JPH06233994A - 活性汚泥のバルキング防止剤及び防止方法 - Google Patents

活性汚泥のバルキング防止剤及び防止方法

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JPH06233994A
JPH06233994A JP5309450A JP30945093A JPH06233994A JP H06233994 A JPH06233994 A JP H06233994A JP 5309450 A JP5309450 A JP 5309450A JP 30945093 A JP30945093 A JP 30945093A JP H06233994 A JPH06233994 A JP H06233994A
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bulking
bromo
nitropropane
diol
fatty acid
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JP5309450A
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Toyoichi Yokomaku
豊一 横幕
Takanori Someoka
孝宣 染岡
Katsuji Tsuji
勝次 辻
Yoshimasa Yamada
芳正 山田
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Katayama Chemical Inc
Kankyo Engineering Co Ltd
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Katayama Chemical Inc
Kankyo Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール及
びその低級脂肪酸エスルの少なくとも1種、或いは2-ブ
ロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール及びその低級脂肪
酸エステルの少なくとも1種及び/または過酸化水素供
給化合物及び/またはカチオン性高分子凝集剤とを有効
成分として含有することを特徴とする活性汚泥のバルキ
ング防止剤。 【効果】 優良な活性汚泥に悪影響を及ぼさずに、長期
間バルキングを防止しうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、活性汚泥法による有
機物含有排水処理において頻発する糸状性微生物に起因
するバルキング、ことに糸状性バルキングを防止するた
めのバルキング防止剤及び防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機系排水の処理方法として、活性汚泥
法が広く採用されているが、沈澱槽において沈降不良と
なった汚泥が処理水とともに流出するバルキング現象
は、この方法において頻発し、この方法の難点となって
いる。なかでも汚泥微生物中で微生物、特に糸状性細菌
が優勢となって生じるバルキングは、最も解決の困難な
現象の一つである。
【0003】バルキングの原因は、溶存酸素の不足、栄
養のアンバランス、毒性物質の混入、温度の影響、流入
排水の流量及び有機物の変動や下水管内に成育した種々
のカビ、糸状菌、放線菌等の微生物の変動などが考えら
れるが、これらの要因が複雑に組合わさって起こる場合
もあり、これらを一挙に解消することは、困難である。
このバルキング現象を解消するバルキング防止剤及び防
止方法として、従来から塩素剤,過酸化水素等の殺菌剤
や鉄塩,アルミニウム塩,カルシウム塩等の無機系凝集
剤、カチオン性アクリルアミド系高分子凝集剤が提案さ
れている。また、工業用殺菌剤として公知の1,4-ビス
(ブロモアセトキシ)ブテン-2等のハロゲン化エステル
誘導体を有効成分とするバルキング防止剤も提案されて
いる(特開昭53-64963号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】塩素剤,過酸化水素等
の通常の殺菌剤は、微生物、特に糸状性細菌の増殖を抑
制しようとするものであるが、微生物が旺盛に繁殖して
しまってからでは、添加効果が低減するので、初期の段
階でこれらを適用しなければならず、また、その殺菌、
静菌スペクトルが広範なため、共存する優良な活性汚泥
に対しても悪影響があり、そのため薬剤の添加量が大き
く制約を受け、それによってバルキングに十分に対処す
ることができないという問題があった。
【0005】また、無機及び有機の凝集剤の添加は、微
生物に損傷を与えることができず、バルキング防止のた
