JPH0621273B2 - 耐候性鋼の錆安定化表面処理法 - Google Patents
耐候性鋼の錆安定化表面処理法Info
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- JPH0621273B2 JPH0621273B2 JP61104300A JP10430086A JPH0621273B2 JP H0621273 B2 JPH0621273 B2 JP H0621273B2 JP 61104300 A JP61104300 A JP 61104300A JP 10430086 A JP10430086 A JP 10430086A JP H0621273 B2 JPH0621273 B2 JP H0621273B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は耐候性鋼を大気中で使用するとき生ずる赤褐色
の錆汁およびフレーク状の赤錆を抑制し、同時に耐候性
鋼表面での防錆性を有する被膜(安定錆と称する)の形
成を促進するための耐候性鋼の錆安定化処理法に関する
ものである。
の錆汁およびフレーク状の赤錆を抑制し、同時に耐候性
鋼表面での防錆性を有する被膜(安定錆と称する)の形
成を促進するための耐候性鋼の錆安定化処理法に関する
ものである。
耐候性鋼は大気中での腐蝕を軽減させるため、P,Cu,
Cr,Ni,Si,Mo等の合金元素を少量添加した低合金鋼で
あり、この合金鋼は大気中で裸で長期間曝露すると、表
面に緻密で保護性を有する安定錆と称される被膜を形成
し、鋼自体の腐蝕を防止するようになる。このため耐候
性鋼は近年建築物もしくは構造物のメインテナンスフリ
ー材料としてその使用が拡大されている。
Cr,Ni,Si,Mo等の合金元素を少量添加した低合金鋼で
あり、この合金鋼は大気中で裸で長期間曝露すると、表
面に緻密で保護性を有する安定錆と称される被膜を形成
し、鋼自体の腐蝕を防止するようになる。このため耐候
性鋼は近年建築物もしくは構造物のメインテナンスフリ
ー材料としてその使用が拡大されている。
上述した安定錆は耐候性鋼中に含有されている上述した
合金元素の作用により、形成される赤錆内部に非晶質化
された特殊な耐腐食性を与える生成物を生ぜしめること
によつて形成される。この赤錆はFe3+、Fe2+の酸化物よ
りなる錆に上述した合金元素が濃縮された組成を有す
る。
合金元素の作用により、形成される赤錆内部に非晶質化
された特殊な耐腐食性を与える生成物を生ぜしめること
によつて形成される。この赤錆はFe3+、Fe2+の酸化物よ
りなる錆に上述した合金元素が濃縮された組成を有す
る。
かかる特色を有する耐候性鋼にも問題がある。例えば上
記安定錆が形成されるまでの初期段階、通常1〜3年の
間著しい赤褐色の錆汁とフレーク状の剥離性の錆(浮
錆)を生ずる、これらは通行人を汚染させたり、他の建
築物、構造物の表面を汚染させたり、また環境の悪い場
所では安定錆の形成が困難であるという欠点を有する。
記安定錆が形成されるまでの初期段階、通常1〜3年の
間著しい赤褐色の錆汁とフレーク状の剥離性の錆(浮
錆)を生ずる、これらは通行人を汚染させたり、他の建
築物、構造物の表面を汚染させたり、また環境の悪い場
所では安定錆の形成が困難であるという欠点を有する。
このため従来耐候性鋼で作られた構造物、建築物の安定
錆形成までの間上述した好ましくない浮錆形成腐食から
護る手段として、紡蝕塗装めつき、ライニング等の手段
がとられたが、これらの方法はこれらによつて形成した
表面被膜そのものの耐腐蝕性に依存した方法であるた
め、これらの被膜が破壊されたり、傷をつけられたりし
た時にはその下にある鋼を保護することができず、補修
が必要となる。
錆形成までの間上述した好ましくない浮錆形成腐食から
