JPH06218376A - 硝酸とアンモニアの連続分解処理方法および装置 - Google Patents
硝酸とアンモニアの連続分解処理方法および装置Info
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- JPH06218376A JPH06218376A JP1172993A JP1172993A JPH06218376A JP H06218376 A JPH06218376 A JP H06218376A JP 1172993 A JP1172993 A JP 1172993A JP 1172993 A JP1172993 A JP 1172993A JP H06218376 A JPH06218376 A JP H06218376A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 産業廃棄物として不用になった硝酸またはア
ンモニアを窒素ガスに分解して大気中に放出し、環境に
放出する水には窒素を含ませない硝酸とアンモニアの連
続分解処理方法に関する。 【構成】 アンモニア性水溶液中で硝酸アンモニウムを
還元して亜硝酸アンモニウムとする電解還元槽、アンモ
ニアを硝酸で中和する中和槽、中和された水溶液から窒
素と水蒸気を除去する蒸発器、電解還元槽への還流の順
序で溶液を循環し、電極循環液の組成物質濃度を一定と
しながら硝酸とアンモニアを連続的に窒素と水に分解し
て環境に放出する処理方法。 【効果】 一旦硝酸アンモニウムとし、回分的である従
来の処理方法と比較して本発明の連続分解処理方法は電
流利用効率が高く、設備稼働効率は約3倍である。処理
生成物である窒素と水にアンモニアが含まれず、環境に
放出することが容易である。
ンモニアを窒素ガスに分解して大気中に放出し、環境に
放出する水には窒素を含ませない硝酸とアンモニアの連
続分解処理方法に関する。 【構成】 アンモニア性水溶液中で硝酸アンモニウムを
還元して亜硝酸アンモニウムとする電解還元槽、アンモ
ニアを硝酸で中和する中和槽、中和された水溶液から窒
素と水蒸気を除去する蒸発器、電解還元槽への還流の順
序で溶液を循環し、電極循環液の組成物質濃度を一定と
しながら硝酸とアンモニアを連続的に窒素と水に分解し
て環境に放出する処理方法。 【効果】 一旦硝酸アンモニウムとし、回分的である従
来の処理方法と比較して本発明の連続分解処理方法は電
流利用効率が高く、設備稼働効率は約3倍である。処理
生成物である窒素と水にアンモニアが含まれず、環境に
放出することが容易である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業廃棄物に含まれて
不要になった硝酸とアンモニアを分解処理して窒素ガス
に変化せしめて大気中に放出し、環境に放出する排水中
にいかなる化学形態においても窒素を含ませない硝酸と
アンモニアの連続分解処理方法及び装置に関する。
不要になった硝酸とアンモニアを分解処理して窒素ガス
に変化せしめて大気中に放出し、環境に放出する排水中
にいかなる化学形態においても窒素を含ませない硝酸と
アンモニアの連続分解処理方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】硝酸またはアンモニアを含む水溶液は蒸
留によって硝酸またはアンモニアを回収することが可能
であり、硝酸またはアンモニアを使用する産業工程にお
いてはしばしば硝酸またはアンモニアを回収して再利用
が行われる。しかし、工程内で過剰になった硝酸または
アンモニアが発生した場合にはそれぞれアルカリまたは
硝酸を添加して中和してから蒸発・固化して硝酸塩また
はアンモニウム塩の固体として処分したり、中和してか
ら環境に放出されたりすることがある。硝酸塩、とくに
硝酸アンモニウムの固体は加熱されると爆発する危険性
があり、また、排水中の窒素は水質富栄養化の原因とな
るため硝酸塩またはアンモニウム塩の環境への放出は制
限される傾向にある。従って、産業廃液中の硝酸または
アンモニアをそれぞれ塩に転換せず、そのまま分解して
処理する方法が望まれている。
留によって硝酸またはアンモニアを回収することが可能
であり、硝酸またはアンモニアを使用する産業工程にお
いてはしばしば硝酸またはアンモニアを回収して再利用
が行われる。しかし、工程内で過剰になった硝酸または
アンモニアが発生した場合にはそれぞれアルカリまたは
硝酸を添加して中和してから蒸発・固化して硝酸塩また
はアンモニウム塩の固体として処分したり、中和してか
ら環境に放出されたりすることがある。硝酸塩、とくに
硝酸アンモニウムの固体は加熱されると爆発する危険性
があり、また、排水中の窒素は水質富栄養化の原因とな
るため硝酸塩またはアンモニウム塩の環境への放出は制
限される傾向にある。従って、産業廃液中の硝酸または
アンモニアをそれぞれ塩に転換せず、そのまま分解して
処理する方法が望まれている。
【0003】産業廃液を処理する方法として、蒸発濃縮
によって減容する方法が一般的に採用されることが多い
が、硝酸アンモニウムを含む産業排水の場合には硝酸ア
ンモニウムが加熱によって爆発する可能性があるため蒸
発濃縮する操作を適用しにくい。アール エル フェアク
ロス著(R.L.Fairaloth)、「ア メソッド フォア
ザ・デコンポジション オブ アンモニウム ナイトレー
ト イン エクエアス ソリューション」( A Method f
or the decomposition of Ammonium Nitratein aqueo
us solution)エー イー アール イー アール 4393
(AERE−R4393)(1963年)(文献1)
は、水溶液中の硝酸アンモニウムを次の反応式に従って
電気化学的に還元し、
によって減容する方法が一般的に採用されることが多い
が、硝酸アンモニウムを含む産業排水の場合には硝酸ア
ンモニウムが加熱によって爆発する可能性があるため蒸
発濃縮する操作を適用しにくい。アール エル フェアク
ロス著(R.L.Fairaloth)、「ア メソッド フォア
ザ・デコンポジション オブ アンモニウム ナイトレー
ト イン エクエアス ソリューション」( A Method f
or the decomposition of Ammonium Nitratein aqueo
us solution)エー イー アール イー アール 4393
(AERE−R4393)(1963年)(文献1)
は、水溶液中の硝酸アンモニウムを次の反応式に従って
電気化学的に還元し、
【0004】
【化1】
【0005】水溶液を沸点近くまで加熱して亜硝酸アン
モニウムを次の反応式に従って窒素ガスと水に分解する
方法を提案している。
モニウムを次の反応式に従って窒素ガスと水に分解する
方法を提案している。
【0006】
【化2】
【0007】アール コモリ、エヌ オガワ、ケイ オー
ツカおよびジェーオーウチ著(R.Komori,N.Ogaw
a,K.Ohtsuka,J.Ohuchi)、「エレクトリチック
トリートメント オブ リクイッド ウェースト コンテ
ェインニング アンモニウムナイトレート」(Electrol
ytic treatment of liquid waste containing ammonium
nitrate)アイ エー イー エー/エス エム/246/
3(IAEA−SM−246/3)(1980年)(文
献2)には上記の原理にもとづき、最初の段階で陽イオ
ン交換膜を隔膜として構成した電解槽の陰極室にアンモ
ニアを添加して水素イオン濃度(pH)を9以上とした
硝酸アンモニウムを含む水溶液を循環せしめて亜硝酸ア
ンモニウムに還元し、次の段階で水溶液を加熱してアン
モニアを蒸留回収すると同時に亜硝酸アンモニウムを窒
素ガスと水に分解する方法を提案しており、また、硝酸
を分解処理する方法としても利用できることを示唆して
いる。
ツカおよびジェーオーウチ著(R.Komori,N.Ogaw
a,K.Ohtsuka,J.Ohuchi)、「エレクトリチック
トリートメント オブ リクイッド ウェースト コンテ
ェインニング アンモニウムナイトレート」(Electrol
