JPH06251640A - リッツ線 - Google Patents
リッツ線Info
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- JPH06251640A JPH06251640A JP3861493A JP3861493A JPH06251640A JP H06251640 A JPH06251640 A JP H06251640A JP 3861493 A JP3861493 A JP 3861493A JP 3861493 A JP3861493 A JP 3861493A JP H06251640 A JPH06251640 A JP H06251640A
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- Japan
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- wire
- twisting
- litz wire
- bundle
- wires
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 周波数増加による表皮効果や近接効果を抑制
し、交流抵抗を減少させ、トランスやチョークの巻線に
おける損失を低減できるリッツ線を提供する。 【構成】 複数の絶縁細線3を撚り合わせて子束線4と
する第1工程、その子束線4を複数本撚り合わせて親束
線6とする第2工程及びその親束線6を複数本合わせて
複々合撚線とする第3工程、必要に応じて、同様な撚り
工程を行う第4工程、第5工程…とさらに撚り合わせる
ことにより完成リッツ線7とする。これら全撚り合わせ
工程のうちの少なくとも1の工程の束線を円周上にのみ
配置し、中心に位置する束線が無い撚線構造とすること
で高周波領域における交流抵抗を大幅に抑える。また、
これら全撚り合せ工程のうち少なくとも1の工程の撚方
向がその他の工程の撚方向と異っている撚線構造とする
ことで、高周波領域における交流抵抗を大幅に抑える。
し、交流抵抗を減少させ、トランスやチョークの巻線に
おける損失を低減できるリッツ線を提供する。 【構成】 複数の絶縁細線3を撚り合わせて子束線4と
する第1工程、その子束線4を複数本撚り合わせて親束
線6とする第2工程及びその親束線6を複数本合わせて
複々合撚線とする第3工程、必要に応じて、同様な撚り
工程を行う第4工程、第5工程…とさらに撚り合わせる
ことにより完成リッツ線7とする。これら全撚り合わせ
工程のうちの少なくとも1の工程の束線を円周上にのみ
配置し、中心に位置する束線が無い撚線構造とすること
で高周波領域における交流抵抗を大幅に抑える。また、
これら全撚り合せ工程のうち少なくとも1の工程の撚方
向がその他の工程の撚方向と異っている撚線構造とする
ことで、高周波領域における交流抵抗を大幅に抑える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トランスやチョークの
巻線材、機器内の配線材等の高周波電線として用いられ
るリッツ線に関するものである。
巻線材、機器内の配線材等の高周波電線として用いられ
るリッツ線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりトランスやチョークの巻線材に
用いる高周波電線としては中心導体が銅、アルミ、鉄、
黄銅等の金属で、外皮がホルマールエナメル、ポリウレ
タンエナメル等の絶縁被膜で覆われた単線があり、また
同じく単線の欠点である高周波における線材の表皮効果
による交流抵抗の増加を抑制する目的で、線径0.02〜0.
5mm φの上記絶縁単線を複数本撚ったリッツ線がある。
用いる高周波電線としては中心導体が銅、アルミ、鉄、
黄銅等の金属で、外皮がホルマールエナメル、ポリウレ
タンエナメル等の絶縁被膜で覆われた単線があり、また
同じく単線の欠点である高周波における線材の表皮効果
による交流抵抗の増加を抑制する目的で、線径0.02〜0.
