JPH06244013A - 磁石の製造方法 - Google Patents

磁石の製造方法

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JPH06244013A
JPH06244013A JP5047402A JP4740293A JPH06244013A JP H06244013 A JPH06244013 A JP H06244013A JP 5047402 A JP5047402 A JP 5047402A JP 4740293 A JP4740293 A JP 4740293A JP H06244013 A JPH06244013 A JP H06244013A
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JP
Japan
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particles
magnet
alloy
magnetic
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JP5047402A
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Tetsuto Yoneyama
哲人 米山
Tsutomu Ishizaka
力 石坂
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Original Assignee
TDK Corp
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
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    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/032Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
    • H01F1/04Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys
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    • H01F1/053Alloys characterised by their composition containing rare earth metals
    • H01F1/055Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5
    • H01F1/059Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and Va elements, e.g. Sm2Fe17N2
    • H01F1/0596Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and Va elements, e.g. Sm2Fe17N2 of rhombic or rhombohedral Th2Zn17 structure or hexagonal Th2Ni17 structure

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Sm、FeおよびNを含有する磁石を製造す
る際に、製造時間を短縮し、しかも磁気特性の良好な磁
石を得る。 【構成】 R(ただし、Rは希土類元素から選択される
1種以上の元素であり、Smを必須元素として含む)、
T(ただし、TはFe、またはFeおよびCoである)
およびM(ただし、MはNb、Zr、Ti、V、Ta、
Mo、W、HfおよびCrから選択される1種以上の元
素である)を含有しR217を主相とする母合金を鋳造
する母合金製造工程と、粗粉砕工程と、窒化工程と、微
粉砕工程とを設け、粗粉砕工程後、窒化工程後または微
粉砕工程後に、M−T化合物からなる非強磁性相を主体
とする粒子を、強磁性相を主体とする粒子から磁気によ
り選別して除去する磁気選別工程を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Sm2 Fe17−N系磁
石を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高性能希土類磁石としては、Sm−Co
