JPH06265698A - X線顕微鏡 - Google Patents
X線顕微鏡Info
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- JPH06265698A JPH06265698A JP5087393A JP5087393A JPH06265698A JP H06265698 A JPH06265698 A JP H06265698A JP 5087393 A JP5087393 A JP 5087393A JP 5087393 A JP5087393 A JP 5087393A JP H06265698 A JPH06265698 A JP H06265698A
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Landscapes
- Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 試料に照射する励起用輻射線としての紫外線
の照射時間およびX線を照射するタイミングを適切にす
る決定方法および、その決定方法を適用したX線顕微鏡
を提供する。 【構成】 X線光源としてのSOR光源41と、紫外線光
源としての紫外線レーザ光源47と、X線パルスを検出す
るMCP43等を設ける。紫外線の照射を開始した時点を
基準にして(T+3τ)以内にX線を照射するようにX
線照射のタイミングを設定し、サンプル45に照射する紫
外線の照射時間TをT=3τとする。ただし、τ:励起
用輻射線に励起された状態の観察する分子もしくは原子
の寿命、T:励起用輻射線の照射時間。
の照射時間およびX線を照射するタイミングを適切にす
る決定方法および、その決定方法を適用したX線顕微鏡
を提供する。 【構成】 X線光源としてのSOR光源41と、紫外線光
源としての紫外線レーザ光源47と、X線パルスを検出す
るMCP43等を設ける。紫外線の照射を開始した時点を
基準にして(T+3τ)以内にX線を照射するようにX
線照射のタイミングを設定し、サンプル45に照射する紫
外線の照射時間TをT=3τとする。ただし、τ:励起
用輻射線に励起された状態の観察する分子もしくは原子
の寿命、T:励起用輻射線の照射時間。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軟X線領域のX線を用
いて生体サンプル等の試料の透過X線顕微鏡像を撮像す
る、X線顕微鏡に関するものである。
いて生体サンプル等の試料の透過X線顕微鏡像を撮像す
る、X線顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、X線光源やX線光学素子の研究開
発が進んでおり、それらを応用するシステムの1つとし
てX線顕微鏡が提案されている。このようなX線顕微鏡
としては、ウォルタ型の斜入射光学系や、回折を利用し
たフレネルゾーンプレートや、2枚の球面鏡に多層膜を
コーティングしたシュワルツシルド型の直入射光学系等
の、多種類の結像素子を利用した顕微鏡システムが提案
されている。このようなX線顕微鏡において、特に軟X
線を用いるものは、電子線を用いる場合に比べて生体試
料に与えるダメージが少ないため生体を生きたまま、無
染色、高分解能で観察可能であり、最近になって生物顕
微鏡への応用が注目されるようになり、生物分野のニー
ズが大きくなってきている。
発が進んでおり、それらを応用するシステムの1つとし
てX線顕微鏡が提案されている。このようなX線顕微鏡
としては、ウォルタ型の斜入射光学系や、回折を利用し
たフレネルゾーンプレートや、2枚の球面鏡に多層膜を
コーティングしたシュワルツシルド型の直入射光学系等
の、多種類の結像素子を利用した顕微鏡システムが提案
されている。このようなX線顕微鏡において、特に軟X
線を用いるものは、電子線を用いる場合に比べて生体試
料に与えるダメージが少ないため生体を生きたまま、無
染色、高分解能で観察可能であり、最近になって生物顕
微鏡への応用が注目されるようになり、生物分野のニー
ズが大きくなってきている。
【0003】軟X線領域の中では特に、λ=43.7Å
〜23.6Åの波長領域(いわゆる「水の窓」の波長領
域)は、炭素および窒素によく吸収され、かつ酸素およ
び水素より成る水分子に対して高い透過率を有している
ことから、主な構成要素が炭素であるタンパク質(生体
組織等)の透過顕微鏡像を水中であっても良好なコント
ラストで観察することができる。現在、各研究機関で
は、λ=43.7Å〜23.6Åの波長領域で高いスペ
ックを有する光学素子、光源、検出器等の開発を進めて
いる。
〜23.6Åの波長領域(いわゆる「水の窓」の波長領
域)は、炭素および窒素によく吸収され、かつ酸素およ
び水素より成る水分子に対して高い透過率を有している
ことから、主な構成要素が炭素であるタンパク質(生体
組織等)の透過顕微鏡像を水中であっても良好なコント
ラストで観察することができる。現在、各研究機関で
は、λ=43.7Å〜23.6Åの波長領域で高いスペ
ックを有する光学素子、光源、検出器等の開発を進めて
いる。
【0004】上記波長領域は、上述のように生体観察用
に適しているが、この波長領域において高いスペックを
有する光学素子等を製作するためには以下の問題点があ
り、その第1の問題点は、特に上記波長域において優れ
た特性を有するX線多層膜反射鏡やフィルタを製作する
のが後述するように難しいことである。すなわち、高い
反射率を有する多層膜反射鏡を設計する際には、可能な
限り屈折率の差が大きい2種類の物質を交互に堆積する
必要があるが、上記波長領域ではいかなる物質も屈折率
が1に近くなるため、屈折率の差が大きくなるように2
種類の物質を選択することが困難である。ここで、Ni
/Sc、Ni/Ti等、多少の反射率を期待し得る物質
を用いることも考えられているが、その場合、蒸着する
際に結晶化しやすいため均一に製膜するのが困難である
上に、現行の製膜技術においてはλ=43.7Å〜2
3.6Åの波長領域で直入射反射鏡を製作しようとする
と多層膜の1周期が20Å以下となって多層膜自体の製
作が困難になる。また、この波長領域は、炭素のX線に
対する吸収率が高くなるので有機材料をフィルタとして
用いることができず、フィルタ材料の選択範囲が狭い。
したがって、X線顕微鏡システムにおいて、何らかの形
でX線多層膜鏡やフィルタを利用することが構成上避け
られないことから、上記多層膜鏡やフィルタの問題点が
上記波長域の軟X線を利用するときの障害となる。
に適しているが、この波長領域において高いスペックを
有する光学素子等を製作するためには以下の問題点があ
り、その第1の問題点は、特に上記波長域において優れ
た特性を有するX線多層膜反射鏡やフィルタを製作する
のが後述するように難しいことである。すなわち、高い
反射率を有する多層膜反射鏡を設計する際には、可能な
限り屈折率の差が大きい2種類の物質を交互に堆積する
必要があるが、上記波長領域ではいかなる物質も屈折率
が1に近くなるため、屈折率の差が大きくなるように2
種類の物質を選択することが困難である。ここで、Ni
/Sc、Ni/Ti等、多少の反射率を期待し得る物質
を用いることも考えられているが、その場合、蒸着する
際に結晶化しやすいため均一に製膜するのが困難である
上に、現行の製膜技術においてはλ=43.7Å〜2
3.6Åの波長領域で直入射反射鏡を製作しようとする
と多層膜の1周期が20Å以下となって多層膜自体の製
作が困難になる。また、この波長領域は、炭素のX線に
対する吸収率が高くなるので有機材料をフィルタとして
用いることができず、フィルタ材料の選択範囲が狭い。
したがって、X線顕微鏡システムにおいて、何らかの形
でX線多層膜鏡やフィルタを利用することが構成上避け
られないことから、上記多層膜鏡やフィルタの問題点が
上記波長域の軟X線を利用するときの障害となる。
【0005】また仮に、上記第1の問題点を解決して生
体の透過顕微鏡像の撮像に最適な上記波長域のX線を結
像し得る光学系を実現したとしても、以下に述べるよう
に生体サンプルの観察時に、吸収によるコントラスト低
下の、第2の問題点が発生する。すなわち、生体サンプ
ルの軟X線吸収率は、サンプルの厚み、サンプル内に存
在する炭素の密度および使用するX線の波長によって決
定されるため、炭素密度が高くかつ厚い生体サンプルを
観察する場合には、生体サンプルに入射したX線の大部
分は吸収されてしまい、得られる生体透過顕微鏡像は、
全体的に暗くかつコントラストの無いものになってしま
う。逆に、炭素密度が低くかつ薄い生体サンプルを観察
する場合には、生体サンプルに入射したX線の大部分は
透過してしまい、得られる生体透過顕微鏡像は、全体的
に明るくかつコントラストの無いものになってしまう。
体の透過顕微鏡像の撮像に最適な上記波長域のX線を結
像し得る光学系を実現したとしても、以下に述べるよう
に生体サンプルの観察時に、吸収によるコントラスト低
下の、第2の問題点が発生する。すなわち、生体サンプ
ルの軟X線吸収率は、サンプルの厚み、サンプル内に存
在する炭素の密度および使用するX線の波長によって決
定されるため、炭素密度が高くかつ厚い生体サンプルを
観察する場合には、生体サンプルに入射したX線の大部
分は吸収されてしまい、得られる生体透過顕微鏡像は、
全体的に暗くかつコントラストの無いものになってしま
う。逆に、炭素密度が低くかつ薄い生体サンプルを観察
する場合には、生体サンプルに入射したX線の大部分は
透過してしまい、得られる生体透過顕微鏡像は、全体的
に明るくかつコントラストの無いものになってしまう。
【0006】上記コントラストの問題の対策としては、
生体サンプル内の炭素密度を人為的に変化させるのは不
可能なので、生体サンプルの厚みを調整するか、あるい
はλ=43.7Å〜23.6Åの波長領域内で使用する
X線の波長を調整する方法が考えられる。ここで、観察
