JPH06231990A - リード線素材及びその製造方法 - Google Patents

リード線素材及びその製造方法

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JPH06231990A
JPH06231990A JP5042218A JP4221893A JPH06231990A JP H06231990 A JPH06231990 A JP H06231990A JP 5042218 A JP5042218 A JP 5042218A JP 4221893 A JP4221893 A JP 4221893A JP H06231990 A JPH06231990 A JP H06231990A
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誠宏 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リード線の全体めっきによる部品溶接時のめ
っき弊害を未然に除去できるように、該リード線に部分
めっきを施す。 【構成】 金属素線に所定のピッチ間隔をおいてセンサ
判別部を設け、各ピッチごとに同一長さの部分めっき層
を1種又は2種以上形成するために、金属素線において
ピッチごとに所定幅の遮蔽樹脂を付着して硬化させ、所
定のめっきを金属素線全体に施した後に該遮蔽樹脂を剥
離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、全体めっきによる部品
溶接時のめっき弊害を未然に除去できる部分めっきのリ
ード線素材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属製品の部分めっきは、通常寸法の金
属板又は金属フレームでは普通に行なわれている。しか
しながら、リード線のようなきわめて細長い金属線を電
気めっき法によって連続的に部分めっきする方法は一般
に存在せず、少なくとも現状では実用化されていない。
【0003】 一方、溶融めっき法によって、クリーム
半田(錫−鉛合金)又は酸性の強いフラックスを付着さ
せて、細長い金属線に部分めっきを施すことが可能であ
っても、この場合にはめっき厚のばらつき及びめっき密
着性などに問題がある。したがって、溶融めっき法によ
る部分めっき金属線は、リード線として不適当である。
【0004】 電子部品用リード線としては、現在、銅
線や又は銅覆鋼線などの金属素線全体に、1種類の錫,
半田,ニッケル,銅,銀,金などのめっきを連続的に施
したものが大部分である。また、無めっきの金属素線を
そのまま切断してリード線として用い、めっきが有害に
なる溶接工程を終えた後に、該金属素線にバレル又は無
電解めっきなどを施すならば、リード線の組立て工程数
が多くなってコストアップにつながる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】タルタルコンデンサな
どの製造に、金属素線全体に半田めっきを施したリード
線を用いると、該リード線をタンタル素子と溶接する際
に半田めっきが溶接の不完全要因となりやすい。タンタ
ル素子とリード線とは、完全に溶接されたように見えて
いても、コンデンサをプリント基板に半田付けする際に
その間に残った半田が溶けて流れ、溶接が離れて通電さ
れないオープン不良となってしまう。
【0006】 また、このリード線を電気二重層コンデ
ンサに取付けるには、該リード線を部品本体にレザー光
線で溶接することを要する。この際に、部品本体はステ
ンレス鋼製であるから、リード線も鉄−ニッケル合金又
はステンレス鋼製とし、該リード線全体にあらかじめ半
田又は銅めっきを施しておくと、両者を強力に溶接しよ
うとしても両者の間に半田や銅が存在することで溶接不
良を起こす。
【0007】 このような溶接不良の問題は、電子部品
業界では数多く存在し、その加工工程の改善に苦慮して
いる。また、金や銀のような貴金属については、全体を
めっきすると不要な部分もめっきすることになり、リー
ド線の単価を押上げる要因ともなっている。
【0008】 電気二重層コンデンサの製造では、前記
のような溶接不良の問題があるため、リード線として金
属素線をそのまま又は下地のニッケルめっきだけをして
用い、溶接工程後にバレル又は無電解めっきを施してい
る。この結果、コンデンサメーカでは、このめっきの際
に使用する薬品及びめっき前の洗浄に用いるフロンの処