ytic treatment of liquid waste containing ammonium
nitrate)アイ エー イー エー/エス エム/246/
3(IAEA−SM−246/3)(1980年)(文
献2)には上記の原理にもとづき、最初の段階で陽イオ
ン交換膜を隔膜として構成した電解槽の陰極室にアンモ
ニアを添加して水素イオン濃度(pH)を9以上とした
硝酸アンモニウムを含む水溶液を循環せしめて亜硝酸ア
ンモニウムに還元し、次の段階で水溶液を加熱してアン
モニアを蒸留回収すると同時に亜硝酸アンモニウムを窒
素ガスと水に分解する方法を提案しており、また、硝酸
を分解処理する方法としても利用できることを示唆して
いる。
【0008】次に水溶液中の硝酸アンモニウムを分解処
理する方法に係わる装置の構成を前記文献2から引用し
て図3に示す。図3において、1は陽極室、2は陽極、
3は陰極室、4は陰極であり陽極室1と陰極室3は陽イ
オン交換膜5で隔離されて電解槽30を構成している。
6は陽極循環液槽、7は陰極循環液槽である。8は硝酸
アンモニウム供給液槽で、本装置で分解処理を開始する
前に硝酸アンモニウムを含む水溶液を陰極循環液槽7に
装荷するために用いられる。陰極循環液槽7内の硝酸ア
ンモニウム水溶液は、電解還元を行う前にアンモニアを
添加して水素イオン濃度を調整する。9は熱分解塔で、
電解還元によって生成した亜硝酸アンモニウム、未反応
の硝酸アンモニウムおよびアンモニアを含む陰極循環液
を電解還元工程の停止した後に受入れ、まずアンモニア
を蒸留して除去し、同時に亜硝酸アンモニウムが分解し
て生成する窒素を追い出し、弁10を開いてアンモニア
槽11に受入れ、アンモニアのみを残して窒素は放出塔
12から大気中に放出する。アンモニア槽11に回収さ
れたアンモニアは陰極循環液槽7に還流して水素イオン
濃度の調整に使用する。熱分解塔9では、引き続いて水
を蒸留し、弁13を開いて水槽14に水を回収し、最終
的に排水口15から環境に放出する。
理する方法に係わる装置の構成を前記文献2から引用し
て図3に示す。図3において、1は陽極室、2は陽極、
3は陰極室、4は陰極であり陽極室1と陰極室3は陽イ
オン交換膜5で隔離されて電解槽30を構成している。
6は陽極循環液槽、7は陰極循環液槽である。8は硝酸
アンモニウム供給液槽で、本装置で分解処理を開始する
前に硝酸アンモニウムを含む水溶液を陰極循環液槽7に
装荷するために用いられる。陰極循環液槽7内の硝酸ア
ンモニウム水溶液は、電解還元を行う前にアンモニアを
添加して水素イオン濃度を調整する。9は熱分解塔で、
電解還元によって生成した亜硝酸アンモニウム、未反応
の硝酸アンモニウムおよびアンモニアを含む陰極循環液
を電解還元工程の停止した後に受入れ、まずアンモニア
を蒸留して除去し、同時に亜硝酸アンモニウムが分解し
て生成する窒素を追い出し、弁10を開いてアンモニア
槽11に受入れ、アンモニアのみを残して窒素は放出塔
12から大気中に放出する。アンモニア槽11に回収さ
れたアンモニアは陰極循環液槽7に還流して水素イオン
濃度の調整に使用する。熱分解塔9では、引き続いて水
を蒸留し、弁13を開いて水槽14に水を回収し、最終
的に排水口15から環境に放出する。
【0009】前記文献2においては、硝酸アンモニウム
を20%含む水溶液にアンモニアを添加してpH値を約
9に調整し、陽イオン交換膜5で隔離した電解槽30の
陰極室3に線流速が10cm/秒以上になるように循環
しながら40℃以下で硝酸アンモニウムを亜硝酸アンモ
ニウムに電解還元する。陰極材料としては鉛または鉛合
金を用いることが推奨されている。陽極液は0.2乃至
0.8グラムモル/lの硝酸、陽極材料としては金属酸
化物皮膜材が推奨されている。電解還元が進行して硝酸
アンモニウムの濃度が低下し、相対的に亜硝酸イオンの
濃度が高くなってから電解槽30の運転を停止し、電解
液を熱分解塔9に移し、まず電解液を加熱してアンモニ
アを蒸留して除去する。アンモニアの濃度が低下して液
のpHが7以下となれば、亜硝酸アンモニウムが窒素ガ
スと水に熱分解されて窒素ガスを放出するので、アンモ
ニア回収タンクから窒素を放出する。最後に熱分解塔9
に残留した硝酸アンモニウムを含む水溶液から水を蒸留
して回収し、放出する。硝酸アンモニウムを含んだ残留
液は処理供給液に還流され、回収されたアンモニアは次
の処理における硝酸アンモニウム水溶液のpH調整に使
用される。
を20%含む水溶液にアンモニアを添加してpH値を約
9に調整し、陽イオン交換膜5で隔離した電解槽30の
陰極室3に線流速が10cm/秒以上になるように循環
しながら40℃以下で硝酸アンモニウムを亜硝酸アンモ
ニウムに電解還元する。陰極材料としては鉛または鉛合
金を用いることが推奨されている。陽極液は0.2乃至
0.8グラムモル/lの硝酸、陽極材料としては金属酸
化物皮膜材が推奨されている。電解還元が進行して硝酸
アンモニウムの濃度が低下し、相対的に亜硝酸イオンの
濃度が高くなってから電解槽30の運転を停止し、電解
液を熱分解塔9に移し、まず電解液を加熱してアンモニ
アを蒸留して除去する。アンモニアの濃度が低下して液
のpHが7以下となれば、亜硝酸アンモニウムが窒素ガ
スと水に熱分解されて窒素ガスを放出するので、アンモ
ニア回収タンクから窒素を放出する。最後に熱分解塔9
に残留した硝酸アンモニウムを含む水溶液から水を蒸留
して回収し、放出する。硝酸アンモニウムを含んだ残留
液は処理供給液に還流され、回収されたアンモニアは次
の処理における硝酸アンモニウム水溶液のpH調整に使
用される。
【0010】この方法は硝酸アンモニウムの分解処理に
好適なものとなっているが、硝酸とアンモニアを化合さ
せて硝酸アンモニウムを生成せしめてからこの方法で分
解処理するというものである。
好適なものとなっているが、硝酸とアンモニアを化合さ
せて硝酸アンモニウムを生成せしめてからこの方法で分
解処理するというものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来の方
法においては、電解液中における過剰のアンモニアの存
在が電解還元反応を効率良く進行させるために必要であ
り、一方、電解還元で生成した亜硝酸アンモニウムの熱
分解にはアンモニアが除去されていることが必要である
ため、電解還元と熱分解を通しての工程の連続した運転
を構成することは出来ず、工程設備の稼働率が低く、運
転操作の自動化が困難で高価な人件費を要し、この方法
の工業的な適用に問題が残っていた。また、電解還元に
よって生成した亜硝酸アンモニウムは不安定な物質であ
り、空気と接触すれば硝酸アンモニウムに再酸化される
傾向があり、一旦電解還元した溶液は直ちに熱分解処理
に供する必要があって1日を単位とするバッチ運転操作
によっては処理能率を高くすることが困難であった。電
解還元液中の硝酸アンモニウム濃度が低下すると亜硝酸
アンモニウムの生成反応に係わる電流利用効率が低下し
て経済性が損なわれる問題があった。さらに、亜硝酸ア
ンモニ傷ムの熱分解で発生する窒素ガスを大気中に放出
するためには共存するアンモニアガスを除去する必要が
あった。
法においては、電解液中における過剰のアンモニアの存
在が電解還元反応を効率良く進行させるために必要であ
り、一方、電解還元で生成した亜硝酸アンモニウムの熱
分解にはアンモニアが除去されていることが必要である
ため、電解還元と熱分解を通しての工程の連続した運転
を構成することは出来ず、工程設備の稼働率が低く、運
転操作の自動化が困難で高価な人件費を要し、この方法
の工業的な適用に問題が残っていた。また、電解還元に
よって生成した亜硝酸アンモニウムは不安定な物質であ
り、空気と接触すれば硝酸アンモニウムに再酸化される
傾向があり、一旦電解還元した溶液は直ちに熱分解処理
に供する必要があって1日を単位とするバッチ運転操作
によっては処理能率を高くすることが困難であった。電
解還元液中の硝酸アンモニウム濃度が低下すると亜硝酸
アンモニウムの生成反応に係わる電流利用効率が低下し
て経済性が損なわれる問題があった。さらに、亜硝酸ア
ンモニ傷ムの熱分解で発生する窒素ガスを大気中に放出
するためには共存するアンモニアガスを除去する必要が
