JPH0623184A - ミシンの針棒停止装置 - Google Patents

ミシンの針棒停止装置

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JPH0623184A
JPH0623184A JP20300792A JP20300792A JPH0623184A JP H0623184 A JPH0623184 A JP H0623184A JP 20300792 A JP20300792 A JP 20300792A JP 20300792 A JP20300792 A JP 20300792A JP H0623184 A JPH0623184 A JP H0623184A
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JP
Japan
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arm
needle bar
needle
shaft
sewing machine
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Application number
JP20300792A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Kojima
俊彦 小島
Katsuhiko Iwai
勝彦 岩井
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Yamato Sewing Machine Mfg Co Ltd
Original Assignee
Yamato Sewing Machine Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 針落ち位置の前部に生地端切断用のメスを備
えたミシンの針棒を主軸から一時的に切り離して停止さ
せ得る装置を簡素な構成にて実現し、返し縫いの確実な
実施を可能として作業能率の向上を図る。 【構成】 主軸3の回転を針棒10の上下動に変換する針
棒アーム4を、主軸3側の第1アーム41と針棒10側の第
2アーム42とに分離構成する。生地端切断用のメスへの
伝動軸を兼用する針棒アーム4の枢支軸5を中空軸と
し、第1アーム41の先端側の抱持環 41bと第2アーム42
の基端側の挿通環 42bとに嵌挿して、抱持環 41b側に固
定する。挿通環 42bと枢支軸5とには、長さ方向に整合
する位置に係止孔44と保持孔50とを夫々形成し、枢支軸
5の中空部に操作杆6を挿入してこの操作杆6の抜き差
し操作により、保持孔50に嵌め込まれた係止球51,51を
移動させ、これらの係止球51,51が係止孔44に係合せし
められたとき、第2アーム42が枢支軸5に連結され、針
棒10への伝動がなされるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミシンの針棒の一時的
な停止を可能とする針棒停止装置に関し、例えば、シャ
ツの後肩縫い及びブリーフ,ショーツの股下合わせ縫い
等を行うための偏平縫いミシンに適用される針棒停止装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】シャツの後肩縫い及びブリーフ,ショー
ツの股下合わせ縫いは、一般的に、細幅の筒型ベッドを
備えた偏平縫いミシンを用い、所定形状に裁断された縫
製生地の端縁同士を両側から所定幅に亘って重ね合わせ
て前記ベッドに挿通せしめ、該ベッド上の針落ち位置に
前記重ね部分を送り込むことにより行われる。この縫製
に際しては、縫製生地の重ね幅をミシンの縫い幅に対応
する適正な幅に維持することが重要であり、針落ち位置
の前後に亘ってベッド上に縫製生地を挾圧保持する押え
金として、図1に示す如き特殊な押え金を備えた偏平縫
いミシン(フラットシーマミシン)が、従来から用いら
れている。
【0003】図中Hは、ミシン本体から延設されたヘッ
ド部である。該ヘッド部Hの先端には、下方のベッドB
に向けて垂下する態様にて針棒10(図2参照)及び押え
棒20が備えられ、針棒10の下端には複数本の針1,1…
を着脱自在に保持する針止め11が、また押え棒20の下端
には押え金2が、夫々固定されている。
【0004】押え金2は、ベッドBの上面に備えられた
図示しない針板との間に生地KR,KLを挾圧保持し、図示
しない送り歯の動作により図中に白抜矢符矢符にて示す
