JPH0620549A - 消弧室の消弧板製造方法 - Google Patents

消弧室の消弧板製造方法

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JPH0620549A
JPH0620549A JP5048571A JP4857193A JPH0620549A JP H0620549 A JPH0620549 A JP H0620549A JP 5048571 A JP5048571 A JP 5048571A JP 4857193 A JP4857193 A JP 4857193A JP H0620549 A JPH0620549 A JP H0620549A
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aluminum oxide
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Abstract

(57)【要約】 【目的】車両用機器回路などに用いられる接触器および
遮断器などの車両用開閉装置の消弧板の材質の改良に関
する。 【構成】車両用開閉装置の消弧室を構成する耐アーク性
の消弧板において、該消弧板の素材として重量構成比で
80%以上の酸化アルミニウムと、10%以上の珪石とを混
合して、粒度10μm以下に粉砕した粉末に、2.5 %〜2.
7 %の酸化マグネシウムを焼結助剤として添加し、1400
℃〜1600℃の温度にて高圧焼結するセラミックを用いた
ことにある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に車両用機器回路な
どに用いられる接触器および遮断器などの車両用開閉装
置の消弧板の材質の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的な車両用開閉装置の消弧室
は図2に示される。図2はその一例を示す斜視図であ
り、図2において、2つ割りにされた消弧板11を締結部
分11a により一体化し、その両側面に吹消磁極片33をね
じ33a により締着して、その吹消磁極片33の端部間に吹
消コイル22を取り付けてあり、吹消コイル22近傍の消弧
板11内に設けられた消弧室内において接点が開閉するよ
うに構成されている。このような構造においては、消弧
板11は数千度のアーク熱に頻繁にさらされるため、消弧
板11には耐アーク性、耐熱衝撃性および良好な電気絶縁
性を要求されることは勿論であるが、車両用機器として
耐水性の他に機械的ショックに対する十分な強度も要求
される。特に接点の開閉に際して発生するアークによる
消耗に耐え、且つアークを有効に消弧させるのに敵した
材質を選定しなければならない。従来から用いられてい
る消弧板11には、アスベストセメントが最も多く使用さ
れ、稀には磁器が使われることがある。また、マイカ系
のものは消弧特性に欠陥があり、現在はほとんど実用さ
れない。アスベストセメントは石綿繊維を素材とし、ポ
ルトランドセメントを結合材として加えて練り合わせた
ものを主成分とする。これを型に入れ強圧して各種の形
状を形成せしめるが、石綿の量が多いものが良質とされ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アスベストセメントの
消弧板11は通常約3%の残存固有水分を保有しており、
アークにさらされると残存水分の蒸気放出によりアーク
を有効に消弧させる特長を有する。しかしながら、吸水
性があるので、車両用開閉装置が雨や雪にさらされた場
合には消弧板11に水分が浸透し、頻繁に発生するアーク
による高温履歴によって脆弱化が進み、消耗が大きく、
はなはだしい時は破損に至ることもあり、本来の目的と
するところの絶縁の機能を喪失する。更に、数千度の熱
衝撃にさらされる消弧板11の内面は比較的早期に炭化
し、沿面の絶縁抵抗が著しく低下するため、炭化した面
を削整して絶縁性を回復させる作業が不可欠であった。
また、石綿は特性化学物質に指定された人体に対する有
害物資であるため、石綿の工業利用を全面的に禁止して
いる国もあり、日本も同様の措置をとる方向で検討され
つつある。従って、安全な代替材料による消弧板の製作
が要求されている。一方、従来の他の一つの材料である
