JPH06248095A - 高離水膜およびその製造方法 - Google Patents
高離水膜およびその製造方法Info
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- JPH06248095A JPH06248095A JP5038707A JP3870793A JPH06248095A JP H06248095 A JPH06248095 A JP H06248095A JP 5038707 A JP5038707 A JP 5038707A JP 3870793 A JP3870793 A JP 3870793A JP H06248095 A JPH06248095 A JP H06248095A
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 直鎖状のシロキサン結合を含む分子及び/ま
たはフッ化炭素基を含む化学吸着分子を用い、基体表面
に配向された状態で単分子膜または単分子累積膜状に化
学吸着させて、表面の水に対する濡れ角度が97±10
度に制御された高離水膜を得る。 【構成】 親水性の基体を用意し、よく洗浄した後、一
端にクロルシラン基(SiCln X3-n 基、nは1、2
または3、Xは官能基)を有する直鎖状のシロキサン結
合を含む分子及び/またはフッ化炭素基を含む分子を溶
かした非水系の有機溶媒に前記基体を接触させ前記分子
を前記基体表面に化学吸着する工程と、非水系の有機溶
媒で洗浄し基体上に残った未反応分子を除去した後、水
と反応させることにより、水に対する濡れ角度を97±
10度に制御した単分子膜または単分子累積膜を形成す
る。
たはフッ化炭素基を含む化学吸着分子を用い、基体表面
に配向された状態で単分子膜または単分子累積膜状に化
学吸着させて、表面の水に対する濡れ角度が97±10
度に制御された高離水膜を得る。 【構成】 親水性の基体を用意し、よく洗浄した後、一
端にクロルシラン基(SiCln X3-n 基、nは1、2
または3、Xは官能基)を有する直鎖状のシロキサン結
合を含む分子及び/またはフッ化炭素基を含む分子を溶
かした非水系の有機溶媒に前記基体を接触させ前記分子
を前記基体表面に化学吸着する工程と、非水系の有機溶
媒で洗浄し基体上に残った未反応分子を除去した後、水
と反応させることにより、水に対する濡れ角度を97±
10度に制御した単分子膜または単分子累積膜を形成す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高離水膜に関するもの
である。さらに詳しくは、さまざまな親水性の基材の表
面の離水性向上のため形成されたナノメータレベルの膜
厚で高耐久性で且つ高透明性離水膜に関するものであ
る。
である。さらに詳しくは、さまざまな親水性の基材の表
面の離水性向上のため形成されたナノメータレベルの膜
厚で高耐久性で且つ高透明性離水膜に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、いろいろな基材の離型性や撥水
性、電気絶縁性、耐水性、耐熱性、耐湿性、耐候性、耐
溶剤性など耐久性を向上させる目的として、撥水性の高
い各種シリコーン系樹脂やフッ素系樹脂を塗布する方法
が数多く用いられている。しかしながら、撥水性と離水
性は全く相関しないことが明かとなった。また、従来の
シリコーン系樹脂やフッ素系樹脂は透明性が低いので基
材の色調や光沢を保持したままで塗布しようとすれば、
塗布厚をきわめて薄くする必要があったが、シリコーン
系樹脂やフッ素系樹脂は、硬度が低く耐引っかき性に劣
る欠点があるため、塗膜を薄くすることは耐久性の劣化
につながるという欠点があり実用性がなかった。また、
化学吸着膜については、EP−A−0282188,E
P−A−0511548等に提案されている。
性、電気絶縁性、耐水性、耐熱性、耐湿性、耐候性、耐
溶剤性など耐久性を向上させる目的として、撥水性の高
い各種シリコーン系樹脂やフッ素系樹脂を塗布する方法
が数多く用いられている。しかしながら、撥水性と離水
性は全く相関しないことが明かとなった。また、従来の
シリコーン系樹脂やフッ素系樹脂は透明性が低いので基
材の色調や光沢を保持したままで塗布しようとすれば、
塗布厚をきわめて薄くする必要があったが、シリコーン
系樹脂やフッ素系樹脂は、硬度が低く耐引っかき性に劣
る欠点があるため、塗膜を薄くすることは耐久性の劣化
につながるという欠点があり実用性がなかった。また、
化学吸着膜については、EP−A−0282188,E
P−A−0511548等に提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基材表
面の離水性を向上させる処理、すなわち基材表面が水に
対してきわめて低い転落角を示すように処理するという
特別な処理方法は殆ど研究されていなかった。また、基
材表面の離水性を向上させる目的で水に対する濡れ角度
を制御しようとする試みも殆どなされていなかった。
面の離水性を向上させる処理、すなわち基材表面が水に
対してきわめて低い転落角を示すように処理するという
特別な処理方法は殆ど研究されていなかった。また、基
材表面の離水性を向上させる目的で水に対する濡れ角度
を制御しようとする試みも殆どなされていなかった。
【0004】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、基材の色調や光沢を保持したままで薄い塗膜を形成
しても傷つきにくく、耐引っかき性が高く、基材の乾燥
性を向上させることができ、離水性の制御された高離水
膜およびその製造方法を提供することを目的とする。
め、基材の色調や光沢を保持したままで薄い塗膜を形成
しても傷つきにくく、耐引っかき性が高く、基材の乾燥
性を向上させることができ、離水性の制御された高離水
膜およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の高離水膜は、有機分子が基体表面に共有結
合によって結合された化学吸着膜であって、前記化学吸
着膜の表面の水に対する濡れ角度が97±10度に制御
されていることを特徴とする。
め、本発明の高離水膜は、有機分子が基体表面に共有結