向きの送りを与え、針1,1…の針落ち位置に送り込む
本来の作用に加えて、相互に重ね合わされて縫製される
生地KR,KLの一方又は両方の端縁を針落ち位置での縫製
前に切断し、縫製時における生地KR,KLの重ね幅を適正
に維持する作用をなす。
【0005】図示の如く押え金2は、前縁から針落ち位
置Aの前部に至るまでの間に、生地KR,KLの送り方向に
沿うガイド溝21により幅方向に2分割された小押え部2
2,23を備えており、一方の小押え部22には、ガイド溝2
1側に刃面を臨ませて下メス24が固定され、また他方の
小押え部23には、ガイド溝21側に刃面を臨ませて上メス
25が保持されている。
【0006】上メス25の先端側(刃面側)は、ガイド溝
21内において前記下メス24の上側に重ね合わせてあり、
また、小押え部23の外側に延びる上メス25の基端は、同
側においてヘッド部Hから垂下された作動杆26の下端
に、コイルばね27のばね力により下向きに付勢して取付
けてある。作動杆26は、ヘッド部H内側の図示しないリ
ンク機構を介してミシンの主軸3(図2参照)に連結さ
れ、該主軸3の回転に連動して水平面内での長円運動を
行うようになしてあり、この動作に伴って前記上メス25
は、コイルばね27のばね力により下メス24の上面との摺
接を保ちつつ、両メス24,25の長手方向、即ち、生地K
R,KLの送り方向と交叉する方向に所定ストロークの往
復運動を行う。
【0007】以上の如き構成の押え金2を備えた偏平縫
いミシンにおいて縫製対象となる生地KR,KLは、一方又
は双方(図においては左側の生地KL)の重ね合わせ側端
縁を立てた状態でガイド溝21に挿入され、前述した送り
に伴って下メス24及び上メス25の配設位置に達し、両メ
ス24,25の刃面の摺接により前記端縁が連続的に切断さ
れた後に重ね合わされることになり、両メス24,25の配
設位置後側の針落ち位置Aでは常に略一定の重ね幅が得
られ、良好な縫い姿での縫製が行われる。
【0008】なお小押え部22の上面には、前記切断位置
の後側から斜め後方に向かうガイド溝28が形成してあ
り、下メス24と上メス25とにより切断された生地端は、
このガイド溝28により小押え部22の外側に案内されて排
出されるようになしてある。また、押え金2の上部に
は、小押え部23の前端部内側から略垂直に立ち上がり、
ガイド溝28の終端まで延びる図示しないガイド板が装着
されており、このガイド板もまた切断された生地端の案
内作用を果たし、前記排出が確実に行われるようになっ
ている。
【0009】更に、押え金2の基部両側のブラケット2
9,29には、針落ち位置Aの上方にて上飾り糸ルーパに
所定の糸繰り動作を行わせるためのリンク機構が装着さ
れているが、このリンク機構及び前記ガイド板は、図面
の煩雑化を防止するため図示を省略化している。
【0010】図2は、ヘッド部H内に構成された針1,
1…の駆動機構の側面図である。図中に2点鎖線にて示
すヘッド部Hは、略水平な軸心回りに回転駆動される主
軸3を基端側に備えており、また先端側には、上下方向
への摺動自在に針棒10が支持されている。針1,1…
は、針棒10の下端に固定された針止め11に保持させてあ
り、該針棒10に生じる上下動に伴って縫製のための上下
運動を行う。
【0011】主軸3と針棒10との間には、L字形をなし
て屈曲する針棒アーム4が、この屈曲部に嵌着された略
水平な枢支軸5回りでの揺動自在に枢支してある。針棒
アーム4の針棒10側への延設端は、針棒10の中途にこれ
を抱持する態様にて固定された針棒ホルダ12に、夫々に
対する揺動が可能なリンク部材13を介して連結されてい
る。また前記主軸3の中途には、クランク30が構成され
ており、針棒アーム4の主軸3側への延設端は、前記ク
ランク30にその基端を枢支されたクランクアーム31の先
端に、夫々に対する揺動が可能に連結されている。
【0012】而して、主軸3が回転した場合、該主軸3
中途のクランク30に連結された針棒アーム4には、図中
に矢符にて示す如く、枢支軸5回りに所定の角度範囲内
での揺動が生じ、該針棒アーム4の他端に連結された針
棒10には、図中に白抜矢符にて示す如く、上方への引き
上げ力と下方への押し下げ力とが交互に加わり、該針棒
10及びこれに取付けた針1,1…には、主軸3の回転に
応じた周期での連続的な上下動作が生じる。このとき、
押え金2一側の前記作動杆26(図1参照)には、針棒ア
ーム4の揺動に伴って生じる前記枢支軸5の回動が図示
しないリンク機構を介して伝達されており、この伝動に
