JPH06256015A - 石膏スラリーからのダストの除去方法 - Google Patents
石膏スラリーからのダストの除去方法Info
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- JPH06256015A JPH06256015A JP5042539A JP4253993A JPH06256015A JP H06256015 A JPH06256015 A JP H06256015A JP 5042539 A JP5042539 A JP 5042539A JP 4253993 A JP4253993 A JP 4253993A JP H06256015 A JPH06256015 A JP H06256015A
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- dust
- fraction
- liquid
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01F—COMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
- C01F11/00—Compounds of calcium, strontium, or barium
- C01F11/46—Sulfates
- C01F11/468—Purification of calcium sulfates
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- Organic Chemistry (AREA)
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- Inorganic Chemistry (AREA)
- Treating Waste Gases (AREA)
- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 湿式石灰石−石膏法排煙脱硫プロセスの石膏
晶析域内のダスト含有量を低減し、それから得られる排
脱石膏の品質および白色度の向上を図る。 【構成】 湿式石灰石−石膏法排煙脱硫プロセスの石膏
晶析域から石膏粒子とダストを含む吸収液を抜き出し、
これに分級操作を施して主に大粒子石膏を含む画分と主
に中小粒子石膏およびダストを含む画分とに分割し、前
者の画分はそのまま石膏晶析域に返送し、後者の画分に
はさらに固液分離操作を施して中小粒子石膏とダストの
低含水率混合物を取得し、このとき分離される吸収液は
石膏晶析域に返送する。さらに、上記に取得した低含水
率混合物に界面活性剤含有液を加え、固形分濃度1〜3
0%で攪拌混合した後、分級操作を施して中小粒子石膏
を主成分とする画分とダストを分散した液体画分とに分
割し、この両画分に固液分離操作を施して分離された液
の少なくとも一部を上記界面活性剤含有液として循環使
用する。
晶析域内のダスト含有量を低減し、それから得られる排
脱石膏の品質および白色度の向上を図る。 【構成】 湿式石灰石−石膏法排煙脱硫プロセスの石膏
晶析域から石膏粒子とダストを含む吸収液を抜き出し、
これに分級操作を施して主に大粒子石膏を含む画分と主
に中小粒子石膏およびダストを含む画分とに分割し、前
者の画分はそのまま石膏晶析域に返送し、後者の画分に
はさらに固液分離操作を施して中小粒子石膏とダストの
低含水率混合物を取得し、このとき分離される吸収液は
石膏晶析域に返送する。さらに、上記に取得した低含水
率混合物に界面活性剤含有液を加え、固形分濃度1〜3
0%で攪拌混合した後、分級操作を施して中小粒子石膏
を主成分とする画分とダストを分散した液体画分とに分
割し、この両画分に固液分離操作を施して分離された液
の少なくとも一部を上記界面活性剤含有液として循環使
用する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿式石灰石−石膏法排
煙脱硫プロセスにおける石膏晶析域内の石膏スラリーか
らダストを除去し、それにより生成する石膏の付加価値
を高める技術に関する。
煙脱硫プロセスにおける石膏晶析域内の石膏スラリーか
らダストを除去し、それにより生成する石膏の付加価値
を高める技術に関する。
【0002】
【従来の技術】現在工業的に広く採用されている排煙脱
硫プロセスは湿式石灰石−石膏法である。この方法は、
排煙中の亜硫酸ガスを吸収液中に吸収し、生成する酸を
液中で炭酸カルシウム(石灰石)や水酸化カルシウム
(消石灰)を用いて中和し、かつ亜硫酸イオンを空気酸
化することにより、硫酸カルシウム(石膏)の結晶(一
部未酸化の亜硫酸カルシウムを含むが、以下これらを包
括的に石膏と称す。)を析出させ、これを晶析操作で成
長させて大粒径の石膏粒子からなるいわゆる排脱石膏を
得るものである。得られた石膏は各種用途に有効利用さ
れる。具体的には、吸収液を塔内でスプレーするガス連
続/液分散型のガス吸収塔で亜硫酸ガスを吸収し、次い
で酸化、中和および晶析を行う方法が従来より広く実施
されてきたが、最近では吸収、酸化、中和および晶析を
同一容器内で行う液連続/ガス分散型のコンパクトな方
法が実績を増やしつつ注目を集めている(たとえば特公
昭55−37295号参照)。
硫プロセスは湿式石灰石−石膏法である。この方法は、
排煙中の亜硫酸ガスを吸収液中に吸収し、生成する酸を
液中で炭酸カルシウム(石灰石)や水酸化カルシウム
(消石灰)を用いて中和し、かつ亜硫酸イオンを空気酸
化することにより、硫酸カルシウム(石膏)の結晶(一
部未酸化の亜硫酸カルシウムを含むが、以下これらを包
括的に石膏と称す。)を析出させ、これを晶析操作で成
長させて大粒径の石膏粒子からなるいわゆる排脱石膏を
得るものである。得られた石膏は各種用途に有効利用さ
れる。具体的には、吸収液を塔内でスプレーするガス連
続/液分散型のガス吸収塔で亜硫酸ガスを吸収し、次い
で酸化、中和および晶析を行う方法が従来より広く実施