磁器は、一つあるいは二つ以上の元素化合物が微細粒子
となって結合した緻密で丈夫な焼成品で有る。普通は数
種類の結晶質原料の粉末を混合成型して、1300〜1500℃
にて焼成したものである。このとき原料の一部が溶融し
て他の結晶質部を融合する。冷却した後には、溶融した
部分はガラス質になっている。一般には、バルコン磁
器,コージライト磁器が消弧板11に応用されることがあ
る。
【0004】磁器の特長は、科学的に安定であること,
硬度が大きいこと,絶縁耐力も優れていることなどであ
る。一方、欠点としては、一旦焼成したものは加工する
ことがほとんど不可能であること,焼成時の収縮(焼ち
ぢみ)があるために消弧板のような複雑な形状のものを
正確な寸法で作ることは困難であること,脆いために衝
撃または温度の急変によってひびが生じ易いことなどで
ある。従来消弧板に応用されることのあったジルコン磁
器およびコージライト磁器も前記の欠点を有するため、
特に常時振動が加わる車両用開閉装置の消弧板11として
は、使用中に破損する恐れがあるのでほとんど使われて
いない。磁器の中でアルミナすなわち酸化アルミニウム
(Al23 )を焼成した磁器は優秀な絶縁性を有し、特
に耐熱性に富んでいるが、アルミナの融点が高く2050℃
もあるため、単独に磁器とすることが困難であり、用途
が限られて消弧板11に応用することは不可能とされてい
た。本発明は、上述した点に鑑みて創案されたもので、
その目的とするところは、従来技術の欠点を除去し、高
い機械的強度を有し且つ耐アーク放電特性が長期にわた
り低下する恐れもなく、再現性の良い安定した耐アーク
放電特性を堅持する消弧室の消弧板製造方法を提供する
ものである。
【0005】
【課題を解決すための手段】つまり、その目的を達成す
るための手段は、車両用開閉装置の消弧室を構成する消
弧板の素材として、重量構成比で80%以上の酸化アルミ
ニウムと10%以上の珪石を混合して粒度10μm以下に粉
砕した粉末に2.5 %〜2.7 %の酸化マグネシウムを焼結
助剤として添加し、1400℃〜1600℃の温度にて高圧焼結
するセラミックを使用したことにある。
【0006】
【作用】本出願人は酸化アルミニウムの融点が2000℃以
上であることに着目し、酸化アルミニウムが溶融しなく
とも焼結する方法を見出すべく種々実験を試みた。その
結果、重量構成比で80%以上の酸化アルミニウム粉末
と、融点が約1500℃の珪石の粉末10%以上を混合して、
それらの合計粉末量の90%以上が粒度10μm以下の粉末
になるまで粉砕した後、2.5 %〜2.7 %の酸化マグネシ
ウムを焼結助剤として添加し、1400〜1600℃で高圧焼結
することにより、表面から滑らかで寸法精度がよく、機
械的強度が大きく優秀な電気絶縁性を有しながら、熱伝
導性が著しく良くて且つ再現性の良い安定した耐アーク
放電特性を保有する消弧板を得ることができた。ここ
で、粒度は不特定形状の粉末粒子の大きさを表す。上記
のような1600℃以下の温度では高圧焼結しても酸化アル
ミニウムは溶融しないが、混合された珪石が溶融助剤の
力をも借りて溶融し、酸化アルミニウム微粉末相互間を
結合して一体化する。
【0007】電気絶縁特性のよい酸化アルミニウムの含
有率が80%未満に減少すると、電気絶縁特性は飛躍的に
悪化する。また、珪石の含有率が10%未満であると酸化
アルミニウム微粉末相互間を十分に結合一体化すること
ができず均一に固化しない。酸化アルミニウムと珪石の
混合物を粉砕した粉末の粒度が10μm以下でなく粉末が
粗い場合には、機械的強度に関する各種の値が安定でな
く、且つ均一化されない。添加される焼結助剤としての
酸化マグネシウムが2.5 %未満の場合は、珪石の溶融が
なかなか進展せずに十分に固化が望めない。また2.7 %
を越えると含有する金属イオンが多くなり過ぎて、絶縁
特性が急に悪化する。高圧焼結時の温度が1400℃以下で
は、焼結助剤の力を借りても珪石が溶融せず、従って酸
化アルミニウムが一体固化しない。逆に温度が1600℃を
越すと焼結助剤の金属イオンが気化して、珪石の正常な
溶融が期待できず、且つ一体固化後の仕上がりが緻密で
なくなる。以下、本発明の一実施例を、図面に基づいて
詳述する。
【0008】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す斜視図であ
