JPH06237770A - 動物受精卵への微量注入法 - Google Patents
動物受精卵への微量注入法Info
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- JPH06237770A JPH06237770A JP5029064A JP2906493A JPH06237770A JP H06237770 A JPH06237770 A JP H06237770A JP 5029064 A JP5029064 A JP 5029064A JP 2906493 A JP2906493 A JP 2906493A JP H06237770 A JPH06237770 A JP H06237770A
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- medium
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- microinjection
- fertilized
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 注入後も正常分裂が達成されやすい動物受精
卵への微量注入法。 【構成】 DNA等を混合させる注入液として、K+ =
20〜1000mM、Na+ =1〜150mM、K+ /
Na+ =5〜100(モル比)でK+ イオン及びNa+
イオンを含有する水溶液を用いる。
卵への微量注入法。 【構成】 DNA等を混合させる注入液として、K+ =
20〜1000mM、Na+ =1〜150mM、K+ /
Na+ =5〜100(モル比)でK+ イオン及びNa+
イオンを含有する水溶液を用いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトランスジェニック動物
を作成するのに有効な動物受精卵への微量注入法に関す
る。
を作成するのに有効な動物受精卵への微量注入法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】細胞への微量注入法は特に最近のトラン
スジェニック動物作成において大変重要となってきてい
る。トランスジェニック動物作成の一つの技術として受
精卵雄性前核に微小針を用いて微量注入を行う方法があ
る。
スジェニック動物作成において大変重要となってきてい
る。トランスジェニック動物作成の一つの技術として受
精卵雄性前核に微小針を用いて微量注入を行う方法があ
る。
【0003】この微量注入において従来はPBS溶液
(Dulbecco´s Phosphate Buffered Saline)が用いら
れている(野村達次監修 勝木元也編 発生工学実験マ
ニュアル―トランスジェニック・マウスの作り方―19
87年11月1日発行、講談社サイエンティフィッ
ク)。このPBS液組成は通常、以下のような組成であ
る:塩化ナトリウム8g/L、塩化カリウム200mg/
L、リン酸―水素ナトリウム(無水)1.15g/L、
リン酸二水素カリウム(無水)200mg/L。
(Dulbecco´s Phosphate Buffered Saline)が用いら
れている(野村達次監修 勝木元也編 発生工学実験マ
ニュアル―トランスジェニック・マウスの作り方―19
87年11月1日発行、講談社サイエンティフィッ
ク)。このPBS液組成は通常、以下のような組成であ
る:塩化ナトリウム8g/L、塩化カリウム200mg/
L、リン酸―水素ナトリウム(無水)1.15g/L、
リン酸二水素カリウム(無水)200mg/L。
【0004】しかしながら、PBS液を基本構成とする
注入液を用いてマウス受精卵に対し微量注入を行ったと
ころ、注入後の細胞活性に著しい影響がみられた。
注入液を用いてマウス受精卵に対し微量注入を行ったと
ころ、注入後の細胞活性に著しい影響がみられた。
【0005】通常微量注入を実施した受精卵は偽妊娠さ
せた雌性仮親マウス卵管内に戻して発生させる。この過
程の初期を模倣するものとして受精卵の体外培養を行っ
た。この体外培養において受精卵の分裂が順調に進行す
れば受精卵の状態は一応良好なものと判断され、一方こ