されてきたが、最近では吸収、酸化、中和および晶析を
同一容器内で行う液連続/ガス分散型のコンパクトな方
法が実績を増やしつつ注目を集めている(たとえば特公
昭55−37295号参照)。
【0003】湿式石灰石−石膏法排煙脱硫プロセスにお
いては、排煙中に存在するダストが石膏を生成し晶析す
る石膏晶析域に混入し、これにより石膏母体の品質を低
下させるばかりでなく、石膏晶析域で石膏表面にダスト
が付着したり、石膏スラリーから石膏を脱水回収する過
程で石膏表面にダストが比較的強固に付着するため、こ
れが得られる石膏の品質および白色度を低下させる原因
となり、得られた石膏の用途が限られてしまうという問
題がある。従来は、良質の石膏が望まれる場合には、脱
硫装置の前段に集塵装置や除塵塔を設置して石膏晶析域
に混入するダストの量を低減するという手段が採られて
きた。しかしながら、白色度の高い石膏が望まれる場合
には上記手段を採ったとしても十分ではない。
いては、排煙中に存在するダストが石膏を生成し晶析す
る石膏晶析域に混入し、これにより石膏母体の品質を低
下させるばかりでなく、石膏晶析域で石膏表面にダスト
が付着したり、石膏スラリーから石膏を脱水回収する過
程で石膏表面にダストが比較的強固に付着するため、こ
れが得られる石膏の品質および白色度を低下させる原因
となり、得られた石膏の用途が限られてしまうという問
題がある。従来は、良質の石膏が望まれる場合には、脱
硫装置の前段に集塵装置や除塵塔を設置して石膏晶析域
に混入するダストの量を低減するという手段が採られて
きた。しかしながら、白色度の高い石膏が望まれる場合
には上記手段を採ったとしても十分ではない。
【0004】このためダストを除去して石膏の純度を向
上させる手段として、浮遊法、pH変化による溶解物の
不溶化を利用した方法、磁場を利用した方法などが提案
されている(特開昭53−104572号、特開昭53
−112296号、特開昭54−9194、特開平3−
238023号、特開平4−59024号などの各公報
を参照)。しかしながら、これらの方法は多量の薬剤や
複雑な装置を必要とする割にはダストと石膏の分離が不
十分であり、また一度石膏に付着したダストはこれらの
方法では実質的に分離が不可能であることから、白色度
の高い石膏を得ることはできないという欠点を有してい
る。
上させる手段として、浮遊法、pH変化による溶解物の
不溶化を利用した方法、磁場を利用した方法などが提案
されている(特開昭53−104572号、特開昭53
−112296号、特開昭54−9194、特開平3−
238023号、特開平4−59024号などの各公報
を参照)。しかしながら、これらの方法は多量の薬剤や
複雑な装置を必要とする割にはダストと石膏の分離が不
十分であり、また一度石膏に付着したダストはこれらの
方法では実質的に分離が不可能であることから、白色度
の高い石膏を得ることはできないという欠点を有してい
る。
【0005】また、石膏と不純物の分離に界面活性剤を
用いる技術が知られている(特公昭51ー9714号公
報あるいは特開昭53ー50092号公報参照)。しか
しながら、前者は湿式燐酸製造の際に副生する燐酸副生
石膏を対象とするものであって不純物は有機質であり、
この場合は穏やかな攪拌で十分不純物の遊離が可能であ
ることから、本発明が対象とする湿式石灰石−石膏法排
煙脱硫プロセスの場合のように、石膏表面にダストが比
較的強固に付着する場合にも有効であることを示唆する
ものではない。また、後者は排煙脱硫プロセスにおいて
得られる石膏を対象としてはいるが、その明細書に記載
されるように石膏に付着したダストは除去し難いとの認
識に基づくものであり、石膏に付着したダストを除去す
ることを意図したものではない。さらに、引き抜いた石
膏スラリーに直接界面活性剤を添加することから、希釈
されることを考慮して濃厚な界面活性剤を添加する必要
があるため、ダスト分離後の石膏スラリーを濃縮する際
に発生する界面活性剤を含有する多量の分離液の再利用
が困難であるという問題がある。
用いる技術が知られている(特公昭51ー9714号公
報あるいは特開昭53ー50092号公報参照)。しか
しながら、前者は湿式燐酸製造の際に副生する燐酸副生
石膏を対象とするものであって不純物は有機質であり、
この場合は穏やかな攪拌で十分不純物の遊離が可能であ
ることから、本発明が対象とする湿式石灰石−石膏法排
煙脱硫プロセスの場合のように、石膏表面にダストが比
較的強固に付着する場合にも有効であることを示唆する
ものではない。また、後者は排煙脱硫プロセスにおいて
得られる石膏を対象としてはいるが、その明細書に記載
されるように石膏に付着したダストは除去し難いとの認
識に基づくものであり、石膏に付着したダストを除去す
ることを意図したものではない。さらに、引き抜いた石
膏スラリーに直接界面活性剤を添加することから、希釈
されることを考慮して濃厚な界面活性剤を添加する必要
があるため、ダスト分離後の石膏スラリーを濃縮する際
に発生する界面活性剤を含有する多量の分離液の再利用
が困難であるという問題がある。
【0006】上記方法はいずれも製品となるべき石膏粒
子のスラリーからダストを除去して白色度の高い石膏を
得ようとするものであるが、これとは別に石膏晶析域自
体に石膏とダストとを分離するための工夫を施すことも
提案されている(特公平3−59730号公報参照)。
しかしながら、この方法は単に沈降分離による分離効果
を期待しているものであり、沈降分離域を十分とる必要
があるために脱硫装置が非常に大きくなるばかりでな
く、石膏の品質を上げようとするとダスト粒径よりもか
なり大きな粒径を有する石膏も相当量ダストに同伴させ
なければならないという問題を抱えている。また、石膏
晶析域内で処理することからダストの除去分離のために
採り得る手段に限界があり、ダストの除去分離を十分行
うことができず、白色度の高い石膏を得ることができな
いという問題もある。
子のスラリーからダストを除去して白色度の高い石膏を
得ようとするものであるが、これとは別に石膏晶析域自