応じて作動杆26は、前述した長円運動を行い上メス25を
駆動する。
【0013】図3は以上の如き構成の偏平縫いミシンに
より縫着された生地KR,KLの縫い終わり部分を示す斜視
図である。図示の如く生地KR,KLは、夫々の端縁が所定
幅Wを有して重ね合わされ、この重ね幅Wに対応する幅
内で夫々縦方向に連続する複数の縦糸(針糸)と、これ
らに対して略直交する方向に図示の如く絡み合う横糸
(ルーパ糸及び上飾り糸)とから構成された縫い目Mに
より縫着される。前記各糸は、縫い終わり端Eを過ぎた
後においても生地KR,KLを介在させない状態で絡み合
い、前記縫い目Mに連なる空環M′が連続的に形成さ
れ、図示の如くこの空環M′は、縫い終わり端Eに連な
って送出される。
【0014】生地KR,KLの縫製は、縫い終わり端Eから
適長の空環M′を生ぜしめた状態でミシンの動作を止
め、押え金2を上げて生地KR,KLを引出し、前記空環
M′を残した状態で各糸を切断して終了するが、この
後、縫い終わり端Eでの縫い目Mのほつれを防止するた
め、残された空環M′は生地KR,KLの裏側に折込まれ、
閂止めミシン又は本縫いミシンを使用した閂止め作業に
より、生地KR,KLの裏面に縫い付けられる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】さて、前述した如き縫
製を終了した後のベッドB上には、縫い終わり端Eに連
なって送出される空環M′が存在している。オーバロッ
クミシンにおいては、前記空環M′を生地の送り込み側
に回してベッドB上に適宜に保持させておき、この状態
で次なる生地の縫製を開始することにより、縫製初期の
縫い目Mの裏側に前記空環M′を縫い込む、所謂返し縫
いが行われており、ほつれ止めのための閂止め作業を縫
い始め側において不要とし、作業能率の向上が図られて
いる。
【0016】ところが前述した如き偏平縫いミシン(フ
ラットシーマミシン)においては、針落ち位置Aの前側
に生地端切断用のメス(下メス24及び上メス25)が存在
し、両メス24,25よりも前方に生地KR,KLの縫い始め端
を合わせた状態で縫いを開始する必要があり、縫い始め
端が針落ち位置Aに到達するまでの間に数回の運針が生
じる。この結果、生地KR,KLの縫い始め端E′には、前
記図3に示す縫い終わり端Eのそれと逆の形態が生じ、
まず前記運針により空環M′が形成され、針落ち位置へ
の縫い始め端E′の到達後に前記空環M′に連なる態様
にて正規の縫い目Mが形成され始める。
【0017】従って、フラットシーマミシンにおいてオ
ーバロックミシンと同様の返し縫いを実行しようとする
場合、縫い始め端E′の前に形成される空環M′が、そ
のままの状態、又は不完全な縫い込みがなされた状態で
残り、この空環M′の始末のための閂止め作業が必要と
なり、作業能率の向上効果が得られないというのが実情
であった。
【0018】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、生地端切断用のメスを針落ち位置前部に配して
なるミシンの針棒の動作を主軸から一時的に切り離して
停止させ得る簡素な構成の針棒停止装置を提供し、返し
縫い後の始末を不要として作業能率の向上を図ることを
目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係るミシンの針
棒停止装置は、主軸の回転を伝達されて水平軸回りに揺
動する針棒アームを有し、該針棒アームの先端に連結し
た針棒を上下動させる一方、前記針棒アームの枢支軸の
回動を針落ち位置の前部に配したメスに伝え、該メスの
動作により針落ち位置に送り込まれる縫製生地の端縁を
切断するようにしたミシンに備えてあり、前記主軸から
の伝動を遮断して前記針棒の上下動を一時的に停止する
装置において、前記針棒アームを前記主軸側の第1アー
ムと前記針棒側の第2アームとに分離構成し、また前記
枢支軸を中空軸として、該枢支軸に第1アーム及び第2
アームを夫々連結する一方、前記枢支軸の中空部内に、
該枢支軸に対する相対動作が可能に収納された操作杆
と、該操作杆の操作に応じて動作し、前記枢支軸と前記
第2アームとの連結を係断する係止体とを具備すること
を特徴とする。
【0020】
【作用】本発明においては、針棒アームの枢支軸を中空
軸とし、この中空部内に収納された操作杆の操作により
係止体を動作させ、針棒側の第2アームと前記枢支軸と
の連結を遮断することにより、第2アームの先端に連結
