JPH06248551A - 脂肪族ポリエステル系メルトブローン不織布とその製造法 - Google Patents
脂肪族ポリエステル系メルトブローン不織布とその製造法Info
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- JPH06248551A JPH06248551A JP5031901A JP3190193A JPH06248551A JP H06248551 A JPH06248551 A JP H06248551A JP 5031901 A JP5031901 A JP 5031901A JP 3190193 A JP3190193 A JP 3190193A JP H06248551 A JPH06248551 A JP H06248551A
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- polymer
- nonwoven fabric
- melt
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 形態安定性、ヒートシール性、高度な物性に
優れ、環境汚染が少なく、包装材料や日用雑貨などの用
途に適した素材となり得る脂肪族ポリエステル系メルト
ブローン不織布を工業的に安定に製造する。 【構成】 脂肪族ポリエステル75〜98重量%とポリオレ
フィン系ポリマー25〜2重量%の混合ポリマーを、噴射
エアー圧力0.1kg/cm2以上1.0kg/cm2以下の条件でメル
トブローンすることにより得られる脂肪族ポリエステル
系メルトブローン不織布。
優れ、環境汚染が少なく、包装材料や日用雑貨などの用
途に適した素材となり得る脂肪族ポリエステル系メルト
ブローン不織布を工業的に安定に製造する。 【構成】 脂肪族ポリエステル75〜98重量%とポリオレ
フィン系ポリマー25〜2重量%の混合ポリマーを、噴射
エアー圧力0.1kg/cm2以上1.0kg/cm2以下の条件でメル
トブローンすることにより得られる脂肪族ポリエステル
系メルトブローン不織布。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は包装材料や日用雑貨等に
適した不織布に関するものであり、特に形態安定性、ヒ
ートシール性、高度な物性に優れ、これらの用途に適し
た素材となり得る脂肪族ポリエステル系メルトブローン
不織布とその製造法に関するものである。
適した不織布に関するものであり、特に形態安定性、ヒ
ートシール性、高度な物性に優れ、これらの用途に適し
た素材となり得る脂肪族ポリエステル系メルトブローン
不織布とその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】脂肪属ポリエステルは、耐熱性が低く高
重合度のものが得られにくいこと、ポリエチレンテレフ
タレートなどの芳香族ポリエステルに比べて耐加水分解
性が低く耐久性に乏しいことなどの原因により工業的に
は利用されていなかった。近年、脂肪属ポリエステル、
特に炭素数の少ないジオールとジカルボン酸を重縮合し
て得られる脂肪属ポリエステルはバクテリアなどの生物
による分解性が高く、自然界に放置しても環境汚染源と
ならないばかりか、むしろ微生物による分解によりコン
ポスト化が可能であることからディスポーザブル用途な
どに注目されるようになってきた。
重合度のものが得られにくいこと、ポリエチレンテレフ
タレートなどの芳香族ポリエステルに比べて耐加水分解
性が低く耐久性に乏しいことなどの原因により工業的に
は利用されていなかった。近年、脂肪属ポリエステル、
特に炭素数の少ないジオールとジカルボン酸を重縮合し
て得られる脂肪属ポリエステルはバクテリアなどの生物
による分解性が高く、自然界に放置しても環境汚染源と
ならないばかりか、むしろ微生物による分解によりコン
ポスト化が可能であることからディスポーザブル用途な
どに注目されるようになってきた。
【0003】従来から溶融ポリマーをオリフィスから吐
出し、その近傍より噴出する高温高速気体によって細化
繊維化し、これを金網等のベルトコンベアー上に捕集し
て不織布を得る方法(メルトブローン法)は、他の方法
では得られない極細繊維からなる不織布を直接製造する
方法として知られている。メルトブローン法の製造上の
特徴として、通常の溶融紡糸を行う場合より1オーダー
程度低い溶融粘度でポリマーを吐出することがある。従
って通常の溶融紡糸に比べて低重合度のポリマーを用い
るとか、ポリマーの溶融温度条件を高めにすることが必
要である。これらの条件を満たす曳糸性、すなわち繊維
形成性のあるポリマーでありさえすればいかなるポリマ
ーもメルトブローン不織布化が可能である。現に各種ポ
リオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタ
ンなどのメルトブローン不織布が製造されている。
出し、その近傍より噴出する高温高速気体によって細化
繊維化し、これを金網等のベルトコンベアー上に捕集し
て不織布を得る方法(メルトブローン法)は、他の方法
では得られない極細繊維からなる不織布を直接製造する
方法として知られている。メルトブローン法の製造上の
特徴として、通常の溶融紡糸を行う場合より1オーダー
程度低い溶融粘度でポリマーを吐出することがある。従
って通常の溶融紡糸に比べて低重合度のポリマーを用い
るとか、ポリマーの溶融温度条件を高めにすることが必
要である。これらの条件を満たす曳糸性、すなわち繊維
形成性のあるポリマーでありさえすればいかなるポリマ
ーもメルトブローン不織布化が可能である。現に各種ポ
リオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタ
ンなどのメルトブローン不織布が製造されている。
【0004】しかしながら、脂肪族ポリエステル、特に
炭素数の少ないジオールとジカルボン酸を重縮合して得
られる分子中でのエステル結合比率の高い脂肪属ポリエ
ステルは他のメルトブローン用として多用されている結
晶性ポリマーに較べ結晶化速度が遅いため、通常のメル
トブローン条件で製造した場合、曳糸性は良好で細化繊
維化は全く問題なく可能であるが、メルトブローン時に
その結晶化度を十分に高めることができず、そのため得
られたメルトブローンウエブは熱安定性が低く、しかも
強度も不十分なものしか得られない。
炭素数の少ないジオールとジカルボン酸を重縮合して得
られる分子中でのエステル結合比率の高い脂肪属ポリエ
ステルは他のメルトブローン用として多用されている結
晶性ポリマーに較べ結晶化速度が遅いため、通常のメル
トブローン条件で製造した場合、曳糸性は良好で細化繊
維化は全く問題なく可能であるが、メルトブローン時に
その結晶化度を十分に高めることができず、そのため得
られたメルトブローンウエブは熱安定性が低く、しかも
強度も不十分なものしか得られない。
【0005】このように結晶化速度の遅い脂肪属ポリエ
ステルのメルトブローンに当たっては、同様に結晶化速
度が遅く高性能なメルトブローン不織布の得られないポ
リエチレンテレフタレートにおける改良方法が適用でき
る可能性がある。例えば、特開平3−45768号公報では
メルトブローン後のポリエチレンテレフタレートウエブ
を緊張下で適当に熱処理して適度に結晶化を増大させる
方法が提案されている。しかし、この方法は熱処理工程
を増やす必要があると同時に、得られたものは球晶が発
生し易いためか、通常の易結晶化ポリマーから製造され
たメルトブローン不織布に較べ、強度の低い、風合いの
硬い劣性のものしか得られない。
ステルのメルトブローンに当たっては、同様に結晶化速
度が遅く高性能なメルトブローン不織布の得られないポ
リエチレンテレフタレートにおける改良方法が適用でき
る可能性がある。例えば、特開平3−45768号公報では
メルトブローン後のポリエチレンテレフタレートウエブ
を緊張下で適当に熱処理して適度に結晶化を増大させる
方法が提案されている。しかし、この方法は熱処理工程
を増やす必要があると同時に、得られたものは球晶が発
生し易いためか、通常の易結晶化ポリマーから製造され
たメルトブローン不織布に較べ、強度の低い、風合いの
硬い劣性のものしか得られない。
【0006】また、ポリエチレンテレフタレートの場
合、特開昭55−90663号公報や特開平1−201564号公報
に記載されているごとく、噴射気体を非常に高速化する
等極めて特殊な条件を選べば、低結晶化度に結晶化した
繊維で120℃の面積収縮率が10%以下のウエブを得るこ
とが可能である。しかし、これらの方法においては、0.
2mm前後の狭いエアースリットから高圧(1.5〜6kg/cm
2)のエアーを噴射する必要があり、更に1m以上の長
い配向用チャンバーも必要である。実際に工業的規模で
の生産がなされるダイ巾1.5m以上の広巾の操業機でこ
れを製造する場合は、0.3mm巾にも満たないエアースリ
ット巾の調整の困難さからエアーの噴出斑を生じ易く、
そのためポリマー流の細化斑が発生したり、随伴して流
れる2次エアーの変動も発生させるため、その結果捕集
ウエブに風紋様の目付斑が生じて操業困難となる。すな
わち、このような方法により脂肪属ポリエステルのメル
トブローン不織布を製造することは実際的ではない。
合、特開昭55−90663号公報や特開平1−201564号公報
に記載されているごとく、噴射気体を非常に高速化する
等極めて特殊な条件を選べば、低結晶化度に結晶化した
繊維で120℃の面積収縮率が10%以下のウエブを得るこ
とが可能である。しかし、これらの方法においては、0.
