JPH0625208B2 - 重合開始剤 - Google Patents

重合開始剤

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JPH0625208B2
JPH0625208B2 JP60033438A JP3343885A JPH0625208B2 JP H0625208 B2 JPH0625208 B2 JP H0625208B2 JP 60033438 A JP60033438 A JP 60033438A JP 3343885 A JP3343885 A JP 3343885A JP H0625208 B2 JPH0625208 B2 JP H0625208B2
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Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、特定のカルボン酸基含有不飽和ペルオキシエ
ステルを有効成分とする重合開始剤に関し、特に不飽和
ビニルモノマーの重合に対して有用な重合開始剤に関す
る。
(従来の技術) 近年、反応性の高い官能基をポリマーの主鎖または側鎖
にもつた機能性ポリマーが、その興味ある物性、あるい
は種々の高い反応性を示すことから注目されるようにな
つた。機能性ポリマーの合成には、カルボン酸基含有の
ペルオキシエステルを重合開始剤として使用することが
知られている。官能基としてカルボン酸基を含有したペ
ルオシエステルは、不飽和ビニルモノマーの重合開始剤
として使用する場合、ポリマー末端にカルボン酸基を付
与できることから、機能性ポリマーの合成、特にマクロ
モノマーの合成に有用であり、従つて、今後興味のもた
れる有機過酸化物である。
このような有機過酸化物として、従来、無水コハク酸あ
るいは無水マレイン酸とt−ブチルヒドロペルオキシド
あるいはt−アミルヒドロペルオキシドのような第3級
ヒドロペルオキシドとをピリジンのような有機塩基の存
在下で反応させることにより合成するカルボン酸基を有
するペルオキシエステルが知られている。例えば、特開
昭50-126613号公報には、無水マレイン酸あるいは無水
コハク酸とt−ブチルヒドロペルオキシド(t−BuOO
H)あるいはt−アミルヒドロペルオキシド(t−AmOO
H)とをピリジン存在下で反応させることにより、下式
に示されるようにカルボン酸基を含有したペルオキシエ
ステルが得られることが報告されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、この種のカルボン酸基含有ペルオキシエステル
は有機溶媒に難溶であり、爆発性があり、さらには固体
であるため取扱いが不便である。例えばモノ−t−ブチ
ルペルオキシマレエートは、トルエン、ベンゼン、キシ
レン等の通常の有機溶媒に対して、殆んど溶解性を示さ
ないため、塊状重合、溶液重合あるいは懸濁重合に使用
できない点で問題があつた。さらに、これらのペルオキ
シエステルは固体であり、摩擦感度が高く、爆発性の過
酸化物であるため、取扱いが困難である。
このような問題点を解決するためには、有機溶媒に溶け
やすく、安全性の高いカルボン酸基含有のペルオキシエ
ステルを開発する必要があつた。
(問題点を解決するための手段) 本発明は有機溶媒に溶けやすく安全性の高いカルボン酸
基含有のペルオキシエステルとして一般式: (式中、Rは炭素数6〜18のアルケニル基、および
R′はメチル、エチル又はプロピル基を示す。)で表さ
れる化合物を重合開始剤の有効成分として用いる。上記
式中、Rは炭素数6〜18のアルケニル基である。炭素
数が6未満では、有機溶媒に対する溶解性が低く、その
ために爆発性等の危険度が高まるので好ましくなく、ま
た炭素数が18を超えると粘度が高くなり製造面で不利
である。また、式中のR′はメチル、エチル又はプロピ
ル基を示す。炭素数が4以上では、原料面で不利であ
る。すなわち、原料であるt−ヒドロペルオキシドとし
てそのような炭素数のものが現在容易に入手することが
できないからである。この化合物を含有する重合開始剤
は、不飽和ビニルモノマーの塊状重合、溶液重合、懸濁
重合あるいはエマルジョン重合を行うことができ、カル
ボン酸基を含有した重合体が容易に得られる。
本発明に用いるカルボン酸基含有の不飽和ペルオキシエ
ステルは、単体ないしは混合物として得られ、例えばt
−ブチルペルオキシ−β−カルボキシ−ノナデセノエー