あった。
【0012】本発明の目的は、従来の硝酸アンモニウム
を分解処理するための方法とは異なり、硝酸とアンモニ
アを分解処理するのに好適な方法及び装置に係わるもの
であり、解決しようとする課題は、 1.分解処理工程を連続的に運転できるようにする 2.電流利用効率を向上する 3.発生ガスからアンモニア除去工程の削除などであ
る。
を分解処理するための方法とは異なり、硝酸とアンモニ
アを分解処理するのに好適な方法及び装置に係わるもの
であり、解決しようとする課題は、 1.分解処理工程を連続的に運転できるようにする 2.電流利用効率を向上する 3.発生ガスからアンモニア除去工程の削除などであ
る。
【0013】また、本発明は、また、硝酸またはアンモ
ニアのいずれか一方についても他方を反応材として用い
ることにより分解処理に適用することを可能にすること
にある。
ニアのいずれか一方についても他方を反応材として用い
ることにより分解処理に適用することを可能にすること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、硝酸アンモニウムとアンモニアを含む水溶
液を電解槽の陰極室に循環させて亜硝酸アンモニウムを
生成せしめながら、陰極循環液の一部を抜き出し、これ
に硝酸を加えて中和し、続いてこの中和した溶液を加熱
して亜硝酸アンモニウムの分解で発生する窒素ガスを放
出させると共に過剰の水を蒸発させて硝酸アンモニウム
の濃度を高め、この高濃度の硝酸アンモニウム水溶液を
再び陰極循環液に還流すると共にアンモニアを加える一
連の工程を連続して繰り返すことを特徴とする硝酸とア
ンモニアの連続分解処理方法である。
に本発明は、硝酸アンモニウムとアンモニアを含む水溶
液を電解槽の陰極室に循環させて亜硝酸アンモニウムを
生成せしめながら、陰極循環液の一部を抜き出し、これ
に硝酸を加えて中和し、続いてこの中和した溶液を加熱
して亜硝酸アンモニウムの分解で発生する窒素ガスを放
出させると共に過剰の水を蒸発させて硝酸アンモニウム
の濃度を高め、この高濃度の硝酸アンモニウム水溶液を
再び陰極循環液に還流すると共にアンモニアを加える一
連の工程を連続して繰り返すことを特徴とする硝酸とア
ンモニアの連続分解処理方法である。
【0015】前記連続分解処理方法において、陰極循環
液中の硝酸アンモニウムのモル濃度が亜硝酸アンモニウ
ムのモル濃度より高い一定値に到達するように調節さ
れ、陰極循環液中のアンモニアのモル濃度が亜硝酸アン
モニウムのモル濃度とほぼ等しい一定値に到達するよう
に調節され、また、陰極循環液の一部に対する硝酸によ
る中和は硝酸がごくわずか過剰となるように調節するの
がよい。また、前記各調節が電解電流、硝酸またはアン
モニアの供給量、陰極循環液の抜き出し量、水の蒸発
量、陰極循環液への還流量のそれぞれのまたは組合せに
よって達成されるのがよい。また、陰極循環液中の硝酸
アンモニウム:亜硝酸アンモニウム:アンモニアのモル
濃度比が、2:1:1に到達するように調節するのがよ
い。また、硝酸による中和は、中和槽中の溶液の室温に
おけるpHを2〜5に調整することにより行なうのがよ
い。
液中の硝酸アンモニウムのモル濃度が亜硝酸アンモニウ
ムのモル濃度より高い一定値に到達するように調節さ
れ、陰極循環液中のアンモニアのモル濃度が亜硝酸アン
モニウムのモル濃度とほぼ等しい一定値に到達するよう
に調節され、また、陰極循環液の一部に対する硝酸によ
る中和は硝酸がごくわずか過剰となるように調節するの
がよい。また、前記各調節が電解電流、硝酸またはアン
モニアの供給量、陰極循環液の抜き出し量、水の蒸発
量、陰極循環液への還流量のそれぞれのまたは組合せに
よって達成されるのがよい。また、陰極循環液中の硝酸
アンモニウム:亜硝酸アンモニウム:アンモニアのモル
濃度比が、2:1:1に到達するように調節するのがよ
い。また、硝酸による中和は、中和槽中の溶液の室温に
おけるpHを2〜5に調整することにより行なうのがよ
い。
【0016】また本発明は、陽イオン交換膜を隔膜とす
る陽極室と陰極室を交互に配置した電解槽と、前記陽極
室に陽極循環液を環流させる陽極循環液槽と、前記陰極
室に陰極循環液を環流させる陰極循環液槽と、前記陰極
循環液に対するアンモニア供給液槽と、前記陰極循環液
の一部を抜き出して取り込む中和槽と、この中和槽に供
給されてその中の溶液を中和する硝酸を貯溜した硝酸供
給槽と、前記中和槽で中和された溶液が導びかれる蒸発
器と、蒸発気で濃度の高められた硝酸アンモニウム溶液
を前記陰極循環液槽に環流するラインと、を備えたこと
を特徴とする硝酸とアンモニアの連続分解処理装置であ
る。
る陽極室と陰極室を交互に配置した電解槽と、前記陽極
室に陽極循環液を環流させる陽極循環液槽と、前記陰極
室に陰極循環液を環流させる陰極循環液槽と、前記陰極
循環液に対するアンモニア供給液槽と、前記陰極循環液
の一部を抜き出して取り込む中和槽と、この中和槽に供
給されてその中の溶液を中和する硝酸を貯溜した硝酸供
給槽と、前記中和槽で中和された溶液が導びかれる蒸発
器と、蒸発気で濃度の高められた硝酸アンモニウム溶液
を前記陰極循環液槽に環流するラインと、を備えたこと
を特徴とする硝酸とアンモニアの連続分解処理装置であ
る。
【0017】前記連続分解処理装置において、蒸発器が
気水分離器と加熱缶を有しており、供給液が気水分離器
の頂部から加熱缶で発生した水蒸気で加熱されながら流
下し、加熱缶液を抜き出すと共に、蒸発器への供給液と
加熱缶からの抜き出し液の間で熱交換を行う構成にした
ものがよい。また、加熱缶から抜き出した液から水を蒸
気として除去するために疎水性膜蒸発器を用いたものが
よい。
気水分離器と加熱缶を有しており、供給液が気水分離器
の頂部から加熱缶で発生した水蒸気で加熱されながら流
下し、加熱缶液を抜き出すと共に、蒸発器への供給液と
加熱缶からの抜き出し液の間で熱交換を行う構成にした
ものがよい。また、加熱缶から抜き出した液から水を蒸
気として除去するために疎水性膜蒸発器を用いたものが
よい。
【0018】
【作用】本発明において、問題を解決するために用いら
れる上記の手段の作用としての構成を図2に示す。従来
の技術と比較して本発明の最も特徴となる手段は、電解
還元を行った陰極循環液からアンモニアを回収せずに硝
酸で中和するところにある。
れる上記の手段の作用としての構成を図2に示す。従来
の技術と比較して本発明の最も特徴となる手段は、電解
還元を行った陰極循環液からアンモニアを回収せずに硝
酸で中和するところにある。
【0019】陰極循環液は硝酸アンモニウム、亜硝酸ア
ンモニウムおよびアンモニアの混合溶液である。このよ
うな弱塩基と強酸の塩と弱塩基の混合溶液の水素イオン
濃度は溶質の濃度には依存せず、塩である硝酸アンモニ
ウムと塩基であるアンモニアの分子濃度比に依存してい
る。アンモニアが存在しない0.5グラムモル/lの硝
酸アンモニウム水溶液のpHは室温で約4.8となり、
硝酸アンモニウムとアンモニアの濃度が等しければ濃度
の絶対値に係わらずpHは約9.2となる。従来の硝酸
アンモニア分解処理方法のようにアンモニアを蒸留によ
り除去した場合に残留する硝酸アンモニウム濃度が0.
5グラムモル/lであればpHは4.8であり、硝酸ア
ンモニウム0.5グラムモル/l、アンモニア0.5グラ
ムモル/lの混合溶液に硝酸を添加してアンモニアを硝
酸アンモニアに転換すると到達するpHは約4.7であ
る。沸騰した水溶液中の亜硝酸アンモニウムの熱分解は
pHが7に近づけば急速に進行し、5に到達していれば
完結することが判っている。
ンモニウムおよびアンモニアの混合溶液である。このよ
うな弱塩基と強酸の塩と弱塩基の混合溶液の水素イオン
濃度は溶質の濃度には依存せず、塩である硝酸アンモニ
ウムと塩基であるアンモニアの分子濃度比に依存してい
る。アンモニアが存在しない0.5グラムモル/lの硝
酸アンモニウム水溶液のpHは室温で約4.8となり、
硝酸アンモニウムとアンモニアの濃度が等しければ濃度
の絶対値に係わらずpHは約9.2となる。従来の硝酸
アンモニア分解処理方法のようにアンモニアを蒸留によ
り除去した場合に残留する硝酸アンモニウム濃度が0.
