JPH06251901A - 抵抗素子 - Google Patents

抵抗素子

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JPH06251901A
JPH06251901A JP5037190A JP3719093A JPH06251901A JP H06251901 A JPH06251901 A JP H06251901A JP 5037190 A JP5037190 A JP 5037190A JP 3719093 A JP3719093 A JP 3719093A JP H06251901 A JPH06251901 A JP H06251901A
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JP
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insulating substrate
metal connecting
connecting piece
opening
resistance element
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JP5037190A
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Hidemichi Mishima
秀道 三島
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 絶縁基板17の一方の面の開孔のまわりに低抵
抗の端子取出部18、この端子取出部に電気的に接続され
た高抵抗パターン19が形成され、絶縁基板の開孔に金属
接続片21a 〜21d が嵌合し、機械的な固定によりフラン
ジ部25が端子取出部に電気的に接続され、その絶縁基板
に対する金属接続片の固定部分に焼結ガラス絶縁被膜30
が形成されてなる抵抗素子において、金属接続片を、円
筒状部の外径をD1 、絶縁基板の開孔径をD2 とすると
き、D1 /D2 =0.89〜0.99の関係に、かつ常
温から焼結ガラス絶縁被膜の焼成温度T℃までの温度範
囲における熱膨張係数αがα<(D2 −D1 )/Tであ
る非磁性金属で形成した。 【効果】 絶縁基板の開孔部のクラックの発生および金
属接続片のがたつきを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラーブラウン管な
どの陰極線管内に配置される抵抗素子に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にカラーブラウン管は、図5に示す
ように、パネル1 およびファンネル2からなる外囲器を
有し、そのパネル1 の内面に形成された3色蛍光体層か
らなる蛍光体スクリーン3 を、ファンネル2 のネック4
内に配設された電子銃5 から放出される3電子ビーム6
を偏向ヨーク7 の発生する磁界により偏向し、シャドウ
マスク8 を介して水平、垂直走査することによりカラー
画像を表示する構造に形成されている。
【0003】上記電子銃5 には、従来より各種構造のも
のがあるが、その1種に図6に示す構造の電子銃があ
る。この電子銃は、紙面に垂直な方向に一列配置された
3個のカソードK 、このカソードK を各別に加熱する3
個のヒータH 、上記カソードKに順次隣接して蛍光体ス
クリーン方向に配置された第1、第2、第3、第4、第
5電極G1,G2,G3,G4,G5、2個の中間電極Gm1 ,Gm2
、第6電極G6およびこの第6電極G6に取付けられたシ
ールドカップSCからなり、このシールドカップSC以外の
ヒータH 、カソードK および各電極が一対の棒状絶縁支
持体(図示せず)により一体に固定された構造に形成さ
れている。
【0004】この電子銃5 では、カソードK に180V
の直流電圧にビデオ信号を重畳した電圧が印加され、第
1電極G1は接地され、第2電極G2と第4電極G4は管内で
接続されて約800Vの直流電圧が、第3電極G3と第5
電極G5も管内で接続されて約8〜9kVの直流電圧を基準
電圧として変化するダイナミックフォーカス電圧が、第