めに添加量が漸次増加する傾向を示し、根本的な問題の
解決法とはならなかった。また、1,4-ビス(ブロモアセ
トキシ)ブテン-2等のハロゲン化エステル誘導体は、バ
ルキング現象を起こさせる糸状菌群に対して選択性を有
する殺菌剤であるが、効果が出現するのに20日〜30
日を要し、その上、低毒性とはいえ、バルキングの主原
因となるスフェロチルス種等の菌鞘細菌に対するMIC
〔最小発育阻止濃度(対象菌鞘細菌:スフェロチルス種
(Sphaerotilus sp.))〕が、魚毒性の指標であるLC50
(実験動物:ヒメダカ)と近似しており、安全性の観点
より河川に放流する排水には使用上好ましくないという
問題点があった。
【0006】そこで、排水を河川に放流しても安全であ
り、共存する優良な活性汚泥に対して影響のない、バル
キングの主原因となる微生物に対して選択的に有効な薬
剤が求められている。この発明の発明者らは、上記問題
を解決するため、鋭意研究した結果、2-ブロモ-2-ニト
ロプロパン-1,3-ジオール及びその低級脂肪酸エステル
がスフェチルス種等の菌鞘細菌に対してそのLC50の1/
20以下の濃度でその発育を阻止すること及び2-ブロモ-2
-ニトロプロパン-1,3-ジオールと過酸化水素供給化合物
の併用、さらにカチオン性高分子凝集剤の添加により顕
著な相乗効果があり、また2-ブロモ-2-ニトロプロパン-
1,3-ジオール及びその低級脂肪酸エステルが、バルキン
グの主原因となる上記スフェロチルス種等の菌鞘細菌に
対する発育阻止濃度においては、優良な活性汚泥菌に対
しては影響がないことを見出し、バルキング防止剤とし
て有効であることを確認し、この発明を完成させた。
【0007】
【課題を解決するための手段】かくして、この発明によ
ると、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール及びそ
の低級脂肪酸エステルの少なくとも1種を有効成分とし
て含有することを特徴とする活性汚泥のバルキング防止
剤、及び有機物含有排水を活性汚泥を用いて処理する方
法において、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール
及びその低級脂肪酸エステルの少なくとも1種を有効量
添加することを特徴とするバルキング防止方法が提供さ
れる。
【0008】この発明において、有効成分である2-ブロ
モ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール又はその低級脂肪酸
エステルは、特公昭40−8917号、特開昭56−120603号、
特開昭56−128737号により工業用殺菌剤として公知であ
り、前記公報に記載の方法に従って合成できる。また、
2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオールは、商品名B
ronopol(商標)としてザ ブーツ社より市販さ
れており、この市販品を用いることもできる。この発明
において、有機物含有排水とは、BOD成分、COD成
分、TOC成分及び灼熱減量を含有する排水を表わす。
具体的には、一般家庭用排水、工業用排水等を意味す
る。
【0009】この発明に用いられる2-ブロモ-2-ニトロ
プロパン-1,3-ジオール 低級脂肪酸エステルで表わさ
れる「低級脂肪酸」とは、「ジ低級脂肪酸」を意味し、
その「低級脂肪酸」としては、例えば、蟻酸、酢酸、プ
ロピオン酸等が挙げられ、特に蟻酸、酢酸が好ましい。
この発明の有効成分は、通常液剤の形態で製剤化して用
いるのが好ましい。しかし、これに限定されることな
く、粉剤、噴霧剤等の形態で用いてもよい。
【0010】液剤とする場合には、ジメチルホルムアミ
ド等のアミド類、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル等のグリコール類、メチルセロソルブ、フェニルセロ
ソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジ
プロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピ
レングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエー
テル類、炭素数8までのアルコール類もしくはメチルア
セテート、エチルアセテート、3−メトキシブチルアセ
テート、2−エトキシメチルアセテート、2−エトキシ
エチルアセテート、プロピレンカーボネート、グルタル
酸ジメチル等のエステル類等の親水性有機溶媒や水が用
いられ、この発明の有効成分を溶解させる。
【0011】粉剤とする場合は、直接または固体希釈剤
(例えばカオリン、クレー、ベントナイト、CMC等)
で希釈された粉剤としてもよく、各種界面活性剤を用い