体に石膏とダストとを分離するための工夫を施すことも
提案されている(特公平3−59730号公報参照)。
しかしながら、この方法は単に沈降分離による分離効果
を期待しているものであり、沈降分離域を十分とる必要
があるために脱硫装置が非常に大きくなるばかりでな
く、石膏の品質を上げようとするとダスト粒径よりもか
なり大きな粒径を有する石膏も相当量ダストに同伴させ
なければならないという問題を抱えている。また、石膏
晶析域内で処理することからダストの除去分離のために
採り得る手段に限界があり、ダストの除去分離を十分行
うことができず、白色度の高い石膏を得ることができな
いという問題もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、湿式石灰石
−石膏法排煙脱硫プロセスから得られるいわゆる排脱石
膏が、排煙中のダストが強固に付着しているためにその
品質および白色度が十分でなく、またその品質低下ある
いはダスト付着の原因が石膏晶析域内のダスト含有量に
あることに鑑み、石膏晶析域内のダスト含有量を低減
し、これにより品質および白色度の高い排脱石膏を得る
ことを目的とするものである。
−石膏法排煙脱硫プロセスから得られるいわゆる排脱石
膏が、排煙中のダストが強固に付着しているためにその
品質および白色度が十分でなく、またその品質低下ある
いはダスト付着の原因が石膏晶析域内のダスト含有量に
あることに鑑み、石膏晶析域内のダスト含有量を低減
し、これにより品質および白色度の高い排脱石膏を得る
ことを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、石膏粒子とダストを含む吸収液からな
る、湿式石灰石−石膏法排煙脱硫プロセスの石膏晶析域
内の石膏スラリーから、ダストを除去する方法におい
て、(1)石膏晶析域から石膏スラリーを抜き出し、
(2)抜き出したスラリーに分級操作を施して、主に大
粒子石膏を含む画分と主に中小粒子石膏およびダストを
含む画分とに分割し、(3)上記主に大粒子石膏を含む
画分は上記石膏晶析域に返送し、(4)上記主に中小粒
子石膏およびダストを含む画分には固液分離操作を施し
て中小粒子石膏とダストの低含水率混合物を取得し、
(5)上記工程(4)で分離された吸収液を上記石膏晶
析域に返送することからなることを特徴とする方法を提
供するものである。
め、本発明は、石膏粒子とダストを含む吸収液からな
る、湿式石灰石−石膏法排煙脱硫プロセスの石膏晶析域
内の石膏スラリーから、ダストを除去する方法におい
て、(1)石膏晶析域から石膏スラリーを抜き出し、
(2)抜き出したスラリーに分級操作を施して、主に大
粒子石膏を含む画分と主に中小粒子石膏およびダストを
含む画分とに分割し、(3)上記主に大粒子石膏を含む
画分は上記石膏晶析域に返送し、(4)上記主に中小粒
子石膏およびダストを含む画分には固液分離操作を施し
て中小粒子石膏とダストの低含水率混合物を取得し、
(5)上記工程(4)で分離された吸収液を上記石膏晶
析域に返送することからなることを特徴とする方法を提
供するものである。
【0009】さらに本発明は、石膏粒子とダストを含む
吸収液からなる、湿式石灰石−石膏法排煙脱硫プロセス
の石膏晶析域内の石膏スラリーから、ダストを除去する
方法において、(1)石膏晶析域から石膏スラリーを抜
き出し、(2)抜き出したスラリーに分級操作を施し
て、主に大粒子石膏を含む画分と主に中小粒子石膏およ
びダストを含む画分とに分割し、(3)上記主に大粒子
石膏を含む画分は上記石膏晶析域に返送し、(4)上記
主に中小粒子石膏およびダストを含む画分には固液分離
操作を施して中小粒子石膏とダストの低含水率混合物を
取得し、(5)上記工程(4)で分離された吸収液を上
記石膏晶析域に返送し、(6)上記工程(4)で取得し
た中小粒子石膏とダストの低含水率混合物に界面活性剤
を含有する水性液体を加え、固形分濃度1〜30%で攪
拌混合し、(7)上記工程(6)で攪拌混合したスラリ
ーに分級操作を施して、中小粒子石膏を主成分とする画
分とダストを分散した液体画分とに分割し、(8)上記
工程(7)で分割された両画分に固液分離操作を施し
て、分離された液の少なくとも一部を上記工程(6)に
おいて界面活性剤を含有する水性液体として循環使用す
ることからなることを特徴とする方法を提供するもので
もある。
吸収液からなる、湿式石灰石−石膏法排煙脱硫プロセス
の石膏晶析域内の石膏スラリーから、ダストを除去する
方法において、(1)石膏晶析域から石膏スラリーを抜
き出し、(2)抜き出したスラリーに分級操作を施し
て、主に大粒子石膏を含む画分と主に中小粒子石膏およ
びダストを含む画分とに分割し、(3)上記主に大粒子
石膏を含む画分は上記石膏晶析域に返送し、(4)上記
主に中小粒子石膏およびダストを含む画分には固液分離
操作を施して中小粒子石膏とダストの低含水率混合物を
取得し、(5)上記工程(4)で分離された吸収液を上
記石膏晶析域に返送し、(6)上記工程(4)で取得し
た中小粒子石膏とダストの低含水率混合物に界面活性剤
を含有する水性液体を加え、固形分濃度1〜30%で攪
拌混合し、(7)上記工程(6)で攪拌混合したスラリ
ーに分級操作を施して、中小粒子石膏を主成分とする画
分とダストを分散した液体画分とに分割し、(8)上記
工程(7)で分割された両画分に固液分離操作を施し
て、分離された液の少なくとも一部を上記工程(6)に
おいて界面活性剤を含有する水性液体として循環使用す
ることからなることを特徴とする方法を提供するもので
もある。
【0010】
【作用】一般に、湿式石灰石−石膏法排煙脱硫プロセス
では、吸収塔底部の石膏晶析域から石膏粒子を含む吸収
液が抜き出され、石膏粒子が分離除去された後、吸収液
はプロセスに戻される。あるいは、石膏粒子を含む吸収
液は、石膏晶析域内もしくは別に設けられた特に大粒径
の石膏粒子を選択的に含む領域から抜き出されることも
ある。本発明における「石膏晶析域」という用語は、石
膏粒子を含む吸収液が通常抜き出される上記領域のいず
