JPH0621174B2 - 樹脂表面処理剤及びそれを用いた樹脂表面の処理方法 - Google Patents

樹脂表面処理剤及びそれを用いた樹脂表面の処理方法

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JPH0621174B2
JPH0621174B2 JP61060413A JP6041386A JPH0621174B2 JP H0621174 B2 JPH0621174 B2 JP H0621174B2 JP 61060413 A JP61060413 A JP 61060413A JP 6041386 A JP6041386 A JP 6041386A JP H0621174 B2 JPH0621174 B2 JP H0621174B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は樹脂成形品表面上に親水性、帯電防止性を付与
する樹脂表面処理剤及びこれを用いて樹脂表面を処理す
る方法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来から各種樹脂が多くの分野に利用されているが、そ
の樹脂表面は疎水性で帯電し易いものが多い。例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフイン系樹
脂からの成形品は、その本来の低い表面張力を反映し
て、疎水性で帯電し易い表面を有する。このような疎水
性かつ易帯電性の樹脂表面を親水性化することは、親水
性表面が要求される各種用途に樹脂を適用しようとする
場合、必須な技術である。
この親水性化処理については従来からいくつかの技術が
提案されており、例えば界面活性剤を樹脂表面に塗布す
る方法、あるいはこれを樹脂自体に練り込む方法があ
る。このうち、表面塗布する方法は一時的な親水性化に
は有効であるが、界面活性剤等の処理剤が容易に脱落す
るので親水性の持続効果が小さい。練り込み法は、充分
な親水性を達成するには相当多量の処理剤の混入を必要
とし、また混合不充分、成形品からの処理剤のブリーデ
イング等の問題があるうえ、成形品の機械的特性の低下
や着色を引き起こし易い。
〔発明が解決しようとする問題点〕
一方、重合性の表面コート型の処理剤は、これらの問題
を克服してはいるものの、例えばポリオレフイン系樹脂
等の表面に適用した場合、付着強度が不充分である。ま
た、この重合性表面処理剤には、耐アルカリ性が優れた
ものは未だ提案されていない。耐アルカリ性は濃アルカ
リ溶液と接触して使用する様な用途、例えば電池用隔膜
等においては特に重要な特性である。従来から、この種
用途にはナイロン系樹脂の不織布が使用されているが、
このものは親水性には優れるが耐アルカリ性、長期安定
性が不足している。このため、ポリプロピレン系樹脂の
不織布に次第に代替されつつあるが、ポリプロピレン系
樹脂では親水性が不足している。従つて、これらの事情
から耐アルカリ性に優れ、かつ親水性化効果の大きい表
面処理剤が強く要望されている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、以上の点に鑑み検討を重ねた結果、ポリ
アルケニルアミンのような高分子量のポリアミンが耐ア
ルカリ性に優れ、且つ充分に親水性の樹脂表面を提供し
得ること及びこれを樹脂成形物表面に強固に固着する方
法を見出し、本発明に到達した。
〔発明の構成〕
本発明は、アルケニルアミン重合体またはアルケニルア
ミン及びこれと共重合し得る他の化合物との共重合体で
ある構造を有するポリアミンまたはその塩もしくは四級
化物を含有する樹脂表面処理剤およびアルケニルアミン
重合体またはアルケニルアミン及びこれと共重合し得る
他の化合物との共重合体である構造を有するポリアミン
またはその塩もしくは四級化物並びにラジカル発生剤を
含む表面処理剤を樹脂成形物表面に塗布し、次いで該ラ
ジカル発生剤からラジカルを発生させて該ポリアミンを