5mm φの上記絶縁単線を複数本撚ったリッツ線がある。
【0003】図9(a)には単線の構造,(b)には従
来のリッツ線の構造が示されている。同図において、1
は金属の導体、2は絶縁外皮、3は絶縁細線(単線)、
4は絶縁細線3を複数本撚合せてなる子束線、5はテフ
ロン等の絶縁繊維、6は子束線を複数本撚合せてなる親
束線、7は親束線を複数本撚合せてなるリッツ線であ
る。(a)の単線は直径0.02mmφ〜3.2mm φで絶縁外皮
2の材質がエナメルの単一線である。(b)のリッツ線
7は直径0.02mm〜φ0.5mm φの絶縁細線3を多数本撚り
合わせて子束線4とし、更にこの子束線4を複数本撚っ
て親束線6とし、更に親束線6を複数本撚合せたのちテ
フロン等の絶縁繊維5で被覆してなるリッツ線であり、
絶縁細線3の総本数は数百〜数千本に達する。
来のリッツ線の構造が示されている。同図において、1
は金属の導体、2は絶縁外皮、3は絶縁細線(単線)、
4は絶縁細線3を複数本撚合せてなる子束線、5はテフ
ロン等の絶縁繊維、6は子束線を複数本撚合せてなる親
束線、7は親束線を複数本撚合せてなるリッツ線であ
る。(a)の単線は直径0.02mmφ〜3.2mm φで絶縁外皮
2の材質がエナメルの単一線である。(b)のリッツ線
7は直径0.02mm〜φ0.5mm φの絶縁細線3を多数本撚り
合わせて子束線4とし、更にこの子束線4を複数本撚っ
て親束線6とし、更に親束線6を複数本撚合せたのちテ
フロン等の絶縁繊維5で被覆してなるリッツ線であり、
絶縁細線3の総本数は数百〜数千本に達する。
【0004】このようなリッツ線は複合撚リッツ線と呼
ばれ、これを製造する場合には、まず第1工程で3本以
上のエナメル線を撚合わせて子撚線として、次に第2工
程でその子撚線を複数本撚合せて複合撚線として、次に
第3工程でその複合撚線を複数本撚合わせて複々合撚線
として、更に必要に応じて第4工程、第5工程、…と撚
合せることにより完成撚線とする。これら各工程におけ
る撚方向については特に規定等はないが、製造上の都合
などにより、全工程の撚を全て同方向にする場合があ
る。
ばれ、これを製造する場合には、まず第1工程で3本以
上のエナメル線を撚合わせて子撚線として、次に第2工
程でその子撚線を複数本撚合せて複合撚線として、次に
第3工程でその複合撚線を複数本撚合わせて複々合撚線
として、更に必要に応じて第4工程、第5工程、…と撚
合せることにより完成撚線とする。これら各工程におけ
る撚方向については特に規定等はないが、製造上の都合
などにより、全工程の撚を全て同方向にする場合があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の線材を高周波で動作するトランスやチョーク等の巻
線材や高周波電流が流れる配線材として用いると、以下
のような問題が生じる。まず、図9(a)の単線構造で
は周波数が増加すると線材の表皮効果の影響が大きくな
り、交流抵抗が増大し、トランスやチョークの損失が増
加する。また、図9(b)のリッツ線構造では線材の表
皮効果による交流抵抗の増大は抑制されるが、周波数が
増加すると中心導体と回りの導体(束線)との近接効果
の影響で交流抵抗が大きくなり、やはりトランスやチョ
ークの損失の増加を招くことになる。
来の線材を高周波で動作するトランスやチョーク等の巻
線材や高周波電流が流れる配線材として用いると、以下
のような問題が生じる。まず、図9(a)の単線構造で
は周波数が増加すると線材の表皮効果の影響が大きくな
り、交流抵抗が増大し、トランスやチョークの損失が増
加する。また、図9(b)のリッツ線構造では線材の表
皮効果による交流抵抗の増大は抑制されるが、周波数が
増加すると中心導体と回りの導体(束線)との近接効果
の影響で交流抵抗が大きくなり、やはりトランスやチョ
ークの損失の増加を招くことになる。
【0006】表1、表2及び表3は図9(b)に示すリ
ッツ線の7本の各親束線6の交流抵抗例を示したもので
ある。表1は交流抵抗絶対値、表2は中心に位置する親
束線(中心導体)の各周波数における交流抵抗を100 と
したときの他の親束線の相対抵抗値、表3は各親束線の
1kHz の交流抵抗を100 としたときの各周波数における
相対抵抗値である。これらの測定に供したリッツ線は、
線径0.1mm φ、総本数1372(親束線7本/子束線7本/
28本)本、長さ2mのものである。表中において、中心
導体の周囲の導体は順にNo.1〜No.6としている。
ッツ線の7本の各親束線6の交流抵抗例を示したもので