合によって結合された化学吸着膜であって、前記化学吸
着膜の表面の水に対する濡れ角度が97±10度に制御
されていることを特徴とする。
【0006】前記構成においては、有機分子が直鎖状の
シロキサン結合を含む分子及び/またはフッ化炭素基を
含む分子であることが好ましい。また前記構成において
は、有機分子が基体表面に配向された状態で単分子膜、
または単分子累積膜状に化学吸着されていることが好ま
しい。
シロキサン結合を含む分子及び/またはフッ化炭素基を
含む分子であることが好ましい。また前記構成において
は、有機分子が基体表面に配向された状態で単分子膜、
または単分子累積膜状に化学吸着されていることが好ま
しい。
【0007】また前記構成においては、シロキサン結合
を含む分子として一端に親水性の官能基を有する直鎖状
のシロキサン結合を含む分子を用い、この分子が基体表
面に配向された状態で化学吸着されていることが好まし
い。
を含む分子として一端に親水性の官能基を有する直鎖状
のシロキサン結合を含む分子を用い、この分子が基体表
面に配向された状態で化学吸着されていることが好まし
い。
【0008】また前記構成においては、直鎖状のシロキ
サン結合(−SiO−)の数、及び/またはフッ化炭素
基の炭素数がそれぞれ2〜4であることが好ましい。ま
た前記構成においては、基体がガラス質の透光性基材で
あることが好ましい。
サン結合(−SiO−)の数、及び/またはフッ化炭素
基の炭素数がそれぞれ2〜4であることが好ましい。ま
た前記構成においては、基体がガラス質の透光性基材で
あることが好ましい。
【0009】次に本発明の高離水膜の製造方法は、表面
が親水性の基体を用意し、一端にクロルシラン基(Si
Cln X3-n 基、nは1、2または3、Xは官能基)を
有する直鎖状のシロキサン結合を含む分子、または一端
にクロルシリル基(SiCl n X3-n 基、nは1、2ま
たは3、Xは官能基)を有するフッ化炭素基を含む化学
吸着剤分子を溶かした非水系の有機溶媒に前記基体を接
触させ、前記基体表面の親水性基と前記化学吸着剤分子
との間で縮合反応を起こさせ、前記化学吸着剤分子を前
記基体表面に共有結合によって固定することを特徴とす
る。
が親水性の基体を用意し、一端にクロルシラン基(Si
Cln X3-n 基、nは1、2または3、Xは官能基)を
有する直鎖状のシロキサン結合を含む分子、または一端
にクロルシリル基(SiCl n X3-n 基、nは1、2ま
たは3、Xは官能基)を有するフッ化炭素基を含む化学
吸着剤分子を溶かした非水系の有機溶媒に前記基体を接
触させ、前記基体表面の親水性基と前記化学吸着剤分子
との間で縮合反応を起こさせ、前記化学吸着剤分子を前
記基体表面に共有結合によって固定することを特徴とす
る。
【0010】前記構成においては、一端にクロルシラン
基(SiCln X3-n 基、nは1、2または3、Xは官
能基)を有する直鎖状のシロキサン結合を含む分子とし
て、H3 C−(SiR2 O)m −SiCl3 (Rはアル
キル基、mは2〜4)、Cl−(SiR2 O)m −Si
Cln X3-n (Rはアルキル基、nは1、2または3、
Xは官能基、mは2〜4)、またはCl3 SiO−(S
iR2 O)m −SiCl3 (Rはアルキル基、mは2〜
4)を用いることが好ましい。
基(SiCln X3-n 基、nは1、2または3、Xは官
能基)を有する直鎖状のシロキサン結合を含む分子とし
て、H3 C−(SiR2 O)m −SiCl3 (Rはアル
キル基、mは2〜4)、Cl−(SiR2 O)m −Si
Cln X3-n (Rはアルキル基、nは1、2または3、
Xは官能基、mは2〜4)、またはCl3 SiO−(S
iR2 O)m −SiCl3 (Rはアルキル基、mは2〜
4)を用いることが好ましい。
【0011】また前記構成においては、一端にクロルシ
ラン基(SiCln X3-n 基、nは1、2または3、X
は官能基)を有するフッ化炭素基を含む分子としてCF
3 −(CF2 )w −(CH2 )j −SiCl3 (wは1
または2、jは2〜6)を用いることが好ましい。
ラン基(SiCln X3-n 基、nは1、2または3、X
は官能基)を有するフッ化炭素基を含む分子としてCF
3 −(CF2 )w −(CH2 )j −SiCl3 (wは1
または2、jは2〜6)を用いることが好ましい。
【0012】
【作用】前記した本発明の構成によれば、有機分子が基
体表面に共有結合によって結合された化学吸着膜であっ
て、前記化学吸着膜の表面の水に対する濡れ角度が97
±10度に制御されていることにより、膜厚がナノメー
ターレベルの離水性の高い膜を基材表面に製造できる。
体表面に共有結合によって結合された化学吸着膜であっ
て、前記化学吸着膜の表面の水に対する濡れ角度が97
±10度に制御されていることにより、膜厚がナノメー
ターレベルの離水性の高い膜を基材表面に製造できる。
【0013】特に、有機分子として直鎖状のシロキサン
結合を含む分子及び/またはフッ化炭素基を含む分子を
用い、基体表面に配向された状態で単分子膜または単分
子累積膜状に化学吸着させると、表面の水に対する濡れ
角度が97±10度に制御された高離水膜を実現でき
る。
結合を含む分子及び/またはフッ化炭素基を含む分子を
用い、基体表面に配向された状態で単分子膜または単分
子累積膜状に化学吸着させると、表面の水に対する濡れ
角度が97±10度に制御された高離水膜を実現でき
る。
【0014】本発明においては、表面が親水性の基材表
面に、水に対する濡れ角度が97±10度に制御された
有機薄膜を形成するため、基材本来の色調や光沢を損な
うことがなく、0.03mlの水滴の転落角度が25度
以下という極めて耐久性がきわめて高く且つ離水効果の
高い離水膜が得られる。従って、あらゆる基材の表面乾
燥性を向上せることが可能となる。ここで、水滴の転落
角度とは、一定の量の水滴を基体または化学吸着膜の表
面静かに置き、基体または化学吸着膜をゆっくり傾けた
ときの水滴が転落する角度をいう。
面に、水に対する濡れ角度が97±10度に制御された
有機薄膜を形成するため、基材本来の色調や光沢を損な
うことがなく、0.03mlの水滴の転落角度が25度
以下という極めて耐久性がきわめて高く且つ離水効果の