系磁石やNd−Fe−B系磁石が知られているが、近
年、新規な希土類磁石の開発が盛んに行なわれている。
【0003】例えば、Sm2 Fe17とNとの化合物であ
るSm2 Fe172.3 付近の組成で、4πIs =15.
4kG、Tc =470℃、HA =14Tの基本物性が得ら
れること、Znをバインダとする金属ボンディッド磁石
として10.5MGOeの(BH)max が得られること、また、
Sm2 Fe17金属間化合物へのNの導入により、キュリ
ー温度が大幅に向上して熱安定性が改良されたことが報
告されている(PaperNo.S1.3 at the Sixth Internatio
nal Symposium on Magnetic Anisotropy andCoercivity
in Rare Earth-Transition Metal Alloys,Pittsburgh,
PA,October 25,1990.(Proceedings Book:Carnegie Mell
on University,Mellon Institute,Pittsburgh,PA 1521
3,USA) )。
【0004】この報告では、Sm2 Fe172.3 の粉末
をZn粉末と混合してコールドプレスした場合、μ0
c =0.2T( iHc =2kG)であるが、さらに磁場プ
レスしてZnの融点付近の温度で熱処理して金属ボンデ
ィッド磁石とした場合、μ0Hc =0.6T( iHc =
6kG)が得られている。
【0005】Sm2 Fe17−N系の各種磁石の製造に用
いられる磁石粒子は、母合金インゴットを粗粉砕し、次
いで窒化処理を施した後、微粉砕することにより製造さ
れる。Sm2 Fe17−N系磁石では、Sm2 Fe17x
相が硬磁性を示し、他の相は不純物相として磁石特性を
減じる原因となる。しかし、Sm2 Fe17は固溶限をも
たないため、母合金インゴット製造の際の組成の僅かな
変動や冷却時の偏析により、SmFe3 、SmFe2
α−Fe等の異相が不可避的に生じてしまう。このた
め、EP 0 369 097 A1 公報では、母合金インゴットに
溶体化処理を施してこれらの異相を消すことが提案され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、溶体化処理の
際には、1000℃程度以上の高温に保持されるため、
Smの一部が母合金から蒸発し、組成が変化してしまう
ことがある。また、溶体化処理時間は、通常、10時間
以上を要するため、高い生産性が得られない。しかも、
溶体化処理を行なった場合でも異相を完全に取り除くこ
とは困難である。
【0007】本発明はこのような事情からなされたもの
であり、Sm、FeおよびNを含有する磁石を製造する
際に、製造時間を短縮し、しかも磁気特性の良好な磁石
を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
【0009】このような目的は、下記(1)〜(3)の
本発明により達成される。 (1) R(ただし、Rは希土類元素から選択される1
種以上の元素であり、Smを必須元素として含む)、T
(ただし、TはFe、またはFeおよびCoである)お
よびNを含有する磁石を製造する方法であって、R、T
およびM(ただし、MはNb、Zr、Ti、V、Ta、
Mo、W、HfおよびCrから選択される1種以上の元
素である)を含有しR217を主相とする母合金を鋳造
する母合金製造工程と、粗粉砕工程と、窒化工程と、微
粉砕工程とを有し、粗粉砕工程後、窒化工程後または微
粉砕工程後に、M−T化合物からなる非強磁性相を主体
とする粒子を、強磁性相を主体とする粒子から磁気によ
り選別して除去する磁気選別工程を有することを特徴と
する磁石の製造方法。 (2) 前記母合金が、Mを0.1〜10原子%含有す
る上記(1)の磁石の製造方法。 (3) R217よりもRリッチなR−T相の体積百分
率がM−T相の体積百分率よりも少ないものを前記母合
金として用いる上記(1)または(2)の磁石の製造方
法。
【0010】
【作用および効果】本発明では、R217−N系磁石を
製造する際に、RおよびTに加え上記Mを含有する母合
金を用いる。母合金鋳造の際に、MはTとの化合物(例
えばNbFeやNbFe2 等)を形成する。Mと化合物
を形成するTは、Mが含有されないときには軟磁性のα
−Fe相やFe−Co相として析出し、保磁力を減少さ
せる原因となるものであるが、本発明ではMとの化合物
として非強磁性化するので、保磁力低下を防ぐことがで
きる。
【0011】母合金は、粗粉砕→窒化→微粉砕あるいは