6電極G6には約30kVの陽極高電圧が印加され、中間電
極Gm1 ,Gm2 にはそれぞれ陽極高電圧の約40%および
65%の電圧が印加される。
【0005】ところで、通常の電子銃では、陽極高電圧
の印加される電極以外は、ネック端部に溶着されたステ
ム10を貫通する複数本のステムピン11を介してそれぞれ
所定の電圧が印加されるが、上記電子銃5 の中間電極Gm
1 ,Gm2 のように比較的高い中電圧については、これを
ステムピン11を介して供給すると、ステムピン11の間隔
が狭いため、ステム10およびそのステムピン11に接続さ
れるソケットの耐電圧が問題となる。そのため、上記電
子銃5 においては、電極を一体に固定する一方の絶縁支
持体の背面(ネック内面との対向面)に沿って抵抗素子
13を配置し、この抵抗素子13によりファンネル2 に設け
られた陽極端子14、内面導電膜15などを介して第6電極
G6に印加される陽極高電圧を分割して、中間電極Gm1 ,
Gm2 にそれぞれ所定の電圧を供給する構造に形成されて
いる。
【0006】その抵抗素子13は、図7に示すように、板
面を貫通する複数個の円形開孔が形成されたのアルミナ
からなるセラミック絶縁基板17と、この絶縁基板17の一
方の面の開孔のまわりに形成された低抵抗の端子取出部
18と、上記一方の面に形成され、端子取出部15に接続さ
れた高抵抗パターン19と、絶縁基板17の一方の面の開孔
のまわりの端子取出部18の一部および他方の面の開孔の
まわりの一部を除く全面に形成され、高抵抗パターン19
を覆うガラス絶縁被膜20と、上記絶縁基板17の開孔に嵌
合し、かしめにより機械的に固定されて上記端子取出部
18に電気的に接続された金属接続片21a 〜21d (21a ,
21c ,21d のみ図示)と、上記絶縁基板17の一方および
他方の面の開孔のまわりの絶縁基板17に対する各金属接
続片21a〜21d の固定部分に形成された焼結ガラス絶縁
被膜(図示せず)とからなる。
【0007】その各金属接続片21a 〜21d は、図8
(a)に21a について示すように、絶縁基板17の円形開
孔23に嵌合する円筒状部24の一端部にフランジ部25が設
けられ、同(b)に示すように、円筒状部24の他端部を
拡径してかしめたとき、フランジ部25が端子取出部18に
圧接して、端子取出部18に電気的に接続されるものとな
っている。
【0008】このような抵抗素子13による中間電極Gm1
,Gm2 への電圧の供給は、図6に示したように、抵抗
素子13の一端部に設けられた金属接続片21a を第6電極
G6に接続し、他端部に設けられた金属接続片21d をステ
ムピン11を介して接地またはステムピン11と管外の可変
抵抗素子27とを介して接地し、中間部に設けられた2個
の金属接続片21b ,21c をそれぞれ中間電極Gm1 ,Gm2
に接続することによりおこなわれる。
【0009】しかし上記構造の抵抗素子13には、つぎの
ような問題がある。
【0010】すなわち、金属接続片21a 〜21d をかしめ
により機械的に絶縁基板17に固定すると、図8(b)に
示したように、金属接続片21a 〜21d の円筒状部24の中
間部が外側に膨出し、絶縁基板17の開孔23内壁との隙間
が図8(a)に示したかしめ前の状態よりも狭くあるい
は接触した状態となる。
【0011】また抵抗素子13は、上述の説明から明らか
なように、金属接続片21a 〜21d をかしめのより取付け
たのち、絶縁基板17に対する金属接続片21a 〜21d の固
定部分に焼結ガラス絶縁被膜が形成される。この焼結ガ
ラス絶縁被膜は、ガラス被膜材料を塗布したのち、焼成
炉に入れて約600℃で焼成することにより形成され
る。この焼結ガラス絶縁被膜の焼成時、絶縁基板17の開
孔23および金属接続片21a 〜21d の円筒状部24は、とも
に熱膨張するが、アムミナからなるセラミック絶縁基板
17の熱膨張係数が70〜80×10-7/℃であるのに対
し、従来の抵抗素子13は、金属接続片21a 〜21d が非磁
性ステンレス鋼である16Cr −14Ni−Fe 合金で
形成され、その熱膨張係数が175〜195×10-7
℃と、きわめて大きい(セラミック製絶縁基板の約2.