てもよい。この発明においては、上記有効成分が、通
常、沈澱槽の前工程である曝気槽や調製槽に添加され、
その添加量は有効成分として、通常、排水に対して2〜
20mg/l、好ましくは5〜10ml/lの量で十分にバルキン
グを防止できる。この上限の添加量においても、共存す
る優良な活性汚泥に対して全く影響がないため、優良な
活性汚泥に対する安全率の高いバルキング防止処理が可
能となる。また、この上限の添加量を含む排水を河川等
に放流した場合においても、LC50の1/2 の量であり、
通常は、さらに希釈されて放流されるので、LC50の1/
20以下となり、安全性の高い処理が可能となる。
【0012】さらに、この発明によれば、2-ブロモ-2-
ニトロプロパン-1,3-ジオール及びその低級脂肪酸エス
テルの少なくとも1種と過酸化水素供給化合物とを有効
成分として含有することを特徴とする活性汚泥のバルキ
ング防止剤が提供される。この発明において、過酸化水
素供給化合物としては水中で過酸化水素を発生する化合
物であり、過酸化水素、過炭酸塩(例えば過炭酸ナトリ
ウム、過炭酸カリウム等)、過酢酸等が挙げられる。こ
の中で過酸化水素が経済上、取扱い上特に好ましい。
【0013】2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール
及びその低級脂肪酸エステルの少くとも1種以上と過酸
化水素供給化合物とを併用することにより、スフェロチ
ルス種に対する選択性がさらに向上するため、好まし
い。すなわち、その相乗効果により、スフェロチルス種
に有効な濃度がそれぞれ単独の有効量と比較して低減さ
れることにより、優良な活性汚泥への影響や河川へ放流
した場合に対する安全率のさらに高いバルキング防止処
理が可能となる。
【0014】両薬剤の相乗効果が発揮される配合割合
は、重量比として5:1〜1:500が好ましく、5:
1〜1:50が特に好ましい。この発明の別の実施態様
としては、有機物含有排水を活性汚泥を用いて処理する
方法において、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオー
ル及びその低級脂肪エステルの少なくとも1種と過酸化
水素供給化合物とを別々に又は同時に有効量添加するこ
とを特徴とするバルキング防止方法が提供される。この
発明のそれぞれの有効成分は、一液製剤として又は別々
の製剤として用いてもよく、通常液剤の形態で製剤化し
て用いるのが好ましい。しかし、これに限定されること
なく、粉剤等の形態で用いてもよい。液剤とする場合に
は、両化合物とも水溶性であるため水に希釈して製剤化
することができる。この際、上記親水性有機溶媒をさら
に併用してもよい。
【0015】この発明の有効成分の添加量は、両者の合
計量として、通常、排水に対して2〜25mg/lの量、好
ましくは15〜25mg/lで十分にバルキングを防止でき
る。この添加量の上限の添加量の添加においても、共存
する優良な汚泥に対して全く影響がないため、優良な汚
泥に対する安全率の高いバルキング防止処理が可能とな
る。
【0016】また、この発明によれば、カチオン性高分
子凝集剤をさらに併用するバルキング防止剤及び防止方
法が提供される。カチオン性高分子凝集剤の併用により
バルキングを速やかに解消することができる。併用され
るカチオン性高分子凝集剤としては、分子量1,000〜50
0,000のアルキレンジクロライドとアルキレンポリアミ
ンとの重縮合物、ポリエチレンイミン、ポリジアルキル
アミノアルキル(メタ)アクリレート、ポリビニルイミ
ダゾール、ポリアクリルアミドのマンニッヒ化合物、ポ
リアクリルアミドのホフマン分解物、アミン−エピハロ
ヒドリン重縮合物、キトサン、ジアリルアンモニウムハ
ロゲン化物の環化重合物及びポリアクリル酸エステル等
があげられる。これらカチオン性高分子凝集剤の中で、
分子量50,000〜200,000、好ましくは80,000〜140,000の
アミン−エピクロルヒドリン重縮合物を用いるのがバル
キング防止効果の点で好ましい。これらカチオン性高分
子凝集剤は、通常、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジ
オール及びその低級脂肪酸エステルの少なくとも1種を
1として0.4〜10の重量比で配合され、また、有機
物含有排水に対して2〜250mg/l、好ましくは10〜10
0mg/lの添加量で併用することによりバルキングを速や
かに解消させることができる。
【0017】
【実施例】この発明を以下の製剤例及び試験例により例