成形物表面に固着させる樹脂表面の処理方法である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、アルケニルアミン重合体またはアルケ
ニルアミン及びこれと共重合し得る他の化合物との共重
合体である構造を有するポリアミンまたはその塩もしく
は四級化物としては、通常、下記一般式(I)で表わされ
る重合単位を有する重合体または共重合体が使用され
る。
一般式(I) 〔式中、Aは−NR1R2(式中、R1、R2は水素または炭化
水素基を表わす)または (式中、R3、R4およびR5は炭化水素基を表わす)を表わ
す。Aが−NR1R2の場合にはZは塩を形成し得る化合物
であつて存在してもしなくてもよく、Aが の場合にはZは対イオンである。nは0〜3の整数を表
わす。〕 この重合体の具体例としては、ポリ(ビニルアミン)、
ポリ(アリルアミン)、ポリ(3−ブテニルアミン)、
ポリ(4−ペンテニルアミン)およびこれらのアミノ基
の水素をアルキル置換したもの等が挙げられる。
本発明におけるポリアミンまたはその塩もしくは四級化
物は上記一般式(I)の重合単位を含有する共重合体であ
つてもよいが、この場合に使用する単量体は、共重合可
能なものであれば特に制限はなく、例えばエチレン、ブ
タジエン等のオレフイン類、スチレン等の芳香族ビニル
化合物、アクリル酸、メタアクリル酸及びこれらのエス
テル類、アミド類等の(メタ)アクリル系化合物等を挙
げることができ、またマクロマーと呼ばれる分子量の大
きい単量体も使用可能である。さらに、N−ビニルホル
ムアミドを重合させたポリビニルホルムアミドを酸また
は塩基で分解して得られるビニルアミンとビニルホルム
アミドの共重合体等も使用できる。このものはビニルア
ミン単独重合体と同様に親水性化剤として有効であり、
好ましく用いられる。
ポリアミンのアミノ基は、塩または四級化物の形となつ
ていてもよく、塩の場合の上記一般式(I)中の化合物Z
の具体的な例としては、塩酸、ギ酸、硫酸等の酸が挙げ
られる。また、四級化物はハロゲン化アルキルを用いる
ことにより容易に得ることができる。
ポリアミンとしては、その分子量が、通常少なくとも5
00から数百万程度のものが用いられる。しかし、表面
処理剤としての強度保持および取扱いの容易さの点か
ら、その分子量は1,000〜500,000程度が好
ましい。分子量が小さ過ぎると処理剤自体の溶出が起こ
り易く、逆に大き過ぎる場合にはゲル化が起こり溶解
性、塗工性が低下するので好ましくない。
ポリアミンまたはその塩もしくは四級化物は、単独また
は2種以上を混合して用いることができ、またその効果
を失なわない範囲において他の物質、例えば親水性化剤
として表面処理に用いられる樹脂、単量体、無機化合物
等を配合して使用することができる。
本発明の表面処理剤を樹脂基材表面上に塗布するには特
に制限はないが、通常は溶媒中にポリアミンまたはその
塩もしくは四級化物、及び必要に応じ上記の他の配合剤
を溶解または分散させて表面処理剤とし、これを樹脂基
材表面上に塗布する。溶解または分散用の溶媒として
は、水、アルコール、ケトン、エーテル、エステル等の
極性溶媒あるいはトルエン、キシレン等の非極性溶媒が
使用可能であり、中でも水、アルコールが溶解度も高く
好ましい。塗布する方法としては浸漬法、刷毛塗り法、
スプレー法等公知の方法が採用できる。
しかし、樹脂基材表面に一層強固な表面処理層を形成さ
せるには、前記の表面処理剤を基材に塗布し、これをラ
ジカル発生条件下に置く方法を用いる。この方法は、表
面処理剤と樹脂基材との界面でラジカル反応が起こるよ
うな方法であればいずれの方法であつてもよく、例え
ば、 (1) ポリアミンを含む表面処理剤中にラジカル発生剤
を混入して樹脂表面に塗布した後、ラジカル発生剤の分
解に十分な温度下で処理する、 (2) ポリアミンを含む表面処理剤を塗布した樹脂表面
にラジカル発生に充分な量の電離性放射線、光等を照射