対象の生体サンプルの厚みを調整する方法は、ミクロト
ーム等の熟練を要する精密加工機を用いてサンプルを切
断し、試行錯誤によって最適なサンプル厚を決定する必
要があり、実用的ではない。また、使用するX線の波長
を調整する方法は、ゾーンプレートやシュワルツシルド
型光学系等の波長分散性を有する光学素子を使用する場
合に、光学素子の大幅な設計変更やレイアウト変更が避
けられず、現実的ではない。
生体サンプル内の炭素密度を人為的に変化させるのは不
可能なので、生体サンプルの厚みを調整するか、あるい
はλ=43.7Å〜23.6Åの波長領域内で使用する
X線の波長を調整する方法が考えられる。ここで、観察
対象の生体サンプルの厚みを調整する方法は、ミクロト
ーム等の熟練を要する精密加工機を用いてサンプルを切
断し、試行錯誤によって最適なサンプル厚を決定する必
要があり、実用的ではない。また、使用するX線の波長
を調整する方法は、ゾーンプレートやシュワルツシルド
型光学系等の波長分散性を有する光学素子を使用する場
合に、光学素子の大幅な設計変更やレイアウト変更が避
けられず、現実的ではない。
【0007】現在、上記方法とは異なる方法として、λ
=43.7Å〜23.6Åの波長領域以外の領域(例え
ばλ=65〜43.7Åの波長領域)のX線を使用して
コントラストが非常に高く、かつ特定のタンパク質の分
子の顕微鏡像を選択的に得られる方法が提案されてお
り、その原理を図4および図5によって説明する。図4
(a)〜(f)は夫々、炭素原子がX線を吸収する際の
電子の状態の遷移を経時的に表わしており、同図(a)
は基底状態の炭素原子の電子配列を示している。この状
態からX線照射により1S電子を電離させると、第1遷
移により同図(b)に示すように炭素原子は1S軌道に
空孔を残した状態になる。この状態は同図(c)に示す
ようにエネルギー的に極めて不安定であるため、2P電
子が1S軌道に遷移する第2遷移により同図(d)に示
す安定状態になる。さらに、炭素原子が例えばタンパク
質等の分子の構成要素である場合には、同図(e)に示
すように2P軌道に空孔を生じた状態になっているの
で、炭素原子は第3遷移により周囲の元素等から電子を
捕獲し、同図(f)に示すように当初と同一の基底状態
に復帰する。このような遷移の過程において、通常は第
1遷移による吸収を利用してタンパク質の透過顕微鏡像
を撮像して観察するが、その際にX線波長が炭素の吸収
端波長よりも長いと、X線がタンパク質に吸収されない
ため、得られる透過顕微鏡像のコントラストが極端に劣
化する。
=43.7Å〜23.6Åの波長領域以外の領域(例え
ばλ=65〜43.7Åの波長領域)のX線を使用して
コントラストが非常に高く、かつ特定のタンパク質の分
子の顕微鏡像を選択的に得られる方法が提案されてお
り、その原理を図4および図5によって説明する。図4
(a)〜(f)は夫々、炭素原子がX線を吸収する際の
電子の状態の遷移を経時的に表わしており、同図(a)
は基底状態の炭素原子の電子配列を示している。この状
態からX線照射により1S電子を電離させると、第1遷
移により同図(b)に示すように炭素原子は1S軌道に
空孔を残した状態になる。この状態は同図(c)に示す
ようにエネルギー的に極めて不安定であるため、2P電
子が1S軌道に遷移する第2遷移により同図(d)に示
す安定状態になる。さらに、炭素原子が例えばタンパク
質等の分子の構成要素である場合には、同図(e)に示
すように2P軌道に空孔を生じた状態になっているの
で、炭素原子は第3遷移により周囲の元素等から電子を
捕獲し、同図(f)に示すように当初と同一の基底状態
に復帰する。このような遷移の過程において、通常は第
1遷移による吸収を利用してタンパク質の透過顕微鏡像
を撮像して観察するが、その際にX線波長が炭素の吸収
端波長よりも長いと、X線がタンパク質に吸収されない
ため、得られる透過顕微鏡像のコントラストが極端に劣
化する。
【0008】ここで、上記遷移の順序を逆にした場合に
ついて考察してみると、以下に述べるようにX線波長が
炭素の吸収端波長よりも長い場合であってもコントラス
トの極めて良好な透過顕微鏡像を撮像することができ
る。すなわち、まず、図5(a)に示す基底状態から上
記第3遷移の逆過程により2P電子を電離または励起さ
せて同図(b)の電子状態を実現する。次に、この状態
から上記第2遷移の逆過程により同図(c)に示すよう
にX線によって1S電子をまだ空いている2P軌道に励
起する。この遷移過程は、炭素の吸収端波長よりも低い
光子エネルギーのX線(つまり炭素の吸収端波長よりも
長波長のX線)により実現可能であり、この遷移過程を
経た後は同図(d)に示す状態になる。
ついて考察してみると、以下に述べるようにX線波長が
炭素の吸収端波長よりも長い場合であってもコントラス
トの極めて良好な透過顕微鏡像を撮像することができ
る。すなわち、まず、図5(a)に示す基底状態から上
記第3遷移の逆過程により2P電子を電離または励起さ
せて同図(b)の電子状態を実現する。次に、この状態
から上記第2遷移の逆過程により同図(c)に示すよう
にX線によって1S電子をまだ空いている2P軌道に励
起する。この遷移過程は、炭素の吸収端波長よりも低い
光子エネルギーのX線(つまり炭素の吸収端波長よりも
長波長のX線)により実現可能であり、この遷移過程を
経た後は同図(d)に示す状態になる。
【0009】この状態は、上記第1遷移により基底状態
から直接1S電子を電離させた図4(b)の場合と全く
同一になるが、この方法において電子を電離または励起
させるのに要するエネルギーは数eV〜20eV(波長
に換算すると100nm〜300nm)程度であるの
で、紫外線レーザ等を利用することができる。一方、1
S電子を2P軌道に励起するために要するエネルギーは
電離させる場合よりも数eV〜20eV程度低い値にな
る。したがって、基底状態の炭素原子の2P電子を電離
する過程と、1Sの電子を2P軌道に励起する過程の2
段階の過程により、炭素の吸収端波長よりも長い波長の
X線を用いた場合にもタンパク質の透過顕微鏡像を得る
ことができる。
から直接1S電子を電離させた図4(b)の場合と全く
同一になるが、この方法において電子を電離または励起
させるのに要するエネルギーは数eV〜20eV(波長
に換算すると100nm〜300nm)程度であるの
で、紫外線レーザ等を利用することができる。一方、1
S電子を2P軌道に励起するために要するエネルギーは
電離させる場合よりも数eV〜20eV程度低い値にな
る。したがって、基底状態の炭素原子の2P電子を電離
する過程と、1Sの電子を2P軌道に励起する過程の2
段階の過程により、炭素の吸収端波長よりも長い波長の
X線を用いた場合にもタンパク質の透過顕微鏡像を得る
ことができる。
【0010】上記遷移の順序を逆にした方法は、J.H.Kl
ems によって下記の優位性を定量的に確認されている
(J.K.Klems Phys.Rew Vol 43 (1991) p2041〜2045参
照)。第1に、炭素吸収端波長よりも長い波長のX線を
利用できるので、多層膜を製作する際に、光学定数が優
れかつ製膜しやすいW/C等の材料が選択可能であり、
しかもこれらの材料はその性質等の研究が進んでおり使
用実績もある。第2に、タンパク質の種類により,2P
電子の電離または励起エネルギーが異なるので、特定の
タンパク質の炭素原子のみを選択的に電離または励起す
ることができる。さらに、その電離に続く1Sから2P
への電子遷移のエネルギーが量子的に一義的に決まるこ
とから、この大きさの光子エネルギーを有するX線をプ
ローブとすることにより、特定のタンパク質の透過顕微
鏡像を観察することができる。その際、コントラスト
は、図6に示すような特性を示し、λ=43.7Å〜2
3.6Åの波長領域を用いる従来の方法に比べて1桁以
上高くなる。
ems によって下記の優位性を定量的に確認されている
(J.K.Klems Phys.Rew Vol 43 (1991) p2041〜2045参
照)。第1に、炭素吸収端波長よりも長い波長のX線を
利用できるので、多層膜を製作する際に、光学定数が優
れかつ製膜しやすいW/C等の材料が選択可能であり、
しかもこれらの材料はその性質等の研究が進んでおり使
用実績もある。第2に、タンパク質の種類により,2P
電子の電離または励起エネルギーが異なるので、特定の
タンパク質の炭素原子のみを選択的に電離または励起す
ることができる。さらに、その電離に続く1Sから2P
への電子遷移のエネルギーが量子的に一義的に決まるこ
とから、この大きさの光子エネルギーを有するX線をプ
ローブとすることにより、特定のタンパク質の透過顕微
鏡像を観察することができる。その際、コントラスト
は、図6に示すような特性を示し、λ=43.7Å〜2
3.6Åの波長領域を用いる従来の方法に比べて1桁以
上高くなる。
【0011】上述した原理を用いる方法は、今までに提
案されている従来のX線顕微鏡システムに若干の変更を
加えることにより容易に実現することができる。すなわ
ち、従来のX線顕微鏡は、図7の基本概念図に示すよう
に、光源1、集光レンズ2、サンプル3、対物レンズ
4、フィルタ5および検出器6を同一光路上に配置して
成る。この中で使用する対物レンズとしては、一般に、
ゾーンプレートやシュワルツシルド光学系等の波長分散
型と、ウォルタ型のような白色光を集光する斜入射鏡型
との2種類に分かれるが、白色光源およびウォルタ型対
物レンズを用いるシステムの場合、検出器に至る光路中
に分光器を設ける必要がある。また、検出器としては、
マイクロチャンネルプレート(MCP)やCCD等の撮
像素子が使用されるが、白色光源を使用する場合には、
紫外領域より長い波長の迷光をカットするためにBe等
の薄膜フィルタを設けるのが一般的である。なお、上記
光学系は真空容器内に収納される。
案されている従来のX線顕微鏡システムに若干の変更を