2mm前後の狭いエアースリットから高圧(1.5〜6kg/cm
2)のエアーを噴射する必要があり、更に1m以上の長
い配向用チャンバーも必要である。実際に工業的規模で
の生産がなされるダイ巾1.5m以上の広巾の操業機でこ
れを製造する場合は、0.3mm巾にも満たないエアースリ
ット巾の調整の困難さからエアーの噴出斑を生じ易く、
そのためポリマー流の細化斑が発生したり、随伴して流
れる2次エアーの変動も発生させるため、その結果捕集
ウエブに風紋様の目付斑が生じて操業困難となる。すな
わち、このような方法により脂肪属ポリエステルのメル
トブローン不織布を製造することは実際的ではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明らは、上記の問
題点に鑑み、脂肪族ポリエステルを用いて生産安定性が
良好で、生産性も高く、かつ脂肪族ポリエステルの優れ
た物性を保持したメルトブローン不織布を得るべく鋭意
検討した結果、本発明に到達したものである。
題点に鑑み、脂肪族ポリエステルを用いて生産安定性が
良好で、生産性も高く、かつ脂肪族ポリエステルの優れ
た物性を保持したメルトブローン不織布を得るべく鋭意
検討した結果、本発明に到達したものである。
【0008】本発明の目的は、脂肪族ポリエステルの強
度、ヒートシール性及び土中などでの易分解性を兼ね備
えたメルトブローン不織布及びそれを安定かつ効率良く
生産出来る製造方法を提供せんとするものである。
度、ヒートシール性及び土中などでの易分解性を兼ね備
えたメルトブローン不織布及びそれを安定かつ効率良く
生産出来る製造方法を提供せんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達す
るために以下の構成を有する。即ち、本発明のメルトブ
ローン不織布は、脂肪族ポリエステル75〜98重量%とポ
リオレフィン系ポリマー25〜2重量%の混合ポリマーか
らなる脂肪族ポリエステル系メルトブローン不織布であ
る。
るために以下の構成を有する。即ち、本発明のメルトブ
ローン不織布は、脂肪族ポリエステル75〜98重量%とポ
リオレフィン系ポリマー25〜2重量%の混合ポリマーか
らなる脂肪族ポリエステル系メルトブローン不織布であ
る。
【0010】また、本発明は脂肪族ポリエステル75〜98
重量%とポリオレフィン系ポリマー25〜2重量%の混合
ポリマーをメルトブローンすることを特徴とする脂肪族
ポリエステル系メルトブローン不織布の製造法である。
重量%とポリオレフィン系ポリマー25〜2重量%の混合
ポリマーをメルトブローンすることを特徴とする脂肪族
ポリエステル系メルトブローン不織布の製造法である。
【0011】本発明では脂肪族ポリエステルにポリオレ
フィンポリマーを少量ブレンドすることによって生産性
良く、形態安定性、強度、ヒートシール性に優れた脂肪
族ポリエステル系極細繊維からなるメルトブローン不織
布を得るものである。以下に、更に詳しく本発明を説明
する。
フィンポリマーを少量ブレンドすることによって生産性
良く、形態安定性、強度、ヒートシール性に優れた脂肪
族ポリエステル系極細繊維からなるメルトブローン不織
布を得るものである。以下に、更に詳しく本発明を説明
する。
【0012】本発明で使用する脂肪族ポリエステルは、
エチレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの炭
素数2〜6の脂肪族ジオールと、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸などの炭素数4〜8の脂肪族ジカルボン
酸とを重縮合したり、カプロラクトンなどのラクトン類
を開環重合して得られる、あるいは微生物によって合成
されるラクトン系の熱可塑性ポリエステルである。これ
らの成分は単一の成分で重合されたものであっても、ま
た、混合して共重合タイプとしたものでもよい。ポリエ
ステルの平均分子量は、十分な強度を得るためには5,00
0以上、好ましくは30,000以上とすることが好ましい。
エチレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの炭
素数2〜6の脂肪族ジオールと、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸などの炭素数4〜8の脂肪族ジカルボン
酸とを重縮合したり、カプロラクトンなどのラクトン類
を開環重合して得られる、あるいは微生物によって合成
されるラクトン系の熱可塑性ポリエステルである。これ
らの成分は単一の成分で重合されたものであっても、ま
た、混合して共重合タイプとしたものでもよい。ポリエ
ステルの平均分子量は、十分な強度を得るためには5,00
0以上、好ましくは30,000以上とすることが好ましい。
【0013】脂肪族ポリエステルは高粘度であるため、
