JPH06230818A - サーボ制御装置 - Google Patents

サーボ制御装置

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JPH06230818A
JPH06230818A JP5237077A JP23707793A JPH06230818A JP H06230818 A JPH06230818 A JP H06230818A JP 5237077 A JP5237077 A JP 5237077A JP 23707793 A JP23707793 A JP 23707793A JP H06230818 A JPH06230818 A JP H06230818A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 目標とする任意の目標経路に対して、制御対
象が許容加速度と許容速度の制約内で高速かつ高精度に
追従できるようなサーボ制御装置を提供する。 【構成】目標速度発生部2は、入力装置1から与えられ
た目標経路データと目標速度データから制御対象の各駆
動軸の速度目標値vi (t)を発生する。各軸毎に設け
た加速度検出器3−iは速度目標値から加速度目標値を
検出し、比較器4−iは加速度目標値の所定の加速度の
許容値に対する割合を第1の信号として、速度目標値の
所定の速度の許容値に対する割合を第2の信号として発
生する。軸間協調部5−iは、第1の信号と第2の信号
の大きさを比較し、全てのモータが加速度と速度の許容
値を満足するよう各モータに共通の時間方向変化量を演
算する。速度変換部6−iは、時間方向変化量に応じて
速度目標値を変更し、駆動軸のモータが追従可能な速度
信号に変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は工作機械あるいはロボッ
ト等のサーボ制御装置に関し、特に目標経路に高速かつ
高精度に追従できるサーボ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工作機械やロボット等における曲面加工
や多自由度ロボットハンドの経路を制御する場合、制御
対象の移動経路を緻密に制御することが重要である。こ
こで、目標とする空間経路に対して、制御対象の移動経
路を追従させる制御を経路追従制御という。
【0003】従来、高速かつ高精度な経路追従制御を実
現するため、制御系のシステムゲインを上げるのが有効
であるが、実際は機械系の制約により、許容された精度
を満たすところまで目標速度を下げて経路追従させる必
要があり、これが高速性を阻んでいる。
【0004】これに対して、フィードフォワード制御に
よって疑似的にシステムゲインを上げて高速性を確保す
るサーボ制御装置がある。しかし、これは高速性を維持
したままで目標経路に対する応答性を上げており、目標
経路のコーナ部での急激な変化にも高速のままで厳密に
追従しようとする。この結果、機械系特にモータの能力
を超えるような大きな加速度が要求され、ショックや振
動を発生する。一方、制御対象の各軸の速度目標値を線
形フィルタに通すことにより急激な速度変化を防ぐサー
ボ制御装置もある。しかし、制御系にローパスフィルタ
が接続されることになるので、目標経路の高周波成分が
失われ、結果的に追従した経路に誤差を生じる。
【0005】また、目標経路の形状を認識することでコ
ーナ部の移動方向変化を検出し、大きな加速度を必要と
する部分で速度を下げて、加速度を小さく抑えて追従精
度を上げるサーボ制御装置がある。しかし、加速度を検
出するために形状認識や移動方向の検出などの複雑な処
理が必要となり、高い演算処理能力を必要とするので実
現が難しい。
【0006】また、別のサーボ制御装置として、予め与
えられた許容速度や許容加速度の制約を満たすように速
度目標値を設定する方法が、特開平4−33012号公
報に開示されている。 図16は、このサーボ制御装置
を示すブロック図である。図において、速度計算部10
2は入力部101から与えられた速度目標値と予め設定
されたX,Y軸の速度許容値とを比較して、小さい方を
新たな速度目標値として出力する。また、加速度計算部
105は、予め設定された各軸の加速度許容値と入力部
101から供給される速度目標値の変化量から許容加速
度を発生し、加速度処理部104へ加速度設定値として
出力する。速度信号発生部103は速度計算部102の
計算結果からステップ状の速度信号を発生し、加減速処
理部104はこのステップ状の速度信号の立上り、立ち
