定な保存方法として利用できる。
【図1】本発明の第1の実施例のグラファイトで包まれ
たLaC2 の超微粒子の構造を示す透過電子顕微鏡写真
(写真の実寸は約35×40nm)
たLaC2 の超微粒子の構造を示す透過電子顕微鏡写真
(写真の実寸は約35×40nm)
Claims (3)
- 【請求項1】 超微粒子表面をグラファイトで包んだこ
とを特徴とする超微粒子の安定化方法。 - 【請求項2】 表面がグラファイトで包まれたことを特
徴とする超微粒子。 - 【請求項3】 炭素と超微粒子の原料の混合物を陽極
に、炭素を陰極に用いて、不活性ガス中で放電させるこ
とを特徴とするグラファイトで包まれた超微粒子の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP50A JPH06199509A (ja) | 1993-01-07 | 1993-01-07 | 超微粒子の安定化方法、グラファイトで包まれた超微粒子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP50A JPH06199509A (ja) | 1993-01-07 | 1993-01-07 | 超微粒子の安定化方法、グラファイトで包まれた超微粒子およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06199509A true JPH06199509A (ja) | 1994-07-19 |
Family
ID=11931659
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP50A Pending JPH06199509A (ja) | 1993-01-07 | 1993-01-07 | 超微粒子の安定化方法、グラファイトで包まれた超微粒子およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06199509A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005533745A (ja) * | 2002-07-22 | 2005-11-10 | ライプニッツ−インスティトゥート フュア フェストケルパー− ウント ヴェルクシュトフフォルシュング ドレスデン エー ファオ | 内包フラーレンの製造方法 |
-
1993
- 1993-01-07 JP JP50A patent/JPH06199509A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005533745A (ja) * | 2002-07-22 | 2005-11-10 | ライプニッツ−インスティトゥート フュア フェストケルパー− ウント ヴェルクシュトフフォルシュング ドレスデン エー ファオ | 内包フラーレンの製造方法 |
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