理も問題になる。これらの薬品の処理は、いっそう公害
問題が重視されつつある現在では非常に困難になってい
る。
【0009】 本発明は、電子部品用リード線の製造に
関する前記の問題点を改善するために提案されたもので
あり、全体めっきによる部品溶接時のめっき弊害を未然
に除去できるリード線素材を提供することを目的として
いる。本発明の他の目的は、正確且つ安価に部分めっき
できるリード線素材の製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るリード線素材1では、図1に示すよう
に、金属素線2(図3)に所定のピッチ間隔Hをおいて
センサ判別部3を設ける。センサ判別部3は、一定間隔
の金属線押しつぶしによるヘッダ加工(図1参照)、ロ
ーレット加工(図2参照)又は着色樹脂の塗布(図示し
ない)などによって設定する。
【0011】 金属素線2は、例えば銅,ニッケル,
鉄,アルミニウム又はこれらの合金製であり、鉄又はそ
の合金には炭素鋼,ステンレス鋼などを含み、銅合金と
してはリン青銅,黄銅(真鍮)などが例示できる。ま
た、金属素線2には、図3に示すように銅,ニッケルな
どの下地めっき層4をあらかじめ連続的に形成しておい
てもよい。
【0012】 金属素線2には、部分めっき層5を各ピ
ッチごとに同一長さで1種又は2種以上形成する。部分
めっき層5としては、錫,半田,銅,ニッケル,金,銀
などから1種又は2種以上選択すればよく、この半田の
組成は鉛約1〜90%,錫約99〜10%であり、部分
めっき層5の厚みは一般に約0.5〜50μmである。
【0013】 図4から明らかなように、部分めっき1
種類のリード線素材1を製造するには、金属素線2に所
定のピッチ間隔Hをおいてセンサ判別部3を設けるとと
もに、該金属素線においてピッチごとに所定幅の遮蔽樹
脂を付着して硬化させる。この遮蔽樹脂は、例えば紫外
線硬化型レジスト又はフォトレジストであり、印刷によ
って液状樹脂を所定幅塗布したり、又は感光性フィルム
を縦沿いで接着していって付着させてもよい。
【0014】 所定幅の遮蔽樹脂の付着・硬化後に、電
気めっき法によって金属素線2の全体に連続的にめっき
を施し、ついで該遮蔽樹脂をメチレンクロライドなどの
溶剤に浸漬して剥離する。この遮蔽樹脂の付着個所はめ
っきされないため、前記のめっきによって部分めっき層
5を形成できる。
【0015】 部分めっき層を2種以上形成する際に
は、図5に例示するように、金属素線2においてピッチ
ごとに所定幅の遮蔽樹脂を付着して硬化させ、所定のめ
っきを金属素線2の全体に施した後に、該遮蔽樹脂を剥
離して洗浄する工程をめっき層数に応じて繰り返す。2
回目以降の遮蔽樹脂の付着個所は、既にめっきを行なっ
たか又は完全なめっき不要部分であって、当該めっきを
必要としない部分である。
【0016】 センサ判別部3は、金属素線2に所定の
ピッチ間隔Hをおいて設定し、一般に遮蔽樹脂の付着と
同時にすると好ましい。また、センサ判別部3は、金属
素線2の前処理段階又は遮蔽樹脂の付着・硬化後に設定
することも可能である。
【作用】本発明のリード線素材1は、各センサ判別部3
を公知のセンサ(図示しない)で検出して切断されるこ
とにより、同一長さの部分めっき層5を有するリード線
となる。リード線素材1は、電子部品の組立て工程に応
じて部分めっき層5の種類とパターンを変更することが
可能である。
【0017】 また、リード線素材1を製造する際に、
金属素線2に付着させる遮蔽樹脂例えば紫外線硬化型レ
ジスト又はフォトレジストは、耐薬品性を有するうえに
幅精度が高く、その印刷パターンを変えるだけで幅変更
も容易に可能である。この遮蔽樹脂は、付着・硬化させ
て電気めっき法で連続的にめっきを施した後に、メチレ
ンクロライドなどの溶剤に浸漬して容易に剥離できる。
【0018】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて説明する。 実施例1 電気二重層コンデンサ用のリード線素材1を製造するた
め、直径0.5mmの42Ni−Fe線2を用いる。
【0019】 42Ni−Fe線2を前処理してから、
下記の浴組成のめっき浴に浸漬する。液温30〜40℃
及び電流密度15A/dm2により、42Ni−Fe線
2に厚さ0.5〜1μmの下地ニッケルめっき層5を形
成する。 硫酸ニッケル 100g/l 塩化ニッケル 50g/l ホウ酸 30g/l