下がりを加速度計算部105の出力値に合わせて滑らか
に波形整形する。速度分配部106はこの加減速処理さ
れた速度波形の各軸成分を求める。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図16に示した従来技
術によれば、ステップ状の速度目標値の急激な立ち上が
りと立ち下がりが加速度の許容値で変化するので、高速
かつ高精度な経路追従を実現できる。
【0008】しかし、このサーボ制御装置は、加速度処
理部がステップ状の速度信号に対してしか加減速処理を
行わないため、速度信号が時々刻々変化する任意の自由
曲線経路に対する追従制御ができないという問題点があ
った。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、曲線を
含む種々の形状の目標経路に制御対象を高速かつ高精度
に追従させるサーボ制御装置を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、目標経路の形状を認
識せずに制御対象を高速かつ高精度に追従させるサーボ
制御装置を提供することにある。
【0011】本発明によるサーボ制御装置は、制御対象
を駆動する複数の軸に接続する複数のモータを使用し、
目標速度発生部が目標経路に基づいて各モータの駆動速
度の目標値となる速度目標値を各軸毎に発生する。そし
て、各軸毎に設けられた加速度検出器が目標速度発生部
からの速度目標値から加速度目標値を検出する。次に比
較器または演算器は、加速度検出部で検出された加速度
目標値の所定の加速度の許容値に対する割合を示す第1
の信号と、速度目標値の所定の速度の許容値に対する割
合を示す第2の信号とを発生し、軸間協調部へ出力す
る。軸間協調部は、第1の信号と第2の信号の大きさを
比較し、複数のモータが加速度の許容値と速度の許容値
を満足するよう各モータに共通の時間方向変化量を演算
する。最後に、速度変換部は、速度目標値でモータを駆
動するときに制御対象が移動する距離と同じ距離だけ動
くよう、時間方向変化量に応じて速度目標値を変更し速
度信号を発生すると同時に速度信号の発生する時間も変
化させる。速度信号はモータを回転させる信号である。
【0012】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。
【0013】図1は、本発明の一実施例を示すブロック
図である。
【0014】図1において、入力装置1はホストコンピ
ュータあるいはNCプログラムに基づいて動作するNC
装置で、目標経路の形状または位置座標を表す目標経路
データDTと目標経路の追従速度を表す目標速度データ
DVを発生する。目標経路に追従する制御対象は、一例
として第1軸,第2軸,‥‥,第n軸のモータ11−
1,11−2,‥‥,11−nによって各軸方向に動く
ロボットハンドとする。目標経路データDTは、目標経
路が円の場合、その円の中心座標と半径のデータであ
り、目標経路が直線の場合、直線の始点と終点の位置座
標データである。また目標経路が自由曲線の場合、その
経路を所定の間隔でサンプルした位置座標データであ
る。
【0015】目標速度発生部2は、入力装置1からの目
標経路データDTと目標速度データDVに基づいて第1
軸から第n軸それぞれに速度目標値vi (τ)(i=
1,2,3,‥‥,n;τは時間パラメータ)を発生す
る。この速度目標値は目標経路に応じて各軸方向にロボ
ットハンドを動かすためのモータの角速度信号で、所定
のサンプル時間dτで順次発生する。すなわち、速度目
標値vi (τ)は微小時間dτの間にモータ11−iを
回転させる角速度信号である。dτは例えば1msであ
る。
【0016】加速度検出器3−i(i=1,2,3‥
‥,n)と比較器4−iと軸間協調部5−iと速度変換
部6−iとバッファ7−iとストップ信号発生器8は、
速度目標値vi (τ)を高速かつ高精度な経路追従制御
を実現するために変換速度信号vi (t)へ変更する装
置である。ただし、各参照数字の添字iは制御対象を駆
動する第1〜n軸を表す。
【0017】加速度検出器3−iは、速度目標値v
i (τ)とその速度目標値の1サンプル前の速度目標値
に対する変換速度信号vi (t)との差から加速度目標
値を発生する。比較器4−iは、加速度目標値と速度目
標値がそれぞれ予め設定された加速度許容値と、速度許
容値を越えるか否かを検出し、さらにそれぞれの超えた
割合を示す第1、第2の信号を出力する。軸間協調部5
