JPH06228653A - 張り出し成形性に優れた高強度熱延鋼板を高い歩留まりで製造する方法 - Google Patents
張り出し成形性に優れた高強度熱延鋼板を高い歩留まりで製造する方法Info
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- JPH06228653A JPH06228653A JP1574093A JP1574093A JPH06228653A JP H06228653 A JPH06228653 A JP H06228653A JP 1574093 A JP1574093 A JP 1574093A JP 1574093 A JP1574093 A JP 1574093A JP H06228653 A JPH06228653 A JP H06228653A
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Abstract
ステナイトを含む高強度熱延鋼板を高い歩留まりで製造
する方法を提供するものである。 【構成】 質量割合でC:0.08〜0.25%、S
i:0.7〜2.5%、Mn:0.8〜3.0%、残部
実質的にFeからなる鋼を熱延するに際し、仕上圧延終
了温度をAr3 〜(Ar3 +70)℃とし、平均冷却速
度20℃/s以上で550℃以下に冷却するに際し鋼帯
の上部からの冷却の熱伝達係数と下部からのそれの比を
0.8以上1.1未満となるようにし、350〜500
℃で巻取る。これにより、張り出し成形性に優れた残留
オーステナイトを含む高強度熱延鋼板が高い歩留まりで
製造できる。
Description
引張強度と高い伸び特性、すなわち高い張り出し成形性
を有する熱延鋼板を高い歩留まりで製造する方法にかか
わる。
費規制から、自動車の軽量化が重要な課題となり、高強
度鋼板の果たす役割が従来以上に大きくなった現在、高
い加工性を有する種々の高強度鋼板が開発されつつあ
る。その中でも、変態誘起塑性による高い破断伸び特性
を示す残留オーステナイトを含む高強度鋼板は、その高
い張り出し成形性から、新しい高強度鋼板として脚光を
あびている。
の製造技術としては例えば特開平1−79345号公
報、特開昭60−184664号公報、特開平1−15
9317号公報がある。特に、後の2つの技術は、熱延
のランアウトテーブルから巻取りにいたる工程において
限定した条件で製造する方法であり、これにより得られ
る特性は、例えば980N/mm2 級の引張強度で30%
以上の破断伸びを示す加工性に極めて優れた高強度熱延
鋼板である。
いの場合クランクプレスにより高速かつ大量に生産され
る。従って、自動車部品用の鋼帯は、高位に安定した材
質でかつ高い均一性を保っている必要がある。換言すれ
ば材質歩留まりが高ければ、材料ロスとプレストラブル
がなくなることにより、一部品当りの値段が安くなるこ
とや、計画性の高い自動車生産を行うことができるよう
になる。しかしながら、概して従来技術により熱延工程
のみで製造される残留オーステナイトを含む熱延高強度
鋼板の場合は、製造上ランアウトテーブルでの精密な冷
却制御を必要とし、特に400℃近傍なる水による冷却
の核沸騰と膜沸騰の遷移温度域で巻取ることも重なり、
この条件がばらつくことによる低い材質安定性、低い歩
留まりとなることが多く、工業生産上の大きな課題であ
った。一方、これを回避するために巻取り後に熱処理を
行う技術として特開平1−259210号公報や特開平
1−259121号公報に示された技術が提案されてい
る。これらは、歩留まりに関しては高いものが得られる
ものと判断されるが、一工程増えることによる製造原価
増は避けられない。
熱延鋼板より高い加工性を有することから注目されてい
る残留オーステナイトを含む熱延高強度鋼板を社会の需
要にあわせるべく高い歩留まりでかつ安価に提供するこ
とを目的として発明されたものであり、その骨子とする
ところは、質量割合で、C:0.08〜0.25%、S
i:0.7〜2.5%、Mn:0.8〜3.0%、残部
実質的にFeからなる鋼を熱延するに際し、仕上圧延終
了温度をAr3 〜(Ar3 +70)℃とし、平均冷却速
度20℃/s以上で550℃以下に冷却するに際し、鋼
帯の上部からの冷却の熱伝達係数αU と鋼帯の下部から
の冷却の熱伝達係数αL の比(αU /αL )を0.8以
上1.1未満となるようにし、350〜500℃で巻取
ることにより得られる、張り出し成形性に優れた高強度
熱延鋼板を高い歩留まりで製造する方法である。
由について述べる。 C:本発明鋼は、実質上残留オーステナイトを残留させ
ることにより高い成形性を有する高強度鋼板とする。特
に本発明のようにオーステンパーによりオーステナイト
を残留させる場合、残留オーステナイト中には一般にC
が1.0〜1.6%ほど濃化しているといわれている。
本発明者らの測定結果でも1.0〜1.2%のC濃度を