の分裂が順調に進行しない場合は受精卵に問題があると
判断される。前記の微量注入後にみられる細胞活性に対
する著しい影響とは、この体外培養において細胞分裂の
進行が順調ではなかったことを意味している。
せた雌性仮親マウス卵管内に戻して発生させる。この過
程の初期を模倣するものとして受精卵の体外培養を行っ
た。この体外培養において受精卵の分裂が順調に進行す
れば受精卵の状態は一応良好なものと判断され、一方こ
の分裂が順調に進行しない場合は受精卵に問題があると
判断される。前記の微量注入後にみられる細胞活性に対
する著しい影響とは、この体外培養において細胞分裂の
進行が順調ではなかったことを意味している。
【0006】我々はこの“著しい影響”について検討を
行い、微量注入に伴う上記問題を大幅に減少させる方法
を見出し、本発明を完成するに至った。
行い、微量注入に伴う上記問題を大幅に減少させる方法
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】はじめに本発明を完成するに至った背景に
ついて述べる。カリウムイオン(K + )とナトリウムイ
オン(Na+ )の化学的性質は相当類似している。しか
し生物の体内ではK+ やNa+ の濃度は重要な生理的意
義をもっており、高等動物では体液及び細胞内のNa+
及びK+ 濃度は厳密に制御され、正常な生理機能を発揮
するのに不都合のないように調整されている。この調節
された濃度でNa+ とK+ の濃度は細胞の内外で相当な
差がある。この濃度について、Bruce Alberts他著“Mol
ecular Biology of the Cell (Garland Publishing, In
c., 1983 )p286では典型的な哺乳動物細胞での値
として細胞外ではNa+ 145mM、K + 5mM、細胞
内ではNa+ 5〜15mM、K+ 140mMとしてい
る。絶対値については細胞によって若干差があるとして
も、Na+ 濃度は細胞外>細胞内、K+ は細胞内>細胞
外であることは多くの動物で共通である(p122“Ce
ll Biology”P.L. Altman とD.D. Katz 編、Federation
of American Societies forExperimental Biology
刊、1986)。
ついて述べる。カリウムイオン(K + )とナトリウムイ
オン(Na+ )の化学的性質は相当類似している。しか
し生物の体内ではK+ やNa+ の濃度は重要な生理的意
義をもっており、高等動物では体液及び細胞内のNa+
及びK+ 濃度は厳密に制御され、正常な生理機能を発揮
するのに不都合のないように調整されている。この調節
された濃度でNa+ とK+ の濃度は細胞の内外で相当な
差がある。この濃度について、Bruce Alberts他著“Mol
ecular Biology of the Cell (Garland Publishing, In
c., 1983 )p286では典型的な哺乳動物細胞での値
として細胞外ではNa+ 145mM、K + 5mM、細胞
内ではNa+ 5〜15mM、K+ 140mMとしてい
る。絶対値については細胞によって若干差があるとして
も、Na+ 濃度は細胞外>細胞内、K+ は細胞内>細胞
外であることは多くの動物で共通である(p122“Ce
ll Biology”P.L. Altman とD.D. Katz 編、Federation
of American Societies forExperimental Biology
刊、1986)。
【0008】細胞はエネルギーを消費して、このような
内外のK+ 、Na+ の化学ポテンシャルを維持しつづけ
ている。
内外のK+ 、Na+ の化学ポテンシャルを維持しつづけ
ている。
【0009】しかるに先程あげた通常の受精卵微量注入
に利用される液の基本組成は細胞外体液組成を基礎とし
ており、前に記載したPBSの例でもわかるようにNa
+ >>K+ の組成をもっている。このような組成の液を
細胞内に直接注入すれば当然細胞内のK+ 、Na+ 濃度
に対して大きな変化を惹起し、而して細胞の生理機能に
も重大な影響を及ぼすものと思われる。このような原因