−iは、各比較器4−iからの第1、第2の信号の中か
ら最大値を求め、その最大値を時間方向変化量S(τ)
として出力する。速度変換部6−iは、時間τの時間軸
を時間方向変化量S(τ)だけ伸長することで時間τを
新しい時間tに変換し、それにともなって各軸の速度目
標値vi (τ)を時間方向変化量S(τ)の逆数倍に落
とすことによって時間tの速度信号vi (t)に変換す
る。バッファ7−iは、加速度検出部3−i、比較部4
−iおよび軸間協調部5−iの処理時間だけ速度目標値
i (τ)を一時記憶するための記憶手段である。また
インタロック信号発生器8は、時間方向変化量S(τ)
によって伸びた時間分だけ速度目標値vi (τ)の発生
をストップするストップ信号STを発生する。
【0018】次に、図1のサーボ制御装置の各部の構成
と動作についてさらに詳しく説明する。
【0019】図2は、目標速度発生部2のブロック図で
ある。目標速度発生部2は、入力装置1とのインタフェ
ース21と、目標経路データDTと目標速度データDV
に基づいて各軸の速度目標値vi (τ)を演算するマイ
クロプロセッサ22と、マイクロプロセッサ22の演算
のためのプログラムが記憶されたリードオンリメモリ
(ROM)23と、演算中に使用するワークエリアをも
つランダムアクセスメモリ(RAM)24とを有する。
マイクロプロセッサ22は速度目標値vi (τ)をサン
プル時間dτごとに連続して発生するが、ストップ信号
発生器8からストップ信号STが供給される間は速度目
標値の出力を休止する。
【0020】図3は、速度目標値vi (τ)の発生から
変換速度指令vi (t)の発生までの動作を示すフロー
チャートである。
【0021】目標速度発生部2は、目標経路データDT
と目標速度データDVに応じて第1軸から第n軸の各軸
の速度目標値vi (τ)を発生する(ステップ1,
2)。加速度検出器3−iは、その速度目標値v
i (τ)と1サンプル前の速度目標値に対する変換速度
信号vi (t)との差から加速度目標値ai (τ)を発
生する(ステップ3)。ここで、加速度目標値a
i (τ)は次式 ai (τ)={vi (τ+dτ)−vi (t)}/dτ (1) で与えられる。すなわち、加速度目標値ai (τ)は、
1サンプル前に実際にモータ11−iを動かした速度信
号vi (t)を、次のサンプルで速度目標値vi(τ)
とするのに必要な加速量に相当する。
【0022】比較器4−iは加速度目標値ai (τ)を
所定の加速度許容値Ai , m a x (i=1,2,3,‥
‥,n)と比較し、また速度目標値vi (τ)を所定の
速度許容値Vi , m a x (i=1,2,3,‥‥,n)
と比較する。さらに、比較器4−iは、加速度検出部3
−iにより検出された加速度目標値ai (τ)が加速度
許容値Ai , m a x を超えているとき(ステップ5)、
軸間協調部5−iにその情報を加速度超過信号Sa , i
(τ)として伝える(ステップ6)。この際、加速度超
過信号Sa , i (τ)は次式により求める。 Sa , i (τ)=|ai (τ)|/Ai , m a x (2) ただし、許容値を超えていない場合には、S
a , i (τ)=1とする(ステップ7)。加速度超過信
号Sa , i (τ)は加速度が許容値を超えている度合い
を表している。また同様に、比較器4−iは、速度目標
値vi (τ)が所定の速度許容値Vi , m a x を超えて
いるとき(ステップ9)にも、軸間協調部5−iにその
情報を速度超過信号Sv , i (τ)として伝える(ステ
ップ10)。この際、速度超過信号Sv , i (τ)は次
式により求める。 Sv , i (τ)=|vi (τ)|/Vi , m a x (3) ただし、許容値を超えていない場合には、S
v , i (τ)=1とする(ステップ11)。速度超過信
号Sv , i (τ)は速度が許容値を超えている度合いを
表している。
【0023】図4は、比較器4−iの詳細なブロック図
である。図において、比較器4−iは、図3のステップ
4〜7を実行する回路40〜43と、ステップ8〜11
を実行する回路44〜47とを有する。回路40〜43
と回路44〜47は同じ構成でかつ同時に動作する。す
なわち、比較器4−iは絶対値回路40,44と、加速
度目標値|ai (τ)|が加速度許容値Ai , m a x
超えるか否かを検出する比較回路41と、速度目標値|
i (τ)|が速度許容値Vi , m a x を超えるか否か
を検出する比較回路45と、(2)式を演算する除算回
