JPH06256366A - 新規リゾホスファチジルイノシトール及びその製造法 - Google Patents
新規リゾホスファチジルイノシトール及びその製造法Info
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- JPH06256366A JPH06256366A JP4640993A JP4640993A JPH06256366A JP H06256366 A JPH06256366 A JP H06256366A JP 4640993 A JP4640993 A JP 4640993A JP 4640993 A JP4640993 A JP 4640993A JP H06256366 A JPH06256366 A JP H06256366A
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- lysophosphatidylinositol
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- novel
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- inositol
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 マボヤ(Halocynthia roretzi) の被嚢より抽
出・精製することにより次式(I): 【化1】 で示されるリゾホスファチジルイノシトールを得る。 【効果】 抗カビ剤として有用な新規リゾホスファチジ
ルイノシトールが提供される。
出・精製することにより次式(I): 【化1】 で示されるリゾホスファチジルイノシトールを得る。 【効果】 抗カビ剤として有用な新規リゾホスファチジ
ルイノシトールが提供される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗カビ性を有する新規
リゾホスファチジルイノシトール及びその製造法に関す
る。
リゾホスファチジルイノシトール及びその製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】マボヤ(Halocynthia roretzi) は、東北
地方で食用として養殖されているが、被嚢 (特に出入水
管部分) には、他の生物が付着しにくいことが次のこと
から予見される。仮に、他の生物が出入水管部分を塞ぐ
と、マボヤは、海水とともに餌を吸入することも、排泄
することも不可能となり、死に至る。
地方で食用として養殖されているが、被嚢 (特に出入水
管部分) には、他の生物が付着しにくいことが次のこと
から予見される。仮に、他の生物が出入水管部分を塞ぐ
と、マボヤは、海水とともに餌を吸入することも、排泄
することも不可能となり、死に至る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、マボヤ
出入水管部分には他の生物の幼生の付着・生育を阻害す
るような化学物質が存在することを予想し、抗カビ性を
指標として精製を行った。その結果、新規リゾホスファ
チジルイノシトールを単離し、構造を決定することに成
功した。
出入水管部分には他の生物の幼生の付着・生育を阻害す
るような化学物質が存在することを予想し、抗カビ性を
指標として精製を行った。その結果、新規リゾホスファ
チジルイノシトールを単離し、構造を決定することに成
功した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のリゾホスファチ
ジルイノシトールは、次式(I):
ジルイノシトールは、次式(I):
【0005】
【化2】
【0006】で示されるものである。本発明のリゾホス
ファチジルイノシトールは、グリセロールの1級の水酸
基にエイコサペンタエン酸がエステル結合した化合物で
ある。本発明のリゾホスファチジルイノシトールは、マ
ボヤ(Halocynthia roretzi)の被嚢より抽出・精製する
ことにより得ることができる。
ファチジルイノシトールは、グリセロールの1級の水酸
基にエイコサペンタエン酸がエステル結合した化合物で
ある。本発明のリゾホスファチジルイノシトールは、マ
ボヤ(Halocynthia roretzi)の被嚢より抽出・精製する
ことにより得ることができる。
【0007】ここで用いる抽出溶媒としては、一般には
有機溶媒、好ましくはエタノール、メタノール、アセト
ン、プロパノール等の水混和性溶媒及び水が挙げられ
る。得られた抽出液は、好ましくは、濃縮後、水層をエ
ーテル、酢酸エチル、クロロホルム等の水と混和しない
有機溶媒で抽出し、次いで、得られる水層を精製するこ
とにより目的とするリゾホスファチジルイノシトールを
効率よく得ることができる。
有機溶媒、好ましくはエタノール、メタノール、アセト
ン、プロパノール等の水混和性溶媒及び水が挙げられ
る。得られた抽出液は、好ましくは、濃縮後、水層をエ
ーテル、酢酸エチル、クロロホルム等の水と混和しない
有機溶媒で抽出し、次いで、得られる水層を精製するこ
とにより目的とするリゾホスファチジルイノシトールを