粗粉砕→微粉砕→窒化の各工程を経て磁石粒子とされる
が、本発明では、粗粉砕後、窒化後または微粉砕後に、
M−T化合物を主体とする粒子を磁気選別により磁石粉
末から除去するので、磁化の低下も防ぐことができる。
【0012】また、RT3 やRT2 などのR217より
もRリッチなR−T相も軟磁性であるため磁石特性を低
下させるので、本発明の好ましい態様では、M−T相が
RリッチR−T相よりも多い母合金を用いる。
【0013】このように、本発明では、異相消去のため
の溶体化処理を施す必要がないので、極めて短時間で磁
石粒子が製造可能であり、また、母合金の組成が変化す
ることがなく設計通りの特性が得られる。
【0014】本発明により製造される磁石粒子は、Sm
2 (Fe,Co)17を主相とする合金粒子に窒素(N)
を含有させたものである。この磁石粒子はNを含有する
ためキュリー温度が高く、熱安定性に優れる。また、N
を含有することにより高い飽和磁化が得られ、異方性エ
ネルギーも向上して高い保磁力が得られる。磁気特性の
向上は、Nが結晶格子の特定位置に侵入型の固溶をする
ことにより、Fe原子同士の距離や、Fe原子と希土類
原子との距離が最適化されるためであると考えられる。
【0015】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成を詳細に説明
する。
【0016】<磁石組成>本発明により製造される磁石
は、R、NおよびTを含有する。
【0017】Rは、Sm単独、あるいはSmおよびその
他の希土類元素の1種以上である。Sm以外の希土類元
素としては、例えばY、La、Ce、Pr、Nd、E
u、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu
等が挙げられる。Sm以外の希土類元素が多すぎると結
晶磁気異方性が低下するため、Sm以外の希土類元素は
Rの70%以下とすることが好ましい。Rの含有率は、
5〜15原子%、好ましくは7〜14原子%とする。R
の含有率が前記範囲未満であると保磁力が低下し、前記
範囲を超えると残留磁束密度が低下してしまう。
【0018】Nの含有率は、0.5〜25原子%、好ま
しくは5〜20原子%とする。本発明では、Nの一部に
換えてCおよび/またはSiを含有する構成としてもよ
い。この場合、Nの含有率は0.5原子%以上であり、
N、CおよびSiの合計含有率は25原子%以下であ
る。Nの含有率が前記範囲未満となると、キュリー温度
の上昇と飽和磁化の向上が不十分であり、N、Cおよび
Siの合計含有率が前記範囲を超えると残留磁束密度が
低下する。Nの一部に換えて含有されるCおよび/また
はSiは、飽和磁化、保磁力およびキュリー温度向上効
果を示す。CおよびSiの合計含有率の下限は特にない
が、合計含有率が0.25原子%以上であれば、前記し
た効果は十分に発揮される。
【0019】なお、磁石のキュリー温度は、組成によっ
て異なるが430〜650℃程度である。
【0020】残部は実質的にTである。TはFe、また
はFeおよびCoであり、T中のFeの含有率は20原
子%以上、特に30原子%以上であることが好ましい。
T中のFeの含有率が前記範囲未満となると残留磁束密
度が低下する。なお、T中のFe含有率の上限は特にな
いが、80原子%を超えると残留磁束密度が低下する傾
向にある。
【0021】磁石中には、母合金中に含まれる元素M
や、Mn、Ni、Zn等の上記以外の元素が含有されて
いてもよく、また、B、O、P、S等の元素が含有され
ていてもよい。
【0022】なお、磁石は、Th2 Zn17型の菱面体晶
系の結晶構造を主相として有する。
【0023】<製造方法>本発明の製造方法は、R、M
(ただし、MはNb、Zr、Ti、V、Ta、Mo、
W、HfおよびCrから選択される1種以上の元素であ
る)およびTを含有しR217を主相とする母合金を鋳
造する母合金製造工程と、粗粉砕工程と、窒化工程と、
微粉砕工程とを有し、さらに、磁気選別工程を有する。
【0024】本発明では、通常、粗粉砕工程、窒化工
程、微粉砕工程の順に行ない、磁気選別工程は、これら
のいずれかの工程の後に設けられる。粗粉砕工程では母
合金を粗粉砕して合金粒子を得、窒化工程では前記合金
粒子に窒化処理を施して窒化粒子を得、微粉砕工程では
前記窒化粒子を微粉砕して磁石粒子とする。また、磁気
選別工程では、FeとMとの化合物からなる非強磁性相
を主体とする粒子を、強磁性相を主体とする粒子から磁
気により選別して除去する。以下、この場合について説
明する。
【0025】母合金製造工程 各原料金属や合金を混合し、次いで混合物を溶解、鋳造