5グラムモル/lであればpHは4.8であり、硝酸ア
ンモニウム0.5グラムモル/l、アンモニア0.5グラ
ムモル/lの混合溶液に硝酸を添加してアンモニアを硝
酸アンモニアに転換すると到達するpHは約4.7であ
る。沸騰した水溶液中の亜硝酸アンモニウムの熱分解は
pHが7に近づけば急速に進行し、5に到達していれば
完結することが判っている。
【0020】中和槽に硝酸を供給することによってアン
モニアを中和する場合に供給する硝酸が不足してアンモ
ニアが残留することは、残留するアンモニアが微量であ
っても次の工程の蒸発器で亜硝酸アンモニウムが熱分解
して発生する窒素をアンモニアが汚染し、大気に放出す
る前に除去する必要を生じ、また回収した水にアンモニ
アが含まれて環境に放出する前に除去する必要を生じる
ため好ましくない。一方、過剰の硝酸が供給されること
は硝酸の分解処理方法にとって必ずしも大きな問題とは
ならない。しかし、本発明の方法の安定した運転条件を
保つために過剰な硝酸の濃度は硝酸アンモニウムの濃度
の1/100以下に制限することが望ましい。このよう
なアンモニアの残留濃度あるいは硝酸の過剰濃度はいず
れも溶液の水素イオン濃度(pH)を測定することによ
って容易に調節することが可能である。中和槽中の溶液
の室温におけるpH値を5以下とすることが必要で、か
つ2以上に管理することが望ましい。
モニアを中和する場合に供給する硝酸が不足してアンモ
ニアが残留することは、残留するアンモニアが微量であ
っても次の工程の蒸発器で亜硝酸アンモニウムが熱分解
して発生する窒素をアンモニアが汚染し、大気に放出す
る前に除去する必要を生じ、また回収した水にアンモニ
アが含まれて環境に放出する前に除去する必要を生じる
ため好ましくない。一方、過剰の硝酸が供給されること
は硝酸の分解処理方法にとって必ずしも大きな問題とは
ならない。しかし、本発明の方法の安定した運転条件を
保つために過剰な硝酸の濃度は硝酸アンモニウムの濃度
の1/100以下に制限することが望ましい。このよう
なアンモニアの残留濃度あるいは硝酸の過剰濃度はいず
れも溶液の水素イオン濃度(pH)を測定することによ
って容易に調節することが可能である。中和槽中の溶液
の室温におけるpH値を5以下とすることが必要で、か
つ2以上に管理することが望ましい。
【0021】分解処理に好適な硝酸水溶液濃度は3グラ
ムモル/l乃至13グラムモル/l(17重量%乃至6
0重量%または室温比重1.09乃至1.36)であり、
一般の硝酸廃液蒸発装置あるいは硝酸蒸留装置から供給
される硝酸をそのまま供給することができる。一方、ア
ンモニア水溶液の濃度は10.9グラムモル/l(20
重量%または室温比重0.922)が便宜的である。よ
り低い濃度の硝酸またはアンモニアを供給しても本発明
の方法は成立するが、等量の硝酸またはアンモニアを分
解処理するために必要な水の蒸留量が増加するために故
意に希釈することは好ましくない。また、より濃厚な硝
酸またはアンモニアを供給することは必要な水の蒸留量
が減少する利点がある。
ムモル/l乃至13グラムモル/l(17重量%乃至6
0重量%または室温比重1.09乃至1.36)であり、
一般の硝酸廃液蒸発装置あるいは硝酸蒸留装置から供給
される硝酸をそのまま供給することができる。一方、ア
ンモニア水溶液の濃度は10.9グラムモル/l(20
重量%または室温比重0.922)が便宜的である。よ
り低い濃度の硝酸またはアンモニアを供給しても本発明
の方法は成立するが、等量の硝酸またはアンモニアを分
解処理するために必要な水の蒸留量が増加するために故
意に希釈することは好ましくない。また、より濃厚な硝
酸またはアンモニアを供給することは必要な水の蒸留量
が減少する利点がある。
【0022】本発明は、電解還元槽の陰極循環液の組成
と濃度を一定の範囲に制御することで達成される。アモ
ニアのモル濃度は電解還元によって生成する亜硝酸アン
モニウムのモル濃度と等しくすることが必要である。平
衡状態において生成する亜硝酸アンモニウムのモル濃度
は電解還元槽に流れる電流に依存している。中和槽に移
送された処理液中のアンモニアは硝酸で中和されて硝酸
アンモニウムを生成し、亜硝酸アンモニウムは蒸発缶中
で窒素と水に分解するため、アンモニアとモル等量の硝
酸アンモニウムが蒸発器から陰極循環液槽に還流して全
体の硝酸分解処理プロセスが連続的に進行することにな
る。実際には電解還元槽の中で硝酸アンモニウムが還元
される際に亜硝酸アンモニウムのほかに僅かなアンモニ
アを副生することがあり、この場合には陰極循環液に供
給するアンモニア量を少なくして陰極循環液中のアンモ
ニア濃度を亜硝酸アンモニウム濃度と等しくする。蒸発
缶において蒸発させる水の量は全系統に供給されたアン
モニア、硝酸に含まれる水の量と硝酸アンモニウムの還
元反応及び亜硝酸アンモニウムの熱分解反応で生成する
水の総量に等しくする必要がある。これによって全系統
内の各部分における硝酸アンモニウム濃度は運転経過中
にそれぞれ一定に保たれ連続運転を可能とする。
と濃度を一定の範囲に制御することで達成される。アモ
ニアのモル濃度は電解還元によって生成する亜硝酸アン
モニウムのモル濃度と等しくすることが必要である。平
衡状態において生成する亜硝酸アンモニウムのモル濃度
は電解還元槽に流れる電流に依存している。中和槽に移
送された処理液中のアンモニアは硝酸で中和されて硝酸
アンモニウムを生成し、亜硝酸アンモニウムは蒸発缶中
で窒素と水に分解するため、アンモニアとモル等量の硝
酸アンモニウムが蒸発器から陰極循環液槽に還流して全
体の硝酸分解処理プロセスが連続的に進行することにな
る。実際には電解還元槽の中で硝酸アンモニウムが還元
される際に亜硝酸アンモニウムのほかに僅かなアンモニ
アを副生することがあり、この場合には陰極循環液に供
給するアンモニア量を少なくして陰極循環液中のアンモ
ニア濃度を亜硝酸アンモニウム濃度と等しくする。蒸発
缶において蒸発させる水の量は全系統に供給されたアン
モニア、硝酸に含まれる水の量と硝酸アンモニウムの還
元反応及び亜硝酸アンモニウムの熱分解反応で生成する
水の総量に等しくする必要がある。これによって全系統
内の各部分における硝酸アンモニウム濃度は運転経過中
にそれぞれ一定に保たれ連続運転を可能とする。
【0023】一定量の硝酸を一定時間内に分解処理する
ための装置の全系統中に保持される液量は処理工程を安
定して運転するために適当に調節する必要がある。系統
内保存液量が多ければ工程内に流れる流体中と亜硝酸ア
ンモニウムとこれに対応してアンモニアの濃度の変化率
が少なく運転は安定し易くなるが、蒸発器における必要
加熱熱量が増加する。運転上の利点と所要加熱熱量の観
点から陰極循環液中の亜硝酸アンモニウム濃度が0.2
グラムモル/l乃至0.5グラムモル/l程度であるこ
とが望ましい。従って、陰極循環液中のアンモニア濃度
も0.2グラムモル/l乃至0.5グラムモル/lである
ことが望ましい。硝酸アンモニウムの濃度には本質的な
制限はないが電解還元槽の出口において少なくとも亜硝
酸アンモニウムと同程度の濃度にあることが望ましく、
従って陰極循環液中の硝酸アンモニウムの濃度は0.4
グラムモル/l乃至1.0グラムモル/lであることが
望ましい。
ための装置の全系統中に保持される液量は処理工程を安
定して運転するために適当に調節する必要がある。系統
内保存液量が多ければ工程内に流れる流体中と亜硝酸ア
ンモニウムとこれに対応してアンモニアの濃度の変化率
が少なく運転は安定し易くなるが、蒸発器における必要
加熱熱量が増加する。運転上の利点と所要加熱熱量の観
点から陰極循環液中の亜硝酸アンモニウム濃度が0.2
グラムモル/l乃至0.5グラムモル/l程度であるこ
とが望ましい。従って、陰極循環液中のアンモニア濃度
も0.2グラムモル/l乃至0.5グラムモル/lである
ことが望ましい。硝酸アンモニウムの濃度には本質的な
制限はないが電解還元槽の出口において少なくとも亜硝
酸アンモニウムと同程度の濃度にあることが望ましく、
従って陰極循環液中の硝酸アンモニウムの濃度は0.4
グラムモル/l乃至1.0グラムモル/lであることが
望ましい。
【0024】1グラムモルの硝酸アンモニウムを亜硝酸
アンモニウムに還元するために必要な電気量は、理論的
に2ファラディであり、192922アンペア・秒であ
る。電解還元槽は陽極室と陰極室を交互に陽イオン交換
膜で隔離して構成され、陰極室内で硝酸アンモニウムを
亜酸アンモニウムに還元するが、最も高い電流の利用効
率で亜硝酸アンモニウムを生成させるためには陰極の材
料、電解槽の構成にも依存して表面積当たりに最適な電
流密度を選定する必要がある。また、通常市販されてい
る電解還元槽の陰極の1枚当たりの表面積は例えば0.
85m2であり、電流密度は500アンペア/m2乃至1
000アンペア/m2に選定されるので、1組の電解還
元室あたりは425アンペア乃至850アンペアの電流
を流すことができる。硝酸アンモニウムを亜硝酸アンモ
ニウムに還元する電気化学反応の電流利用効率が70%
であるとすれば1組の電解還元室によって24時間当た
りに133グラムモル乃至266グラムモルの亜硝酸ア
ンモニウムが生成することになる。24時間当たりに1
0,000グラムモルの亜硝酸アンモニウムを生成する
には陰極が38枚乃至75枚必要となる。一定時間内に
一定量の硝酸アンモニウムを還元するためには必要な数
量の電解還元室を設ければよい。
アンモニウムに還元するために必要な電気量は、理論的
に2ファラディであり、192922アンペア・秒であ
る。電解還元槽は陽極室と陰極室を交互に陽イオン交換
膜で隔離して構成され、陰極室内で硝酸アンモニウムを
亜酸アンモニウムに還元するが、最も高い電流の利用効
率で亜硝酸アンモニウムを生成させるためには陰極の材
料、電解槽の構成にも依存して表面積当たりに最適な電
流密度を選定する必要がある。また、通常市販されてい
る電解還元槽の陰極の1枚当たりの表面積は例えば0.