有している。このような残留オーステナイトを体積率で
例えば5%以上確保させるためには、少なくとも0.0
5%以上のCが必要となる。さらに、不可避的に形成さ
れる微細な鉄炭化物の生成も考慮に入れると0.08%
のCが必要である。従って、本発明では0.08%をC
の下限値とした。当然、到達させる引張強度レベルに応
じてC量を変更すればよい。上限は、スポット溶接性を
考慮し、0.25%とした。これ以上のCが鋼中に含有
されると、スポット溶接部のナゲット内破断が避けられ
ない。好ましいCの含有範囲は、0.1〜0.2%であ
る。
終了からランアウトテーブルでの冷却途中過程における
ポリゴナルフェライトの生成と、冷却途中過程からの巻
取り後の徐冷過程におけるオーステンパーにおいて未変
態オーステナイト中の炭化物生成の抑制という役割を果
たす。この効果を発揮させるためには少なくとも0.7
%のSiの含有が必要である。上限は、コストの観点と
転炉での溶製の観点から2.5%とした。好ましいSi
の含有範囲は1.0〜2.2%である。
もたらすとともに鋼帯の引張強度を高める。本発明鋼に
おいては、これらを有効に発揮させるためにMnを含有
させる。これらの効果を発揮させるためには少なくとも
0.8%のMnの含有が必要である。狙いとする引張強
度に応じてMnレベルは下限値以上で変更すればよい。
上限は、コストの観点と転炉での溶製の観点から3.0
%とした。好ましいMnの含有範囲は1.0〜2.0%
である。
ない場合には、MnSの形成を回避するためにSを徹底
的に下げることが有効であることが多くの公知例から明
らかであり、本発明においてこれを採用しても何等効果
をなくすものではない。その場合、0.005%以下の
含有であることが好ましい。さらに不可避的に残留する
SをCaSとして固定することも明らかとなっており、
この場合も本発明の効力をなくすものではなく、0.0
03%程度以下の含有とすることが好ましい。 Al:Alは、脱酸を目的として使用されることが多
く、MnやSiの転炉での溶製上の歩留まりを向上させ
る意味も含め本発明で用いることができる。その場合
は、0.01〜0.1%の含有範囲であればよく、好ま
しくは0.02〜0.05%程度でよい。
理由について述べる。 仕上圧延終了温度:仕上圧延終了温度は、熱間圧延中の
オーステナイトの粒径を決定する。オーステナイトの粒
径は、その後のランアウトテーブルにおける冷却過程に
おいてポリゴナルフェライトの生成を左右するものであ
り、本発明においてする必要がある。すなわち、本発明
は冷却制御性をよくするためにランアウトテーブルの前
半部分で冷却を開始させることを意図することから、あ
まり冷却開始までの空冷時間をとりたくない。一方、残
留オーステナイトを得るための第1段階として未変態オ
ーステナイトへのCの濃化を十分に行わせるためにポリ
ゴナルフェライトを生成させる必要がある。従って、こ
の両者を実現させるために成分上の考慮と仕上圧延温度
の考慮が必要である。前者についてはSiの限定理由で
述べた通りである。後者については仕上圧延温度はAr
3 変態点直上であることが必要である。工業的な製造を
考慮にいれ、本発明においては仕上圧延終了温度をAr
3 〜(Ar3 +70)℃とした。これを超える仕上圧延
終了温度となると、ポリゴナルフェライトが生成しにく
くなり生成させるための特別の考慮が必要となる。
却方法:冷却条件は、平均冷却速度20℃/s以上で5
50℃以下まで冷却する。平均冷却速度の下限値20℃
/sは、これ未満であるとパーライトまたは粗大な鉄炭
化物を含むベイナイトの生成が避けられないためにこれ
を定めた。上限は特に定めるものではないが、冷却終了
温度の制御性から現状の技術では150℃/s程度まで
と考えられる。好ましい冷却速度の範囲は、30〜10
0℃/sである。また、550℃以下までの冷却につい
ては、これを超える冷却終了であるとこれもパーライト
または粗大な鉄炭化物を含むベイナイトの生成が避けら
れないためにこれを定めた。もちろん、下限値は巻取温
度となる。しかしながら、冷却制御性のことを考慮に入
れると好ましい冷却終了温度範囲は550〜450℃で
ある。これは水による冷却の核沸騰と膜沸騰の遷移温度
が380〜450℃程度にあるためであり、この温度域
を空冷とすると冷却ばらつきが小さくてすむために好ま
しい。
成要件である。鋼帯の上部からの冷却の熱伝達係数αU
と鋼帯の下部からの冷却の熱伝達係数αL の比(αU /
αL)を0.8以上1.1未満となるようにする必要が
ある。冷却方法は、冷却中の鋼帯の形状に大きく影響を
およぼしているようである。推定の域ではあるが、これ
は以下の理由と考えられる。すなわち、上下の冷却能力
が大きく異なると鋼帯上に圧延方向に向かって水が残る
ような形状となりこれが助長されると鋼帯が圧延方向に
対して波のような形状となる。これが、局部的に鋼帯を
