JPH06207338A - ポリビニルアルコール系コード及びその製造法 - Google Patents
ポリビニルアルコール系コード及びその製造法Info
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- JPH06207338A JPH06207338A JP332393A JP332393A JPH06207338A JP H06207338 A JPH06207338 A JP H06207338A JP 332393 A JP332393 A JP 332393A JP 332393 A JP332393 A JP 332393A JP H06207338 A JPH06207338 A JP H06207338A
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- cord
- strength
- tension
- polyvinyl alcohol
- rfl
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高強度、高弾性率を有し、かつくり返しの屈
曲に耐える、タイヤ、オイルブレーキホース、ラジエー
ターホース、消防ホース、コンベアベルト、Vベルトな
どのゴム成型品の補強材として極めて適したポリビニル
アルコール系繊維のディップコードを得る。 【構成】 重合度8000以上のポリビニルアルコール
系繊維糸を低張力下で撚糸、RFL処理、乾燥して、R
FL液が内部まで十分に浸透したコードを作り、次いで
高張力で熱処理することにより、強度15g/d以上、
2.25g/d時の中間伸度が1.5%以下で、かつ高
歪ベルト屈曲疲労における100℃×1万回後の強力保
持率が60%以上であるディップコードを得る。
曲に耐える、タイヤ、オイルブレーキホース、ラジエー
ターホース、消防ホース、コンベアベルト、Vベルトな
どのゴム成型品の補強材として極めて適したポリビニル
アルコール系繊維のディップコードを得る。 【構成】 重合度8000以上のポリビニルアルコール
系繊維糸を低張力下で撚糸、RFL処理、乾燥して、R
FL液が内部まで十分に浸透したコードを作り、次いで
高張力で熱処理することにより、強度15g/d以上、
2.25g/d時の中間伸度が1.5%以下で、かつ高
歪ベルト屈曲疲労における100℃×1万回後の強力保
持率が60%以上であるディップコードを得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温で長時間くり返し
屈曲を受けるタイヤ、オイルブレーキホース、ラジエー
ターホース、消防ホース、コンベアベルト、Vベルト、
タイミングベルトなどの繊維補強ゴム製品の補強材に適
した高強度、高弾性率にして、かつ高耐疲労性に優れた
ポリビニルアルコール(以下PVAと略記する)系コー
ドおよびその製造法に関するものである。
屈曲を受けるタイヤ、オイルブレーキホース、ラジエー
ターホース、消防ホース、コンベアベルト、Vベルト、
タイミングベルトなどの繊維補強ゴム製品の補強材に適
した高強度、高弾性率にして、かつ高耐疲労性に優れた
ポリビニルアルコール(以下PVAと略記する)系コー
ドおよびその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来PVA系繊維は、強度、弾性率、接
着性、耐候性、耐薬品性などの点でポリアミド、ポリエ
ステル、ポリアクリロニトリル系繊維に比べて優れてお
り、産業用資材分野を中心に独自の用途を開拓してき
た。特にゴム補強材として強度、弾性率、耐ゴム疲労性
などの性能が向上したPVA系コードが開発されれば、
苛酷な条件下での安全性、耐久性、軽量性を満足したゴ
ム資材が期待される。
着性、耐候性、耐薬品性などの点でポリアミド、ポリエ
ステル、ポリアクリロニトリル系繊維に比べて優れてお
り、産業用資材分野を中心に独自の用途を開拓してき
た。特にゴム補強材として強度、弾性率、耐ゴム疲労性
などの性能が向上したPVA系コードが開発されれば、
苛酷な条件下での安全性、耐久性、軽量性を満足したゴ
ム資材が期待される。
【0003】ゴム補強用に用いられるコードは、ゴムと
の接着性を高めるために、レゾルシン・ホルムアルデヒ
ド・ラテックス(以下RFLと称す)が表面に付与され
ており(以下、この付与されたコードをディップコード
と称す)、このようなタイヤ用やベルト用のディップコ
ードを得る方法が特開昭64−52842号公報、特開
平1−207435号公報、特開平2−84587号公
報、特開平2−216288号公報、特開平2−249
705号公報などに開示されている。しかしこれらの方
法は、PVA系重合体の重合度が5000以下のPVA
からなる繊維の撚糸コードにRFL液を付着させ、15
0℃×120秒間0.1g/dの張力で乾燥し、200
℃×30〜40秒間1g/dの張力又は0.5〜3.5
%伸長で熱処理したあと、さらに200℃×30〜40
秒間0.5g/dの張力又は0〜0.5%収縮によるノ
ルマライジングを施す方法でディップコード強度は、高
々12g/d程度と低いものであった。また撚数を少な
くすると強度や弾性率は高くなるもののゴム疲労性は低
下し、強度・弾性率と耐疲労性の双方の性能を同時に満
足するものは得られなかった。さらに撚糸コードをRF
L処理する前に予め張力下でヒートセットし強度を高め
る方法も特開昭63−162303号公報、特開昭63
−165548号公報などで公知であるが、RFL液が