効率よく得ることができる。
【0008】精製は、シリカゲルクロマトグラフィー、
逆相シリカゲルクロマトグラフィー、逆相高速液体クロ
マトグラフィー等を適宜組み合わせることにより行うこ
とができる。以上のようにして得られる本発明のリゾホ
スファチジルイノシトールは抗カビ性を有し、抗カビ剤
として有用である。
逆相シリカゲルクロマトグラフィー、逆相高速液体クロ
マトグラフィー等を適宜組み合わせることにより行うこ
とができる。以上のようにして得られる本発明のリゾホ
スファチジルイノシトールは抗カビ性を有し、抗カビ剤
として有用である。
【0009】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明の範囲は、かかる実施例に限定される
ものではない。 (実施例1) (1)単離操作 青森県浅虫で養殖されたマボヤの被嚢のうち出入水管部
分2kgを70%エタノール1L で3回抽出し、濃縮後の水
層をエーテル 0.5L で3回抽出して得られた水層をn−
ブタノール 0.5L で3回更に抽出した。
明するが、本発明の範囲は、かかる実施例に限定される
ものではない。 (実施例1) (1)単離操作 青森県浅虫で養殖されたマボヤの被嚢のうち出入水管部
分2kgを70%エタノール1L で3回抽出し、濃縮後の水
層をエーテル 0.5L で3回抽出して得られた水層をn−
ブタノール 0.5L で3回更に抽出した。
【0010】抗カビ (Mortierella ramaniana)活性を指
標として、n−ブタノール層の一部(70%)の精製を以
下の手順で行った。 1) 逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノ
ール:水=8:2) 2) シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール:水=7:4:0.5) 3) 逆相高速液体クロマトグラフィー(アセトニトリ
ル:0.01N塩化ナトリウム水溶液=5:5) 前記式(I)で示される本発明のリゾホスファチジルイ
ノシトールの単離収量は2.0mg (1.4×10-4%) であっ
た。 (2)構造決定 本発明のリゾホスファチジルイノシトールは、高分解能
FABマススペクトル(HRFABMS)により分子式 C29H46N
aO12Pが明らかとなった。1H 完全照射13C NMRスペクト
ルで4本の炭素シグナルが二重線[δ67.84 (J=5.7Hz)
、70.02(J=7.0Hz)、73.35(J=5.4Hz)、78.49(J=5.8H
z)]を示したが、それらの結合定数からリン酸エステル
の存在が示唆された。そこで、31P NMR スペクトルを測
定し、確証を得た。更に、2次元 NMRスペクトル等各種
スペクトルの解析により、本発明のリゾホスファチジル
イノシトールは、グリセロールの1級の水酸基にエイコ
サペンタエン酸がエステル結合したリゾホスファチジル
イノシトールであると決定された。
標として、n−ブタノール層の一部(70%)の精製を以
下の手順で行った。 1) 逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノ
ール:水=8:2) 2) シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム:メタノール:水=7:4:0.5) 3) 逆相高速液体クロマトグラフィー(アセトニトリ
ル:0.01N塩化ナトリウム水溶液=5:5) 前記式(I)で示される本発明のリゾホスファチジルイ
ノシトールの単離収量は2.0mg (1.4×10-4%) であっ
た。 (2)構造決定 本発明のリゾホスファチジルイノシトールは、高分解能
FABマススペクトル(HRFABMS)により分子式 C29H46N
aO12Pが明らかとなった。1H 完全照射13C NMRスペクト
ルで4本の炭素シグナルが二重線[δ67.84 (J=5.7Hz)
、70.02(J=7.0Hz)、73.35(J=5.4Hz)、78.49(J=5.8H
z)]を示したが、それらの結合定数からリン酸エステル
の存在が示唆された。そこで、31P NMR スペクトルを測
定し、確証を得た。更に、2次元 NMRスペクトル等各種
スペクトルの解析により、本発明のリゾホスファチジル
イノシトールは、グリセロールの1級の水酸基にエイコ
サペンタエン酸がエステル結合したリゾホスファチジル
イノシトールであると決定された。
【0011】本発明のリゾホスファチジルイノシトール
の物理定数は、以下の通りである。 1 H NMR(CD3OD) : (エイコサペンタエン酸部分) δ0.96(3H, t, J=7.6Hz, 20-H3), 1.68(2H, dt, J=14.5
and 7.4Hz, 3-H2),2.08(2H, dt, J=14.5 and 7.3Hz, 1
9-H2), 2.12(2H, m, 4-H2),2.36(2H, t, J=7.5Hz, 2-
H2), 2.82(4H, m, 7 and 16-H4),2.85(4H, m, 10 and 1
3-H4),5.27-5.40(10H, m, 5, 6, 8, 9, 11, 12, 14, 1