加えることにより容易に実現することができる。すなわ
ち、従来のX線顕微鏡は、図7の基本概念図に示すよう
に、光源1、集光レンズ2、サンプル3、対物レンズ
4、フィルタ5および検出器6を同一光路上に配置して
成る。この中で使用する対物レンズとしては、一般に、
ゾーンプレートやシュワルツシルド光学系等の波長分散
型と、ウォルタ型のような白色光を集光する斜入射鏡型
との2種類に分かれるが、白色光源およびウォルタ型対
物レンズを用いるシステムの場合、検出器に至る光路中
に分光器を設ける必要がある。また、検出器としては、
マイクロチャンネルプレート(MCP)やCCD等の撮
像素子が使用されるが、白色光源を使用する場合には、
紫外領域より長い波長の迷光をカットするためにBe等
の薄膜フィルタを設けるのが一般的である。なお、上記
光学系は真空容器内に収納される。
【0012】このような従来のX線顕微鏡システムに、
J.H.Klems の提案している方法を適用するのは極めて容
易であり、図8の基本概念図に示すように、紫外線光源
8、集光レンズ7および紫外線反射鏡9を追加するだけ
でよい。このシステムは、基本的には、サンプル3およ
び対物レンズ4間に紫外線反射鏡9を挿入したこと以外
は上記従来システムと同一であり、紫外線反射鏡9とし
ては、Be等の薄膜より成り65〜43.7Åの波長領
域で十分な透過率を有しかつ紫外域の光線に対して十分
な反射率を有するものを選択するものとし、それにより
紫外線反射鏡9はX線フィルタとしての機能を有するこ
とになる。なお、シュワルツシルド光学系4には65〜
43.7Åにおいて高い反射率を有するW/C多層膜が
コーティングされている。このシステムにおいて図4の
第2遷移の逆過程に対応する光子エネルギーのX線を用
いて透過顕微鏡像を撮像する際には、同時に外部の紫外
線光源8からの紫外線を紫外線反射鏡9で反射させてサ
ンプルに照射することにより、特定のタンパク質の炭素
2P電子を電離または励起することができ、J.H.Klems
の提案したX線顕微法が実現可能となる。この場合、紫
外線反射鏡9は、検出器6にとってはノイズとなる、紫
外領域よりも長い波長の迷光をカットする作用を果たす
ことになる。
J.H.Klems の提案している方法を適用するのは極めて容
易であり、図8の基本概念図に示すように、紫外線光源
8、集光レンズ7および紫外線反射鏡9を追加するだけ
でよい。このシステムは、基本的には、サンプル3およ
び対物レンズ4間に紫外線反射鏡9を挿入したこと以外
は上記従来システムと同一であり、紫外線反射鏡9とし
ては、Be等の薄膜より成り65〜43.7Åの波長領
域で十分な透過率を有しかつ紫外域の光線に対して十分
な反射率を有するものを選択するものとし、それにより
紫外線反射鏡9はX線フィルタとしての機能を有するこ
とになる。なお、シュワルツシルド光学系4には65〜
43.7Åにおいて高い反射率を有するW/C多層膜が
コーティングされている。このシステムにおいて図4の
第2遷移の逆過程に対応する光子エネルギーのX線を用
いて透過顕微鏡像を撮像する際には、同時に外部の紫外
線光源8からの紫外線を紫外線反射鏡9で反射させてサ
ンプルに照射することにより、特定のタンパク質の炭素
2P電子を電離または励起することができ、J.H.Klems
の提案したX線顕微法が実現可能となる。この場合、紫
外線反射鏡9は、検出器6にとってはノイズとなる、紫
外領域よりも長い波長の迷光をカットする作用を果たす
ことになる。
【0013】上記システムはさらに、生体サンプルに対
するX線の吸収率を人為的かつ簡易に調整し得るので、
生体サンプルの厚みや使用するX線の波長を調整せずに
透過X線顕微鏡像のコントラストを任意に選択し得る利
点を有している。すなわち、上記方法によれば、生体サ
ンプルのX線吸収率は、図5(c)に示すような紫外線
照射を経た後に2P軌道に空孔を有する炭素の数に比例
し、2P軌道に空孔を有する炭素の数は、照射した紫外
線の強度に比例することから、生体サンプルに照射する
紫外線の強度(光量)を調整することにより容易に生体
サンプルのX線吸収率を変化させることができ、その調
整によって最適なコントラストを有する透過X線顕微鏡
像が得られる。なお、紫外線光源によりサンプルに紫外
線照射を行った場合の透過X線顕微鏡像と、紫外線照射
を行なわなかった場合の透過X線顕微鏡像とを夫々撮像
して、それらから差分画像を作成することにより、炭素
以外の元素による吸収に起因するバックグラウンド(ノ
イズ)を除去することが可能になり、純粋な炭素のみの
透過X線顕微鏡像を優れたコントラスト比で得ることが
できる。
するX線の吸収率を人為的かつ簡易に調整し得るので、
生体サンプルの厚みや使用するX線の波長を調整せずに
透過X線顕微鏡像のコントラストを任意に選択し得る利
点を有している。すなわち、上記方法によれば、生体サ
ンプルのX線吸収率は、図5(c)に示すような紫外線
照射を経た後に2P軌道に空孔を有する炭素の数に比例
し、2P軌道に空孔を有する炭素の数は、照射した紫外
線の強度に比例することから、生体サンプルに照射する
紫外線の強度(光量)を調整することにより容易に生体
サンプルのX線吸収率を変化させることができ、その調
整によって最適なコントラストを有する透過X線顕微鏡
像が得られる。なお、紫外線光源によりサンプルに紫外
線照射を行った場合の透過X線顕微鏡像と、紫外線照射
を行なわなかった場合の透過X線顕微鏡像とを夫々撮像
して、それらから差分画像を作成することにより、炭素
以外の元素による吸収に起因するバックグラウンド(ノ
イズ)を除去することが可能になり、純粋な炭素のみの
透過X線顕微鏡像を優れたコントラスト比で得ることが
できる。
【0014】上記J.H.Klems の提案したX線顕微法の原
理を応用した従来例としては、例えば図9および図10に
示すものがある。図9の従来例は、シンクロトロン放射
光源(SOR光源)11をX線光源とし、X線光学系とし
てフレネルゾーンプレートを使用して構成したものであ
り、SOR光源11、分光器12、コンデンサレンズ14、サ
ンプル13、対物レンズ15および検出器16より成るX線光
路中のコンデンサレンズ14および対物レンズ15はフレネ
ルゾーンプレートより成るものを用いている。この従来
例はさらに、サンプル13および対物レンズ15間に厚さ3
000Å程度のBe薄膜19をX線光軸に対し45°をな
すように配置するとともに、顕微鏡外部に紫外線レーザ
光源18、集光レンズ17およびウェッジ10より成る紫外線
光路を設け、紫外線レーザ光をBe薄膜19で反射させて
サンプル13を背面より照射するようにしてある。このと
きBe薄膜19は、検出器(MCP)16に紫外線等の迷光
が入射しないように遮蔽する作用も果たす。
理を応用した従来例としては、例えば図9および図10に
示すものがある。図9の従来例は、シンクロトロン放射
光源(SOR光源)11をX線光源とし、X線光学系とし
てフレネルゾーンプレートを使用して構成したものであ
り、SOR光源11、分光器12、コンデンサレンズ14、サ
ンプル13、対物レンズ15および検出器16より成るX線光
路中のコンデンサレンズ14および対物レンズ15はフレネ
ルゾーンプレートより成るものを用いている。この従来
例はさらに、サンプル13および対物レンズ15間に厚さ3
000Å程度のBe薄膜19をX線光軸に対し45°をな
すように配置するとともに、顕微鏡外部に紫外線レーザ
光源18、集光レンズ17およびウェッジ10より成る紫外線
光路を設け、紫外線レーザ光をBe薄膜19で反射させて
サンプル13を背面より照射するようにしてある。このと
きBe薄膜19は、検出器(MCP)16に紫外線等の迷光
が入射しないように遮蔽する作用も果たす。
【0015】上記システムは、紫外線光路中に紫外線光
軸と直交方向に移動し得るウェッジ10を設け、このウェ
ッジ10を紫外線に対する吸収率が十分高い物質(例えば
BK7;ガラス)としているので、ウェッジ10を移動す
ることによりウェッジ21を通過する紫外線の光路長を変
化させて、サンプルに照射する紫外線量を調整すること
ができる。したがって、X線照射と同時に光量を調整し
た紫外線をサンプルに照射することにより、上記原理に
基づく良好なコントラスト比でタンパク質の透過X線顕
微鏡像を得ることができる。
軸と直交方向に移動し得るウェッジ10を設け、このウェ
ッジ10を紫外線に対する吸収率が十分高い物質(例えば
BK7;ガラス)としているので、ウェッジ10を移動す
ることによりウェッジ21を通過する紫外線の光路長を変
化させて、サンプルに照射する紫外線量を調整すること
ができる。したがって、X線照射と同時に光量を調整し
た紫外線をサンプルに照射することにより、上記原理に
基づく良好なコントラスト比でタンパク質の透過X線顕
微鏡像を得ることができる。
【0016】また、図10の従来例は、光源をNd:YA
Gレーザ等を用いたレーザプラズマ光源とし、X線コン
デンサレンズ22をウォルタ型ミラーとし、X線対物レン
ズ24をシュワルツシルド光学系とし、光検出器26をマイ
クロチャンネルプレート(MCP)としてX線光路を構
成したものであり、上記以外の部分の作用は基本的には
上記図7の従来例と同様である。この従来例の上記従来
例との相違点は、X線発生のために集光レンズ30を介し
てターゲット21を撃つNd:YAGレーザ20からのレー
ザ光の一部をハーフミラー27で分岐して利用するように
紫外線光路を構成していることであり、ハーフミラー27
で分岐したレーザ光は、偏光子32で光量を調整され、K
DP結晶25で紫外波長域の4倍高調波に変換されてから
ミラー28、集光レンズ31を経て紫外線反射ミラー29に照
射される。この従来例は、上記従来例に比べて紫外線レ
ーザ等の光源が不要になる利点がある他、上記シュワル
ツシルド光学系に優れた特性を有するW/C多層膜を用
いることにより、波長45Åの直入射において200層