れをも意味するものである。
では、吸収塔底部の石膏晶析域から石膏粒子を含む吸収
液が抜き出され、石膏粒子が分離除去された後、吸収液
はプロセスに戻される。あるいは、石膏粒子を含む吸収
液は、石膏晶析域内もしくは別に設けられた特に大粒径
の石膏粒子を選択的に含む領域から抜き出されることも
ある。本発明における「石膏晶析域」という用語は、石
膏粒子を含む吸収液が通常抜き出される上記領域のいず
れをも意味するものである。
【0011】石膏晶析域から抜き出された吸収液は析出
した石膏粒子とともに排煙中から取り込まれたダストを
含む。このダストは、石油炊きの場合には主にカーボン
ダストであり、また石炭炊きの場合は主にフライアッシ
ュである。吸収液中に含まれるダストの量は、排煙から
取り込まれるダストの量と吸収液循環路から除去される
ダストの量との物質収支が成立する値に落ちつく。した
がって、排煙脱硫装置の吸収塔の前段に電気集塵機や冷
却除塵塔などのダスト除去手段を設けてダストを予め除
去すれば吸収液中のダストの量が下がり、得られる石膏
の白色度はさらに向上することが期待される。ただし、
ダストの予備的除去を行わなくとも、本発明の方法によ
れば吸収液中のダストの量が大きく低下するため、その
結果として従来得られていた排脱石膏に比べて品質およ
び白色度の高いものが得られる。
した石膏粒子とともに排煙中から取り込まれたダストを
含む。このダストは、石油炊きの場合には主にカーボン
ダストであり、また石炭炊きの場合は主にフライアッシ
ュである。吸収液中に含まれるダストの量は、排煙から
取り込まれるダストの量と吸収液循環路から除去される
ダストの量との物質収支が成立する値に落ちつく。した
がって、排煙脱硫装置の吸収塔の前段に電気集塵機や冷
却除塵塔などのダスト除去手段を設けてダストを予め除
去すれば吸収液中のダストの量が下がり、得られる石膏
の白色度はさらに向上することが期待される。ただし、
ダストの予備的除去を行わなくとも、本発明の方法によ
れば吸収液中のダストの量が大きく低下するため、その
結果として従来得られていた排脱石膏に比べて品質およ
び白色度の高いものが得られる。
【0012】本発明の方法においては、石膏晶析域から
石膏およびダストを含む吸収液を抜き出し、これに分級
操作を施して主に大粒子石膏を含む画分と主に中小粒子
石膏およびダストを含む画分とに分割する。そして前者
の画分はダスト含有量が低いため、これをそのまま石膏
晶析域に返送する。一方、後者の画分はダスト含有量が
高いため、これはそのまま返送せずにダストを分離除去
する処理を施す。すなわち、石膏晶析域から抜き出した
吸収液中に含まれていたダストの大部分を後者の画分中
に取り込み、前者の画分だけを石膏晶析域にそのまま返
送するわけである。その結果、石膏晶析域から抜き出さ
れるスラリー中のダストの大部分が除去されたものが石
膏晶析域に返送されるため、石膏晶析域内のダスト含有
量を低下させようとする作用が働くのである。この作用
と、ダストが排煙中から取り込まれることによるダスト
含有量を上昇させる作用とが拮抗するため、前者の作用
がない場合よりも石膏晶析域内のダスト含有量は大きく
低下し、これが結果的に製品石膏の白色度を上げること
になるのである。なお、本発明は単独でも上記のように
製品石膏の白色度を上げるという効果を有するが、製品
石膏となるべき石膏スラリーを直接処理してダストを除
去する方法と組み合わせれば、製品石膏の白色度の向上
にさらに効果的である。
石膏およびダストを含む吸収液を抜き出し、これに分級
操作を施して主に大粒子石膏を含む画分と主に中小粒子
石膏およびダストを含む画分とに分割する。そして前者
の画分はダスト含有量が低いため、これをそのまま石膏
晶析域に返送する。一方、後者の画分はダスト含有量が
高いため、これはそのまま返送せずにダストを分離除去
する処理を施す。すなわち、石膏晶析域から抜き出した
吸収液中に含まれていたダストの大部分を後者の画分中
に取り込み、前者の画分だけを石膏晶析域にそのまま返
送するわけである。その結果、石膏晶析域から抜き出さ
れるスラリー中のダストの大部分が除去されたものが石
膏晶析域に返送されるため、石膏晶析域内のダスト含有
量を低下させようとする作用が働くのである。この作用
と、ダストが排煙中から取り込まれることによるダスト
含有量を上昇させる作用とが拮抗するため、前者の作用
がない場合よりも石膏晶析域内のダスト含有量は大きく
低下し、これが結果的に製品石膏の白色度を上げること
になるのである。なお、本発明は単独でも上記のように
製品石膏の白色度を上げるという効果を有するが、製品
石膏となるべき石膏スラリーを直接処理してダストを除
去する方法と組み合わせれば、製品石膏の白色度の向上
にさらに効果的である。
【0013】吸収液を引き抜く石膏晶析域は一般に湿式
石灰石−石膏法排煙脱硫装置の底部に位置する。近年多
く採用されている液連続/ガス分散型のものでは、石膏
晶析域のうち上部のフロス層がダストをより多く含んで
おり、また相対的に大粒子石膏が少ないので、このフロ
ス層から吸収液を引き抜くのがダストの除去に効果的で
ある。なお通常、湿式石灰石−石膏法排煙脱硫装置から
得られる製品石膏はその粒径が平均50μm以上になる
ように晶析されるが、吸収液中には粒径50μm以下の
石膏も含まれる。本発明においては大体この粒径50μ
mを目安に大粒径石膏粒子と中小粒径石膏粒子を分ける
が、基本的に大粒子および中小粒子の区別は分級操作に
おける相対的な概念であると理解すべきである。一方、
排煙中から吸収液に捕捉されるダストは単独では一般に
5μm以下の粒径を有するが、凝集して50μm以上に
なることもある。
石灰石−石膏法排煙脱硫装置の底部に位置する。近年多
く採用されている液連続/ガス分散型のものでは、石膏
晶析域のうち上部のフロス層がダストをより多く含んで
おり、また相対的に大粒子石膏が少ないので、このフロ
ス層から吸収液を引き抜くのがダストの除去に効果的で
ある。なお通常、湿式石灰石−石膏法排煙脱硫装置から