他の易結晶性ポリマー、例えばポリプロピレンのメルト
ブローン条件に較べ高圧の強いエアーでメルトブローン
しないと、得られたメルトブローン不織布の熱収縮を小
さくすることが出来ない。又、このような条件では生産
性、操業安定性に欠けるということは前述のとおりであ
る。本発明者らは比較的低圧エアーを用いてこれらの問
題を解決することを検討した。即ち、脂肪族ポリエステ
ルと非相溶性であり結晶化速度が速くかつその溶融粘度
が十分に小さいポリマーであるポリオレフィンを適量ブ
レンドすることによって、ブレンド系全体の溶融粘度を
下げる”減粘効果”を発揮させることにより脂肪族ポリ
エステルの細化繊維化が容易となり、所定のメルトブロ
ーン不織布を得ることを可能とした。脂肪族ポリエステ
ルに対してブレンドするポリマーが同じポリエステル系
ポリマーであるポリブチレンテレフタレートのように化
学構造に類似性のあるものではお互いの結晶化能を阻害
するためか、目的を達成することが出来ない。しかし、
本発明者らの検討の結果、ポリオレフィン系のポリマー
を2〜25%ブレンドすることが上記目的達成に最も有効
であった。すなわち、本発明で使用するポリオレフィン
系のポリマーとしては、ポリエチレン(特にLL−P
E)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテンな
どが有効であり、ポリプロピレンが低溶融粘度下での良
好な曳糸性を有する点で好ましい。なお、これらブレン
ドするポリマーによる”減粘効果”を十分に得るために
は低溶融粘度グレードのものを使用することが好まし
く、例えばPPの場合には、230℃におけるメルトイン
デックスが100以上のものが好ましい。
他の易結晶性ポリマー、例えばポリプロピレンのメルト
ブローン条件に較べ高圧の強いエアーでメルトブローン
しないと、得られたメルトブローン不織布の熱収縮を小
さくすることが出来ない。又、このような条件では生産
性、操業安定性に欠けるということは前述のとおりであ
る。本発明者らは比較的低圧エアーを用いてこれらの問
題を解決することを検討した。即ち、脂肪族ポリエステ
ルと非相溶性であり結晶化速度が速くかつその溶融粘度
が十分に小さいポリマーであるポリオレフィンを適量ブ
レンドすることによって、ブレンド系全体の溶融粘度を
下げる”減粘効果”を発揮させることにより脂肪族ポリ
エステルの細化繊維化が容易となり、所定のメルトブロ
ーン不織布を得ることを可能とした。脂肪族ポリエステ
ルに対してブレンドするポリマーが同じポリエステル系
ポリマーであるポリブチレンテレフタレートのように化
学構造に類似性のあるものではお互いの結晶化能を阻害
するためか、目的を達成することが出来ない。しかし、
本発明者らの検討の結果、ポリオレフィン系のポリマー
を2〜25%ブレンドすることが上記目的達成に最も有効
であった。すなわち、本発明で使用するポリオレフィン
系のポリマーとしては、ポリエチレン(特にLL−P
E)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテンな
どが有効であり、ポリプロピレンが低溶融粘度下での良
好な曳糸性を有する点で好ましい。なお、これらブレン
ドするポリマーによる”減粘効果”を十分に得るために
は低溶融粘度グレードのものを使用することが好まし
く、例えばPPの場合には、230℃におけるメルトイン
デックスが100以上のものが好ましい。
【0014】脂肪族ポリエステルに所定のポリオレフィ
ン系ポリマーを2〜25%ブレンドすることによって、系
全体の溶融粘度が低下するので1.0kg/cm2以下の低圧エ
アーの比較的弱い力でもポリマー流の細化繊維化が可能
となる。本発明において熱形態安定性のよい不織布が得
られる理由としては、ポリオレフィンが脂肪族ポリエス
テルの連続海相中に微細な島成分として分散した海島状
の混合形態となり、それぞれが別々に適度に結晶化する
ため、加熱によってそれぞれの非晶分子が移動して収縮
しようとしても、この結晶部分が分子移動を抑える拘束
点となるため熱収縮が小さく抑えられたメルトブローン
不織布を得ることが出来るものと推定される。これらの
メルトブローン不織布繊維の示差熱分析を行うと脂肪族
ポリエステルが単一成分系である場合には脂肪族ポリエ
ステルとオレフィン系ポリマー両者の結晶融解ピークが
見られる。しかし、ポリオレフィン系ポリマーのブレン
ド率が小さすぎると上記系全体の溶融粘度が十分に低下
せず、低圧エアーの弱い力では十分細化繊維化しにくく
なると同時に、エアー量を相当大きくしても脂肪族ポリ
エステルの配向結晶化が進みにくくなり、熱収縮率は小
さいものの熱カレンダー処理などでガラス転移点以上で
熱処理した時には繊維間に膠着が起こり、不織布はペー
パーライクな粗硬な風合いとなってしまう。エアー量を
更に大きくすることはウエブ中繊維の飛散が生じ、安定
