JPH06213872A - 鋼板の結晶粒径測定方法 - Google Patents

鋼板の結晶粒径測定方法

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JPH06213872A
JPH06213872A JP595693A JP595693A JPH06213872A JP H06213872 A JPH06213872 A JP H06213872A JP 595693 A JP595693 A JP 595693A JP 595693 A JP595693 A JP 595693A JP H06213872 A JPH06213872 A JP H06213872A
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crystal grain
steel plate
steel sheet
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JP595693A
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Toshiyuki Yanai
敏志 柳井
Akio Suzuki
紀生 鈴木
Akio Arai
明男 新井
Gakuo Ogawa
岳夫 小川
Masaru Akamatsu
勝 赤松
Tsutomu Morimoto
勉 森本
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コアに鋼板磁化用の励磁コイルと磁化状態検
出用の検出コイルとを施してなる保磁力検出用ヘッドを
用いて被測定鋼板の保磁力を測定することによって間接
的にその鋼板の結晶粒径を求めるに際し、保磁力の方向
依存性の影響を除去して結晶粒径を正確に求める。 【構成】 予め、結晶粒径dが既知の鋼板について鋼板
面内における少なくとも直交する二方向における各保磁
力を保磁力検出用ヘッドを用いて測定し、それらの算術
平均を保磁力平均値HCAとして求めておく。次に、被測
定鋼板について鋼板面内の少なくとも直交する二方向に
おける各保磁力を保磁力検出用ヘッドを用いて測定し、
それらを平均して保磁力平均値HCA′を求め、その保磁
力平均値H CA′と、前記既知の結晶粒径dとそれにおけ
る前記保磁力平均値HCAとから、(d・HCA)/HCA′
の演算により被測定鋼板の結晶粒径を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鉄鋼業における例え
ば連続焼鈍炉の出側において、連続的に走行している冷
延鋼板の保磁力を非接触方式にて鋼板全長にわたってオ
ンラインで測定し、同時にその測定した保磁力を用いて
冷延鋼板の結晶粒径を求めることに適用される、鋼板の
結晶粒径測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、磁性材料である鋼板の保磁力測
定方法としては、被測定鋼板から無端環状の試料を切り
出し、その試料に巻き付けた励磁コイルに励磁電流を流
して磁束が試料中を環状に通るようにし、試料に巻き付
けた検出コイルを用いて試料の磁化状態を調べることに
より、図6に示すように、磁束密度Bと磁界の強さHと
の関係を示すB−H曲線(ヒステリシス曲線)を求め、
oc=ofに相当するHの値である保磁力を測定するように
した方法がとられている。
【0003】ところで、鋼板の保磁力は鋼板の結晶粒径
に反比例すること、つまり鋼板の保磁力は鋼板の結晶粒
径の逆数に比例することが知られている(近角ほか:磁
性体ハンドブック,1070頁,朝倉書房,1987年)。そこ
で、この結晶粒径が鋼板の機械的性質を推定するパラメ
ータの一つであることから、冷延鋼板生産ラインにおい
て連続的に搬送・走行されている鋼板の機械的性質をそ
の鋼板全長にわたってオンラインで検査できるようにす
ることを目的として、本発明者らは、鋼板からその一部
を測定用試料として切り出すことなく鋼板の保磁力を測
定できるようにした鋼板保磁力測定装置を提案し(特願
平4−13271 号)、また、鋼板の保磁力を測定すること
によって間接的にその鋼板の結晶粒径を求めることにつ
いて提案している(第31回計測自動制御学会学術講演予
稿集, 655〜 656頁,1992年)。
【0004】以下、先に提案しこの発明にも係る鋼板保
磁力測定装置について、その構成を示す図である図3
と、その動作を説明するためのタイミングチャート図で
ある図4とを参照しつつ説明する。鋼板保磁力測定装置
E1は、図3に示すように、U字型のコア(フェライトコ