ある。表1は交流抵抗絶対値、表2は中心に位置する親
束線(中心導体)の各周波数における交流抵抗を100 と
したときの他の親束線の相対抵抗値、表3は各親束線の
1kHz の交流抵抗を100 としたときの各周波数における
相対抵抗値である。これらの測定に供したリッツ線は、
線径0.1mm φ、総本数1372(親束線7本/子束線7本/
28本)本、長さ2mのものである。表中において、中心
導体の周囲の導体は順にNo.1〜No.6としている。
【0007】
【表1】
【0008】
【表2】
【0009】
【表3】
【0010】表1〜表3から判るように、中心導体(中
心親束線)以外の導体(親束線)の抵抗値のバラツキは
小さい。これに対して中心導体は他の導体より線長が短
いため、低周波において他の導体よりも抵抗が小さく、
また高周波においては他の導体からの近接効果により他
の導体よりも抵抗が大きい。
心親束線)以外の導体(親束線)の抵抗値のバラツキは
小さい。これに対して中心導体は他の導体より線長が短
いため、低周波において他の導体よりも抵抗が小さく、
また高周波においては他の導体からの近接効果により他
の導体よりも抵抗が大きい。
【0011】更に、中心導体を用いると以下の問題があ
る。即ち、表4は中心導体を基本親束線として各導体を
順次並列にしたときの各周波数における交流抵抗、ま
た、表5は中心導体以外の導体を基本親束線として各導
体を順次並列にしたときの交流抵抗を示したものであ
る。なお、最後の項には中心導体を並列にした交流抵抗
を合せて示す。これらの測定に供したリッツ線は、上記
のものと同じく線径0.1mmφ、総本数1372(親束線7本
/子束線7本/28本)、長さ2mのものである。ただ
し、ここでは、中心導体をNo.1とし、その周囲をNo.2〜
No.7としている。
る。即ち、表4は中心導体を基本親束線として各導体を
順次並列にしたときの各周波数における交流抵抗、ま
た、表5は中心導体以外の導体を基本親束線として各導
体を順次並列にしたときの交流抵抗を示したものであ
る。なお、最後の項には中心導体を並列にした交流抵抗
を合せて示す。これらの測定に供したリッツ線は、上記
のものと同じく線径0.1mmφ、総本数1372(親束線7本
/子束線7本/28本)、長さ2mのものである。ただ
し、ここでは、中心導体をNo.1とし、その周囲をNo.2〜
No.7としている。
【0012】
【表4】
【0013】
【表5】
【0014】表4及び表5から判るように、中心導体が
あると低い周波数では中心導体の抵抗が低いため、中心
導体が無い場合の測定結果である表4の値に比べて交流
抵抗が小さい。しかし、周波数が高くなると中心導体の
交流抵抗が他の導体に比べて高いためほとんど電流が流
れず、その結果中心導体以外を並列化した場合に比べて
交流抵抗が高くなる。したがって、図9(b)に示す構
造では、高周波において並列化によって抵抗を減少させ
ることが難しい。特に束線を子束線とし、子束線を複数
本束ねて親束線とし、さらに親束線を複数本束ねてリッ
ツ線としたような大電流を流す大口径のリッツ線では、
特に大きな問題となる。
あると低い周波数では中心導体の抵抗が低いため、中心
導体が無い場合の測定結果である表4の値に比べて交流
抵抗が小さい。しかし、周波数が高くなると中心導体の
交流抵抗が他の導体に比べて高いためほとんど電流が流
れず、その結果中心導体以外を並列化した場合に比べて
交流抵抗が高くなる。したがって、図9(b)に示す構
造では、高周波において並列化によって抵抗を減少させ
ることが難しい。特に束線を子束線とし、子束線を複数
本束ねて親束線とし、さらに親束線を複数本束ねてリッ
ツ線としたような大電流を流す大口径のリッツ線では、
特に大きな問題となる。
【0015】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、その目的は、周波数増加による表皮
効果や近接効果を抑制し、束線の並列化により交流抵抗
を減少させ、トランスやチョークの巻線における損失を
低減させると共に、外径を小形化できるリッツ線を提供
することにある。
されたものであり、その目的は、周波数増加による表皮
効果や近接効果を抑制し、束線の並列化により交流抵抗
を減少させ、トランスやチョークの巻線における損失を
低減させると共に、外径を小形化できるリッツ線を提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は、複数の束線を撚合せる工程を複数工程
経てなる複合撚リッツ線において、全撚り合せ工程のう