高い離水膜が得られる。従って、あらゆる基材の表面乾
燥性を向上せることが可能となる。ここで、水滴の転落
角度とは、一定の量の水滴を基体または化学吸着膜の表
面静かに置き、基体または化学吸着膜をゆっくり傾けた
ときの水滴が転落する角度をいう。
【0015】次に本発明の製造方法によれば、前記表面
の水に対する濡れ角度が97±10度に制御された高離
水膜を効率よく合理的に実現できる。
の水に対する濡れ角度が97±10度に制御された高離
水膜を効率よく合理的に実現できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明のシロキサン系及び/またはフ
ッ化炭素系の分子を混合して形成した単分子膜の作製に
は、一端にクロルシラン基(SiCln X3-n 基、n=
1、2、3、Xは官能基)を有する直鎖状のシロキサン
結合を含むクロロシラン系界面活性剤なら殆どすべてが
使用可能であるが、特にXp SiO−(A)k −SiX
q Cl3-q (ただし、Xはアルキル基またはアルコキシ
基またはフェニル基等の官能基、pは3、qは0または
1または2、AはSiOを含む官能基、kは20以下
(とくに2乃至4が特異的に好ましい)の整数)、及び
CF3 −(CF 2 )w −(CH2 )j−SiXq Cl
3-q (ただし、wは1または2、jは2〜6の整数(とく
に2乃至4が特異的に好ましい)、qは0または1また
は2)を混合して用いると好都合である。
ッ化炭素系の分子を混合して形成した単分子膜の作製に
は、一端にクロルシラン基(SiCln X3-n 基、n=
1、2、3、Xは官能基)を有する直鎖状のシロキサン
結合を含むクロロシラン系界面活性剤なら殆どすべてが
使用可能であるが、特にXp SiO−(A)k −SiX
q Cl3-q (ただし、Xはアルキル基またはアルコキシ
基またはフェニル基等の官能基、pは3、qは0または
1または2、AはSiOを含む官能基、kは20以下
(とくに2乃至4が特異的に好ましい)の整数)、及び
CF3 −(CF 2 )w −(CH2 )j−SiXq Cl
3-q (ただし、wは1または2、jは2〜6の整数(とく
に2乃至4が特異的に好ましい)、qは0または1また
は2)を混合して用いると好都合である。
【0017】また、本発明に関する表面が比較的親水性
のシロキサン系単分子膜の作製には、両端にクロルシリ
ル基(SiCln X3-n 基、n=1、2、3、Xは官能
基)を有する直鎖状のシロキサン結合を含むクロロシラ
ン系界面活性剤なら殆どすべてが使用可能であるが、特
にCl3-p SiXp O−(A)k −SiXq Cl
3-q(ただし、Xはアルキル基またはアルコキシ基また
はフェニル基等の官能基、p、qは0または1または
2、AはSiOを含む官能基、kは20以下(好ましく
は2乃至4が良い)の整数)を用いると好都合である。
のシロキサン系単分子膜の作製には、両端にクロルシリ
ル基(SiCln X3-n 基、n=1、2、3、Xは官能
基)を有する直鎖状のシロキサン結合を含むクロロシラ
ン系界面活性剤なら殆どすべてが使用可能であるが、特
にCl3-p SiXp O−(A)k −SiXq Cl
3-q(ただし、Xはアルキル基またはアルコキシ基また
はフェニル基等の官能基、p、qは0または1または
2、AはSiOを含む官能基、kは20以下(好ましく
は2乃至4が良い)の整数)を用いると好都合である。
【0018】以下、実施例1として(CH3 )3 SiO
−(Si(CH3 )2 O)3 −SiCl3 を単独で用い
た例を説明する。さらにまた、本発明に関するシロキサ
ン系単分子膜及びフッ化炭素基を含む単分子膜(とくに
シロキサン系やフッ化炭素系の分子を混合して形成した
単分子膜が好ましい)の累積膜の作製には、あらかじめ
両端にクロルシラン基を有する直鎖状のシロキサン結合
を含むクロロシラン系界面活性剤、例えば、Cl3-p S
iXp O−(A)k −SiXq Cl3-q (ただし、Xは
アルキル基またはアルコキシ基、p、qは0または1ま
たは2、AはSiOを含む官能基、lは20以下(好ま
しくは2乃至4が良い)の整数)を用いて単分子膜を形
成後、さらに、一端にクロルシリル基を有する直鎖状の
シロキサン結合を含むクロロシラン系界面活性剤、例え
ば、Xp SiO−(A)k −SiXq Cl3-q (ただ
し、Xはアルキル基またはアルコキシ基、pは3、qは
0または1または2、AはSiOを含む官能基、lは2
0以下(好ましくは2乃至4が良い)の整数)および/
またはCF3 −(CF2 )n −(CH2 )m −SiXq
Cl3-q (ただし、nは1〜3、mは20以下の整数
(好ましくは2乃至4が良い)、qは0または1または
2)を適宜組み合わせて用いると好都合である。
−(Si(CH3 )2 O)3 −SiCl3 を単独で用い
た例を説明する。さらにまた、本発明に関するシロキサ
ン系単分子膜及びフッ化炭素基を含む単分子膜(とくに
シロキサン系やフッ化炭素系の分子を混合して形成した
単分子膜が好ましい)の累積膜の作製には、あらかじめ
両端にクロルシラン基を有する直鎖状のシロキサン結合
を含むクロロシラン系界面活性剤、例えば、Cl3-p S
iXp O−(A)k −SiXq Cl3-q (ただし、Xは
アルキル基またはアルコキシ基、p、qは0または1ま
たは2、AはSiOを含む官能基、lは20以下(好ま
しくは2乃至4が良い)の整数)を用いて単分子膜を形
成後、さらに、一端にクロルシリル基を有する直鎖状の
シロキサン結合を含むクロロシラン系界面活性剤、例え
ば、Xp SiO−(A)k −SiXq Cl3-q (ただ
し、Xはアルキル基またはアルコキシ基、pは3、qは
0または1または2、AはSiOを含む官能基、lは2
0以下(好ましくは2乃至4が良い)の整数)および/
またはCF3 −(CF2 )n −(CH2 )m −SiXq
Cl3-q (ただし、nは1〜3、mは20以下の整数
(好ましくは2乃至4が良い)、qは0または1または
2)を適宜組み合わせて用いると好都合である。
【0019】以下、比較例1および実施例2で、1層目
にCl3 SiO−(Si(CH3 ) 2 O)3 −SiCl
3 を用い、2層目に(CH3 )3 SiO−(Si(CH
