JPH06250128A - 染色プラスチックレンズ及びその製造方法 - Google Patents

染色プラスチックレンズ及びその製造方法

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JPH06250128A
JPH06250128A JP5038414A JP3841493A JPH06250128A JP H06250128 A JPH06250128 A JP H06250128A JP 5038414 A JP5038414 A JP 5038414A JP 3841493 A JP3841493 A JP 3841493A JP H06250128 A JPH06250128 A JP H06250128A
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plastic lens
lens
absorption
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Masayasu Nakanishi
正泰 中西
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Abstract

(57)【要約】 【目的】700nmより長い波長光線を減光することが
できる染色プラスチックレンズを提供する。 【構成】染色プラスチックレンズの表面から均一な深さ
の範囲に、700nm以上の長波長側に吸収を持つ物質
を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、700nmより長い長
波長光線を減光したファッション的及びサングラス的に
染色された眼鏡用プラスチックレンズに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、スポーツ用・サングラス用・ファ
ッション用として、高濃度に染色された眼鏡用プラスチ
ックレンズの需要が増えている。
【0003】このような眼鏡用プラスチックレンズは、
従来、分散染料を溶解した温水浴中に浸漬することによ
り作成される。しかしながら、プラスチックレンズの染
色に用いられる分散染料を用いる方法では、比較的長波
長側に吸収を持つ特殊な分散染料を選んでも、例えば、
特開平2−171716号公報、特開平4−10921
5号公報で示されるように、700nmより長波長側は
ほとんど減光されていない。
【0004】また、別な方法として、特開平2−934
22号公報に示されるように、眼鏡用プラスチックレン
ズ上に近赤外線の反射防止コートを施して減光する方法
がある。しかしながら、この方法は、800nm以上の
長波長側を減光するもので、可視光の700〜780n
mはほとんど減光されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現状の高濃度に染色さ
れたレンズは、特定な分散染料を用いることにより、7
00nmより短波長側の可視光は減光しているが、それ
以上の長波長側の光はほとんど減光されていない。他
方、瞳孔径は、555nmをピークとする視感度透過率
の強さにより調節される。それ故、高濃度レンズを装用
した場合、瞳孔径が非装用時に比べ大きく開き、網膜上
に達する700nm以上の光線透過量が増大する。その
結果、可視光の長波長側(700〜780nm)が多量
に存在し、見えが悪くなり、さらには、網膜火傷を起こ
す可能性がある。
【0006】また、高濃度プラスチックレンズは、光源
により色調が変わって見えるという演色性が悪いという
問題がある。これを解決する手段として、特開平4−1
09215号公報では、650〜700nmを吸収する
染料を用いる方法が示されている。しかし、これでは、
可視域(380〜780nm)の長波長側での吸収が不
十分であり、演色性が十分に解決されていない。
【0007】一方、反射防止コートによる方法では、可
視波長域が減光されていないため、効果が乏しい。その
上、この方法では、コストが非常に割高になり、さら
に、コート膜強度が通常の反射防止コート品より劣ると
いう欠点もある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、レンズ表面から均一な深さの範囲に、7
00nm以上の長波長側に吸収を持つ物質を含有するこ
とを特徴とする染色プラスチックレンズを提供する。す
なわち、本発明にかかる染色プラスチックレンズにおい
ては、プラスチックレンズ表面から700nm以上の長
波長側に吸収を持つ物質が浸透して、表面全体にわたっ
て均一な深さに該物質が存在する表面層が形成されてな
るものである。
【0009】700nm以上の長波長側に吸収を持つ物
質の例としては、次のようなものを挙げられる。 (1)無機顔料 カーボンブラック (2)有機顔料 ピグメントグリーン7、ピグメントグリーン36、ピグ