護る手段として、紡蝕塗装めつき、ライニング等の手段
がとられたが、これらの方法はこれらによつて形成した
表面被膜そのものの耐腐蝕性に依存した方法であるた
め、これらの被膜が破壊されたり、傷をつけられたりし
た時にはその下にある鋼を保護することができず、補修
が必要となる。
上述した方法に代るものとして、耐候性鋼を化成処理
し、更にその上にラツカー塗装、その他の種々の有機被
膜を形成する方法が知られているが、これらの方法は何
れも化成処理という化学的処理を必要とするので現場で
の作業性に難点があり、高速処理にも問題があり、経済
的に不利である。
し、更にその上にラツカー塗装、その他の種々の有機被
膜を形成する方法が知られているが、これらの方法は何
れも化成処理という化学的処理を必要とするので現場で
の作業性に難点があり、高速処理にも問題があり、経済
的に不利である。
このため耐候性鋼の錆自体を安定化する方法、即ち錆安
定化処理方法が提案された(例えば特公昭53−225
30号、特公昭56−33991号、特公昭58−17
833号、特公昭58−39915号参照)。これらの
方法はブチラール樹脂に酸化鉄、各種金属単体および金
属化合物、りん酸等を加えたものを主成分とする処理液
で耐候性鋼を塗布する方法である。これらの方法は一度
耐候性鋼の表面に塗布すると初期の浮錆を防止すると共
に、安定錆を形成する期間を短縮することができ、以後
のメインテナンスを殆ど必要としない方法である。
定化処理方法が提案された(例えば特公昭53−225
30号、特公昭56−33991号、特公昭58−17
833号、特公昭58−39915号参照)。これらの
方法はブチラール樹脂に酸化鉄、各種金属単体および金
属化合物、りん酸等を加えたものを主成分とする処理液
で耐候性鋼を塗布する方法である。これらの方法は一度
耐候性鋼の表面に塗布すると初期の浮錆を防止すると共
に、安定錆を形成する期間を短縮することができ、以後
のメインテナンスを殆ど必要としない方法である。
しかしながら上述した錆安定化処理方法でも、腐蝕環境
が激しい所例えば水門、橋梁、海洋構造物などのたえず
結露している状態のような環境の下では、浮錆および錆
汁の発生を充分に防止できないことがあることが判つ
た。
が激しい所例えば水門、橋梁、海洋構造物などのたえず
結露している状態のような環境の下では、浮錆および錆
汁の発生を充分に防止できないことがあることが判つ
た。
従つて本発明は、上述した錆安定化表面処理方法の改
良、即ち激しい腐蝕環境の下でも、1回の処理で耐候性
鋼の表面への密着性がすぐれ、安定錆形成性が良好で緻
密で耐候性にすぐれた表面被膜を経済的に有利に形成で
きる方法を提供することにある。
良、即ち激しい腐蝕環境の下でも、1回の処理で耐候性
鋼の表面への密着性がすぐれ、安定錆形成性が良好で緻
密で耐候性にすぐれた表面被膜を経済的に有利に形成で
きる方法を提供することにある。
本発明は0.1〜10重量%のP,Cu,Cr,Ni,Siおよ
びMoの化合物の1種以上、1〜20重量%のFe2O3+Fe3
O4、0.1〜10重量%のりん酸、10〜40重量%の
ビスフエノール系エポキシ樹脂を含有し、残部が溶剤と
塗料補助剤とからなる塗装液を塗布する耐候性鋼の錆安
定化表面処理法にある。
びMoの化合物の1種以上、1〜20重量%のFe2O3+Fe3
O4、0.1〜10重量%のりん酸、10〜40重量%の
ビスフエノール系エポキシ樹脂を含有し、残部が溶剤と
塗料補助剤とからなる塗装液を塗布する耐候性鋼の錆安
定化表面処理法にある。
また本発明は更に0.1〜2重量%のキレート剤および
カツプリング剤の1種以上を含有する塗装液を使用す
る。
カツプリング剤の1種以上を含有する塗装液を使用す
る。
本発明で使用するP,Cu,Cr,Ni,SiおよびMoの化合物