ち少なくとも1の撚合せ工程で前記束線を円周上にのみ
配置して撚合せることを特徴とするものである。 ま
た、第2の発明は、複数の撚合せ工程を経てなる複合撚
リッツ線において、全撚合せ工程のうちの少なくとも1
の工程における撚り方向がその他の工程の撚り方向と異
なっていることを特徴とするものである。
に第1の発明は、複数の束線を撚合せる工程を複数工程
経てなる複合撚リッツ線において、全撚り合せ工程のう
ち少なくとも1の撚合せ工程で前記束線を円周上にのみ
配置して撚合せることを特徴とするものである。 ま
た、第2の発明は、複数の撚合せ工程を経てなる複合撚
リッツ線において、全撚合せ工程のうちの少なくとも1
の工程における撚り方向がその他の工程の撚り方向と異
なっていることを特徴とするものである。
【0017】これら本発明のリッツ線において、最終撚
り合せ工程で撚り合わせられた複数の束線のそれぞれの
断面形状が扇形状になっていてもよい。
り合せ工程で撚り合わせられた複数の束線のそれぞれの
断面形状が扇形状になっていてもよい。
【0018】
【作用】上記第1の発明のリッツ線は、中心の子束線、
親束線が無いことによって、従来の同線径(同断面積)
の中心導体があるリッツ線に比べ、近接効果の影響を小
さくして交流抵抗の増加を抑制するとともに、中心に絶
縁芯があるリッツ線に比べ、外径を小さくできる。これ
により、トランスやチョークの巻線等に用いた場合に、
巻線における損失低減や、トランスやチョークの小形化
を可能にすることができる。
親束線が無いことによって、従来の同線径(同断面積)
の中心導体があるリッツ線に比べ、近接効果の影響を小
さくして交流抵抗の増加を抑制するとともに、中心に絶
縁芯があるリッツ線に比べ、外径を小さくできる。これ
により、トランスやチョークの巻線等に用いた場合に、
巻線における損失低減や、トランスやチョークの小形化
を可能にすることができる。
【0019】また、第2の発明のリッツ線は、複数ある
全撚合せ工程の撚方向が全て同一とならないようにした
ことにより、以下に述べる実施例に示す如く、全撚合せ
工程の撚方向を同一にしたものよりも高周波領域におけ
る交流抵抗を大幅に低減することができる。
全撚合せ工程の撚方向が全て同一とならないようにした
ことにより、以下に述べる実施例に示す如く、全撚合せ
工程の撚方向を同一にしたものよりも高周波領域におけ
る交流抵抗を大幅に低減することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳細に説
明する。
明する。
【0021】図1は本発明のリッツ線の第1実施例を示
す図である。同図において、1は導体、2は絶縁外皮、
3は絶縁細線、4は絶縁細線3を複数本撚合せてなる子
束線、5は絶縁繊維、6は子束線4を複数本撚合せてな
る親束線、7は親束線6を複数本撚合せてなるリッツ線
であり、符号は図9(b)中のものと対応させてある。
この実施例のリッツ線の構造は、導体1を絶縁外皮2で
覆って絶縁細線3を構成し、複数の絶縁細線3で子束線
4を構成し、複数の子束線4を円周上にのみ配置して撚
合せて親束線6とし、さらに複数の親束線6を円周上に
のみ配置して撚合せて、これに絶縁繊維5を巻いてリッ
ツ線7としたものである。
す図である。同図において、1は導体、2は絶縁外皮、
3は絶縁細線、4は絶縁細線3を複数本撚合せてなる子
束線、5は絶縁繊維、6は子束線4を複数本撚合せてな
る親束線、7は親束線6を複数本撚合せてなるリッツ線
であり、符号は図9(b)中のものと対応させてある。
この実施例のリッツ線の構造は、導体1を絶縁外皮2で
覆って絶縁細線3を構成し、複数の絶縁細線3で子束線
4を構成し、複数の子束線4を円周上にのみ配置して撚
合せて親束線6とし、さらに複数の親束線6を円周上に
のみ配置して撚合せて、これに絶縁繊維5を巻いてリッ
ツ線7としたものである。
【0022】なお、ここでは親束線6、子束線4は共に
6本撚り構成で示したが、撚り本数は、4本以上であれ
ば何本でもよく、親束線、子束線の撚り本数が異なって
もよい。また、絶縁細線3の総本数が少なく親束線6が
無く、子束線4のみを円周上に配置して撚ることでリッ
ツ線を構成しても、また、親束線のみ、子束線のみ、そ
れぞれの撚工程で中心束線を無くした円周構造でも同様
な効果が得られる。
6本撚り構成で示したが、撚り本数は、4本以上であれ
ば何本でもよく、親束線、子束線の撚り本数が異なって
もよい。また、絶縁細線3の総本数が少なく親束線6が
無く、子束線4のみを円周上に配置して撚ることでリッ