した捕集が困難となる。これらの点からポリオレフィン
系ポリマーのブレンド率の下限は2%が限界である。一
方、ポリオレフィン系ポリマーの混合率が大きくなる
と、脂肪族ポリエステル中にポリオレフィン系ポリマー
を均一に微分散させることが困難となるため、通常のブ
レンド紡糸においてみられるのと同様に曳糸性が低下
し、細化不良となって糸切れを生じ安定にメルトブロー
ン不織布を得ることが困難となる。この点からポリオレ
フィン系ポリマーのブレンド率は25重量%以下でなけれ
ばならず、好ましくは20重量%以下である。
ン系ポリマーを2〜25%ブレンドすることによって、系
全体の溶融粘度が低下するので1.0kg/cm2以下の低圧エ
アーの比較的弱い力でもポリマー流の細化繊維化が可能
となる。本発明において熱形態安定性のよい不織布が得
られる理由としては、ポリオレフィンが脂肪族ポリエス
テルの連続海相中に微細な島成分として分散した海島状
の混合形態となり、それぞれが別々に適度に結晶化する
ため、加熱によってそれぞれの非晶分子が移動して収縮
しようとしても、この結晶部分が分子移動を抑える拘束
点となるため熱収縮が小さく抑えられたメルトブローン
不織布を得ることが出来るものと推定される。これらの
メルトブローン不織布繊維の示差熱分析を行うと脂肪族
ポリエステルが単一成分系である場合には脂肪族ポリエ
ステルとオレフィン系ポリマー両者の結晶融解ピークが
見られる。しかし、ポリオレフィン系ポリマーのブレン
ド率が小さすぎると上記系全体の溶融粘度が十分に低下
せず、低圧エアーの弱い力では十分細化繊維化しにくく
なると同時に、エアー量を相当大きくしても脂肪族ポリ
エステルの配向結晶化が進みにくくなり、熱収縮率は小
さいものの熱カレンダー処理などでガラス転移点以上で
熱処理した時には繊維間に膠着が起こり、不織布はペー
パーライクな粗硬な風合いとなってしまう。エアー量を
更に大きくすることはウエブ中繊維の飛散が生じ、安定
した捕集が困難となる。これらの点からポリオレフィン
系ポリマーのブレンド率の下限は2%が限界である。一
方、ポリオレフィン系ポリマーの混合率が大きくなる
と、脂肪族ポリエステル中にポリオレフィン系ポリマー
を均一に微分散させることが困難となるため、通常のブ
レンド紡糸においてみられるのと同様に曳糸性が低下
し、細化不良となって糸切れを生じ安定にメルトブロー
ン不織布を得ることが困難となる。この点からポリオレ
フィン系ポリマーのブレンド率は25重量%以下でなけれ
ばならず、好ましくは20重量%以下である。
【0015】脂肪族ポリエステルとポリオレフィン系ポ
リマーの混合状態が不均一で脂肪族ポリエステル中にポ
リオレフィン系ポリマーが大きな塊状で存在すると、い
わゆる細化不良によるショットを生じ易く安定なメルト
ブローンが行えなくなるため、脂肪族ポリエステル中に
ポリオレフィン系ポリマーをほぼ均一に微分散させるこ
とが必要である。混合方法は脂肪族ポリエステル中にポ
リオレフィン系ポリマーをほぼ均一に微分散させられる
方法であればどのような方法であっても構わないが、方
法の簡便さ、容易さ、混合の均一性の点から溶融前にペ
レット状で混合し溶融混練するか、混練したものを更に
ペレット化して用いることが好ましい。このような方法
では特別な装置を必要とせず、従来の単一成分用のメル
トブローン装置をそのまま使用することができるため、
装置面においても有利である。
リマーの混合状態が不均一で脂肪族ポリエステル中にポ
リオレフィン系ポリマーが大きな塊状で存在すると、い
わゆる細化不良によるショットを生じ易く安定なメルト
ブローンが行えなくなるため、脂肪族ポリエステル中に
ポリオレフィン系ポリマーをほぼ均一に微分散させるこ
とが必要である。混合方法は脂肪族ポリエステル中にポ
リオレフィン系ポリマーをほぼ均一に微分散させられる
方法であればどのような方法であっても構わないが、方
法の簡便さ、容易さ、混合の均一性の点から溶融前にペ
レット状で混合し溶融混練するか、混練したものを更に
ペレット化して用いることが好ましい。このような方法
では特別な装置を必要とせず、従来の単一成分用のメル
トブローン装置をそのまま使用することができるため、
装置面においても有利である。
【0016】本発明の方法を実施するための紡糸ヘッド
は、エアー吹き出し用のスリットを狭くするなどの特別
な改良を施すことは必要なく、従来から用いられている
一般的なものを用いて行うことができる。
は、エアー吹き出し用のスリットを狭くするなどの特別
な改良を施すことは必要なく、従来から用いられている
一般的なものを用いて行うことができる。
【0017】本発明の方法によれば、混合ポリマーの溶
融粘度が十分低下するため、1.0kg/cm2以下の低圧エア
ーでブローンすることにより単孔吐出量は0.2g/分以
上1.0g/分以下の高吐出量範囲で安定にメルトブロー
ンを行うことが出来る。吐出量をある程度低下させても