には例えば酸化物、水酸化物、炭酸塩およびりん酸塩が
あり、これらは1種または2種以上の混合物の形で使用
できる。なおハロゲン化合物例えば塩化物および硫酸塩
は耐候性鋼の腐蝕を促進し、かつ処理塗布膜の劣化を早
める原因となるため好ましくない。これらの金属化合物
の添加範囲を0.1〜10重量%としたのは0.1重量
%未満では後述する錆安定化作用が発揮されず、また1
0重量%越えても緻密な安定錆ができるまでの期間がか
わらず、従つて10重量%を越えて添加した効果がな
い。
には例えば酸化物、水酸化物、炭酸塩およびりん酸塩が
あり、これらは1種または2種以上の混合物の形で使用
できる。なおハロゲン化合物例えば塩化物および硫酸塩
は耐候性鋼の腐蝕を促進し、かつ処理塗布膜の劣化を早
める原因となるため好ましくない。これらの金属化合物
の添加範囲を0.1〜10重量%としたのは0.1重量
%未満では後述する錆安定化作用が発揮されず、また1
0重量%越えても緻密な安定錆ができるまでの期間がか
わらず、従つて10重量%を越えて添加した効果がな
い。
本発明で使用するFe2O3とFe3O4の混合物添加範囲を1〜
20重量%としたのは1重量%未満では後述する作用効
果が得られず、また20重量%を越えると塗布処理膜が
脆くなり、剥離の原因となることがあるので好ましくな
い。Fe2O3とFe3O4の混合比は任意でよい。
20重量%としたのは1重量%未満では後述する作用効
果が得られず、また20重量%を越えると塗布処理膜が
脆くなり、剥離の原因となることがあるので好ましくな
い。Fe2O3とFe3O4の混合比は任意でよい。
本発明で使用するりん酸としては種々の形のりん酸、例
えばメタりん酸、ピロりん酸、オルトりん酸、三りん
酸、四りん酸等任意のりん酸を使用できる。これらは
0.1〜10重量%の範囲で使用する。0.1重量%未
満では後述する作用効果が得られず、また10重量%を
越えると塗布処理膜がべとつき、かえつて耐候性鋼への
密着性が阻害されるので好ましくない。
えばメタりん酸、ピロりん酸、オルトりん酸、三りん
酸、四りん酸等任意のりん酸を使用できる。これらは
0.1〜10重量%の範囲で使用する。0.1重量%未
満では後述する作用効果が得られず、また10重量%を
越えると塗布処理膜がべとつき、かえつて耐候性鋼への
密着性が阻害されるので好ましくない。
本発明では使用するビスフエノール系エポキシ樹脂は一
般に下記一般式で表わされる反復単位 からなり、分子内に2個以上のエポキシ基を含有し、分
子量が5000〜200000、水酸基含有量約0.3
5当量/100gのものが好ましい。分子量が5000
未満であると一般に強靭な塗膜が得られないので好まし
くない。また分子量が200000を越えると塗膜が脆
くなり、割れを生じやすくなるため好ましくない。かか
るエポキシ樹脂は市場で入手することができ、例えばユ
ニオンカーバイド・アンド・カーボン・コーポレイシヨ
ン製PKHH(登録商標)、シエル化学社製エピコート(登
録商標)、大日本インキ化学社製エピクロン(登録商
標)がある。これらの樹脂は10〜40重量%の範囲で
使用する。10重量%未満では塗膜性能が悪くなり、目
的とする塗膜性能を得ることができず、また40重量%
を越えると耐候性鋼の安定錆の生成が遅延されるので好
ましくない。
般に下記一般式で表わされる反復単位 からなり、分子内に2個以上のエポキシ基を含有し、分
子量が5000〜200000、水酸基含有量約0.3
5当量/100gのものが好ましい。分子量が5000
未満であると一般に強靭な塗膜が得られないので好まし
くない。また分子量が200000を越えると塗膜が脆
くなり、割れを生じやすくなるため好ましくない。かか
るエポキシ樹脂は市場で入手することができ、例えばユ
ニオンカーバイド・アンド・カーボン・コーポレイシヨ