3 ) 2 O)2 −SiCl3 とCF3 −CF2 −(C
H2 )2 −SiCl3 を混合して用いた例をそれぞれ説
明する。なお、実施例中で単に%とあるのは、重量%を
示す。
にCl3 SiO−(Si(CH3 ) 2 O)3 −SiCl
3 を用い、2層目に(CH3 )3 SiO−(Si(CH
3 ) 2 O)2 −SiCl3 とCF3 −CF2 −(C
H2 )2 −SiCl3 を混合して用いた例をそれぞれ説
明する。なお、実施例中で単に%とあるのは、重量%を
示す。
【0020】実施例1 まず、図1に示すように、親水性基体1(金属やセラミ
ック、ガラス、その他表面が酸化された基体なら何でも
よいが、プラスチック等の撥水性基体の場合は、表面を
重クロム酸で処理するか、酸素プラズマで処理して酸化
し親水性にすればよい)を用意し(図1(a))、よく
乾燥した後、クロロシリル基を分子末端に1個含む物
質、例えば、(CH3 )3 SiO−(Si(CH3 )2
O)3 −SiCl3 を用い、5%程度の濃度で非水系混
合溶媒に溶かして化学吸着液を調整した。この非水系混
合溶媒は80%n−パラフィン(n−ヘキサデカン、ト
ルエン、キシレン、ジシクロヘキシルでもよい)、12
%四塩化炭素、8%クロロホルム溶液である。得られた
化学吸着液の中に前記基体を2時間程度浸漬すると、親
水性基体の表面は水酸基2が多数含まれているので、ク
ロロシリル(−SiCl)基を分子両末端に複数個含む
物質の何れか片方のSiCl基と前記水酸基が反応し脱
塩酸反応が生じ基体表面全面に亘り、下記式(化1)に
示す結合が生成された。
ック、ガラス、その他表面が酸化された基体なら何でも
よいが、プラスチック等の撥水性基体の場合は、表面を
重クロム酸で処理するか、酸素プラズマで処理して酸化
し親水性にすればよい)を用意し(図1(a))、よく
乾燥した後、クロロシリル基を分子末端に1個含む物
質、例えば、(CH3 )3 SiO−(Si(CH3 )2
O)3 −SiCl3 を用い、5%程度の濃度で非水系混
合溶媒に溶かして化学吸着液を調整した。この非水系混
合溶媒は80%n−パラフィン(n−ヘキサデカン、ト
ルエン、キシレン、ジシクロヘキシルでもよい)、12
%四塩化炭素、8%クロロホルム溶液である。得られた
化学吸着液の中に前記基体を2時間程度浸漬すると、親
水性基体の表面は水酸基2が多数含まれているので、ク
ロロシリル(−SiCl)基を分子両末端に複数個含む
物質の何れか片方のSiCl基と前記水酸基が反応し脱
塩酸反応が生じ基体表面全面に亘り、下記式(化1)に
示す結合が生成された。
【0021】
【化1】
【0022】そこで、さらに、有機溶剤でよく洗浄し基
体表面に残留した未反応化学吸着分子を除去し、さらに
水洗すると、下記式(化2)で示されるシロキサン系単
分子膜3が表面と化学結合した状態で約10オングスト
ロームの膜厚で形成できた(図1(b))。
体表面に残留した未反応化学吸着分子を除去し、さらに
水洗すると、下記式(化2)で示されるシロキサン系単
分子膜3が表面と化学結合した状態で約10オングスト
ロームの膜厚で形成できた(図1(b))。
【0023】
【化2】
【0024】ちなみに、この膜の水に対する濡れ角度は
102度であり、転落角度は0.08mlの水滴の場合
9度であった(試料1)。なお、化学吸着工程後、有機
溶剤で洗浄する工程を省きそのまま水と反応させると、
基体表面に残留した未反応化学吸着分子も重合されてポ
リマー状のきわめて薄い膜が得られた。
102度であり、転落角度は0.08mlの水滴の場合
9度であった(試料1)。なお、化学吸着工程後、有機
溶剤で洗浄する工程を省きそのまま水と反応させると、
基体表面に残留した未反応化学吸着分子も重合されてポ
リマー状のきわめて薄い膜が得られた。
【0025】ちなみに、この膜の水に対する濡れ角度は
100度であり、転落角度は0.08mlの水滴の場合
18度であり、単分子膜を形成した場合に比べやや劣っ
たが、20度以下は確保できた。
100度であり、転落角度は0.08mlの水滴の場合
18度であり、単分子膜を形成した場合に比べやや劣っ
たが、20度以下は確保できた。
【0026】比較例1 まず、親水性基体1(金属やセラミック、ガラス、その
他表面が酸化された基体のならよいが、プラスチック等
の撥水性基体の場合は表面を重クロムさんで処理して酸
化し親水性にすればよい)を用意し(図2(a))、よ
く乾燥した後、クロロシリル基を分子両末端に2個含む
物質、例えば、Cl3 SiO−(Si(CH3 )2 O)
3 −SiCl3 を用い、4%程度の濃度で非水系混合溶
媒に溶かして化学吸着液を調整した。この非水系混合溶
媒は80%シクロヘキサン(n−ヘキサデカントルエ
ン、キシレン、ジシクロヘキシルでもよい)、12%四
塩化炭素、8%クロロホルム溶液である。得られた化学
吸着液の中に前記基体を2時間程度浸漬すると、親水性
基体の表面は水酸基2が多数含まれているので、クロロ
シリル(−SiCl)基を分子両末端に複数個含む物質
の何れか片方のSiCl基と前記水酸基が反応し脱塩酸
反応が生じ基体表面全面に亘り、下記式(化3)に示す
単分子膜4が生成された(図2(b))。
他表面が酸化された基体のならよいが、プラスチック等
の撥水性基体の場合は表面を重クロムさんで処理して酸
化し親水性にすればよい)を用意し(図2(a))、よ
く乾燥した後、クロロシリル基を分子両末端に2個含む
物質、例えば、Cl3 SiO−(Si(CH3 )2 O)
3 −SiCl3 を用い、4%程度の濃度で非水系混合溶
媒に溶かして化学吸着液を調整した。この非水系混合溶
媒は80%シクロヘキサン(n−ヘキサデカントルエ
ン、キシレン、ジシクロヘキシルでもよい)、12%四
塩化炭素、8%クロロホルム溶液である。得られた化学
吸着液の中に前記基体を2時間程度浸漬すると、親水性
基体の表面は水酸基2が多数含まれているので、クロロ
シリル(−SiCl)基を分子両末端に複数個含む物質
の何れか片方のSiCl基と前記水酸基が反応し脱塩酸
反応が生じ基体表面全面に亘り、下記式(化3)に示す
単分子膜4が生成された(図2(b))。
【0027】
【化3】
【0028】そこで、さらに有機溶剤でよく洗浄し基体