コード内部まで浸透しずらい為、コードは硬く耐ゴム疲
労性は十分満足できるものでなかった。
の接着性を高めるために、レゾルシン・ホルムアルデヒ
ド・ラテックス(以下RFLと称す)が表面に付与され
ており(以下、この付与されたコードをディップコード
と称す)、このようなタイヤ用やベルト用のディップコ
ードを得る方法が特開昭64−52842号公報、特開
平1−207435号公報、特開平2−84587号公
報、特開平2−216288号公報、特開平2−249
705号公報などに開示されている。しかしこれらの方
法は、PVA系重合体の重合度が5000以下のPVA
からなる繊維の撚糸コードにRFL液を付着させ、15
0℃×120秒間0.1g/dの張力で乾燥し、200
℃×30〜40秒間1g/dの張力又は0.5〜3.5
%伸長で熱処理したあと、さらに200℃×30〜40
秒間0.5g/dの張力又は0〜0.5%収縮によるノ
ルマライジングを施す方法でディップコード強度は、高
々12g/d程度と低いものであった。また撚数を少な
くすると強度や弾性率は高くなるもののゴム疲労性は低
下し、強度・弾性率と耐疲労性の双方の性能を同時に満
足するものは得られなかった。さらに撚糸コードをRF
L処理する前に予め張力下でヒートセットし強度を高め
る方法も特開昭63−162303号公報、特開昭63
−165548号公報などで公知であるが、RFL液が
コード内部まで浸透しずらい為、コードは硬く耐ゴム疲
労性は十分満足できるものでなかった。
【0004】一方、高重合度のPVA系重合体を用い高
強度、高弾性率繊維を得る方法が特開昭59−1303
14号公報、特開昭61−289112号公報、特開昭
62−85013号公報等で開示され、強度19〜29
g/d、弾性率550〜650g/dの繊維が記載され
ている。本発明者らは、該高強度、高弾性率繊維を用い
前記公知の方法でディップコードを作成したところ、確
かに強度や弾性率が高くなるものの耐ゴム疲労性は今一
歩満足されず、撚数増加で疲労性を向上させると強度や
弾性率が不十分となる事が判明した。
強度、高弾性率繊維を得る方法が特開昭59−1303
14号公報、特開昭61−289112号公報、特開昭
62−85013号公報等で開示され、強度19〜29
g/d、弾性率550〜650g/dの繊維が記載され
ている。本発明者らは、該高強度、高弾性率繊維を用い
前記公知の方法でディップコードを作成したところ、確
かに強度や弾性率が高くなるものの耐ゴム疲労性は今一
歩満足されず、撚数増加で疲労性を向上させると強度や
弾性率が不十分となる事が判明した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上の背景を踏まえて
本発明者らは、如何にコード強度や弾性率を高めかつ耐
ゴム疲労性を向上させるかについて鋭意検討した結果、
強度、弾性率の向上には、高重合度PVA系重合体から
なる繊維を用い、撚糸時張力を下げて繊維損傷を少なく
する手段およびRFL付着後の熱処理張力を高め撚縮み
や撚ムラを少なくする手段が有効である事を見出した。
また耐ゴム疲労性向上には、撚糸時やRFL付着時の張
力を低下させてコード内部までRFL液を浸透させる事
によりコードを柔かくして屈曲時のキンク(座屈)や単
糸間摩耗を少なくする事、さらには高重合度PVA系重
合体を用い、結晶間を貫通するタイ分子を多くしてフイ
ブリルを強くする事が有効であることを発見し、本発明
に至ったものである。
本発明者らは、如何にコード強度や弾性率を高めかつ耐
ゴム疲労性を向上させるかについて鋭意検討した結果、
強度、弾性率の向上には、高重合度PVA系重合体から
なる繊維を用い、撚糸時張力を下げて繊維損傷を少なく
する手段およびRFL付着後の熱処理張力を高め撚縮み
や撚ムラを少なくする手段が有効である事を見出した。
また耐ゴム疲労性向上には、撚糸時やRFL付着時の張
力を低下させてコード内部までRFL液を浸透させる事
によりコードを柔かくして屈曲時のキンク(座屈)や単
糸間摩耗を少なくする事、さらには高重合度PVA系重
合体を用い、結晶間を貫通するタイ分子を多くしてフイ
ブリルを強くする事が有効であることを発見し、本発明
に至ったものである。
【0006】すなわち本発明の目的は、高強度、高弾性
率で耐ゴム疲労性に優れたPVA系繊維からなるディッ
プコードを提供することにあり、タイヤ、ベルト、ホー
スなどのゴム補強材として付加価値の高いコードを提供
するものである。
率で耐ゴム疲労性に優れたPVA系繊維からなるディッ
プコードを提供することにあり、タイヤ、ベルト、ホー
スなどのゴム補強材として付加価値の高いコードを提供
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、粘度
平均重合度が8,000以上のPVA系繊維を0.01
〜0.08g/dという低張力下で撚糸し、そして0.
05〜0.15g/dという低張力下でRFL付着を行
い、そして0.07〜0.2g/dという低張力下で乾
燥を行い、その結果RFLをコード内部にまで浸透させ
たあと、0.5〜1.5g/dという高張力下で熱処理
する事により、強度15g/d以上、2.25g/d時
の中間伸度が1.5%以下で、高歪ベルト屈曲疲労にお
ける100℃×1万回後の強力保持率60%以上とい
う、特に高歪の耐ゴム疲労性に優れたPVA系ディップ
コードを得るものである。
平均重合度が8,000以上のPVA系繊維を0.01
〜0.08g/dという低張力下で撚糸し、そして0.