安定に紡糸は出来るが生産効率が低くなる。一方、単孔
吐出量を1.0g/分より大きくすると低圧エアーでは細
化繊維化が進みにくく、十分に進細化繊維化するために
はエアー量を大きくする必要がある。この場合、エアー
量を大きくし過ぎると前記の問題を生じ、生産が不安定
となりやすい。また、エアー圧は0.1kg/cm2以上である
ことが好ましく、これより低いと細化繊維化が十分進ま
ない。
融粘度が十分低下するため、1.0kg/cm2以下の低圧エア
ーでブローンすることにより単孔吐出量は0.2g/分以
上1.0g/分以下の高吐出量範囲で安定にメルトブロー
ンを行うことが出来る。吐出量をある程度低下させても
安定に紡糸は出来るが生産効率が低くなる。一方、単孔
吐出量を1.0g/分より大きくすると低圧エアーでは細
化繊維化が進みにくく、十分に進細化繊維化するために
はエアー量を大きくする必要がある。この場合、エアー
量を大きくし過ぎると前記の問題を生じ、生産が不安定
となりやすい。また、エアー圧は0.1kg/cm2以上である
ことが好ましく、これより低いと細化繊維化が十分進ま
ない。
【0018】ポリマーを溶融する温度や紡糸口金部の温
度は、ポリマーの劣化などの点から目的を満たす範囲で
低いことが好ましく、紡糸口金部における系全体の溶融
粘度が200〜500ポイズとなるような温度範囲が選ばれ
る。
度は、ポリマーの劣化などの点から目的を満たす範囲で
低いことが好ましく、紡糸口金部における系全体の溶融
粘度が200〜500ポイズとなるような温度範囲が選ばれ
る。
【0019】このようにして得られるメルトブローンウ
エブの平均繊維径は、単孔吐出量、エアー圧や紡糸口金
温度等によっても異なるが、通常10μ以下であり、平均
繊維径1〜3μの結晶化した極細繊維ウエブが安定に製
造出来る。このメルトブローンウエブは脂肪族ポリエス
テル繊維が適度に結晶化しているため、加熱しても殆ど
収縮せず、80℃の熱風中で2分間フリー熱処理したとき
の乾熱収縮率(面積収縮率)が通常10%以下である。
エブの平均繊維径は、単孔吐出量、エアー圧や紡糸口金
温度等によっても異なるが、通常10μ以下であり、平均
繊維径1〜3μの結晶化した極細繊維ウエブが安定に製
造出来る。このメルトブローンウエブは脂肪族ポリエス
テル繊維が適度に結晶化しているため、加熱しても殆ど
収縮せず、80℃の熱風中で2分間フリー熱処理したとき
の乾熱収縮率(面積収縮率)が通常10%以下である。
【0020】
【実施例】次に本発明をより具体的に説明するために以
下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。なお、本実施例中、部また
は%は特に断りのない限り重量に関するものである。
下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。なお、本実施例中、部また
は%は特に断りのない限り重量に関するものである。
【0021】実施例1、比較例1〜2 数平均分子量30,000のポリカプロラクトンポリマーに対
してメルトインデックスが200のポリプロピレンポリマ
ーを表1の混合率でペレット状でブレンドしたものをそ
れぞれ押出機で220℃で加熱溶融後、0.3mmφのオリフイ
スが2001穴1mmピツチで1列に配列されたダイ巾2000mm
のメルトブローンノズルから吐出し、スリット巾1mmの
エアースリツトから加熱エアーを噴射して細化された繊
維をその下方を走行する金網ベルトコンベア上に捕集し
てメルトブローンウエブを採取した。このときのメルト
ブローン条件及びメルトブローンウエブの80℃における
乾熱面積収縮率及びこのウエブを圧着面積15%、100℃
のエンボスカレンダーで接着処理した後の強伸度を表1
に示した。
してメルトインデックスが200のポリプロピレンポリマ
ーを表1の混合率でペレット状でブレンドしたものをそ
れぞれ押出機で220℃で加熱溶融後、0.3mmφのオリフイ
スが2001穴1mmピツチで1列に配列されたダイ巾2000mm
のメルトブローンノズルから吐出し、スリット巾1mmの
エアースリツトから加熱エアーを噴射して細化された繊
維をその下方を走行する金網ベルトコンベア上に捕集し
てメルトブローンウエブを採取した。このときのメルト
ブローン条件及びメルトブローンウエブの80℃における
乾熱面積収縮率及びこのウエブを圧着面積15%、100℃
のエンボスカレンダーで接着処理した後の強伸度を表1
に示した。
【0022】
【表1】 *ポリマーがノズルを通過する部分で測定したもの
【0023】表1からも分かるように、PPをブレンド
しない場合には1.0kg/cm2以下のエアー圧では満足出来
る物性の不織布を得ることは困難である。それに反して
本発明によれば、寸法安定性と必要な強力をもったメル
トブローン不織布を得ることが出来る。なお、本発明範