ア)11を有する保磁力検出用ヘッド1と、保磁力測定装
置本体2とから構成されている。そして、保磁力測定装
置本体2は、保磁力検出用ヘッド1の励磁コイル13a,
13bに交流の励磁電流を供給する交流励磁用電源3と、
励磁コイル13a,13bに流れる励磁電流を検出し、これ
に相当する電圧信号を出力するシャント抵抗を用いた励
磁電流検出器4と、保磁力検出用ヘッド1の検出コイル
12に発生する誘起電圧と励磁電流検出器4からの励磁電
流とを入力とし、後述する信号処理を行うことで被測定
鋼板Sの保磁力を求めその信号を出力する信号処理装置
5とによって構成されている。
【0005】上記保磁力検出用ヘッド1は、図3に示す
ように、U字型のコア11の両脚部の各々にコイルを施し
て、交流の励磁電流が供給されることで磁束が、交互
に、一方のコア脚部磁極面から出て被測定鋼板中を通っ
て他方のコア脚部磁極面へ入るように上記両コイルを直
列に接続して励磁コイル13a,13bとし、さらにコア中
央部に検出コイル12を施してなるものである。また、上
記信号処理装置5は、ゲート回路51、微分器52、ゼロ点
検出器53、第1サンプルホールド回路54a、第2サンプ
ルホールド回路54b、及び、演算回路55によって構成さ
れている。ゲート回路51と微分器52及びゼロ点検出器53
は、被測定鋼板を磁化した際に、検出コイル12に発生す
る誘起電圧が磁化半サイクル毎に尖頭値(ピーク値)を
とった時点を検出するためのものであり、サンプルホー
ルド回路54a,54bは、検出コイル12に発生する誘起電
圧が先の磁化半サイクルにおいて尖頭値をとった時点の
励磁電流値と次の磁化半サイクルにおいて尖頭値をとっ
た時点の励磁電流値とを検出するための回路である。ま
た、演算回路55は、上記両励磁電流値の絶対値の平均値
を求め、その値に基づいて被測定鋼板の保磁力を求める
ためのものである。
【0006】次に動作を説明すると、被測定鋼板Sの上
に、保磁力検出用ヘッド1をそのコア11の両脚部磁極面
と被測定鋼板Sとの間に隙間を持たせて配置する。そし
て、保磁力検出用ヘッド1の励磁コイル13a,13bに図
4の(e)に示すように交流の励磁電流を流し、被測定
鋼板Sをその中に磁束を通して磁化すると、保磁力検出
用ヘッド1の検出コイル12には、図4の(b)に示すよ
うに、磁化半サイクル毎にその極性が交互に変化する正
負のパルス状の誘起電圧が出力として発生する。保磁力
は磁束密度がゼロクロスする時の磁界の強さであるか
ら、磁束密度の時間微分を示すものである検出コイル12
の出力が尖頭値(ピーク値)をとる時点を検出し、その
時点の磁界の強さにあたる励磁電流値を検出することに
より、保磁力が求められる。
【0007】さて、検出コイル12の出力がゲート回路51
及び微分器52に与えられ、ゲート回路51からは、図4の
(c)に示すように、基準電位であるゼロボルト点に対
して設定された正の微小閾値を検出コイル12の出力が正
の極性において超えている期間と、負の微小閾値を検出
コイル12の出力が負の極性において超えている期間とで
ハイレベルとなる出力がゼロ点検出器53に入力される。
また、同時に、ゼロ点検出器53には、微分器52から図4
の(d)に示す波形の信号が入力される。
【0008】ゼロ点検出器53は、ゲート回路51の出力が
ハイレベルの期間において微分器52の出力がゼロボルト
点を横切る時点、つまり、検出コイル12の出力が正の尖
頭値をとった時点と負の尖頭値をとった時点とをそれぞ
れ検出する。そして、検出コイル12の出力が正の尖頭値
をとった時、第1サンプルホールド回路54aに第1サン
プルホールド指令信号S1を与える一方、検出コイル12の
出力が負の尖頭値をとった時、第2サンプルホールド回
路54bに第2サンプルホールド指令信号S2を与える。
【0009】第1サンプルホールド回路54aは、上記指
令信号S1が与えられたときの励磁電流検出器4の出力を
サンプリングして保持し、この検出した信号、すなわ
ち、検出コイル12の出力が正の尖頭値をとった時点にお
ける励磁コイル13a,13bの励磁電流値に相当する信号
(IH )を演算回路55に出力する。また、第2サンプル
ホールド回路54bは、上記指令信号S2が与えられたとき
の励磁電流検出器4の出力をサンプリングして保持し、
この検出した信号、すなわち、検出コイル12の出力が負
の尖頭値をとった時点における励磁電流値に相当する信
号(−IH )を演算回路55に出力する。
【0010】演算回路55は、第1サンプルホールド回路
54aの出力(IH )と第2サンプルホールド回路54bの
出力(−IH )とが与えられると、〔(IH )−(−I
H )〕/2の演算を行って被測定鋼板Sの保磁力に対応
