JPH06201613A - 螢光磁粉式自動探傷装置 - Google Patents

螢光磁粉式自動探傷装置

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JPH06201613A
JPH06201613A JP35972592A JP35972592A JPH06201613A JP H06201613 A JPH06201613 A JP H06201613A JP 35972592 A JP35972592 A JP 35972592A JP 35972592 A JP35972592 A JP 35972592A JP H06201613 A JPH06201613 A JP H06201613A
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敏夫 遠藤
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富一 八木
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健一 高田
Taizo Yano
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 螢光磁粉の散布量や紫外線強度などが変化し
ても高い探傷性能を維持できるようにするとともに、そ
の磁粉散布量や紫外線強度などの異常を簡単かつ迅速に
検知できるようにする。 【構成】 被検査材の表面を撮像した画像信号SVの信
号強度Iの平均値Iavに基づいて傷判断閾値THを求め
(S6)、その傷判断閾値THと信号強度Iとを比較し
て傷の有無を判断する(S8)。また、上記平均値Iav
を予め定められた基準値と比較するなどして、磁粉散布
量や濃度、紫外線強度等の探傷条件の異常を判断する
(S13,S14)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検査材の表面に付着
した螢光磁粉の模様を撮像して画像処理を行うことによ
り表面傷の有無や傷位置を自動的に検知する螢光磁粉式
自動探傷装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼材等の被検査材の表面傷を検知する手
段として螢光磁粉探傷法がある。これは、被検査材の表
面に螢光磁粉をシャワー或いはミスト、ドブ漬け等によ
って付着するとともに被検査材を磁化すると、表面傷に
よる漏れ磁束によって磁粉が傷部分に集まり、紫外線を
照射すればその傷部分で強く発光するため、その発光の
状態(磁粉模様)から傷の有無や位置を知るものであ
る。そして、かかる磁粉模様を撮像装置により撮像し、
その画像信号を予め定められた傷判断閾値と比較するこ
とにより、傷の有無や位置を自動的に検知するようにし
た自動探傷装置が知られている。また、鋼材等の長尺の
被検査材に対しては、その被検査材または上記撮像装置
を長手方向へ移動させ、被検査材の表面を複数のブロッ
クに分割して探傷するようになっている。本出願人が先
に出願した特願平4−100425号に記載されている
自動探傷装置はその一例である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記螢光磁
粉の散布量や濃度がばらついたり経時変化したりする
と、傷部分の発光強度、更には画像信号の信号強度が変
化するため、傷の検出精度が低下する。紫外線の強度が
ランプの劣化などで変化した場合も同様である。このた
め、一定の探傷性能を維持するためには螢光磁粉の散布
量や紫外線強度などを定期的に測定し、それ等を厳しく
管理する必要があった。
【0004】また、上記のように磁粉散布量や紫外線強
度などを定期的に検査していても、螢光磁粉を散布する
ノズルの目詰りや紫外線のランプ切れなどによる急な変
化には対応できず、次回の定期検査までそのまま放置さ
れ、重大な表面傷を見逃す可能性があった。磁粉散布量
や紫外線強度などを常時監視する方法もあるが、例えば
長尺の鋼材等に螢光磁粉を散布する多数のノズルを監視
