JPH06211709A - アリルクロライドの製造方法 - Google Patents

アリルクロライドの製造方法

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JPH06211709A
JPH06211709A JP2484093A JP2484093A JPH06211709A JP H06211709 A JPH06211709 A JP H06211709A JP 2484093 A JP2484093 A JP 2484093A JP 2484093 A JP2484093 A JP 2484093A JP H06211709 A JPH06211709 A JP H06211709A
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孝志 大西
Satoshi Kaneda
智 兼田
Hiroshi Fujii
宏志 藤井
Toshiki Mori
俊樹 森
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 工業的に大量生産されているリナロールを原
料として、ビタミンAの原料となりうるゲラニルスルホ
ンの合成原料として有用なグラニルクロライド、ネリル
クロライド及びリナリルクロライドを好収率かつ安価に
製造できるようにする。 【構成】 リナロールに銅化合物及びアミン類の存在下
に塩化水素を作用させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゲラニルクロライド、
ネリルクロライド及びリナリルクロライド混合物(以
下、アリルクロライドと略記する。また、化学反応式中
でリナロールをL、ゲラニルクロライドをGC、ネリル
クロライドをNCおよびリナリルクロライドをLCと略
記する)の製造方法に関する。これらの化合物は、例え
ばビタミンAの原料であるゲラニルスルホンの合成原料
として有用である(特開昭63−227564号公報、
特開昭63−227565号公報参照)。
【0002】
【従来の技術】従来、アリルクロライドを製造する方法
として、ミルセンあるいはゲラニオール、ネロール及び
リナロールを原料とする方法が広く行われている。ミル
センを原料とする方法としては、銅触媒の存在下で塩化
水素を作用させる方法が知られている(例えば、米国特
許第3016408号明細書など)。またこの方法の改
良として、反応系にアミン類を添加する方法(特開昭6
0−41623号公報、特開昭61−112033号公
報)、スルフィド類を添加する方法(特開昭63−25
0328号公報)などが報告されている。また、ゲラニ
オール、ネロール及びリナロールを原料とする場合、ピ
リジンなどの塩基の存在下で当量以上の塩化チオニル、
三塩化リンなどの、いわゆるクロル化剤を作用させる方
法が行われている(参考例を参照)。しかし、ミルセン
を原料とする場合、ミルセン自体が天然物由来の原料か
ら製造されていることもあり、工業的に大量使用するに
は供給面で不安を残している。これに対して、ゲラニオ
ール、ネロール及びリナロールを原料とする場合、これ
らは石油化学品で安定的に製造されているので、ミルセ
ンのような供給面での不安はない。その反面、塩化チオ
ニルやは三塩化リンなどの高価なクロル化剤を使用しな
ければならないという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかして本発明の目的
は、工業的に大量生産されているリナロールを原料とし
て、高価なハロゲン化剤である塩化チオニルおよび三塩
化リンを使用することなく、安価にアリルクロライドを
製造する方法を提供することにある。
【0004】
【化2】
【0005】
【発明を解決するための手段】本発明によれば、上記課
題は、リナロールに銅化合物及び一般式
【0006】
【化3】 (式中、R1 、R2 およびR3 は同一もしくは異なる水
素原子、又は炭素数1以上の炭化水素基を表わし、
1 、R2 およびR3 の合計炭素数は6以上である)で
示されるアミン類の存在下に塩化水素を作用させること
により達成されることが見出された。
【0007】本発明で用いられる銅化合物は塩化銅、臭
化銅、ヨウ化銅などのハロゲン化銅;炭酸銅;ギ酸銅、
酢酸銅などの低級カルボン酸銅などの第一銅塩もしくは
第二銅塩である。特に塩化第一銅が好ましい。銅化合物
はリナロールに対して、0.01mol%以上、好まし
くは0.05〜10mol%で使用されるが、それ以上
の量で用いられても差し支えない。
【0008】また、本発明で用いられるアミン類は、上
記一般式で示される。R1 、R2 およびR3 は同一もし
くは異なる水素原子および炭素数1以上の炭化水素基を