得られる製品石膏はその粒径が平均50μm以上になる
ように晶析されるが、吸収液中には粒径50μm以下の
石膏も含まれる。本発明においては大体この粒径50μ
mを目安に大粒径石膏粒子と中小粒径石膏粒子を分ける
が、基本的に大粒子および中小粒子の区別は分級操作に
おける相対的な概念であると理解すべきである。一方、
排煙中から吸収液に捕捉されるダストは単独では一般に
5μm以下の粒径を有するが、凝集して50μm以上に
なることもある。
【0014】石膏晶析域から引き抜かれた石膏を含む吸
収液にはまず分級操作を施し、主に大粒子石膏を含む画
分と主に中小粒子石膏およびダストを含む画分とに分割
する。吸収液スラリーを静置すると石膏粒子およびダス
トが沈降するが、沈積層の大部分は大粒子石膏であり、
上層部に少量の中小粒子石膏とダストが混合した状態で
堆積する。また、液体画分にはダストが分散した状態で
存在する。したがって、ほとんどの大粒子石膏は適当な
条件で分級すればダストを含まない状態で分離すること
ができる。このための分級装置としては、中小粒子石膏
とほぼ同じ沈降挙動をするダストを湿式でできるだけ多
く分取できる機能を有する装置であるべきであるが、同
時に簡単な原理に基づくものであることが好ましい。具
体的には、液体サイクロン、エルトリエーター、遠心分
離機などが好適に使用される。
収液にはまず分級操作を施し、主に大粒子石膏を含む画
分と主に中小粒子石膏およびダストを含む画分とに分割
する。吸収液スラリーを静置すると石膏粒子およびダス
トが沈降するが、沈積層の大部分は大粒子石膏であり、
上層部に少量の中小粒子石膏とダストが混合した状態で
堆積する。また、液体画分にはダストが分散した状態で
存在する。したがって、ほとんどの大粒子石膏は適当な
条件で分級すればダストを含まない状態で分離すること
ができる。このための分級装置としては、中小粒子石膏
とほぼ同じ沈降挙動をするダストを湿式でできるだけ多
く分取できる機能を有する装置であるべきであるが、同
時に簡単な原理に基づくものであることが好ましい。具
体的には、液体サイクロン、エルトリエーター、遠心分
離機などが好適に使用される。
【0015】上記分級操作で分割された2つの画分のう
ち、主に大粒子石膏を含む画分はそのまま石膏晶析域に
返送する。一方、主に中小粒子石膏およびダストを含む
画分は固液分離操作により含水率を下げ、そのとき分離
される吸収液は石膏晶析域に返送する。ここで取得され
た中小粒子石膏とダストの低含水率混合物はそのまま廃
棄してもよいが、好適には中小粒子石膏をダストから分
離回収して石膏晶析域に返送する。その場合、低含水率
混合物の含水率は20%以下に調整する。含水率が20
%を越えると次の工程で添加する界面活性剤含有液が大
きく希釈されるため、界面活性剤の補給量が多くなり、
また界面活性剤含有液の十分な循環再利用が困難となる
ため処理工程から排出される排液の量が増大する。固液
分離装置としては、例えばフィルタープレス、遠心分離
機、真空濾過機、ベルトプレスなど、一般に脱水機とし
て分類される機器が好適に使用される。通常、デカンタ
ー式遠心分離機では15%以下、バスケット型遠心分離
機では5%以下の含水率に調整することができる。
ち、主に大粒子石膏を含む画分はそのまま石膏晶析域に
返送する。一方、主に中小粒子石膏およびダストを含む
画分は固液分離操作により含水率を下げ、そのとき分離
される吸収液は石膏晶析域に返送する。ここで取得され
た中小粒子石膏とダストの低含水率混合物はそのまま廃
棄してもよいが、好適には中小粒子石膏をダストから分
離回収して石膏晶析域に返送する。その場合、低含水率
混合物の含水率は20%以下に調整する。含水率が20
%を越えると次の工程で添加する界面活性剤含有液が大
きく希釈されるため、界面活性剤の補給量が多くなり、
また界面活性剤含有液の十分な循環再利用が困難となる
ため処理工程から排出される排液の量が増大する。固液
分離装置としては、例えばフィルタープレス、遠心分離
機、真空濾過機、ベルトプレスなど、一般に脱水機とし
て分類される機器が好適に使用される。通常、デカンタ
ー式遠心分離機では15%以下、バスケット型遠心分離
機では5%以下の含水率に調整することができる。
【0016】ここで、上記分級操作と固液分離操作を単
一の装置で実施することもできる。そのような装置とし
ては、3つの画分に分割できるタイプの遠心分離機や水
力分級機などが上げられる。このような装置を用いれ
ば、石膏スラリーは主に大粒子石膏を含む画分、主に中
小粒子石膏およびダストの大部分を含む画分、並びにダ
ストの一部を懸濁した液体画分に分割することができる
ので、その第1および第3の画分を石膏晶析域に返送
し、第2の画分を廃棄すればよい。かくして、装置全体
をコンパクトなものにすることができる。
一の装置で実施することもできる。そのような装置とし
ては、3つの画分に分割できるタイプの遠心分離機や水
力分級機などが上げられる。このような装置を用いれ
ば、石膏スラリーは主に大粒子石膏を含む画分、主に中
小粒子石膏およびダストの大部分を含む画分、並びにダ
ストの一部を懸濁した液体画分に分割することができる
ので、その第1および第3の画分を石膏晶析域に返送
し、第2の画分を廃棄すればよい。かくして、装置全体
をコンパクトなものにすることができる。
【0017】含水率を調整した後の石膏とダストの混合
物には、界面活性剤を含有する水性液体を添加する。水
性液体としては、通常の市水、工水のほか、それらを用
いた石膏飽和水を使用することができるが、少なくとも
その一部には後段の分級操作で分割された液体画分およ
び分級後の固液分離操作で分離された液を循環使用する
ことが好ましい。水性液体添加後の混合物スラリーの固
形分濃度は1〜30%とする。スラリー濃度が30%を
越えると取扱いが困難になり、また界面活性剤と石膏粒
子との十分な接触が困難になる。一方、スラリー濃度が
1%未満であると取扱うスラリーの量が大量となるた
め、設備が過大となり実用的見地から好ましくない。添