路42と、(3)式を演算する除算回路46と、比較器
41の出力に応じ”1”データか除算回路42の出力を
加速度超過信号Sa , i (τ)として選択する選択回路
43と、比較器45の出力に応じ”1”データか除算回
路46の出力を速度超過信号Sv, i (τ)として選択
する選択回路47とを有する。
【0024】図2に戻って、軸間協調部5−iは、比較
器4−iからの加速度超過信号Sa, i (τ)と速度超
過信号Sv , i (τ)を受けて、制約条件を超えている
駆動軸を検索し、制約条件を超える軸がある場合、すな
わちSa , i (τ)>1またはSv , i (τ) >1のと
きには、全ての駆動軸が加速度許容値と速度許容値の制
約を満たすように時間方向の変化量(時間パラメータτ
に対する実際の時間tの変化率)を決定して、その値を
各軸の速度変換部6−iに伝える。この際、時間方向変
化量S(τ) は次式により求める(ステップ12)。 S(τ)=max{Sa , i (τ),Sv , i (τ) } (4) すなわち、S(τ)は第1軸から第n軸に対する加速度
超過信号および速度超過信号のうちで最大の信号であ
る。軸間協調部5−1から5−nは、(4)式から求め
た時間方向変化量S(τ)を同時に出力する。これによ
り、軸間協調部はすべての軸において時間軸を時間方向
変化量S(τ)に応じて伸長する指示を出して、各軸の
動きを協調するよう速度変換部6−iを制御する。全て
の軸が制約条件を満たしている場合にはS(τ)=1に
なるので、その間は時間軸の伸長が行われない。
【0025】図5は軸間協調部5−1〜5−nのブロッ
ク図である。各軸間協調部5−iは、入力信号の大小を
比較し最大の入力信号を出力信号として選択する最大値
選択回路50−iを有し、それらが制御回路51によっ
て制御される。最初、最大値選択回路50−1は、制御
信号c1 によって加速度超過信号Sa , 1 (τ)と速度
超過信号Sv , 1 (τ)とを比較し、大きい方の信号を
選択する。次に、最大値選択回路50−2は、制御信号
2 によって最大値選択回路50−1の出力信号と加速
度超過信号Sa , 2 (τ)と速度超過信号S
v , 2 (τ)の中で最も大きい信号を選択し、出力す
る。この動作が軸間協調部5−nまで順次行われること
により、(4)式を満たす時間方向変化量S(τ)が得
られる。
【0026】速度変換部6−iは、時間パラメータτを
軸間協調部5−iで決定された時間方向変化量S(τ)
倍だけ伸長させ、同時に伸長分だけ速度を下げること
で、移動距離を一定に保つように各軸の変換速度信号v
i (t)を生成し、出力する(ステップ13,14)。
この際、各軸の変換速度信号vi (t)は次式により求
める。
【0027】 vi (t)=S(τ)/vi (τ) (5) したがって、速度変換部6−iは、加速度あるいは速度
の、許容値に対する割合の最大値に応じて各軸の速度目
標値を下げることで、常に加速度及び速度の許容値を満
たして各軸を駆動できる。また、変換後の実際の時間t
と変換前の時間パラメータτの関係は次式による。
【0028】
【数1】
【0029】全ての軸が制約条件を満たしている場合
(S(τ)=1)には、速度目標値vi(τ)がそのま
ま速度信号vi (t)として出力され、一軸でも制約条
件を超えている場合には、その間だけ時間を伸長すると
ともに速度目標値を下げることになる。これによって、
速度目標値vi (τ)は駆動系が追従可能な滑らかな速
度信号vi (t)に変換される。
【0030】以上のステップ2からステップ14までの
動作は、速度目標値vi (τ)のサンプル値の発生毎に
繰り返し実行される。
【0031】速度変換部6−iからの速度信号v
i (t)は、減算器9−iに供給され、モータ11−i
の回転角速度の検出信号との差が算出される。補償器1
0−iはその差が最小となるようモータ11−iの駆動
を制御する制御回路(例えば、PID制御回路)から成
る。モータ11−iはPID制御によって安定した回転
が行われる。
【0032】次に図6に示すように、第1軸と第2軸を
含む平面上の円軌道に沿って制御対象を動かすときの図
1のサーボ制御装置の動作について、NC工作機械のX
−Yテーブルを例にとり説明する。
【0033】入力装置1は円軌道の半径および駆動すべ
き軸を示す目標経路データDTと円軌道上の追従速度を
表す目標速度データDVを発生する。目標速度発生部2
は、目標経路データDTと目標速度データDVに基づい
て、第1軸と第2軸に対する速度目標値v1 (τ)とv