するためには、多数の監視装置が必要で、探傷装置が全
体として大掛かりになるとともにコストが高くなるなど
の問題がある。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その第1の目的は、螢光磁粉の散布量や紫外線
強度などが変化しても高い探傷性能を維持できるように
することであり、第2の目的は、磁粉散布量や紫外線強
度などの異常を簡単かつ迅速に検知できるようにするこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】第1発明は、上記
第1の目的を達成するためのもので、(a)螢光磁粉が
付着された被検査材の表面に紫外線を照射する照射手段
と、(b)その表面を撮像して画像信号を出力する撮像
装置と、(c)その画像信号の信号強度を傷判断閾値と
比較して前記表面の傷の有無を判断する傷判断手段とを
有する螢光磁粉式自動探傷装置において、(d)前記画
像信号の信号強度の平均値を求める演算手段と、(e)
その演算手段によって求められた平均値に基づいて前記
傷判断閾値を決定する閾値決定手段とを有することを特
徴とする。
【0007】
【第1発明の作用および効果】このような螢光磁粉式自
動探傷装置においては、画像信号の信号強度の平均値が
演算手段によって求められるとともに、その平均値に基
づいて傷判断閾値が閾値決定手段によって決定され、そ
の傷判断閾値と画像信号の信号強度とを比較することに
より表面傷の有無が判断される。このため、螢光磁粉の
散布量や紫外線強度などの変化に起因して被検査材の表
面全体の発光強度、更には画像信号全体の信号強度が変
化した場合には、その画像信号の強度変化に伴って傷判
断閾値も変化し、常に高い精度で傷の有無を判断できる
ようになる。
【0008】
【課題を解決するための第2の手段】第2発明は、前記
第2の目的を達成するためのもので、(a)螢光磁粉が
付着された被検査材の表面に紫外線を照射する照射手段
と、(b)その表面を撮像して画像信号を出力する撮像
装置と、(c)その画像信号の信号強度を傷判断閾値と
比較して前記表面の傷の有無を判断する傷判断手段とを
有する螢光磁粉式自動探傷装置において、(d)前記画
像信号の信号強度の平均値を求める演算手段と、(e)
その演算手段によって求められた平均値に基づいて探傷
条件の異常を判断する異常判断手段とを有することを特
徴とする。
【0009】
【第2発明の作用および効果】このような螢光磁粉式自
動探傷装置においては、画像信号の信号強度の平均値が
演算手段によって求められ、その平均値に基づいて、螢
光磁粉の散布量や紫外線強度などの探傷条件の異常が異
常判断手段によって判断される。すなわち、螢光磁粉の
散布量や紫外線強度などが変化すると、それに伴って被
検査材の表面全体の発光強度、更には画像信号全体の信
号強度が変化するため、その信号強度の平均値が例えば
予め定められた基準値より低い場合、或いは前回の探傷
時における信号強度の平均値より極端に低い場合などに
は、螢光磁粉の散布量が通常より少ないとか、紫外線強
度が弱いとかの異常があるものと判断できるのである。
【0010】このように、第2発明によれば磁粉散布量
や紫外線強度などの異常を、画像信号の信号強度に基づ
いて簡単且つ迅速に検知できるため、かかる異常に起因
する表面傷の見過ごし等を良好に防止でき、信頼性が向
上する。また、大掛かりな監視設備を必要としないた
め、探傷装置が全体としてコンパクトに且つ安価に構成
されるとともに、定期点検などの作業者の負担が軽減さ
れる。
【0011】
【課題を解決するための第3の手段】第3発明は、前記
第1および第2の目的を達成するためのもので、(a)
螢光磁粉が付着された被検査材の表面に紫外線を照射す
る照射手段と、(b)その表面を撮像して画像信号を出
力する撮像装置と、(c)その画像信号の信号強度を傷
判断閾値と比較して前記表面の傷の有無を判断する傷判
断手段とを有する螢光磁粉式自動探傷装置において、
(d)前記画像信号の信号強度の平均値を求める演算手
段と、(e)その演算手段によって求められた平均値に