表面に残留した未反応化学吸着分子を除去し、水洗する
と、下記式(化4)で示される親水性シロキサン系単分
子膜5が表面と化学結合した状態で約10オングストロ
ームの膜厚で形成できた(図2(c))。
表面に残留した未反応化学吸着分子を除去し、水洗する
と、下記式(化4)で示される親水性シロキサン系単分
子膜5が表面と化学結合した状態で約10オングストロ
ームの膜厚で形成できた(図2(c))。
【0029】
【化4】
【0030】ちなみに、この膜の水に対する濡れ角度は
75度であり、転落角度は0.08mlの水滴の場合2
3度であった(試料2)。なお、化学吸着工程後、有機
溶剤で洗浄する工程を省きそのまま水と反応させると、
基体表面に残留した未反応化学吸着分子も重合されてポ
リマー状のきわめて薄い膜が得られた。
75度であり、転落角度は0.08mlの水滴の場合2
3度であった(試料2)。なお、化学吸着工程後、有機
溶剤で洗浄する工程を省きそのまま水と反応させると、
基体表面に残留した未反応化学吸着分子も重合されてポ
リマー状のきわめて薄い膜が得られた。
【0031】ちなみに、この膜の水に対する濡れ角度は
74度であり、転落角度は0.08mlの水滴の場合2
5度であり、単分子膜を形成した場合に比べやや劣っ
た。 実施例2 比較例1に続き、さらに基体6をよく乾燥した後、クロ
ロシリル基を分子末端に1個含む物質、例えば、(CH
3 )3 SiO−(Si(CH3 )2 O)2 −SiCl3
およびCF3 −CF2 −(CH2 )2 −SiCl3 を等
モル混合して用い、4%程度の濃度で非水系混合溶媒に
溶かして化学吸着液を調整した。この非水系混合溶媒は
80%シクロヘキサン(n−ヘキサデカントルエン、キ
シレン、ジシクロヘキシルでもよい)、12%四塩化炭
素、8%クロロホルム溶液である。得られた化学吸着液
の中に、前記基体を2時間程度浸漬すると、単分子膜5
の表面は水酸基が多数含まれているので、クロロシリル
(−SiCl)基を複数個含む物質のそれぞれのSiC
l基と前記水酸基が反応し脱塩酸反応が生じ基体表面全
面に亘り、下記式(化5)と(化6)が混合した状態で
実施例2で得られた単分子膜5の表面に単分子膜が累積
形成できる。
74度であり、転落角度は0.08mlの水滴の場合2
5度であり、単分子膜を形成した場合に比べやや劣っ
た。 実施例2 比較例1に続き、さらに基体6をよく乾燥した後、クロ
ロシリル基を分子末端に1個含む物質、例えば、(CH
3 )3 SiO−(Si(CH3 )2 O)2 −SiCl3
およびCF3 −CF2 −(CH2 )2 −SiCl3 を等
モル混合して用い、4%程度の濃度で非水系混合溶媒に
溶かして化学吸着液を調整した。この非水系混合溶媒は
80%シクロヘキサン(n−ヘキサデカントルエン、キ
シレン、ジシクロヘキシルでもよい)、12%四塩化炭
素、8%クロロホルム溶液である。得られた化学吸着液
の中に、前記基体を2時間程度浸漬すると、単分子膜5
の表面は水酸基が多数含まれているので、クロロシリル
(−SiCl)基を複数個含む物質のそれぞれのSiC
l基と前記水酸基が反応し脱塩酸反応が生じ基体表面全
面に亘り、下記式(化5)と(化6)が混合した状態で
実施例2で得られた単分子膜5の表面に単分子膜が累積
形成できる。
【0032】
【化5】
【0033】
【化6】
【0034】そこで、さらに、有機溶剤でよく洗浄し基
体表面に残留した未反応化学吸着分子を除去し、水洗す
ると、フッ化炭素基を含む分子とシロキサン系の分子が
混合した単分子膜7が表面と化学結合した状態で約20
オングストロームの膜厚の2分子膜8が形成できた(図
3(a))。
体表面に残留した未反応化学吸着分子を除去し、水洗す
ると、フッ化炭素基を含む分子とシロキサン系の分子が
混合した単分子膜7が表面と化学結合した状態で約20
オングストロームの膜厚の2分子膜8が形成できた(図
3(a))。
【0035】ちなみに、この膜の水に対する濡れ角度は
97度であり、転落角度は0.08mlの水滴の場合5
度であった(試料3)。なお、このとき多層膜を必要と
する場合には、必要とする層数だけ比較例1の工程を繰
り返し実施例1または2の工程を行なえば、表面が撥水
性のシロキサン系単分子累積膜やフッ化炭素基を含む分
子とシロキサン系の分子が混合した単分子累積膜を製作
できる。
97度であり、転落角度は0.08mlの水滴の場合5
度であった(試料3)。なお、このとき多層膜を必要と
する場合には、必要とする層数だけ比較例1の工程を繰
り返し実施例1または2の工程を行なえば、表面が撥水
性のシロキサン系単分子累積膜やフッ化炭素基を含む分
子とシロキサン系の分子が混合した単分子累積膜を製作
できる。
【0036】なお、上記実施例では、クロロシリル基を
分子末端に複数個含む物質として、(CH3 )3 SiO
−(Si(CH3 )2 O)3 −SiCl3 、Cl3 Si
O−(Si(CH3 )2 O)3 −SiCl3 、(C
H3 )3 SiO−(Si(CH3)2 O)2 −SiCl
3 、およびCF3 −CF2 −(CH2 )2 −SiCl3
を例として取り上げたが、上記のもの以外にも下記の2
つのグループの化合物等をそれぞれ適宜混合して利用で
きる。 グループ(1):シロキサン系化学吸着剤 Cl3 SiO−Si(CH3 )2 O−SiCl3 ,Cl
3 SiO−(Si(CH3 )2 O)2 −SiCl3 ,C
l3 SiO−(Si(CH3 )2 O)4 −SiCl3 ,
(CH3 )3 SiO−Si(CH3 )2 O−SiC
l3 ,(CH3 )3 SiO−(Si(CH3 )2 O)4−
SiCl3 ,ClSi(CH3 )2 O−Si(CH3 )
2 O−SiCl3 ,ClSi(CH3 )2 O−(Si
(CH3 )2 O)2 −SiCl3 ,ClSi(CH3 )
2 O−(Si(CH3 )2 O)3 −SiCl3 ,ClS
i(CH3 )2 O−(Si(CH3 )2 O)4 −SiC
l3 ,ClSi(CH3 )2 O−Si(CH3 )2 O−
Si(CH3 )2 Cl,ClSi(CH3 )2 O−(S
i(CH3 )2 O)2 −Si(CH3 )2 Cl,ClS
i(CH3 )2 O−(Si(CH3 )2 O)3 −Si
(CH3 )2 Cl,ClSi(CH3 )2 O−(Si