ツ線を構成しても、また、親束線のみ、子束線のみ、そ
れぞれの撚工程で中心束線を無くした円周構造でも同様
な効果が得られる。
【0023】図2は本発明のリッツ線の第2の実施例を
示す図である。ここで、1〜7は図1中の同符号のもの
と同様である。このリッツ線においては、絶縁細線3が
0.02〜0.5mm と細く、可撓性があるため、撚合せや絶縁
繊維5を巻くことによる締付力で圧縮され、親束線6は
リッツ線の中心を中心とする扇形の形状となり、子束線
4は各親束線の中心をとり囲む形状となる。
示す図である。ここで、1〜7は図1中の同符号のもの
と同様である。このリッツ線においては、絶縁細線3が
0.02〜0.5mm と細く、可撓性があるため、撚合せや絶縁
繊維5を巻くことによる締付力で圧縮され、親束線6は
リッツ線の中心を中心とする扇形の形状となり、子束線
4は各親束線の中心をとり囲む形状となる。
【0024】本発明の第1及び第2の実施例のリッツ線
は、それぞれの中心束線を無くして子束線や親束線を円
周上に配置して撚合せることにより、従来のように中心
導体があるリッツ線に比べて、中心導体と回りの導体間
とで生じる近接効果の影響を抑え、交流抵抗の増加を小
さくすることができる。また、中心導体と回りの導体の
交流抵抗の違いによって導体相互間に発生する循環電流
が減少し、交流抵抗の増加を小さくすることができる。
は、それぞれの中心束線を無くして子束線や親束線を円
周上に配置して撚合せることにより、従来のように中心
導体があるリッツ線に比べて、中心導体と回りの導体間
とで生じる近接効果の影響を抑え、交流抵抗の増加を小
さくすることができる。また、中心導体と回りの導体の
交流抵抗の違いによって導体相互間に発生する循環電流
が減少し、交流抵抗の増加を小さくすることができる。
【0025】図3はこのような本発明のリッツ線の交流
抵抗の増加抑制効果を、従来のリッツ線と対比して示し
たものである。同図において、(a)は従来構造のリッ
ツ線(0.1mm φ×n×7本撚×7本撚)、(b)は本発
明のリッツ線(0.1mm φ×n×6本撚×6本撚)の100k
Hzにおける交流抵抗特性である。ここでnは、最初に絶
縁細線を撚るときの本数であり正の整数である。同図に
は直流抵抗特性も合せて示されている。このグラフから
明らかなように、本発明のリッツ線の交流抵抗は、これ
と同一の外径寸法(絶縁細線線数が同一)の従来のリッ
ツ線より30%減となる。したがって、同一の交流抵抗と
した場合、本発明のリッツ線は絶縁細線の線数が少なく
できるので外径寸法が従来に比べ、約50%減にでき、約
25%の価格減ができる。第1及び第2の実施例では、6
本撚×6本撚で3工程の撚工程を経てなるリッツ線につ
いて示した。勿論、他の撚本数および撚工程でも同様な
効果が生じることはいうまでもない。
抵抗の増加抑制効果を、従来のリッツ線と対比して示し
たものである。同図において、(a)は従来構造のリッ
ツ線(0.1mm φ×n×7本撚×7本撚)、(b)は本発
明のリッツ線(0.1mm φ×n×6本撚×6本撚)の100k
Hzにおける交流抵抗特性である。ここでnは、最初に絶
縁細線を撚るときの本数であり正の整数である。同図に
は直流抵抗特性も合せて示されている。このグラフから
明らかなように、本発明のリッツ線の交流抵抗は、これ
と同一の外径寸法(絶縁細線線数が同一)の従来のリッ
ツ線より30%減となる。したがって、同一の交流抵抗と
した場合、本発明のリッツ線は絶縁細線の線数が少なく
できるので外径寸法が従来に比べ、約50%減にでき、約
25%の価格減ができる。第1及び第2の実施例では、6
本撚×6本撚で3工程の撚工程を経てなるリッツ線につ
いて示した。勿論、他の撚本数および撚工程でも同様な
効果が生じることはいうまでもない。
【0026】図4は本発明のリッツ線の第3の実施例を
示す図である。
示す図である。
【0027】この場合、親束線6のみ円周上に配置した
撚合せとし、子束線4は従来通り中心子束線を有する構
造になっている。ここで、1〜7は図1中の同符号のも
のと同様である。
撚合せとし、子束線4は従来通り中心子束線を有する構
造になっている。ここで、1〜7は図1中の同符号のも
のと同様である。
【0028】図5には、図4のリッツ線の交流抵抗特性
が従来のリッツ線のものと共に示されている。ここで、
絶縁細線線数は、従来例のリッツ線が1372本、本発明a
が1176本、本発明bが1386本である。本発明のaのリッ
ツ線は、子束線内の絶縁細線本数を28本と従来と同一に
して比較したものであり、bのリッツ線は、絶縁細線の