基づいて探傷条件の異常を判断する異常判断手段と、
(f)前記演算手段によって求められた平均値に基づい
て前記傷判断閾値を決定する閾値決定手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0012】
【第3発明の作用および効果】すなわち、この第3発明
は前記第1発明および第2発明を組み合わせたもので、
画像信号の信号強度の平均値に基づいて傷判断閾値を決
定するとともに探傷条件の異常を判断するようにしたの
であり、螢光磁粉の散布量や紫外線強度などの探傷条件
の異常に拘らず常に高い精度で探傷できるとともに、そ
の探傷条件の異常を簡単且つ迅速に検知できるようにな
り、装置の信頼性が大幅に向上する。
【0013】
【課題を解決するための第4の手段】第4発明は、前記
第1および第2の目的を達成するためのもので、(a)
表面に螢光磁粉が付着された長尺の被検査材の長手方向
へ相対移動させられ、前記表面を複数のブロックに分割
して撮像する撮像装置と、(b)その撮像装置と一体的
に前記被検査材に対して相対移動させられて前記表面に
紫外線を照射する照射手段と、(c)前記撮像装置から
1ブロック毎に出力される画像信号の信号強度を傷判断
閾値と比較して前記表面の傷の有無を判断する傷判断手
段とを有する螢光磁粉式自動探傷装置において、(d)
前記1ブロック毎の画像信号の信号強度の平均値を求め
る演算手段と、(e)その演算手段によって求められた
平均値に基づいて1ブロック毎に前記傷判断閾値を決定
する閾値決定手段と、(f)前記演算手段によって求め
られた各ブロックの平均値を相互に比較して探傷条件の
異常を判断する第1異常判断手段と、(g)前記演算手
段によって求められた各ブロックの平均値を平均して予
め設定された基準値と比較することにより探傷条件の異
常を判断する第2異常判断手段とを有することを特徴と
する。
【0014】
【第4発明の作用および効果】この第4発明は、長尺の
被検査材の長手方向へその被検査材と撮像装置とを相対
移動させ、被検査材の表面を複数のブロックに分割して
探傷するもので、各ブロック毎に画像信号の信号強度の
平均値を求めて傷判断閾値を決定し、その傷判断閾値に
基づいて傷の有無を判断する。したがって、例えば螢光
磁粉の散布量や濃度にむらが有る場合など、1本の被検
査材の中で探傷条件が異なる場合でも、常に高い精度で
探傷を行うことができる。
【0015】また、上記各ブロックにおける信号強度の
平均値を相互に比較して探傷条件の異常を判断している
ため、例えば多数のノズルを用いて螢光磁粉を散布して
いる場合には、かかる異常判断により目詰り等の異常を
有するノズルを特定することができるなど、磁粉付着装
置や紫外線照射手段の異常を極め細かく検知することが
できる。各ブロックにおける信号強度の平均値を平均
し、予め設定された基準値と比較することによっても探
傷条件の異常を判断しているため、紫外線ランプの劣化
など探傷条件の長期的な変化にも対応でき、探傷条件の
異常を確実に判断することが可能で、高い信頼性が得ら
れる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0017】図1は、本発明の一実施例である螢光磁粉
式自動探傷装置(以下、単に探傷装置という)10の斜
視図で、図2はその断面図、図3は制御系統を説明する
図である。これ等の図において、強磁性体製の鋼材であ
る被検査材12は、方形断面を有して長尺状を成してお
り、複数の検査台14により長手方向の稜線が上下左右
に位置する略水平な姿勢で位置固定に支持されている。
そして、その被検査材12の長手方向に移動させられる
一対の検査ユニット16によって、外周の表面18(上
側の2面)に存在する傷が検出されるようになってい
る。磁粉探傷法は、表面若しくは表面近傍の傷(欠陥)
を迂回して流れる漏洩磁束により、強磁性体の粉である
磁粉をその傷部分に集中的に吸着させて、その磁粉模様
から傷の有無や位置を調べる方法であり、上記被検査材
12は、予め磁場に晒されて磁化されているとともに、