ン製PKHH(登録商標)、シエル化学社製エピコート(登
録商標)、大日本インキ化学社製エピクロン(登録商
標)がある。これらの樹脂は10〜40重量%の範囲で
使用する。10重量%未満では塗膜性能が悪くなり、目
的とする塗膜性能を得ることができず、また40重量%
を越えると耐候性鋼の安定錆の生成が遅延されるので好
ましくない。
本発明で使用する塗装液は上述した各成分を適当な溶剤
に完全溶解もしくは部分的に溶解した形で形成する。使
用しうる溶剤としてはダイアセトンアルコール、アセト
ン、トルエン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン、セロソルブアセテート等があり、これを単独でまた
は混合物の形で使用する。
に完全溶解もしくは部分的に溶解した形で形成する。使
用しうる溶剤としてはダイアセトンアルコール、アセト
ン、トルエン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン、セロソルブアセテート等があり、これを単独でまた
は混合物の形で使用する。
本発明では更にキレート剤およびカツプリング剤を含有
させるとよい。キレート剤としてはタンニン酸、フイチ
ン酸等が使用でき、カツプリング剤としてはチタネート
カツプリング剤、シランカツプリング剤を使用できる。
これらはそれぞれ単独でおよび両者を混合して使用でき
る。これらは一般に0.1〜2重量%の範囲で使用する
とよい。0.1重量%未満では塗膜の耐候性鋼表面への
密着性を向上させることができず、使用した意義が失わ
れ、2重量%を越えて使用することもできるが、それに
よつて塗布処理膜の付着性に対するそれ以上の向上は得
られないので不経済となる。
させるとよい。キレート剤としてはタンニン酸、フイチ
ン酸等が使用でき、カツプリング剤としてはチタネート
カツプリング剤、シランカツプリング剤を使用できる。
これらはそれぞれ単独でおよび両者を混合して使用でき
る。これらは一般に0.1〜2重量%の範囲で使用する
とよい。0.1重量%未満では塗膜の耐候性鋼表面への
密着性を向上させることができず、使用した意義が失わ
れ、2重量%を越えて使用することもできるが、それに
よつて塗布処理膜の付着性に対するそれ以上の向上は得
られないので不経済となる。
本発明で使用する塗装液には上述した各成分に加えて塗
料補助剤を加えるとよい。かかる塗料補助剤としては着
色顔料、防錆顔料、沈降分離防止剤等通常塗料に使用さ
れる補助剤を加えることができる。これらは必要に応じ
て適宜選択使用すればよい。着色顔料としては例えば、
塗布処理膜を耐候性鋼の天然安定錆の色に近似させるた
め例えばカーボンブラツク、黒鉛を使用でき、防錆顔料
としてはクロム酸塩、りん酸塩、モリブデン酸塩系の顔
料が使用できる。かかる防錆顔料を使用すると、長期間
にわたり、徐々に耐候性鋼の緻密な安定錆を生ぜしめる
ので好ましい。着色顔料および防錆顔料を使用するとき
には0.1〜10重量%の範囲で使用するとよい。0.
1重量%未満ではそれらの効果が充分に達成されず、1
0重量%を越えると塗布処理膜の性状が脆くなり劣化す
るので好ましくない。
料補助剤を加えるとよい。かかる塗料補助剤としては着
色顔料、防錆顔料、沈降分離防止剤等通常塗料に使用さ
れる補助剤を加えることができる。これらは必要に応じ
て適宜選択使用すればよい。着色顔料としては例えば、
塗布処理膜を耐候性鋼の天然安定錆の色に近似させるた
め例えばカーボンブラツク、黒鉛を使用でき、防錆顔料
としてはクロム酸塩、りん酸塩、モリブデン酸塩系の顔
料が使用できる。かかる防錆顔料を使用すると、長期間
にわたり、徐々に耐候性鋼の緻密な安定錆を生ぜしめる
ので好ましい。着色顔料および防錆顔料を使用するとき
には0.1〜10重量%の範囲で使用するとよい。0.