2 (τ)を算出して出力する。図7はそれぞれ速度目標
値v1 (τ),v2 (τ)とそれらに対する変換速度信
号v1 (t),v2 (t)の時間変化を示す図である。
ただし、図7の速度目標値v1 (τ)とv2 (τ)には
ストップ信号STによる休止時間が含まれていない。速
度目標値v1 (τ)とv2 (τ)はアナログ的に変化す
る波形を示しているが、実際の速度目標値v1 (τ),
2 (τ)は、図8に示すように図7の波形を微小時間
dτでサンプルしたサンプル値に等しい。図8で時間τ
の各軸上の各時点τ1 ,τ2 ,τ3 ,‥‥でのサンプル
値、すなわち目標速度発生部2からの速度目標値はそれ
ぞれ第1軸に対してv1 (τ1 ),v1 (τ2 ),v1
(τ3 ),‥‥、第2軸に対してv2 (τ1 ),v
2 (τ2 ),v2 (τ3 ),‥‥となる。ここでdτ=
τ2 −τ1 =τ3 −τ2 =τ4 −τ3 =‥‥である。
【0034】加速度検出部3−1,3−2は、それぞれ
速度目標値v1 (τ),v2 (τ)と1サンプル前の速
度目標値に対する変換速度v1 (t),v2 (t)との
差に応じて加速度目標値を発生するが、最初の時間τ1
では変換速度信号が発生していないので、前述の(1)
式でv1 (t)とv2 (t)は共に0である。したがっ
て、速度目標値v1 (τ1 ),v2 (τ1 )に対する加
速度目標値a1 (τ1),a2 (τ1 )は次式で与えら
れる。 a1 (τ1 )=v1 (τ1 )/dτ a2 (τ1 )=v2 (τ1 )/dτ 次に比較部4−1,4−2はそれぞれ加速度目標値a1
(τ1 ),a2 (τ1)が加速度許容値A1 , m a x
2 , m a x を超えるか否か、また速度目標値v1 (τ
1 ),v2 (τ1 )が速度許容値V1 , m a x ,V
2 , m a x を超えるか否かを検出し、(2)および
(3)式から加速度超過信号Sa , 1 (τ1 ),S
a , 2 (τ1 )と速度超過信号Sv , 1 (τ1 ),S
v , 2 (τ1 )を発生する。軸間協調部5−1,5−2
は(4)式により全ての軸の加速度超過信号と速度超過
信号の中で最も大きいものを検出し、それを時間方向変
化量S(τ1 )として出力する。図8に示すように経路
追従開始時に速度目標値v2 (τ1 )に達するまでの加
速度がきわめて大きく、その加速度超過信号S
a , 2 (τ1 )が最大の場合には、時間方向変化量S
(τ1 )=Sa , 2 (τ1 )になる。
【0035】図9に示すように、速度変換部6−1,6
−2は(5)および(6)式に基づき、時間パラメータ
dτを実際の時間dt1 =t2 −t1 =S(τ1 )・d
τに、また第1軸,第2軸の速度目標値v1 (τ1 ),
2 (τ1 )をそれぞれ速度信号v1 (t1 )=v
1 (τ1 )/S1 (τ1 ),v2 (t1 )=v
2 (τ1 )/S2 (τ1 )に変換する。この変換は、第
1および第2軸の時間軸と速度の変換のみで、移動距離
の変更を生じさせない。
【0036】以上で、速度目標値v1 (τ1 ),v
2 (τ1 )に対する速度信号v1 (t1),v
2 (t1 )への変換を終了する。次に、目標速度発生部
2は速度変換部6−1,6−2が変換速度信号v1 (t
1 ),v2 (t1 )を発生している間に次の速度目標値
1 (τ2 ),v2 (τ2 )を発生し、加速度検出部3
−1,3−2はそれぞれ次式から加速度目標値a1 (τ
2 ),a2 (τ2 )を検出する。 a1 (τ2 )={v1 (τ2 )−v1 (t1 )}/dτ a2 (τ2 )={v2 (τ2 )−v2 (t1 )}/dτ 以降、比較器4−1,4−2から速度変換部6−1,6
−2まで同じ動作を繰り返す。
【0037】以上のようにして変換された第1軸と第2
軸の速度信号により、X−Yテーブルは加速度および速
度の制約条件の下で高速かつ高精度に円軌道に追従す
る。すなわち、図6に示すように目標経路に対し本実施
例による経路はほぼ一致する。
【0038】以上説明した本発明の実施例では、少なく
とも一つの軸の速度目標値がvi (τ)または加速度目
標値ai (τ)が加速度または速度の制約条件を超え、
加速度超過信号Sa , i (τ)>1または速度超過信号
v , i (τ)>1となったときに、全ての軸の速度目
標値を抑制しかつ各軸の時間軸を伸長していた。しか
し、軽いX−Yテーブルを用いたときのように、逆に全
ての軸の速度目標値vi(τ)と加速度目標値a