により前述のような微量注入による著しい細胞活性への
影響につながるものと推定される。
に利用される液の基本組成は細胞外体液組成を基礎とし
ており、前に記載したPBSの例でもわかるようにNa
+ >>K+ の組成をもっている。このような組成の液を
細胞内に直接注入すれば当然細胞内のK+ 、Na+ 濃度
に対して大きな変化を惹起し、而して細胞の生理機能に
も重大な影響を及ぼすものと思われる。このような原因
により前述のような微量注入による著しい細胞活性への
影響につながるものと推定される。
【0010】我々はこの問題を解決すべく鋭意検討を行
った結果、注入液基本成分をNa+<<K+ の組成とす
る緩衝液にすることにより、驚くべきことに前述のよう
な“著しい影響”を回避できることを見出した。
った結果、注入液基本成分をNa+<<K+ の組成とす
る緩衝液にすることにより、驚くべきことに前述のよう
な“著しい影響”を回避できることを見出した。
【0011】
【課題を解決するための手段】しかして本発明は、 1)K+ イオン10〜1000mM、Na+ イオン1〜
150mMを含み、且つK+ イオン/Na+ イオンモル
比が5〜100の範囲にある注入液に注入物質を溶解し
た注入溶液を微小中空針の中に含ませ、当該微小中空針
で動物受精卵を刺孔し、上記注入溶液を当該受精卵に注
入することを特徴とする動物受精卵への微量注入法、 2)当該注入物質が蛋白、DNA及び/又はRNAであ
る項1記載の動物受精卵への微量注入法、 3)当該微小中空針が内径0.1〜5μm及び外径1〜
10μmの先端を有する微小ガラス中空針である項1又
は2記載の動物受精卵への微量注入法、 4)当該動物受精卵がマウス又はラットの受精卵であ
る、項1〜3記載のいずれかの動物受精卵への微量注入
法、 5)当該動物受精卵が卵割球である、項1〜3記載のい
ずれかの動物受精卵への微量注入法、 6)当該動物受精卵が、Na+ イオン20〜1000m
M、K+ イオン1〜150mMを含み、且つNa+ イオ
ン/K+ イオンモル比が5〜100の範囲にある培養液
中に存在する、項1〜5記載のいずれかの動物受精卵へ
の微量注入法、 7)当該注入液がK+ イオン及びNa+ イオン以外の成
分に関し、基本的にイーグル基礎培地、ダルベッコ改変
イーグル培地(D―MEM)、フィッシャー培地、イス
コーブ改変ダルベッコ培地、199培地、RPMI 1
640培地、ダルベッコ燐酸緩衝液(PBS)、ウィッ
テン培地及びアール平衡塩溶液から選ばれた培地の組成
と同一である、項1〜6記載のいずれかの動物受精卵へ
の微量注入法、 8)当該注入液が塩化ナトリウム158mg/L、塩化カ
リウム10.2g/L、燐酸二水素カリウム(無水)
0.2g/L、燐酸水素二ナトリウム(無水)1.15
g/L、塩化マグネシウム(6水塩)813mg/Lを含
有する、項1〜7記載のいずれかの動物受精卵への微量
注入法、及び 9)当該培養液が、M―16培地、イーグル基礎培地、
ダルベッコ改変イーグル培地(D―MEM)、フィッシ
ャー培地、イスコーブ改変ダルベッコ培地、199培
地、RPMI 1640培地、ダルベッコ燐酸緩衝液
(PBS)、ウィッテン培地及びアール平衡塩溶液から
選ばれた培地、特にダルベッコ燐酸緩衝液又はM―16
培地である、項6〜8記載のいずれかの動物受精卵への
微量注入法である。
150mMを含み、且つK+ イオン/Na+ イオンモル
比が5〜100の範囲にある注入液に注入物質を溶解し
た注入溶液を微小中空針の中に含ませ、当該微小中空針
で動物受精卵を刺孔し、上記注入溶液を当該受精卵に注
入することを特徴とする動物受精卵への微量注入法、 2)当該注入物質が蛋白、DNA及び/又はRNAであ
る項1記載の動物受精卵への微量注入法、 3)当該微小中空針が内径0.1〜5μm及び外径1〜
10μmの先端を有する微小ガラス中空針である項1又
は2記載の動物受精卵への微量注入法、 4)当該動物受精卵がマウス又はラットの受精卵であ
る、項1〜3記載のいずれかの動物受精卵への微量注入
法、 5)当該動物受精卵が卵割球である、項1〜3記載のい
ずれかの動物受精卵への微量注入法、 6)当該動物受精卵が、Na+ イオン20〜1000m