85m2であり、電流密度は500アンペア/m2乃至1
000アンペア/m2に選定されるので、1組の電解還
元室あたりは425アンペア乃至850アンペアの電流
を流すことができる。硝酸アンモニウムを亜硝酸アンモ
ニウムに還元する電気化学反応の電流利用効率が70%
であるとすれば1組の電解還元室によって24時間当た
りに133グラムモル乃至266グラムモルの亜硝酸ア
ンモニウムが生成することになる。24時間当たりに1
0,000グラムモルの亜硝酸アンモニウムを生成する
には陰極が38枚乃至75枚必要となる。一定時間内に
一定量の硝酸アンモニウムを還元するためには必要な数
量の電解還元室を設ければよい。
【0025】電解還元槽における特定の電気化学反応の
進行には電気化学反応に特有な限界電圧以上の電圧を負
荷し、上記のような制限の内で電流を通じるなどの電気
的な条件の外にイオン交換膜を通しての物質移動(この
場合には水素イオンの移動)速度が関与しており、イオ
ン交換膜の表面で乱流を生成せしめ、物質移動係数を高
めるため高い流動速度で電極液を電極室に流すことが通
常行われる。電極液の線速度は約10cm/秒程度が普
通であり、陰極表面積は0.85m2の電解槽の一例では
1つの電解室への循環液量は1m3/時とされている。
進行には電気化学反応に特有な限界電圧以上の電圧を負
荷し、上記のような制限の内で電流を通じるなどの電気
的な条件の外にイオン交換膜を通しての物質移動(この
場合には水素イオンの移動)速度が関与しており、イオ
ン交換膜の表面で乱流を生成せしめ、物質移動係数を高
めるため高い流動速度で電極液を電極室に流すことが通
常行われる。電極液の線速度は約10cm/秒程度が普
通であり、陰極表面積は0.85m2の電解槽の一例では
1つの電解室への循環液量は1m3/時とされている。
【0026】本発明は、達成の手段として陰極循環液中
の硝酸アンモニウム濃度を望ましい一定の条件に保つた
め、電解還元反応物質の濃度に依存する電解還元反応の
速度も一定の望ましい条件に保たれる。
の硝酸アンモニウム濃度を望ましい一定の条件に保つた
め、電解還元反応物質の濃度に依存する電解還元反応の
速度も一定の望ましい条件に保たれる。
【0027】硝酸分解処理方法において必要な電気量は
理論的に与えられてしまうが、蒸発器の運転に関連して
必要な熱量を管理することは本発明の方法を経済的とす
るために必要な条件となる。
理論的に与えられてしまうが、蒸発器の運転に関連して
必要な熱量を管理することは本発明の方法を経済的とす
るために必要な条件となる。
【0028】必要となる加熱熱量の内訳は、蒸発缶で溶
液を沸点まで加熱する熱量、蒸発缶で蒸発する水の蒸発
潜熱に相当する熱量である。前者は全系統に保持される
液量に依存し、後者は硝酸アンモニウムの還元に伴う分
(1グラムモル当量)と亜硝酸アンモニウムの熱分解に
伴う分(2グラムモル当量)の本質的な分と供給するア
ンモニアと硝酸試薬の濃度に依存する分がある。一方、
1グラムモルのアンモニアと硝酸が硝酸アンモニウムを
生成する場合に特有な34.8キロカロリーの熱を発生
することを考慮する必要がある。
液を沸点まで加熱する熱量、蒸発缶で蒸発する水の蒸発
潜熱に相当する熱量である。前者は全系統に保持される
液量に依存し、後者は硝酸アンモニウムの還元に伴う分
(1グラムモル当量)と亜硝酸アンモニウムの熱分解に
伴う分(2グラムモル当量)の本質的な分と供給するア
ンモニアと硝酸試薬の濃度に依存する分がある。一方、
1グラムモルのアンモニアと硝酸が硝酸アンモニウムを
生成する場合に特有な34.8キロカロリーの熱を発生
することを考慮する必要がある。
【0029】蒸発器に対応して構成される凝縮器におい
ては水の蒸発潜熱に相当する熱量を除去し、さらに冷却
する必要があり、蒸発缶液を陰極循環液に還流する場合
には冷却する必要がある。電解還元槽においては電極
液、イオン交換膜及び電気接点における電気抵抗に依存
してジュール熱が発生し電流の利用効率を低下させるが
電解還元反応を適正に進行させ、電解還元槽の運転を安
全に行うためには電極循環液を冷却して一定の温度に保
持する必要がある。
ては水の蒸発潜熱に相当する熱量を除去し、さらに冷却
する必要があり、蒸発缶液を陰極循環液に還流する場合
には冷却する必要がある。電解還元槽においては電極
液、イオン交換膜及び電気接点における電気抵抗に依存
してジュール熱が発生し電流の利用効率を低下させるが
電解還元反応を適正に進行させ、電解還元槽の運転を安
全に行うためには電極循環液を冷却して一定の温度に保
持する必要がある。
【0030】従って、本発明の硝酸分解処理方法を経済
的に実施するためには低温液体と高温液体の間で熱の授
受を効率的に行うことが重要である。熱の授受を効率的
に行う手段としては、蒸発器への供給液と抜き出し液の
間で熱交換を行うことが望ましい。しかし、蒸発缶への
供給液が蒸発缶に到達するまでは配管中で亜硝酸アンモ
ニウムの大部分の熱分解を起こさせないために70℃を
越えて高温にならないことが望ましい。蒸発器から陰極
循環液への還流液中に未分解の亜硝酸アンモニウムが混
入することは本発明の方法を本質的には阻害しないが、
処理効率を高めるためには蒸発器を棚段塔(気水分離
器)と加熱缶で構成して供給液を棚段の頂部から加熱缶
で発生する水蒸気で加熱しながら流下させ、流下の途中
で亜硝酸アンモニウムを分解させることによって加熱缶
液中に亜硝酸アンモニウムを存在させないことが可能で
ある。
的に実施するためには低温液体と高温液体の間で熱の授
受を効率的に行うことが重要である。熱の授受を効率的
に行う手段としては、蒸発器への供給液と抜き出し液の
間で熱交換を行うことが望ましい。しかし、蒸発缶への
供給液が蒸発缶に到達するまでは配管中で亜硝酸アンモ
ニウムの大部分の熱分解を起こさせないために70℃を
越えて高温にならないことが望ましい。蒸発器から陰極
循環液への還流液中に未分解の亜硝酸アンモニウムが混
入することは本発明の方法を本質的には阻害しないが、
処理効率を高めるためには蒸発器を棚段塔(気水分離
器)と加熱缶で構成して供給液を棚段の頂部から加熱缶
で発生する水蒸気で加熱しながら流下させ、流下の途中
で亜硝酸アンモニウムを分解させることによって加熱缶
液中に亜硝酸アンモニウムを存在させないことが可能で
ある。
【0031】本発明において、蒸発器に供給される液中
にはアンモニアが存在しない。蒸発缶においては缶液中
の亜硝酸アンモニウムが熱分解することによって、1グ
ラムモル当たりに室温・大気圧において24.8リット
ルの窒素が発生するが窒素中にはアンモニアが含まれる
ことはない。窒素と一緒に蒸発器から蒸発し、凝縮器で
回収される水にも遊離のアンモニアは含まれることはな
く、蒸発器から発生する蒸気に含まれる液滴を効果的に
除去してあればアンモニウム態および硝酸態窒素の含有
量も問題がおこらない。蒸発器液中には低い濃度の硝酸
が存在するが、この水溶液の沸点における硝酸蒸気の分
圧は非常に低いので回収される水の水素イオン濃度に顕
著な影響はない。
にはアンモニアが存在しない。蒸発缶においては缶液中
の亜硝酸アンモニウムが熱分解することによって、1グ
ラムモル当たりに室温・大気圧において24.8リット
ルの窒素が発生するが窒素中にはアンモニアが含まれる
ことはない。窒素と一緒に蒸発器から蒸発し、凝縮器で
回収される水にも遊離のアンモニアは含まれることはな
く、蒸発器から発生する蒸気に含まれる液滴を効果的に
除去してあればアンモニウム態および硝酸態窒素の含有
量も問題がおこらない。蒸発器液中には低い濃度の硝酸
が存在するが、この水溶液の沸点における硝酸蒸気の分
圧は非常に低いので回収される水の水素イオン濃度に顕
著な影響はない。
【0032】
【実施例】本発明に係わる硝酸の連続分解処理方法に係
わる装置の構成を図1に示す。図1において、16は陽
極室、17は陽極、18は陰極室、19は陰極であり、
陽極室16と陰極室18は陽イオン交換膜20で隔離さ
れて電解槽30を構成している。21は陽極循環液槽、
22は陰極循環液槽である。23はアンモニア供給液槽
で本装置が通常運転状態にあるときに陰極循環液中のア
ンモニア濃度を一定に保つようにアンモニアを供給する
ために使用される。24は中和槽であり、陰極循環液の
一部を連続的に受入れ、溶液中のアンモニアを硝酸槽2
5から供給される硝酸によって中和してアンモニアを硝
酸アンモニウムに転化する。26は蒸発器であり、中和
槽24から受け入れた硝酸アンモニウムと亜硝酸アンモ
ニウムを含む溶液を加熱して沸騰に到らしめ亜硝酸アン
モニウムの熱分解生成物である窒素と水蒸気を同時に発
生させる。27は凝縮器であり、水蒸気を水として窒素
ガスと分離して回収し、窒素は排気塔28から大気中に
放出し、水は排水口29から環境に放出する。ここで
は、硝酸の分解処理装置系統内における液体の移送は全
て連続的に行われ、系統に供給されるアンモニア及び硝
酸の供給も連続的に行われ、系統から放出される窒素ガ
スと系統から回収される水の排出も連続的に行われる。
わる装置の構成を図1に示す。図1において、16は陽
極室、17は陽極、18は陰極室、19は陰極であり、