i (τ)の両方が加速度および速度の制約条件より小さ
く、モータの駆動能力に余裕がある場合には、制約条件
まで速度を上げる制御をしてはいない。すなわち、後者
の場合、比較器4−iが加速度超過信号Sa , i(τ)
と速度超過信号Sv , i (τ)を強制的に1にし、時間
方向変化量S(τ)を1にするので、速度変換部6−i
は速度目標値を速度信号vi (t)としてそのまま出力
していた。
【0039】本発明の第2の実施例では、比較器4−i
の替わりに、前述の(2)および(3)式を演算する演
算器だけ、すなわち図4の演算器42,46だけを使用
する。これにより、加速度超過信号Sa , i (τ)と速
度超過信号Sv , i (τ)を1以下に設定することがで
き、全ての軸の速度目標値vi (τ)と加速度目標値a
i (τ)の両方が加速度および速度の制約条件より小さ
い場合に、時間方向変化量S(τ)が1以下になる。こ
の場合、速度変換部6−iは少なくとも一つの軸が加速
度あるいは速度の制約条件にかかるところまで速度を上
げることができ、高速性能が更に向上する。
【0040】図10は本発明のサーボ制御装置の第3の
実施例を示すブロック図である。
【0041】図において、本実施例のサーボ制御装置
は、図1のサーボ制御装置に許容値制御回路12−i
(i=1,2,3,‥‥,n)を設け、加速度許容値A
i , m ax と速度許容値Vi , m a x を可変にしたもの
である。
【0042】一般に、モータ11−iの負荷13−iが
変動し急に重くなると、モータ11−iは予め設定され
た加速度許容値および速度許容値の制約条件では目標経
路に正確に追従するのが難しくなる。このような場合、
加速度または速度をさらに下げて追従精度を回復させる
必要がある。許容値制御回路12−iは、負荷13−i
の変化による駆動系の応答特性の変化を検出し、検出さ
れた変化量に応じて加速度許容値Ai , m a x と速度許
容値Vi , m a x を下げることによって追従精度の回復
を実現している。負荷13−iの変化を検出する方法と
して、本実施例では速度信号vi (t)とモータ11−
iの角速度検出信号から駆動系の応答特性を測定し、間
接的に負荷変化を検出する方法を用いる。
【0043】図11は許容値制御回路12−iのブロッ
ク図である。
【0044】許容値制御回路12−iは、減算器9−i
の仮想モデル121−i、補償部10−iの仮想モデル
122−i、モータ11−iの仮想モデル123−i、
負荷13−iの仮想モデル124−iをソフトウェアで
構成して速度信号vi (t)を入力したときのモータの
回転角速度をマイクロプロセッサによって演算し推定す
る仮想演算回路120−iと、モータ11−iからの角
速度検出信号と仮想演算回路120−iからの角速度推
定信号との差を検出する減算器130−iと速度信号v
i (t)と減算器130−iの出力に基づいて負荷モデ
ルに修正を加える負荷モデル調整回路140−iと、負
荷モデルの修正に応じて新たな加速度許容値A
i , m a x と速度許容値Vi , m a x を発生する許容値
発生回路150−iとを含む。
【0045】仮想演算回路120−iは、ある一定の負
荷モデルを想定して角速度推定信号を出力している。こ
のため負荷13−iが急激に変動し重くなると、減算器
130−iからの差信号が大きくなる。負荷モデル調整
回路140−iは、大きくなった差信号と速度信号vi
(t)から負荷の変化を検出し、負荷モデルのパラメー
タを推定して負荷モデルに修正を加えると同時にこのパ
ラメータを許容値発生回路140−iに出力する。許容
値発生回路140−iは、修正された負荷モデルのパラ
メータに基づいて新たな加速度許容値Ai , m a x と速
度許容値Vi ,m a x を出力することで許容値を下げ
る。
【0046】今、目標経路として図12に示すように第
1軸および第2軸を含む平面上の正方形が与えられると
する。もし、許容値制御回路12−iがないと、変換速
度信号v1 (t),v2 (t)とモータ11−1,11
−2の回転角速度は図13に示すように変化する。図1
3において、区間201,202は負荷13−1,13
−2に大きな変動がないとき、区間203,204は負
荷13−1が変動して重くなったときを示し、実線は変
換速度信号v1 (t)とv2 (t)の時間変化を、破線
はモータ11−1と11−2の角速度の時間変化を示
す。図に示すように、区間201,202では各区間の
立ち上がり、立ち下がり時にモータ11−1と11−2