された針棒の上下動を停止させる。またこのとき、前記
枢支軸の回動を伝達される生地端切断用のメスの動作、
並びに、送り歯等の前記主軸に連動する各部の動作は停
止せず、縫製生地の縫い始め端は、前部に空環を有する
ことなく、所定の重ね幅を有して針落ち位置に送り込ま
れ、この時点で操作杆を操作して針棒の動作を再開させ
ることにより、返し縫いの確実な実施が可能となる。
【0021】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。本発明に係るミシンの針棒停止装置(以下
本発明装置という)は、図1に示す如き押え金2を備え
たミシン、即ち、針落ち位置Aの前部に下メス24及び上
メス25を有し、ヘッド部H内側の主軸3の回転を伝えて
前記上メス25を往復動作させ、重ね合わせて縫製される
生地KR,KLの端縁を針落ち位置Aに至る前に切断し、常
に適正な重ね幅での縫い合わせをなし得るようにしたミ
シンに適用されて、生地KR,KLの送り動作及び前記上メ
ス25の動作を停止することなく、前記主軸3の回転に応
じた針1,1…の上下動のみを一時停止させるものであ
る。
【0022】本発明装置は、図4及び図5に斜視図を示
す針1,1…の駆動機構の中途に構成されている。この
駆動機構は、図2に示す従来のそれと同様、ヘッド部H
の内部に備えられている。
【0023】図中3は、ヘッド部Hの基端側、即ち、ミ
シン本体との連設側に支承され、図示しない駆動源によ
り軸心回りに回転駆動される主軸であり、また10は、ヘ
ッド部Hの先端側に上下方向への摺動自在に支持された
針棒である。図2に示す如く針棒10の下端には、針止め
11を介して複数本の針1,1…が取付けてあり、これら
の針1,1…は、針棒10の上下動に伴って上下動作をな
し、針落ち位置Aにおいて生地KR,KLの縫製が行われ
る。
【0024】針1,1…の駆動機構、具体的には針棒10
の駆動機構は、主軸3の回転を縫製のための上下運動に
変換するものであり、出力軸3側に、これの中途に形成
されたクランク30と、該クランク30にその基端を枢支さ
れたクランクアーム31とを、また針棒10側に、これの中
途を抱持する針棒ホルダ12と、該針棒ホルダ12にその一
端を枢支されたリンク部材13とを、更に主軸3と針棒10
との間に、その中間部を枢支軸5により揺動自在に枢支
された針棒アーム4を夫々備え、クランクアーム31の先
端とリンク部材12の他端とを針棒アーム4により連結し
てなる。
【0025】図5に示す如く針棒アーム4は、出力軸3
側の第1アーム41と、針棒10側の第2アーム42とに分離
構成されている。第1アーム41両端には、止めねじの締
め付けにより軸体の抱持が可能な抱持環 41a,41bが、ま
た第2アーム42の両端には、軸体の挿通が可能な挿通環
42a,42bが夫々備えられている。
【0026】第1アーム41の基端は、同側の抱持環 41a
に抱持せしめた中空の連結ピン32により、前記クランク
アーム31の先端に連結されており、また第2アーム42の
先端は、同側の挿通環 42aに挿通されてねじ止め固定さ
れた中空の連結ピン14により前記リンク部材13の他端に
連結されている。第1アーム41先端側の抱持環 41bと第
2アーム42基端側の挿通環 42bとは、両者の中間部にお
いて同軸的に整合されており、この整合部に前記枢支軸
5が嵌挿されている。
【0027】枢支軸5は、図5に示す如き中空軸であ
り、前記抱持環 41aにおける止めねじ43,43の締め付け
により第1アーム41と一体化され、クランクアーム31及
び第1アーム41を介して伝達される主軸3の回転に応じ
て所定の角度範囲内にて回動するようになしてある。枢
支軸5はまた、一端に固設された連結ブラケット5a、及
びこれに連設された図示しないリンク機構を介して、押
え金2に付設された上メス25(図1参照)駆動用の作動
杆26に連結されている。
【0028】即ち前記枢支軸5は、前記上メス25への動
力取り出し軸としての作用をなすものであり、該上メス
25は、枢支軸5及びリンク機構からの伝動により、主軸
3の回転周期に応じて動作し、前述した如き下メス24と
の摺接部において生地KR,KLの端部を切断する。
【0029】このように主軸3に連動する枢支軸5の中
空部内には、軸長方向への摺動自在に操作杆6が嵌挿さ
れている。図5に示す如くこの操作杆6は、枢支軸5の
内径と略等しい外径を有する大径部60の一側に緩やかに
縮径するテーパ部62を介して適宜長さの小径部61を連設