(CH3 )2 O)4 −Si(CH3 )2 Cl. クループ(2):炭化水素系またはフッ化炭素系化学吸
着剤 Cl3 Si−(CH2 )8 −SiCl3 ,Cl3 Si−
(CH2 )2 −(CF2 )6 −(CH2 )2 −SiCl
3 ,Br−(CH2 )14−SiCl3 ,(CH3 )3 S
i−(CH2 )10−SiCl3 ,CH3 −(CH2 )8
−SiCl3 ,CF3 −(CH2 )2 −SiCl3 ,C
F3 −(CF2 )2 −(CH2 )2 −SiCl3 ,CF
3 −CF2 −(CH2 )12−SiCl3 ,CF3 −CF
2 −(CH2 )10−SiCl3 ,CF3 −(CF2 )2
−(CH2 )12−SiCl3 ,CF3 −(CF2 )2 −
(CH2 )10−SiCl3 ,CF3 −(CF2 )3 −
(CH2 )8 −SiCl3 ,CF3 −(CH2 )2 −S
iCl3 ,CF3 −(CF2 )3 −(CH2 )2 −Si
Cl3 ,CF3 −(CF2 )7 −(CH2 )2 −SiC
l3 ,上記化学吸着化合物の中でも、とくに油膜の付着
を防止する上では、フッ化炭素系の分子を用いたほうが
撥油性も得られるのでより好都合である。
分子末端に複数個含む物質として、(CH3 )3 SiO
−(Si(CH3 )2 O)3 −SiCl3 、Cl3 Si
O−(Si(CH3 )2 O)3 −SiCl3 、(C
H3 )3 SiO−(Si(CH3)2 O)2 −SiCl
3 、およびCF3 −CF2 −(CH2 )2 −SiCl3
を例として取り上げたが、上記のもの以外にも下記の2
つのグループの化合物等をそれぞれ適宜混合して利用で
きる。 グループ(1):シロキサン系化学吸着剤 Cl3 SiO−Si(CH3 )2 O−SiCl3 ,Cl
3 SiO−(Si(CH3 )2 O)2 −SiCl3 ,C
l3 SiO−(Si(CH3 )2 O)4 −SiCl3 ,
(CH3 )3 SiO−Si(CH3 )2 O−SiC
l3 ,(CH3 )3 SiO−(Si(CH3 )2 O)4−
SiCl3 ,ClSi(CH3 )2 O−Si(CH3 )
2 O−SiCl3 ,ClSi(CH3 )2 O−(Si
(CH3 )2 O)2 −SiCl3 ,ClSi(CH3 )
2 O−(Si(CH3 )2 O)3 −SiCl3 ,ClS
i(CH3 )2 O−(Si(CH3 )2 O)4 −SiC
l3 ,ClSi(CH3 )2 O−Si(CH3 )2 O−
Si(CH3 )2 Cl,ClSi(CH3 )2 O−(S
i(CH3 )2 O)2 −Si(CH3 )2 Cl,ClS
i(CH3 )2 O−(Si(CH3 )2 O)3 −Si
(CH3 )2 Cl,ClSi(CH3 )2 O−(Si
(CH3 )2 O)4 −Si(CH3 )2 Cl. クループ(2):炭化水素系またはフッ化炭素系化学吸
着剤 Cl3 Si−(CH2 )8 −SiCl3 ,Cl3 Si−
(CH2 )2 −(CF2 )6 −(CH2 )2 −SiCl
3 ,Br−(CH2 )14−SiCl3 ,(CH3 )3 S
i−(CH2 )10−SiCl3 ,CH3 −(CH2 )8
−SiCl3 ,CF3 −(CH2 )2 −SiCl3 ,C
F3 −(CF2 )2 −(CH2 )2 −SiCl3 ,CF
3 −CF2 −(CH2 )12−SiCl3 ,CF3 −CF
2 −(CH2 )10−SiCl3 ,CF3 −(CF2 )2
−(CH2 )12−SiCl3 ,CF3 −(CF2 )2 −
(CH2 )10−SiCl3 ,CF3 −(CF2 )3 −
(CH2 )8 −SiCl3 ,CF3 −(CH2 )2 −S
iCl3 ,CF3 −(CF2 )3 −(CH2 )2 −Si
Cl3 ,CF3 −(CF2 )7 −(CH2 )2 −SiC
l3 ,上記化学吸着化合物の中でも、とくに油膜の付着
を防止する上では、フッ化炭素系の分子を用いたほうが
撥油性も得られるのでより好都合である。
【0037】そこでさらに、水に対する濡れ角度と水滴
の転落角度の関係を明らかにするため、以下の実験を行
なった。 比較例2 吸着試薬としてCl3 Si−(CH2 )8 −SiCl3
を用いた以外は実施例1と同様の実験を行なった。この
場合に得られた単分子吸着膜の水に対する濡れ角度は7
2度であり、転落角度は0.08mlの水滴の場合30
度であった(試料4)。
の転落角度の関係を明らかにするため、以下の実験を行
なった。 比較例2 吸着試薬としてCl3 Si−(CH2 )8 −SiCl3
を用いた以外は実施例1と同様の実験を行なった。この
場合に得られた単分子吸着膜の水に対する濡れ角度は7
2度であり、転落角度は0.08mlの水滴の場合30
度であった(試料4)。
【0038】比較例3 吸着試薬としてBr−(CH2 )14−SiCl3 を用い
た以外は実施例1と同様の実験を行なった。この場合に
得られた単分子吸着膜の水に対する濡れ角度は83度で
あり、転落角度は0.08mlの水滴の場合18度であ
った(試料5)。
た以外は実施例1と同様の実験を行なった。この場合に
得られた単分子吸着膜の水に対する濡れ角度は83度で
あり、転落角度は0.08mlの水滴の場合18度であ
った(試料5)。
【0039】実施例3 吸着試薬としてCF3 −(CH2 )2 −SiCl3 を用
いた以外は実施例1と同様の実験を行なった。この場
合、得られた単分子吸着膜の水に対する濡れ角度は88
度であり、転落角度は0.08mlの水滴の場合10度
であった(試料6)。
いた以外は実施例1と同様の実験を行なった。この場
合、得られた単分子吸着膜の水に対する濡れ角度は88
度であり、転落角度は0.08mlの水滴の場合10度
であった(試料6)。
【0040】実施例4 吸着試薬として、Cl−(Si(CH3 )2 O)2 −S
i(CH3 )2 ClとCF3 −(CF2 )3 −(C
H2 )2 −SiCl3 をモル比で4:1に混合して用い
た以外は実施例1と同様の実験を行なった。この場合に
得られた単分子吸着膜の水に対する濡れ角度は94度で
あり、転落角度は0.08mlの水滴の場合5度であっ
た(試料7)。
i(CH3 )2 ClとCF3 −(CF2 )3 −(C