05〜0.15g/dという低張力下でRFL付着を行
い、そして0.07〜0.2g/dという低張力下で乾
燥を行い、その結果RFLをコード内部にまで浸透させ
たあと、0.5〜1.5g/dという高張力下で熱処理
する事により、強度15g/d以上、2.25g/d時
の中間伸度が1.5%以下で、高歪ベルト屈曲疲労にお
ける100℃×1万回後の強力保持率60%以上とい
う、特に高歪の耐ゴム疲労性に優れたPVA系ディップ
コードを得るものである。
【0008】以下本発明の内容をさらに詳細に説明す
る。本発明に言うPVA系重合体とは粘度平均重合度が
8,000以上のものであり、特に好ましくはケン化度
が98モル%以上で分岐度の低い直鎖状のものである。
PVA系重合体の重合度が高いほどネットワーク構造で
多くの結晶を貫通するタイ分子の数が多くなり、高強
度、高弾性率、高耐疲労性が得やすく、好ましくは1
0,000以上、さらに好ましくは15,000以上で
ある。PVA系重合体には5重量%以下の顔料、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、結晶化抑制剤、架橋剤、界面活性
剤などを必要に応じて添加しても支障ない。また本発明
で言うPVA系重合体には、5モル%以下の改質剤を共
重合したものも含まれる。
る。本発明に言うPVA系重合体とは粘度平均重合度が
8,000以上のものであり、特に好ましくはケン化度
が98モル%以上で分岐度の低い直鎖状のものである。
PVA系重合体の重合度が高いほどネットワーク構造で
多くの結晶を貫通するタイ分子の数が多くなり、高強
度、高弾性率、高耐疲労性が得やすく、好ましくは1
0,000以上、さらに好ましくは15,000以上で
ある。PVA系重合体には5重量%以下の顔料、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、結晶化抑制剤、架橋剤、界面活性
剤などを必要に応じて添加しても支障ない。また本発明
で言うPVA系重合体には、5モル%以下の改質剤を共
重合したものも含まれる。
【0009】本発明に用いられるPVA系繊維は、この
ようなPVA系重合体を溶剤に溶解し、湿式、乾湿式、
乾式の紡糸法のいずれかにより紡糸し延伸、熱処理する
ことにより得られる。PVA系重合体の溶剤としては、
グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、3−メチルペンタン−
1,3,5−トリオールなどの多価アルコールやジメチ
ルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、エチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミンおよび水などが単独または混
合して使用される。さらに塩化亜鉛、塩化マグネシウ
ム、ロダンカルシウム、臭化リチウムなどの無機塩水溶
液など該重合体を溶解するものも使用可能である。冷却
でゲル化するような多価アルコールやそれらと水との混
合溶剤あるいはジメチルスルホキシド、ジメチルホルム
アミドやそれらと水との混合溶剤などが紡糸安定となり
易いので好ましい。
ようなPVA系重合体を溶剤に溶解し、湿式、乾湿式、
乾式の紡糸法のいずれかにより紡糸し延伸、熱処理する
ことにより得られる。PVA系重合体の溶剤としては、
グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、3−メチルペンタン−
1,3,5−トリオールなどの多価アルコールやジメチ
ルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、エチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミンおよび水などが単独または混
合して使用される。さらに塩化亜鉛、塩化マグネシウ
ム、ロダンカルシウム、臭化リチウムなどの無機塩水溶
液など該重合体を溶解するものも使用可能である。冷却
でゲル化するような多価アルコールやそれらと水との混
合溶剤あるいはジメチルスルホキシド、ジメチルホルム
アミドやそれらと水との混合溶剤などが紡糸安定となり
易いので好ましい。
【0010】紡糸方式としては、湿式、乾式、乾湿式な
ど一般に用いられるいずれの方式でも何んら支障ない。
中でも乾湿式法を用い、PVA系重合体の溶液を紡糸ノ
ズルより吐出させ、直ちに低温のメタノールやエタノー
ルなどアルコール類あるいはそれらと該溶剤との混合液
さらには無機塩やアルカリを含む水溶液に浸漬して急冷
し均質で透明なゲル繊維を得る方法が好ましい。またゲ
ル繊維の断面変形や膠着を防止し、かつ紡糸時の微結晶
を破壊して延伸倍率を向上させるために溶剤を含んだま
まで2倍以上、好ましくは4倍以上湿延伸するのが良
い。続いてメタノール、エタノールなどのアルコール類
やアセトン、水などの抽出剤で該溶剤のほとんど全部を
除去したあと、油剤を付与して乾燥により該抽出剤を蒸
発させる。これにより紡糸原糸が得られる。
ど一般に用いられるいずれの方式でも何んら支障ない。
中でも乾湿式法を用い、PVA系重合体の溶液を紡糸ノ
ズルより吐出させ、直ちに低温のメタノールやエタノー
ルなどアルコール類あるいはそれらと該溶剤との混合液
さらには無機塩やアルカリを含む水溶液に浸漬して急冷
し均質で透明なゲル繊維を得る方法が好ましい。またゲ
ル繊維の断面変形や膠着を防止し、かつ紡糸時の微結晶
を破壊して延伸倍率を向上させるために溶剤を含んだま
まで2倍以上、好ましくは4倍以上湿延伸するのが良
い。続いてメタノール、エタノールなどのアルコール類