5倍)。そのため、たとえば円筒状部24と絶縁基板17の
開孔23内壁との隙間が狭い場合、焼成時に円筒状部24が
開孔23内壁に圧接し、その圧接力により絶縁基板17の開
孔部にクラックが発生する。またクラックが発生しない
場合でも、焼成して焼結ガラス絶縁被膜を形成したの
ち、常温に戻ると、金属接続片21a 〜21d のがたつきが
生じ、端子取出部18に対する電気的接続が不安定とな
り、中間電極Gm1 ,Gm2 に所定の電圧を供給することが
できなくなるなどの問題が生ずる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来よ
りブラウン管の電子銃の電極に比較的高い中電圧を供給
するために、管内に電子銃に沿って抵抗素子を配置し、
この抵抗素子により陽極高電圧を分割して供給するよう
にしたものがある。
【0013】従来この抵抗素子は、板面を貫通する複数
個の円形開孔が形成されたアルミナからなるセラミック
製絶縁基板と、その一方の面の開孔のまわりに形成され
た低抵抗の端子取出部と、上記一方の面に形成され、端
子取出部に接続された高抵抗パターンと、絶縁基板の一
方の面の開孔のまわりの端子取出部の一部および他方の
面の開孔のまわりの一部を除く全面に形成されたガラス
絶縁被膜と、絶縁基板の開孔に嵌合し、かしめにより機
械的に固定され、端子取出部に電気的に接続された金属
接続片と、絶縁基板の一方および他方の面の開孔のまわ
りの絶縁基板に対する金属接続片の固定部分に形成され
た焼結ガラス絶縁被膜とから構成されている。
【0014】その金属接続片は、非磁性ステンレス鋼で
ある16Cr −14Ni −Fe 合金で形成され、絶縁基
板の円形開孔に嵌合する円筒状部の一端部にフランジ部
が設けられ、円筒状部の他端部を拡径してかしめたと
き、フランジ部が端子取出部に密接して端子取出部に電
気的に接続されるものとなっている。
【0015】しかしこのように構成された抵抗素子で
は、アルミナからなるセラミック絶縁基板の熱膨張係数
が70〜80×10-7/℃であるのに対し、金属接続片
の熱膨張係数は、175〜195×10-7/℃ときわめ
て大きいため、金属接続片をかしめのより固定したの
ち、絶縁基板に対する金属接続片の固定部分に焼結ガラ
ス絶縁被膜を形成するときの高温度焼成による熱膨張に
より、金属接続片の円筒状部が絶縁基板の開孔内壁に圧
接し、その圧接力により絶縁基板の開孔部にクラックが
発生する。またクラックが発生しない場合でも、焼成に
より焼結ガラス絶縁被膜を形成したのち、常温に戻る
と、金属接続片のがたつきが生じ、端子取出部に対する
電気的接続が不安定となり、電子銃の電極に所定の電圧
を供給することができなくなるなどの問題が生ずる。
【0016】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、セラミック絶縁基板の開孔に金属
接続片の円筒状部を嵌合して機械的に固定したのち、絶
縁基板の一方および他方の面の開孔のまわりの絶縁基板
に対する金属接続片の固定部分に高温度焼成により焼結
ガラス絶縁被膜を形成しても、絶縁基板の開孔部にクラ
ックや金属接続片のがたつきが生じない抵抗素子を構成
することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】板面を貫通する複数個の
円形開孔が形成されたセラミック絶縁基板と、この絶縁
基板の一方の面の開孔のまわりに形成された低抵抗の端
子取出部と、絶縁基板の一方の面に形成され、端子取出
部に電気的に接続された高抵抗パターンと、絶縁基板の
開孔に嵌合する円筒状部の一端にフランジ部が形成さ
れ、この円筒状部が円形開孔に嵌合し、機械的な固定に
よりフランジ部が端子取出部に電気的に接続された金属
接続片と、絶縁基板に対する金属接続片の固定部分に形
成された焼結ガラス絶縁被膜とを有する抵抗素子におい
て、金属接続片を、円筒状部の外径をD1 、絶縁基板の
開孔径をD2 とするとき、 D1 /D2 =0.89〜0.99 の関係に形成し、かつ常温から焼結ガラス絶縁被膜の焼
成温度T℃までの温度範囲における熱膨張係数αが α<(D2 −D1 )/T である非磁性金属により形成した。
【0018】
【作用】セラミック絶縁基板の開孔部のクラックは、か