陽極室16と陰極室18は陽イオン交換膜20で隔離さ
れて電解槽30を構成している。21は陽極循環液槽、
22は陰極循環液槽である。23はアンモニア供給液槽
で本装置が通常運転状態にあるときに陰極循環液中のア
ンモニア濃度を一定に保つようにアンモニアを供給する
ために使用される。24は中和槽であり、陰極循環液の
一部を連続的に受入れ、溶液中のアンモニアを硝酸槽2
5から供給される硝酸によって中和してアンモニアを硝
酸アンモニウムに転化する。26は蒸発器であり、中和
槽24から受け入れた硝酸アンモニウムと亜硝酸アンモ
ニウムを含む溶液を加熱して沸騰に到らしめ亜硝酸アン
モニウムの熱分解生成物である窒素と水蒸気を同時に発
生させる。27は凝縮器であり、水蒸気を水として窒素
ガスと分離して回収し、窒素は排気塔28から大気中に
放出し、水は排水口29から環境に放出する。ここで
は、硝酸の分解処理装置系統内における液体の移送は全
て連続的に行われ、系統に供給されるアンモニア及び硝
酸の供給も連続的に行われ、系統から放出される窒素ガ
スと系統から回収される水の排出も連続的に行われる。
【0033】本発明は、従来の方法のように熱分解塔で
アンモニアを蒸留して回収するのではなく、中和槽24
を設けてここにアンモニアを中和するために必要にして
十分な量の硝酸を供給することによって電解液の水素イ
オン濃度を亜硝酸アンモニウムの熱分解に適当な値とす
る。水素イオン濃度を調節した硝酸アンモニウムと亜硝
酸アンモニウムの混合溶液を蒸発器26に供給して加熱
し、亜硝酸アンモニウムの分解生成物である窒素ガスと
水蒸気を蒸発器26外に抜き出し、凝縮器27で窒素と
水を分離して窒素を大気中に放出し、水を回収する。硝
酸アンモニウムを含む蒸発器内の溶液を蒸発器26から
連続的に抜き出し、電解槽30の陰極循環液槽22に還
流し、またここに適当量のアンモニアを供給することに
よって陰極循環液の硝酸アンモニウム、亜硝酸アンモニ
ウム及びアンモニアの濃度をそれぞれ一定に保つものと
する。
アンモニアを蒸留して回収するのではなく、中和槽24
を設けてここにアンモニアを中和するために必要にして
十分な量の硝酸を供給することによって電解液の水素イ
オン濃度を亜硝酸アンモニウムの熱分解に適当な値とす
る。水素イオン濃度を調節した硝酸アンモニウムと亜硝
酸アンモニウムの混合溶液を蒸発器26に供給して加熱
し、亜硝酸アンモニウムの分解生成物である窒素ガスと
水蒸気を蒸発器26外に抜き出し、凝縮器27で窒素と
水を分離して窒素を大気中に放出し、水を回収する。硝
酸アンモニウムを含む蒸発器内の溶液を蒸発器26から
連続的に抜き出し、電解槽30の陰極循環液槽22に還
流し、またここに適当量のアンモニアを供給することに
よって陰極循環液の硝酸アンモニウム、亜硝酸アンモニ
ウム及びアンモニアの濃度をそれぞれ一定に保つものと
する。
【0034】この手段によって、硝酸の分解処理工程を
全く連続的に運転することが可能となり、限られた大き
さの装置によって高い処理能力を発揮することが可能と
なる。電解槽30の陰極循環液の硝酸アンモニウム、亜
硝酸アンモニウムおよびアンモニアの濃度を常に一定に
最適の条件に保つことによって電解還元槽30の運転条
件が安定し、かつ、高い能率で運転することが可能とな
る。本発明は、アンモニアを硝酸で中和した後に亜硝酸
アンモニウムの熱分解操作を行うため蒸発器26から発
生する窒素や水蒸気にアンモニアが混入しない。従っ
て、窒素や水を環境に放出するための後処理を必要とし
ない。
全く連続的に運転することが可能となり、限られた大き
さの装置によって高い処理能力を発揮することが可能と
なる。電解槽30の陰極循環液の硝酸アンモニウム、亜
硝酸アンモニウムおよびアンモニアの濃度を常に一定に
最適の条件に保つことによって電解還元槽30の運転条
件が安定し、かつ、高い能率で運転することが可能とな
る。本発明は、アンモニアを硝酸で中和した後に亜硝酸
アンモニウムの熱分解操作を行うため蒸発器26から発
生する窒素や水蒸気にアンモニアが混入しない。従っ
て、窒素や水を環境に放出するための後処理を必要とし
ない。
【0035】(実施例1)1日に濃度が6グラムモル/
lの硝酸(32重量%、室温比重1.19)を、10,0
00グラムモル(1984キログラム、1667リット
ル)の分解処理を行った。陰極上の電流密度が1000
アンペア/m2において、電流利用効率が70%であ
り、1日(24時間)当たり10,000グラムモルの
硝酸を分解処理するためには、31.8m2の陰極面積が
必要であった。電解還元槽の1セル当たりに0.85m2
の陰極面積が与えられたので陽イオン交換膜を隔膜とし
て38ヶの陰極室と39ヶの陽極室を交互に配置し、全
ての陰極室が両側で陽極室に接するように電解槽を構成
した。陽極材は白金メッキしたチタン製で、濃度が1グ
ラムモル/lの硝酸を陽極循環液とした。陰極材は水素
過電圧が高く水素ガスが発生しにくいことが知られてい
る鉛合金製である。各電極室当たりに1m3/時の電極
液循環量を保って電解を行った。陰極循環液と陽極循環
液はそれぞれ電解還元槽に流入する前に冷却器を通過し
て電解還元槽の出口で液温度が40℃以上とならないよ
うにした。1日当たりに10,000グラムモルの硝酸
(630キログラム)を電解還元するために必要な電気
量は766キロアンペア・時であった。電解槽に対する
印加電圧は5ボルトであり、電力力率70%において所
要電力は5468キロワット・時であった。硝酸1キロ
グラムを分解処理するために必要な電力量は8.7キロ
ワット・時であった。
lの硝酸(32重量%、室温比重1.19)を、10,0
00グラムモル(1984キログラム、1667リット
ル)の分解処理を行った。陰極上の電流密度が1000
アンペア/m2において、電流利用効率が70%であ
り、1日(24時間)当たり10,000グラムモルの
硝酸を分解処理するためには、31.8m2の陰極面積が
必要であった。電解還元槽の1セル当たりに0.85m2
の陰極面積が与えられたので陽イオン交換膜を隔膜とし
て38ヶの陰極室と39ヶの陽極室を交互に配置し、全
ての陰極室が両側で陽極室に接するように電解槽を構成
した。陽極材は白金メッキしたチタン製で、濃度が1グ
ラムモル/lの硝酸を陽極循環液とした。陰極材は水素
過電圧が高く水素ガスが発生しにくいことが知られてい
る鉛合金製である。各電極室当たりに1m3/時の電極
液循環量を保って電解を行った。陰極循環液と陽極循環
液はそれぞれ電解還元槽に流入する前に冷却器を通過し
て電解還元槽の出口で液温度が40℃以上とならないよ
うにした。1日当たりに10,000グラムモルの硝酸
(630キログラム)を電解還元するために必要な電気
量は766キロアンペア・時であった。電解槽に対する
印加電圧は5ボルトであり、電力力率70%において所
要電力は5468キロワット・時であった。硝酸1キロ
グラムを分解処理するために必要な電力量は8.7キロ
ワット・時であった。
【0036】硝酸とアンモニアの連続分解処理装置の全
系統に保持される液量は3m3であり、陰極循環液とし
て2m3、中和槽に0.45m3また蒸発器に0.45m3
であり、途中の配管に0.1m3分布していた。連続分解
処理装置における陰極液の循環量は38m3/時であ
り、全系統を通しての液還流量は30m3/日であっ
た。1日に10,000グラムモルの硝酸を分解処理す
るために陰極循環液に供給する必要があるアンモニアの
量は理論的に10,000グラムモルであり、20%ア
ンモニアとして917リットル(水676リットル)で
ある。硝酸は中和槽に供給され、32%硝酸として16
67リットル(水1349リットル)である。
系統に保持される液量は3m3であり、陰極循環液とし
て2m3、中和槽に0.45m3また蒸発器に0.45m3
であり、途中の配管に0.1m3分布していた。連続分解
処理装置における陰極液の循環量は38m3/時であ
り、全系統を通しての液還流量は30m3/日であっ
た。1日に10,000グラムモルの硝酸を分解処理す
るために陰極循環液に供給する必要があるアンモニアの
量は理論的に10,000グラムモルであり、20%ア
ンモニアとして917リットル(水676リットル)で
ある。硝酸は中和槽に供給され、32%硝酸として16
67リットル(水1349リットル)である。
【0037】また、10,000グラムモルの硝酸アン
モニウムの電解還元反応で発生する水は10,000グ
ラムモルで180リットル/日、相当する亜硝酸アンモ
ニウムの熱分解で発生する水は20,000グラムモル
で360リットル/日であった。硝酸の分解処理によっ
て発生する水の合計は2565リットル/日となった。
陰極循環液の硝酸アンモニウム濃度は0.66グラムモ
ル/l、亜硝酸アンモニウムの濃度は0.33グラムモ
ル/l、アンモニア濃度は0.33グラムモル/lに保
たれた。陰極循環液中には電解還元槽で生成したアンモ
ニアが約0.02グラムモル/l存在していたので、ア
ンモニア濃度が0.33グラムモル/lとなるように供
給アンモニア量を制御した。
モニウムの電解還元反応で発生する水は10,000グ
ラムモルで180リットル/日、相当する亜硝酸アンモ