やアセトン、水などの抽出剤で該溶剤のほとんど全部を
除去したあと、油剤を付与して乾燥により該抽出剤を蒸
発させる。これにより紡糸原糸が得られる。
【0011】得られた紡糸原糸を常法により240℃以
上の高温で総延伸倍率(上記湿延伸の倍率と乾熱延伸の
倍率の積)が16倍以上となるように乾熱延伸を施した
あと、必要に応じ油剤を付与する。次いで用途に合った
撚数で撚糸し生コードを作製する。例えばラジアルタイ
ヤベルト部用タイヤコードでは1500d/1×2で2
50〜350t/m、あるいは1500d/1×3で2
00〜300t/m、カーカス部用タイヤコードでは1
500d/1×2で350〜550t/m、オイルブレ
ーキホース補強コードでは1500d/1×2で150
〜250t/mなどの諸撚りが用いられる。
上の高温で総延伸倍率(上記湿延伸の倍率と乾熱延伸の
倍率の積)が16倍以上となるように乾熱延伸を施した
あと、必要に応じ油剤を付与する。次いで用途に合った
撚数で撚糸し生コードを作製する。例えばラジアルタイ
ヤベルト部用タイヤコードでは1500d/1×2で2
50〜350t/m、あるいは1500d/1×3で2
00〜300t/m、カーカス部用タイヤコードでは1
500d/1×2で350〜550t/m、オイルブレ
ーキホース補強コードでは1500d/1×2で150
〜250t/mなどの諸撚りが用いられる。
【0012】通常、リング撚糸機により撚糸が行なわれ
るが、この場合撚糸張力を0.01〜0.08g/dに
する必要がある。撚糸張力が0.01g/d未満では、
撚斑を起こして、生コード、ひいてはディップコードの
強度や弾性率が低下し、0.08g/dを超えると撚斑
や撚縮みが少なくコードの強力利用率が向上して、強
度、弾性率が向上するものの繊維が損傷され易く(特に
PVA系繊維はトラベラによる横圧でつぶれ易く)、か
つ撚りがしまっている為RFL液がコード内部に入りず
らく耐ゴム疲労性を低下させるので好ましくない。撚糸
張力は下撚、上撚いずれの場合にも該当し、好ましくは
0.02〜0.06g/dである。
るが、この場合撚糸張力を0.01〜0.08g/dに
する必要がある。撚糸張力が0.01g/d未満では、
撚斑を起こして、生コード、ひいてはディップコードの
強度や弾性率が低下し、0.08g/dを超えると撚斑
や撚縮みが少なくコードの強力利用率が向上して、強
度、弾性率が向上するものの繊維が損傷され易く(特に
PVA系繊維はトラベラによる横圧でつぶれ易く)、か
つ撚りがしまっている為RFL液がコード内部に入りず
らく耐ゴム疲労性を低下させるので好ましくない。撚糸
張力は下撚、上撚いずれの場合にも該当し、好ましくは
0.02〜0.06g/dである。
【0013】このようにして得られた撚糸生コードに、
ゴムとの接着性を向上させる為にRFL液を付着させ、
乾燥−熱処理を施す。なおRFL液組成の代表例は後述
の表1や表3に記載したものであるが、本発明はこれら
に限定されるものではない。このRFL処理において、
RFL液をコード内部まで浸透させる為には高濃度のR
FL液を用い、0.05〜0.15g/dの低張力下で
付着させるのが良い。RFL濃度は15〜30重量%、
好ましくは18〜25重量%であり、該コードに対する
RFL付着率は7〜20重量%、好ましくは9〜15重
量%である。付着率が20重量%を超えるとレゾルシン
とホルマリンの縮合反応を促進させる為に入れてあるア
ルカリが多量に付着し、熱処理時PVA系繊維の分解を
伴って強度低下を来たす。また付着率が7重量%未満の
場合には、ゴムとの接着力が不十分となり耐疲労性が改
善されない。またRFL付着時の張力が0.05g/d
未満では撚斑や撚縮みを減少させる事が困難で強度や弾
性率が向上しない。一方0.15g/dを超えるとRF
L液がコード内部まで浸透しずらく、コードが硬く、キ
ンクバンドや摩耗が多発して耐ゴム疲労性を低下させ
る。
ゴムとの接着性を向上させる為にRFL液を付着させ、
乾燥−熱処理を施す。なおRFL液組成の代表例は後述
の表1や表3に記載したものであるが、本発明はこれら
に限定されるものではない。このRFL処理において、
RFL液をコード内部まで浸透させる為には高濃度のR
FL液を用い、0.05〜0.15g/dの低張力下で
付着させるのが良い。RFL濃度は15〜30重量%、
好ましくは18〜25重量%であり、該コードに対する
RFL付着率は7〜20重量%、好ましくは9〜15重
量%である。付着率が20重量%を超えるとレゾルシン
とホルマリンの縮合反応を促進させる為に入れてあるア
ルカリが多量に付着し、熱処理時PVA系繊維の分解を
伴って強度低下を来たす。また付着率が7重量%未満の
場合には、ゴムとの接着力が不十分となり耐疲労性が改
善されない。またRFL付着時の張力が0.05g/d
未満では撚斑や撚縮みを減少させる事が困難で強度や弾
性率が向上しない。一方0.15g/dを超えるとRF
L液がコード内部まで浸透しずらく、コードが硬く、キ
ンクバンドや摩耗が多発して耐ゴム疲労性を低下させ
る。
【0014】本発明ではRFL付着後の乾燥も、上記R
FL付着時の張力条件と同じ理由により0.07〜0.
2g/dの低張力下で行なわれ、好ましくは0.08〜
0.15g/dである。また温度は80〜150℃であ
り、150℃以上で急激に加熱する事はRFL液中のア
ルカリや水によるPVAの分解や繊維の膠着が生じ、機
械的性能低下を招き易い。また80℃未満では乾燥に長
時間を要し、特定張力を付与した状態で乾燥のために長
時間放置することは装置的に不経済となる。
FL付着時の張力条件と同じ理由により0.07〜0.