示する。 製剤例1 2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール 20重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 80重量部 製剤例2 2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-ジアセチルオキシプロパン 20重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 80重量部 製剤例3 2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-ジホルミルオキシプロパン 20重量部 ジエチレングリコールモノメチルエーテル 80重量部 製剤例4 2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール 7.5重量部 過酸化水素水溶液(過酸化水素30%含有) 25重量部 水 67.5重量部 製剤例5 2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-ジアセチルオキシプロパン 7.5重量部 過酸化水素水溶液(過酸化水素30%含有) 25重量部 水 67.5重量部 製剤例6 2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-ジホルミルオキシプロパン 7.5重量部 過酸化水素水溶液(過酸化水素30%含有) 25重量部 水 67.5重量部 製剤例7 2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール 7.5重量部 アミン−エピクロルヒドリンの重縮合物(分子量125,000) の40重量%水溶液 20重量部 水 72.5重量部 試験例1〔標準菌に対する2-ブロモ-2-ニトロプロパン-
1,3-ジオール、2-ブロ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール
と過酸化水素との各種併用割合による効果確試験〕 1/10濃度のCGY液体培地に予め前培養したSphaerotil
us natans IAM 12068菌液の一定量を接種し、次に各薬
剤を所定濃度になるように添加する。これを26℃で8
日間静置培養し、培地液面上に菌鞘細菌の被膜の形成の
有無を確認した。8日後においても成育が認められない
各薬剤の最小濃度(MIC8日)及びLC50(実験動
物:ヒメダカ)を求めた。その結果を表1及び図1に示
す。
【0018】表1中、LC50/MICは、LC50(mg/
l)をMIC8日(mg/l)で除することによって求めた
倍率であり、河川に放流する場合の安全率の指標であ
る。また、供試薬剤名欄中のアルファベットは以下の化
合物を表す。 A:2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール B:過酸化水素 C:次亜塩素酸ナトリウム D:1,4-ビス(ブロモアセトキシ)-2-ブテン E:1-ブロモアセトキシ-2-プロパノール F:2-ブロモ-ヒドロキシアセトフェノン G:1-ブロモ-2-ニトロ-2-ヒドロキシメチルプロパンジ
オール-1,3
【0019】
【表1】 試験例2〔バルキング防止剤としての効力確認試験〕 グルコース720mg/l、スターチ400mg/l、ペプトン
320mg/l、尿素16mg/l、リン酸一カリウム40mg/l
の合成排水を調製した。この合成排水のpHは8.1、T
OCは580mg/l、CODは820mg/l、BODは10
00mg/l、窒素50mg/l、リン10mg/lであり、バルキ
ングが発生し易い組成である。次に図2に示すような実
験用排水処理装置(曝気槽容量4l、沈澱分離槽容量1
l)を組み立てて、この装置と上記の合成排水を用いて
活性汚泥の培養を行うとともに、沈降槽におけるSVI
(汚泥1g当たりの体積ml/g)値を求めた。活性汚泥と
しては、某下水処理場の汚泥を上記合成排水で回分法に
より、2週間馴養したものを使用した。この方法により
BOD負荷0.8g/l・日、SRT8日、原水BOP濃度
800mg/l、曝気空気量4l/min の条件を用いて運転を
行ったところ、糸状性細菌の発生と増殖に従って沈降し
た活性汚泥のSVI値は、初期50〜110ml/gから1
0日後に600ml/g以上のバルキング状態となった。こ
の試験方法により、この発明のバルキング防止剤の効力
確認試験を行った。
【0020】すなわち、供試薬剤を合成排水(原水)量
に対して所定量となるように曝気混合槽の直前に添加
し、10日後のSVI値及び活性汚泥処理前の合成排水
(原水)と処理後の処理水のCOD値を測定した。その
結果を表2及び表3に示す。ただし、COD値は、10
日間の平均値であり、供試薬剤名中のアルファベット
は、試験例1と同様の化合物名を表す。
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】 表2、表3の結果に対する考察 表2の結果については、供試薬剤Aを2mg/l添加した場