ト〔前記式(I)中、 但しR+R=C1328 であり、R+Rは炭素数が13となるアルキル基の
混合体である。以下同様〕、 t−ブチルペルオキシ−β−カルボキシ−ペンタデセノ
エート 〔 、但しR+R=C20〕 t−ブチルペルオキシ−β−カルボキシ−ウンデセノエ
ート〔R=−CHR′CH2−、但しR′=−CH−C=C
H−C(CHおよび t−ブチルペルオキシ−2−カルボキシ−4−メチル−
4−シクロヘキセン−1−カルボキシレートおよびその
異性体であるt−ブチルペルオキシ−2−カルボキシ−
5−メチル−4−シクロヘキセン−1−カルボキシレー
t−ブチルペルオキシ−β−カルボキシ−ヘプテノエー
t−アミルペルオキシ−β−カルボキシ−ノナデセノエ
ート 但しR+R=C1328〕、 t−アミルペルオキシ−β−カルボキシ−ペンタデセノ
エート 但しR+R=C20〕、 t−アミルペルオキシ−β−カルボキシ−ウンデセノエ
ート 〔R=−CHR′CH2−、但し および t−アミルペルオキシ−2−カルボキシ−4−メチル−
4−シクロヘキセン−1−カルボキシレートおよびその
異性体であるt−アミルペルオキシ−2−カルボキシ−
5−メチル−4−シクロヘキセン−1−カルボキシレー
t−アミルペルオキシ−β−カルボキシ−ヘプタノエー
t−ヘキシペルオキシ−β−カルボキシ−ノナデセノエ
ート 但しR+R=C1328〕、 t−ヘキシルペルオキシ−β−カルボキシ−ペンタデセ
ノエート 但しR+R=C20〕、 t−ヘキシルペルオキシ−β−カルボキシ−ウンデセノ
エート 〔R=−CHR′CH2−、但し および t−ヘキシルペルオキシ−2−カルボキシ−4−メチル
−4−シクロヘキセン−1−カルボキシレートおよびそ
の異性体であるt−ヘキシルペルオキシ−2−カルボキ
シ−5−メチル−4−シクロヘキセン−1−カルボキシ
レート t−ヘキシルペルオキシ−β−カルボキシ−ヘプテノエ
ート 等である。
これらカルボン酸基含有の不飽和ペルオキシエステル
は、特定のアルケニル無水コハク酸とt−ヒドロペルオ
キシドとを、触媒としてピリジンのような塩基性物質の
存在下で、反応させることにより製造することができ
る。なお、原料のアルケニル無水コハク酸は異性体から
成る混合物があり、例えば、ドデセニル無水コハク酸と
して、三洋化成(株)製の商品名「DSA」や、ヘキサデ
セニル無水コハク酸として、日産化学工業(株)製の商品
名「HDSA」等を使用することができる。
前記の方法で製造される生成物は液状であり、IRおよび
NMRにより同定することができ、芳香族溶媒中における
熱分解により10時間選定半減期温度として85〜110
℃の範囲を示す。
このようにして得られたカルボン酸基含有の不飽和ペル
オキシエステルを、不飽和ビニルモノマーの重合触媒と
して使用する場合、単独でも使用可能であるが、さら
に、トルエン、ベンゼンおよびキシレン等の芳香族溶媒
あるいはペンタン、オクタンおよびシエルゾール等の脂
肪族溶媒に希釈しても同様に使用することができる。
カルボン酸基含有ペルオキシエステルを有効成分とする
重合開始剤で、重合可能な不飽和ビニルモノマーは、具
体的には例えばスチレン、アクリル酸メチル、メチルメ
タアクリレート、エチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等
である。
(発明の効果) 本発明の重合開始剤は次に列挙するような効果を有す
る。
(1)本発明の重合開始剤は不飽和ビニルモノマーの重合
に対して有用である。得られた重合体は、ポリマー末端
に官能基であるカルボン酸基が置換されている。このた
め、このカルボン酸を他の反応性の高い基質と反応させ
て、より機能性の高いポリマーを得ることができる。
(2)有効成分である一般式(I)で示されるカルボン酸基含
有不飽和ペルオキシエステルは、液体であり、摩擦感度
も低く、従来のモノ−t−ブチルペルオキシマレエート
等に比べ、安全性が高く、取扱いの容易な過酸化物であ
る。
(3)また、このペルオキシエステルは、トルエン、ベン
ゼン、ヘキサン等の通常の有機溶媒に対して溶解性が高
い。従つて、塊状重合、溶液重合および懸濁重合等の重
合開始剤として容易に使用することができる。
(4)さらに、このペルオキシエステルは、他の有機過酸
化物と同様に応用することができ、不飽和ポリエステル
樹脂硬化剤としても有効である。
(実施例) 以下に、実施例および比較例によつて本発明を具体的に
説明する。
実施例 1 t−ブチルペルオキシ−β−カルボキシウンデセノエー
トの調製 t−ブチルヒドロペルオキシド36.50g含むペンタン66.