2g/dの低張力下で行なわれ、好ましくは0.08〜
0.15g/dである。また温度は80〜150℃であ
り、150℃以上で急激に加熱する事はRFL液中のア
ルカリや水によるPVAの分解や繊維の膠着が生じ、機
械的性能低下を招き易い。また80℃未満では乾燥に長
時間を要し、特定張力を付与した状態で乾燥のために長
時間放置することは装置的に不経済となる。
【0015】次いで、RFLの反応を完了させ繊維に固
着させる為に高温で熱処理するが、この場合0.5〜
1.5g/dの高張力が好適であり、より好ましくは
0.8〜1.2g/dである。0.5g/d未満の張力
では、撚斑や撚縮みの修正が不十分で本発明で言うコー
ド強度や中間伸度(弾性率)を得るのは難しい。また
1.5g/dを超えると単糸切れや繊維断面の変形が起
こってコードが硬くなり、本発明に言う高歪の耐ゴム疲
労性が悪化する。熱処理温度は150〜220℃が好ま
しく、低温ではゴムとの接着性が減少し、高温すぎると
PVAの分解やコード硬化により耐ゴム疲労性が低下す
る。
着させる為に高温で熱処理するが、この場合0.5〜
1.5g/dの高張力が好適であり、より好ましくは
0.8〜1.2g/dである。0.5g/d未満の張力
では、撚斑や撚縮みの修正が不十分で本発明で言うコー
ド強度や中間伸度(弾性率)を得るのは難しい。また
1.5g/dを超えると単糸切れや繊維断面の変形が起
こってコードが硬くなり、本発明に言う高歪の耐ゴム疲
労性が悪化する。熱処理温度は150〜220℃が好ま
しく、低温ではゴムとの接着性が減少し、高温すぎると
PVAの分解やコード硬化により耐ゴム疲労性が低下す
る。
【0016】本発明により得られるRFL処理後のPV
A系ディップコードは、強度が15g/d以上、2.2
5g/d時の中間伸度が1.5%以下の高強度、高弾性
率を示し、かつ歪率の大きいプーリー径20φのベルト
屈曲において100℃×1万回後の強力保持率が60%
以上で、耐ゴム疲労性に優れており、タイヤ、ホース、
ベルトなどのゴム成型品の補強材に適した高性能PVA
系コードであった。
A系ディップコードは、強度が15g/d以上、2.2
5g/d時の中間伸度が1.5%以下の高強度、高弾性
率を示し、かつ歪率の大きいプーリー径20φのベルト
屈曲において100℃×1万回後の強力保持率が60%
以上で、耐ゴム疲労性に優れており、タイヤ、ホース、
ベルトなどのゴム成型品の補強材に適した高性能PVA
系コードであった。
【0017】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではな
い。なお本発明で規定する物性値は以下の方法により測
定されたものである。 (1) PVA系ポリマーの粘度平均重合度(Pa) JIS K−6726に準じ、30℃水溶液の極限粘度
〔η〕の測定値より次式により算出した。 Pa=(〔η〕×104/8.29)1.63
明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではな
い。なお本発明で規定する物性値は以下の方法により測
定されたものである。 (1) PVA系ポリマーの粘度平均重合度(Pa) JIS K−6726に準じ、30℃水溶液の極限粘度
〔η〕の測定値より次式により算出した。 Pa=(〔η〕×104/8.29)1.63
【0018】(2) ヤーン引張強度、初期弾性率 JIS L−1013に準じ、予め調湿されたヤーンを
試長20cmで0.1g/dの初荷重および50%/分
の引張速度にてインストロン4301により破断強伸度
および初期弾性率を求めた。デニールは重量法により測
定した。
試長20cmで0.1g/dの初荷重および50%/分
の引張速度にてインストロン4301により破断強伸度
および初期弾性率を求めた。デニールは重量法により測
定した。
【0019】(3) ディップコード引張強度 JIS−L1017に準じ、試料を20℃、65%RH
の温調室に24時間放置後に試長20cm引張速度10
cm/分初荷重1/20g/dでインストロンTM−M
型、エアー式コード用グリップにて切断強力を測定し
た。一方、撚糸前の原糸ヤーンに予め80回/mの撚り
をかけ、20℃、65%RHに24時間放置後、1/2
0g/d強力下で90m長のかせ捲きを作り、重量測定
よりヤーンデニールを算出する。次いでヤーンデニール
×コード構成本数をコードデニールとし、前記コード切
断強力をコードデニールで割ったものをコード引張強度
と表示した。
の温調室に24時間放置後に試長20cm引張速度10
cm/分初荷重1/20g/dでインストロンTM−M
型、エアー式コード用グリップにて切断強力を測定し
た。一方、撚糸前の原糸ヤーンに予め80回/mの撚り
をかけ、20℃、65%RHに24時間放置後、1/2
0g/d強力下で90m長のかせ捲きを作り、重量測定
よりヤーンデニールを算出する。次いでヤーンデニール
×コード構成本数をコードデニールとし、前記コード切
断強力をコードデニールで割ったものをコード引張強度
と表示した。
【0020】(4) ディップコード中間伸度 引張強度を測定する際に得られる強度−伸度曲線におい
て、強度2.25g/d時の伸度を表わし、コードの引
張弾性率を意味する。
て、強度2.25g/d時の伸度を表わし、コードの引
張弾性率を意味する。
【0021】(5) RFL液および付着率 ディップコードを濃HClで処理してPVA系繊維を溶
解し、未溶解物の重量よりRFL液付着率を算出した。
解し、未溶解物の重量よりRFL液付着率を算出した。
【0022】(6) 接着力 ゴムブロックからディップコードを引抜くのに要する力
であり、ディップコードを5mm厚さのゴムシートでは
さみ、埋め込み長さ10cmの金型にて加硫する。加硫
条件は150℃×45分、ゲージ圧90kg/cm2で
ある。加硫後に得られるゴムブロックからディップコー
ドを引抜き接着力とした。
であり、ディップコードを5mm厚さのゴムシートでは
さみ、埋め込み長さ10cmの金型にて加硫する。加硫
条件は150℃×45分、ゲージ圧90kg/cm2で
ある。加硫後に得られるゴムブロックからディップコー
ドを引抜き接着力とした。
【0023】(7) 耐ゴム疲労性 厚さ0.7mmの生ゴムにディップコードを20本並べ
てコード層を作り、その上に厚さ2.4mmのカバーゴ
ムを置き圧縮側の3層構造物を作製する。さらに伸長側
として同一の3層構造物を別に作製し、これら2枚の3
層構造物を生ゴム層が内側となるように、また厚さ0.