合、10日後のSVIが779ml/gと、薬剤無添加の場
合と比較して、低下している事が認められた。この排水
処理装置に於ては、バルキングが極めて容易に発生し、
且つ汚泥のバルキング状態は自然に終息しないので、汚
泥のSVIが低下した事は、供試薬剤Aがこの添加濃度
でバルキング抑制効果を有する事を示す。同様に供試薬
剤Aを5mg/l、及び10mg/l添加した場合、10日後の
SVIが薬剤無添加の場合と比較して、それぞれ578
ml/g、443ml/gと低下している事が認められた。更に
供試薬剤Aを20mg/l添加した場合、10日後のSVI
が158ml/gとなり、完全にバルキングが阻止された事
を確認した。よって、供試薬剤Aは添加濃度が2mg/l〜
10mg/lでバルキング防止効果を有する事を確認した。
COD除去率については、全ての場合に於て、除去率は
90%以上であった事から、供試薬剤Aは添加濃度が少
なくとも20mg/l以下では、共存する優良な汚泥に悪影
響を及ぼさない事を確認した。
【0023】表3の結果については、実施例2、3、
4、5にみられるように供試薬剤Aと供試薬剤Bを、供
試薬剤Aが5〜7.5mg/lの範囲で、排水に対し合計量
が125〜22.5mg/lとなるように添加した場合、S
VIの値が、547ml/g〜244ml/gとなり、薬剤無添
加の場合と比較して、低下している事が認められた。従
って、この添加方法によっても、バルキング抑制効果は
確認された。また、実施例1、6、7にみられるよう
に、Aを単独で10mg/l添加した場合と、及びAを10
mg/l、Bを7.5mg/l、15mg/l添加した場合を比較す
ると、Aを単独で添加した場合には、SVIの値が23
1ml/gとなったのに対し、A,Bの両方を添加した場合
には、SVIの値が74ml/g、79ml/gとなり、A,B
を併用する事により極めて顕著な相乗効果がみられた。
比較例9にみられるように、Bを単独で30mg/l添加し
た場合、SVIの値は85ml/gとなった。しかし、実施
例6(AとBの合計量は17.5mg/l)及び実施例7
(AとBの合計量は25mg/l)と比較すると、SVIの
値は、類似しているが、薬剤の合計量は実施例6、7の
方が少ないので、この事からも、A,Bを併用する事に
より、顕著な相乗効果がみられることがわかる。COD
除去率については、全ての場合に於て除去率は90%以
上であった事から、供試薬剤Aと供試薬剤Bは、合計の
添加濃度が少なくとも25mg/l以下では共存する優良な
活性汚泥に悪影響を及ぼさない事を確認した。
【0024】試験例3〔カチオン性高分子凝集剤の併用
によるバルキング防止効果確認試験〕 試験例2に準拠して2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジ
オール(供試薬剤名A)とカチオン性高分子凝集剤〔供
試薬剤名K(アミン−エピクロルヒドリンとの重縮合
物:分子量125,000の40重量%水溶液)〕との併用によ
るバルキング防止効果を試験した。すなわち、試験例2
で調製した合成排水を用い、図2の実験用排水処理装置
の曝気槽容量を2.3l、沈殿分離槽容量を7.7lとして活性
汚泥の培養を行なうとともに、沈殿槽におけるSVI値
を求めた。活性汚泥としては、某下水処理場の汚泥を上
記合成排水で回分法により2週間馴養したものを使用し
た。この方法により、BOD負荷0.8g/l・日、原水BO
D濃度760mg/lの条件で運転を行ったところ、糸状性細
菌の発生と増殖に従って、沈降した活性汚泥のSVI値
は初期140ml/gから24日後に400ml/g以上のバルキング
状態となった。各供試薬剤は合成排水(原水)量に対し
て所定量となるように曝気混合槽に添加し、24日後の
SVI値及び活性汚泥処理前の合成排水と処理後の処理
水のCOD値を測定した。その結果を表4に示す。
【表4】
【0025】表4の結果に対する考察 表4の結果については供試薬剤Aとカチオン性高分子凝
集剤(供試薬剤K)との併用(試験番号1)により、供
試薬剤A単独(試験番号2)、供試薬剤K単独(試験番
号3)及び薬剤無添加のいずれの場合よりもSVI値が
小さく、供試薬剤Aと供試薬剤Kに顕著な相乗作用があ
ることがわかる。またCOD除去率は全て90%以上で
あったことから、供試薬剤は50mg/l以下では優良活性
汚泥に悪影響を及ぼさないことが確認された。
【0026】
【発明の効果】この発明のバルキング防止剤は、2-ブロ
モ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール及びその低級脂肪酸
エステルの少なくとも1種及び/または過酸化水素供給
化合物及び/またはカチオン性高分子凝集剤を有効成分
として含有することにより優良な活性汚泥に対して悪影
