JPH06265782A - 投写レンズ装置 - Google Patents

投写レンズ装置

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JPH06265782A
JPH06265782A JP5054541A JP5454193A JPH06265782A JP H06265782 A JPH06265782 A JP H06265782A JP 5054541 A JP5054541 A JP 5054541A JP 5454193 A JP5454193 A JP 5454193A JP H06265782 A JPH06265782 A JP H06265782A
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optical coupling
liquid
projection lens
lens
housing
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JP5054541A
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Takashi Kashiwabara
隆司 柏原
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はこのような重要課題を解決するもの
で、液温の如何にかかわらず、フォーカス面を初期設定
の位置に保持し、常に鮮明な投写像を得るもので、極め
て簡単な構成で、自動的かつ効果的にフォーカス面の補
正が行える。 【構成】 投写レンズを構成するレンズ素子群の一部
を、光軸方向に少量往復動変移可能に構成し、OC液の
液温上昇に伴う体積膨脹を巧みに利用して、膨脹を圧力
の変化に変換し、その圧力を目標の値に制御すること
で、上記レンズ素子群の一部を所定量連続的に移動さ
せ、液温上昇に連動してフォーカス面の補正が自動的に
行えるよう構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的小形のブラウン
管などに映出される映像を、スクリーンに拡大投写する
時に使用する投写レンズおよびそれを搭載する映像投写
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大画面のビデオ画像を得るために、比較
的小さなブラウン管(以下、CRTと記す)にビデオ画
像を映出し、投写レンズによりスクリーン上に拡大投写
する方法は周知の技術であるが、最近では投写レンズと
CRTとの空間を、屈折率がCRTの前面ガラスに近
く、且つ透明度の高い液体で充し、光学的にも結合する
ことにより、界面反射を減少させ不用光を激減すること
で、投写画像の鮮明度とコントラストを格段に向上させ
る方式が採られている。一般にこれをオプチカルカップ
リング(以下、OCと記す)方式という。
【0003】図9に従来例の一つを示す。1は投写レン
ズ、2はオプチカルカップリング(以下、OCハウジン
グと記す)であり、右側には画像が映出されるCRT3
が取り付けられ、左側には投写レンズ1を構成するレン
ズ素子群の内、一番右側に位置するオプチカルカップリ
ングレンズ(以下、OCレンズと記す)4が取り付けら
れている。OCリング2にはシールゴム溝5,6が形成
され、その溝中にシールゴム7,8が挿置され、OCハ
ウジング2へ、左方よりOCレンズ4を、右方よりCR
T3を取り付けると、シールゴム7,8が受圧面に密着
するため、液体密封可能なシールが形成される。
【0004】またOCハウジング2の上部には、調圧開
口部9が形成されている。この調圧開口部9にゴムなど
の弾性体で造られた緩圧膜10が配設され、緩圧膜10
には、外縁部に圧接シール部11が形成されており、こ
の部分が調圧開口部9の周囲に形成されたシール溝に挿
合し、押さえカバー12を取り付けることで、圧接シー
ル部11が双方の挟圧平面に圧着するため、OCハウジ
ング2,CRT3,OCレンズ4とで囲まれたOC室1
4が液密にシールされる。なお押さえカバー12には、
緩圧膜10が上方に移動した際に、中の空気が抜けてい
くための通気孔13が開けられている。
【0005】さて、図9に示すように組立後、オプチカ
ルカップリング室(以下、OC室と記す)13にオプチ
カルカップリング液15(以下、OC液と記す)を注入
充填し、OC液15が漏れないように調圧開口部9を、
緩圧膜10をかぶせて封止する。現在OC液としては、
エチレングリコール,エチレングリコールとグリセリ
ン,あるいはそれらに純水を少量混ぜた混合液などが、
一般的によく使用されている。
【0006】さて、CRT3が駆動され、ラスター面に
映出された画像が、投写レンズ1により前方に設置され
ているスクリーン(図示せず)に拡大投写される。図9