7mmのクッションゴムを中間に挿入して7層からなる
ように重ね合わせ、サンドイッチ状の巾7cm×長42
cm、厚さ約8mmの矩形状シートを作製したあと15
0℃×45分、ゲージ圧90kg/cm2で加硫させ
る。次いで該矩形ベルトをたてに2分割したあとプーリ
ー径20mmのベルト屈曲試験機で100℃×1万回該
ベルトを圧縮疲労させたあと、圧縮側のコードをゴムよ
り取出し、屈曲前後のコード強力より保持率を算出し
た。
てコード層を作り、その上に厚さ2.4mmのカバーゴ
ムを置き圧縮側の3層構造物を作製する。さらに伸長側
として同一の3層構造物を別に作製し、これら2枚の3
層構造物を生ゴム層が内側となるように、また厚さ0.
7mmのクッションゴムを中間に挿入して7層からなる
ように重ね合わせ、サンドイッチ状の巾7cm×長42
cm、厚さ約8mmの矩形状シートを作製したあと15
0℃×45分、ゲージ圧90kg/cm2で加硫させ
る。次いで該矩形ベルトをたてに2分割したあとプーリ
ー径20mmのベルト屈曲試験機で100℃×1万回該
ベルトを圧縮疲労させたあと、圧縮側のコードをゴムよ
り取出し、屈曲前後のコード強力より保持率を算出し
た。
【0024】実施例1および比較例1、2 粘度平均重合度が17,000、ケン化度99.8モル
%のPVAを用い、濃度5.2重量%になるようにジメ
チルスルホキシドに100℃で溶解し、メタノール/ジ
メチルスルホキシド=7/3重量比、5℃の凝固浴で乾
湿式紡糸した。さらに40℃メタノール浴で4倍湿延伸
したあとメタノールで該溶剤をほとんど全部除去し、9
0℃にて乾燥した。得られた紡糸原糸を180℃、20
0℃、250℃の3セクションからなる熱風炉で総延伸
倍率19.5倍になるように乾熱延伸した。得られたヤ
ーンは1500d/400fで強度22g/dと高いも
のであった。
%のPVAを用い、濃度5.2重量%になるようにジメ
チルスルホキシドに100℃で溶解し、メタノール/ジ
メチルスルホキシド=7/3重量比、5℃の凝固浴で乾
湿式紡糸した。さらに40℃メタノール浴で4倍湿延伸
したあとメタノールで該溶剤をほとんど全部除去し、9
0℃にて乾燥した。得られた紡糸原糸を180℃、20
0℃、250℃の3セクションからなる熱風炉で総延伸
倍率19.5倍になるように乾熱延伸した。得られたヤ
ーンは1500d/400fで強度22g/dと高いも
のであった。
【0025】次いで該ヤーンを用い、リングツイスター
にて、撚数31.5t/10cm、張力0.05g/d
でZ方向に下撚を施し、さらに該下撚糸2本を合わせ
て、撚数31.5t/10cm、張力0.03g/dで
S方向に上撚をかけ生コードを作製した。該生コードは
低張力撚糸によりふくらみ、撚縮みは13%を示した。
次ぎに表1に示したRFL液を用い、浸漬法により該生
コードにRFL液を付着させたがその時の張力を0.0
8g/dにして、コードの内部までRFL液を浸透させ
た。引続き張力0.12g/d、100℃×1分間熱風
炉で乾燥したあと張力0.8g/d、200℃×1分間
の熱風処理を施して、ディップコードを作製した。高張
力熱処理により撚縮みや撚斑が減少した。得られたディ
ップコードはRFLが内部まで入っている為柔く、RF
L付着量は9.2重量%であった。また該ディップコー
ドは強度17.2g/d、2.25g/d時の中間伸度
が0.85%を示し、従来に見られない高強度、高弾性
率なコードとなり、ゴム補強材として十分軽量化できる
ものであった。またゴムに対するコードの接着力は2.
9kg/本と十分満足していた。さらに該コードを圧縮
側に入れ、ゴムベルトを作製したあと、20mm径のプ
ーリーを用い100℃×1万回ベルト屈曲後の強力保持
率を調べたところ71%を示し、トラック、バスや高速
乗用車などのタイヤのベルト部のタイヤコードに適した
付加価値の高いものであった。
にて、撚数31.5t/10cm、張力0.05g/d
でZ方向に下撚を施し、さらに該下撚糸2本を合わせ
て、撚数31.5t/10cm、張力0.03g/dで
S方向に上撚をかけ生コードを作製した。該生コードは
低張力撚糸によりふくらみ、撚縮みは13%を示した。
次ぎに表1に示したRFL液を用い、浸漬法により該生
コードにRFL液を付着させたがその時の張力を0.0
8g/dにして、コードの内部までRFL液を浸透させ
た。引続き張力0.12g/d、100℃×1分間熱風
炉で乾燥したあと張力0.8g/d、200℃×1分間
の熱風処理を施して、ディップコードを作製した。高張
力熱処理により撚縮みや撚斑が減少した。得られたディ
ップコードはRFLが内部まで入っている為柔く、RF
L付着量は9.2重量%であった。また該ディップコー
ドは強度17.2g/d、2.25g/d時の中間伸度
が0.85%を示し、従来に見られない高強度、高弾性
率なコードとなり、ゴム補強材として十分軽量化できる
ものであった。またゴムに対するコードの接着力は2.