その表面18には多数のノズルによる散布やドブ漬けな
どにより螢光磁粉が付着されている。
【0018】被検査材12の上方には、その被検査材1
2の長手方向と平行に一対のガイドレール24および2
6が配設されており、前記検査ユニット16は、この一
対のガイドレール24および26に支持されて走行する
台車28に配設されることにより、被検査材12の全長
に亘って探傷できるようになっている。この台車28に
は、制御装置56から供給される駆動信号SD1によっ
て正逆両方向へ回転駆動されるサーボモータ30が配設
されており、このサーボモータ30の駆動力がタイミン
グベルト32を介して駆動輪34および36に伝達され
ることにより、台車28はガイドレール24,26上を
所定の移動速度Vで走行させられる。サーボモータ30
にはエンコーダ38が設けられており、台車28の移動
速度Vに対応する回転角度信号SA1が制御装置56に
供給される。一方のガイドレール24にはその上面に噛
合歯40が形成されているとともに、そのガイドレール
24上を転動する一方の駆動輪34の外周には、上記噛
合歯40と噛み合う噛合歯42が設けられており、それ
らの噛合歯40および42の噛合いによって、台車28
は駆動輪34の回転角度に正確に対応してガイドレール
24上を移動する。
【0019】上記台車28は矩形の箱形状を成してお
り、一対の検査ユニット16は、その台車28内におい
て予め定められた所定の位置関係に配置された反射鏡4
4、テレビカメラ46、紫外線ランプ48等をそれぞれ
備えて構成されている。一対の検査ユニット16は被検
査材12の表面18のうち斜め上方を向いた2面を同時
に探傷するようになっており、それぞれの反射鏡44、
テレビカメラ46、紫外線ランプ48等は、被検査材1
2の軸心を通る鉛直な平面に対して対称的に配置されて
いる。反射鏡44はサーボモータ50の出力軸に取り付
けられて、その出力軸の軸心Oを含む平面内に形成され
た鏡面52が軸心Oまわりに回動させられるようになっ
ており、サーボモータ50は、上記軸心Oが被検査材1
2の長手方向すなわち台車28の移動方向と直角で且つ
被検査材12の表面18と平行となる姿勢で台車28に
固定されている。また、テレビカメラ46は、その撮像
レンズの光軸が台車28の移動方向と平行で上記軸心O
と直交するように取り付けられており、被検査材12の
表面18からの光が反射鏡44を介して入射させられる
ことにより、表面18の螢光磁粉の模様を撮像するよう
になっている。このテレビカメラ46は撮像装置に相当
し、入射光量に対応して強度変化する画像信号SVを前
記制御装置56へ出力する。
【0020】上記反射鏡44は、図4に示すように、台
車28の移動に拘らずテレビカメラ46による表面18
の撮像範囲が所定時間一定に維持されるようにするため
のもので、予め定められた所定の角度範囲を台車28の
移動速度Vに同期して回動させられる。サーボモータ5
0は、台車28の移動速度Vに基づいて前記制御装置5
6から供給される駆動信号SD2に従って作動させられ
るとともに、その回動角度を表す回動角度信号SA2が
エンコーダ54から制御装置56に供給される。この反
射鏡44の回動は、移動速度Vに基づいて定められる所
定のタイミングで繰り返し行われ、これにより、表面1
8が複数のブロックに分割されて順次撮像される。図4
の斜線は、テレビカメラ46による撮像範囲を表してお
り、図4の(a)〜(c)はブロックnを台車28の移
動に拘らず略静止状態で撮像している。図4の(d)
は、(a)の回動位置まで反射鏡44が戻り回動させら
れ、これによりテレビカメラ46の撮像範囲は次のブロ
ックn+1へ移動する。なお、かかるテレビカメラ46
は、被検査材12の幅方向すなわち図4の上下方向へ水
平走査するとともに、長手方向へ垂直走査するようにな
っている。
【0021】前記紫外線ランプ48は照射手段に相当す
るもので、上記反射鏡44の回動に伴って台車28に対
して相対的に変化するテレビカメラ46の撮像範囲の全
てに紫外線を照射できるように、所定の照射範囲を有し
て台車28に取り付けられている。また、被検査材12