り、図1において、2つ割りに形成された消弧板1を締
結部品1aで一体化するための貫通穴1bが設けられ、貫通
穴1bの部分には内側に台座が設けられており、貫通穴1b
を貫通する締結部品1aがアークにさらされないように構
成されている。また、消弧板1の外側面には吹消磁極片
3をねじ3aにより締着するためのねじ穴3bが設けられ、
締着された吹消磁極片3によって消弧板1と吹消コイル
3との関係位置が保持できる構造となっている。このよ
うな構成の消弧板の製造方法は下記のごとくである。酸
化アルミニウム(Al23 )80%,珪石(SiO2 )11
%,酸化マグネシウム(MgO)2.6 %,その他酸化カ
ルシウム(CaO)等6.4 %の重量構成比のアルミナセ
ラミックの新素材が、消弧板1に現用されているアスベ
ストセメントおよびジルコン磁器等に比べて著しく優れ
た材質であることを立証するため、JISC2210「電気
絶縁用石綿セメント板」、およびJISC2141「電気絶
縁用セラミック材料試験方法」により、テストピースに
よる比較試験を行った。表1は試験結果の一部である。
【0009】
【表1】
【0010】現用のアスベストセメントの特性値を判断
基準として比較すると、従来の磁器は電気的特性および
吸水率については優れているが、衝撃強度は小さくアス
ベストセメントと同程度である。表1から明らかなよう
に、絶縁性能,吸水率,機械的性能および熱伝導率など
において、新素材セラミックが最も良い特性を示した。
特に、アークが発生するような高電圧を取り扱う際には
常に誘電体損失が問題となるが、誘電体損失の大小を左
右するtan δが著しく改善されて小さくなった。また、
熱伝導率が非常に良いので、アーク発生時における消弧
室内の温度上昇の低減がはかられ、沿面絶縁抵抗の変化
が小さくなり、消弧性能が向上すると共に、非常に再現
性の良い安定した耐アーク放電特性が得られる。本発明
にかかるアルミナセラミック製の消弧板も、焼成完了後
には機械加工することは極めて困難である。従って、貫
通穴1bおよびねじ穴3bも高圧焼結時に同時に成形せしめ
る必要があるが、成形型により高圧焼結することにより
寸法精度を保つことが可能である。
【0011】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、消弧板1について現用の石綿系素材または磁器系素
材を、絶縁性能,吸水率,機械的性能および熱伝導率の
より優れたアルミナセラミックに置き代えることによ
り、吸水せず、消耗が無く、亀裂破壊を生じない、消弧
性能の高い車両用開閉装置の消弧板を得ることができ
る。なお、本発明の派生的効果さして石綿を使用しない
で高性能の消弧板を製造できることも挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明が対象とする消弧板の一例の斜視
図である。
【図2】図2は車両用開閉装置の消弧室の一例の斜視図
である。
【符号の説明】
1 消弧板 1b 貫通穴 3b ねじ穴 11 消弧板 22 吹消コイル 33 吹消磁極片 11a 締結部品 33a ねじ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用開閉装置の消弧室を構成する耐ア
    ーク性の消弧板において、該消弧板の素材として重量構
    成比で80%以上の酸化アルミニウムと、10%以上の珪石
    とを混合して、粒度10μm以下に粉砕した粉末に、2.5
    %〜2.7 %の酸化マグネシウムを焼結助剤として添加
    し、1400℃〜1600℃の温度にて高圧焼結するセラミック
    を用いたことを特徴とする消弧室の消弧板製造方法。
JP5048571A 1993-02-15 1993-02-15 消弧室の消弧板製造方法 Expired - Fee Related JPH0743975B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2024151721A (ja) * 2023-04-13 2024-10-25 三菱電機株式会社 直流遮断器

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