総本数を従来と同一にした場合である。いずれの場合も
100kHzにおける本発明のリッツ線の交流抵抗は、従来に
比べ約30%以上低くなっていることが判る。
が従来のリッツ線のものと共に示されている。ここで、
絶縁細線線数は、従来例のリッツ線が1372本、本発明a
が1176本、本発明bが1386本である。本発明のaのリッ
ツ線は、子束線内の絶縁細線本数を28本と従来と同一に
して比較したものであり、bのリッツ線は、絶縁細線の
総本数を従来と同一にした場合である。いずれの場合も
100kHzにおける本発明のリッツ線の交流抵抗は、従来に
比べ約30%以上低くなっていることが判る。
【0029】このように本発明の中心束線を無くしたリ
ッツ線は、従来のものよりも交流抵抗が小さく、配線材
及びトランスやチョークの巻線材の損失低減に有効かつ
低価格で、スイッチング電源等の高効率化、低価格化の
ために適した線材となる。
ッツ線は、従来のものよりも交流抵抗が小さく、配線材
及びトランスやチョークの巻線材の損失低減に有効かつ
低価格で、スイッチング電源等の高効率化、低価格化の
ために適した線材となる。
【0030】なお、第1及び第2実施例では、親束線、
子束線の両者を円周上に配置した場合および親束線のみ
を円周上に配置した場合について示したが、子束線のみ
を円周上に配置しても同様な効果が得られる。更に6本
構造でなくても3本以上の撚り構造におても同様な効果
が得られる。更に、多くの撚り工程が必要な大口径のリ
ッツ線においても各撚り工程において束線を円周上に配
置し、中心束線を無くすように撚ることにより同様な効
果が得られる。
子束線の両者を円周上に配置した場合および親束線のみ
を円周上に配置した場合について示したが、子束線のみ
を円周上に配置しても同様な効果が得られる。更に6本
構造でなくても3本以上の撚り構造におても同様な効果
が得られる。更に、多くの撚り工程が必要な大口径のリ
ッツ線においても各撚り工程において束線を円周上に配
置し、中心束線を無くすように撚ることにより同様な効
果が得られる。
【0031】図6は本発明のリッツ線の第4の実施例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【0032】同図に示すリッツ線は、複数の絶縁細線3
を撚合わせて子撚線束線4とする第1工程、その子束線
4を複数本撚合せて親束線6とする第2工程及びその親
束線6を複数本撚合せて複々合撚線(リッツ線)7とす
る第3工程を経て形成される。図6において、5は外周
補強層であって、この外周補強層5は複々合撚線7の外
周に絶縁紙や絶縁テープ等を巻回するか、絶縁材料を押
し出し被覆するか或いは絶縁塗料をコーティングしてな
る。このリッツ線を表6、表7の如く作成し、交流抵抗
を比較測定した。測定結果を図7,図8に示す。Aは本
発明のリッツ線、Bは全工程撚方向を同一にしたリッツ
線であり、導体構成及び各工程の撚ピッチはAB共通で
ある。エナメル素線には2UEW−0.1mmを使用し
た。
を撚合わせて子撚線束線4とする第1工程、その子束線
4を複数本撚合せて親束線6とする第2工程及びその親
束線6を複数本撚合せて複々合撚線(リッツ線)7とす
る第3工程を経て形成される。図6において、5は外周
補強層であって、この外周補強層5は複々合撚線7の外
周に絶縁紙や絶縁テープ等を巻回するか、絶縁材料を押
し出し被覆するか或いは絶縁塗料をコーティングしてな
る。このリッツ線を表6、表7の如く作成し、交流抵抗
を比較測定した。測定結果を図7,図8に示す。Aは本
発明のリッツ線、Bは全工程撚方向を同一にしたリッツ
線であり、導体構成及び各工程の撚ピッチはAB共通で
ある。エナメル素線には2UEW−0.1mmを使用し
た。
【0033】
【表6】
【0034】
【表7】
【0035】図7、図8より、概ね10kHz を越える領域
において本発明の効果が顕著に現われることが判る。特
に、100kHz付近においては交流抵抗値で約30%もの低減
効果が見られる。従って、本発明のリッツ線を高周波コ
イルの巻線として使用することによりその電力損失を大
幅に低減することが可能となる。
において本発明の効果が顕著に現われることが判る。特
に、100kHz付近においては交流抵抗値で約30%もの低減
効果が見られる。従って、本発明のリッツ線を高周波コ
イルの巻線として使用することによりその電力損失を大
幅に低減することが可能となる。
【0036】なお、本発明のリッツ線はこれらの実施例
に限定されるものではなく、例えば、図6の複々合撚線