する励磁電流値を求め、その励磁電流値に基づいて、予
め求めておいた励磁電流と磁界の強さとの関係から、被
測定鋼板Sの保磁力を求めてその信号を出力するように
している。
【0011】そして従来は、保磁力検出用ヘッドを備え
た上記鋼板保磁力測定装置を用いて鋼板の保磁力の測定
を行い、先に述べたように保磁力と結晶粒径とが反比例
関係にあることを利用して、次に述べる方法にて被測定
鋼板の結晶粒径を求めるようにしていた。すなわち、ま
ず、予め、結晶粒径dが既知の鋼板についてその鋼板面
内におけるある一方向に沿わせて保磁力検出用ヘッドを
位置させ、その鋼板の保磁力Hcを測定しておく。そし
て、結晶粒径を測定すべき被測定鋼板についてその鋼板
面内における一方向に沿わせて上記保磁力検出用ヘッド
を位置させ、被測定鋼板の保磁力Hc′を測定し、その保
磁力Hc′と、上記既知の結晶粒径dとそれにおける上記
保磁力Hcとから、(d・Hc)/Hc′の演算により被測定
鋼板の結晶粒径を求めるようにしていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記保磁力
検出用ヘッドを用いて保磁力を測定することによって間
接的にその鋼板の結晶粒径を測定するに際し、ある種の
鋼板ではその保磁力の値が圧延方向(長手方向)とこれ
と直交する方向(板幅方向)とで相当に異なり、保磁力
に方向依存性があることがわかった。図5は鋼板の保磁
力の方向依存性を示したものである。同図に示すデータ
は、U字型のコアに励磁及び検出用の各コイルを施して
なる上述した保磁力検出用ヘッドを被測定鋼板の上に位
置させてその平面内において角度30°ピッチにて1回転
させ、角度30°ごとにおける保磁力を、鋼板A及び鋼板
Bの各々について測定して得たものである。なお、図5
においては、縦軸は保磁力相当値を示しており、横軸に
おける角度0°及び角度 180°における値が、保磁力検
出用ヘッドを鋼板中を通る磁束が圧延方向となるように
位置させたときのものである。図5から理解されるよう
に、鋼板Aでは、板幅方向(圧延方向と直交する方向)
における保磁力(図5の角度90°, 270°における値)
は、圧延方向におけるそれの約2.5 倍程度の大きさとな
っている。
【0013】このように、ある種の鋼板ではその保磁力
に大きな方向依存性があり、保磁力の方向依存性の程度
は、鋼板によって異なっている。このため、上記従来の
方法では、予め結晶粒径dが既知の鋼板について測定さ
れた保磁力Hcと、結晶粒径を測定すべき被測定鋼板につ
いて測定された保磁力Hc′との保磁力測定方向に関する
対応関係が不一致の場合、例えば、結晶粒径dが既知の
鋼板において上記保磁力Hcが圧延方向における測定値で
あり、被測定鋼板において上記保磁力Hc′が圧延方向と
直交する方向における測定値であるような場合、(d・
Hc)/Hc′の演算により求めた被測定鋼板の結晶粒径
は、実際の結晶粒径に対し大きな誤差が生じたものとな
ることがあるという問題点があった。
【0014】この発明は、上記従来の問題点を解消する
ためになされたものであって、コアに鋼板磁化用の励磁
コイルと磁化状態検出用の検出コイルとを施してなる保
磁力検出用ヘッドを用いて被測定鋼板の保磁力を測定す
ることによって間接的にその被測定鋼板の結晶粒径を求
めるに際し、保磁力の方向依存性による影響をなくして
結晶粒径を正確に求めることができる、鋼板の結晶粒径
測定方法の提供を目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明による鋼板の結晶粒径測定方法は、コア
に鋼板磁化用の励磁コイルと磁化状態検出用の検出コイ
ルとを施してなる保磁力検出用ヘッドを用いて被測定鋼
板の保磁力を測定することによって間接的にその被測定
鋼板の結晶粒径を求める方法において、予め、結晶粒径
dが既知の鋼板について鋼板面内の少なくとも直交する
二方向における各保磁力を前記保磁力検出用ヘッドを用
いて測定し、それらを平均したものを保磁力平均値HCA
として求めておき、次に結晶粒径を測定すべき被測定鋼
板について鋼板面内の少なくとも直交する二方向におけ
る各保磁力を前記保磁力検出用ヘッドを用いて測定し、
それらを平均して保磁力平均値HCA′を求め、その保磁
力平均値HCA′と、前記既知の結晶粒径dとそれにおけ
る前記保磁力平均値HCAとから、(d・HCA)/H CA′
の演算により被測定鋼板の結晶粒径を求めることを特徴
とする。
【0016】
【作用】この発明による鋼板の結晶粒径測定方法におい
ては、鋼板面内における少なくとも直交する二方向にお
ける各保磁力を保磁力検出用ヘッドを用いて測定し、そ