1重量%未満ではそれらの効果が充分に達成されず、1
0重量%を越えると塗布処理膜の性状が脆くなり劣化す
るので好ましくない。
本発明方法に従い、本発明による塗装液を耐候性鋼表面
に塗布すると、鋼表面でのエツチングと、鋼との化合結
合を生ぜしめ、強固に密着した処理膜を形成する。この
ときりん酸および添加したときには防錆顔料が鋼より溶
出するFe2+イオンを難溶性Fe化合物およびFe3+に変化さ
せて錆汚染を防止し、同時にりん酸および本発明で使用
する金属化合物とによつて鋼表面で生成したFe3+イオン
を非晶質の錆に変化させて安定錆の形成を促進する。ま
た本発明により耐候性鋼を処理施工するとき、その表面
に先の熱間圧延時に生成することのある黒皮や錆が完全
に除去されていないとき、本発明に従つてキレート剤お
よび/またはカツプリング剤を添加しておくと、これら
が塗布処理膜−錆−鋼表面を化学的に結合させて接着力
の劣化を補い、強固な接着を生ぜしめることができる。
に塗布すると、鋼表面でのエツチングと、鋼との化合結
合を生ぜしめ、強固に密着した処理膜を形成する。この
ときりん酸および添加したときには防錆顔料が鋼より溶
出するFe2+イオンを難溶性Fe化合物およびFe3+に変化さ
せて錆汚染を防止し、同時にりん酸および本発明で使用
する金属化合物とによつて鋼表面で生成したFe3+イオン
を非晶質の錆に変化させて安定錆の形成を促進する。ま
た本発明により耐候性鋼を処理施工するとき、その表面
に先の熱間圧延時に生成することのある黒皮や錆が完全
に除去されていないとき、本発明に従つてキレート剤お
よび/またはカツプリング剤を添加しておくと、これら
が塗布処理膜−錆−鋼表面を化学的に結合させて接着力
の劣化を補い、強固な接着を生ぜしめることができる。
また本発明で使用するビスフエノール系エポキシ樹脂
は、それ自体が鋼表面と水素結合する密着性のすぐれた
樹脂であり、また耐蝕性、耐薬品性、乾燥性にすぐれて
おり、比較的厚い膜を形成できる。
は、それ自体が鋼表面と水素結合する密着性のすぐれた
樹脂であり、また耐蝕性、耐薬品性、乾燥性にすぐれて
おり、比較的厚い膜を形成できる。
上述した本発明で志望する金属化合物は塗布処理膜中で
りん酸により微量溶解し、イオンの形で保持されている
が、本発明による塗装液で鋼を塗装し、大気中、特に環
境の非常に悪い、例えば酸性雨が振るような環境の下で
は、塗布処理膜の下で長期間の間に徐々に溶解し、金属
イオンとなり、耐候性鋼自身から溶出する合金元素と共
にFeイオンを非晶質の安定錆に変化させる。このためり
ん酸は他の成分と別にしておき、塗布前に塗装液と混合
して使用するとよい。
りん酸により微量溶解し、イオンの形で保持されている
が、本発明による塗装液で鋼を塗装し、大気中、特に環
境の非常に悪い、例えば酸性雨が振るような環境の下で
は、塗布処理膜の下で長期間の間に徐々に溶解し、金属
イオンとなり、耐候性鋼自身から溶出する合金元素と共
にFeイオンを非晶質の安定錆に変化させる。このためり
ん酸は他の成分と別にしておき、塗布前に塗装液と混合
して使用するとよい。
またFe2O3+Fe3O4は、大気中の水分、特に雨、および酸
素の塗布処理膜中での拡散を防止もしくは緩和し、処理
膜の色、性状を天然の安定錆に類似した安定錆とする作
用を有する。
素の塗布処理膜中での拡散を防止もしくは緩和し、処理
膜の色、性状を天然の安定錆に類似した安定錆とする作
用を有する。
またりん酸は処理膜の密着性向上と赤錆汚染防止をする
と共に、生成する錆の非晶質化作用を促進し、安定錆の
形成を促進する。
と共に、生成する錆の非晶質化作用を促進し、安定錆の
形成を促進する。
なおビスフエノール系エポキシ樹脂は前述した如く、比
較的厚い膜を形成するが、他の添加成分を耐候性鋼表面