を積層した場合、ほぼ30%の反射率が得られ、明るい
X線光学系を構成することができる。
Gレーザ等を用いたレーザプラズマ光源とし、X線コン
デンサレンズ22をウォルタ型ミラーとし、X線対物レン
ズ24をシュワルツシルド光学系とし、光検出器26をマイ
クロチャンネルプレート(MCP)としてX線光路を構
成したものであり、上記以外の部分の作用は基本的には
上記図7の従来例と同様である。この従来例の上記従来
例との相違点は、X線発生のために集光レンズ30を介し
てターゲット21を撃つNd:YAGレーザ20からのレー
ザ光の一部をハーフミラー27で分岐して利用するように
紫外線光路を構成していることであり、ハーフミラー27
で分岐したレーザ光は、偏光子32で光量を調整され、K
DP結晶25で紫外波長域の4倍高調波に変換されてから
ミラー28、集光レンズ31を経て紫外線反射ミラー29に照
射される。この従来例は、上記従来例に比べて紫外線レ
ーザ等の光源が不要になる利点がある他、上記シュワル
ツシルド光学系に優れた特性を有するW/C多層膜を用
いることにより、波長45Åの直入射において200層
を積層した場合、ほぼ30%の反射率が得られ、明るい
X線光学系を構成することができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】このような励起用輻射
線としての紫外線および軟X線を照射する軟X線顕微鏡
法(以下、紫外線励起型軟X線顕微鏡法と称す)は、上
述したような優位性を有しているが、その優位性を発揮
させるためには、以下の問題が解決されることが前提と
なる。すなわち、適切なコントラストで軟X線顕微鏡像
を撮像するためには、試料に照射する紫外線の照射時間
およびX線を照射するタイミングを、どのようにして最
適化すればよいかを定量的に把握する必要がある。ま
た、その際、必要とする紫外線の強度が把握できれば、
その紫外線の強度に応じて適切な紫外線光源が選択され
ることとなる。そして、レーザ等の紫外線光源の選択
は、製品化の際の、極めて重要なファクタであり、製品
の価格および機能に大きく影響を与える。しかしなが
ら、試料に照射すべき励起用輻射線の照射時間およびX
線を照射するタイミングをどのようにして決定したら適
切になるかを定量的に解析した研究は今までのところな
されていない。
線としての紫外線および軟X線を照射する軟X線顕微鏡
法(以下、紫外線励起型軟X線顕微鏡法と称す)は、上
述したような優位性を有しているが、その優位性を発揮
させるためには、以下の問題が解決されることが前提と
なる。すなわち、適切なコントラストで軟X線顕微鏡像
を撮像するためには、試料に照射する紫外線の照射時間
およびX線を照射するタイミングを、どのようにして最
適化すればよいかを定量的に把握する必要がある。ま
た、その際、必要とする紫外線の強度が把握できれば、
その紫外線の強度に応じて適切な紫外線光源が選択され
ることとなる。そして、レーザ等の紫外線光源の選択
は、製品化の際の、極めて重要なファクタであり、製品
の価格および機能に大きく影響を与える。しかしなが
ら、試料に照射すべき励起用輻射線の照射時間およびX
線を照射するタイミングをどのようにして決定したら適
切になるかを定量的に解析した研究は今までのところな
されていない。
【0018】本発明は、上記問題に鑑み、試料に照射す
る励起用輻射線の照射時間およびX線を照射するタイミ
ングを適切にする決定方法および、その決定方法を適用
したX線顕微鏡を提供することを目的とする。
る励起用輻射線の照射時間およびX線を照射するタイミ
ングを適切にする決定方法および、その決定方法を適用
したX線顕微鏡を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段および作用】この目的のた
め、本発明の請求項1の構成は、試料に対し励起用輻射
線および軟X線を照射して該試料の透過X線顕微鏡像を
撮像するX線顕微鏡において、前記励起用輻射線の照射
を開始した時点を基準にして(T+3τ)以内にX線を
照射するようにしたことを特徴とする。ただし、 τ:励起用輻射線に励起された状態の観察する分子もし
くは原子の寿命 T:励起用輻射線の照射時間 また、請求項2の構成は、上記請求項1の構成におい
て、励起用輻射線光源の照射時間が3τとなるようにし
たことを特徴とする。これにより、試料に照射する励起
用輻射線の照射時間およびX線を照射するタイミングが
適切になり、良好な画質の透過X線顕微鏡像が得られ
る。
め、本発明の請求項1の構成は、試料に対し励起用輻射
線および軟X線を照射して該試料の透過X線顕微鏡像を
撮像するX線顕微鏡において、前記励起用輻射線の照射
を開始した時点を基準にして(T+3τ)以内にX線を
照射するようにしたことを特徴とする。ただし、 τ:励起用輻射線に励起された状態の観察する分子もし
くは原子の寿命 T:励起用輻射線の照射時間 また、請求項2の構成は、上記請求項1の構成におい
て、励起用輻射線光源の照射時間が3τとなるようにし
たことを特徴とする。これにより、試料に照射する励起
用輻射線の照射時間およびX線を照射するタイミングが
適切になり、良好な画質の透過X線顕微鏡像が得られ
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明のX線顕微鏡の第1実施例の構
成を示すシステム図である。この実施例のX線顕微鏡
は、X線光源としてシンクロトロン放射光源(SOR光
源)41を用いており、SOR光源41は、可視光〜X線を
含む極めて広い波長範囲に及ぶ連続スペクトルを発生す
るパルス光源である。SOR光源41から発せられた光ビ
ームは紫外線カットフィルタAを介して回折格子からな
る分光器42に入射され、分光器42は必要とする波長域の
X線を取り出してドーナツ状のMCP43に入射する。M
CP43の中央には観察に用いる入射ビーム(X線)が通
過し得るように穴をあけてあり、観察に支障のない範囲
で入射ビームの周辺部を検出し、図3に示すようなSO
R光源41の発光と同期したパルス信号を発生し、そのパ
ルス信号は後述するホストコンピュータに入力される。
説明する。図1は本発明のX線顕微鏡の第1実施例の構
成を示すシステム図である。この実施例のX線顕微鏡
は、X線光源としてシンクロトロン放射光源(SOR光
源)41を用いており、SOR光源41は、可視光〜X線を
含む極めて広い波長範囲に及ぶ連続スペクトルを発生す
るパルス光源である。SOR光源41から発せられた光ビ
ームは紫外線カットフィルタAを介して回折格子からな
る分光器42に入射され、分光器42は必要とする波長域の
X線を取り出してドーナツ状のMCP43に入射する。M
CP43の中央には観察に用いる入射ビーム(X線)が通
過し得るように穴をあけてあり、観察に支障のない範囲
で入射ビームの周辺部を検出し、図3に示すようなSO
R光源41の発光と同期したパルス信号を発生し、そのパ
ルス信号は後述するホストコンピュータに入力される。
【0021】MCP43を通過したX線はコンデンサレン
ズ44を介してサンプル45に照射され、その後、対物レン
ズ46を介して検出器57に入力される。なお、この例では
上記X線光路中のコンデンサレンズ44としてウォルター
光学系、対物レンズ46はシュワルツシルド光学系を用い
ている。この実施例はさらに、顕微鏡外部に紫外線レー
ザ光源47および集光レンズ48より成る紫外線光路を設
け、紫外線レーザ光をサンプル45に斜めから照射するよ
うにしてある。なお、上記各構成要素の内、SOR光源
41、紫外線レーザ光源47および集光レンズ48以外の構成
要素は真空容器62内に収容され、真空容器62は、SOR
光源41のビーム射出口に直結されていて、励起用輻射線
としての紫外光が透過する部分には、透過窓62b が設け
られている。また、上記構成においては、X線光軸と紫
外線光軸とはサンプル照射部において所定の角度をな
し、サンプル45はX線光軸に対し90°をなすように配
置されている。
ズ44を介してサンプル45に照射され、その後、対物レン
ズ46を介して検出器57に入力される。なお、この例では
上記X線光路中のコンデンサレンズ44としてウォルター
光学系、対物レンズ46はシュワルツシルド光学系を用い
ている。この実施例はさらに、顕微鏡外部に紫外線レー
ザ光源47および集光レンズ48より成る紫外線光路を設
け、紫外線レーザ光をサンプル45に斜めから照射するよ
うにしてある。なお、上記各構成要素の内、SOR光源
41、紫外線レーザ光源47および集光レンズ48以外の構成
要素は真空容器62内に収容され、真空容器62は、SOR
光源41のビーム射出口に直結されていて、励起用輻射線
としての紫外光が透過する部分には、透過窓62b が設け
られている。また、上記構成においては、X線光軸と紫
外線光軸とはサンプル照射部において所定の角度をな
し、サンプル45はX線光軸に対し90°をなすように配
置されている。
【0022】次に、検出器(MCP)57からの画像信号
を処理する、画像信号処理システムを図2によって説明
する。この画像信号処理システムは、X線顕微鏡システ
ム全体を制御するホストコンピュータ71を具えるととも
に、入射したX線をMCP57、フォスファ72で可視化
し、レンズ73を介して透過X線顕微鏡像を撮像するTV
カメラシステム74と、ゲート回路82の選択的開閉に応じ
てTVカメラシステム74からの2種類(紫外線を照射し
たものおよび照射しないもの)の映像信号をA/Dコン
バータ75-1および75ー2でデジタル化した画像データを夫
々格納するフレームメモリ76ー1および76ー2と、フレーム
メモリ76ー1および76ー2の画像データの各画素の差分を取
って得られたデジタル差分信号をホストコンピュータ71
に入力する差分回路77と、ホストコンピュータ71からの
指令信号に基づきフレームメモリ76ー1および76ー2にデー