れら測定値を平均したものである保磁力平均値を、結晶
粒径を求めるための情報として用いるようにしている。
これにより、鋼板における保磁力平均値と結晶粒径との
対応関係が一義的に定められて保磁力の方向依存性の影
響を除去でき、結晶粒径を正確に求めることができる。
【0017】
【実施例】以下、この発明をその実施例を示す図面に基
づき説明する。図1はこの発明による方法を実施するた
めの結晶粒径測定装置の構成の一例を示す図である。図
1に示すように、結晶粒径測定装置は、この実施例では
二つの鋼板保磁力測定装置E1,E1′と、これらに接続さ
れたパーソナルコンピュータの如きコンピュータ10とに
より構成されている。なおここで、被測定鋼板Sに対し
その上に非接触にて鋼板圧延方向に沿うように支持具
(図示省略)により位置される保磁力検出用ヘッド1、
及び保磁力測定装置本体2を有する一方の鋼板保磁力測
定装置E1、並びに、上記一方の保磁力検出用ヘッド1に
近接して配され、被測定鋼板Sに対しその上に非接触に
て鋼板圧延方向と直交する方向(板幅方向)に沿うよう
に支持具(図示省略)により位置される保磁力検出用ヘ
ッド1′、及び保磁力測定装置本体2′を有する他方の
鋼板保磁力測定装置E1′の構成は、先に説明した図3に
示すものと同一であるからその説明を省略する。コンピ
ュータ10は、鋼板保磁力測定装置E1,E1′から入力され
る被測定鋼板Sの二方向についての保磁力を用いて、後
述する手順に従って被測定鋼板Sの結晶粒径を演算によ
り求めるためのものである。
【0018】次に上記装置を用いて行うこの発明による
結晶粒径測定方法を説明する。まず、サンプル用鋼板を
用意し、その結晶粒径を顕微鏡写真による周知の切断法
により測定し、その結晶粒径の値dをデータとしてコン
ピュータ10に入力する。さらに、そのサンプル用鋼板に
ついて、上記一方の保磁力検出用ヘッド1を鋼板圧延方
向に沿わせて位置させた際の保磁力を測定し、その測定
値HC1をデータとしてコンピュータ10に入力するととも
に、他方の保磁力検出用ヘッド1′を板幅方向(圧延方
向と直交する方向)に沿わせて位置させた際の保磁力を
測定し、その測定値HC2をデータとしてコンピュータ10
に入力する。コンピュータ10は、HCA=(HC1+HC2)
/2の演算により上記二つの値HC1,HC2を算術平均し
たものを保磁力平均値HCAとして求め、上記既知の結晶
粒径dとそれにおける保磁力平均値HCAとをデータとし
て記憶しておく。
【0019】次いで、結晶粒径を測定すべき被測定鋼板
Sについて、上記一方の保磁力検出用ヘッド1を鋼板圧
延方向に沿わせて位置させた際の保磁力が保磁力測定装
置本体2により測定され、測定された保磁力の値HC1′
を示す出力がコンピュータ10に与えられるとともに、他
方の保磁力検出用ヘッド1′を板幅方向(圧延方向と直
交する方向)に沿わせて位置させた際の保磁力が保磁力
測定装置本体2′により測定され、測定された保磁力の
値HC2′を示す出力がコンピュータ10に与えられる。
【0020】そして、コンピュータ10により、HCA′=
(HC1′+HC2′)/2の演算により保磁力平均値
HCA′が求められ、この保磁力平均値HCA′と、上記予
め求めておいた既知の結晶粒径dとそれにおける保磁力
平均値HCAとから、鋼板の保磁力は鋼板の結晶粒径に反
比例する関係を利用して、d′=(d・HCA)/HCA′
の演算により被測定鋼板Sの結晶粒径d′が求められ
る。
【0021】このように、この発明による方法による
と、コアに鋼板磁化用の励磁コイルと磁化状態検出用の
検出コイルとを施してなる保磁力検出用ヘッドを用いて
鋼板の保磁力を測定することによって間接的にその鋼板
の結晶粒径を求めるに際し、鋼板面内における少なくと
も直交する二方向における各保磁力を保磁力検出用ヘッ
ドを用いて測定し、それら測定値を平均したものである
保磁力平均値を、結晶粒径を求めるための情報として用
いるようにしたので、鋼板における保磁力平均値と結晶
粒径との対応関係が一義的に定められて保磁力の方向依
存性の影響を除去でき、結晶粒径を正確に求めることが
できる。
【0022】なお、この発明による方法においては、保
磁力平均値としては、図1に示す実施例では、被測定鋼
板Sの鋼板圧延方向及び板幅方向(鋼板圧延方向と直交
する方向)における各保磁力を測定し、その平均値を用
いるようにしたが、図5から理解されるように、圧延方
向と板幅方向の既知、未知に無関係に、単に直交する二
方向における各保磁力を平均したものを用いるようにし
てもよい。
【0023】また、図1に示す実施例では、二つの鋼板
保磁力測定装置E1,E1′を使用し、直交する二方向に保