7を更に複数撚合わせて完成撚線としてもよい。この場
合複々合撚線7の撚方向は左右いずれでもよい。この第
4の実施例の撚合せ構造を採用した場合には、上記第1
乃至第3の実施例のように中心束線を無くす必要はな
く、充実構造の複合撚リッツ線でも同様な効果が得られ
る。
に限定されるものではなく、例えば、図6の複々合撚線
7を更に複数撚合わせて完成撚線としてもよい。この場
合複々合撚線7の撚方向は左右いずれでもよい。この第
4の実施例の撚合せ構造を採用した場合には、上記第1
乃至第3の実施例のように中心束線を無くす必要はな
く、充実構造の複合撚リッツ線でも同様な効果が得られ
る。
【0037】
【発明の効果】以上要するに本発明によるリッツ線は、
以下のような優れた効果を発揮する。
以下のような優れた効果を発揮する。
【0038】(1) 高周波領域における表皮効果や近
接効果を抑制して交流抵抗を大幅に抑え、電力損失を大
幅に低減することができるので、外径を小さくすること
ができる。
接効果を抑制して交流抵抗を大幅に抑え、電力損失を大
幅に低減することができるので、外径を小さくすること
ができる。
【0039】(2) 高周波の電源(コンバータ、イン
バータなど)の配線材、及びトランスやチョークの巻線
材の損失低減に有効であり、これらの機器の低損失化、
低価格化を図ることができる。
バータなど)の配線材、及びトランスやチョークの巻線
材の損失低減に有効であり、これらの機器の低損失化、
低価格化を図ることができる。
【図1】本発明のリッツ線の第1の実施例を示す図であ
る。
る。
【図2】本発明のリッツ線の第2の実施例を示す図であ
る。
る。
【図3】本発明のリッツ線と従来のリッツ線の交流抵抗
の測定結果をグラフにした図である。
の測定結果をグラフにした図である。
【図4】本発明のリッツ線の第3の実施例を示す図であ
る。
る。
【図5】本発明の第3の実施例のリッツ線と従来のリッ
ツ線の交流抵抗の測定結果をグラフにした図である。
ツ線の交流抵抗の測定結果をグラフにした図である。
【図6】本発明のリッツ線の第4の実施例を示す図であ
る。
る。
【図7】本発明の第4の実施例のリッツ線(断面8m
m2 )(A) と全撚合せ工程の撚方向を同一にした従来の
リッツ線(B) の高周波領域における交流抵抗の比較測定
結果をグラフにした図である。
m2 )(A) と全撚合せ工程の撚方向を同一にした従来の
リッツ線(B) の高周波領域における交流抵抗の比較測定
結果をグラフにした図である。
【図8】本発明のリッツ線の第5の実施例(断面10m
m2 )(A) と全撚合せ工程の撚方向を同一にした従来の
リッツ線(B) の高周波領域における交流抵抗の比較測定
結果をグラフにした図である。
m2 )(A) と全撚合せ工程の撚方向を同一にした従来の
リッツ線(B) の高周波領域における交流抵抗の比較測定
結果をグラフにした図である。
【図9】従来例を示す図である。
1 導体 2 絶縁外皮 3 絶縁細線(絶縁単線) 4 子束線 5 外周補強層(絶縁繊維等) 6 親束線 7 リッツ線,複々合撚線
フロントページの続き (72)発明者 須貝 智司 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 近藤 康博 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内 (72)発明者 杉山 耕一 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社オプトロシステム研究所内 (72)発明者 浦田 公平 東京都千代田区丸の内二丁目1番2号 日 立電線株式会社内 (72)発明者 植原 精作 長野県小県郡丸子町上丸子238番地 東京 特殊電線株式会社丸子工場内 (72)発明者 西沢 俊郎 長野県上田市大字大屋300番地 東京特殊 電線株式会社上田工場内
Claims (3)
- 【請求項1】 複数の束線を撚合せる工程を複数工程経
てなる複合撚リッツ線において、全撚り合せ工程のうち
少なくとも1の撚合せ工程で前記束線を円周上にのみ配
置して撚合せてなることを特徴とするリッツ線。 - 【請求項2】 複数の撚合せ工程を経てなる複合撚リッ
ツ線において、全撚合せ工程のうちの少なくとも1の工
程における撚り方向がその他の工程の撚り方向と異なっ
ていることを特徴とするリッツ線。 - 【請求項3】 最終撚り合せ工程で撚り合わせられた複
数の束線のそれぞれの断面形状が扇形状になっているこ