囲の中でもブレンド率が小さくなるほど必要エアー量は
大きくなり、生産性、工程安定性も低下してくる。
しない場合には1.0kg/cm2以下のエアー圧では満足出来
る物性の不織布を得ることは困難である。それに反して
本発明によれば、寸法安定性と必要な強力をもったメル
トブローン不織布を得ることが出来る。なお、本発明範
囲の中でもブレンド率が小さくなるほど必要エアー量は
大きくなり、生産性、工程安定性も低下してくる。
【0024】実施例2、比較例3 ブタンジオールとコハク酸から合成された数平均分子量
約50,000の脂肪族ポリエステルにポリプロピレンポリマ
ーを0%及び10%添加して実施例1と同様にしてメルト
ブローン不織布を得た。ポリプロピレンポリマーを10%
添加したものは十分な強度を有していたが、ポリプロピ
レンポリマーを添加しなかったものはエンボスカレンダ
ー処理により大きく収縮し、ペーパーライクとなり不織
布として使用できるものではなかった。
約50,000の脂肪族ポリエステルにポリプロピレンポリマ
ーを0%及び10%添加して実施例1と同様にしてメルト
ブローン不織布を得た。ポリプロピレンポリマーを10%
添加したものは十分な強度を有していたが、ポリプロピ
レンポリマーを添加しなかったものはエンボスカレンダ
ー処理により大きく収縮し、ペーパーライクとなり不織
布として使用できるものではなかった。
【0025】
【発明の効果】本発明によって寸法安定性、強度、ヒー
トシール性、生分解性良好な風合いをもったメルトブロ
ーン不織布を、安定した生産性で低コストで得ることが
可能となり、得られる不織布は包装材料や日用雑貨など
の用途に有効に利用される。本発明の不織布は土中に放
置した場合生分解され、また、燃やした場合にも分子中
にベンゼン環を含まないため有害ガスの発生が少なく環
境に対してクリーンな素材である。
トシール性、生分解性良好な風合いをもったメルトブロ
ーン不織布を、安定した生産性で低コストで得ることが
可能となり、得られる不織布は包装材料や日用雑貨など
の用途に有効に利用される。本発明の不織布は土中に放
置した場合生分解され、また、燃やした場合にも分子中
にベンゼン環を含まないため有害ガスの発生が少なく環
境に対してクリーンな素材である。
Claims (2)
- 【請求項1】 脂肪族ポリエステル75〜98重量%とポリ
オレフィン系ポリマー25〜2重量%の混合ポリマーから
なる脂肪族ポリエステル系メルトブローン不織布。 - 【請求項2】 脂肪族ポリエステル75〜98重量%とポリ
オレフィン系ポリマー25〜2重量%の混合ポリマーを、
噴射エアー圧力0.1kg/cm2以上1.0kg/cm2以下の条件で
メルトブローンすることを特徴とする脂肪族ポリエステ
ル系メルトブローン不織布の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5031901A JPH06248551A (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 脂肪族ポリエステル系メルトブローン不織布とその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5031901A JPH06248551A (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 脂肪族ポリエステル系メルトブローン不織布とその製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06248551A true JPH06248551A (ja) | 1994-09-06 |
Family
ID=12343914
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5031901A Pending JPH06248551A (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 脂肪族ポリエステル系メルトブローン不織布とその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06248551A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06285112A (ja) * | 1993-03-30 | 1994-10-11 | Showa Highpolymer Co Ltd | 生分解性使い捨ておむつ |
| WO1995033874A1 (en) * | 1994-06-03 | 1995-12-14 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | Degradable multilayer melt blown microfibers |