9kg/本と十分満足していた。さらに該コードを圧縮
側に入れ、ゴムベルトを作製したあと、20mm径のプ
ーリーを用い100℃×1万回ベルト屈曲後の強力保持
率を調べたところ71%を示し、トラック、バスや高速
乗用車などのタイヤのベルト部のタイヤコードに適した
付加価値の高いものであった。
【0026】
【表1】
【0027】比較例1は、実施例1において、従来の如
く撚糸張力を0.1g/d、乾燥張力を0.25g/d
に高めたものであるが、RFLがコード内部に入らず、
RFL付着率は6.7重量%と少なく、コードも硬いも
のであった。得られたディップコードの強度は16.8
g/d、中間伸度は0.88%と実施例1と大差なく、
高性能を示したが、ベルト屈曲の強力保持率は54%に
低下した。
く撚糸張力を0.1g/d、乾燥張力を0.25g/d
に高めたものであるが、RFLがコード内部に入らず、
RFL付着率は6.7重量%と少なく、コードも硬いも
のであった。得られたディップコードの強度は16.8
g/d、中間伸度は0.88%と実施例1と大差なく、
高性能を示したが、ベルト屈曲の強力保持率は54%に
低下した。
【0028】さらに比較例2としてアラミド繊維のケブ
ラーを用い、1500d/1000fで実施例1と同様
の撚糸を施したあと、表3に示すエポキシ液を付着さ
せ、150℃×1分、張力0.1g/dの乾燥と240
℃×1分、張力0.3g/dの熱処理を施したあと、実
施例1と同様の表1のRFL処理を行った。ケブラーは
ゴムとの接着性を上げるためには単にRFL処理するだ
けでは不十分であることより、表2のエポキシ液を予め
付与したものである。得られたディップコードは柔く、
強度は17.3g/d、中間伸度は0.7%と高強度、
高弾性率を示したが、易フイブリル化の為かあるいはゴ
ム接着力が2.2kg/本とやや低い為か高歪のベルト
屈曲で強力保持率は38%と低いものであった。
ラーを用い、1500d/1000fで実施例1と同様
の撚糸を施したあと、表3に示すエポキシ液を付着さ
せ、150℃×1分、張力0.1g/dの乾燥と240
℃×1分、張力0.3g/dの熱処理を施したあと、実
施例1と同様の表1のRFL処理を行った。ケブラーは
ゴムとの接着性を上げるためには単にRFL処理するだ
けでは不十分であることより、表2のエポキシ液を予め
付与したものである。得られたディップコードは柔く、
強度は17.3g/d、中間伸度は0.7%と高強度、
高弾性率を示したが、易フイブリル化の為かあるいはゴ
ム接着力が2.2kg/本とやや低い為か高歪のベルト
屈曲で強力保持率は38%と低いものであった。
【0029】
【表2】
【0030】実施例2 粘度平均重合度23,000のPVAを濃度4.5重量
%になるように190℃のグリセリンに溶解した。次い
でメタノール/グリセリン=8/2、−10℃の凝固浴
にて乾湿式紡糸したあと、170℃と258℃の熱風炉
を用い、総延伸倍率18.5倍となるように乾熱延伸を
行なった。得られた延伸糸は1200d/400fで強
度が22.8g/d、弾性率が580g/dの高性能繊
維であった。その後、リングツイスターを用いて、該延
伸糸に45t/10cmの下撚と該下撚糸2本を合わせ
てさらに45t/10cmの上撚をかけた。この時の撚
糸張力はそれぞれ0.05g/dと0.07g/dであ
った。次に表3で示したRFL液を用い、張力0.11
g/dにてRFLを付着させたあと張力0.15g/
d、100℃×1分の乾燥、さらに張力1.2g/d、
200℃×1分の熱処理を施して、ディップコードを作
製した。得られたディップコードのRFL付着率は1
2.7%であり、高い撚数にもかかわらず強度は16.
4g/d、中間伸度は1.0%と高強度、高弾性率を示
した。ゴムとの接着力は3.7kg/本を示し、さらに
高歪ベルト屈曲後の強力保持率は92%と高く、悪路や
高重量の厳しい環境に耐え、かつ軽量なタイヤのカーカ
ス部材用コードとして従来にない高強力、高耐疲労性を
有するものであった。
%になるように190℃のグリセリンに溶解した。次い
でメタノール/グリセリン=8/2、−10℃の凝固浴
にて乾湿式紡糸したあと、170℃と258℃の熱風炉
を用い、総延伸倍率18.5倍となるように乾熱延伸を
行なった。得られた延伸糸は1200d/400fで強
度が22.8g/d、弾性率が580g/dの高性能繊
維であった。その後、リングツイスターを用いて、該延
伸糸に45t/10cmの下撚と該下撚糸2本を合わせ
てさらに45t/10cmの上撚をかけた。この時の撚
糸張力はそれぞれ0.05g/dと0.07g/dであ
った。次に表3で示したRFL液を用い、張力0.11
g/dにてRFLを付着させたあと張力0.15g/
d、100℃×1分の乾燥、さらに張力1.2g/d、
200℃×1分の熱処理を施して、ディップコードを作
製した。得られたディップコードのRFL付着率は1
2.7%であり、高い撚数にもかかわらず強度は16.