とを特徴とする請求項1または2記載のリッツ線。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03861493A JP3299327B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | リッツ線 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03861493A JP3299327B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | リッツ線 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06251640A true JPH06251640A (ja) | 1994-09-09 |
| JP3299327B2 JP3299327B2 (ja) | 2002-07-08 |
Family
ID=12530137
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03861493A Expired - Fee Related JP3299327B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | リッツ線 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3299327B2 (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1202298A3 (de) * | 2000-10-23 | 2003-02-05 | Nexans | Mehrfachdrilleiter |
| JP2008277295A (ja) * | 2007-04-26 | 2008-11-13 | Nexans | クラス5の絶縁導体の製造方法 |
| CN103545035A (zh) * | 2012-07-09 | 2014-01-29 | 株式会社Kanzacc | 电线 |
| JP2018120814A (ja) * | 2017-01-27 | 2018-08-02 | 株式会社シバソク | 信号線およびこの信号線を用いた半導体試験装置 |
| WO2023103317A1 (zh) * | 2021-12-10 | 2023-06-15 | 阳光电源股份有限公司 | 电子元件及其高频绕组 |
| JP2024521396A (ja) * | 2021-06-22 | 2024-05-31 | アップル インコーポレイテッド | デュアル周波数無線充電システム |
-
1993
- 1993-02-26 JP JP03861493A patent/JP3299327B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1202298A3 (de) * | 2000-10-23 | 2003-02-05 | Nexans | Mehrfachdrilleiter |
| JP2008277295A (ja) * | 2007-04-26 | 2008-11-13 | Nexans | クラス5の絶縁導体の製造方法 |
| CN103545035A (zh) * | 2012-07-09 | 2014-01-29 | 株式会社Kanzacc | 电线 |
| CN103545035B (zh) * | 2012-07-09 | 2017-04-12 | 株式会社Kanzacc | 电线 |
| JP2018120814A (ja) * | 2017-01-27 | 2018-08-02 | 株式会社シバソク | 信号線およびこの信号線を用いた半導体試験装置 |
| JP2024521396A (ja) * | 2021-06-22 | 2024-05-31 | アップル インコーポレイテッド | デュアル周波数無線充電システム |
| WO2023103317A1 (zh) * | 2021-12-10 | 2023-06-15 | 阳光电源股份有限公司 | 电子元件及其高频绕组 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3299327B2 (ja) | 2002-07-08 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
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