タ出力タイミングのトリガ信号を出力するデータセレク
タ回路78と、ホストコンピュータ71からの入力信号に基
づいてタンパク質等の透過X線顕微鏡像を表示するCR
T79を具えて成る。
を処理する、画像信号処理システムを図2によって説明
する。この画像信号処理システムは、X線顕微鏡システ
ム全体を制御するホストコンピュータ71を具えるととも
に、入射したX線をMCP57、フォスファ72で可視化
し、レンズ73を介して透過X線顕微鏡像を撮像するTV
カメラシステム74と、ゲート回路82の選択的開閉に応じ
てTVカメラシステム74からの2種類(紫外線を照射し
たものおよび照射しないもの)の映像信号をA/Dコン
バータ75-1および75ー2でデジタル化した画像データを夫
々格納するフレームメモリ76ー1および76ー2と、フレーム
メモリ76ー1および76ー2の画像データの各画素の差分を取
って得られたデジタル差分信号をホストコンピュータ71
に入力する差分回路77と、ホストコンピュータ71からの
指令信号に基づきフレームメモリ76ー1および76ー2にデー
タ出力タイミングのトリガ信号を出力するデータセレク
タ回路78と、ホストコンピュータ71からの入力信号に基
づいてタンパク質等の透過X線顕微鏡像を表示するCR
T79を具えて成る。
【0023】この画像信号処理システムはさらに、MC
P43から入力されるパルス信号に応じて紫外線レーザ光
源47を駆動するタイミングを決定するディレイ回路81を
具えており、そのタイミングに応じてディレイ回路81か
ら紫外線レーザ用Qスイッチ信号が紫外線レーザ光源47
に出力される。なお、ホストコンピュータ71は、上記各
信号に加え、TVカメラシステム74のトリガ信号および
ゲート回路82のトリガ信号をも出力し、ゲート回路82の
トリガ信号の出力のタイミング(したがって映像信号の
取り込みのタイミング)は上記MCP43から入力される
パルス信号に応じて決定される。
P43から入力されるパルス信号に応じて紫外線レーザ光
源47を駆動するタイミングを決定するディレイ回路81を
具えており、そのタイミングに応じてディレイ回路81か
ら紫外線レーザ用Qスイッチ信号が紫外線レーザ光源47
に出力される。なお、ホストコンピュータ71は、上記各
信号に加え、TVカメラシステム74のトリガ信号および
ゲート回路82のトリガ信号をも出力し、ゲート回路82の
トリガ信号の出力のタイミング(したがって映像信号の
取り込みのタイミング)は上記MCP43から入力される
パルス信号に応じて決定される。
【0024】次に、この第1実施例のX線顕微鏡によ
る、透過X線顕微鏡像の撮像について説明する。この実
施例では、SOR光源41がパルス状のビームを出力し、
分光器42で単色化されたパルス状X線が取り出されるの
で、ホストコンピュータ71はSOR光源41に対し駆動タ
イミングの制御を行う必要はない。したがって、この画
像信号処理システムでは図3に示すX線パルスを照射さ
れたサンプル45からのX線がMCP57によって絶えず取
り込まれている。その間、ホストコンピュータ71は、M
CP43からのパルス信号をカウントしており、あるパル
ス信号が出力された時点(図3の瞬時t3 )からパルス
信号を3つカウントした時点(t0 )がディレイ回路81
のトリガのタイミング、言い換えれば紫外線レーザ光源
47にQスイッチ信号を出力するタイミングとなる。した
がって、このタイミングでサンプル45に紫外線が照射さ
れることになり、X線パルスおよび紫外線パルスの発生
のタイミングが決定される。
る、透過X線顕微鏡像の撮像について説明する。この実
施例では、SOR光源41がパルス状のビームを出力し、
分光器42で単色化されたパルス状X線が取り出されるの
で、ホストコンピュータ71はSOR光源41に対し駆動タ
イミングの制御を行う必要はない。したがって、この画
像信号処理システムでは図3に示すX線パルスを照射さ
れたサンプル45からのX線がMCP57によって絶えず取
り込まれている。その間、ホストコンピュータ71は、M
CP43からのパルス信号をカウントしており、あるパル
ス信号が出力された時点(図3の瞬時t3 )からパルス
信号を3つカウントした時点(t0 )がディレイ回路81
のトリガのタイミング、言い換えれば紫外線レーザ光源
47にQスイッチ信号を出力するタイミングとなる。した
がって、このタイミングでサンプル45に紫外線が照射さ
れることになり、X線パルスおよび紫外線パルスの発生
のタイミングが決定される。
【0025】ホストコンピュータ71は、上記紫外線の発
生に同期させて、TVカメラシステム74、フレームメモ
リ76ー1、76-2およびゲート回路82に夫々トリガ信号を出
力することにより、フレームメモリ76ー1には、紫外線を
照射した場合に得られる映像信号である、生体サンプル
の炭素の透過X線顕微鏡像をデジタル化した画像データ
aが格納され、フレームメモリ76ー2には、紫外線を照射
しない場合に得られる映像信号である、生体サンプルの
炭素以外の元素の透過X線顕微鏡像をデジタル化した画
像データbが格納される。なお、図3から明らかなよう
に、紫外線パルスの方がX線パルスよりもパルス幅が広
くなっている場合は、1つの紫外線ドルスの発生中に複
数のX線パルスが発生されることになるので、その中か
ら1つのX線パルスによる映像信号のみを取り込んで多
重像になるのを防止するために、上記ゲート回路82をT
Vカメラ74およびA/Dコンバータ75-1、75ー2間に設け
ている。
生に同期させて、TVカメラシステム74、フレームメモ
リ76ー1、76-2およびゲート回路82に夫々トリガ信号を出
力することにより、フレームメモリ76ー1には、紫外線を
照射した場合に得られる映像信号である、生体サンプル
の炭素の透過X線顕微鏡像をデジタル化した画像データ
aが格納され、フレームメモリ76ー2には、紫外線を照射
しない場合に得られる映像信号である、生体サンプルの
炭素以外の元素の透過X線顕微鏡像をデジタル化した画
像データbが格納される。なお、図3から明らかなよう
に、紫外線パルスの方がX線パルスよりもパルス幅が広
くなっている場合は、1つの紫外線ドルスの発生中に複
数のX線パルスが発生されることになるので、その中か
ら1つのX線パルスによる映像信号のみを取り込んで多
重像になるのを防止するために、上記ゲート回路82をT
Vカメラ74およびA/Dコンバータ75-1、75ー2間に設け
ている。
【0026】上記フレームメモリ76ー1の画像データは、
最終的に抽出したい炭素の透過X線顕微鏡像にノイズが
加わった信号であり、フレームメモリ76ー2の画像データ
bは、フレームメモリ76ー1の画像データaのバックグラ
ウンド(ノイズ)信号である。したがって、差分回路77
において各画素について両者の差分を取ることにより上
記ノイズが除去されることになり、純粋に炭素の透過X
線顕微鏡像のみを含む差分信号(a−b)が得られる。
この差分信号(画像データ)は、ホストコンピュータ71
からCRT79に出力され、炭素の透過X線顕微鏡像が表
示される。なお、上記ではまずX線と紫外線とを照射し
て画像を取り、次にX線のみを照射して画像を取る、と
いう順序にしたが、観察対象が紫外線に弱いものである
場合などでは、この順序を逆にするとよい。
最終的に抽出したい炭素の透過X線顕微鏡像にノイズが
加わった信号であり、フレームメモリ76ー2の画像データ
bは、フレームメモリ76ー1の画像データaのバックグラ
ウンド(ノイズ)信号である。したがって、差分回路77
において各画素について両者の差分を取ることにより上
記ノイズが除去されることになり、純粋に炭素の透過X
線顕微鏡像のみを含む差分信号(a−b)が得られる。
この差分信号(画像データ)は、ホストコンピュータ71
からCRT79に出力され、炭素の透過X線顕微鏡像が表
示される。なお、上記ではまずX線と紫外線とを照射し
て画像を取り、次にX線のみを照射して画像を取る、と
いう順序にしたが、観察対象が紫外線に弱いものである
場合などでは、この順序を逆にするとよい。
【0027】次に、上記透過X線顕微鏡像の撮像の際に
サンプルに照射する紫外線の照射時間およびX線を照射
するタイミングが適切になるようにする、紫外線の照射
時間およびX線を照射するタイミングの決定の原理につ
いて、紫外線の吸収と緩和の基礎過程を考察しながら詳
細に説明する。なお、以下の説明は数式を用いて定量的
に展開するので、数式中に用いる記号の意味を以下のよ
うに定義しておく。
サンプルに照射する紫外線の照射時間およびX線を照射
するタイミングが適切になるようにする、紫外線の照射
時間およびX線を照射するタイミングの決定の原理につ
いて、紫外線の吸収と緩和の基礎過程を考察しながら詳
細に説明する。なお、以下の説明は数式を用いて定量的
に展開するので、数式中に用いる記号の意味を以下のよ
うに定義しておく。
【0028】N0 :単位体積あたりの観察しようとする
分子もしくは原子の数 N :単位体積あたりの観察しようとする基底状態の分
子もしくは原子の数 n :単位体積あたりの観察しようとする紫外線に励起
された状態の分子もしくは原子の数 τ :紫外線に励起された状態の分子もしくは原子の寿
命 σuv:観察する分子もしくは原子の紫外線による励起断
面積 T :紫外線の照射時間 I0 :単位時間、単位面積あたりに試料を照射する光子
数(フォトンフラックス)
分子もしくは原子の数 N :単位体積あたりの観察しようとする基底状態の分
子もしくは原子の数 n :単位体積あたりの観察しようとする紫外線に励起
された状態の分子もしくは原子の数 τ :紫外線に励起された状態の分子もしくは原子の寿
命 σuv:観察する分子もしくは原子の紫外線による励起断
面積 T :紫外線の照射時間 I0 :単位時間、単位面積あたりに試料を照射する光子
数(フォトンフラックス)
【0029】まず、観察する分子もしくは原子に紫外線