の長手方向に延びる4本の稜線のうち左右に位置する一
対の稜線58および60の下方には、一対のエッジ照射
ランプ62が台車28の移動方向において前記反射鏡4
4と略同じ位置に配設されており、稜線58および60
にそれぞれ可視光を照射することにより、撮像画像にお
ける稜線58および60のエッジを明確にする。そのほ
か、被検査材12を挟んで両側に位置して一対の投光器
64および受光器66が配設されている。これらの投光
器64および受光器66は光電スイッチとして機能する
もので、投光器64から受光器66に向かって発せられ
た光が遮られていない初期位置から、台車28が移動を
開始したあと被検査材12の探傷開始側の端末68を通
過することによってその光が遮られることを検出し、こ
の検出信号SPに基づいて被検査材12の探傷開始時点
を制御装置56が判断できるようになっている。
【0022】制御装置56は、CPU、ROM、RAM
等を有するマイクロコンピュータを備えて構成されてお
り、予めROMに記憶されたプログラムに従ってRAM
の一時記憶機能を利用しつつ演算処理を行い、前記駆動
信号SD1,SD2を出力することにより、台車28を
移動させるとともにその台車28の移動に同期して反射
鏡44を回動させる。また、テレビカメラ46から供給
される画像信号SVに基づいて、表面18の傷マップを
作成する。以下、図5のフローチャートを参照しつつ、
画像信号SVの信号処理を具体的に説明する。
【0023】先ず、ステップS1では、反射鏡44の回
動角度に基づいて画像信号SVの取込みタイミングか否
かを判断し、YESになるとステップS2で画像信号S
Vを取り込む。この画像信号SVを取り込むタイミング
は、反射鏡44の回動により表面18を略静止状態で撮
像している時間に定められ、例えば前記図4の(a)〜
(c)の時間である。次のステップS3では、取り込ん
だ画像信号SVが表す撮像画像の中から、探傷すべき表
面18のみから成る探傷エリアを設定する。例えば、図
6の一点鎖線Aは、前記図2の右側の検査ユニット16
のテレビカメラ46の撮像範囲、すなわち画像信号SV
が表す撮像画像の範囲で、斜線で示す範囲Bは探傷エリ
アであるが、この探傷エリアBのうち被検査材12の長
手方向の範囲B1 は撮像画像Aに対して予め定められて
いる。また、被検査材12の長手方向と直角な幅方向の
範囲B2 は、その幅方向における画像信号SVの信号強
度変化に基づいて稜線60を判別し、設定器等により予
め設定された表面18の幅寸法に応じて定められる。稜
線60にはエッジ照射ランプ62によって可視光が照射
されており、画像信号SVの信号強度Iは稜線60の部
分で急激に変化しているため、稜線60は高い精度で判
別される。以下の各ステップでは、上記探傷エリアBの
範囲内の画像信号SVのみが信号処理される。
【0024】ステップS4では、被検査材12の長手方
向すなわち図6の左右方向に関して画像信号SVを平滑
化し、ノイズを除去する。被検査材12は長手方向に圧
延されたもので、表面傷は通常長手方向に長く、上記の
ように長手方向に平滑化が行われても実際の傷に起因す
る信号は殆ど影響を受けない。ステップS5では、上記
探傷エリアB内の画像信号SVの信号強度Iの平均値I
avを算出し、ステップS6では、その平均値Iavに基づ
いて例えばその2〜4倍程度の値を傷判断閾値THに設
定する。
【0025】ステップS7では、被検査材12の幅方向
すなわち図6の上下方向に関して微分処理(差分処理)
を行い、画像信号SVの信号強度Iの変化を急峻にして
画像を鮮鋭化する。次のステップS8では、その信号強
度Iと前記傷判断閾値THとを比較してI>THの部分
を傷候補として抽出し、ステップS9において、その傷
候補の繋がりパターンによりノイズと考えられるものを
除去する。これは、例えば傷候補が被検査材12の長手
方向に連続していない場合はノイズと判断して除去する
もので、次のステップS10では、ノイズとして除去さ
れた後の傷候補を最終的な傷と判断して、その傷位置を
記憶する。
【0026】以上の各ステップにより、複数に分割され