してなり、枢支軸5への挿入は、小径部61の先端を内奥
側として行われている。
【0030】一方、第2アーム42基端の挿通環 42bへの
枢支軸5の嵌挿は、相対回転が可能に行われている。こ
の嵌挿により軸長方向に整合する部位には、夫々の周壁
を半径方向に貫通する係止孔44と保持孔50とが形成され
ており、枢支軸5の保持孔50には、係止球51,51が嵌め
込まれている。これらの係止球51,51は、保持孔50より
もやや小さく、該保持孔50に整合する前記係止孔44より
も大きい直径を有する球体であり、枢支軸5に内嵌され
た前記操作杆6と枢支軸5に外嵌された前記抱持環 41b
とにより、保持孔50の両側への抜け出しを拘束されてお
り、枢支軸5の内側での操作杆6の摺動に応じて半径方
向に移動し、後述の如く、挿通環 42bと枢支軸5、即
ち、第2アーム42と枢支軸5とを係断する動作をなす。
【0031】図6は、前記係断動作の説明図である。枢
支軸5に対する操作杆6の摺動は、保持孔50の内側にテ
ーパ部62の中途が整合する図6(a)に示す位置と、保
持孔50の内側に小径部61が整合する図6(b)に示す位
置との間にて行われる。
【0032】図6(a)中に白抜矢符にて示す如く、操
作杆6に枢支軸5への差し込み力が加えられた場合、保
持孔50に嵌入された係止球51,51は、テーパ部62の傾斜
により半径方向外向きに押圧され、枢支軸5に外嵌され
た挿通環 42bが所定の回転位置にあり、該挿通環 42bに
形成された係止孔44と保持孔50に整合するとき、半径方
向外向きに移動して前記係止孔44に係合し、枢支軸5と
挿通環 42bとは係合状態となる。
【0033】図7は係止球51と係止孔44との係合部を拡
大して示す横断面図である。前述した如く、枢支軸5と
挿通環 42bとは相対回転が可能に嵌合しており、枢支軸
5には主軸3の回転が伝達されていることから、前述し
た係合状態にある係止球51には、係止孔44の内側角部と
の当接面に直交する向きの押圧力Fが常に作用し、該係
止球51は前記押圧力Fの半径方向分力により内向きに押
圧されている。
【0034】従って、図6(b)中に白抜矢符にて示す
如く、操作杆6に引抜き力が加えられた場合、保持孔50
の内側に小径部61が整合し、係止球51,51は内向きに移
動し得る状態となり、係止孔44との当接部に加わる前述
した半径方向分力により内向きに押し込まれ、係止球5
1,51と係止孔44との係合が解除される結果、枢支軸5
と挿通環 42bとの係合状態は解除される。
【0035】以上の如く、枢支軸5と挿通環 42bとは、
即ち枢支軸5と第2アーム42とは、該枢支軸5に対する
操作杆6の差し込み又は抜き出し操作に伴って生じる係
止球51,51の移動により係断されるから、主軸3の回転
中における第2アーム42の揺動、並びに該第2アーム42
の先端に前述の如く連結された針棒10及び針1,1…の
上下動は、操作杆6が差し込み状態にある場合に生じ、
抜き出し状態にある場合には生じない。
【0036】操作杆6の大径部60は、ヘッド部Hの外側
に突出させてあり、該操作杆6の抜き差し操作は、大径
部60の突出端において行われる。図8は、操作杆6の操
作手段の一例を示す斜視図であり、図示の如く操作杆6
の大径部60は、ヘッド部Hの側面に突出しており、また
ヘッド部Hの上面に固設された基台7には、操作杆6の
抜き差し操作用のエアシリンダ8及び針棒10の位置止め
のためのエアシリンダ9が取付けてある。
【0037】エアシリンダ8の取付けは、出力ロッド80
の進退方向を前記大径部60の軸長方向に一致させてなさ
れ、出力ロッド80と大径部60とは、両者の先端部間に架
設された連結板81により連結されている。またエアシリ
ンダ9の取付けは、出力ロッド90の先端をヘッド部Hの
上面に突出する針棒10に臨ませてなされ、出力ロッド90
の先端には、ゴム等の弾性材料からなるストッパ91が固
定されている。
【0038】而して、操作杆6の抜き差し操作は、エア
シリンダ8の進退動作に応じて行われ、またエアシリン
ダ9を進出動作させた場合、出力ロッド90先端のストッ
パ91が針棒10に押し当てられ、該針棒10の動作が拘束さ
れるようになっている。なお図中の20は、図1に示す如
くその下端に押え金2を取付けてなる押え棒であり、該
押え棒20の上端のねじ 20aの長さ調節により、ベッドB
上への押え金2の押し付け力、即ち、生地KR,KLの押え
力の調節が可能に構成されている。
【0039】以上の如く構成された本発明装置を備えた