4g/d、中間伸度は1.0%と高強度、高弾性率を示
した。ゴムとの接着力は3.7kg/本を示し、さらに
高歪ベルト屈曲後の強力保持率は92%と高く、悪路や
高重量の厳しい環境に耐え、かつ軽量なタイヤのカーカ
ス部材用コードとして従来にない高強力、高耐疲労性を
有するものであった。
【0031】
【表3】
【0032】実施例3 粘度平均重合度が8,800のPVAを100℃のジメ
チルスルホキシドに溶解し、メタノール/ジメチルスル
ホキシド=7/3、15℃の凝固浴で湿式紡糸した。そ
の後170℃、−245℃の輻射炉で総延伸倍率17倍
となるように乾熱延伸を行ない、1500d/600
f、強度20.6g/dの延伸糸を得た。該延伸糸を用
い、1500d/1×2本、20×20t/10cmの
下撚と上撚をかけ各張力0.02g/dで捲取った。次
いで表2のRFL液にディップしたのち120℃乾燥と
210℃熱処理を施した。その時の張力は各々0.09
g/d、0.12g/d、0.8g/dであり、RFL
付着量は11.5%、ゴム接着力は3.4kg/本を示
した。得られたディップ強度は15.5g/d、中間伸
度は1.1%であり、低撚数にもかかわらず高歪ベルト
屈曲後の強力保持率は67%と高く、高歪のベルトやホ
ースの補強用コードとして好適なものとなった。
チルスルホキシドに溶解し、メタノール/ジメチルスル
ホキシド=7/3、15℃の凝固浴で湿式紡糸した。そ
の後170℃、−245℃の輻射炉で総延伸倍率17倍
となるように乾熱延伸を行ない、1500d/600
f、強度20.6g/dの延伸糸を得た。該延伸糸を用
い、1500d/1×2本、20×20t/10cmの
下撚と上撚をかけ各張力0.02g/dで捲取った。次
いで表2のRFL液にディップしたのち120℃乾燥と
210℃熱処理を施した。その時の張力は各々0.09
g/d、0.12g/d、0.8g/dであり、RFL
付着量は11.5%、ゴム接着力は3.4kg/本を示
した。得られたディップ強度は15.5g/d、中間伸
度は1.1%であり、低撚数にもかかわらず高歪ベルト
屈曲後の強力保持率は67%と高く、高歪のベルトやホ
ースの補強用コードとして好適なものとなった。
【0033】
【発明の効果】本発明により、高強度、高弾性率を有
し、かつくり返しの屈曲に耐える、タイヤ、オイルブレ
ーキホース、ラジエーターホース、消防ホース、コンベ
アベルト、Vベルトなどのゴム成型品の補強材として極
めて適したPVA系繊維のディップコードが得られる。
し、かつくり返しの屈曲に耐える、タイヤ、オイルブレ
ーキホース、ラジエーターホース、消防ホース、コンベ
アベルト、Vベルトなどのゴム成型品の補強材として極
めて適したPVA系繊維のディップコードが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 悟 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内 (72)発明者 西崎 鉄男 岡山市海岸通1丁目2番1号 株式会社ク ラレ内
Claims (2)
- 【請求項1】 粘度平均重合度が8,000以上のポリ
ビニルアルコール系繊維から構成され、レゾルシン・ホ
ルムアルデヒド・ラテックスが付与されたコードであっ
て、強度が15g/d以上、2.25g/d時の中間伸
度が1.5%以下であり、かつ高歪ベルト屈曲疲労にお
ける100℃×1万回後の強力保持率が60%以上であ
るポリビニルアルコール系コード。 - 【請求項2】 粘度平均重合度が8,000以上のポリ
ビニルアルコール系延伸繊維を撚糸し、次いでレゾルシ
ン・ホルムアルデヒド・ラテックス液で処理するに当た
り、該撚糸時張力を0.01〜0.08g/dとし、レ
ゾルシン・ホルムアルデヒド・ラテックス液付着時張力
を0.05〜0.15g/dとし、乾燥時張力を0.0
7〜0.2g/dにしたあと、0.5〜1.5g/dの
張力下で熱処理し、レゾルシン・ホルムアルデヒド・ラ
テックスの繊維に対する付着率を7〜20重量%にする
事を特徴とするポリビニルアルコール系コードの製造
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP332393A JPH06207338A (ja) | 1993-01-12 | 1993-01-12 | ポリビニルアルコール系コード及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP332393A JPH06207338A (ja) | 1993-01-12 | 1993-01-12 | ポリビニルアルコール系コード及びその製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06207338A true JPH06207338A (ja) | 1994-07-26 |
Family
ID=11554154
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP332393A Pending JPH06207338A (ja) | 1993-01-12 | 1993-01-12 | ポリビニルアルコール系コード及びその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06207338A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6319601B1 (en) | 1999-07-16 | 2001-11-20 | Kuraray Co., Ltd. | Polyvinyl alcohol based fibers |
| JP2004019752A (ja) * | 2002-06-14 | 2004-01-22 | Hitachi Cable Ltd | 車両用ブレーキホース |
| JP2015196912A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-09 | 株式会社クラレ | ゴム補強用ディップコード及びその製造方法 |
| JP2016506453A (ja) * | 2012-12-27 | 2016-03-03 | コーロン インダストリーズ インク | ハイブリッド繊維コード及びその製造方法 |
| US11572640B2 (en) | 2017-03-31 | 2023-02-07 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Organic fiber twisted yarn cord |
-
1993
- 1993-01-12 JP JP332393A patent/JPH06207338A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6319601B1 (en) | 1999-07-16 | 2001-11-20 | Kuraray Co., Ltd. | Polyvinyl alcohol based fibers |
| JP2004019752A (ja) * | 2002-06-14 | 2004-01-22 | Hitachi Cable Ltd | 車両用ブレーキホース |
| JP2016506453A (ja) * | 2012-12-27 | 2016-03-03 | コーロン インダストリーズ インク | ハイブリッド繊維コード及びその製造方法 |
| JP2015196912A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-09 | 株式会社クラレ | ゴム補強用ディップコード及びその製造方法 |
| US11572640B2 (en) | 2017-03-31 | 2023-02-07 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Organic fiber twisted yarn cord |
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