を照射したとき、時間tに関する基底状態および励起状
態の平衡方程式は、式(1)で与えられる。
を照射したとき、時間tに関する基底状態および励起状
態の平衡方程式は、式(1)で与えられる。
【数1】 −dN/dt=I0σuvN−(N0−N)/τ ・・・(1) 初期条件t=0でN=N0の下で(1)を解いてn=N0−
Nを求めると、(2)式を得る。
Nを求めると、(2)式を得る。
【数2】 n=[1−exp{−(I0σuv+1/τ)t}]・{I0σuvN0τ /(1+I0σuvτ)} ・・・(2)
【0030】さらに(2)式を変形し、紫外線により励
起された分子もしくは原子の割合αを求めると、(3)
式を得る。
起された分子もしくは原子の割合αを求めると、(3)
式を得る。
【数3】 α=n/N0=[1−exp{−(I0σuv+1/τ)t}]・{I0σuvτ /(1+I0σuvτ)} ・・・(3)
【0031】この(3)式を考察すると、紫外光のフォ
トンフラックスが一定の場合、照射時間が長いほどαが
大きくなることがわかる。紫外線励起型軟X線顕微鏡法
においては、αが大きいほど、吸収係数が大きくなり、
コントラストのある画像が得られることになる。上記
(3)式において、αの値を左右する項は、C=exp
{−(I0σuv+1/τ)t}であり、このCの値をでき
るだけ小さくすればよいが、T=3τにおいてCはほぼ
0.05以下になる。すなわち、紫外線の照射時間Tが
3τ以内であれば励起は能率的に行われる。
トンフラックスが一定の場合、照射時間が長いほどαが
大きくなることがわかる。紫外線励起型軟X線顕微鏡法
においては、αが大きいほど、吸収係数が大きくなり、
コントラストのある画像が得られることになる。上記
(3)式において、αの値を左右する項は、C=exp
{−(I0σuv+1/τ)t}であり、このCの値をでき
るだけ小さくすればよいが、T=3τにおいてCはほぼ
0.05以下になる。すなわち、紫外線の照射時間Tが
3τ以内であれば励起は能率的に行われる。
【0032】したがって、紫外線に励起された状態の分
子もしくは原子の寿命τに応じて紫外線光源照射時間を
設定すれば、外殻電子を短時間で能率的に励起すること
ができる。また、脱励起の逆過程を考えた場合、反対
に、紫外線光源の照射停止後3τが経過した時点で励起
された分子もしくは原子の95%以上が基底状態に戻っ
てしまう。以上のことを総合すると、良好なコントラス
トで透過X線顕微鏡像を撮像するためには、少なくとも
紫外線を照射し始めた時点を基準にして(T+3τ)以
内にX線を照射すればよいことがわかる。上記の実施例
ではX線の照射のタイミングを基準として紫外線を照射
するタイミングを決めているが、両者がほぼ同時にサン
プルに照射されるようになっており、上記の条件を満た
している。
子もしくは原子の寿命τに応じて紫外線光源照射時間を
設定すれば、外殻電子を短時間で能率的に励起すること
ができる。また、脱励起の逆過程を考えた場合、反対
に、紫外線光源の照射停止後3τが経過した時点で励起
された分子もしくは原子の95%以上が基底状態に戻っ
てしまう。以上のことを総合すると、良好なコントラス
トで透過X線顕微鏡像を撮像するためには、少なくとも
紫外線を照射し始めた時点を基準にして(T+3τ)以
内にX線を照射すればよいことがわかる。上記の実施例
ではX線の照射のタイミングを基準として紫外線を照射
するタイミングを決めているが、両者がほぼ同時にサン
プルに照射されるようになっており、上記の条件を満た
している。
【0033】次に、生体のタンパク質をX線顕微鏡によ
り観察する場合を想定して紫外線光源について考察す
る。生体のタンパク質をX線顕微鏡により観察する際に
は、主に、炭素の吸収を観察することになる。その際、
Klems によれば、波長200〜300nmの領域に強い
吸収帯が存在し、その励起状態の寿命は3nsec前後
であるとの報告がなされている。したがって、紫外線光
源としては、例えば10〜6nsecのパルス幅を有す
るNd:YAGレーザの高調波を用いるのが最適であ
る。さらに、タンパク分子の振動緩和によって寿命の短
い(例えば数百psec)励起状態を発生させる場合に
は、短いパルス幅を有するTiサファイヤレーザの高調
波を用いたり、SOR光源を用いるのが適切である。
り観察する場合を想定して紫外線光源について考察す
る。生体のタンパク質をX線顕微鏡により観察する際に
は、主に、炭素の吸収を観察することになる。その際、
Klems によれば、波長200〜300nmの領域に強い
吸収帯が存在し、その励起状態の寿命は3nsec前後
であるとの報告がなされている。したがって、紫外線光
源としては、例えば10〜6nsecのパルス幅を有す
るNd:YAGレーザの高調波を用いるのが最適であ
る。さらに、タンパク分子の振動緩和によって寿命の短
い(例えば数百psec)励起状態を発生させる場合に
は、短いパルス幅を有するTiサファイヤレーザの高調
波を用いたり、SOR光源を用いるのが適切である。
【0034】以上の条件において、Nd:YAGレーザ
の高調波でタンパク質の分子(寿命3nsec)を励起
する場合には、紫外線を照射し始めた時点を基準にして
20nsec以内にX線を照射すれば、良好なコントラ
ストの透過X線顕微鏡像が得られることになる。なお、
この実施例ではホストコンピュータによってX線照射と
紫外光照射のタイミングを取るようにしたが、次のよう
な簡便な方法を用いても良い。すなわち、図11
(a)、(b)に示すように、MCP43からの出力パ
ルスをゲート回路100で適当に間引いてワンショット
マルチバイブレータ101に供給する。そして、マルチ
バイブレータ101の出力をその立下がりでパルスを出
すパルス発生器102に供給する。パルス発生器102
の出力はスイッチ103を介して紫外線レーザQスイッ
チ信号として紫外線レーザに供給される。ワンショット
マルチバイブレータ101は外部から手動により時定数
を調整できるようになっており、これを調整することに
よりパルス発生器102から発生するパルスのタイミン
グが変化する。
の高調波でタンパク質の分子(寿命3nsec)を励起
する場合には、紫外線を照射し始めた時点を基準にして
20nsec以内にX線を照射すれば、良好なコントラ
ストの透過X線顕微鏡像が得られることになる。なお、
この実施例ではホストコンピュータによってX線照射と
紫外光照射のタイミングを取るようにしたが、次のよう
な簡便な方法を用いても良い。すなわち、図11
(a)、(b)に示すように、MCP43からの出力パ
ルスをゲート回路100で適当に間引いてワンショット
マルチバイブレータ101に供給する。そして、マルチ
バイブレータ101の出力をその立下がりでパルスを出
すパルス発生器102に供給する。パルス発生器102
の出力はスイッチ103を介して紫外線レーザQスイッ
チ信号として紫外線レーザに供給される。ワンショット
マルチバイブレータ101は外部から手動により時定数
を調整できるようになっており、これを調整することに
よりパルス発生器102から発生するパルスのタイミン
グが変化する。
【0035】したがって、MCP43からの出力パルス
S1、ゲート回路100の出力パルスS2、およびパル
ス発生器102からの出力パルスS4をオッシロスコー
プに供給し、画面を見ながらワンショットマルチバイブ
レータ101の時定数を調整してS1パルスとS4パル
スとが所定のタイミングになったところでスイッチ10
3をオンにすれば、次のS4パルスでX線と紫外光とを
サンプルに照射することができる。実際は、電気系統の
ケーブル等により数nsec〜10nsec程度の電気
信号の遅れがあるので、得られる顕微鏡画像を見ながら
マルチバイブレータ101の時定数の微調整を行うこと
が望ましい。
S1、ゲート回路100の出力パルスS2、およびパル
ス発生器102からの出力パルスS4をオッシロスコー
プに供給し、画面を見ながらワンショットマルチバイブ
レータ101の時定数を調整してS1パルスとS4パル
スとが所定のタイミングになったところでスイッチ10
3をオンにすれば、次のS4パルスでX線と紫外光とを
サンプルに照射することができる。実際は、電気系統の
ケーブル等により数nsec〜10nsec程度の電気
信号の遅れがあるので、得られる顕微鏡画像を見ながら
マルチバイブレータ101の時定数の微調整を行うこと
が望ましい。
【0036】なお、上記実施例では、試料として生体の
タンパク質を用いる場合について説明したが、紫外線励
起型軟X線顕微鏡法において、上記式(4)により試料
に照射する励起用輻射線の照射時間およびX線を照射す
るタイミングを決定する方法は全ての分子もしくは原子
に適用可能であり、その場合にも上記と同様の有効性が
得られる。また、上記実施例では、画像処理を直接、ハ
ードウエアの差分回路77で行うようにしているが、差分
回路を省略して、ホストコンピュータ71がフレームメモ
リ76-1、76ー2から画像データを読み出してソフトウエア
上で画像処理を行うようにしてもよい。
タンパク質を用いる場合について説明したが、紫外線励
起型軟X線顕微鏡法において、上記式(4)により試料
に照射する励起用輻射線の照射時間およびX線を照射す
るタイミングを決定する方法は全ての分子もしくは原子
に適用可能であり、その場合にも上記と同様の有効性が
得られる。また、上記実施例では、画像処理を直接、ハ
ードウエアの差分回路77で行うようにしているが、差分
回路を省略して、ホストコンピュータ71がフレームメモ
リ76-1、76ー2から画像データを読み出してソフトウエア
上で画像処理を行うようにしてもよい。
【0037】図12は本発明のX線顕微鏡の第2実施例の
構成を示すシステム図である。この実施例のX線顕微鏡
は、Nd:YAGレーザ51が発生するレーザ光を集光レ
ンズ52で集光してターゲット53に衝突させることにより
X線を発生するレーザプラズマX線光源と、コンデンサ