28gの溶液中に、オクテニル無水コハク酸72.54gを、
室温にて添加し、次いでペンタン380gを添加し、撹
拌した。ピリジン10.70gを含むペンタンの溶液80g
を、8〜10℃にて3分間で滴下させ、次いで20℃に
て1時間熟成を行なつた。熟成の後、得られた溶液を1
0%HClで洗浄後、亜硫酸ソーダ、酢酸および酢酸ソー
ダを含んだ水溶液にて洗浄した。次いで水洗し、硫酸マ
グネシウムを用いて乾燥し、ペンタンを減圧除去して無
色の液体を96.82g得た。この液体をIR(1710cm-1およ
び1775cm-1にカルボニルの吸収を確認)およびNMR(第
1表参照)により同定した結果、目的とするt−ブチル
ペルオキシ−β−カルボキシ−ウンデセノエートである
ことを確認した。
純度は91.63%(収率85.60%)であつた。
このペルオキシエステルについて、トルエン中で通常の
方法により10時間選定半減期温度を求めたところ、9
8℃であつた。
次いで、このペルオキシエステルについて、常温でのト
ルエン、ベンゼン、キシレンおよびシエルゾールに対す
る溶解性(相溶性)を調べた。結果を第2表に示すが、
いずれも芳香族系溶媒に対して優れた溶解性を有してい
る。
また、このペルオキシエステルについて、弾動臼砲試験
をJIS−K4810に準じた方法で行なつたところ、第1表に
示すように1.00%(対トリニトロトルエン)であつた。
スチレンの溶液重合 次に、このペルオキシエステルを用いて、以下の方法で
スチレンの溶液重合を行なつた。
即ち、t−ブチルペルオキシ−β−カルボキシ−ウンデ
セノエート9.85gおよびスチレン10.42gをベンゼンに
溶解し、全体を50mlに調整した。調整後窒素気流下に
て、80℃で4時間重合を行なつた。重合終了後、重合
物をメタノール中に入れ、ポリマーを析出し、次いでベ
ンゼンおよびメタノールにて精製を3回繰り返し行なつ
た。得られたポリマーのG.P.C.による数平均分子量、M
=7720、重量平均分子量M=12300であつた。また
I.R.により1710cm-1、1775cm-1にカルボニルの吸収があ
つたことから、ポリマー中にカルボン酸基が含有してい
ることを確認した。
スチレンの塊状重合 上記調整法で得たt−ブチルペルオキシ−β−カルボキ
シウンデセノエートを用いて以下の方法でスチレンの塊
状重合を行なつた。
即ち、スチレン300ml中に前記ペルオキシエステルを
2.95g添加し、耐圧アンプル管中、窒素雰囲気下で70
℃にて6時間、75℃にて4時間および80℃にて4時
間、それぞれ重合を行なつた。
重合後、得られた重合物をメタノール中に入れ、ポリマ
ーを析出させ、ベンゼンおよびメタノールにて精製を3
回繰り返し行なつた。得られたポリマーのG.P.C.による
平均分子量は次表に示すようであつた。
不飽和ポリエステル樹脂の硬化 上記調製法で得たt−ブチルペルオキシ−β−カルボキ
シ−ウンデセノエートを用いて以下の方法で不飽和ポリ
エステル樹脂の硬化を行なつた。
即ち、日本触媒化学(株)製の不飽和ポリエステル樹脂で
あるエポラツクG−110AL、25g中に硬化剤とし
てt−ブチルペルオキシ−β−カルボキシ−ウンデセノ
エートをポリエステル樹脂に対して1.0重量%添加し、1
0.0℃の恒温槽中にてポリエステル樹脂を硬化させた。
その結果、不飽和ポリエステル樹脂は11分後に最高発
熱温度220℃に達し、樹脂の硬化が確認された。な
お、樹脂の硬化方法はJIS-K6901に準じて行なつた。得
られた硬化物の表面硬度をバーコール硬度計(GYZJ934
の1タイプ)にて測定したところ、45〜46であつ