た表面18の一つのブロックに対する探傷処理は終了す
る。これ等の各ステップは、図4の(c)から(d)の
状態へ反射鏡44が戻り回動させられ、次のブロックの
画像信号SVの取込みを開始するまでの間に行われる。
そして、次のステップS11では、被検査材12の一つ
の表面18に対する探傷が全て終了したか否かを、例え
ば前記受光器66の検出信号SP等に基づいて判断し、
探傷が終了するまでステップS1以下を繰り返し実行す
る。これにより、表面18に対する探傷処理が、図4の
各ブロック毎に行われる。なお、総てのブロックの画像
信号SVを取り込んだ後に、各ブロック毎にステップS
3以下の探傷処理を実行するようにしても良い。
【0027】一つの表面18に対する探傷が総て終了
し、ステップS11の判断がYESになると、ステップ
S12において、各ブロックの探傷エリアBを繋ぎ合わ
せて表面18全域の傷位置を表す傷マップを作成する。
各ブロックの探傷エリアBは、被検査材12の長手方向
において互いにオーバーラップするように予め設定され
ている。
【0028】次のステップS13では、各ブロックの探
傷処理においてそれぞれ前記ステップS5で算出された
平均値Iavを相互に比較し、探傷条件の異常判断を行
う。具体的には、例えば各ブロックの平均値Iavを平均
してTIavを求め、平均値IavがTIavの例えば50〜
90%程度の範囲で定められた所定値以下のブロックで
は、探傷条件に何等かの異常が存在するものと判断す
る。この実施例では、紫外線ランプ48は台車28に取
り付けられているため、各ブロックにおける紫外線の照
射条件は略同じであると考えられ、螢光磁粉に分布むら
があると考えられる。例えば、被検査材12を位置固定
に配置し、同じく位置固定に配設された多数のノズルで
螢光磁粉を散布する場合には、平均値Iavが低い部分の
ブロックのノズルに目詰り等の異常が存在するものと考
えられるのであり、そのブロックを表す異常ランプの点
灯等により作業者に異常を知らせる。平均値IavとTI
avとの差が比較的小さい場合など、必要に応じて同じブ
ロックの異常が所定回数だけ継続した場合に異常表示を
行うようにしても良い。
【0029】また、次のステップS14では、上記各ブ
ロックの平均値Iavの平均TIavが予め定められた基準
値Im より小さいか否かにより、探傷条件の異常判断を
行い、異常ランプの点灯等により作業者に異常を知らせ
る。基準値Im は、螢光磁粉が正常に付着され且つ紫外
線ランプ48が正しく紫外線を照射している場合の平均
的な信号強度Iの例えば50〜90%程度の値で、定期
点検の際などに設定され、これにより紫外線ランプ48
の劣化に伴う経時的な紫外線強度の低下や、螢光磁粉の
経時的な濃度低下などの異常を判断できる。この場合に
も、必要に応じて異常状態が所定回数だけ継続した場合
に異常表示を行うようにしても良い。
【0030】ここで、かかる本実施例の探傷装置10
は、ステップS5で画像信号SVの信号強度Iの平均値
Iavを算出した後、ステップS6でその平均値Iavに基
づいて傷判断閾値THを求め、ステップS8ではその傷
判断閾値THと信号強度Iとを比較して傷判断を行うよ
うになっているため、螢光磁粉の散布量や濃度、紫外線
強度などの変化に起因して被検査材12からの光強度が
変化し、更に画像信号SVの信号強度Iが変化しても、
その画像信号SVの強度変化に応じて傷判断閾値THが
変化することにより、常に高い精度で傷の有無を判断で
きるようになる。
【0031】また、本実施例では長尺の被検査材12の
表面18を複数のブロックに分けて探傷するとともに、
各ブロック毎に画像信号SVの信号強度Iの平均値Iav
を求めて傷判断閾値THを決定し、その傷判断閾値TH
に基づいて傷の有無を判断するようになっているため、
例えば螢光磁粉の散布量や濃度にむらが有る場合など、
1本の被検査材12の一つの表面18の中で探傷条件が
異なる場合でも、常に高い精度で探傷を行うことができ
る。
【0032】一方、ステップS13では、各ブロックに
おける信号強度Iの平均値Iavを相互に比較して探傷条