しめなどの機械的な固定により金属接続片を絶縁基板の
開孔部に固定したのち、その絶縁基板の一方および他方
の面の開孔のまわりの絶縁基板に対する金属接続片の固
定部分に焼結ガラス絶縁被膜を形成するときの高温度焼
成により熱膨張し、金属接続片の円筒状部が絶縁基板の
開孔内壁に圧接し、その圧接力に耐えられないのために
生ずる。また高温度焼成により焼結ガラス絶縁被膜を形
成したのち、常温に戻ったとき生ずる金属接続片のがた
つきも、同様の原因により生ずるものと考えられる。し
かし上記のように絶縁基板の開孔径D2 と金属接続片の
円筒状部の外径D1 との関係および金属接続片の熱膨張
係数αを規制すると、金属接続片の円筒状部の絶縁基板
の開孔内壁への圧接を緩和することができ、その圧接力
による開孔部のクラックの発生、および焼成により焼結
ガラス絶縁被膜を形成したのち、常温に戻ったときの金
属接続片のがたつきを防止することができる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
【0020】図1にその一実施例である抵抗素子を示
す。この抵抗素子は、複数個の円形開孔23が形成された
板厚約1mm、幅約8mmのアルミナからなるセラミック絶
縁基板17と、この絶縁基板17の一方の面の開孔のまわり
に形成された低抵抗の端子取出部18と、上記一方の面に
形成され、端子取出部18に接続された高抵抗パターン19
と、絶縁基板17の一方の面の開孔のまわりの端子取出部
18の一部および他方の面の開孔のまわりの一部を除く全
面に形成され、高抵抗パターン19を覆うガラス絶縁被膜
20と、上記絶縁基板17の開孔に嵌合し、かしめにより機
械的に固定されて上記端子取出部18に電気的に接続され
た金属接続片21a 〜21d (21a ,21c ,21d のみ図示)
と、上記絶縁基板17の一方および他方の面の開孔のまわ
りに形成され、絶縁基板17に対する各金属接続片21a 〜
21d の固定部分を覆う焼結ガラス絶縁被膜30とからな
る。
【0021】その各金属接続片21a 〜21d は、絶縁基板
17の円形開孔23に嵌合する円筒状部24の一端部にフラン
ジ部25が設けられ、その円筒状部24を開孔23に嵌合して
他端部を拡径してかしめたとき、フランジ部25が端子取
出部18に圧接して、端子取出部18に電気的に接続される
ものとなっている。
【0022】この抵抗素子は、図7に示した従来の抵抗
素子とほぼ同じ構造であるが、特にこの例の抵抗素子の
金属接続片21a 〜21d は、熱膨張係数αが従来の16C
r −14Ni −Fe 合金からなる金属接続片の熱膨張係
数αよりも小さく、かつプレス成形可能な非磁性金属か
ら選択された16Cr −6Fe −Ni 合金からなる。そ
して円筒状部24の外径D1 を絶縁基板17の開孔23の内径
D2 に対して、 D2 −D1 =0.89〜0.99 の関係に形成し、かつ焼結ガラス絶縁被膜30の焼成温度
T℃に対して、 α<(D2 −D1 )/T を満足するものとなっている。
【0023】つぎに、開孔23の径D2 が1.05mmの絶
縁基板17に対して、16Cr −6Fe −Ni 合金により
円筒状部の外径D1 が0.92mm,0.94mm,0.9
8mm,1.01mm,1.04mmである5種類の金属接続
片を製作し、従来の16Cr−14Ni −Fe 合金から
なる同一寸法の金属接続片と比較した具体例について説
明する。
【0024】上記5種類の金属接続片の円筒状部の外径
D1 は、絶縁基板の開孔の内径D2に対して、それぞれ
D1 /D2 =87.6%,89.5%,93.3%,9
6.2%,99.0%である。これら各金属接続片を、
一方の面の開孔のまわりに端子取出部の形成された絶縁
基板に、かしめにより固定したのち、この金属接続片の
まわりにガラス被覆材を塗布し、約600℃の焼成温度
T℃で焼成して焼結ガラス絶縁被膜を形成し、絶縁基板
の開孔部のクラックの発生状況および常温復帰後の金属
接続片の固定強度を調査した。クラックの発生率につい
ては、目視および顕微鏡により調査し、固定強度につい
ては、図2に示すように、電子銃の電極に接続するため
の金属接続片21(21a 〜21d )のタブ31の根元に矢印32