に加速度許容値、速度許容値の制約条件の下で駆動され
かつ変換速度信号v1 (t),v2 (t)にもよく追従
するが、区間203,204では過負荷のためモータ1
1−1が追従できなくなり、図12の破線に示すように
経路が乱れる。
【0047】しかし、図10に示す実施例のように許容
値制御回路12−iを追加することにより、区間20
3,204で負荷の変動に適応して加速度許容値を小さ
くすることができる。このため、図14に示すように、
変換速度信号v1 (t),v2(t)に対してモータ1
1−1,11−2が追従できるようになり、経路の乱れ
が生じない。
【0048】図15は本発明のサーボ制御装置の第4の
実施例を示すブロック図である。図において、比較器4
−iへの加速度許容値Ai , m a x と速度許容値V
i ,m a x は入力装置1から直接供給されており、目標
速度発生部2以降の回路は図1に示すサーボ制御装置と
同じである。入力装置1は移動指令プログラムが記憶さ
れたメモリ1Aを接続している。移動指令プログラムは
目標経路や目標速度を指示するサブプログラムと加速度
許容値Ai , m a x と速度許容値Vi , m a xを指示す
るサブプログラムから成る。
【0049】入力装置1はメモリ1Aから移動指令プロ
グラムを読み込み、目標経路や目標速度を指示するサブ
プログラムによって、目標経路データDTと目標速度デ
ータDVを発生し目標速度発生部に出力し、また加速度
許容値Ai , m a x と速度許容値Vi , m a x を指示す
るサブプログラムによって、加速度許容値Ai , m ax
と速度許容値Vi , m a x を比較器4−iへ出力する。
本実施例は、動作や加工状態によって変わる速度および
加速度の制約条件を予めプログラムの中に書き込むこと
で設定することができるので、例えばロボットの姿勢が
大きく変わったり、ロボットハンドで物をつかんで運ぶ
場合やNC工作機械で加工物の硬さが変化する場合のよ
うに、制御対象特に負荷の変化が既知の場合に、モータ
を停止することなく制約条件をリアルタイムに変更し
て、機械の性能を最大限に引き出すとともに常に所望の
追従精度を確保することができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のサーボ制
御装置によれば、速度目標値から速度信号への変換の際
に時間軸方向の変換を用いることで、任意の目標経路に
対して適用することができる。この際、時間方向変化量
を決定するために軸間協調手段を設けているため、各駆
動軸の動作を協調させて経路の形状を保つことができ
る。また、速度と加速度を許容値内に抑えるだけでな
く、逆に速度と加速度に余裕がある場合には時間軸方向
に縮める変換を行って速度を上げることもできるため、
機械の能率をより向上させることができる。
【0051】さらに、制御対象のパラメータの変化を検
出して加速度あるいは速度の許容値を変更する許容値制
御手段を設けたため、制御対象のパラメータが時間によ
って変動する場合でも、位置ずれを起こさず高精度な経
路追従ができる。このほか、移動指令プログラムの中か
ら加速度や速度の制約条件を設定できる手段をもたせる
ことで、制御対象特に負荷の変化が既知の場合に、モー
タを停止することなく制約条件をリアルタイムに変更し
て、機械の性能を最大限に引き出すとともに常に所望の
追従精度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるサーボ制御装置の第1の実施例を
示すブロック図である。
【図2】図1に示すサーボ制御装置に使用される目標速
度発生部の詳細ブロック図である。
【図3】図1に示すサーボ制御装置の動作を示すフロー
チャートである。
【図4】図1に示すサーボ制御装置に使用される比較器
の詳細ブロック図である。
【図5】図1に示すサーボ制御装置に使用される軸間協
調部の詳細ブロック図である。
【図6】目標経路と図1に示すサーボ制御装置により制
御される制御対象の経路とを示す平面図である。
【図7】図6に示す目標経路に追従するための速度目標
値と変換速度信号の時間変化を示す図である。
【図8】図6に示す速度目標値の時間変化を詳細に示す
タイミングチャートである。
【図9】図6に示す変換速度信号の時間変化を詳細に示
すタイミングチャートである。
【図10】本発明によるサーボ制御装置の第3の実施例
を示すブロック図である。
【図11】図10に示すサーボ制御装置に使用される許
容値制御回路の詳細ブロック図である。