することにより母合金インゴットを製造する。
【0026】母合金インゴットは、R、TおよびMを含
有する。Mとしては、特にNb、Zr、Ti、Ta、M
o、WおよびHfの1種以上が好ましい。Mの含有量
は、α−Fe相やFe−Co相の生成が抑えられるよう
に適宜決定すればよいが、好ましくは0.1〜10原子
%、より好ましくは0.5〜8原子%、さらに好ましく
は1〜6原子%とする。M含有量が前記範囲未満となる
とα−Fe相やFe−Co相が生成しやすくなる。前記
範囲を超えると合金中の硬磁性相の歩留りが悪くなる。
【0027】Mは、Tとの化合物、例えばNbT、Nb
2 、Hf2 T、ZrT2 等を形成する。これらの化合
物は非強磁性であり、例えばNbT2 は室温において常
磁性を示し、NbTは反強磁性を示す。
【0028】なお、母合金中のRとTは、目的とする磁
石の組成に応じて決定すればよい。
【0029】母合金インゴットはR217相を主相と
し、さらにM−T相を含む。また、R217よりもRリ
ッチなR−T相、例えばRT3 相、RT2 相、RT相等
は、鋳造工程で不可避的に生じるが、これらの相は前述
したように磁気特性を低下させるので、母合金の組成や
鋳造条件を適宜選択することによりRリッチR−T相の
含有量をM−T相の含有量(体積百分率)よりも少なく
することが好ましく、特にM−T相の1/2以下とする
ことが好ましい。
【0030】母合金インゴット中におけるM−T相やR
−T相の含有量は、X線回折チャートにおけるピーク高
さの分析や、EPMA等により定量することができる。
【0031】母合金インゴットの具体的組成は、目的と
する磁石組成に応じて適宜決定すればよい。また、母合
金インゴットの結晶粒径は特に限定されず、後述する微
粉砕により単結晶粒子が得られるような寸法とすること
が好ましい。
【0032】粗粉砕工程 本発明では、上記した母合金インゴットを粗粉砕して合
金粒子とする。なお、本発明では、異相を除くための溶
体化処理を母合金インゴットに施さずに高特性の磁石が
得られるが、必要に応じて溶体化処理を施してもよい。
【0033】合金粒子の平均粒子径は特に限定されない
が、十分な耐酸化性を得るためには、合金粒子の平均粒
子径を好ましくは2μm 以上、より好ましくは10μm
以上、さらに好ましくは15μm 以上とすることがよ
く、1000μm 程度以下、特に200μm 以下とする
ことが好ましい。
【0034】粉砕手段は特に限定されず、通常の各種粉
砕機を用いればよい。
【0035】なお、本発明において平均粒子径とは、篩
別により求められた重量平均粒子径D50を意味する。重
量平均粒子径D50は、径の小さな粒子から重量を加算し
ていって、その合計重量が全粒子の合計重量の50%と
なったときの粒子径である。
【0036】窒化工程 次いで、合金粒子に窒化処理を施してNを固溶させ、窒
化粒子とする。この窒化処理は窒素雰囲気中で合金粒子
に熱処理を施すものであり、これにより合金粒子には窒
素が吸収される。上記したようにNを固溶させるために
は、窒化処理を下記の条件にて行なうことが好ましい。
保持温度は400〜650℃、特に450〜600℃程
度とすることが好ましい。温度保持時間は、0.5〜2
00時間、特に2〜100時間程度とすることが好まし
い。
【0037】なお、母合金インゴットに水素を吸蔵させ
て粉砕し、さらに合金粒子を大気にさらすことなく窒化
処理工程に供すれば、粒子表面の酸化膜の発生を抑える
ことができるので、窒化処理の際に高い反応性が得られ
る。
【0038】また、合金に水素を吸蔵させることによ
り、合金中に微細なガス通路が形成され、続く窒化処理
の際に、このガス通路を通って窒素が合金の深部まで侵
入するため、Nを容易に固溶させることが可能となる。
また、このため、寸法の大きな合金粒子を窒化すること
が可能となり、合金粒子や窒化粒子の耐酸化性を向上さ
せることができる。例えば、表面までの距離が0.25
mm以上、さらには5mm以上である領域が存在するような
合金粒子であっても窒化することが可能となる。ただ
し、均質に窒化するためには、表面からの距離が15mm
を超える部分が存在しないような寸法および形状の合金
粒子を用いることが好ましい。
【0039】水素吸蔵処理は、水素ガス雰囲気中で熱処
理することにより合金に水素を吸蔵させるものであり、
このときの熱処理温度は350℃以下、特に100〜3
00℃とすることが好ましく、温度保持時間は0.5〜
24時間、特に1〜10時間とすることが好ましい。ま
た、水素ガスの圧力は、0.1〜10気圧、特に0.5