M、K+ イオン1〜150mMを含み、且つNa+ イオ
ン/K+ イオンモル比が5〜100の範囲にある培養液
中に存在する、項1〜5記載のいずれかの動物受精卵へ
の微量注入法、 7)当該注入液がK+ イオン及びNa+ イオン以外の成
分に関し、基本的にイーグル基礎培地、ダルベッコ改変
イーグル培地(D―MEM)、フィッシャー培地、イス
コーブ改変ダルベッコ培地、199培地、RPMI 1
640培地、ダルベッコ燐酸緩衝液(PBS)、ウィッ
テン培地及びアール平衡塩溶液から選ばれた培地の組成
と同一である、項1〜6記載のいずれかの動物受精卵へ
の微量注入法、 8)当該注入液が塩化ナトリウム158mg/L、塩化カ
リウム10.2g/L、燐酸二水素カリウム(無水)
0.2g/L、燐酸水素二ナトリウム(無水)1.15
g/L、塩化マグネシウム(6水塩)813mg/Lを含
有する、項1〜7記載のいずれかの動物受精卵への微量
注入法、及び 9)当該培養液が、M―16培地、イーグル基礎培地、
ダルベッコ改変イーグル培地(D―MEM)、フィッシ
ャー培地、イスコーブ改変ダルベッコ培地、199培
地、RPMI 1640培地、ダルベッコ燐酸緩衝液
(PBS)、ウィッテン培地及びアール平衡塩溶液から
選ばれた培地、特にダルベッコ燐酸緩衝液又はM―16
培地である、項6〜8記載のいずれかの動物受精卵への
微量注入法である。
【0012】本発明の注入液はK+ イオン20〜100
0mM、Na+ イオン1〜150mMを含み、K+ イオ
ン/Na+ イオンモル比が5〜100の範囲にある水溶
液であるが、好ましくはK+ イオン50〜300mM、
Na+ イオン3〜100mMを含み、K+ イオン/Na
+ イオンモル比が7〜32の範囲のものであり、特に好
ましくはK+ イオン100〜160mM、Na+ イオン
5〜50mMを含み、K+ イオン/Na+ イオンモル比
が10〜16の範囲のものである。
0mM、Na+ イオン1〜150mMを含み、K+ イオ
ン/Na+ イオンモル比が5〜100の範囲にある水溶
液であるが、好ましくはK+ イオン50〜300mM、
Na+ イオン3〜100mMを含み、K+ イオン/Na
+ イオンモル比が7〜32の範囲のものであり、特に好
ましくはK+ イオン100〜160mM、Na+ イオン
5〜50mMを含み、K+ イオン/Na+ イオンモル比
が10〜16の範囲のものである。
【0013】上記注入液はK+ イオン及びNa+ イオン
以外の成分を含有することができ、かかる成分としては
M―16培地、イーグル基礎培地、ダルベッコ改変イー
グル培地(D―MEM)、フィッシャー培地、イスコー
ブ改変ダルベッコ培地、199培地、RPMI 164
0培地、ダルベッコ燐酸緩衝液(PBS)及びアール平
衡塩溶液から選ばれた培地の成分及び濃度を用いること
ができる。これらの中でもM―16培地の成分及び濃度
が好ましい。
以外の成分を含有することができ、かかる成分としては
M―16培地、イーグル基礎培地、ダルベッコ改変イー
グル培地(D―MEM)、フィッシャー培地、イスコー
ブ改変ダルベッコ培地、199培地、RPMI 164
0培地、ダルベッコ燐酸緩衝液(PBS)及びアール平
衡塩溶液から選ばれた培地の成分及び濃度を用いること
ができる。これらの中でもM―16培地の成分及び濃度
が好ましい。
【0014】しかして本発明で用いる注入液は、前記培
地を作成する手順においてK+ イオン濃度及びNa+ イ
オン濃度を本発明の範囲に入るように調整するだけでも
簡単に製造することができる。
地を作成する手順においてK+ イオン濃度及びNa+ イ
オン濃度を本発明の範囲に入るように調整するだけでも
簡単に製造することができる。
【0015】本発明の注入物質は、蛋白、DNA及び/
又はRNAであるが、これらを注入液に混合して注入溶
液を形成する。そして注入溶液を注入後これらは動物受
精卵内で生理的機能を発現することとなる。
又はRNAであるが、これらを注入液に混合して注入溶
液を形成する。そして注入溶液を注入後これらは動物受
精卵内で生理的機能を発現することとなる。
【0016】蛋白を注入物質として用いる例としては、