加する界面活性剤としては、洗浄用、脱墨用、起泡用あ
るいは分散用等の界面活性剤を用いることができる。界
面活性剤の濃度は、0.05〜0.2%程度であること
が好ましい。水性液体添加後の混合物スラリーのpHは
1〜3であることが好ましい。この条件下では石膏表面
のごく一部が溶解し、ダストの剥離効果が促進される。
このpH調整用の酸としては、石膏に対して適当な溶解
能力を有する塩酸または硝酸を用いることが好ましい。
物には、界面活性剤を含有する水性液体を添加する。水
性液体としては、通常の市水、工水のほか、それらを用
いた石膏飽和水を使用することができるが、少なくとも
その一部には後段の分級操作で分割された液体画分およ
び分級後の固液分離操作で分離された液を循環使用する
ことが好ましい。水性液体添加後の混合物スラリーの固
形分濃度は1〜30%とする。スラリー濃度が30%を
越えると取扱いが困難になり、また界面活性剤と石膏粒
子との十分な接触が困難になる。一方、スラリー濃度が
1%未満であると取扱うスラリーの量が大量となるた
め、設備が過大となり実用的見地から好ましくない。添
加する界面活性剤としては、洗浄用、脱墨用、起泡用あ
るいは分散用等の界面活性剤を用いることができる。界
面活性剤の濃度は、0.05〜0.2%程度であること
が好ましい。水性液体添加後の混合物スラリーのpHは
1〜3であることが好ましい。この条件下では石膏表面
のごく一部が溶解し、ダストの剥離効果が促進される。
このpH調整用の酸としては、石膏に対して適当な溶解
能力を有する塩酸または硝酸を用いることが好ましい。
【0018】界面活性剤含有液を添加した混合物スラリ
ーは、良く攪拌混合して界面活性剤と石膏粒子とをよく
接触させる必要がある。さらに、攪拌の際に高剪断力を
作用させることは好ましい態様である。この高剪断力は
石膏粒子表面と液との間に作用し、界面活性剤と協動的
に作用して石膏粒子表面に付着したダストを効果的に剥
離する。したがって、この場合の高剪断力作用手段と
は、液と石膏粒子表面との間に十分な相対速度を与える
ものをいう。また、この高剪断力は、大粒子のダストお
よびダストの凝集物を石膏粒子にくらべて十分小さい粒
径に分散させ、後続の分級操作においてダストが大粒径
石膏粒子を含む画分に混入しないようにする働きもす
る。以上のことから、ホモミキサー、回転盤式ホモジナ
イザー、ホモジナイザー式ポンプ、あるいは液中へのジ
ェット噴射や超音波を利用した装置などが好適な攪拌手
段として挙げられる。
ーは、良く攪拌混合して界面活性剤と石膏粒子とをよく
接触させる必要がある。さらに、攪拌の際に高剪断力を
作用させることは好ましい態様である。この高剪断力は
石膏粒子表面と液との間に作用し、界面活性剤と協動的
に作用して石膏粒子表面に付着したダストを効果的に剥
離する。したがって、この場合の高剪断力作用手段と
は、液と石膏粒子表面との間に十分な相対速度を与える
ものをいう。また、この高剪断力は、大粒子のダストお
よびダストの凝集物を石膏粒子にくらべて十分小さい粒
径に分散させ、後続の分級操作においてダストが大粒径
石膏粒子を含む画分に混入しないようにする働きもす
る。以上のことから、ホモミキサー、回転盤式ホモジナ
イザー、ホモジナイザー式ポンプ、あるいは液中へのジ
ェット噴射や超音波を利用した装置などが好適な攪拌手
段として挙げられる。
【0019】界面活性剤含有液を添加して攪拌混合した
後、中小粒子石膏およびダストを含む界面活性剤含有ス
ラリーに対して分級操作を施す。界面活性剤含有スラリ
ーを攪拌静置すると、白色の中小粒子石膏が底に沈降
し、ダストは液体に分散した状態になる。すなわち、こ
の分級操作では、スラリーは白色の中小粒子石膏を含む
画分とダストを分散した液体画分とに分割される。前者
の白色中小粒子石膏を含む画分は、次いで固液分離操作
を施して含水率を下げた後、石膏晶析域に返送すること
ができる。後者のダストを分散した液体画分は、やはり
固液分離操作を施してダストを脱水した後、これを廃棄
することができる。これらの固液分離操作で分離された
液は、前記した含水率調整後の混合物に添加する界面活
性剤含有液として循環使用することができる。なお、ダ
ストを分散した液体画分に固液分離操作を行ってダスト
を除去することは常に行わなくてもよく、そのまま界面
活性剤含有液として用いてもよい。分級装置としては、
沈降槽、エルトリエーター、液体サイクロン、遠心分離
機、マイクロシーブ等が好適に使用される。また、固液
分離装置としては、フィルタープレス、遠心分離機、真
空濾過機、ベルトプレスなど、一般に脱水機として分類
される機器が好適に使用される。
後、中小粒子石膏およびダストを含む界面活性剤含有ス
ラリーに対して分級操作を施す。界面活性剤含有スラリ
ーを攪拌静置すると、白色の中小粒子石膏が底に沈降
し、ダストは液体に分散した状態になる。すなわち、こ
の分級操作では、スラリーは白色の中小粒子石膏を含む
画分とダストを分散した液体画分とに分割される。前者
の白色中小粒子石膏を含む画分は、次いで固液分離操作
を施して含水率を下げた後、石膏晶析域に返送すること
ができる。後者のダストを分散した液体画分は、やはり
固液分離操作を施してダストを脱水した後、これを廃棄
することができる。これらの固液分離操作で分離された
液は、前記した含水率調整後の混合物に添加する界面活
性剤含有液として循環使用することができる。なお、ダ
ストを分散した液体画分に固液分離操作を行ってダスト
を除去することは常に行わなくてもよく、そのまま界面
活性剤含有液として用いてもよい。分級装置としては、
沈降槽、エルトリエーター、液体サイクロン、遠心分離
機、マイクロシーブ等が好適に使用される。また、固液
分離装置としては、フィルタープレス、遠心分離機、真
空濾過機、ベルトプレスなど、一般に脱水機として分類
される機器が好適に使用される。
【0020】なお、排煙脱硫装置の前段に電気集塵機や
冷却除塵塔などの集塵装置を設置すれば、石膏晶析域自
体へのダストの混入量を低減することができるため、製