冷却させるようなことになり、鋼帯の温度ばらつきが大
きくなる。その状態でさらに水冷が施されると長手方向
に大きな温度ばらつきが生じ、これが材質ばらつきを招
き、歩留まりを低下させる。
ポリゴナルフェライトの変態による体積膨張も寄与して
いるものと推定され、部分的な変態進行は致命的な形状
不良につながるものと考えられる。このような形状不良
に起因する温度ばらつきを徹底的に少なくするために、
本発明者らが度重なる工場実験を行ったことはいうまで
もない。その結果、冷却安定性を高めるための冷却方法
は、上部からと下部からの冷却の熱伝達係数を制御する
ことにあることがわかり、本発明に至った。αU /αL
が0.8未満であっても1.1以上であっても温度ばら
つきが大きい。冷却バルブは、パイプラミナーでもスリ
ットラミナーでもさらには、スプレイノズルでも効果は
同じである。もちろん、主たる冷却のみならず、鋼帯上
に不可避的に残る水をクロススプレイやVスプレイによ
って切ることも本発明において採用すればよい。
とする。これは、未変態γのオーステンパーによりベイ
ナイトフェライトのラス間や端部にCを濃化させ常温で
順安定な残留オーステナイトを生成させるために最終的
に必要な条件である。500℃を超えると実質上残留オ
ーステナイトは生成せず、350℃未満であると下部ベ
イナイトの生成により硬質になるとともに残留オーステ
ナイト量も減少する。好ましい巻取温度範囲は400〜
450℃である。さらに、鋼帯長手端部の材質を向上さ
せるために、鋼帯長手中央部よりも50〜100℃程度
巻取温度を上げることも本発明においては有効な方法で
ある。この場合も上限の巻取温度は500℃である。
熱延した。表2のFT(仕上圧延終了温度)とCT(巻
取温度)は、当該コイルの実績温度範囲で示した。冷却
終了温度は、コイル長手全長についての測定機器がない
ことから、コイル長手方向中央部についての実績を示し
た。表2中の下線は、発明範囲外であることを示す。熱
延最終板厚は2.3mm、幅は1000mmである。
の調質圧延を施した後、引張試験と残留オーステナイト
量の測定試験に供した。引張試験は、JIS Z220
1記載の5号試験片を用い、同Z2241記載の方法に
従って行い、降伏点強度YP、引張強度TS、破断伸び
Elを測定した。残留オーステナイト量は、X線回折に
より測定したα相の{100}と{211}、γ相の
{110}と{311}のX線強度から求めた。この測
定は、A−1からA−4の各熱延コイルについては長手
方向2m毎、幅方向100mm毎に行った。また、その他
のコイルについては長手方向は30m毎に行った。A鋼
は、TS≧780N/mm2 、El≧29%を目標に製造
したものであるので、これを達成した割合をその歩留ま
りとして、また平均の残留オーステナイト量をあわせて
表2に示した。表2から明らかなように、本発明方法に
よると確実に歩留まりが90%以上確保することができ
る。 (実施例2)表1のB〜D鋼を用い、仕上圧延温度、冷
却速度を発明範囲内とし、αU /αL を変更した熱延を
行った。その製造実績を表3に示した。αU /αL を変
更したので巻取温度は発明範囲外のものも発生した。こ
れにより得られた熱延コイルに0.8%の調質圧延を施
し、実施例1のA−1〜A−4の評価方法と同様に歩留
まりを算定した。なお、歩留まりの算定には各鋼のTS
とElの目標値(表3)を用いた。
なった。αU /αL が発明範囲内に入っている水準につ
いては高い歩留まりが維持された。
り出し成形性に優れた残留オーステナイトを含む高強度
熱延鋼板が工業生産上重要な要素である高い歩留まりで
生産することができる。これは、昨今の自動車業界で重
要な課題となっている車体軽量化のための高強度鋼板の
使用に際して、単に成形性がよいという観点からの残留
オーステナイトを含む高強度鋼板の使用ということだけ
ではなく、高い製造歩留まりと材質均質性から自動車業
界にとっての素材購入の時の低コスト化、製造時のばら
つきの低減化につながり、自動車業界に対しての貢献度
は多大なものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 質量割合で、 C :0.08〜0.25% Si:0.7〜2.5% Mn:0.8〜3.0% 残部実質的にFeからなる鋼を熱延するに際し、仕上圧
延終了温度をAr3 〜(Ar3 +70)℃とし、平均冷
却速度20℃/s以上で550℃以下に冷却するに際
し、鋼帯の上部からの冷却の熱伝達係数αU と鋼帯の下
部からの冷却の熱伝達係数αL の比(αU /αL )を
0.8以上1.1未満となるようにし、350〜500
℃で巻取ることにより得られる、張り出し成形性に優れ