【0020】 下地めっきした42Ni−Fe線2につ
いて、紫外線硬化型レジストをピッチ間隔Hごとに幅a
だけ印刷して硬化させる。この印刷と同時に、ピッチ間
隔Hをおいて金属線の押しつぶしでヘッダ加工部3を設
ける。
【0021】 次に、42Ni−Fe線2を下記の浴組
成のめっき浴に浸漬し、液温15〜20℃及び20〜2
5A/dm2の電流密度によって鉛3%,錫97%を有
する厚さ5〜8μmの光沢半田めっき層4を形成する。 ホウフッ化第一錫 40g/l ホウフッ化鉛 15g/l ホウフッ化水素酸 50g/l ホルマリン 10ml/l 光沢剤 50ml/l 分散剤 30g/l
【0022】 ついで42Ni−Fe線2をメチレンク
ロライドに浸漬し、前記の紫外線硬化型レジストを剥離
してから乾燥する。紫外線硬化型レジストの付着個所は
めっきされないため、リード線素材1の表面にピッチご
とに幅bの光沢半田めっき部と幅aのニッケルめっき部
とを有する。得たリード線素材1は、公知のセンサ(図
示しない)で各センサ判別部3を検出して切断されるこ
とにより、同一長さの部分めっき層5を有するリード線
となる。
【0023】 このリード線は、電気二重層コンデンサ
の本体と溶接する際に両者の間に半田などの阻害金属が
存在しないので、溶接不良にならずに確実な溶接が達成
できる。一方、この電気二重層コンデンサをプリント基
板に組込んで半田付けする場合には、リード線の先端部
が半田めっきされていることにより、半田付けを容易に
行なうことができる。
【0024】実施例2 直径0.5mmのステンレス鋼線2を、下記の浴組成の
ニッケルストライクめっき浴に浸漬する。液温30〜4
0℃及び電流密度25A/dm2により、ステンレス鋼
線2にまずニッケルストライクめっき層を形成する。 塩化ニッケル 240g/l 濃塩酸 120ml/l
【0025】 以下、実施例1と同様に下地ニッケルめ
っき層5を形成し且つ紫外線硬化型レジストを印刷して
から、下地めっきしたステンレス鋼線2を下記の浴組成
のめっき浴に浸漬し、液温15〜20℃及び20〜25
A/dm2の電流密度によって鉛3%,錫97%を有す
る厚さ5〜8μmの半光沢半田めっき層4を形成する。 ホウフッ化第一錫 200g/l ホウフッ化鉛 20g/l 遊離ホウフッ酸 150g/l 半光沢剤 20ml/l 分散剤 15g/l
【0026】 ついでステンレス鋼線2を、実施例1と
同様にメチレンクロライドに浸漬してから乾燥する。リ
ード線素材1の表面にピッチごとに半光沢半田めっき部
とニッケルめっき部とを有する。得たリード線素材1
は、切断によって同一長さの部分めっき層5を有するリ
ード線となる。このリード線は、電気二重層コンデンサ
の本体と溶接する際に両者の間に半田などの阻害金属が
存在しないので、溶接不良にならずに確実な溶接が達成
できる。
【0027】実施例3 図2に示すように、前処理した直径0.5mmの銅線6
について、紫外線硬化型レジストをピッチ間隔Hごとに
幅d+e+f印刷して硬化させる。
【0028】 この印刷と同時に、ピッチ間隔Hをおい
てセンサ判別部としてローレット加工部7を設ける。以
下、実施例1と同様に処理して光沢又は半光沢半田めっ
き層8を形成し、半田めっき後の銅線6をメチレンクロ
ライドに浸漬し、前記の紫外線硬化型レジストを剥離し
てから洗浄する。
【0029】 次に銅線6について、紫外線硬化型レジ
ストをピッチ間隔Hごとに幅c+d+f印刷して硬化さ
せる。以下、前記と同様に処理し、常法にしたがって銀
めっき層9を形成し、めっき後の銅線6をメチレンクロ
ライドに浸漬し、前記の紫外線硬化型レジストを剥離し
てから洗浄する。
【0030】 さらに銅線6について、紫外線硬化型レ
ジストをピッチ間隔Hごとに幅c+d+e印刷して硬化
させる。以下、前記と同様に処理し、常法にしたがって
金めっき層10を形成し、めっき後の銅線6をメチレン
クロライドに浸漬し、前記の紫外線硬化型レジストを剥
離してから乾燥する。
【0031】 得たリード線素材の表面には、ピッチご
とに光沢又は半光沢半田めっき部,銅素地部,銀めっき
部,金めっき部とを有する。このリード線素材は、各ロ
ーレット加工部7における切断によって、同一長さの部
分めっき層8,9及び10を有するリード線となり、コ
イル,ダイオード,トランジスタなどにおいて金又は銀
めっきを全体に施したものと比べて経済的に有利であ
る。
【0032】
【発明の効果】本発明に係るリード線素材は、各センサ