方向のトルクを負荷し、金属接続片21にがたつきが生じ
たときのトルクの大きさを固定強度とした。
【0025】図3に示す線34は、この例の16Cr −6
Fe −Ni 合金からなる金属接続片のクラックの発生
率、曲線35は、従来の16Cr −14Ni −Fe 合金か
らなる金属接続片のクラックの発生率である。また図4
に示す曲線36は、この例の16Cr −6Fe −Ni 合金
からなる金属接続片の固定強度、曲線37は、従来の16
Cr −14Ni −Fe 合金からなる金属接続片の固定強
度である。
【0026】図3から概してクラックの発生率は、従来
の金属接続片については、D1 /D2 =87.6%,8
9.5%の場合は、発生しないが(0)、D1 /D2 =
93.3%,96.2%,99.0%となるにしたがっ
て、急激に増大する。これに対し、この例の金属接続片
については、D1 /D2 =87.6%,89.5%,9
3.3%,96.2%,99.0%のいずれの場合も発
生しない。特に円筒状部の外径D1 が1.04mmのD1
/D2 =99.0%の場合、この例の金属接続片のクラ
ック発生率0%に対して、従来の金属接続片では、18
%発生している。
【0027】また固定強度は、いずれの場合も、この例
の金属接続片の方が従来の金属接続片よりも大きく、こ
の例の金属接続片では、D1 /D2 =89.5%以上で
目標値の400gfを満足するが、従来の金属接続片で
は、D1 /D2 =93.3%,96.2%以外、目標値
を満足していない。
【0028】このような結果が得られる理由を明確にす
るため、両金属接続片および絶縁基板の30℃(常温)
から焼結ガラス絶縁被膜30の焼成温度である600℃ま
で範囲における熱膨張係数αを測定の結果、この例の1
6Cr −6Fe −Ni 合金からなる金属接続片について
は、153×10-7/℃、従来の16Cr −14Ni−
Fe 合金からなる金属接続片については、188×10
-7/℃であった。また絶縁基板については、75×10
-7/℃という測定結果が得られた。この金属接続片の熱
膨張係数αの測定結果は、30℃から600℃の範囲
で、この例の金属接続片の方が従来の金属接続片よりも
約20%小さいことを示している。
【0029】一般に上記抵抗素子のように円筒状部の一
端部にフランジ部が設けられた金属接続片を開孔に挿入
して、かしめにより固定すると、図8(a)および
(b)に示したように、円筒状部24の中間部が外側に膨
出し、円筒状部24と開孔23内壁との隙間がかしめ前より
も狭くなる。そのため、かしめにより金属接続片を絶縁
基板に固定したのち、約600℃の高温に加熱すると、
熱膨張係数αの大きい金属接続片では、金属接続片と絶
縁基板との熱膨張の差により、金属接続片の円筒状部が
開孔内壁に強く圧接し、脆弱なセラミック絶縁基板の開
孔にクラックを発生させるようになる。また固定強度に
ついては、金属接続片は、約600℃の焼結ガラス絶縁
被膜の焼成工程で、熱膨張と同時に応力緩和もおこる。
その結果、熱膨張係数αの大きい金属接続片では、焼成
後、常温に戻ったとき、がたつきも大きくなると考えら
れる。
【0030】上記具体例に示した円筒状部の外径D1 が
1.04mm、D1 /D2 =99.0%の場合についてさ
らに説明すると、従来の16Cr −14Ni −Fe 合金
からなる金属接続片では、 D2 −D1 =1.05−1.04 =0.010mm であり、この従来の金属接続片の熱膨張係数αは、18
8×10-7℃であるから、 (D2 −D1 )/600=167×10-7 α>(D2 −D1 )/600 となる。これに対して、この例の16Cr −6Fe −N
i 合金からなる金属接続片は、同じく D2 −D1 =1.05−1.04 =0.010mm であるが、熱膨張係数αが153×10-7℃であり、 α<(D2 −D1 )/600 となっている。そしてクラックの発生がなく、固定強度
も目標値である400gfを満足するものとなっている。
【0031】この関係は、円筒状部の外径D1 が0.9
4mm,0.98mm,1.01mmであり、D1 /D2 =8
9.5%,93.3%,96.2%の金属接続片の場合
でも成立する。つまり、D1 /D2 =89.5%を下限