| WO1998029585A3 (en) * | 1996-12-31 | 1998-08-13 | Kimberly Clark Co | Multicomponent fiber |
| US6322604B1 (en) | 1999-07-22 | 2001-11-27 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc | Filtration media and articles incorporating the same |
| JP2007197857A (ja) * | 2006-01-25 | 2007-08-09 | Kuraray Co Ltd | ポリ乳酸組成物製の繊維からなる不織布 |
| CN102753745A (zh) * | 2009-12-17 | 2012-10-24 | 3M创新有限公司 | 尺寸稳定的非织造纤维幅材、熔喷细旦纤维及其制备和使用方法 |
| EP2512802A4 (en) * | 2009-12-17 | 2013-09-18 | 3M Innovative Properties Co | DIMENSIONALLY STABLE FIBROUS NON-WOVEN FABRICS AND METHODS FOR THEIR MANUFACTURE AND USE |
| US8932704B2 (en) | 2010-02-23 | 2015-01-13 | 3M Innovative Properties Company | Dimensionally stable nonwoven fibrous webs and methods of making and using the same |
| CN105483935A (zh) * | 2015-12-15 | 2016-04-13 | 苏州贝多环保技术有限公司 | 一种吸油棉的制备方法 |
-
1993
- 1993-02-22 JP JP5031901A patent/JPH06248551A/ja active Pending
Cited By (15)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06285112A (ja) * | 1993-03-30 | 1994-10-11 | Showa Highpolymer Co Ltd | 生分解性使い捨ておむつ |
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| EP2513365A4 (en) * | 2009-12-17 | 2013-09-18 | 3M Innovative Properties Co | DIMENSION-STABLE FIBER-NETS, MELT-BLOWN FIBER-FIBERS, AND METHOD FOR THEIR PRODUCTION AND USE |
| US8721943B2 (en) | 2009-12-17 | 2014-05-13 | 3M Innovative Properties Company | Process of making dimensionally stable nonwoven fibrous webs |
| US9194065B2 (en) | 2009-12-17 | 2015-11-24 | 3M Innovative Properties Company | Dimensionally stable nonwoven fibrous webs and methods of making and using the same |
| CN105274733A (zh) * | 2009-12-17 | 2016-01-27 | 3M创新有限公司 | 尺寸稳定的非织造纤维幅材及其制造和使用方法 |
| US9416485B2 (en) | 2009-12-17 | 2016-08-16 | 3M Innovative Properties Company | Process of making dimensionally stable nonwoven fibrous webs |
| US8932704B2 (en) | 2010-02-23 | 2015-01-13 | 3M Innovative Properties Company | Dimensionally stable nonwoven fibrous webs and methods of making and using the same |
| CN105483935A (zh) * | 2015-12-15 | 2016-04-13 | 苏州贝多环保技术有限公司 | 一种吸油棉的制备方法 |
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