磁力検出用ヘッド1,1′をひとつずつ位置させるよう
にしたが、例えば保磁力検出用ヘッドの励磁コイル端子
及び検出コイル端子の通電をスリップリング方式とし、
保磁力検出用ヘッドを回転可能な構成とすることによ
り、当然ながら、鋼板保磁力測定装置は一つですむこと
になる。図2は、保磁力平均値相当値と結晶粒径との関
係を示す図である。図2に示すデータは、鋼中の炭素値
と熱処理条件とを変えて、結晶粒径だけを変化させたサ
ンプル用鋼板を作製し、それらにおける保磁力平均値を
測定して得たものである。縦軸は、保磁力検出用ヘッド
を角度30゜ピッチにて1回転させ、その角度30゜ごとに
おける各保磁力を算術平均した保磁力平均値を示し、横
軸は、切断法により測定した結晶粒径の逆数を示してお
り、ほぼ線形な結果が得られている。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように、この発明による鋼板
の結晶粒径測定方法によると、コアに鋼板磁化用の励磁
コイルと磁化状態検出用の検出コイルとを施してなる保
磁力検出用ヘッドを用いて鋼板の保磁力を測定すること
によって間接的にその鋼板の結晶粒径を求めるに際し、
鋼板面内における少なくとも直交する二方向における各
保磁力を保磁力検出用ヘッドを用いて測定し、それらを
平均したものである保磁力平均値を、結晶粒径を間接的
に測定するための情報として用いるようにしたものであ
るから、鋼板における保磁力平均値と結晶粒径との対応
関係が一義的に定められて保磁力の方向依存性の影響を
除去でき、結晶粒径を正確に求めることができる。これ
により、冷延鋼板生産ラインにおいて連続的に走行して
いる鋼板の結晶粒径をその鋼板全長にわたってオンライ
ンにて正確に測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による方法を実施するための結晶粒径
測定装置の構成の一例を示す図である。
【図2】この発明に係る保磁力平均値相当値と結晶粒径
との関係を示す図である。
【図3】先に提案しこの発明に係る鋼板保磁力測定装置
の構成を示す図である。
【図4】図3に示す鋼板保磁力測定装置の動作を説明す
るためのタイミングチャート図である。
【図5】鋼板の保磁力の方向依存性を示す図である。
【図6】B−H曲線(ヒステリシス曲線)を示す図であ
る。
【符号の説明】
1,1′…保磁力検出用ヘッド 11…コア 12…検出コ
イル 13a,13b…励磁コイル 2,2′…保磁力測定
装置本体 3…交流励磁用電源 4…励磁電流検出器
5…信号処理装置 51…ゲート回路 52…微分器 53…
ゼロ点検出器 54a…第1サンプルホールド回路 54b…第2サンプル
ホールド回路 55…演算回路 10…コンピュータ E1,
E1′…鋼板保磁力測定装置 S…被測定鋼板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 岳夫 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 赤松 勝 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 森本 勉 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアに鋼板磁化用の励磁コイルと磁化状
    態検出用の検出コイルとを施してなる保磁力検出用ヘッ
    ドを用いて被測定鋼板の保磁力を測定することによって
    間接的にその被測定鋼板の結晶粒径を求める方法におい
    て、予め、結晶粒径dが既知の鋼板について鋼板面内の
    少なくとも直交する二方向における各保磁力を前記保磁
    力検出用ヘッドを用いて測定し、それらを平均したもの
    を保磁力平均値HCAとして求めておき、次に結晶粒径を
    測定すべき被測定鋼板について鋼板面内の少なくとも直
    交する二方向における各保磁力を前記保磁力検出用ヘッ
    ドを用いて測定し、それらを平均して保磁力平均値
    HCA′を求め、その保磁力平均値HCA′と、前記既知の
    結晶粒径dとそれにおける前記保磁力平均値HCAとか
    ら、(d・HCA)/HCA′の演算により被測定鋼板の結
    晶粒径を求めることを特徴とする鋼板の結晶粒径測定方
    法。
JP595693A 1993-01-18 1993-01-18 鋼板の結晶粒径測定方法 Withdrawn JPH06213872A (ja)

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