た高強度熱延鋼板を高い歩留まりで製造する方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01574093A JP3417589B2 (ja) | 1993-02-02 | 1993-02-02 | 張り出し成形性に優れた高強度熱延鋼板を高い歩留まりで製造する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01574093A JP3417589B2 (ja) | 1993-02-02 | 1993-02-02 | 張り出し成形性に優れた高強度熱延鋼板を高い歩留まりで製造する方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06228653A true JPH06228653A (ja) | 1994-08-16 |
| JP3417589B2 JP3417589B2 (ja) | 2003-06-16 |
Family
ID=11897164
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP01574093A Expired - Lifetime JP3417589B2 (ja) | 1993-02-02 | 1993-02-02 | 張り出し成形性に優れた高強度熱延鋼板を高い歩留まりで製造する方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3417589B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013013935A (ja) * | 2011-06-07 | 2013-01-24 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | 熱延鋼板の冷却方法 |
| US9186710B2 (en) | 2011-06-07 | 2015-11-17 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Method for cooling hot-rolled steel sheet |
| US9211574B2 (en) | 2011-07-27 | 2015-12-15 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Method for manufacturing steel sheet |
| US9566625B2 (en) | 2011-06-07 | 2017-02-14 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Apparatus for cooling hot-rolled steel sheet |
| WO2018117471A1 (ko) * | 2016-12-21 | 2018-06-28 | 주식회사 포스코 | 고강도 고내식 강선 및 이의 제조방법 |
-
1993
- 1993-02-02 JP JP01574093A patent/JP3417589B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013013935A (ja) * | 2011-06-07 | 2013-01-24 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | 熱延鋼板の冷却方法 |
| US9186710B2 (en) | 2011-06-07 | 2015-11-17 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Method for cooling hot-rolled steel sheet |
| US9566625B2 (en) | 2011-06-07 | 2017-02-14 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Apparatus for cooling hot-rolled steel sheet |
| US9211574B2 (en) | 2011-07-27 | 2015-12-15 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Method for manufacturing steel sheet |
| WO2018117471A1 (ko) * | 2016-12-21 | 2018-06-28 | 주식회사 포스코 | 고강도 고내식 강선 및 이의 제조방법 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3417589B2 (ja) | 2003-06-16 |
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