する、 (3) 予め樹脂表面を処理して、ヒドロパーオキシドの
ようなラジカル発生源あるいはラジカル自体を生成させ
た後、ポリアミンを含む表面処理剤を塗布する 等の方法を挙げることが出来る。上記(1)の方法におい
ては、ラジカル発生剤としてベンゾイルパーオキサイド
等の有機パーオキサイドを通常用いるが、過硫酸塩と還
元剤の組合せによるレドツクス型触媒も使用することが
できる。(2)の方法における電離性放射線としてはγ
線、α線、X線、電子線等が挙げられ、ラジカル発生に
充分な線量とエネルギーがあればいずれも利用できる。
また(3)の樹脂表面の前処理としては、有機過酸化物に
よる処理、オゾン処理、放射線照射、光または紫外線照
射、低温プラズマ処理、コロナ放電処理等が適用され
る。
本発明において表面処理の対象となる樹脂としては、固
体表面を有する樹脂であればいずれも適用可能である。
中でもオレフイン系樹脂はその表面特性の改良効果が大
であるので好適であり、この具体的例としてはポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メ
チルペンテン−1、ポリ−3−メチルブテン−1等のα
−オレフイン重合体またはその共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、少量の不飽和カルボン酸またはその
誘導体とα−オレフインからの共重合体等が挙げられ
る。
〔発明の効果〕
本発明の樹脂表面処理剤で各種の樹脂表面を処理すれ
ば、充分な親水性化と帯電防止が可能であり、得られた
表面は耐アルカリ性に優れる。本発明におけるアルケニ
ルアミン(共)重合体は、従来良く知られてきたポリアミ
ン、例えばアミノ基含有アクリル酸誘導体ポリマーの様
なアルカリ加水分解し易いエステル結合、アミド結合を
介さずに、アミノ基と炭素−炭素結合のポリマー主鎖と
が結合しており、耐アルカリ性が強い。耐アルカリ性の
親水性表面は、例えば電池隔膜の表面として有効であ
り、隔膜の親水性化により電池の保液性、電導度を高く
保つことができる。
本発明の表面処理剤を用いれば特に従来困難であつたポ
リオレフイン系樹脂の表面を親水性化し且つ耐アルカリ
性にすることができる。例えばポリプロピレン不織布を
本発明の処理剤で処理すれば、ポリプロピレンの表面に
対する水の接触角が大巾に減少し、アルカリ溶液の浸透
速度が大巾に向上する。この処理を行つた電池隔膜用不
織布は熱アルカリ処理による親水性の低下が見られない
点で特徴的である。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、
本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定さ
れるものではない。
製造例1 ポリアリルアミン溶液の調整 ポリアリルアミン塩酸塩(日東紡績(株)製、分子量1
0,000)5gを、50ccのエタノールに苛性カリ
3.0gを溶解した溶液と混合した。70℃で約5時間
処理したところ塩化カリが白色沈澱として生成した。
過により固体を分離し、上澄液のエタノール溶液を得
た。
実施例1 ポリプロピレンフイルム(厚さ約10μm)の表面に上
記製造例1で得たポリアリルアミンのエタノール溶液2
ccにベンゾイルパーオキサイド0.02gを溶解した液
を塗布した。風乾してアルコールを除去した後100℃
のオーブン中で1時間熱処理し、処理フイルムを大量の
水で十分洗浄した後、80℃で乾燥した。処理したフイ
ルムの水との接触角を測定したところ約36゜であつ
た。一方、未処理フイルムの水との接触角は約110゜
であつた。
実施例2〜4 以下に示す3種類の電池隔膜用不織布〜から、中央
部に直径3.5cmの円を描いた5cm×5cmの正方形の試
験片を調整した。
ポリプロピレン製不織布 無水マレイン酸変性ポリプロピレン糸 (0.9デニール)/ポリプロピレン糸(1デニール)
の70/30混合品(目付53g/m2、厚さ0.27m