た。
実施例2〜5 ペルオキシエステルの調製 オクテニル無水コハク酸をヘキサデセニル無水コハク酸
(日産化学工業社製、商品名「HDSA」),ドデセニル無
水コハク酸(三洋化成社製、商品名「DSA」)又は4
−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸
に代え、t−ブチルヒドロペルオキシドをt−ヘキシル
ヒドロペルオキシドに代えた以外は実施例1に準じた方
法で、それぞれについて操作を行なつた。
得られた生成物について、実施例1と同様にIRおよび
NMR(第1表参照)で同定し、それぞれ目的とするペ
ルオキシエステルであることを確認した。
次いで、実施例1と同様な方法で、それぞれの10時間
選定半減期温度を求め、溶媒への溶解性を調べ、弾動臼
砲試験を行なつた。結果を第1表に示す。
スチレンの溶液重合 次に、それぞれのペルオキシエステルを用いて、実施例
1に示した方法でスチレンの溶液重合を行なつた。得ら
れたポリマーについて、実施例1と同じ方法で、それぞ
れの数平均分子量を求めた。結果を第1表に示す。ま
た、各ポリマーのIR分析により、ポリマー中にカルボ
ン酸基を含有していることも確認した。
比較例 1 ペルオキシエステルの調製 t−ブチルヒドロペルオキシドを含むトルエン溶液24.7
1g中に無水マレイン酸9.8gを加え、次いでピリジン0.
1gを10℃にて滴下した。滴下終了後、25℃にて1
時間熟成を行なつた。熟成の後、得られた結晶を濾過
し、10%メタノール水で洗浄後、乾燥を行なつたとこ
ろ、収量16.2g、収率83.5%で目的とするモノ−t−ブ
チルペルオキシマレエートが白色の結晶物として得られ
た。
このペルオキシエステルについて、酢酸エチル中で通常
の方法により10時間選定半減期温度を求めたところ、
96℃であつた。
次いで、このペルオキシエステルについて、実施例1と
同じ方法で溶媒に対する溶解性を調べたが、芳香族系及
びシエルゾールにほとんど溶解しなかつた。
次いで、このペルオキシエステルについて、実施例1と
同じ弾動臼砲試験を行なつた。その結果は19.6%(対ト
リニトロトルエン)であつた。
スチレンの溶液重合 次に、このペルオキシエステルを用いて、実施例1に示
した方法でスチレンの溶液重合を試みたが、ベンゼンに
全く溶解しないために操作を中止した。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 14/06 20/18

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式: (式中、Rは炭素数6〜18のアルケニル基を、R′はメ
    チル、エチル又はプロピル基を示す。)で表されるカル
    ボン酸基含有不飽和ペルオキシエステルを有効成分とす
    る重合開始剤。
JP60033438A 1985-02-21 1985-02-21 重合開始剤 Expired - Lifetime JPH0625208B2 (ja)

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JPS61192704A JPS61192704A (ja) 1986-08-27
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JPS50126613A (ja) * 1973-08-17 1975-10-04

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