判別部を公知のセンサで検出して切断されることによ
り、同一長さの部分めっき層を有するリード線を形成で
きる。このリード線は、不めっき部分においてタンタル
コンデンサや電気二重層コンデンサなどの電子部品と溶
接されることにより、全体めっきによる部品溶接時のめ
っき弊害を未然に防止できる。
【0033】 本発明のリード線素材は、全体めっきに
よる弊害を防止できるほかに、金や銀のような貴金属め
っきについて全体をめっきする必要がなくなる。本発明
で得たリード線は、コイル,ダイオードなどにおいて、
貴金属めっきを全体に施したものと比べて相当に経済的
である。
【0034】 本発明のリード線素材は、金属素線をそ
のまま又は下地のニッケルめっきだけをしたリード線に
比べて、溶接工程後にバレル又は無電解めっきを施さな
くてもよいので有利である。本発明で得たリード線は、
電子部品メーカにおけるめっき加工の必要性をなくし、
めっきの際に使用する薬品の処理問題を完全に解消す
る。
【0035】 また、本発明のリード線素材では、将来
的にアルミ素線に半田の部分めっきを施し、このアルミ
素線のリード線を用いてアルミ電解コンデンサを直接製
造することが可能となる。アルミ電解コンデンサの製造
では、現在、銅線や又は銅覆鋼線(CP線)の上に半田
めっきを施したリード線を用い、該リード線をいったん
アルミ素子と溶接している。
【0036】 本発明方法では、電子部品の組立て工程
に応じてリード線素材における部分めっき層の種類とパ
ターンを変えることが容易である。この結果、本発明方
法により、リード線を複雑な電子部品に取付ける際に発
生する品質面及びコスト面の問題が数多く解決され、電
子部品組立てにおける工程数を減らすことができる。
【0037】 また、本発明方法でリード線素材を製造
する際に、金属素線に付着させる遮蔽樹脂例えば紫外線
硬化型レジスト又はフォトレジストは、耐薬品性を有す
るうえに幅精度が高く、その印刷パターンを変えるだけ
で幅変更も容易に可能である。この遮蔽樹脂は、付着・
硬化させて電気めっき法で連続的にめっきを施した後
に、メチレンクロライドなどの溶剤に浸漬して容易に剥
離できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るリード線素材を示す部分側面図
である。
【図2】 本発明のリード線素材の変形例を示す部分側
面図である。
【図3】 図1のA−A線に沿って切断したリード線素
材の拡大断面図である。
【図4】 部分めっき1種類のリード線素材を製造する
工程を概略的に示すフローチャートである。
【図5】 部分めっき層を2種有するリード線素材を製
造する工程を概略的に示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 リード線素材 2 金属素線 3 センサ判別部 4 下地めっき層 5 部分めっき層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属素線に所定のピッチ間隔をおいてセ
    ンサ判別部を設け、各ピッチごとに同一長さの部分めっ
    き層を1種又は2種以上形成しているリード線素材。
  2. 【請求項2】 金属素線に下地めっき層を連続的に形成
    し、さらに金属素線に所定のピッチ間隔をおいてセンサ
    判別部を設け、各ピッチごとに同一長さの部分めっき層
    を1種又は2種以上形成しているリード線素材。
  3. 【請求項3】 センサ判別部は、一定間隔の金属線押し
    つぶしによるヘッダ加工、ローレット加工又は着色樹脂
    の塗布によって設定する請求項1又は2記載のリード線
    素材。
  4. 【請求項4】 金属素線に所定のピッチ間隔をおいてセ
    ンサ判別部を設けるとともに、金属素線においてピッチ
    ごとに所定幅の遮蔽樹脂を付着して硬化させ、所定のめ
    っきを金属素線全体に施した後に、該遮蔽樹脂を剥離す
    るリード線素材の製造方法。
  5. 【請求項5】 部分めっき層を2種以上形成する際に、
    金属素線においてピッチごとに所定幅の遮蔽樹脂を付着
    して硬化させ、所定のめっきを金属素線全体に施した後
    に、該遮蔽樹脂を剥離して洗浄する工程をめっき層数に
    応じて繰り返すリード線素材の製造方法。
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