に薄く均一に保持させる展色剤としての機能も保有す
る。
較的厚い膜を形成するが、他の添加成分を耐候性鋼表面
に薄く均一に保持させる展色剤としての機能も保有す
る。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
実施例 1〜15 下表1に示す各成分を混合してA液を作つた。A液製造
に当つては、先ずビスフエノール系エポキシ樹脂を溶剤
と混合してよく攪拌溶解し、これをボールミルに仕込ん
で他の成分を混入し、分散物の粒度が20μ以下になる
まで混合し、分散させた。表1中に示した数値は重量部
である。
に当つては、先ずビスフエノール系エポキシ樹脂を溶剤
と混合してよく攪拌溶解し、これをボールミルに仕込ん
で他の成分を混入し、分散物の粒度が20μ以下になる
まで混合し、分散させた。表1中に示した数値は重量部
である。
上記A液とは別に、正リン酸20重量部とアセトン80
重量部を攪拌混合してB液を作つた。
重量部を攪拌混合してB液を作つた。
次にA液とB液を使用直前に下記に示す割合で混合して
得られた各混合液をエアスプレーで耐候性鋼に乾燥膜厚
が25μになるように塗装し、7日間室内で乾燥して試
験に供試した。
得られた各混合液をエアスプレーで耐候性鋼に乾燥膜厚
が25μになるように塗装し、7日間室内で乾燥して試
験に供試した。
実施例9ではA液/B液の比を80/20とし、他の実
施例では全てA液/B液の比を90/10とした。
施例では全てA液/B液の比を90/10とした。
比較のため、比較例1では市販の長曝型ウオシユプライ
マーを使用して、同様に塗装し、比較例2では市販の耐
候性鋼錆安定化処理剤を使用した。比較例1のプライマ
ーはブチラール樹脂、フエノール樹脂、ジンククロメー
トZTO、着色顔料、溶剤、添加剤からなる基剤とりん
酸、溶剤、水からなる酸液を混合して使用する神東塗料
社製(商標名シントーウオシュL#20)であり、比較
例2の処理剤はブチラール樹脂、フエノール樹脂、Fe2O
3+Fe3O4、ジンククロメートZTO、着色顔料、溶剤、添
加剤からなる基剤とりん酸、溶剤、水からなる酸液を混
合して使用する神東塗料社製(商標名ラスコールNプラ
イマー)であり、特公昭53−22530号の組成の処
理剤である。
マーを使用して、同様に塗装し、比較例2では市販の耐
候性鋼錆安定化処理剤を使用した。比較例1のプライマ
ーはブチラール樹脂、フエノール樹脂、ジンククロメー
トZTO、着色顔料、溶剤、添加剤からなる基剤とりん
酸、溶剤、水からなる酸液を混合して使用する神東塗料
社製(商標名シントーウオシュL#20)であり、比較
例2の処理剤はブチラール樹脂、フエノール樹脂、Fe2O
3+Fe3O4、ジンククロメートZTO、着色顔料、溶剤、添
加剤からなる基剤とりん酸、溶剤、水からなる酸液を混
合して使用する神東塗料社製(商標名ラスコールNプラ
イマー)であり、特公昭53−22530号の組成の処
理剤である。
上記各実施例および比較例による塗布処理膜を形成した
耐候性錆の試料を塩水噴霧試験(JIS K 5400
7.8)、耐水性試験(JIS K 5400 7.
2)、4カ月大気曝露試験(JIS K 5400 9.
4(3)に準ず)を行なつた。曝露試験試料にはスクラツ
チを入れた。試験結果を下表2に示す。表中◎は異常な
し、○は僅かに点錆有、 は点錆少し有、△は点錆大を示す。一次付着性は耐候性
鋼に乾燥膜厚25μに塗付し、7日間乾燥後、2mm間隔
のゴバン目試験を行なつた。二次付着性は塩水噴霧試
験、耐水性試験終了後1日屋内放置後、曝露試験4カ月
後、2mm間隔のゴバン目試験を行なつた。
耐候性錆の試料を塩水噴霧試験(JIS K 5400
7.8)、耐水性試験(JIS K 5400 7.
2)、4カ月大気曝露試験(JIS K 5400 9.