メントグリーン41 (3)油溶性染料 ソルベントグリーン26、ソルベントグリーン28、ソ
ルベントグリーン20 (4)ロイコ系染料 (5)アントラキノン系染料 (6)カルボシアニン系染料 (7)シアニン系染料 (8)アミニウム系化合物 (9)ポリメチン系化合物 (10)ジイモニウム系化合物 しかし、無機顔料や有機顔料は、粒子径が大きかった
り、屈折率がレンズの材質とは異なったりするため、散
乱が生じ易いばかりでなく、プラスチックレンズの表面
から浸透させることができない。(3)〜(10)の物質
の中では、好ましくは、レンズあるいはコート樹脂に完
全溶解する油溶性染料等染料系の物質が良い。
【0010】長波長吸収物質を含有させることが可能な
プラスチックレンズの材質の例としては、次のようなも
のがある。 (1)アリル系樹脂 アリルジグリコールカーボネート及びその共重合体、ジ
アリルフタレート及びその共重合体 (2)フマル酸系樹脂 ベンジルフマレート共重合体 (3)ポリウレタン系樹脂 (4)スチレン系樹脂 (5)ポリカーボネート系樹脂 (6)ポリメチルアクリレート系樹脂 (7)繊維素系樹脂 セルロースプロピオネート 長波長吸収物質をプラスチックレンズ中に含有させる方
法としては、次のような方法が考えられる。
【0011】(1)レンズの原料となるモノマーあるい
はポリマー中に長波長吸収物質を混合して成形する方法 (2)長波長吸収物質を混合した膜をレンズに被覆する
方法 (3)レンズの表面に長波長吸収物質を含浸させる方法 (4)レンズ中に長波長吸収物質を含む膜をはさむ方法 しかし、(1)の方法では、眼鏡レンズの場合レンズの
厚みが中心部と周辺部では異なるので、中心と周辺では
着色度合いが違うという問題点を生じる。また、眼鏡レ
ンズの着色は少量多品種生産となるため、モノマー自体
を着色する方法は、経済的に不利な方法である。
【0012】(2)の表面被覆の方法の場合、眼鏡レン
ズとして必要な表面硬度を得るために、被覆コーティン
グ液はハードコート液中に長波長吸収物質を添加したも
のを用い、プラスチックレンズの表面硬化処理と兼ねる
のが合理的である。ハードコート液としては、シリコー
ン系、メラミン系、アクリル系等の液があり、上述した
ような長波長吸収剤を溶解あるいは分散して添加する。
この液を、ディッピング法・スプレー法・スピンコーテ
ィング法等によりレンズに塗布し、ついで熱・光等によ
り硬化することにより作成される。しかしながら、この
方法では、十分な長波長吸収度を得ようとすると、膜の
散乱を生じ易くなるという欠点を有する。
【0013】また、(4)の方法は、特殊な専用レンズ
の製造となるため、コスト的に不利であるのは当業者に
は容易に推定できる。
【0014】一方、(3)の方法としての加熱浸透法
は、長波長吸収物質をレンズの表面に浸透させる方法で
ある。この方法においては、既存のいろいろなレンズ素
材に加工できるため、少量多品種生産が可能であり、コ
スト的にも有利である。
【0015】浸透させる方法としては、長波長吸収物質
を含む溶液にレンズを接触させ、これを加熱することに
より、長波長吸収物質をレンズ中に移動させる溶剤染色
方法がある。また、別方法として長波長吸収物質を含む
樹脂コーティング液をレンズに被覆し、これを加熱する
ことにより、長波長吸収物質をレンズ中に移動させる転
写染色方法もある。
【0016】本発明にかかる染色プラスチックレンズの
製造は、700nm以上の長波長側に吸収を持つ物質の
プラスチックレンズ表面への浸透は、該物質を含む溶液
にプラスチックレンズの表面を接触させた状態で加熱す
る方法である溶剤染色法、あるいは700nm以上の長
波長側に吸収を持つ物質を含む樹脂コーティング液をプ
ラスチックレンズの表面に被覆した状態で加熱し、該物
質をプラスチックレンズ表面から均一な深さの範囲に浸
透せしめた後、前記樹脂コーティング液より形成される
樹脂膜を除去する方法である転写染色法により行うのが
適切である。
【0017】プラスチックレンズへの染色は、上記70
0nm以上の長波長側に吸収を持つ物質のプラスチック
レンズ表面への浸透の後に、あるいは浸透の際同時に行
うことができる。
【0018】すなわち、本発明にかかる染色プラスチッ
クレンズは、次の(1)〜(4)の方法によって製造す
ることができる。
【0019】(1)700nm以上の長波長側に吸収を
持つ物質を含む溶液にプラスチックレンズの表面を接触
させた状態で加熱して、前記物質をプラスチックレンズ
の表面から均一な深さの範囲に浸透せしめた後、該プラ
スチックレンズに染色処理を施す。
【0020】(2)700nm以上の長波長側に吸収を
持つ物質を含む樹脂コーティング液をプラスチックレン
ズの表面に被覆した状態で加熱し、前記物質をプラスチ
ックレンズの表面から均一な深さの範囲に浸透せしめた
後、前記樹脂コーティング液より形成される樹脂膜を除
去し、しかる後、該プラスチックレンズに染色処理を施
す。
【0021】(3)700nm以上の長波長側に吸収を
持つ物質及びプラスチックレンズ染色剤を含む溶液にプ