ミシンにおいては、ベッドB上の押え金2の前方、即
ち、図1におけるC部に空糸N(図3参照)の保持器X
を備えることにより、以下の如き手順にて返し縫いを行
うことができる。
【0040】図9は保持器Xの拡大斜視図である。図示
の如く保持器Xは、ベッドBの上面に形成された固定溝
15内に固定メス16を固定し、ベッドB上にわずかに突出
する固定メス16の刃面を覆う態様にて保持板17を取付
け、保持板17の一側に突設された案内杆18の下部に挿入
された空糸Nを保持板17の下面と固定メス16の刃面との
間に導き、固定メス16により切断すると共に、保持板17
との間に保持する構成となっている。
【0041】図10〜図13は返し縫いの実施手順を示す説
明図である。図10は、縫い終わりの状態を示しており、
前述した如く生地KR,KLの縫製は、生地KR,KLの縫い終
わり端Eにおける正規の縫い目Mに連なる態様にて適長
の空環M′を生ぜしめた状態で終了する。このとき、針
棒10を上死点まで移動させ、エアシリンダ8及びエアシ
リンダ9を進出動作させておく。
【0042】これにより、枢支軸5と第2アーム42との
係合が遮断された状態となり、また針棒10は、前記スト
ッパ91の押し当てにより上死点にて拘束された状態とな
る。この状態でミシンを駆動した場合、針棒10及びこれ
に取付けた針1,1…の上下動は生じないが、ベッドB
内での送り歯及びルーパの動作、並びに押え金2に付設
された上メス25の動作等、主軸3の回転に伴う他の各部
の動作は正常に行われる。
【0043】前述した針棒10の上死点への移動、及びエ
アシリンダ8,9の進出動作は、作業者による適宜のス
イッチ操作により行わせればよいが、例えば、ミシンの
停止から所定時間経過後に自動的に行わせることもでき
る。
【0044】その後、押え金2を上げて生地KR,KLを手
前に引出し、これを、図11に示す如く押え金2の前方に
回し、前記空環M′に連なって引き出される空糸Nを保
持器Xにより切断し、これに前述した如く保持させてお
く。なお望ましくは、前記引出しに先立って1〜2針分
だけミシンを駆動するのがよい。これは、前記駆動によ
りベッドB内部のルーパが所定の動作を行い、該ルーパ
に絡んでいた針糸が抜け落ち、空糸Nの引出しが容易と
なるためである。
【0045】その後、次に縫製する生地KR,KLをベッド
B上にセットする。このセットは、図12に示す如く、押
え金2における下メス24及び上メス25の配設位置のやや
前方の所定位置に生地KR,KLの縫い始め端E′を位置さ
せ、この状態で押え金2を下ろし、生地KR,KLをベッド
Bとの間に挾圧保持せしめて行われる。またこのとき、
図1に示す如く、前記生地KR,KLの一方又は双方の重ね
合わせ側端縁を立てて押え金2のガイド溝21に挿入して
おく。
【0046】以上の如く生地KR,KLのセットを終了した
後ミシンを駆動する。このとき前記エアシリンダ8及び
9は進出状態にあることから、針棒10は、前述の如く上
死点での停止状態を維持し、ベッドB内での送り歯及び
ルーパの動作、並びに押え金2に付設された上メス25の
動作等、主軸3の回転に伴う他の各部の動作のみが生じ
る。従って前記生地KR,KLは、送り歯の動作により送ら
れる間に上メス25と下メス24とにより側端縁を切断さ
れ、所定の重ね幅を有して重ね合わされた状態で針落ち
位置Aに送り込まれるが、この間に針1,1…の上下動
作(運針)は行われない。
【0047】図13に示す如く、前記送りにより生地KR,
KLの縫い始め端E′が針落ち位置Aに達した時点におい
て、針棒10の停止が解除される。この停止解除は、具体
的には、エアシリンダ8及びエアシリンダ9を退入動作
させることによりなされ、エアシリンダ9の退入に伴う
ストッパ91の離反により針棒10の拘束が解除され、また
エアシリンダ8の退入により操作杆6が枢支軸5に差し
込まれる結果、図6(a)に示す如く、係止球51,51と
係止孔44との係合が生じ、枢支軸5と第2アーム42とが
連結されて、第2アーム42の先端に連結された針棒10に
主軸3の回転が伝達され、針棒10及びこれの下端に針止
め11を介して保持させた針棒1,1…の上下動が生じる
ようになる。
【0048】針棒10の停止解除のためのエアシリンダ
8,9の退入動作は、作業者による適宜のスイッチ操作
により行わせてもよいが、ミシンの駆動開始からの運針
数をカウントしておき、所定の運針数(数回)に達した
時点において自動的に行わせるのが望ましい。なおこの
とき、針1,1…の上下動が実際には生じていないこと