〜2気圧とすることが好ましい。
【0040】水素吸蔵の際の雰囲気は、水素ガスだけに
限らず、水素ガスと不活性ガスとの混合雰囲気であって
もよい。この場合の不活性ガスとしては、例えばHeま
たはAr、あるいはこれらの混合ガスが好ましい。
【0041】窒化処理の前に水素吸蔵処理を行なった場
合、窒化処理の際の保持温度を低くすることができ、3
50〜600℃、特に400〜550℃にて窒化が可能
である。ただし、この際の温度は水素吸蔵処理の温度よ
りも高いことが好ましい。
【0042】なお、生産性を高くするために、水素吸蔵
処理後、合金から水素を放出させずに続いて窒化処理を
施すことが好ましい。この場合、合金中の水素は窒化処
理の際の加熱により合金から放出されるので、窒化粒子
中に水素は実質的に含まれず、水素含有率を上記した範
囲内に収めることができる。
【0043】ただし、水素吸蔵処理後、合金から水素を
放出させ、次いで窒化処理を施してもよい。この場合、
水素を吸蔵している合金に減圧雰囲気中で熱処理を施す
ことにより、合金から水素を放出させることができる。
この場合の熱処理温度は200〜400℃とすることが
好ましく、温度保持時間は0.5〜2時間とすることが
好ましい。また、圧力は1×10-2Torr以下、特に1×
10-3Torr以下とすることが好ましく、Arガス雰囲気
中で熱処理することが好ましい。
【0044】窒化粒子内の窒素原子分布を均一化するた
めに、Ar雰囲気等の非酸化性雰囲気中で窒化粒子に熱
処理を施すことが好ましい。この熱処理の際の温度は、
合金粒子を窒化処理したときの温度よりも高くすること
が好ましい。具体的には、窒化処理時の温度よりも20
℃以上高く、かつ分解反応が進行しないように650℃
程度以下とすることが好ましい。また、窒素原子分布を
より均一にするためには、表面からの距離が30μm を
超える領域の存在しない窒化粒子を用いることが好まし
い。このような条件で熱処理を施すことにより、表面の
窒素原子濃度と中心の窒素原子濃度の比率が0.80程
度以上である窒化粒子とすることができる。なお、窒化
粒子中の窒素原子分布は、EPMA等により確認するこ
とができる。
【0045】磁石粒子は窒化粒子を粉砕して製造される
ので、窒化粒子の窒素原子分布を均一化することによ
り、窒素含有量の揃った磁石粒子、すなわち、保磁力の
揃った磁石粒子が得られ、その結果、角形比の高い磁石
が実現する。
【0046】微粉砕工程 次に、多結晶の窒化粒子を微粉砕して、ほぼ単結晶の磁
石粒子とする。
【0047】磁石粒子の平均粒子径は特に限定されず、
所望の保磁力が得られるように用途に応じて適宜決定す
ればよい。例えば、樹脂ボンディッド磁石に適用する場
合には、好ましくは単磁区となる程度の粒子径、例えば
0.5〜10μm 程度にまで粉砕する。また、磁石粒子
表面に後述する金属被覆層を設けて樹脂ボンディッド磁
石に適用する場合や、金属ボンディッド磁石に適用する
場合には、必ずしも単磁区となる粒子径まで粉砕しなく
ても必要な保磁力が得られる。これらの場合、例えば3
〜50μm 程度の平均粒子径とすればよい。
【0048】粉砕手段は特に限定されず、通常の各種粉
砕機を用いればよい。
【0049】なお、本発明では、このような方法の他、
微粉砕後の粒子を窒化してもよい。
【0050】磁気選別工程 磁気選別工程では、非強磁性相であるM−T相を主体と
する粒子を、強磁性相を主体とする合金粒子や窒化粒子
から磁気により選別して除去する。磁気選別工程は、粗
粉砕工程後、窒化工程後または微粉砕工程後に設けられ
るが、強磁性相の歩留りを高くするためには微粉砕工程
後に磁気選別を行なうことが好ましい。また、磁気選別
後の粉末の取り扱いを容易にするためには、窒化工程前
に磁気選別を行なうことが好ましい。
【0051】なお、磁気選別により除去される粒子中の
強磁性相の割合は、磁気選別用磁石の強度などの各種条
件によって異なる。
【0052】<ボンディッド磁石>上記のようにして製
造された磁石粒子は、通常、各種ボンディッド磁石に適
用される。ボンディッド磁石は、磁石粒子がバインダ中
に分散された構成を有する磁石であり、バインダとして
樹脂を用いる樹脂ボンディッド磁石や、バインダとして
金属を用いる金属ボンディッド磁石などが一般的であ
る。
【0053】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を挙げる。
【0054】[実施例1]下記表1に示す磁石粉末を以
下の方法で製造した。
【0055】<母合金インゴットの製造>まず、母合金