細胞質内に注入して胚発生の初期の状態をコントロール
したり、核に注入して、同時に注入されたDNAの染色
体への組み込みの効率を上げたりすることが挙げられ
る。
細胞質内に注入して胚発生の初期の状態をコントロール
したり、核に注入して、同時に注入されたDNAの染色
体への組み込みの効率を上げたりすることが挙げられ
る。
【0017】DNAを注入物質として用いる例として
は、当該技術分野で多数知られており、遺伝子が発現す
ることを目的とするものや、遺伝子の発現を抑制するも
のが挙げられる。
は、当該技術分野で多数知られており、遺伝子が発現す
ることを目的とするものや、遺伝子の発現を抑制するも
のが挙げられる。
【0018】RNAを注入物質として用いる例として
は、主としてアンチセンスRNAを注入することが挙げ
られる。
は、主としてアンチセンスRNAを注入することが挙げ
られる。
【0019】かかる注入物質の注入溶液中の濃度は特に
限定されないが、一般に0.1〜100μg/mL、好
ましくは1〜10μg/mLである。
限定されないが、一般に0.1〜100μg/mL、好
ましくは1〜10μg/mLである。
【0020】注入溶液を注入する微小中空針は当該技術
分野では周知である。これらは一般的にその先端部分が
内径0.1〜5μm、外径1〜10μmの寸法を有して
おり、ガラス製のものが多い。
分野では周知である。これらは一般的にその先端部分が
内径0.1〜5μm、外径1〜10μmの寸法を有して
おり、ガラス製のものが多い。
【0021】この微小中空針に前記注入溶液を含ませ、
上記先端で動物受精卵を刺して孔をあけ、そこから該針
中の注入溶液を卵中に送り込む。かかる実験操作の詳細
は前出「発生工学実験マニュアル―トランスジェニック
マウスの作り方」を参照することができる。
上記先端で動物受精卵を刺して孔をあけ、そこから該針
中の注入溶液を卵中に送り込む。かかる実験操作の詳細
は前出「発生工学実験マニュアル―トランスジェニック
マウスの作り方」を参照することができる。
【0022】本発明の動物受精卵は、受精されて未だ分
割されていない卵であることが好ましいが、受精後卵割
がおこったものをバラバラにした卵割球であってもよ
い。この場合8細胞期ぐらいまでの早い段階のものを用
いるのが好ましい。
割されていない卵であることが好ましいが、受精後卵割
がおこったものをバラバラにした卵割球であってもよ
い。この場合8細胞期ぐらいまでの早い段階のものを用
いるのが好ましい。
【0023】このような動物としては、マウスやラット
の如き小動物或いはヤギ、ウシ、ブタ、ウマなどの大動
物が考えられる。
の如き小動物或いはヤギ、ウシ、ブタ、ウマなどの大動
物が考えられる。
【0024】本発明の注入を行う際には、動物受精卵は
培養液中に保持されている。かかる動物受精卵を保持す
る培養液は、Na+ イオンとK+ イオンはNa+ の方が
濃度が高い。即ちNa+ イオン20〜1000mM、K
+ イオン1〜150mMを含み、Na+ イオン/K+ イ
オンモル比が5〜100の範囲のものである。かかる培
養液としては前記注入液を作成する説明で例示した公知
の培地を用いることができる。
培養液中に保持されている。かかる動物受精卵を保持す
る培養液は、Na+ イオンとK+ イオンはNa+ の方が
濃度が高い。即ちNa+ イオン20〜1000mM、K
+ イオン1〜150mMを含み、Na+ イオン/K+ イ
オンモル比が5〜100の範囲のものである。かかる培
養液としては前記注入液を作成する説明で例示した公知
の培地を用いることができる。
【0025】
【発明の効果】トランスジェニック動物を得るには作成
の各素段階の成功確率の積により全体の成功確率が決ま
るため、各素段階の成功確率を上げることはトランスジ
ェニック動物を作成する上において極めて重要なことで
ある。本発明はその素段階の一つであり、この段階での
成功確率は直接全体としてのトランスジェニック動物作
成の成功確率に反映される重要なものである。本発明は
微量注入の段階の成功確率(活性な受精卵の得られる確
率)を画期的に上昇させるものであり、トランスジェニ
ック動物作成全体の成否に大きな影響を及ぼすものであ
る。
の各素段階の成功確率の積により全体の成功確率が決ま
るため、各素段階の成功確率を上げることはトランスジ
ェニック動物を作成する上において極めて重要なことで
ある。本発明はその素段階の一つであり、この段階での
成功確率は直接全体としてのトランスジェニック動物作
成の成功確率に反映される重要なものである。本発明は
微量注入の段階の成功確率(活性な受精卵の得られる確
率)を画期的に上昇させるものであり、トランスジェニ
ック動物作成全体の成否に大きな影響を及ぼすものであ
る。
【0026】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく
説明する。
説明する。
【0027】
1.受精卵の取得 雄性C57BL/6CrSlc(5週令、日本エスエル
シー(株)より購入)と雌性C57BL/6CrSlc
(11週令、同)を同一ケージ内におくことにより交尾
せしめ、交尾を確認の後、野村達次監修 勝本元也編
「発生工学実験マニュアル―トランスジェニック・マウ
スの作り方(1987年11月1日発行、講談社サイエ
ンシティフィック)」記載の方法により受精卵を取得し
た。取得した受精卵はウィッテン(Whitten )培地中に
おき、37℃、5%CO2 水蒸気飽和雰囲気下で孵置し
た。
シー(株)より購入)と雌性C57BL/6CrSlc
(11週令、同)を同一ケージ内におくことにより交尾
せしめ、交尾を確認の後、野村達次監修 勝本元也編
「発生工学実験マニュアル―トランスジェニック・マウ
スの作り方(1987年11月1日発行、講談社サイエ
ンシティフィック)」記載の方法により受精卵を取得し
た。取得した受精卵はウィッテン(Whitten )培地中に
おき、37℃、5%CO2 水蒸気飽和雰囲気下で孵置し
た。
【0028】2.微量注入 微量注入は(株)ナリシゲ製GD1ガラス管を(株)ナ
リシゲ製PB―7により延伸することにより微量注入用
の針を作製した。微量注入は(株)ナリシゲ製マイクロ
マニピュレーターMO102微量注入装置を用い、ニコ
ン(株)製倒立顕微鏡TMD下で操作することにより実
施した。K+ >>Na+ 緩衝液としては塩化ナトリウム
2.7mM/L、リン酸―水素ナトリウム8.1mM/
L、塩化カリウム137mM/L、リン酸二水素カリウ
ム1.5mM/L、塩化マグネシウム4.0mM/Lの
組成とした。
リシゲ製PB―7により延伸することにより微量注入用
の針を作製した。微量注入は(株)ナリシゲ製マイクロ
マニピュレーターMO102微量注入装置を用い、ニコ
ン(株)製倒立顕微鏡TMD下で操作することにより実
施した。K+ >>Na+ 緩衝液としては塩化ナトリウム
2.7mM/L、リン酸―水素ナトリウム8.1mM/
L、塩化カリウム137mM/L、リン酸二水素カリウ
ム1.5mM/L、塩化マグネシウム4.0mM/Lの
組成とした。
【0029】また従来法の対照としてはダルベッコ燐酸
緩衝液(PBS)を用いた。
緩衝液(PBS)を用いた。
【0030】3.微量注入後の培養 微量注入操作後の受精卵はウィッテン(Whitten )培地
中におき、5%CO2飽和水蒸気雰囲気下で37℃24
時間孵置した。しかる後前記の倒立顕微鏡で検鏡を行い
正常に分裂している卵の割合を計数した。
中におき、5%CO2飽和水蒸気雰囲気下で37℃24
時間孵置した。しかる後前記の倒立顕微鏡で検鏡を行い
正常に分裂している卵の割合を計数した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
Claims (9)
- 【請求項1】 K+ イオン10〜1000mM、Na+
イオン1〜150mMを含み、且つK+ イオン/Na+
イオンモル比が5〜100の範囲にある注入液に注入物
質を溶解した注入溶液を微小中空針の中に含ませ、当該
微小中空針で動物受精卵を刺孔し、上記注入溶液を当該
受精卵に注入することを特徴とする動物受精卵への微量
注入法。 - 【請求項2】 当該注入物質が蛋白、DNA及び/又は
RNAである請求項1記載の動物受精卵への微量注入
法。 - 【請求項3】 当該微小中空針が内径0.1〜5μm及
び外径1〜10μmの先端を有する微小ガラス中空針で
ある請求項1又は2記載の動物受精卵への微量注入法。 - 【請求項4】 当該動物受精卵がマウス又はラットの受
精卵である、請求項1〜3記載のいずれかの動物受精卵
への微量注入法。 - 【請求項5】 当該動物受精卵が卵割球である、請求項
1〜3記載のいずれかの動物受精卵への微量注入法。 - 【請求項6】 当該動物受精卵が、Na+ イオン20〜
1000mM、K+イオン1〜150mMを含み、且つ
Na+ イオン/K+ イオンモル比が5〜100の範囲に
ある培養液中に存在する、請求項1〜5記載のいずれか
の動物受精卵への微量注入法。 - 【請求項7】 当該注入液がK+ イオン及びNa+ イオ
ン以外の成分に関し、基本的にイーグル基礎培地、ダル
ベッコ改変イーグル培地(D―MEM)、フィッシャー
培地、イスコーブ改変ダルベッコ培地、199培地、R
PMI 1640培地、ダルベッコ燐酸緩衝液(PB
S)、ウィッテン培地及びアール平衡塩溶液から選ばれ
た培地の組成と同一である、請求項1〜6記載のいずれ
かの動物受精卵への微量注入法。 - 【請求項8】 当該注入液が塩化ナトリウム158mg/
L、塩化カリウム10.2g/L、燐酸二水素カリウム
(無水)0.2g/L、燐酸水素二ナトリウム(無水)
1.15g/L、塩化マグネシウム(6水塩)813mg
/Lを含有する、請求項1〜7記載のいずれかの動物受
精卵への微量注入法。 - 【請求項9】 当該培養液が、M―16培地、イーグル
基礎培地、ダルベッコ改変イーグル培地(D―ME
M)、フィッシャー培地、イスコーブ改変ダルベッコ培
地、199培地、RPMI 1640培地、ダルベッコ
燐酸緩衝液(PBS)、ウィッテン培地及びアール平衡
塩溶液から選ばれた培地、特にダルベッコ燐酸緩衝液又
はM―16培地である、請求項6〜8記載のいずれかの
動物受精卵への微量注入法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5029064A JPH06237770A (ja) | 1993-02-18 | 1993-02-18 | 動物受精卵への微量注入法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5029064A JPH06237770A (ja) | 1993-02-18 | 1993-02-18 | 動物受精卵への微量注入法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06237770A true JPH06237770A (ja) | 1994-08-30 |
Family
ID=12265942
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5029064A Pending JPH06237770A (ja) | 1993-02-18 | 1993-02-18 | 動物受精卵への微量注入法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06237770A (ja) |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5539925Y2 (ja) * | 1976-12-02 | 1980-09-18 | ||
| JPS637707A (ja) * | 1986-06-30 | 1988-01-13 | 澁澤 栄 | 深耕用アップカットロ−タリ耕耘方法および装置 |
-
1993
- 1993-02-18 JP JP5029064A patent/JPH06237770A/ja active Pending
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5539925Y2 (ja) * | 1976-12-02 | 1980-09-18 | ||
| JPS637707A (ja) * | 1986-06-30 | 1988-01-13 | 澁澤 栄 | 深耕用アップカットロ−タリ耕耘方法および装置 |
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