響がなく、長期間かつ強力にバルキングを抑制すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Sphaerotilus natansに対するこの発明の有効
成分のMIC曲線を示す。
【図2】試験例2及び3に使用した装置の概略図を示
す。
【符号の説明】
1 曝気混合槽(連続型混合培養槽) 2 沈降分離槽 3 散気管(エアーストーン) 4 エアーポンプ 5 原水貯槽 6 原水ポンプ(定量ローラーポンプ) 7 処理水 8 仕切板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 染岡 孝宣 東京都千代田区鍛冶町1丁目5番7号 環 境エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 辻 勝次 大阪市東淀川区東淡路2丁目10番15号 株 式会社片山化学工業研究所内 (72)発明者 山田 芳正 大阪市東淀川区東淡路2丁目10番15号 株 式会社片山化学工業研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオー
    ル及びその低級脂酸エステルの少なくとも1種を有効成
    分として含有することを特徴とする活性汚泥のバルキン
    グ防止剤。
  2. 【請求項2】 2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオー
    ル及びその低級脂酸エステルの少なくとも1種と過酸化
    水素供給化合物とを有効成分として含有することを特徴
    とする活性汚泥のバルキング防止剤。
  3. 【請求項3】 さらにカチオン性高分子凝集剤が併用さ
    れる請求項1または2記載のバルキング防止剤。
  4. 【請求項4】 過酸化水素供給化合物が過酸化水素であ
    る請求項2記載のバルキング防止剤。
  5. 【請求項5】 カチオン性高分子凝集剤が、分子量50,0
    00〜200,000のアミン−エピクロルヒドリンの重縮合物
    である請求項3記載のバルキング防止剤。
  6. 【請求項6】 2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオー
    ル及びその低級脂酸エステルの少なくとも1種と過酸化
    水素供給化合物との配合割合が5:1〜1:500であ
    る請求項2又は3記載のバルキング防止剤。
  7. 【請求項7】 2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオー
    ル及びその低級脂肪酸エステルの少なくとも1種及び/
    または過酸化水素供給化合物と、カチオン性高分子凝集
    剤との配合割合が、1:0.4〜10である請求項3ま
    たは5記載のバルキング防止剤。
  8. 【請求項8】 有機物含有排水を活性汚泥を用いて処理
    する方法において、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジ
    オール及びその低級脂肪酸エステルの少なとも1種を有
    効量添加することを特徴とするバルキング防止方法。
  9. 【請求項9】 2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオー
    ル及びその低級脂酸エステルの少なくとも1種の添加量
    が排水に対し2〜20mg/lである請求項1記載の防止方
    法。
  10. 【請求項10】 有機物含有排水を活性汚泥を用いて処
    理する方法において、2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-
    ジオール及びその低級脂肪酸エステルの少なとも1種と
    過酸化水素供給化合物とを別々に又は同時に有効量添加
    することを特徴とするバルキング防止方法。
  11. 【請求項11】 2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオ
    ール及びその低級脂酸エステルの少なくとも1種と過酸
    化水素供給化合物とを5:1〜1:500(重量比)の
    割合で、排水に対し合計量として2〜25mg/l添加する
    請求項3記載の防止方法。
  12. 【請求項12】 さらにカチオン性高分子凝集剤を別々
    にまたは同時に有効量添加する請求項8〜11のいずれ
    かに記載のバルキング防止方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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