インゴットを高周波誘導加熱により製造した。母合金イ
ンゴットはTh2 Zn17型の菱面体晶構造の結晶粒を有
し、平均結晶粒径は約80μm であった。なお、結晶構
造はX線回折法により確認した。母合金インゴットの組
成と、インゴット中のα−Fe相およびM−T相の含有
量を、下記表1に示す。なお、残部は実質的にSm2
17相である。一部の母合金については、1150℃で2
0時間の溶体化処理を施した。溶体化処理の有無を表1
に示す。各相の定量は、X線回折およびEPMAにより
行なった。
【0056】<合金粒子の製造>各母合金インゴットを
粗粉砕して平均粒子径100μm 以下の合金粒子とし
た。
【0057】<磁気選別>粗粉砕後の粉末に磁気選別処
理を施した。具体的には、約100G の表面磁束を有す
る磁石を用い、磁着粒子(強磁性相を主体とする粒子)
と非磁着粒子(非強磁性相を主体とする粒子)とを分離
した。全粒子中の磁着粒子の比率を表1に示す。
【0058】なお、粗粉砕後ではなく微粉砕後に磁気選
別を行なった磁石粉末も製造した。磁気選別工程の位置
を表1に示す。
【0059】<窒化粒子の製造>次に、合金粒子に窒化
処理を施し、窒化粒子を製造した。窒化処理は、N2
ス雰囲気中にて450℃で60時間熱処理することによ
り行なった。
【0060】<磁石粒子の製造>窒化粒子をアトライタ
ーにより2μm まで微粉砕し、磁石粒子とした。
【0061】各磁石粒子からなる磁石粉末の保磁力 iH
c 、Hk および飽和磁化4πIs を表1に示す。なお、
Hk とは、磁気ヒステリシスループの第2象限における
磁束密度が残留磁束密度の90%になるときの外部磁界
強度であり、Hk が低いと高エネルギー積が得られな
い。磁気特性は、磁石粉末を配向してVSMにより測定
した。
【0062】
【表1】
【0063】表1に示される結果から本発明の効果が明
らかである。すなわち、溶体化処理を施さない場合、M
を所定量含有する母合金を用いて製造された磁石粉末
は、Mを添加しなかった母合金を用いて製造された磁石
粉末(No. 8)に比べ保磁力が高く、また、保磁力の低
い粒子の含有率が低いためにHk も高く、しかも飽和磁
化も極めて高くなっており、溶体化処理を施した母合金
を用いて製造された磁石粉末(No. 9)と同等以上の磁
気特性が得られている。また、磁気選別を行なって製造
された磁石粉末は、Mは添加したが磁気選別はせずに製
造された磁石粉末(No. 7)に比べ、高い飽和磁化が得
られている。
【0064】また、母合金の組成は同じだが磁気選別工
程の位置が異なる場合について比較すると、微粉砕後に
磁気選別した磁石粉末No. 2では、粗粉砕後に磁気選別
した磁石粉末No. 1に比べ磁着粒子の比率が高く、歩留
りが良好であることがわかる。
【0065】なお、上記表1に示す磁石粉末製造に用い
た母合金のうちMを添加したものでは、SmリッチSm
−T相の含有量(体積比率)がM−T相の含有量の1/
2以下であった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 41/02 G 8019−5E

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 R(ただし、Rは希土類元素から選択さ
    れる1種以上の元素であり、Smを必須元素として含
    む)、T(ただし、TはFe、またはFeおよびCoで
    ある)およびNを含有する磁石を製造する方法であっ
    て、 R、TおよびM(ただし、MはNb、Zr、Ti、V、
    Ta、Mo、W、HfおよびCrから選択される1種以
    上の元素である)を含有しR217を主相とする母合金
    を鋳造する母合金製造工程と、粗粉砕工程と、窒化工程
    と、微粉砕工程とを有し、 粗粉砕工程後、窒化工程後または微粉砕工程後に、M−
    T化合物からなる非強磁性相を主体とする粒子を、強磁
    性相を主体とする粒子から磁気により選別して除去する
    磁気選別工程を有することを特徴とする磁石の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記母合金が、Mを0.1〜10原子%
    含有する請求項1の磁石の製造方法。
  3. 【請求項3】 R217よりもRリッチなR−T相の体
    積百分率がM−T相の体積百分率よりも少ないものを前
    記母合金として用いる請求項1または2の磁石の製造方
    法。
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