5, 17 and 18-H10) (イノシトール部分) δ3.19(1H, t, J=9.8Hz, 5-H), 3.37(1H, dd, J=9.8 an
d 2.8Hz, 3-H),3.62(1H, t, J=9.8Hz, 4-H), 3.76(1H,
t, J=9.8Hz, 6-H),3.91(1H, ddd, J=9.8, 8.1 and 2.8H
z, 1-H), 4.20(1H, t, J=2.8Hz, 2-H) (グリセロール部分) δ3.97(3H, m, 1 and 2-H3), 4.11(1H, dd, J=11.4 and
5.9Hz, 3-H),4.17(1H, dd, J=11.4 and 4.2Hz, 3-H)13 C NMR(CD3OD): (エイコサペンタエン酸部分) δ14.65(q, C20), 21.50(t, C19), 25.90(t, C3),26.44
and 26.56(each t, 1×C and 3×C, respectively,
C7, 10, 13 and16), 27.58(t, C4), 34.34(t, C2), 12
8.21, 128.95, 129.10, 129.14,129.19, 129.27, 129.4
7, 129.86, 130.08 and 132.81(each d, C5, 6, 8, 9,1
1, 12, 14, 15, 17 and 18) (イノシトール部分) δ72.91(d, C3), 73.21(d, C2), 73.35(dd, C6), 74.11
(d, C4), 76.39(d, C5),78.49(dd, C1) (グリセロール部分) δ66.33(t, C3), 67.84(t, C1), 70.02(t, C2)31 P NMR(CD3OD): δ2.00 FABMS (正イオンモード、マトリックス:グリセロー
ル):m/z 641(M+H)+, 663(M+Na)+ HRFABMS :実測値 m/z 641.2745 [計算値m/z 641.2703
(C29H47NaO12Pとして)] (3)活性 本発明のリゾホスファチジルイノシトールは、Mortiere
lla ramaniana に対して抗カビ活性を示した。直径8mm
のディスクに0.2mg 添加した場合に、18mmの阻止円を与
えた。
の物理定数は、以下の通りである。 1 H NMR(CD3OD) : (エイコサペンタエン酸部分) δ0.96(3H, t, J=7.6Hz, 20-H3), 1.68(2H, dt, J=14.5
and 7.4Hz, 3-H2),2.08(2H, dt, J=14.5 and 7.3Hz, 1
9-H2), 2.12(2H, m, 4-H2),2.36(2H, t, J=7.5Hz, 2-
H2), 2.82(4H, m, 7 and 16-H4),2.85(4H, m, 10 and 1
3-H4),5.27-5.40(10H, m, 5, 6, 8, 9, 11, 12, 14, 1
5, 17 and 18-H10) (イノシトール部分) δ3.19(1H, t, J=9.8Hz, 5-H), 3.37(1H, dd, J=9.8 an
d 2.8Hz, 3-H),3.62(1H, t, J=9.8Hz, 4-H), 3.76(1H,
t, J=9.8Hz, 6-H),3.91(1H, ddd, J=9.8, 8.1 and 2.8H
z, 1-H), 4.20(1H, t, J=2.8Hz, 2-H) (グリセロール部分) δ3.97(3H, m, 1 and 2-H3), 4.11(1H, dd, J=11.4 and
5.9Hz, 3-H),4.17(1H, dd, J=11.4 and 4.2Hz, 3-H)13 C NMR(CD3OD): (エイコサペンタエン酸部分) δ14.65(q, C20), 21.50(t, C19), 25.90(t, C3),26.44
and 26.56(each t, 1×C and 3×C, respectively,
C7, 10, 13 and16), 27.58(t, C4), 34.34(t, C2), 12
8.21, 128.95, 129.10, 129.14,129.19, 129.27, 129.4
7, 129.86, 130.08 and 132.81(each d, C5, 6, 8, 9,1
1, 12, 14, 15, 17 and 18) (イノシトール部分) δ72.91(d, C3), 73.21(d, C2), 73.35(dd, C6), 74.11
(d, C4), 76.39(d, C5),78.49(dd, C1) (グリセロール部分) δ66.33(t, C3), 67.84(t, C1), 70.02(t, C2)31 P NMR(CD3OD): δ2.00 FABMS (正イオンモード、マトリックス:グリセロー
ル):m/z 641(M+H)+, 663(M+Na)+ HRFABMS :実測値 m/z 641.2745 [計算値m/z 641.2703
(C29H47NaO12Pとして)] (3)活性 本発明のリゾホスファチジルイノシトールは、Mortiere
lla ramaniana に対して抗カビ活性を示した。直径8mm