【図12】正方形の目標経路と負荷が途中で変動したと
きの制御対象の経路を示す平面図である。
【図13】図11に示す許容値制御回路がないときに、
図12に示す目標経路に対する変換速度信号とモータの
角速度の時間変化を示す図である。
【図14】図11に示す許容値制御回路を使用したとき
に、図12に示す目標経路に対する変換速度信号とモー
タの角速度の時間変化を示す図である。
【図15】本発明によるサーボ制御装置の第4の実施例
を示すブロック図である。
【図16】従来のサーボ制御装置の一例を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1 入力装置 2 目標速度発生部 3 加速度検出器 4 比較器 5 軸間協調部 6 速度変換部 7 バッファ 8 ストップ信号発生器 9 減算器 10 補償器 11 モータ 12 許容値制御回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標経路に対し制御対象の移動経路を追
    従させるサーボ制御装置において、 前記制御対象を駆動する複数の軸に接続する複数のモー
    タと、 前記目標経路に基づいて、前記複数の軸それぞれを駆動
    する前記複数のモータの目標駆動速度を表す速度目標値
    を各軸毎に発生する目標速度発生手段と、 前記各軸毎に設けられ、前記目標速度発生手段からの前
    記速度目標値から加速度目標値を検出する加速度検出手
    段と、 前記加速度検出手段により検出された加速度目標値の所
    定の加速度の許容値に対する割合を示す第1の信号と、
    前記速度目標値の所定の速度の許容値に対する割合を示
    す第2の信号とを発生する手段と、 前記第1の信号と第2の信号の大きさを比較し、前記複
    数のモータが前記加速度の許容値と前記速度の許容値を
    満足するよう各モータに共通の時間方向変化量を演算す
    る軸間協調手段と、 前記速度目標値で前記モータが駆動されるときに前記制
    御対象が移動する距離と同じ距離だけ動くよう、前記時
    間方向変化量に応じて前記速度目標値を変更し速度信号
    を発生すると同時に前記速度信号の発生する時間も変化
    させる速度変換手段と、 を備えたことを特徴とするサーボ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記目標速度発生手段は、前記速度目標
    値をサンプル値として順次発生することを特徴とする請
    求項1記載のサーボ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記加速度検出手段は、前記速度目標値
    と1サンプル前の前記速度目標値に対する前記速度変換
    手段からの速度信号との差に応じて加速度目標値を発生
    することを特徴とする請求項2記載のサーボ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2の信号の発生手段
    は、前記加速度目標値が前記加速度の許容値を超えると
    きは超える度合いを示す加速度超過信号を、また超えな
    いときは”1”の信号を前記第1の信号として発生し、
    前記速度目標値が前記速度の許容値を超えるときは超え
    る度合いを示す速度超過信号を、また超えないときは”
    1”の信号を前記第2の信号として発生することを特徴
    とする請求項1記載のサーボ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記軸間協調手段は、前記第1の信号と
    前記第2の信号の中から最大値を検出し、前記最大値の
    信号を前記時間方向変化量として出力することを特徴と
    する請求項1記載のサーボ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記サーボ制御装置は、さらに前記加速
    度の許容値あるいは前記速度の許容値の少なくとも一方
    を前記制御対象の負荷の変動に応じて変化させる許容値
    制御手段を有する請求項1記載のサーボ制御装置。
  7. 【請求項7】 前記目標速度発生手段は、前記加速度の
    許容値および前記速度の許容値を発生する手段を有する
    ことを特徴とする請求項1記載のサーボ制御装置。
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