ニウムの熱分解で発生する水は20,000グラムモル
で360リットル/日であった。硝酸の分解処理によっ
て発生する水の合計は2565リットル/日となった。
陰極循環液の硝酸アンモニウム濃度は0.66グラムモ
ル/l、亜硝酸アンモニウムの濃度は0.33グラムモ
ル/l、アンモニア濃度は0.33グラムモル/lに保
たれた。陰極循環液中には電解還元槽で生成したアンモ
ニアが約0.02グラムモル/l存在していたので、ア
ンモニア濃度が0.33グラムモル/lとなるように供
給アンモニア量を制御した。
【0038】中和槽においては、流入する陰極循環液中
に含まれるアンモニアを中和してpHが5乃至2となる
ように硝酸供給量を制御した。中和槽においては硝酸ア
ンモニウムの生成熱(34.8キロカロリー/グラムモ
ル)のために、液の温度が約11℃上昇した。蒸発器の
缶液温度は常に溶液の沸点に保たれており、抜き出し缶
液と熱交換して約60℃となった供給液が1250リッ
トル/時の割合で供給された。蒸発器の供給熱量は水の
蒸発が107リットル/時の割合となるように制御され
た。濃縮した缶液の抜き出しは蒸発器内の液面が一定に
なるように連続的に制御して行われ、供給液との熱交換
の後に40℃までに冷却して陰極循環液槽に還流され
た。
に含まれるアンモニアを中和してpHが5乃至2となる
ように硝酸供給量を制御した。中和槽においては硝酸ア
ンモニウムの生成熱(34.8キロカロリー/グラムモ
ル)のために、液の温度が約11℃上昇した。蒸発器の
缶液温度は常に溶液の沸点に保たれており、抜き出し缶
液と熱交換して約60℃となった供給液が1250リッ
トル/時の割合で供給された。蒸発器の供給熱量は水の
蒸発が107リットル/時の割合となるように制御され
た。濃縮した缶液の抜き出しは蒸発器内の液面が一定に
なるように連続的に制御して行われ、供給液との熱交換
の後に40℃までに冷却して陰極循環液槽に還流され
た。
【0039】蒸発器からは100℃で182m3/時の
水蒸気と12.8m3/時の窒素ガスが発生して凝縮器に
入り、凝縮器において107リットル/時の水が回収さ
れて環境に放出され、窒素ガスはそのまま大気中に放出
された。
水蒸気と12.8m3/時の窒素ガスが発生して凝縮器に
入り、凝縮器において107リットル/時の水が回収さ
れて環境に放出され、窒素ガスはそのまま大気中に放出
された。
【0040】蒸発器で消費された加熱量は、30m3/
日の供給液の温度を約60℃から沸点にまで加熱するた
めの1.2×106キロカロリーと、2568リットル/
日の水の蒸発潜熱として1.4×106キロカロリーであ
る。従って、1日当たりに、10,000グラムモルの
硝酸(630キログラム)を分解処理するために必要な
熱量は、2.6×106キロカロリー(3023キロワッ
ト・時)であった。硝酸1キログラムを分解処理するた
めに必要な電気利用は、前述のように8.7キロワット
・時であり、必要な加熱熱量は4.8キロワット・時に
相当する。
日の供給液の温度を約60℃から沸点にまで加熱するた
めの1.2×106キロカロリーと、2568リットル/
日の水の蒸発潜熱として1.4×106キロカロリーであ
る。従って、1日当たりに、10,000グラムモルの
硝酸(630キログラム)を分解処理するために必要な
熱量は、2.6×106キロカロリー(3023キロワッ
ト・時)であった。硝酸1キログラムを分解処理するた
めに必要な電気利用は、前述のように8.7キロワット
・時であり、必要な加熱熱量は4.8キロワット・時に
相当する。
【0041】(実施例2)実施例1と同一の装置で、濃
度が11グラムモル/lのアンモニア水(20重量%、
室温比重0.922)の分解処理を行った。電解還元装
置の構成および運転の条件は実施例1と同じであった。
中和槽におけるアンモニアの中和は14.3グラムモル
の硝酸(65重量%、室温比重1.384)を供給して
行われ、1日に700リットル(水339リットル)で
あった。電解還元装置以外の装置についても実施例1と
同じであったが、高濃度の硝酸を使用したので全系統を
通じての液還流量は20m3/日であった。
度が11グラムモル/lのアンモニア水(20重量%、
室温比重0.922)の分解処理を行った。電解還元装
置の構成および運転の条件は実施例1と同じであった。
中和槽におけるアンモニアの中和は14.3グラムモル
の硝酸(65重量%、室温比重1.384)を供給して
行われ、1日に700リットル(水339リットル)で
あった。電解還元装置以外の装置についても実施例1と
同じであったが、高濃度の硝酸を使用したので全系統を
通じての液還流量は20m3/日であった。
【0042】陰極循環液の硝酸アンモニウム濃度は1グ
ラムモル/l、亜硝酸アンモニウムの濃度は0.5グラ
ムモル/l、アンモニア濃度は0.5グラムモル/lに
保たれた。陰極循環液中には電解還元槽で生成したアン
モニアが約0.04グラムモル/l存在していたのでア
ンモニア濃度が0.5グラムモル/lとなるように供給
アンモニア量を制御した。従って、1日当たりに分解処
理できたアンモニアの量は9,200グラムモル(15
6.4キログラム)であった。
ラムモル/l、亜硝酸アンモニウムの濃度は0.5グラ
ムモル/l、アンモニア濃度は0.5グラムモル/lに
保たれた。陰極循環液中には電解還元槽で生成したアン
モニアが約0.04グラムモル/l存在していたのでア
ンモニア濃度が0.5グラムモル/lとなるように供給
アンモニア量を制御した。従って、1日当たりに分解処
理できたアンモニアの量は9,200グラムモル(15
6.4キログラム)であった。
【0043】中和槽においては、流入する陰極循環液中
に含まれるアンモニアを中和してpHが5乃至2となる
ように硝酸供給量を制御した。中和槽においては硝酸ア
ンモニウムの生成熱のために液の温度が約15℃上昇し
た。蒸発器の缶液温度は常に溶液の沸点に保たれてお
り、抜き出し缶液と熱交換した約65℃の供給液が83
3リットル/時の割合で供給された。蒸発器の供給熱量
は水の蒸発が65リットル/時の割合となるように制御
された。濃縮した缶液の抜き出しは蒸発器内の液面が一
定になるように連続的に制御して行われ、供給液との熱
交換の後に40℃までに冷却して陰極循環槽に還流され
た。
に含まれるアンモニアを中和してpHが5乃至2となる
ように硝酸供給量を制御した。中和槽においては硝酸ア
ンモニウムの生成熱のために液の温度が約15℃上昇し
た。蒸発器の缶液温度は常に溶液の沸点に保たれてお
り、抜き出し缶液と熱交換した約65℃の供給液が83
3リットル/時の割合で供給された。蒸発器の供給熱量
は水の蒸発が65リットル/時の割合となるように制御
された。濃縮した缶液の抜き出しは蒸発器内の液面が一
定になるように連続的に制御して行われ、供給液との熱
交換の後に40℃までに冷却して陰極循環槽に還流され
た。
【0044】蒸発器からは100℃で110m3/時の
水蒸気と12.8m3/時の窒素ガスが発生して凝縮器に
入り、凝縮器において65リットル/時の水が回収され
て環境に放出され、窒素ガスはそのまま大気中に放出さ
れた。
水蒸気と12.8m3/時の窒素ガスが発生して凝縮器に
入り、凝縮器において65リットル/時の水が回収され
て環境に放出され、窒素ガスはそのまま大気中に放出さ
れた。
【0045】蒸発器で消費された加熱量は、20m3/
日の供給液の温度を約65℃から沸点まで加熱するため
の0.7×106キロカロリーと、1555リットル/日
の水の蒸発潜熱として0.9×106キロカロリーであっ
た。従って、1日あたりに、9,200グラムモルのア
ンモニア(156.4キログラム)を分解処理するため
に必要な加熱熱量は1.6×106キロカロリー(186
0キロワット・時)であった。電解還元のために必要な
電力量は5468キロワット・時であった。従って、ア
ンモニア1キログラムを分解処理するために必要な電力
量は35キロワット・時であり、加熱熱量は12キロワ
ット・時に相当する。
日の供給液の温度を約65℃から沸点まで加熱するため
の0.7×106キロカロリーと、1555リットル/日
の水の蒸発潜熱として0.9×106キロカロリーであっ
た。従って、1日あたりに、9,200グラムモルのア
ンモニア(156.4キログラム)を分解処理するため
に必要な加熱熱量は1.6×106キロカロリー(186
0キロワット・時)であった。電解還元のために必要な
電力量は5468キロワット・時であった。従って、ア
ンモニア1キログラムを分解処理するために必要な電力
量は35キロワット・時であり、加熱熱量は12キロワ
ット・時に相当する。
【0046】
【発明の効果】硝酸を予めアンモニアと化合させてから
分解処理する従来の技術によっては、装置を連続的に運
転することが出来なかったが、本発明により、連続的に
運転が出来るようになり、1日当たりにバッチ運転を必
要としていた従来の方法と比較して、同一規模の装置に
よって少なくとも3倍の設備稼働率を達成することが可
能となった。また、一定した運転条件によって電気およ
び熱の利用効率は改善され、運転制御の自動化が可能と
なって運転工数の節減が可能となった。