表わす。炭化水素基としては、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、ノニル、ウンデシル、デシル、ドデシル、オクタデ
シル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコ
シル、トリコシル、テトラコシルなどの直鎖もしくは分
枝状の脂肪族炭化水素基;フェニル、トリル、キシリ
ル、ナフチル、ビフェニルなどのオルト、メタもしくは
パラ異性体を含むアリール基;ベンジル、フェネチルな
どのアラルキル基;シクロブチル、シクロペンチル、シ
クロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなどの
シクロアルキル基などである。なお、R1 、R2 および
3 は合計の炭素数が6以上である。このようなアミン
で代表的なものは、トリエチルアミン、2−エチルヘキ
シルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−2−エチルヘキ
シルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミ
ン、トリデシルアミン、ジステアリルメチルアミン、ジ
シクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルアニリン、
N,N−ジエチルアニリン、ジフェニルアミン、フェニ
ルエチルアミン、メチルベンジルアミンなどである。こ
れらのアミンの使用量はリナロールに対して、0.1m
ol%以上、好ましくは0.5〜10mol%である。
【0009】本発明の反応は、無溶媒で行うことがで
き、もちろん、反応を阻害しない限り、例えば塩化メチ
レンなどの溶媒を使用しても差し支えないが、反応の容
積効率の面からも無溶媒系での反応が推奨される。
【0010】反応は、リナロール、銅化合物およびアミ
ンの混合物、あるいは所望により溶媒を加えた混合物
に、撹拌下で塩化水素を吹き込むことによって行われ
る。吹き込む塩化水素の量はリナロールに対して0.9
〜1.2mol倍である。反応は−10℃〜50℃で行
われる。反応温度を高くすると、リナロールの末端二重
結合への塩化水素付加が顕著となり、反応に不利であ
る。従って、好ましい反応温度は−5℃〜20℃であ
る。反応の進行は、例えばガスクロマトグラフィー(O
V−17、3m、100→150℃、10℃/分で昇
温)で追跡することができる。反応の追跡により、吹き
込む塩化水素の量を調節し、必要以上に過剰量の塩化水
素を反応系に吹き込まないことが大切である。過剰量の
塩化水素は生成物であるアリルクロライドの二重結合に
付加して、結果としてアリルクロライドの収率低下の原
因となる。反応は塩化水素の吹き込みと同時に進行す
る。従って、所定量の吹き込みが終了した時点では、反
応がかなり進んでいる。しかし、反応の追い込みを十分
におこなうためには、その条件下でさらに撹拌を続行し
た後に反応を停止するのがよい。通常、反応を追い込む
のに要する時間は10時間以内である。
【0011】上記の反応により、ゲラニルクロライド、
ネリルクロライドおよびリナリルクロライドの混合物が
得られる。これらの生成比率は反応温度、反応時間、銅
化合物あるいはアミンの種類、量などによって大きく変
動する。例えば、リナロールに対して塩化第一銅0.5
mol%、トリオクチルアミン0.05mol%使用
し、反応温度5〜10℃で1.14mol倍の塩化水素
を吹き込んだときのそれぞれの生成比率は、ゲラニルク
ロライド/ネリルクロライド/リナリルクロライド=5
1/27/22である。
【0012】反応後、反応液に水を加えて目的とする油
分を分離する。油分はヘキサンあるいはトルエンなどの
抽剤を用いて抽出してもよい。油分もしくは抽出した油
分は、5%の塩化アンモニウム水で洗浄、続いて5%重
曹水および水で洗浄したのち、抽剤を使用した場合には
抽剤を留去したのち、目的物を単離することができる。
このようにして製造したアリルクロライドは、例えばビ
タミンA原料であるゲラニルスルホン合成に使用する場
合には、そのまま、精製することなく使用することがで
きる。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0014】実施例1 100mlの三口フラスコにリナロール15.4g
(0.1mol)、塩化第一銅0.05g(0.5mm
ol)およびトリオクチルアミン0.19g(0.5m
mol)をとり、機械的撹拌をした。次いで、反応温度
を5〜10℃に保持しながら、塩化水素を細い管を通し
てゆっくりと液中に吹き込んだ。内温は徐々に上昇し、
液の色は黒みを帯びてきた。塩化水素4.16g(0.