品石膏の白色度をより高める可能性がある。また、これ
らの集塵装置を有する場合には、分級操作によって分割
されたダストを含む液体画分をスラリー状態のまま、あ
るいは適当に含水率を低下して同装置の前流に噴霧し、
乾燥固体として捕集することもできる。石炭炊きの場合
にこの方法を適用すれば、乾燥固体中に適量のフライア
ッシュと石膏が含まれるので、少量の消石灰を添加する
ことによりエトリンガイトを生成させて固化することが
できる。したがって、乾燥固体からの有害物質の溶出を
容易に防止できる。石油炊きの場合にも、フライアッシ
ュに相当するもの、たとえば粘土を添加すれば同様の効
果が得られる。かくしてプロセスを無排水化することが
できる。
冷却除塵塔などの集塵装置を設置すれば、石膏晶析域自
体へのダストの混入量を低減することができるため、製
品石膏の白色度をより高める可能性がある。また、これ
らの集塵装置を有する場合には、分級操作によって分割
されたダストを含む液体画分をスラリー状態のまま、あ
るいは適当に含水率を低下して同装置の前流に噴霧し、
乾燥固体として捕集することもできる。石炭炊きの場合
にこの方法を適用すれば、乾燥固体中に適量のフライア
ッシュと石膏が含まれるので、少量の消石灰を添加する
ことによりエトリンガイトを生成させて固化することが
できる。したがって、乾燥固体からの有害物質の溶出を
容易に防止できる。石油炊きの場合にも、フライアッシ
ュに相当するもの、たとえば粘土を添加すれば同様の効
果が得られる。かくしてプロセスを無排水化することが
できる。
【0021】
【実施例】図1は、本発明の方法を実施するための装置
の一例を示すものである。湿式石灰石−石膏法排煙脱硫
装置の石膏晶析域(フロス層)1より石膏粒子およびダ
ストを含む吸収液を抜き出し、分級手段2で主として大
粒子石膏を含む画分と主としてダストおよび中小粒子石
膏を含む画分に分割する。前者の画分は石膏晶析域に返
送し、後者の画分は固液分離手段3で含水率を20%以
下に調整した後、攪拌手段4に移送して界面活性剤を含
有する水性液体を加え、スラリー濃度1〜30%におい
て十分に攪拌混合する。次いで、分級手段5で中小粒子
石膏を主成分とする画分とダストを含む液体画分とに分
割する。この後、前者の画分は固液分離手段6で液を分
離除去して石膏晶析域に返送し、後者の画分は固液分離
手段7で液を分離除去して廃棄する。分離された液はい
ずれも攪拌手段4に返送する。
の一例を示すものである。湿式石灰石−石膏法排煙脱硫
装置の石膏晶析域(フロス層)1より石膏粒子およびダ
ストを含む吸収液を抜き出し、分級手段2で主として大
粒子石膏を含む画分と主としてダストおよび中小粒子石
膏を含む画分に分割する。前者の画分は石膏晶析域に返
送し、後者の画分は固液分離手段3で含水率を20%以
下に調整した後、攪拌手段4に移送して界面活性剤を含
有する水性液体を加え、スラリー濃度1〜30%におい
て十分に攪拌混合する。次いで、分級手段5で中小粒子
石膏を主成分とする画分とダストを含む液体画分とに分
割する。この後、前者の画分は固液分離手段6で液を分
離除去して石膏晶析域に返送し、後者の画分は固液分離
手段7で液を分離除去して廃棄する。分離された液はい
ずれも攪拌手段4に返送する。
【0022】実施例1 重油燃焼ボイラーの湿式石灰石−石膏法排煙脱流装置
(吸収、酸化、中和および晶析を同一容器内で行う液連
続ガス分散型)の石膏晶析域から、石膏およびダストを
含む吸収液を抜き出し、液体サイクロンに供給した。下
部流として得た大粒子石膏画分は石膏晶析域に返送し、
上部流として中小粒子石膏を含む画分を得た。この上部
流画分を遠心分離機に供給し、分離された吸収液は石膏
晶析域に返送する一方、含水率が低下した石膏およびダ
ストの混合物を得た。定常時におけるサンプルは次の通
りであった。 石膏晶析域からの石膏含有吸収液スラリー 1200g ダスト重量 0.438g 含水率の低下した石膏とダストの混合物(dry) 2.8g ダスト重量(dry) 0.365g
(吸収、酸化、中和および晶析を同一容器内で行う液連
続ガス分散型)の石膏晶析域から、石膏およびダストを
含む吸収液を抜き出し、液体サイクロンに供給した。下
部流として得た大粒子石膏画分は石膏晶析域に返送し、
上部流として中小粒子石膏を含む画分を得た。この上部
流画分を遠心分離機に供給し、分離された吸収液は石膏
晶析域に返送する一方、含水率が低下した石膏およびダ
ストの混合物を得た。定常時におけるサンプルは次の通
りであった。 石膏晶析域からの石膏含有吸収液スラリー 1200g ダスト重量 0.438g 含水率の低下した石膏とダストの混合物(dry) 2.8g ダスト重量(dry) 0.365g
【0023】実施例2 実施例1で得た含水率の低下した石膏とダストの混合物
2.8g(dry)に対し、石膏を除いた吸収液に界面
活性剤0.1%を添加した液1000mlを加えて混合
し静置したところ、容器底部に白色化した中小粒子石膏
が沈降し、液中にはダストが分散しているのが観察され
た。容器からダストを分散した液を分取して濾過し、濾
紙上の固形分のうち石膏分を6N塩酸で溶解除去した後
に乾燥して重量を計ったところ0.365gであった。
一方、液を取り除いた後、白色化した石膏を乾燥して重
量を計ったところ2.435gであった。すなわち、石
膏晶析域から引き抜いた石膏含有吸収液中のダスト0.
438gに対し、83%のダストを回収することができ
た。
2.8g(dry)に対し、石膏を除いた吸収液に界面
活性剤0.1%を添加した液1000mlを加えて混合
し静置したところ、容器底部に白色化した中小粒子石膏
が沈降し、液中にはダストが分散しているのが観察され
た。容器からダストを分散した液を分取して濾過し、濾
紙上の固形分のうち石膏分を6N塩酸で溶解除去した後
に乾燥して重量を計ったところ0.365gであった。
一方、液を取り除いた後、白色化した石膏を乾燥して重
量を計ったところ2.435gであった。すなわち、石
膏晶析域から引き抜いた石膏含有吸収液中のダスト0.