分解処理する従来の技術によっては、装置を連続的に運
転することが出来なかったが、本発明により、連続的に
運転が出来るようになり、1日当たりにバッチ運転を必
要としていた従来の方法と比較して、同一規模の装置に
よって少なくとも3倍の設備稼働率を達成することが可
能となった。また、一定した運転条件によって電気およ
び熱の利用効率は改善され、運転制御の自動化が可能と
なって運転工数の節減が可能となった。
【0047】硝酸の連続的分解処理が可能となったため
に、電解還元で生成した亜硝酸アンモニウムの再酸化が
効率的に防止でき電気および熱の利用効率が高められ
る。
に、電解還元で生成した亜硝酸アンモニウムの再酸化が
効率的に防止でき電気および熱の利用効率が高められ
る。
【0048】本発明において、回収される窒素および水
にはアンモニアを含まない。環境に放出する気体および
水に含まれるアンモニアの許容濃度は非常に低いが、本
発明において放出される窒素および水についてはアンモ
ニアの除去処理が必要ではない。
にはアンモニアを含まない。環境に放出する気体および
水に含まれるアンモニアの許容濃度は非常に低いが、本
発明において放出される窒素および水についてはアンモ
ニアの除去処理が必要ではない。
【図1】本発明に係わる装置の構成を示す図である。
【図2】本発明に係る硝酸とアンモニア分解処理の作用
説明図である。
説明図である。
【図3】従来の技術に係わる参考文献から引用した装置
の構成を示す図である。
の構成を示す図である。
18 陰極室 19 陰極 20 陽イオン交換膜 22 陰極循環液槽 23 アンモニア槽 24 中和槽 25 硝酸槽 26 蒸発器 27 凝縮器
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 9/00 ZAB Z 7446−4D
Claims (8)
- 【請求項1】 硝酸アンモニウムとアンモニアを含む水
溶液を電解槽の陰極室に循環させて亜硝酸アンモニウム
を生成せしめながら、陰極循環液の一部を抜き出し、こ
れに硝酸を加えて中和し、続いてこの中和した溶液を加
熱して亜硝酸アンモニウムの分解で発生する窒素ガスを
放出させると共に過剰の水を蒸発させて硝酸アンモニウ
ムの濃度を高め、この高濃度の硝酸アンモニウム水溶液
を再び陰極循環液に還流すると共にアンモニアを加える
一連の工程を連続して繰り返すことを特徴とする硝酸と
アンモニアの連続分解処理方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、陰極循
環液中の硝酸アンモニウムのモル濃度が亜硝酸アンモニ
ウムのモル濃度より高い一定値に到達するように調節さ
れ、陰極循環液中のアンモニアのモル濃度が亜硝酸アン
モニウムのモル濃度とほぼ等しい一定値に到達するよう
に調節され、また、陰極循環液の一部に対する硝酸によ
る中和は硝酸がごくわずか過剰となるように調節するこ
とを特徴とする硝酸とアンモニアの連続分解処理方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載の方法において、請求項
2の調節が電解電流、硝酸またはアンモニアの供給量、
陰極循環液の抜き出し量、水の蒸発量、陰極循環液への
還流量のそれぞれのまたは組合せによって達成されるこ
とを特徴とする硝酸とアンモニアの連続分解処理方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の方法に
おいて、陰極循環液中の硝酸アンモニウム:亜硝酸アン
モニウム:アンモニアのモル濃度比が、2:1:1に到
達するように調節することを特徴とする硝酸とアンモニ
アの連続分解処理方法。 - 【請求項5】 請求項2又は3に記載の方法において、
硝酸による中和は、中和槽中の溶液の室温におけるpH
を2〜5に調整することにより行なうことを特徴とする
硝酸とアンモニアの連続分解処理方法。 - 【請求項6】 陽イオン交換膜を隔膜とする陽極室と陰
極室を交互に配置した電解槽と、前記陽極室に陽極循環
液を環流させる陽極循環液槽と、前記陰極室に陰極循環
液を環流させる陰極循環液槽と、前記陰極循環液に対す
るアンモニア供給液槽と、前記陰極循環液の一部を抜き
出して取り込む中和槽と、この中和槽に供給されてその
中の溶液を中和する硝酸を貯溜した硝酸供給槽と、前記
中和槽で中和された溶液が導びかれる蒸発器と、蒸発気
で濃度の高められた硝酸アンモニウム溶液を前記陰極循
環液槽に環流するラインと、を備えたことを特徴とする
硝酸とアンモニアの連続分解処理装置。 - 【請求項7】 請求項6に記載の装置において、蒸発器
が気水分離器と加熱缶を有しており、供給液が気水分離
器の頂部から加熱缶で発生した水蒸気で加熱されながら
流下し、加熱缶液を抜き出すと共に、蒸発器への供給液
と加熱缶からの抜き出し液の間で熱交換を行う構成にし
たことを特徴とする硝酸とアンモニアの連続分解処理装
置。 - 【請求項8】 請求項6又は7に記載の装置において、
加熱缶から抜き出した液から水を蒸気として除去するた
めに疎水性膜蒸発器を用いたことを特徴とする硝酸とア
ンモニアの連続分解処理装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1172993A JPH06218376A (ja) | 1993-01-27 | 1993-01-27 | 硝酸とアンモニアの連続分解処理方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1172993A JPH06218376A (ja) | 1993-01-27 | 1993-01-27 | 硝酸とアンモニアの連続分解処理方法および装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06218376A true JPH06218376A (ja) | 1994-08-09 |
Family
ID=11786126
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1172993A Pending JPH06218376A (ja) | 1993-01-27 | 1993-01-27 | 硝酸とアンモニアの連続分解処理方法および装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06218376A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010502427A (ja) * | 2006-09-05 | 2010-01-28 | エレメント シックス リミテッド | 固体電極 |
| SE2050024A1 (en) * | 2020-01-15 | 2021-03-30 | Adam Slabon | Method for wastewater treatment and removal of nitrate and/or nitrite ions |
| CN115092884A (zh) * | 2022-07-14 | 2022-09-23 | 招商局海洋装备研究院有限公司 | 一种自加热氨分解制氢装置及其制氢方法 |
| CN117945367A (zh) * | 2023-12-19 | 2024-04-30 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种除去硝酸溶液中硝酸铵的方法 |
-
1993
- 1993-01-27 JP JP1172993A patent/JPH06218376A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010502427A (ja) * | 2006-09-05 | 2010-01-28 | エレメント シックス リミテッド | 固体電極 |
| SE2050024A1 (en) * | 2020-01-15 | 2021-03-30 | Adam Slabon | Method for wastewater treatment and removal of nitrate and/or nitrite ions |
| SE543570C2 (en) * | 2020-01-15 | 2021-03-30 | Adam Slabon | Method for wastewater treatment and removal of nitrate and/or nitrite ions |
| CN115092884A (zh) * | 2022-07-14 | 2022-09-23 | 招商局海洋装备研究院有限公司 | 一种自加热氨分解制氢装置及其制氢方法 |
| CN117945367A (zh) * | 2023-12-19 | 2024-04-30 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种除去硝酸溶液中硝酸铵的方法 |
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