レンズ54、対物レンズ55、紫外線カットフィルタ61およ
び検出器57を有しX線をサンプル58に照射して透過X線
顕微鏡像を得るX線光路と、紫外レーザ64が発生したレ
ーザ光をガラス楔(ウェッジ)65で光量調整した後に集
光レンズ60で集光して真空容器62内のサンプル58に照射
する紫外線光路とを具え、結像型X線顕微鏡として構成
されている。なお、上記各光路の構成要素の内、Nd:
YAGレーザ51、集光レンズ52、紫外レーザ64、ガラス
楔65、および集光レンズ60以外の構成要素は真空容器62
内に収容され、真空容器62の、レーザ光および紫外光が
透過する部分には夫々、透過窓62a および62b が設けら
れている。
構成を示すシステム図である。この実施例のX線顕微鏡
は、Nd:YAGレーザ51が発生するレーザ光を集光レ
ンズ52で集光してターゲット53に衝突させることにより
X線を発生するレーザプラズマX線光源と、コンデンサ
レンズ54、対物レンズ55、紫外線カットフィルタ61およ
び検出器57を有しX線をサンプル58に照射して透過X線
顕微鏡像を得るX線光路と、紫外レーザ64が発生したレ
ーザ光をガラス楔(ウェッジ)65で光量調整した後に集
光レンズ60で集光して真空容器62内のサンプル58に照射
する紫外線光路とを具え、結像型X線顕微鏡として構成
されている。なお、上記各光路の構成要素の内、Nd:
YAGレーザ51、集光レンズ52、紫外レーザ64、ガラス
楔65、および集光レンズ60以外の構成要素は真空容器62
内に収容され、真空容器62の、レーザ光および紫外光が
透過する部分には夫々、透過窓62a および62b が設けら
れている。
【0038】上記構成においては、X線光軸と紫外線光
軸とはサンプル照射部において直交し、サンプル58はX
線光軸および紫外線光軸に対し所定の角度(例えば45
°)をなすように傾けられ、サンプル面の法線がX線光
軸と平行にならないように配置されており、この構成は
X線光路上でコンデンサレンズ〜サンプル〜対物レンズ
間の間隔が極めて狭い場合に適している。なお、この構
成によって得られる、例えば45°傾けたサンプルの透
過X線顕微鏡像は、検出器57の結像面にサンプルの1:
(1/√2)の斜影像が結像するので、取り込んだ画像
をデジタル化した後に、ソフトウエアまたは別に設けた
図示しない演算回路により、座標変換等を用いて1:1
の元の画像に復元する必要があり、その復元処理の実施
によってX線光学系とサンプルとが近接した構成でも十
分な紫外線をサンプルに照射することが可能になる。
軸とはサンプル照射部において直交し、サンプル58はX
線光軸および紫外線光軸に対し所定の角度(例えば45
°)をなすように傾けられ、サンプル面の法線がX線光
軸と平行にならないように配置されており、この構成は
X線光路上でコンデンサレンズ〜サンプル〜対物レンズ
間の間隔が極めて狭い場合に適している。なお、この構
成によって得られる、例えば45°傾けたサンプルの透
過X線顕微鏡像は、検出器57の結像面にサンプルの1:
(1/√2)の斜影像が結像するので、取り込んだ画像
をデジタル化した後に、ソフトウエアまたは別に設けた
図示しない演算回路により、座標変換等を用いて1:1
の元の画像に復元する必要があり、その復元処理の実施
によってX線光学系とサンプルとが近接した構成でも十
分な紫外線をサンプルに照射することが可能になる。
【0039】また、上記構成において、コンデンサレン
ズ54としては、斜入射型の回転楕円鏡を使用するものと
し、また対物レンズとしてはシュワルツシルド光学系を
使用するものとし、その表面にはNi/C、W/C等の
炭素系の多層膜をコーティングして、65〜43.7Å
の波長領域において該光学系の透過率が最大になるよう
にしてある。さらに上記光学窓62b としては、約200
nm以上の長波長の紫外線の透過率が高い物質(ダイヤ
モンド、蛍石等)を用いて構成している。
ズ54としては、斜入射型の回転楕円鏡を使用するものと
し、また対物レンズとしてはシュワルツシルド光学系を
使用するものとし、その表面にはNi/C、W/C等の
炭素系の多層膜をコーティングして、65〜43.7Å
の波長領域において該光学系の透過率が最大になるよう
にしてある。さらに上記光学窓62b としては、約200
nm以上の長波長の紫外線の透過率が高い物質(ダイヤ
モンド、蛍石等)を用いて構成している。
【0040】次に、検出器(MCP)57からの画像信号
を処理する、画像信号処理システムを図13によって説明
する。この画像信号処理システムは、X線顕微鏡システ
ム全体を制御するホストコンピュータ71を具えるととも
に、入射したX線をMCP57、フォスファ72で可視化
し、レンズ73を介して透過X線顕微鏡像を撮像するTV
カメラシステム74と、TVカメラシステム74からの2種
類(紫外線を照射したものおよび照射しないもの)の映
像信号をA/Dコンバータ75-1および75ー2でデジタル化
した画像データを夫々格納するフレームメモリ76ー1およ
び76ー2と、フレームメモリ76ー1および76ー2の画像データ
の各画素の差分を取って得られたデジタル差分信号をホ
ストコンピュータ71に入力する差分回路77と、ホストコ
ンピュータ71からの指令信号に基づきフレームメモリ76
ー1および76ー2にデータ出力タイミングのトリガ信号を出
力するデータセレクタ回路78と、ホストコンピュータ71
からの入力信号に基づいてタンパク質等の透過X線顕微
鏡像を表示するCRT79を具えて成り、さらに、X線発
生用のレーザ光源と紫外線発生用のレーザ光源の発光の
タイミングを調整するためのタイミング回路80を具えて
いる。なお、タイミング回路はQスイッチ信号に対する
ゲート回路の作用も持っている。
を処理する、画像信号処理システムを図13によって説明
する。この画像信号処理システムは、X線顕微鏡システ
ム全体を制御するホストコンピュータ71を具えるととも
に、入射したX線をMCP57、フォスファ72で可視化
し、レンズ73を介して透過X線顕微鏡像を撮像するTV
カメラシステム74と、TVカメラシステム74からの2種
類(紫外線を照射したものおよび照射しないもの)の映
像信号をA/Dコンバータ75-1および75ー2でデジタル化
した画像データを夫々格納するフレームメモリ76ー1およ
び76ー2と、フレームメモリ76ー1および76ー2の画像データ
の各画素の差分を取って得られたデジタル差分信号をホ
ストコンピュータ71に入力する差分回路77と、ホストコ
ンピュータ71からの指令信号に基づきフレームメモリ76
ー1および76ー2にデータ出力タイミングのトリガ信号を出
力するデータセレクタ回路78と、ホストコンピュータ71
からの入力信号に基づいてタンパク質等の透過X線顕微
鏡像を表示するCRT79を具えて成り、さらに、X線発
生用のレーザ光源と紫外線発生用のレーザ光源の発光の
タイミングを調整するためのタイミング回路80を具えて
いる。なお、タイミング回路はQスイッチ信号に対する
ゲート回路の作用も持っている。
【0041】上記タイミング回路80は、ホストコンピュ
ータ71からの指令信号によって制御され、サンプルに照
射される紫外線とX線の照射のタイミングが(T+3
τ)以内になるようにNd:YAGレーザへのQスイッ
チ信号と紫外レーザへのQスイッチ信号の出力タイミン
グを調整する作用をなす。なお、ホストコンピュータ71
は、TVカメラシステム74のトリガ信号も出力する。
ータ71からの指令信号によって制御され、サンプルに照
射される紫外線とX線の照射のタイミングが(T+3
τ)以内になるようにNd:YAGレーザへのQスイッ
チ信号と紫外レーザへのQスイッチ信号の出力タイミン
グを調整する作用をなす。なお、ホストコンピュータ71
は、TVカメラシステム74のトリガ信号も出力する。
【0042】次に、この第1実施例のX線顕微鏡によ
る、透過X線顕微鏡像の撮像について説明する。まず、
ホストコンピュータ71は、Nd:YAGレーザ51にQス
イッチ信号を出力し、その信号を受けたNd:YAGレ
ーザ51はレーザ光を発生する。このレーザ光は集光レン
ズ52および透過窓62a を経てターゲット53に衝突し、X
線を発生させる。一方、ホストコンピュータ71は、この
X線の発生に同期させて、TVカメラシステム74および
フレームメモリ76ー1に夫々トリガ信号を出力するととも
に、良好なコントラストの透過X線顕微鏡像が得られる
ような紫外線がサンプル58に照射されるように紫外レー
ザ64を駆動するための指令信号をタイミング回路80に発
する。これにより、X線と紫外線とが所望のタイミング
でサンプルに照射され、フレームメモリ76ー1には、紫外
線を照射した場合に得られる映像信号である、生体サン
プルの炭素の透過X線顕微鏡像をデジタル化した画像デ
ータaが格納される。
る、透過X線顕微鏡像の撮像について説明する。まず、
ホストコンピュータ71は、Nd:YAGレーザ51にQス
イッチ信号を出力し、その信号を受けたNd:YAGレ
ーザ51はレーザ光を発生する。このレーザ光は集光レン
ズ52および透過窓62a を経てターゲット53に衝突し、X
線を発生させる。一方、ホストコンピュータ71は、この
X線の発生に同期させて、TVカメラシステム74および
フレームメモリ76ー1に夫々トリガ信号を出力するととも
に、良好なコントラストの透過X線顕微鏡像が得られる
ような紫外線がサンプル58に照射されるように紫外レー
ザ64を駆動するための指令信号をタイミング回路80に発
する。これにより、X線と紫外線とが所望のタイミング
でサンプルに照射され、フレームメモリ76ー1には、紫外
線を照射した場合に得られる映像信号である、生体サン
プルの炭素の透過X線顕微鏡像をデジタル化した画像デ
ータaが格納される。
【0043】次に、ホストコンピュータ71は、紫外線が
サンプル58に全く照射されないようにQスイッチ信号を
遮断する指令信号をタイミング回路80に発するととも