4(3)に準ず)を行なつた。曝露試験試料にはスクラツ
チを入れた。試験結果を下表2に示す。表中◎は異常な
し、○は僅かに点錆有、 は点錆少し有、△は点錆大を示す。一次付着性は耐候性
鋼に乾燥膜厚25μに塗付し、7日間乾燥後、2mm間隔
のゴバン目試験を行なつた。二次付着性は塩水噴霧試
験、耐水性試験終了後1日屋内放置後、曝露試験4カ月
後、2mm間隔のゴバン目試験を行なつた。
上記表2のデータより明らかな如く、従来の比較例1お
よび2に比較して本発明方法により処理した耐候性鋼は
各試験において外観および密着性すぐれていることが判
る。
よび2に比較して本発明方法により処理した耐候性鋼は
各試験において外観および密着性すぐれていることが判
る。
また、実施例1および比較例1〜2の処理液で処理した
耐候性鋼を神戸市深江湾海面上に浮かべた筏上で3ヶ年
間暴露試験した結果、表3に示すように実施例1の耐候
性鋼には、良好な安定錆が形成されたが、比較例1〜2
の耐候性鋼には良好な安定錆は形成されなかった。
耐候性鋼を神戸市深江湾海面上に浮かべた筏上で3ヶ年
間暴露試験した結果、表3に示すように実施例1の耐候
性鋼には、良好な安定錆が形成されたが、比較例1〜2
の耐候性鋼には良好な安定錆は形成されなかった。
〔発明の効果〕 本発明方法によれば、種々の構築物、建築物例えば橋
梁、鉄塔、水門、車両、建築、海洋構造物などに耐候性
鋼を利用した場合、従来の錆安定化処理法に比較して、
水分、塩分のあるところでも耐錆性にすぐれ、長期間後
には安定錆を形成させることができる。
梁、鉄塔、水門、車両、建築、海洋構造物などに耐候性
鋼を利用した場合、従来の錆安定化処理法に比較して、
水分、塩分のあるところでも耐錆性にすぐれ、長期間後
には安定錆を形成させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−56459(JP,A) 特開 昭58−15570(JP,A) 特公 昭58−39915(JP,B2) 特公 昭53−22530(JP,B2) 特公 昭58−17833(JP,B2) 特公 昭56−33991(JP,B2)
Claims (4)
- 【請求項1】0.1〜10重量%のP,Cu,Cr,Ni,Si
およびMoの化合物の1種以上、1〜20重量%のFe2O3
+Fe3O4、0.1〜10重量%のりん酸、10〜40重
量%のビスフエノール系エポキシ樹脂を含有し、残部が
溶剤と塗料補助剤とからなる塗装液を塗布することを特
徴とする耐候性鋼の錆安定化表面処理方法。 - 【請求項2】塗料補助剤が防錆顔料であり、0.1〜1
0重量%の量である特許請求の範囲第1項記載の方法。 - 【請求項3】0.1〜10重量%のP,Cu,Cr,Ni,Si
およびMoの化合物の1種以上、1〜20重量%のFe2O3
+Fe3O4、0.1〜10重量%のりん酸、10〜40重
量%のビスフエノール系エポキシ樹脂、0.1〜2重量
%のキレート剤およびカツプリング剤の1種以上を含有
し、残部が溶剤と塗料補助剤とからなる塗装液を塗布す
ることを特徴とする耐候性鋼の錆安定化表面処理法。 - 【請求項4】塗料補助剤が防錆顔料であり、0.1〜1
0重量%の量である特許請求の範囲第3項記載の方法。
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|---|---|---|---|
| JP61104300A JPH0621273B2 (ja) | 1986-05-07 | 1986-05-07 | 耐候性鋼の錆安定化表面処理法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61104300A JPH0621273B2 (ja) | 1986-05-07 | 1986-05-07 | 耐候性鋼の錆安定化表面処理法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62260866A JPS62260866A (ja) | 1987-11-13 |
| JPH0621273B2 true JPH0621273B2 (ja) | 1994-03-23 |
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ID=14377072
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61104300A Expired - Fee Related JPH0621273B2 (ja) | 1986-05-07 | 1986-05-07 | 耐候性鋼の錆安定化表面処理法 |
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|---|---|
| JP (1) | JPH0621273B2 (ja) |
Cited By (1)
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| JP2016056411A (ja) * | 2014-09-10 | 2016-04-21 | 東京電力株式会社 | 亜鉛めっき鋼材用の錆処理剤及びそれを用いた補修方法 |
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| JPS5956459A (ja) * | 1982-09-24 | 1984-03-31 | Asahi Denka Kogyo Kk | 塗料組成物 |
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1986
- 1986-05-07 JP JP61104300A patent/JPH0621273B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016056411A (ja) * | 2014-09-10 | 2016-04-21 | 東京電力株式会社 | 亜鉛めっき鋼材用の錆処理剤及びそれを用いた補修方法 |
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| JPS62260866A (ja) | 1987-11-13 |
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