から、前記運針数は仮想値であり、例えば、主軸3の回
転数を媒介としてカウントされる。
【0049】以上のように本発明装置を備えたミシンに
おいては、生地KR,KLの縫い始め端E′が、生地端切断
用の下メス24及び上メス25の配設位置に合わされたセッ
ト状態から針落ち位置Aに達するまでの間、針棒10及び
針1,1…の上下動を停止させることができ、この停止
により、ベッドB上の保持器Xに保持させた前縫製時の
空糸Nの末端に連なる態様にて正規の縫い目Mが形成さ
れ、前記空糸Nは、以後の縫いの進行に伴って縫い目M
中に確実に縫い込まれることから、縫い始め端E′にお
ける閂止め作業が不要となり、作業能率の向上が図れ
る。
【0050】また、前述した針棒10の停止が、針1,1
…の駆動機構の中途に前記上メス25への伝動力の取り出
しのために設けた枢支軸5の小改良によって実現でき、
簡素な構成により前述した効果が得られる。
【0051】なお以上の実施例においては、操作杆6の
抜き差し操作により該操作杆6を枢支軸5に対して軸長
方向に摺動させ、この摺動に応じて針1,1…への伝動
を係断する構成としたが、操作杆6の相対動作は前記摺
動に限るものではない。図14は、本発明装置の他の実施
例を示す要部断面図、図15は、その動作説明のための図
14のXV−XV線による拡大横断面図である。
【0052】この実施例において操作杆6は、枢支軸5
の中空部に相対回転自在に嵌挿された大径部63と、これ
の先端側に同軸的に連設された小径部64とを備えてな
る。小径部64の先端側には、図15に示す如く、周方向に
半径を連続的に変化する形状を有するカム65が形成さ
れ、このカム65の形成位置は、図14に示す如く、枢支軸
5の内側にて前記係止球51,51の嵌合位置に整合させて
ある。
【0053】而して、図15(a)中に矢符にて示す向
き、即ち、カム65の半径を増す向きに操作杆6が回転し
た場合、保持孔50に嵌入された係止球51,51は、カム65
の外周の拡がりにより押圧されて半径方向外向きに移動
し、前記係止孔44に係合せしめられ、枢支軸5と挿通環
42bとが、即ち、枢支軸5と第2アーム42とが連結され
て、針棒10及び針1,1…の上下動が生じる一方、図15
(b)中に矢符にて示す向き、即ち、カム65の半径を減
じる向きに操作杆6が回転した場合、係止球51,51とカ
ム65の外周との間に隙間が生じ、これらの係止球51,51
は、係止孔44との当接部に前述した如く加わる半径方向
分力により内向きに押し込まれ、枢支軸5と第2アーム
42との連結が解除され、針棒10及び針1,1…は停止す
る。
【0054】即ちこの実施例においては、枢支軸5に対
する操作杆6の相対回転により針棒10への伝動が係断さ
れることになり、前記操作杆6を正逆方向に適宜の角度
だけ回転操作することにより、針1,1…の停止及び動
作の切換えが可能となる。
【0055】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明装置において
は、主軸の回転を針棒の上下運動に変換する針棒アーム
を、これの枢支軸の両側にて分離させると共に、生地端
切断用のメスへの動力取り出し軸となる前記枢支軸を中
空軸とし、この中空部に収納された操作杆の操作により
係止体を動作させ、前記枢支軸と針棒側のアームとの連
結を遮断するという簡素な構成により、メスによる生地
端の切断、及び生地の送り動作を停止することなく、針
棒の上下動を一時的に停止させることができ、縫製生地
の縫い始め端は、これの前部に空環を有することなく所
定の重ね幅を有して針落ち位置に送り込まれ、縫い始め
端での返し縫いが確実に行われて、作業能率の大幅な向
上が達成される等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】生地端切断用のメスを有する押え金を備えた偏
平縫いミシンの針落ち位置近傍の斜視図である。
【図2】従来の偏平縫いミシンにおける針の駆動機構の
側面図である。
【図3】偏平縫いミシンによる縫着生地の縫い終わり部
分を示す斜視図である。
【図4】本発明装置を備えた針の駆動機構の斜視図であ
る。
【図5】本発明装置を備えた針の駆動機構の一部を分解
して示す斜視図である。
【図6】本発明装置の動作説明図である。
【図7】本発明装置の動作説明図である。
【図8】本発明装置の操作手段の一例を示す斜視図であ
る。
【図9】返し縫いの実施に必要な空糸保持器の斜視図で
ある。
【図10】本発明装置を備えたミシンにおける返し縫い