ラスチックレンズの表面を接触させた状態で加熱して、
前記物質並びに前記染色剤をプラスチックレンズの表面
から均一な深さの範囲に浸透せしめることにより、前記
物質の浸透と染色を同時に行う。
【0022】(4)700nm以上の長波長側に吸収を
持つ物質及びプラスチックレンズ染色剤を含む樹脂コー
ティング液をプラスチックレンズの表面に被覆した状態
で加熱し、前記物質並びに前記染色剤をプラスチックレ
ンズの表面から均一な深さの範囲に浸透せしめた後、前
記樹脂コーティング液より形成される樹脂膜を除去する
ことにより、前記物質の転写浸透と染色を同時に行う。
【0023】溶剤染色法、転写染色法において使用可能
な700nm以上の長波長側に吸収を持つ物質は、前記
した(1)〜(10)の物質の内、無機顔料と有機顔料を
除く(3)〜(10)の物質であり、特に好ましいのは、
油溶性染料とアントラキノン系染料である。入手の容易
な染料の商品名を挙げると、次のようなものがある。
【0024】アントラキノン系染料として、三井東圧染
料(株)製,SIR−114,HM−1076,HM−
1084,HM−1140,HM−1225,KIR−
101、日本化薬(株)製, kayasorb IR−750、
住友化学(株)製NIR−750 フタロシアニン系染料として、三井東圧染料(株)製,
SIR−103,KIR−103 アミニウム系化合物として、日本化薬(株)製, kayas
orb IRG−002,IRG−003 ポリメチン系化合物として、日本化薬(株)製, kayas
orb IRG−820、ジイモニウム系化合物として、日
本化薬(株)製, kayasorb IRG−022,IRG−
023 シアニン系化合物として、日本化薬(株)製, kayasor
b CY−2,CY−4,CY−9,CY−20 カルボシアニンとして次の化合物がある。
【0025】・3,3′−Diethylthiadicarbocyanine
lodide(DTDC) ・3,3′−Diethyloxatricarbocyanine lodide(DT
DC) ・1,1′,3,3,3′,3′−Hexamethyl−4,
4′,5,5′−dibenzo−2,2′−indotricarbocya
nine Perchlorate ・1,1′,3,3,3′,3′−Hexamethylindotric
arbocyanine Perchlorate ・1,1′,3,3,3′,3′−Hexamethylindotric
arbocyanine Lodide(HITC) ・3,3′−Diethylthiatricarbocyanine lodide (D
TTC) ・3,3′−Diethylthiatricarbocyanine Perchlorate これらの700nm以上の長波長側に吸収を持つ物質
は、溶剤または樹脂液に対して10%以下、望ましく
は、0.1〜1.0%程度配合される。
【0026】溶剤染色法で使用される溶剤としては、長
波長物質の溶解度パラメーターやプラスチックレンズに
対する侵食性等を考慮して適宜選択され、単独或いは混
合して用いられる。
【0027】使用可能な溶剤の例としては、水、エタノ
ール・プロピレングリコール・ポリエチレングリコール
・ポリプロピレングリコール・ステアリルアルコール・
グリセリン等アルコール系溶剤、オクタン・ドデカン・
ミネラルスピリット・灯油・テレピン油等炭化水素系溶
剤、塩化メチレン・トリクロロエチレン・テトラクロル
エチレン・トリクロロトリフルオロエタン・テトラクロ
ロジフルオロエタン・ヘキサフルオロイソプロパノール
・トリフルオロエチルメタクリレート・ビス(トリフル
オロメチル)ベンゼン・パーフルオロカーボン等ハロゲ
ン化炭化水素、テトラハイドロフラン・ポリオキシアル
キレンエーテル等エーテル系溶剤、乳酸ブチル等エステ
ル系溶剤がある。
【0028】加熱浸透条件は、レンズの材質・長波長吸
収物質の種類によって異なるが、通常、加熱温度は50
℃〜200℃で、加熱時間は1分〜10時間である。溶
剤の沸点が加熱温度より高い場合は、加圧染色すること
もできる。
【0029】一方、転写染色法で使用されるコーティン
グ用樹脂としては、セルロースアセテート・セルロース
プピオネート等セルロース系樹脂、ポリビニルブチラー
ル等アセタール系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹
脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン
系樹脂等があり、単独或いは混合して用いられる。これ
を長波長吸収物質とともに適宜な溶剤に溶解し、コーテ
ィング液とする。レンズへの被覆は、スプレー塗り・浸
漬塗り・スピンコーティング・流し塗り等によって行わ
れる。
【0030】加熱浸透は、レンズの材質・長波長物質に
よって異なるが、通常、80℃〜200℃で2分〜10
時間の条件で行われる。
【0031】加熱浸透後、樹脂膜は、アセトン・塩化メ