のディスクに0.2mg 添加した場合に、18mmの阻止円を与
えた。
【0012】また、本発明のリゾホスファチジルイノシ
トールは、ヒツジ赤血球に対してED 500.18μM で溶血活
性を示した。操作は、以下の通りである。ヒツジ保存血
液4mlに0.15M NaCl-20mM リン酸緩衝液 (pH7.4) (以下
「PBS 」という。) 6mlを加え、2500回転、7分の遠心
操作を3回繰り返して赤血球を洗浄した。得られた赤血
球に PBSを加え、2%懸濁液とした。0.5ml の懸濁液
に、蒸留水7mlを加えたときの溶血液の541nm における
吸光度を 100%溶血とし、本発明のリゾホスファチジル
イノシトールの各濃度における吸光度から50%溶血の際
の濃度を求めた。
トールは、ヒツジ赤血球に対してED 500.18μM で溶血活
性を示した。操作は、以下の通りである。ヒツジ保存血
液4mlに0.15M NaCl-20mM リン酸緩衝液 (pH7.4) (以下
「PBS 」という。) 6mlを加え、2500回転、7分の遠心
操作を3回繰り返して赤血球を洗浄した。得られた赤血
球に PBSを加え、2%懸濁液とした。0.5ml の懸濁液
に、蒸留水7mlを加えたときの溶血液の541nm における
吸光度を 100%溶血とし、本発明のリゾホスファチジル
イノシトールの各濃度における吸光度から50%溶血の際
の濃度を求めた。
【0013】
【発明の効果】本発明により抗カビ剤として有用な新規
リゾホスファチジルイノシトールが提供される。
リゾホスファチジルイノシトールが提供される。
Claims (2)
- 【請求項1】 次式(I): 【化1】 で示されるリゾホスファチジルイノシトール。
- 【請求項2】 マボヤ(Halocynthia roretzi) の被嚢よ
り抽出・精製することを特徴とする請求項1記載のリゾ
ホスファチジルイノシトールの製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4640993A JP2809573B2 (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 新規リゾホスファチジルイノシトール及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4640993A JP2809573B2 (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 新規リゾホスファチジルイノシトール及びその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06256366A true JPH06256366A (ja) | 1994-09-13 |
| JP2809573B2 JP2809573B2 (ja) | 1998-10-08 |
Family
ID=12746359
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4640993A Expired - Fee Related JP2809573B2 (ja) | 1993-03-08 | 1993-03-08 | 新規リゾホスファチジルイノシトール及びその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2809573B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999026632A1 (en) * | 1997-11-20 | 1999-06-03 | Statens Serum Institut | Phospholipids having antimicrobial activity with or without the presence of antimicrobials |
| KR100491423B1 (ko) * | 2002-11-22 | 2005-05-25 | 손석민 | 비단 멍게에서 분리한 항균 펩타이드 |
-
1993
- 1993-03-08 JP JP4640993A patent/JP2809573B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999026632A1 (en) * | 1997-11-20 | 1999-06-03 | Statens Serum Institut | Phospholipids having antimicrobial activity with or without the presence of antimicrobials |
| KR100491423B1 (ko) * | 2002-11-22 | 2005-05-25 | 손석민 | 비단 멍게에서 분리한 항균 펩타이드 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2809573B2 (ja) | 1998-10-08 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |