JPH06241890A - 赤外線センサ - Google Patents
赤外線センサInfo
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- JPH06241890A JPH06241890A JP5032167A JP3216793A JPH06241890A JP H06241890 A JPH06241890 A JP H06241890A JP 5032167 A JP5032167 A JP 5032167A JP 3216793 A JP3216793 A JP 3216793A JP H06241890 A JPH06241890 A JP H06241890A
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Landscapes
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- Radiation Pyrometers (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 Siマイクロマシニング技術応用のダイアフ
ラム構造型の赤外線センサにおいて、感度と機械的強度
の両方が向上した赤外線センサを提供する。 【構成】 この発明の赤外線センサは、基板1の中空部
2を覆って周辺が基板に支持された熱絶縁性薄膜3の中
空部を覆う領域上に熱型の赤外線検出部5が設けられて
おり、赤外線検出部の赤外線吸収膜11に生じた熱によ
り薄膜抵抗体12の抵抗値が変化するようになっている
センサであって、熱絶縁性薄膜として、少なくともポリ
イミド層を有する薄膜が用いられていることを特徴とす
る。
ラム構造型の赤外線センサにおいて、感度と機械的強度
の両方が向上した赤外線センサを提供する。 【構成】 この発明の赤外線センサは、基板1の中空部
2を覆って周辺が基板に支持された熱絶縁性薄膜3の中
空部を覆う領域上に熱型の赤外線検出部5が設けられて
おり、赤外線検出部の赤外線吸収膜11に生じた熱によ
り薄膜抵抗体12の抵抗値が変化するようになっている
センサであって、熱絶縁性薄膜として、少なくともポリ
イミド層を有する薄膜が用いられていることを特徴とす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、赤外線センサに関
し、詳しくは、温度変化により抵抗値が変化する薄膜抵
抗体を利用して、赤外線を検出する熱型の赤外線センサ
に関するものである。
し、詳しくは、温度変化により抵抗値が変化する薄膜抵
抗体を利用して、赤外線を検出する熱型の赤外線センサ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】人体検知等に用いられる赤外線センサ
は、微弱な輻射エネルギーの赤外線を検出するために、
高感度であることが要求される。一方、最近、焦電型の
赤外線センサに代わり、半導体製造プロセスで使われて
いるSiマイクロマシニング技術を用いた熱型の赤外線
センサの開発が盛んに行われている。Siマイクロマシ
ニング技術を用いる場合、バッチ処理による大量生産が
可能であり、コストが低く、ICとの集積化が可能とな
るなどの利点があり、また、焦電型の赤外線センサと比
較すると振動に対してノイズが発生しないという特徴も
あるのであるが、感度が大幅に低い、機械的強度が足り
ないという問題があり、人体検知等に適用するには十分
とは言いがたい。
は、微弱な輻射エネルギーの赤外線を検出するために、
高感度であることが要求される。一方、最近、焦電型の
赤外線センサに代わり、半導体製造プロセスで使われて
いるSiマイクロマシニング技術を用いた熱型の赤外線
センサの開発が盛んに行われている。Siマイクロマシ
ニング技術を用いる場合、バッチ処理による大量生産が
可能であり、コストが低く、ICとの集積化が可能とな
るなどの利点があり、また、焦電型の赤外線センサと比
較すると振動に対してノイズが発生しないという特徴も
あるのであるが、感度が大幅に低い、機械的強度が足り
ないという問題があり、人体検知等に適用するには十分
とは言いがたい。
【0003】図3に、従来のSiマイクロマシニング技
術を用いた熱型の赤外線センサをあらわす。図3の赤外
線センサの場合、中空部52を有するシリコン基板51
と、この中空部52を覆って周辺がシリコン基板51に
支持された熱絶縁性薄膜53と、この熱絶縁性薄膜53
の中空部52を覆う領域上に設けられた熱型の赤外線検
出部55とを備え、この赤外線検出部55には赤外線吸
収膜61と温度変化により抵抗値が変化する薄膜抵抗体
62が設けられていて、キャップ57に接着されたフィ
ルタ56より入射する赤外線の吸収に伴い赤外線吸収膜
61に生じた熱により薄膜抵抗体62の抵抗値が変化す
る構成がとられている。なお、赤外線検出部55では薄
膜抵抗体62の表裏面に下電極63と上電極64も設け
られている。
術を用いた熱型の赤外線センサをあらわす。図3の赤外
線センサの場合、中空部52を有するシリコン基板51
と、この中空部52を覆って周辺がシリコン基板51に
支持された熱絶縁性薄膜53と、この熱絶縁性薄膜53
の中空部52を覆う領域上に設けられた熱型の赤外線検
出部55とを備え、この赤外線検出部55には赤外線吸
収膜61と温度変化により抵抗値が変化する薄膜抵抗体
62が設けられていて、キャップ57に接着されたフィ
ルタ56より入射する赤外線の吸収に伴い赤外線吸収膜
61に生じた熱により薄膜抵抗体62の抵抗値が変化す
る構成がとられている。なお、赤外線検出部55では薄
膜抵抗体62の表裏面に下電極63と上電極64も設け
られている。
【0004】このように、シリコン基板51の中空部5
2に熱絶縁性薄膜53を張るように設けておく構造は、
いわゆるダイアフラム構造と呼ばれ、赤外線検出部55
が熱絶縁された形になるため、一定の入射エネルギーに
対する温度上昇幅が大きくなる。このダイアフラム構造
の赤外線センサにおける高感度化手法として、熱絶縁性
薄膜の熱抵抗を高くする、薄膜抵抗体の温度−抵抗係数
(B定数)を高くする、赤外線吸収膜の吸収率を高くす
る、などがあるが、熱絶縁性薄膜の熱抵抗を高めるため
には、熱絶縁性薄膜の厚みを薄くする、裏面のシリコン
が除去されている薄膜部分の面積を大きくする必要があ
る。Siマイクロマシニング技術を用いる場合、センサ
の熱絶縁性薄膜として、SiO2 のように熱伝導率が低
くて半導体製造プロセスで形成技術の確立されている材
料がよく使われる。SiO2 膜の場合、普通、強い圧縮
応力をもつため、引っ張り応力をもつSiN(窒化シリ
コン)膜との多層構造で応力バランスをとった形態で用
いられる。
2に熱絶縁性薄膜53を張るように設けておく構造は、
いわゆるダイアフラム構造と呼ばれ、赤外線検出部55
が熱絶縁された形になるため、一定の入射エネルギーに
対する温度上昇幅が大きくなる。このダイアフラム構造
の赤外線センサにおける高感度化手法として、熱絶縁性
薄膜の熱抵抗を高くする、薄膜抵抗体の温度−抵抗係数
(B定数)を高くする、赤外線吸収膜の吸収率を高くす
る、などがあるが、熱絶縁性薄膜の熱抵抗を高めるため
には、熱絶縁性薄膜の厚みを薄くする、裏面のシリコン
が除去されている薄膜部分の面積を大きくする必要があ
る。Siマイクロマシニング技術を用いる場合、センサ
の熱絶縁性薄膜として、SiO2 のように熱伝導率が低
くて半導体製造プロセスで形成技術の確立されている材
料がよく使われる。SiO2 膜の場合、普通、強い圧縮
応力をもつため、引っ張り応力をもつSiN(窒化シリ
コン)膜との多層構造で応力バランスをとった形態で用
いられる。
【0005】しかしながら、このような無機化合物層よ
りなる熱絶縁性薄膜の場合、熱絶縁性薄膜の厚みを薄く
したり、裏面のシリコンが除去されている薄膜部分の面
積を大きくしたりすると、膜強度が不足して機械的強度
が不足する。熱絶縁性薄膜の厚みを厚くしたり、薄膜部
分の面積を少なくしたりすると膜強度は十分でも、熱絶
縁性が不足して感度が低下してしまう。
りなる熱絶縁性薄膜の場合、熱絶縁性薄膜の厚みを薄く
したり、裏面のシリコンが除去されている薄膜部分の面
積を大きくしたりすると、膜強度が不足して機械的強度
が不足する。熱絶縁性薄膜の厚みを厚くしたり、薄膜部
分の面積を少なくしたりすると膜強度は十分でも、熱絶
縁性が不足して感度が低下してしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記事情
に鑑み、Siマイクロマシニング技術を用いたダイアフ
ラム構造をとる赤外線センサにおいて、感度と機械的強
度の両方が共に向上した赤外線センサを提供することを
課題とする。
に鑑み、Siマイクロマシニング技術を用いたダイアフ
ラム構造をとる赤外線センサにおいて、感度と機械的強
度の両方が共に向上した赤外線センサを提供することを
課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、この発明にかかる赤外線センサは、中空部を有する
基板と、この中空部を覆って周辺が基板に支持された熱
絶縁性薄膜と、この熱絶縁性薄膜の中空部を覆う領域上
に設けられた熱型の赤外線検出部とを備え、この赤外線
検出部には赤外線吸収膜と温度変化により抵抗値が変化
する薄膜抵抗体が設けられていて、赤外線吸収膜に生じ
た熱により薄膜抵抗体の抵抗値が変化するようになって
いる構成において、前記熱絶縁性薄膜として、少なくと
もポリイミド層を有する薄膜を用いることを特徴とす
る。
め、この発明にかかる赤外線センサは、中空部を有する
基板と、この中空部を覆って周辺が基板に支持された熱
絶縁性薄膜と、この熱絶縁性薄膜の中空部を覆う領域上
に設けられた熱型の赤外線検出部とを備え、この赤外線
検出部には赤外線吸収膜と温度変化により抵抗値が変化
する薄膜抵抗体が設けられていて、赤外線吸収膜に生じ
た熱により薄膜抵抗体の抵抗値が変化するようになって
いる構成において、前記熱絶縁性薄膜として、少なくと
もポリイミド層を有する薄膜を用いることを特徴とす
る。
【0008】この発明の赤外線センサにおける熱絶縁性
薄膜は、ポリイミドのみからなる熱絶縁性薄膜であって
もよいが、無機化合物層の内側にポリイミド層が設けら
れてなる多層構造の熱絶縁性薄膜が好ましい。多層構造
の熱絶縁性薄膜における無機化合物としては、酸化シリ
コンや窒化シリコンなどが挙げられる。構造体における
一定の入射エネルギーに対する温度上昇幅は、材料の熱
伝導率、比熱等の物性値および構造体自体のサイズで決
まる。
薄膜は、ポリイミドのみからなる熱絶縁性薄膜であって
もよいが、無機化合物層の内側にポリイミド層が設けら
れてなる多層構造の熱絶縁性薄膜が好ましい。多層構造
の熱絶縁性薄膜における無機化合物としては、酸化シリ
コンや窒化シリコンなどが挙げられる。構造体における
一定の入射エネルギーに対する温度上昇幅は、材料の熱
伝導率、比熱等の物性値および構造体自体のサイズで決
まる。
【0009】前者の物性値に関しては、ポリイミドは、
これまで主として用いられているSiO2 に比べ熱伝導
率が1/10程度と低く、熱絶縁性の面で優れた物性を
有しており、熱絶縁性薄膜用の材料として非常に好適で
ある。後者の構造体自体のサイズに関しては、熱絶縁性
薄膜の中空部分での厚みが1μm前後と非常に薄い構造
体であって、弾性力などのある膜強度の十分な信頼性の
高いものが考えられるのであるが、ポリイミドは、それ
らの性質に優れ、振動や落下等に対して強くて薄い膜を
実現することができる。
これまで主として用いられているSiO2 に比べ熱伝導
率が1/10程度と低く、熱絶縁性の面で優れた物性を
有しており、熱絶縁性薄膜用の材料として非常に好適で
ある。後者の構造体自体のサイズに関しては、熱絶縁性
薄膜の中空部分での厚みが1μm前後と非常に薄い構造
体であって、弾性力などのある膜強度の十分な信頼性の
高いものが考えられるのであるが、ポリイミドは、それ
らの性質に優れ、振動や落下等に対して強くて薄い膜を
実現することができる。
【0010】ただ、ポリイミドの場合、製造プロセスで
使われるエッチング液(中空部形成用の水酸化カリウム
など)や、検出部形成用のエッチング工程で使われる各
種の酸性エッチング液やドライエッチング用ガスに対す
る耐性が十分でないことがある。しかし、ポリイミドの
耐性が十分でないエッチング条件の場合には、化学的に
安定な酸化シリコンや窒化シリコンなどの無機化合物層
の内側にポリイミド層を配した構成として、ポリイミド
層がエッチング液やガスに直接さらされない形態をとれ
ばよい。
使われるエッチング液(中空部形成用の水酸化カリウム
など)や、検出部形成用のエッチング工程で使われる各
種の酸性エッチング液やドライエッチング用ガスに対す
る耐性が十分でないことがある。しかし、ポリイミドの
耐性が十分でないエッチング条件の場合には、化学的に
安定な酸化シリコンや窒化シリコンなどの無機化合物層
の内側にポリイミド層を配した構成として、ポリイミド
層がエッチング液やガスに直接さらされない形態をとれ
ばよい。
【0011】また、この発明の赤外線センサにおいて
は、中空部を有する基板として、異方性エッチングで中
空部を形成したシリコン基板が、赤外線検出部の赤外線
吸収膜として、SiO2 膜が、赤外線検出部の薄膜抵抗
体として、アモルファスシリコン薄膜からなる抵抗体S
iが、それぞれ、挙げられる。以下、図面を参照しなが
ら、さらに詳しく説明する。
は、中空部を有する基板として、異方性エッチングで中
空部を形成したシリコン基板が、赤外線検出部の赤外線
吸収膜として、SiO2 膜が、赤外線検出部の薄膜抵抗
体として、アモルファスシリコン薄膜からなる抵抗体S
iが、それぞれ、挙げられる。以下、図面を参照しなが
ら、さらに詳しく説明する。
【0012】図1は、この薄膜の赤外線センサの構成例
をあらわす。図1の赤外線センサの場合、中空部2を有
するシリコン基板1と、この中空部2を覆って周辺がシ
リコン基板1に支持された熱絶縁性薄膜3と、この熱絶
縁性薄膜3の中空部2を覆う領域上に設けられた熱型の
赤外線検出部5とを備えている。熱絶縁性薄膜3は、勿
論、少なくともポリイミド層を有する熱絶縁性薄膜であ
る。
をあらわす。図1の赤外線センサの場合、中空部2を有
するシリコン基板1と、この中空部2を覆って周辺がシ
リコン基板1に支持された熱絶縁性薄膜3と、この熱絶
縁性薄膜3の中空部2を覆う領域上に設けられた熱型の
赤外線検出部5とを備えている。熱絶縁性薄膜3は、勿
論、少なくともポリイミド層を有する熱絶縁性薄膜であ
る。
【0013】赤外線センサの赤外線検出部5では赤外線
吸収膜11が表面に設けられ、その下側に下電極13と
上電極14に挟まれた薄膜抵抗体12が設けられてお
り、キャップ20に接着したフィルタ16より入射する
赤外線の吸収に伴い赤外線吸収膜11に生じる熱により
薄膜抵抗体12の抵抗値が変化する構成となっている。
赤外線センサ自体は、シュテム21にダイボンディング
され、下電極13と上電極14はリード22,23にワ
イヤボンディングされている。
吸収膜11が表面に設けられ、その下側に下電極13と
上電極14に挟まれた薄膜抵抗体12が設けられてお
り、キャップ20に接着したフィルタ16より入射する
赤外線の吸収に伴い赤外線吸収膜11に生じる熱により
薄膜抵抗体12の抵抗値が変化する構成となっている。
赤外線センサ自体は、シュテム21にダイボンディング
され、下電極13と上電極14はリード22,23にワ
イヤボンディングされている。
【0014】図2は、この薄膜の赤外線センサの他の構
成例をあらわす。図2の赤外線センサの場合も、中空部
2を有するシリコン基板1と、この中空部2を覆って周
辺がシリコン基板1に支持された熱絶縁性薄膜3と、こ
の熱絶縁性薄膜3の中空部2を覆う領域上に設けられた
熱型の赤外線検出部5とを備えている。熱絶縁性薄膜3
は、勿論、少なくともポリイミド層を有する熱絶縁性薄
膜である。
成例をあらわす。図2の赤外線センサの場合も、中空部
2を有するシリコン基板1と、この中空部2を覆って周
辺がシリコン基板1に支持された熱絶縁性薄膜3と、こ
の熱絶縁性薄膜3の中空部2を覆う領域上に設けられた
熱型の赤外線検出部5とを備えている。熱絶縁性薄膜3
は、勿論、少なくともポリイミド層を有する熱絶縁性薄
膜である。
【0015】赤外線センサの赤外線検出部5では、やは
り、赤外線吸収膜11が表面に設けられ、その下側に下
電極13と上電極14に挟まれた薄膜抵抗体12が設け
られており、フィルタ16より入射する赤外線の吸収に
伴い赤外線吸収膜11に生じる熱により薄膜抵抗体12
の抵抗値が変化する構成となっている。この図2の赤外
線センサの場合、図1の赤外線センサに比べ、以下のよ
うな利点がある。赤外線センサの感度をさらに上げる場
合、キャップ20の内側を減圧(真空)状態にする。キ
ャップ20にはフィルタ16が接着されているが、この
フィルタ16は、シリコン基板が使われており、検出す
る波長帯の赤外線を十分に透過させるとともに、雑音と
なる不要な波長域の光を遮断し、さらに、空気との屈折
率差による反射損失を軽減するために、シリコン基板の
両面に光学干渉多層膜がコーティングされており、赤外
線センサの感度を高める役割をもつ。しかし、図1のよ
うにフィルタ16の接着面がキャップ20の内側にある
場合、減圧でかかる力がフィルタ16とキャップ20と
の接着を剥がす向きにかかるため、長年の使用中に接着
部で漏れが生じ、感度低下が起こる恐れがある。また、
フィルタ16をキャップ20の内側に接着すると外観上
は良くなるものの視野角が狭い(受光対象エリアが狭
い)。
り、赤外線吸収膜11が表面に設けられ、その下側に下
電極13と上電極14に挟まれた薄膜抵抗体12が設け
られており、フィルタ16より入射する赤外線の吸収に
伴い赤外線吸収膜11に生じる熱により薄膜抵抗体12
の抵抗値が変化する構成となっている。この図2の赤外
線センサの場合、図1の赤外線センサに比べ、以下のよ
うな利点がある。赤外線センサの感度をさらに上げる場
合、キャップ20の内側を減圧(真空)状態にする。キ
ャップ20にはフィルタ16が接着されているが、この
フィルタ16は、シリコン基板が使われており、検出す
る波長帯の赤外線を十分に透過させるとともに、雑音と
なる不要な波長域の光を遮断し、さらに、空気との屈折
率差による反射損失を軽減するために、シリコン基板の
両面に光学干渉多層膜がコーティングされており、赤外
線センサの感度を高める役割をもつ。しかし、図1のよ
うにフィルタ16の接着面がキャップ20の内側にある
場合、減圧でかかる力がフィルタ16とキャップ20と
の接着を剥がす向きにかかるため、長年の使用中に接着
部で漏れが生じ、感度低下が起こる恐れがある。また、
フィルタ16をキャップ20の内側に接着すると外観上
は良くなるものの視野角が狭い(受光対象エリアが狭
い)。
【0016】図2の赤外線センサの場合、フィルタ16
の接着面がキャップ20の外側にある。キャップ20の
開口の縁に沿って一段さがって接着面20aが設けられ
ており、ここにフィルタ16が接着されている。このよ
うに、フィルタ16の接着面がキャップ20の外側にあ
る場合、減圧でかかる力が接着を剥がす向きとは反対の
フィルタ16とキャップ20とを接着させる向きにかか
るため、気密信頼性が高くて接着部での漏れは起こら
ず、感度低下が防止され、しかも、視野角が広くなり、
キャップ20の開口やフィルタ16のサイズを約10%
小さくすることも可能である。このフィルタ16の接着
は、樹脂による接着、あるいは、低融点ガラスによる接
着、ろう付けによる接着のいずれであってもよい。
の接着面がキャップ20の外側にある。キャップ20の
開口の縁に沿って一段さがって接着面20aが設けられ
ており、ここにフィルタ16が接着されている。このよ
うに、フィルタ16の接着面がキャップ20の外側にあ
る場合、減圧でかかる力が接着を剥がす向きとは反対の
フィルタ16とキャップ20とを接着させる向きにかか
るため、気密信頼性が高くて接着部での漏れは起こら
ず、感度低下が防止され、しかも、視野角が広くなり、
キャップ20の開口やフィルタ16のサイズを約10%
小さくすることも可能である。このフィルタ16の接着
は、樹脂による接着、あるいは、低融点ガラスによる接
着、ろう付けによる接着のいずれであってもよい。
【0017】勿論、図1,2の赤外線センサでキャップ
20内を減圧にせず常圧とする構成でもよい。
20内を減圧にせず常圧とする構成でもよい。
【0018】
【作用】この発明の赤外線センサの場合、赤外線検出部
の載っている熱絶縁性薄膜は、少なくともポリイミド層
を有するため、膜強度と熱絶縁性の両方ともに優れたも
のとなっている。ポリイミド層は、熱伝導率が非常に低
いため熱絶縁性薄膜の熱絶縁性が向上するのに加え、振
動や落下等に対して強いため熱絶縁性薄膜の膜強度が向
上するからである。
の載っている熱絶縁性薄膜は、少なくともポリイミド層
を有するため、膜強度と熱絶縁性の両方ともに優れたも
のとなっている。ポリイミド層は、熱伝導率が非常に低
いため熱絶縁性薄膜の熱絶縁性が向上するのに加え、振
動や落下等に対して強いため熱絶縁性薄膜の膜強度が向
上するからである。
【0019】熱絶縁性薄膜が、無機化合物層の内側にポ
リイミド層のある多層構造の場合、製造プロセスで用い
るエッチング液やガスでポリイミド層が侵されないた
め、半導体微細加工プロセスを利用するセンサ製造に支
障が出る恐れもない。
リイミド層のある多層構造の場合、製造プロセスで用い
るエッチング液やガスでポリイミド層が侵されないた
め、半導体微細加工プロセスを利用するセンサ製造に支
障が出る恐れもない。
【0020】
【実施例】続いて、以下、実施例にかかる赤外線センサ
について、図面を参照しながら製造の段階から説明す
る。勿論、この発明は下記の実施例に限らない。実施例
の赤外線センサは、図1に示す構成の赤外線センサであ
る。まず、シリコン基板1の上に熱絶縁性薄膜3を形成
する。すなわち、シリコン基板1の表面に減圧CVDで
Si3 N4 を0.1μm堆積してから、スピンコート法
でポリアミド液を塗布して熱処理し厚み0.4μmのポ
リイミド層を積層形成し、ついで、PCVDでSi3 N
4 を0.1μm積層形成し、ポリイミド層がSi3 N4
層で挟まれた熱絶縁性薄膜を作製した。なお、ポリイミ
ドはSi3 N 4 と熱膨張率の差によるクラックが生じ難
い低熱膨張率のものを用いた。
について、図面を参照しながら製造の段階から説明す
る。勿論、この発明は下記の実施例に限らない。実施例
の赤外線センサは、図1に示す構成の赤外線センサであ
る。まず、シリコン基板1の上に熱絶縁性薄膜3を形成
する。すなわち、シリコン基板1の表面に減圧CVDで
Si3 N4 を0.1μm堆積してから、スピンコート法
でポリアミド液を塗布して熱処理し厚み0.4μmのポ
リイミド層を積層形成し、ついで、PCVDでSi3 N
4 を0.1μm積層形成し、ポリイミド層がSi3 N4
層で挟まれた熱絶縁性薄膜を作製した。なお、ポリイミ
ドはSi3 N 4 と熱膨張率の差によるクラックが生じ難
い低熱膨張率のものを用いた。
【0021】続いて、赤外線検出部5を下記の通りに形
成する。最初、EB蒸着で下電極13用のCr層を0.
2μm形成しフォトリソグラフィ法で所定のパターンに
加工する。この後、プラズマCVDにより薄膜抵抗体1
2用のアモルファスSiを1μm形成する。さらに、E
B蒸着で上電極14用のCr層を0.2μm形成する。
そして、赤外線吸収膜11用にはSiO2 層をプラズマ
CVDで1.5μm形成して、それぞれ所定パターンに
加工する。ここで、赤外線検出部5の寸法は縦1.0m
m×横1.0mmとした。
成する。最初、EB蒸着で下電極13用のCr層を0.
2μm形成しフォトリソグラフィ法で所定のパターンに
加工する。この後、プラズマCVDにより薄膜抵抗体1
2用のアモルファスSiを1μm形成する。さらに、E
B蒸着で上電極14用のCr層を0.2μm形成する。
そして、赤外線吸収膜11用にはSiO2 層をプラズマ
CVDで1.5μm形成して、それぞれ所定パターンに
加工する。ここで、赤外線検出部5の寸法は縦1.0m
m×横1.0mmとした。
【0022】赤外線検出部5を形成した後、中空部2を
形成する。水酸化カリウム溶液を用いた異方性エッチン
グでシリコン基板1を裏面側から堀り込み、熱絶縁性薄
膜3の裏側のシリコンを除去し中空部2を形成する。熱
絶縁性薄膜3のシリコン除去部分の寸法は縦1.5mm
×横1.5mmである。このようにして赤外線センサを
得たあと、シュテム21にダイボンディングし、電極1
3,14とリード22,23の間のワイヤボンディング
を行うとともに、キャップ20およびフィルタ16の装
着を行う。
形成する。水酸化カリウム溶液を用いた異方性エッチン
グでシリコン基板1を裏面側から堀り込み、熱絶縁性薄
膜3の裏側のシリコンを除去し中空部2を形成する。熱
絶縁性薄膜3のシリコン除去部分の寸法は縦1.5mm
×横1.5mmである。このようにして赤外線センサを
得たあと、シュテム21にダイボンディングし、電極1
3,14とリード22,23の間のワイヤボンディング
を行うとともに、キャップ20およびフィルタ16の装
着を行う。
【0023】実施例の赤外線センサの赤外線入射による
温度上昇の程度を調べるため、黒体炉を用いて赤外線を
照射し温度上昇を測定したところ、1.5m℃/0.1
μWであった。熱絶縁性薄膜をポリイミド層をSiO2
層でサンドイッチしてなる構成とした他は、上記と同じ
赤外線センサを作製し、同様に黒体炉を用いて赤外線を
照射し温度上昇を測定したところ、1.7m℃/0.1
μWであった。
温度上昇の程度を調べるため、黒体炉を用いて赤外線を
照射し温度上昇を測定したところ、1.5m℃/0.1
μWであった。熱絶縁性薄膜をポリイミド層をSiO2
層でサンドイッチしてなる構成とした他は、上記と同じ
赤外線センサを作製し、同様に黒体炉を用いて赤外線を
照射し温度上昇を測定したところ、1.7m℃/0.1
μWであった。
【0024】なお、比較のため、熱絶縁性薄膜の構成
が、Si3 N4 層をSiO2 層でサンドイッチした(ポ
リイミド層のない)薄膜とした他は、上記と同じ赤外線
センサを作製し、同様に黒体炉を用いて赤外線を照射し
温度上昇を測定したところ、0.3m℃/0.1μWで
あった。これらの結果から、この発明の赤外線センサで
は感度が顕著に向上していることがよく分かる。
が、Si3 N4 層をSiO2 層でサンドイッチした(ポ
リイミド層のない)薄膜とした他は、上記と同じ赤外線
センサを作製し、同様に黒体炉を用いて赤外線を照射し
温度上昇を測定したところ、0.3m℃/0.1μWで
あった。これらの結果から、この発明の赤外線センサで
は感度が顕著に向上していることがよく分かる。
【0025】
【発明の効果】この発明の赤外線センサの場合、赤外線
検出部を載せている熱絶縁性薄膜は膜強度と熱絶縁性の
両方ともが優れているため、感度および機械的強度の両
方ともが向上していて、高感度で信頼性の高いセンサで
あり、非常に実用性が高い。加えて、熱絶縁性薄膜が無
機化合物層の内側にポリイミド層のある多層構造の場
合、ポリイミド層が製造プロセスで侵されないため、半
導体微細加工プロセスを利用するセンサ製造に支障の出
る恐れがないという利点もある。
検出部を載せている熱絶縁性薄膜は膜強度と熱絶縁性の
両方ともが優れているため、感度および機械的強度の両
方ともが向上していて、高感度で信頼性の高いセンサで
あり、非常に実用性が高い。加えて、熱絶縁性薄膜が無
機化合物層の内側にポリイミド層のある多層構造の場
合、ポリイミド層が製造プロセスで侵されないため、半
導体微細加工プロセスを利用するセンサ製造に支障の出
る恐れがないという利点もある。
【図1】この発明の赤外線センサの構成例をあらわす断
面図。
面図。
【図2】この発明の赤外線センサの他の構成例をあらわ
す断面図。
す断面図。
【図3】従来の赤外線センサをあらわす断面図。
1 シリコン基板 2 中空部 3 熱絶縁性薄膜 5 赤外線検出部 11 赤外線吸収膜 12 薄膜抵抗体 13 下電極 14 上電極 16 フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 拓郎 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 柿手 啓治 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 中空部を有する基板と、この中空部を覆
って周辺が基板に支持された熱絶縁性薄膜と、この熱絶
縁性薄膜の中空部を覆う領域上に設けられた熱型の赤外
線検出部とを備え、この赤外線検出部には赤外線吸収膜
と温度変化により抵抗値が変化する薄膜抵抗体が設けら
れていて、赤外線吸収膜に生じた熱により薄膜抵抗体の
抵抗値が変化するようになっている赤外線センサにおい
て、前記熱絶縁性薄膜として、少なくともポリイミド層
を有する薄膜が用いられていることを特徴とする赤外線
センサ。 - 【請求項2】 熱絶縁性薄膜が、無機化合物層の内側に
ポリイミド層が設けられてなる多層構造の薄膜である請
求項1記載の赤外線センサ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5032167A JPH06241890A (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 赤外線センサ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5032167A JPH06241890A (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 赤外線センサ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06241890A true JPH06241890A (ja) | 1994-09-02 |
Family
ID=12351390
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5032167A Pending JPH06241890A (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 赤外線センサ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06241890A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5798684A (en) * | 1995-03-31 | 1998-08-25 | Ishizuka Electronics Corporation | Thin-film temperature sensor |
| JP2014115244A (ja) * | 2012-12-12 | 2014-06-26 | Tdk Corp | 赤外線検知装置 |
| WO2023001203A1 (zh) * | 2021-07-23 | 2023-01-26 | 杭州微影软件有限公司 | 红外探测器模组及红外热成像装置 |
-
1993
- 1993-02-22 JP JP5032167A patent/JPH06241890A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5798684A (en) * | 1995-03-31 | 1998-08-25 | Ishizuka Electronics Corporation | Thin-film temperature sensor |
| JP2014115244A (ja) * | 2012-12-12 | 2014-06-26 | Tdk Corp | 赤外線検知装置 |
| WO2023001203A1 (zh) * | 2021-07-23 | 2023-01-26 | 杭州微影软件有限公司 | 红外探测器模组及红外热成像装置 |
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