438gに対し、83%のダストを回収することができ
た。
【0024】実施例3 実施例1と同じ排煙脱硫装置の石膏晶析域のフロス層か
ら石膏およびダストを含む吸収液を抜き出し、実施例1
および実施例2と同様に処理を行った。結果は次の通り
であった。 石膏晶析域からの石膏含有吸収液スラリー 1200g ダスト重量 0.526g 含水率の低下した石膏とダストの混合物 2.6g 濾液から回収されたダスト量 0.442g すなわち、石膏晶析域からの石膏含有液中のダストの8
4%が回収できた。
ら石膏およびダストを含む吸収液を抜き出し、実施例1
および実施例2と同様に処理を行った。結果は次の通り
であった。 石膏晶析域からの石膏含有吸収液スラリー 1200g ダスト重量 0.526g 含水率の低下した石膏とダストの混合物 2.6g 濾液から回収されたダスト量 0.442g すなわち、石膏晶析域からの石膏含有液中のダストの8
4%が回収できた。
【0025】
【発明の効果】本発明の方法によれば、石膏晶析域自体
のダスト含有量を低減することができるため、生成する
石膏粒子の品質が向上する。また、石膏を含む吸収液を
石膏晶析域の外に抜き出してダストを分離するため、比
較的自由にダスト除去手段を採用することができる。そ
して、その手段として含水率を調整した石膏スラリーに
界面活性剤を添加する方法を採用することにより、ダス
トの分離効率を高めることができる。さらに、界面活性
剤含有液を循環使用することにより廃液発生量を低減す
ることができる。
のダスト含有量を低減することができるため、生成する
石膏粒子の品質が向上する。また、石膏を含む吸収液を
石膏晶析域の外に抜き出してダストを分離するため、比
較的自由にダスト除去手段を採用することができる。そ
して、その手段として含水率を調整した石膏スラリーに
界面活性剤を添加する方法を採用することにより、ダス
トの分離効率を高めることができる。さらに、界面活性
剤含有液を循環使用することにより廃液発生量を低減す
ることができる。
【図1】本発明の方法の好適な実施に用いられる装置を
例示する図である。
例示する図である。
1 石膏晶析域 2 分級手段 3 固液分離手段 4 攪拌混合手段 5 分級手段 6 固液分離手段 7 固液分離手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/34 R
Claims (11)
- 【請求項1】 石膏粒子とダストを含む吸収液からな
る、湿式石灰石−石膏法排煙脱硫プロセスの石膏晶析域
内の石膏スラリーから、ダストを除去する方法におい
て、 (1)石膏晶析域から石膏スラリーを抜き出し、 (2)抜き出したスラリーに分級操作を施して、主に大
粒子石膏を含む画分と主に中小粒子石膏およびダストを
含む画分とに分割し、 (3)上記主に大粒子石膏を含む画分は上記石膏晶析域
に返送し、 (4)上記主に中小粒子石膏およびダストを含む画分に
は固液分離操作を施して中小粒子石膏とダストの低含水
率混合物を取得し、 (5)上記工程(4)で分離された吸収液を上記石膏晶
析域に返送することからなることを特徴とする方法。 - 【請求項2】 該工程(2)の分級操作を施す手段とし
て、エルトリエーター、遠心分離機または液体サイクロ
ンを用いる請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 該工程(2)の分級操作と該工程(4)
の固液分離操作を単一の装置で行う請求項1記載の方
法。 - 【請求項4】 石膏粒子とダストを含む吸収液からな
る、湿式石灰石−石膏法排煙脱硫プロセスの石膏晶析域
内の石膏スラリーから、ダストを除去する方法におい
て、 (1)石膏晶析域から石膏スラリーを抜き出し、 (2)抜き出したスラリーに分級操作を施して、主に大
粒子石膏を含む画分と主に中小粒子石膏およびダストを
含む画分とに分割し、 (3)上記主に大粒子石膏を含む画分は上記石膏晶析域
に返送し、 (4)上記主に中小粒子石膏およびダストを含む画分に
は固液分離操作を施して中小粒子石膏とダストの低含水
率混合物を取得し、 (5)上記工程(4)で分離された吸収液を上記石膏晶
析域に返送し、 (6)上記工程(4)で取得した中小粒子石膏とダスト
の低含水率混合物に界面活性剤を含有する水性液体を加
え、固形分濃度1〜30%で攪拌混合し、 (7)上記工程(6)で攪拌混合したスラリーに分級操
作を施して、中小粒子石膏を主成分とする画分とダスト
を分散した液体画分とに分割し、 (8)上記工程(7)で分割された両画分に固液分離操
作を施して、分離された液の少なくとも一部を上記工程
(6)において界面活性剤を含有する水性液体として循
環使用することからなることを特徴とする方法。 - 【請求項5】 該工程(2)で分級操作を施す手段とし
て、液体サイクロン、エルトリエーターまたは遠心分離
機を用いる請求項4記載の方法。 - 【請求項6】 該工程(6)で攪拌混合するスラリーの
pHを1〜3とする請求項4記載の方法。 - 【請求項7】 該工程(6)で攪拌混合する際、石膏粒
子と液との間に高剪断力を作用させる請求項4〜6のい
ずれかに記載の方法。 - 【請求項8】 高剪断力を作用させる手段として、ホモ
ミキサー、回転盤式ホモジナイザー、ホモジナイザー式
ポンプまたは液中へのジェット噴射を用いる請求項7記
載の方法。 - 【請求項9】 該工程(7)で分級操作を施す手段とし
て、沈降槽、液体サイクロン、エルトリエーター、遠心
分離機またはマイクロシーブを用いる請求項4〜8のい
ずれかに記載の方法。 - 【請求項10】 該工程(8)で取得される低含水率石
膏を該石膏晶析域に返送する請求項1〜9のいずれかに
記載の方法。 - 【請求項11】 該湿式石灰石/石膏法排煙脱硫プロセ
スが液連続/ガス分散型であり、石膏スラリーを石膏晶
析域のフロス層から抜き出す請求項1〜10のいずれか
に記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5042539A JPH06256015A (ja) | 1993-03-03 | 1993-03-03 | 石膏スラリーからのダストの除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5042539A JPH06256015A (ja) | 1993-03-03 | 1993-03-03 | 石膏スラリーからのダストの除去方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06256015A true JPH06256015A (ja) | 1994-09-13 |
Family
ID=12638879
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5042539A Withdrawn JPH06256015A (ja) | 1993-03-03 | 1993-03-03 | 石膏スラリーからのダストの除去方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06256015A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6254771B1 (en) | 1997-02-05 | 2001-07-03 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Method of processing desulfurization absorption liquid and apparatus therefor |
| JP2008062208A (ja) * | 2006-09-11 | 2008-03-21 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 脱硫石膏の沈殿槽及び脱硫石膏の沈殿方法 |
| US7351387B2 (en) * | 2003-09-10 | 2008-04-01 | Kvaerner Power Oy | Method for removing impurities accumulated in a scrubbing fluid |
| KR100920119B1 (ko) * | 2007-09-28 | 2009-10-01 | 한국전력공사 | 황산과 석고결정핵을 이용한 배연탈황석고의 백색도향상방법 |
-
1993
- 1993-03-03 JP JP5042539A patent/JPH06256015A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6254771B1 (en) | 1997-02-05 | 2001-07-03 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Method of processing desulfurization absorption liquid and apparatus therefor |
| US7351387B2 (en) * | 2003-09-10 | 2008-04-01 | Kvaerner Power Oy | Method for removing impurities accumulated in a scrubbing fluid |
| JP2008062208A (ja) * | 2006-09-11 | 2008-03-21 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 脱硫石膏の沈殿槽及び脱硫石膏の沈殿方法 |
| KR100920119B1 (ko) * | 2007-09-28 | 2009-10-01 | 한국전력공사 | 황산과 석고결정핵을 이용한 배연탈황석고의 백색도향상방법 |
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