に、上記と同様にしてTVカメラシステム74およびフレ
ームメモリ76ー2に夫々トリガ信号を出力する。これによ
り、フレームメモリ76ー2には、紫外線を照射しない場合
に得られる映像信号である、生体サンプルの炭素以外の
元素の透過X線顕微鏡像をデジタル化した画像データb
が格納される。
サンプル58に全く照射されないようにQスイッチ信号を
遮断する指令信号をタイミング回路80に発するととも
に、上記と同様にしてTVカメラシステム74およびフレ
ームメモリ76ー2に夫々トリガ信号を出力する。これによ
り、フレームメモリ76ー2には、紫外線を照射しない場合
に得られる映像信号である、生体サンプルの炭素以外の
元素の透過X線顕微鏡像をデジタル化した画像データb
が格納される。
【0044】上記フレームメモリ76ー1の画像データは、
最終的に抽出したい炭素の透過X線顕微鏡像にノイズが
加わった信号であり、フレームメモリ76ー2の画像データ
bは、フレームメモリ76ー1の画像データaのバックグラ
ウンド(ノイズ)信号である。したがって、差分回路77
において各画素について両者の差分を取ることにより上
記ノイズが除去されることになり、純粋に炭素の透過X
線顕微鏡像のみを含む差分信号(a−b)が得られる。
この差分信号(画像データ)は、ホストコンピュータ71
からCRT79に出力され、炭素の透過X線顕微鏡像が表
示される。
最終的に抽出したい炭素の透過X線顕微鏡像にノイズが
加わった信号であり、フレームメモリ76ー2の画像データ
bは、フレームメモリ76ー1の画像データaのバックグラ
ウンド(ノイズ)信号である。したがって、差分回路77
において各画素について両者の差分を取ることにより上
記ノイズが除去されることになり、純粋に炭素の透過X
線顕微鏡像のみを含む差分信号(a−b)が得られる。
この差分信号(画像データ)は、ホストコンピュータ71
からCRT79に出力され、炭素の透過X線顕微鏡像が表
示される。
【0045】なお、以上は励起光として紫外線を用いる
ものについて説明したが、観察対象によっては励起光と
してX線、可視光等、紫外域以外の波長域の光が必要と
なる場合もある。本発明はそのような場合でも当然適用
でき、ケースバイケースで必要な励起光を選べばよい。
ものについて説明したが、観察対象によっては励起光と
してX線、可視光等、紫外域以外の波長域の光が必要と
なる場合もある。本発明はそのような場合でも当然適用
でき、ケースバイケースで必要な励起光を選べばよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、試
料に対し励起用輻射線および軟X線を照射して該試料の
透過X線顕微鏡像を撮像する際に、前記励起用輻射線の
照射を開始した時点を基準にして(T+3τ)以内にX
線を照射するから(ただし、 τ:励起用輻射線に励起された状態の観察する分子もし
くは原子の寿命 T:励起用輻射線の照射時間 である)、試料に照射する励起用輻射線の照射時間およ
びX線を照射するタイミングが適切になり、良好な画質
の透過X線顕微鏡像が得られる。また、その際、前記励
起用輻射線光源の照射時間が3τとなるようにしたか
ら、試料に照射する紫外線の強度が適切になり、良好な
画質の透過X線顕微鏡像が得られる。
料に対し励起用輻射線および軟X線を照射して該試料の
透過X線顕微鏡像を撮像する際に、前記励起用輻射線の
照射を開始した時点を基準にして(T+3τ)以内にX
線を照射するから(ただし、 τ:励起用輻射線に励起された状態の観察する分子もし
くは原子の寿命 T:励起用輻射線の照射時間 である)、試料に照射する励起用輻射線の照射時間およ
びX線を照射するタイミングが適切になり、良好な画質
の透過X線顕微鏡像が得られる。また、その際、前記励
起用輻射線光源の照射時間が3τとなるようにしたか
ら、試料に照射する紫外線の強度が適切になり、良好な
画質の透過X線顕微鏡像が得られる。
【図1】本発明のX線顕微鏡の第1実施例の構成を示す
システム図である。
システム図である。
【図2】第1実施例に用いる画像処理システムの構成を
示す図である。
示す図である。
【図3】第1実施例における、試料に照射する励起用輻
射線の照射時間およびX線を照射するタイミングを説明
するための図である。
射線の照射時間およびX線を照射するタイミングを説明
するための図である。
【図4】(a)〜(f)は、X線顕微鏡の原理を説明す
るための図である。
るための図である。
【図5】(a)〜(d)は、X線顕微鏡の原理を説明す
るための図である。
るための図である。
【図6】図5の原理の有効性を表わす特性図である。
【図7】図4に対応するX線顕微鏡システムの基本概念
図である。
図である。
【図8】図5に対応するX線顕微鏡システムの基本概念
図である。
図である。
【図9】図7のX線顕微鏡システムを具体化した従来例
の構成を示す図である。
の構成を示す図である。
【図10】図7のX線顕微鏡システムを具体化した他の
従来例の構成を示す図である。
従来例の構成を示す図である。
【図11】(a)、(b)は第1実施例におけるX線照
射および紫外線照射のタイミングを決定する方法の他の
構成を示す図である。
射および紫外線照射のタイミングを決定する方法の他の
構成を示す図である。
【図12】本発明のX線顕微鏡の第2実施例の構成を示
すシステム図である。
すシステム図である。
【図13】第2実施例に用いる画像処理システムの構成
を示す図である。
を示す図である。
41 シンクロトロン放射光源(SOR光源) 42 分光器 43 MCP 44 コンデンサレンズ 45 サンプル(生体サンプル) 46 対物レンズ 47 紫外線レーザ光源 48 集光レンズ 57 検出器 62 真空容器 62a 、62b 透過窓(光学窓)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】したがって、紫外線に励起された状態の分
子もしくは原子の寿命τに応じて紫外線光源照射時間を
設定すれば、外殻電子を短時間で能率的に励起すること
ができる。また、脱励起の逆過程を考えた場合、反対
に、紫外線光源の照射停止後3τが経過した時点で励起
された分子もしくは原子の95%以上が基底状態に戻っ
てしまう。以上のことを総合すると、良好なコントラス
トで透過X線顕微鏡像を撮像するためには、少なくとも
紫外線を照射し始めた時点を基準にして(T+3τ)以
内にパルス幅(T+3τ)以内のX線を照射すればよい
ことがわかる。上記の実施例ではX線の照射のタイミン
グを基準として紫外線を照射するタイミングを決めてい
るが、両者がほぼ同時にサンプルに照射されるようにな
っており、上記の条件を満たしている。
子もしくは原子の寿命τに応じて紫外線光源照射時間を
設定すれば、外殻電子を短時間で能率的に励起すること
ができる。また、脱励起の逆過程を考えた場合、反対
に、紫外線光源の照射停止後3τが経過した時点で励起
された分子もしくは原子の95%以上が基底状態に戻っ
てしまう。以上のことを総合すると、良好なコントラス
トで透過X線顕微鏡像を撮像するためには、少なくとも
紫外線を照射し始めた時点を基準にして(T+3τ)以
内にパルス幅(T+3τ)以内のX線を照射すればよい
ことがわかる。上記の実施例ではX線の照射のタイミン
グを基準として紫外線を照射するタイミングを決めてい
るが、両者がほぼ同時にサンプルに照射されるようにな
っており、上記の条件を満たしている。
Claims (2)
- 【請求項1】 試料に対し励起用輻射線および軟X線を
照射して該試料の透過X線顕微鏡像を撮像するX線顕微
鏡において、 前記励起用輻射線の照射を開始した時点を基準にして
(T+3τ)以内にX線を照射するようにしたことを特
徴とするX線顕微鏡。ただし、 τ:励起用輻射線に励起された状態の観察する分子もし
くは原子の寿命 T:励起用輻射線の照射時間 - 【請求項2】 励起用輻射線光源の照射時間が3τとな
るようにしたことを特徴とする請求項1記載のX線顕微
鏡。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5087393A JPH06265698A (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | X線顕微鏡 |
| US08/171,719 US5450463A (en) | 1992-12-25 | 1993-12-22 | X-ray microscope |
| US08/466,973 US5590168A (en) | 1992-12-25 | 1995-06-06 | X-ray microscope |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5087393A JPH06265698A (ja) | 1993-03-11 | 1993-03-11 | X線顕微鏡 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06265698A true JPH06265698A (ja) | 1994-09-22 |
Family
ID=12870846
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5087393A Withdrawn JPH06265698A (ja) | 1992-12-25 | 1993-03-11 | X線顕微鏡 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06265698A (ja) |
-
1993
- 1993-03-11 JP JP5087393A patent/JPH06265698A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000530 |