件の異常判断を行い、ブロック毎におけるノズル目詰り
等の異常を検出するようになっているとともに、ステッ
プS14では、その平均値Iavの平均TIavと予め定め
られた基準値Im とを比較して、紫外線ランプ48の劣
化に伴う経時的な紫外線強度の低下や、螢光磁粉の経時
的な濃度低下などの異常を検出するようになっているた
め、そのような探傷条件の異常を迅速且つ確実に知るこ
とができ、探傷条件の変動に拘らず常に高い精度で探傷
できることと相俟って装置の信頼性が大幅に向上する。
また、そのような紫外線強度や磁粉散布状態等を直接検
知して監視する大掛かりな監視設備が必ずしも必要でな
くなるため、磁粉付着装置等を含めた探傷装置10が全
体としてコンパクトに且つ安価に構成されるとともに、
定期点検などの作業者の負担が軽減される。
【0033】本実施例では、制御装置56による一連の
信号処理のうちステップS5を実行する部分が演算手段
に相当し、ステップS6を実行する部分が閾値決定手段
に相当し、ステップS8を実行する部分が傷判断手段に
相当し、ステップS13を実行する部分が第1異常判断
手段に相当し、ステップS14を実行する部分が第2異
常判断手段に相当する。
【0034】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0035】例えば、前記実施例では被検査材12に対
して検査ユニット16を移動させながら探傷する場合に
ついて説明したが、検査ユニット16を固定して被検査
材12を移動させるようにしても良い。被検査材12を
暗室内に位置固定に配置し、位置固定に配設された多数
の紫外線ランプで表面18に紫外線を照射した状態でテ
レビカメラ46を移動させて探傷することもできる。
【0036】また、前記実施例では反射鏡44を介して
略静止状態で表面18を撮像するようになっていたが、
台車28の移動速度が遅い場合などには、反射鏡44を
用いることなくテレビカメラ46で直接表面18を撮像
することもできる。
【0037】また、前記実施例では方形断面を有する長
尺の被検査材12を自動探傷する場合について説明した
が、被検査材の断面形状や大きさ等は適宜変更され得
る。表面18の2面を同時に探傷する場合に限らず、1
面のみを探傷する場合や、3面以上を同時に探傷する場
合であっても良いことは勿論、1面に対して複数の検査
ユニット16を配設することも可能である。
【0038】また、前記実施例では画像信号SVの信号
強度Iの平均値Iavに基づいて傷判断閾値THを設定す
るとともに、平均値Iavに基づいて異常判断を行うよう
になっていたが、何れか一方のみを行うだけでも良い。
【0039】また、前記実施例では平均値Iavの2〜4
倍程度の値を傷判断閾値THとしていたが、この倍率は
適宜変更され得るとともに、平均値Iavに所定値を加算
したり、平均値Iavをパラメータとして予め定められた
マップから傷判断閾値THを算出したりするなど、傷判
断閾値THの設定の仕方は適宜定められる。
【0040】また、前記実施例ではステップS13,S
14で2種類の異常判断を行うようになっていたが、何
れか一方の異常判断を行うだけでも良い。異常判断を行
う際の判断値、すなわち平均TIavの何%以下とか基準
値Im の設定の仕方は適宜定められる。1ブロック毎の
平均値Iavを基準値Im と比較して異常判断を行うこと
もできるなど、平均値Iavに基づく異常判断の方法は、
螢光磁粉の付着方法や紫外線の照射方法などに応じて適
宜定めることができる。
【0041】また、前記実施例では一方の稜線60に基
づいて探傷エリアBを設定する場合について説明した
が、例えば図6における上下両側の稜線に光を照射する
などして両側の稜線を検出し、それに基づいて探傷エリ
アBを設定するようにすることも可能である。
【0042】また、前述の実施例では撮像装置としてテ
レビカメラ46が用いられていたが、入射光量に対応し
た画像信号を出力する他の撮像装置が用いられても良
い。
【0043】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である螢光磁粉式自動探傷装