の実施手順の説明図である。
【図11】本発明装置を備えたミシンにおける返し縫い
の実施手順の説明図である。
【図12】本発明装置を備えたミシンにおける返し縫い
の実施手順の説明図である。
【図13】本発明装置を備えたミシンにおける返し縫い
の実施手順の説明図である。
【図14】本発明装置の他の実施例を示す要部断面図で
ある。
【図15】他の実施例の動作説明図である。
【符号の説明】
1 針 2 押え金 3 主軸 4 針棒アーム 5 枢支軸 6 操作杆 8 エアシリンダ 9 エアシリンダ 10 針棒 20 押え棒 24 下メス 25 上メス 26 作動杆 30 クランク 31 クランクアーム 41 第1アーム 42 第2アーム 44 係止孔 50 保持孔 51 係止球 60 大径部 61 小径部 62 テーパ部 65 カム 81 連結板 91 ストッパ A 針落ち位置 B ベッド H ヘッド部 KL 生地 KR 生地 M 縫い目 M′空環 N 空糸 X 保持器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】針1,1…の駆動機構、具体的には針棒10
の駆動機構は、主軸3の回転を縫製のための上下運動に
変換するものであり、主軸3側に、これの中途に形成さ
れたクランク30と、該クランク30にその基端を枢支され
たクランクアーム31とを、また針棒10側に、これの中途
を抱持する針棒ホルダ12と、該針棒ホルダ12にその一端
を枢支されたリンク部材13とを、更に主軸3と針棒10と
の間に、その中間部を枢支軸5により揺動自在に枢支さ
れた針棒アーム4を夫々備え、クランクアーム31の先端
リンク部材13の他端とを針棒アーム4により連結して
なる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】図5に示す如く針棒アーム4は、主軸3
の第1アーム41と、針棒10側の第2アーム42とに分離構
成されている。第1アーム41両端には、止めねじの締め
付けにより軸体の抱持が可能な抱持環 41a,41bが、また
第2アーム42の両端には、軸体の挿通が可能な挿通環 4
2a,42bが夫々備えられている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸の回転を伝達されて水平軸回りに揺
    動する針棒アームを有し、該針棒アームの先端に連結し
    た針棒を上下動させる一方、前記針棒アームの枢支軸の
    回動を針落ち位置の前部に配したメスに伝え、該メスの
    動作により針落ち位置に送り込まれる縫製生地の端縁を
    切断するようにしたミシンに備えてあり、前記主軸から
    の伝動を遮断して前記針棒の上下動を一時的に停止する
    装置において、前記針棒アームを前記主軸側の第1アー
    ムと前記針棒側の第2アームとに分離構成し、また前記
    枢支軸を中空軸として、該枢支軸に第1アーム及び第2
    アームを夫々連結する一方、前記枢支軸の中空部内に、
    該枢支軸に対する相対動作が可能に収納された操作杆
    と、該操作杆の操作に応じて動作し、前記枢支軸と前記
    第2アームとの連結を係断する係止体とを具備すること
    を特徴とするミシンの針棒停止装置。
JP20300792A 1992-07-06 1992-07-06 ミシンの針棒停止装置 Pending JPH0623184A (ja)

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JP20300792A JPH0623184A (ja) 1992-07-06 1992-07-06 ミシンの針棒停止装置
TW82105303A TW240264B (ja) 1992-07-06 1993-07-03
ITTO930495A IT1261083B (it) 1992-07-06 1993-07-06 Apparecchiatura d'arresto di una barra ad aghi per una macchina da cucire.

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115418803A (zh) * 2022-08-09 2022-12-02 深圳市憬锋机电有限公司 缝纫机的修线头机构及缝纫机

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