114mol)を約1時間かけて吹き込んだ。吹き込み
終了後、約4時間その温度で撹拌を続けた。次ぎに、こ
の反応混合物を300mlの分液ロートに移し、ヘキサ
ン50gおよび5%の塩化アンモニウム溶液50gを加
えて、よく洗浄した。下層を分離し、上層をさらに5%
の塩化アンモニウム溶液50gで洗浄した。下層を分離
し、上層を5%の重曹水50g、さらに水50gで洗浄
した。ヘキサンをエバポレーターで減圧下に留去し、褐
色の油分16.1gを得た。このものは内部標準法のガ
スクロマトグラフィー分析で、ゲラニルクロライド、ネ
リルクロライドおよびリナリルクロライドの混合物1
3.4gを含んでいた。収率77.7%、リナロールの
変換率は98.1%であった。ゲラニルクロライド、ネ
リルクロライドおよびリナリルクロライドの生成比率
は、ゲラニルクロライド/ネリルクロライド/リナリル
クロライド=51/27/22であった。
【0015】ガスクロマトグラフィー条件 カ ラ ム :0V−17、3m カラム温度 :100−150℃、10℃/分で昇温 内部標準物質:ヘキサデカン
【0016】実施例2〜5 銅化合物、アミンの種類を変化させる以外は、実施例1
と同様にして反応、処理および分析を行った。結果を表
1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】参考例 100mlの三口フラスコにリナロール15.4g
(0.1mol)、ピリジン9.5g(0.12mo
l)をとり、内温を5℃にした。次ぎに、撹拌下で塩化
チオニル12.5g(0.105mol)を約30分か
けて滴下した。滴下と同時に白い沈澱が生じた。滴下
中、反応温度5〜10℃に保持した。滴下終了後、さら
にこの温度で2時間撹拌した。
【0019】次ぎに、この反応混合物を300mlの分
液ロートに移し、水50gを加えて、よく洗浄した。下
層を分離し、上層を5%の重曹水50g、さらに水50
gで洗浄した。ヘキサンをエバポレーターで減圧下に留
去し、褐色の油分15.9gを得た。このものは実施例
1と同様な内部標準法のガスクロマトグラフィー分析の
結果、ゲラニルクロライド、ネリルクロライドおよびリ
ナリルクロライドの混合物12.9gを含んでいた。収
率74.9%。ゲラニルクロライド、ネリルクロライド
およびリナリルクロライドの生成比率は、ゲラニルクロ
ライド/ネリルクロライド/リナリルクロライド=56
/21/23であった。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、リナロールに銅化合物
およびアミン類の存在下に塩化水素を作用させることに
より、ビタミンAの原料となりうるゲラニルスルホンの
合成原料として有用なゲラニルクロライド、ネリルクロ
ライドおよびリナリルクロライドを好収率かつ安価に製
造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 俊樹 新潟県北蒲原郡中条町倉敷町2番28号 株 式会社クラレ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リナロールに銅化合物及び一般式 【化1】 (式中、R1 、R2 およびR3 は同一もしくは異なる水
    素原子、又は炭素数1以上の炭化水素基を表わし、
    1 、R2 およびR3 の合計炭素数は6以上である)で
    示されるアミン類の存在下に塩化水素を作用させること
    を特徴とするゲラニルクロライド、ネリルクロライド及
    びリナリルクロライド混合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 銅化合物が塩化第一銅であり、一般式中
    のR1 、R2 およびR3 がそれぞれ炭素数6以上の炭化
    水素基であることを特徴とする請求項1記載のゲラニル
    クロライド、ネリルクロライド及びリナリルクロライド
    混合物の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000061530A1 (fr) * 1999-04-08 2000-10-19 Sumitomo Chemical Company, Limited Procede de preparation de composes halogenes
JP2000351742A (ja) * 1999-04-08 2000-12-19 Sumitomo Chem Co Ltd ハロゲン化合物の製造法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000061530A1 (fr) * 1999-04-08 2000-10-19 Sumitomo Chemical Company, Limited Procede de preparation de composes halogenes
JP2000351742A (ja) * 1999-04-08 2000-12-19 Sumitomo Chem Co Ltd ハロゲン化合物の製造法

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