H2 )2 −SiCl3 をモル比で4:1に混合して用い
た以外は実施例1と同様の実験を行なった。この場合に
得られた単分子吸着膜の水に対する濡れ角度は94度で
あり、転落角度は0.08mlの水滴の場合5度であっ
た(試料7)。
【0041】実施例5 吸着試薬として、Cl3 SiO−(Si(CH3 )
2 O)2 −SiCl3 と(CH3 )3 Si−(CH2 )
10−SiCl3 をモル比で2:1に混合して用いた以外
は実施例1と同様の実験を行なった。この場合に得られ
た単分子吸着膜の水に対する濡れ角度は102度であ
り、転落角度は0.08mlの水滴の場合9度であった
(試料8)。
2 O)2 −SiCl3 と(CH3 )3 Si−(CH2 )
10−SiCl3 をモル比で2:1に混合して用いた以外
は実施例1と同様の実験を行なった。この場合に得られ
た単分子吸着膜の水に対する濡れ角度は102度であ
り、転落角度は0.08mlの水滴の場合9度であった
(試料8)。
【0042】実施例6 吸着試薬として、Cl−(Si(CH3 )2 O)2 −S
i(CH3 )2 ClとCH3 −(CH2 )7 −SiCl
3 をモル比で5:1に混合して用いた以外は実施例1と
同様の実験を行なった。この場合に得られた単分子吸着
膜の水に対する濡れ角度は105度であり、転落角度は
0.08mlの水滴の場合10度であった(試料9)。
i(CH3 )2 ClとCH3 −(CH2 )7 −SiCl
3 をモル比で5:1に混合して用いた以外は実施例1と
同様の実験を行なった。この場合に得られた単分子吸着
膜の水に対する濡れ角度は105度であり、転落角度は
0.08mlの水滴の場合10度であった(試料9)。
【0043】比較例4 吸着試薬としてCF3 −(CF2 )7 −(CH2 )2 −
SiCl3 を用いた以外は実施例1と同様の実験を行な
った。この場合に得られた単分子吸着膜の水に対する濡
れ角度は114度であり、転落角度は0.08mlの水
滴の場合25度であった(試料10)。
SiCl3 を用いた以外は実施例1と同様の実験を行な
った。この場合に得られた単分子吸着膜の水に対する濡
れ角度は114度であり、転落角度は0.08mlの水
滴の場合25度であった(試料10)。
【0044】以上で得られた試料の水に対する濡れ角度
と転落角度の関係を図4に示す。図4において、〇の中
の数字は試料番号を示す。この図4より明らかなよう
に、水に対する濡れ角度を97±10度に制御すれば、
0.08mlの水滴の場合転落角度を15度以下に、ま
た、0.03mlの水滴の場合転落角度を23度以下に
制御できる。
と転落角度の関係を図4に示す。図4において、〇の中
の数字は試料番号を示す。この図4より明らかなよう
に、水に対する濡れ角度を97±10度に制御すれば、
0.08mlの水滴の場合転落角度を15度以下に、ま
た、0.03mlの水滴の場合転落角度を23度以下に
制御できる。
【0045】以上説明した通り、本実施例によれば、一
端にクロルシラン基(SiCln X 3-n 基、nは1、2
または3、Xは官能基)を有する直鎖状のシロキサン結
合を含む分子として、H3 C−(SiR2 O)m −Si
Cl3 (Rはアルキル基、mは2〜4)、Cl−(Si
R2 O)m −SiCln X3-n (Rはアルキル基、nは
1、2または3、Xは官能基、mは2〜4)、またはC
l3 SiO−(SiR 2 O)m −SiCl3 (Rはアル
キル基、mは2〜4)、及び/または一端にクロルシラ
ン基(SiCln X3-n 基、nは1、2または3、Xは
官能基)を有するフッ化炭素基を含む分子としてCF3
−(CF2 )w −(CH2 )j −SiCl3 (wは1ま
たは2、jは2〜6)を用いると特異的に高離水膜が得
られることが確認できた。
端にクロルシラン基(SiCln X 3-n 基、nは1、2
または3、Xは官能基)を有する直鎖状のシロキサン結
合を含む分子として、H3 C−(SiR2 O)m −Si
Cl3 (Rはアルキル基、mは2〜4)、Cl−(Si
R2 O)m −SiCln X3-n (Rはアルキル基、nは
1、2または3、Xは官能基、mは2〜4)、またはC
l3 SiO−(SiR 2 O)m −SiCl3 (Rはアル
キル基、mは2〜4)、及び/または一端にクロルシラ
ン基(SiCln X3-n 基、nは1、2または3、Xは
官能基)を有するフッ化炭素基を含む分子としてCF3
−(CF2 )w −(CH2 )j −SiCl3 (wは1ま
たは2、jは2〜6)を用いると特異的に高離水膜が得
られることが確認できた。
【0046】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明よれば、高い
離水性のきわめて薄いナノメータレベルの膜厚のシロキ
サン系ポリマー膜や単分子膜、単分子累積膜を基材表面
に化学結合した状態で形成するため、基材本来の色調や
光沢を損なうことがなく、耐引っかき性が高く且つ高離
水性の膜が得られる。従って、さまざまな親水性基材の
乾燥を速める効果がある。また、基体がガラスのような
透明なものであれば、その透明性を損なうことがなく、
水滴が付着した場合にでも水滴の脱離性がきわめて高い
透明ガラスが得られる効果がある。
離水性のきわめて薄いナノメータレベルの膜厚のシロキ
サン系ポリマー膜や単分子膜、単分子累積膜を基材表面
に化学結合した状態で形成するため、基材本来の色調や
光沢を損なうことがなく、耐引っかき性が高く且つ高離
水性の膜が得られる。従って、さまざまな親水性基材の
乾燥を速める効果がある。また、基体がガラスのような
透明なものであれば、その透明性を損なうことがなく、
水滴が付着した場合にでも水滴の脱離性がきわめて高い
透明ガラスが得られる効果がある。
【図1】 本発明の第1の実施例であるシロキサン系化
学吸着単分子膜の製造工程を説明するために、基体表面
を分子レベルまで拡大した工程断面図である。
学吸着単分子膜の製造工程を説明するために、基体表面
を分子レベルまで拡大した工程断面図である。
【図2】 比較例1の親水性シロキサン系化学吸着単分
子膜の製造工程を説明するために、基体表面を分子レベ
ルまで拡大した工程断面図である。
子膜の製造工程を説明するために、基体表面を分子レベ