チレン等の溶剤により、手拭き・超音波洗浄等により除
去される。
【0032】溶剤染色法及び転写染色法の何れの方法に
おいても、浸透時には、必要に応じて長波長吸収物質の
他に、界面活性剤・PH調製剤・酸化防止剤等が添加す
ることができる。さらに、染料・紫外線吸収剤等を加え
ることにより、染色及び紫外線カットを同時に加工する
ことが可能である。特に、アントラキノン系近赤外線吸
収剤とトリアゾール系紫外線吸収剤を混合した場合は、
両者の吸収能が増大する。
【0033】プラスチックレンズへの700nm以上の
長波長側に吸収を持つ物質の浸透及び染色は、レンズの
片面に行ってもよいし、両面に行ってもよい。上記70
0nm以上の長波長側に吸収を持つ物質並びに染料のレ
ンズ表面への浸透の深さは、数百ミクロン程度であり、
この浸透の深さは、レンズの厚みの最も薄い箇所の数分
の1から数十分の1程度である。
【0034】
【作用】本発明においては、既に、成形されたプラスチ
ックレンズの表面から700nm以上の長波長側に吸収
を持つ物質を浸透させるものであるため、レンズ各所の
厚みの差にかかわらず、表面全体に均一な深さに、70
0nm以上の長波長側に吸収を持つ物質が存在する表面
層が形成され、レンズ表面全体に均一な減光効果が得ら
れる。また、レンズへの染色は、700nm以上の長波
長側に吸収を持つ物質の浸透の後、あるいは浸透と同時
に、行うことができ、染色もレンズ各所の厚みの差にか
かわらず、表面全体にわたって均一な深さの範囲になさ
れる。このため、レンズの中心、周辺での着色度合いが
異なることがなく、可視域全体にわたって均一な減光が
可能である。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0036】<実施例1>アントラキノン系近赤外線吸
収剤IR−750(日本化薬(株)製)1gをジメチル
シリコーンオイル500gに溶解・分散させ、130℃
に加熱した。この溶液の中にアリルジグリコールカーボ
ネート製レンズを3時間浸漬した。その後、取り出し
て、レンズをアセトンで洗浄した。分光透過率を分光光
度計(日立製作所(株)製UV−365)で測定した結
果、このレンズの750nmでの透過率は65%だっ
た。
【0037】このレンズをニコンライト染色剤ブラウン
((株)ニコン製)を溶解した染色液中に浸漬し、92
℃で20分間染色した。視感度透過率は15%だった。
このレンズの分光透過率曲線を図1に実線で示す。
【0038】このレンズをサングラスに加工し、タング
ステン電球で2000Luxに照明された白板紙上に、
黒字のパイカサイズのアルファベット文字を5cm間隔
で、図2のように印刷したものを、観察した。各文字
は、鮮明に観察された。
【0039】<比較例1>長波長吸収物質を含有させな
いでニコンライト染色剤ブラウンでのみで染色したレン
ズで実施例1と同様に、文字を観察した。グレア感がか
なりあり、文字は不鮮明に観察された。
【0040】このレンズの分光透過率曲線を図1に破線
で示す。
【0041】<実施例2>フタロシアニン系赤外線吸収
剤SIR−103(三井東圧染料(株)製)1gをパー
フルオロカーボンフロリナートFC−40(住友スリー
エム(株)製)200gに溶解・分散させ150℃に加
熱した。この中に含硫ウレタン系レンズを攪拌しなが
ら、3時間浸漬した。
【0042】このレンズを下記の染色浴に92℃で30
分間浸漬し、ダークグリーン系の染色レンズを得た。こ
のレンズの視感度透過率は13%で、750nmの透過
率は75%であった。
【0043】 <染色浴組成> 染色剤ミケトンポリエステル イエロー MQ 1.2g (三井東圧染料(株)製) 同上 レッド MQ 0.2g 同上 ブルー MQ 1.1g 水 1リットル 界面活性剤レベノール WX 1.0g((株)花王製) <実施例3>3,3′−ジエチルオキサトリカルボシア
ニンヨウ素塩1gをヘキサフルオロイソプロパノール中
に溶解・分散した。この液をアリルジグリコールカーボ
ネート製レンズとともに密閉容器中に入れ、130℃で
6時間加熱した。アセトンで洗浄後、実施例2と同様に
染色し、ダークグリーンのレンズを作成した。このレン
ズの視感度透過率は11%で、750nmでの透過率は
81%であった。
【0044】<実施例4>ポリビニルブチラール3gと
アントラキノン系赤外線吸収剤IR−750 2gと油
溶性染料ダイアレジン(三菱化成(株)製)イエローF
0.02g、レッドA 0.005g、ブルーN
0.01gをジオキサン500gに溶解し、コーティン
グ液を作成した。これを浸漬塗りで含硫ウレタン系レン
ズに塗布し、150℃で3時間加熱した。加熱後、アセ
トンでコート膜を拭き取った。このレンズの視感度透過
率は10%で、750nmの透過率は42%であった。
【0045】<実施例5>アントラキノン系近赤外線吸
収剤IR−750 0.2g及びトリアゾール系紫外線
吸収剤(共同薬品(株)製)バイオソーブ580 0.