m) ポリプロピレン製不織布 ポリプロピレン糸(0.5デニール)/ポリプロピレン
糸(1.2デニール)の30/70混合品(目付60g
/m2、厚さ0.30mm) ポリプロピレン製不織布 日本バイリーン(株)製FT−350(目付75g/m2、厚
さ0.22mm);この試験片〜を、60℃の30%
苛性カリ溶液で処理したのち水洗乾燥した。次いで、実
施例1と同じポリアリルアミンとベンゾイルパーオキサ
イドのエタノール溶液に試験片を充分浸漬した後、液を
切り、100℃のオーブン中で1時間熱処理し、大量の
水で充分洗浄した後、80℃で乾燥した。被着したポリ
アリルアミンの量を後記表−1に示す。
次いで、この不織布をさらに60℃、30%苛性カリ溶
液で処理した。
上記の処理の各段階での試験片を30%苛性カリ溶液表
面上に静かに浮かべ、苛性カリ溶液が浸透して不織布上
面の円内が完全にぬれるまでの時間を測定し、ぬれ性の
尺度とした。その結果を後記表−1に示す。
実施例5 ポリビニルホルムアミドを塩酸処理して得たポリビニル
アミン塩酸塩(ビニルホルムアミド含量3モル%;ηsp
/C=7.0、食塩水溶媒中で測定)を製造例1と同様の
方法でエタノール中で中和した。このポリビニルアミン
は高分子量のものであつたので、濃度を7mg/mlとし
た。
この溶液10ccにベンゾイルパーオキサイド20mgを添
加した溶液を前記のポリプロピレン製不織布(苛性カ
リ処理済のもの)に含浸後、以下前記実施例2と同様に
処理した。ポリビニルアミンの被着量は0.48/m2
あつた。
実施例2と同様にぬれ性の試験を行つた。結果を後記表
−1に示す。
実施例6 加水分解率97%のポリビニルホルムアミド分解処理ポ
リビニルアミン(ηsp/C=2.6、食塩水溶媒中で測
定)を用い、前記ポリプロピレン製不織布を実施例5
と同様に処理を行い、ぬれ性の試験を行なつた。
結果を下記表−1に示す。
比較例1〜4 前記ポリプロピレン製不織布〜および不織布とし
てナイロン製不織布(日本バイリーン(株)製FT−21
6、目付87g/m2、厚さ0.22mm)の同様の試験片
にポリアルケニルアミン処理をせず、苛性カリ処理のみ
を施した。
実施例2と同様にぬれ性の試験を行つた。結果を下記表
−2に示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルケニルアミン重合体またはアルケニル
    アミン及びこれと共重合し得る他の化合物との共重合体
    である構造を有するポリアミンまたはその塩もしくは四
    級化物を含有することを特徴とする樹脂表面処理剤。
  2. 【請求項2】ポリアミンまたはその塩もしくは四級化物
    が下記一般式(I)で表わされる重合単位を有する重合体
    または共重合体である特許請求の範囲第1項記載の樹脂
    表面処理剤。 一般式(I) 〔式中、Aは−NR1R2(式中、R1、R2は水素または炭化
    水素基を表わす)または (式中、R3、R4およびR5は炭化水素基を表わす)を表わ
    す。Aが−NR1R2の場合にはZは塩を形成し得る化合物
    であつて存在してもしなくてもよく、Aが の場合にはZは対イオンである。nは0〜3の整数を表
    わす。〕
  3. 【請求項3】アルケニルアミン重合体またはアルケニル
    アミン及びこれと共重合し得る他の化合物との共重合体
    である構造を有するポリアミンまたはその塩もしくは四
    級化物並びにラジカル発生剤を含む表面処理剤を樹脂成
    形物表面に塗布し、次いで該ラジカル発生剤からラジカ
    ルを発生させて該ポリアミンを成形物表面に固着させる
    ことを特徴とする樹脂表面の処理方法。
JP61060413A 1986-03-18 1986-03-18 樹脂表面処理剤及びそれを用いた樹脂表面の処理方法 Expired - Lifetime JPH0621174B2 (ja)

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