ルまで拡大した工程断面図である。
【図3】 本発明の第2の実施例であるフッ化炭素基を
含む分子とシロキサン系分子の混合された化学吸着単分
子累積膜の製造工程を説明するために、基体表面を分子
レベルまで拡大した工程終了後の断面図である。
含む分子とシロキサン系分子の混合された化学吸着単分
子累積膜の製造工程を説明するために、基体表面を分子
レベルまで拡大した工程終了後の断面図である。
【図4】 本発明の実施例と比較例の化学吸着膜の水に
対する濡れ角度と転落角度の関係を示すデータである。
対する濡れ角度と転落角度の関係を示すデータである。
1 基体 2 水酸基 3 シロキサン系単分子膜 5 親水性シロキサン系単分子膜 7 フッ化炭素基を含む分子とシロキサン系分子の混合
された化学吸着単分子膜 8 フッ化炭素基を含む分子とシロキサン系分子の混合
された化学吸着単分子膜とシロキサン系単分子膜の累積
膜
された化学吸着単分子膜 8 フッ化炭素基を含む分子とシロキサン系分子の混合
された化学吸着単分子膜とシロキサン系単分子膜の累積
膜
Claims (9)
- 【請求項1】 有機分子が基体表面に共有結合によって
結合された化学吸着膜であって、前記化学吸着膜の表面
の水に対する濡れ角度が97±10度に制御されている
ことを特徴とする高離水膜。 - 【請求項2】 有機分子が、直鎖状のシロキサン結合を
含む分子及び/またはフッ化炭素基を含む分子である請
求項1に記載の高離水膜。 - 【請求項3】 有機分子が基体表面に配向された状態で
単分子膜、または単分子累積膜状に化学吸着されている
請求項1に記載の高離水膜。 - 【請求項4】 シロキサン結合を含む分子として一端に
親水性の官能基を有する直鎖状のシロキサン結合を含む
分子を用い、この分子が基体表面に配向された状態で化
学吸着されている請求項2に記載の高離水膜。 - 【請求項5】 直鎖状のシロキサン結合(−SiO−)
及び/またはフッ化炭素基の数がそれぞれ2〜4である
請求項1に記載の高離水膜。 - 【請求項6】 基体がガラス質の透光性基材である請求
項2に記載の高離水膜。 - 【請求項7】 表面が親水性の基体を用意し、一端にク
ロルシラン基(SiCln X3-n 基、nは1、2または
3、Xは官能基)を有する直鎖状のシロキサン結合を含
む分子、または一端にクロルシリル基(SiCln X
3-n 基、nは1、2または3、Xは官能基)を有するフ
ッ化炭素基を含む化学吸着剤分子を溶かした非水系の有
機溶媒に前記基体を接触させ、前記基体表面の親水性基
と前記化学吸着剤分子との間で縮合反応を起こさせ、前
記化学吸着剤分子を前記基体表面に共有結合によって固
定することを特徴とする高離水膜の製造方法。 - 【請求項8】 一端にクロルシラン基(SiCln X
3-n 基、nは1、2または3、Xは官能基)を有する直
鎖状のシロキサン結合を含む分子としてH3 C−(Si
R2 O)m −SiCl3 (Rはアルキル基、mは2〜
4)、Cl−(SiR2 O)m −SiCln X3-n (R
はアルキル基、nは1、2または3、Xは官能基、mは
2〜4)、またはCl3 SiO−(SiR2 O)m −S
iCl3 (Rはアルキル基、mは2〜4)を用いる請求
項7に記載の高離水膜の製造方法。 - 【請求項9】 一端にクロルシラン基(SiCln X
3-n 基、nは1、2または3、Xは官能基)を有するフ
ッ化炭素基を含む分子としてCF3 −(CF2 ) w −
(CH2 )j −SiCl3 (wは1または2、jは2〜
6)を用いる請求項7に記載の高離水膜の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5038707A JPH06248095A (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | 高離水膜およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5038707A JPH06248095A (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | 高離水膜およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06248095A true JPH06248095A (ja) | 1994-09-06 |
Family
ID=12532794
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5038707A Pending JPH06248095A (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | 高離水膜およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06248095A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110916599A (zh) * | 2015-03-26 | 2020-03-27 | 上海安翰医疗技术有限公司 | 胶囊状壳体及具有该胶囊状壳体的胶囊内窥镜 |
| WO2025058055A1 (ja) * | 2023-09-15 | 2025-03-20 | Agc株式会社 | 化合物、組成物、表面処理剤、ペレット、物品、及び物品の製造方法 |
-
1993
- 1993-02-26 JP JP5038707A patent/JPH06248095A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110916599A (zh) * | 2015-03-26 | 2020-03-27 | 上海安翰医疗技术有限公司 | 胶囊状壳体及具有该胶囊状壳体的胶囊内窥镜 |
| WO2025058055A1 (ja) * | 2023-09-15 | 2025-03-20 | Agc株式会社 | 化合物、組成物、表面処理剤、ペレット、物品、及び物品の製造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040614 |