置の要部構成を示す斜視図である。
【図2】図1の自動探傷装置を被検査材の長手方向から
見た断面図である。
【図3】図1の自動探傷装置における各種信号の流れを
説明する図である。
【図4】図1の自動探傷装置における反射鏡の回動角度
と撮像装置の撮像範囲との関係を説明する図である。
【図5】図1の自動探傷装置の探傷処理に関する作動を
説明するフローチャートである。
【図6】図5のステップS3における探傷エリアの設定
方法を説明する図である。
【符号の説明】
10:螢光磁粉式自動探傷装置 12:被検査材 18:表面 46:テレビカメラ(撮像装置) 48:紫外線ランプ(照射手段) 56:制御装置 SV:画像信号 ステップS5:演算手段 ステップS6:閾値決定手段 ステップS8:傷判断手段 ステップS13:第1異常判断手段 ステップS14:第2異常判断手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】螢光磁粉が付着された被検査材の表面に紫
    外線を照射する照射手段と、該表面を撮像して画像信号
    を出力する撮像装置と、該画像信号の信号強度を傷判断
    閾値と比較して前記表面の傷の有無を判断する傷判断手
    段とを有する螢光磁粉式自動探傷装置において、 前記画像信号の信号強度の平均値を求める演算手段と、 該演算手段によって求められた平均値に基づいて前記傷
    判断閾値を決定する閾値決定手段とを有することを特徴
    とする螢光磁粉式自動探傷装置。
  2. 【請求項2】螢光磁粉が付着された被検査材の表面に紫
    外線を照射する照射手段と、該表面を撮像して画像信号
    を出力する撮像装置と、該画像信号の信号強度を傷判断
    閾値と比較して前記表面の傷の有無を判断する傷判断手
    段とを有する螢光磁粉式自動探傷装置において、 前記画像信号の信号強度の平均値を求める演算手段と、 該演算手段によって求められた平均値に基づいて探傷条
    件の異常を判断する異常判断手段とを有することを特徴
    とする螢光磁粉式自動探傷装置。
  3. 【請求項3】螢光磁粉が付着された被検査材の表面に紫
    外線を照射する照射手段と、該表面を撮像して画像信号
    を出力する撮像装置と、該画像信号の信号強度を傷判断
    閾値と比較して前記表面の傷の有無を判断する傷判断手
    段とを有する螢光磁粉式自動探傷装置において、 前記画像信号の信号強度の平均値を求める演算手段と、 該演算手段によって求められた平均値に基づいて探傷条
    件の異常を判断する異常判断手段と、 前記演算手段によって求められた平均値に基づいて前記
    傷判断閾値を決定する閾値決定手段とを有することを特
    徴とする螢光磁粉式自動探傷装置。
  4. 【請求項4】表面に螢光磁粉が付着された長尺の被検査
    材の長手方向へ相対移動させられ、前記表面を複数のブ
    ロックに分割して撮像する撮像装置と、該撮像装置と一
    体的に前記被検査材に対して相対移動させられて前記表
    面に紫外線を照射する照射手段と、前記撮像装置から1
    ブロック毎に出力される画像信号の信号強度を傷判断閾
    値と比較して前記表面の傷の有無を判断する傷判断手段
    とを有する螢光磁粉式自動探傷装置において、 前記1ブロック毎の画像信号の信号強度の平均値を求め
    る演算手段と、 該演算手段によって求められた平均値に基づいて1ブロ
    ック毎に前記傷判断閾値を決定する閾値決定手段と、 前記演算手段によって求められた各ブロックの平均値を
    相互に比較して探傷条件の異常を判断する第1異常判断
    手段と、 前記演算手段によって求められた各ブロックの平均値を
    平均して予め設定された基準値と比較することにより探
    傷条件の異常を判断する第2異常判断手段とを有するこ
    とを特徴とする螢光磁粉式自動探傷装置。
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