とし、D1 /D2 =99%を上限とする D1 /D2 =0.89〜0.99 の範囲において、 α<(D2 −D1 )/600 であり、より一般的には、焼結ガラス絶縁被膜30の焼成
温度T℃に対して、 α<(D2 −D1 )/T とすることにより、セラミック絶縁基板17の開孔部のク
ラックをなくし、また金属接続片21a 〜21d のがたつき
をなくして、セラミック絶縁基板17の一方の面の開孔23
のまわりに形成された端子取出部18との電気的な接続を
安定かつ確実なものとすることができる。
【0032】
【発明の効果】板面を貫通する複数個の円形開孔が形成
されたセラミック絶縁基板の一方の面の開孔のまわりに
低抵抗の端子取出部、この端子取出部に電気的に接続さ
れた高抵抗パターンが形成され、絶縁基板の開孔に金属
接続片の円筒状部が嵌合し、機械的な固定により金属接
続片のフランジ部が端子取出部に電気的に接続され、そ
の絶縁基板に対する金属接続片の固定部分に焼結ガラス
絶縁被膜が形成される抵抗素子において、金属接続片
を、円筒状部の外径D1 、絶縁基板の開孔径D2 ににつ
いて、 D1 /D2 =0.89〜0.99 の関係に形成し、かつ常温から焼結ガラス絶縁被膜の焼
成温度T℃までの温度範囲における熱膨張係数αが α<(D2 −D1 )/T である非磁性金属により形成すると、焼成により焼結ガ
ラス絶縁被膜を形成するときの金属接続片の熱膨張に基
づく金属接続片の絶縁基板の開孔内壁への圧接を緩和す
ることができ、その圧接力による開孔部のクラックの発
生、および焼成により焼結ガラス絶縁被膜を形成したの
ち、常温に戻ったときの金属接続片のがたつきを防止す
ることができる。したがって特にこの抵抗素子を陰極線
管に適用して、電子銃の所定の電極に所定の電圧を供給
でき、安定した特性を備える信頼性の高い陰極線管とす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)はこの発明の一実施例である抵抗素
子の構成を示す平面図、図1(b)はその要部構成を示
す断面図である。
【図2】上記抵抗素子の金属接続片の固定強度の測定方
法を説明するための図である。
【図3】上記抵抗素子のクラック発生率を従来のそれと
比較して示す図である。
【図4】上記抵抗素子の金属接続片の固定強度を従来の
それと比較して示す図である。
【図5】カラーブラウン管の構成を示す図である。
【図6】上記カラーブラウン管の電子銃の構成を示す図
である。
【図7】上記カラーブラウン管の管内に配置される抵抗
素子の構成を示す斜視図である。
【図8】図8(a)はセラミック製絶縁基板の開孔に固
定される金属接続片の形状を示す図、図8(b)はその
固定状態を示す図である。
【符号の説明】
17…セラミック絶縁基板 18…端子取出部 19…高抵抗パターン 20…ガラス絶縁被膜 21a ,21c ,21d …金属接続片 23…開孔 24…円筒状部 25…フランジ部 30…焼結ガラス絶縁被膜 31…タブ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板面を貫通する複数個の円形開孔が形成
    されたセラミック絶縁基板と、この絶縁基板の一方の面
    の開孔のまわりに形成された低抵抗の端子取出部と、上
    記絶縁基板の一方の面に形成され、上記端子取出部に電
    気的に接続された高抵抗パターンと、上記絶縁基板の開
    孔に嵌合する円筒状部の一端にフランジ部が形成され、
    上記円筒状部が上記円形開孔に嵌合し、機械的な固定に
    より上記フランジ部が上記端子取出部に電気的に接続さ
    れた金属接続片と、上記絶縁基板に対する上記金属接続
    片の固定部分に形成された焼結ガラス絶縁被膜とを有す
    る抵抗素子において、 上記金属接続片は上記円筒状部の外径をD1 、上記絶縁
    基板の開孔径をD2 とするとき、 D1 /D2 =0.89〜0.99 の関係に形成され、かつ常温から上記焼結ガラス絶縁被
    膜の焼成温度T℃までの温度範囲における熱膨張係数α
    が α<(D2 −D1 )/T である非磁性金属からなることを特徴とする抵抗素子。
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