1g及び油溶性染料ダイアレジン(三菱化成(株)製)
イエローF 0.02g、レッドA 0.005g、ブ
ルーN 0.01g、ブルーH3G 0.01gを、5
00gのグリセリン中に分散させた。この浴を130℃
に攪拌しながら加熱し、この中にアリルジグリコールカ
ーボネート製のレンズを4時間浸漬した。このレンズの
視感度透過率は8%で、750nmの透過率は35%で
あった。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、700nmより長い波
長光線を減光することのできる染色プラスチックレンズ
が得られるので、高濃度に染色された眼鏡用プラスチッ
クレンズに本発明を適用すれば、可視域(380〜78
0nm)全体にわたって可視光を減光可能であり、網膜
火傷のおそれもなく、各色を鮮明に観察することができ
る。
【0047】また、本発明による染色レンズの製造方法
は、成形後のレンズに700nm以上の長波長側に吸収
を持つ物質の浸透と染色を施すので、既存のいろいろな
レンズ素材に加工できるため、少量多品種生産が可能で
あり、低価格化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び比較例1により製造されたレンズ
の分光透過率曲線を示すグラフである。
【図2】実施例1において解像鮮明度観察に用いた文字
配置図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】染色プラスチックレンズの表面から均一な
    深さの範囲に、700nm以上の長波長側に吸収を持つ
    物質を含有することを特徴とする染色プラスチックレン
    ズ。
  2. 【請求項2】700nm以上の長波長側に吸収を持つ物
    質を含む溶液にプラスチックレンズの表面を接触させた
    状態で加熱して前記物質をプラスチックレンズの表面か
    ら均一な深さの範囲に浸透せしめた後、該プラスチック
    レンズに染色処理を施すことを特徴とする請求項1記載
    の染色プラスチックレンズの製造方法。
  3. 【請求項3】700nm以上の長波長側に吸収を持つ物
    質を含む樹脂コーティング液をプラスチックレンズの表
    面に被覆した状態で加熱し、前記物質をプラスチックレ
    ンズの表面から均一な深さの範囲に転写浸透せしめた
    後、前記樹脂コーティング液より形成される樹脂膜を除
    去し、しかる後、該プラスチックレンズに染色処理を施
    すことを特徴とする請求項1記載の染色プラスチックレ
    ンズの製造方法。
  4. 【請求項4】700nm以上の長波長側に吸収を持つ物
    質及びプラスチックレンズ染色剤を含む溶液にプラスチ
    ックレンズの表面を接触させた状態で加熱し、前記物質
    並びに前記染色剤をプラスチックレンズの表面から均一
    な深さの範囲に浸透せしめると同時に染色処理を行うこ
    とを特徴とする請求項1記載の染色プラスチックレンズ
    の製造方法。
  5. 【請求項5】700nm以上の長波長側に吸収を持つ物
    質及びプラスチックレンズ染色剤を含む樹脂コーティン
    グ液をプラスチックレンズの表面に被覆した状態で加熱
    し、前記物質並びに前記染色剤をプラスチックレンズの
    表面から均一な深さの範囲に転写浸透せしめた後、前記
    樹脂コーティング液より形成される樹脂膜を除去するこ
    とを特徴とする請求項1記載の染色プラスチックレンズ
    の製造方法。
JP5038414A 1993-02-26 1993-02-26 染色プラスチックレンズ及びその製造方法 Withdrawn JPH06250128A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008281973A (ja) * 2007-04-13 2008-11-20 Taretsukusu Kogaku Kogyo Kk 赤外線吸収性眼鏡用レンズおよびその製造方法
US20130034419A1 (en) * 2010-04-20 2013-02-07 Koichiro Tsukane Construction machine

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