に示すように構成された投写レンズ装置では、OC液1
5も光学系の重要な要素として機能しており、屈折率の
変化は投写レンズの結像性能に大きな影響を及ぼす。
【0007】映像投写装置のCRTは、拡大投写を行う
ため多大な光出力を必要とし、直視管テレビなどのCR
Tに比べ、格段に強烈な電力で駆動される。そのためC
RT自体、特に前面ガラス部の管面温度は100℃以上
にも上昇する。上昇OC液15は、管面の温度を冷やす
冷却液としても機能している。このOC液15を介し
て、OC液を封入しているOCハウジング2に熱が伝達
され、ここから空気中に放熱される。またOC液15の
液温上昇に伴う体積膨脹は、上記緩圧膜10が、膨脹増
分量だけ上方に押し上げられ吸収される。
【0008】OC液15は液温が上昇すると、体積膨脹
に伴い屈折率が低下する。例えばエチレングリコールで
は、20℃での屈折率(Ne線)は1.4308である
が、70℃では1.4146となる。CRTの駆動に伴
いOC液の温度は除々に上昇し、一般的な映像投写装置
では、液温の最高上昇温度は70℃〜80℃程度に達す
る。OC液の屈折が変化するため、例えば初期20℃あ
たりで厳正にフォーカス合わせを行っていても、液温の
上昇に伴いスクリーン面でのフォーカスがズレて来る。
つまり投写像がボケてくるという現象が生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、CR
Tを駆動すると必然的にOC液の液温は上昇して屈折率
が低下してくる。この影響で初期のフォーカス面からズ
レが生じ、投写像がボケてくる。この様な現象に対して
従来は特に積極的な対処が行われていない。
【0010】本発明はこのような問題点を解決する目的
でなされたもので、極めて簡単な構成で、自動的かつ効
果的にフォーカス面の補正が行える投写レンズ装置を提
供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】図10は、映像投写装置
16を用いて、その左側に設置されたスクリーン17に
映像を投写している状況を示した図である。初期設定時
に、スクリーン17に鮮明に結像するようフォーカス調
整が行われる。
【0012】OC液の液温が上昇し屈折率が低下してく
ると、適正フォーカス面は投写レンズの側に寄って来る
(図10にて矢印で示した方向)。従って、この移動し
た適正フォーカス面を初期の位置に戻すように光学系を
再調整すればいいわけであるが、現在の投写レンズ装置
の光学系には、OC液温に応じて光学系を適宜自動的に
フォーカシングするような機能は備わっていない。本願
発明者の光学シミュレーションによれば、OCレンズを
光軸方向に並行移動させることによっても、フォーカス
調整が可能であることが判明した。前述したようにOC
液温が上昇すると、適正フォーカス面は投写レンズ側に
移動する。この移動した適正フォーカス面をスクリーン
17面上に戻すには、OCレンズを左側に、つまり液層
厚が増す方向に連続的に少量移動させればよい。
【0013】そこでOCレンズをシリコンゴムなどのゴ
ム弾性を有する接着材でOCハウジングに接着し、前記
OCレンズに圧力が加わるとゴム接着層が弾性変形し、
OCレンズが光軸方向に少量移動できる。もちろんOC
レンズは液密に接着されている。またゴム接着層の弾性
復帰力特性は、接着材の種類の選定,接着層の厚さ,接
着面長さなどを最適に設計し、目的とする弾性復帰力特
性および耐久性が得られるように構築されなければなら
ない。
【0014】
【作用】CRTの駆動によりOC液の温度が漸次上昇す
る。OC液の温度の上昇に伴いOC液の屈折率が低下す
る。屈折率が低下すると、既述したように適正フォーカ
ス面が移動する。そのため投写像がボケてくる。この現
象を防止するには、液温が上昇しても常に適正フォーカ
ス面を、初期設定スクリーン面に保持すればよい。
【0015】そこで投写レンズ系の一つであるOCレン
ズを、ゴム性弾性を有する接着材でOCハウジングに接
着し、前記OCレンズにOC室の内圧が作用することに
よって、光軸方向に少量連続的に往復動可能な構造とし
ている。
【0016】またOC液は、液温の上昇に伴い体積膨脹
を起こす。するとOC液を密封しているOCハウジング
内の内圧が上昇し、各部材を外側に押し広げるように作
用する。この内圧による均一な静圧力が前記OCレンズ
にも作用し、ゴム性弾性材で接着された前記OCレンズ
は、液層の厚みが増す方向に押圧され連続的に少量並行
移動する。この移動量は内圧の上昇に連動する。この移
動量は内圧の上昇に連動する。この移動により光学系が
自動的に調整され、適正フォーカス面は、初期設定スク
リーン面に保持され、常に鮮明な投写像が得られる。
【0017】なお適正フォーカスを、初期設定のスクリ
ーン面に保持するのに要するOCレンズの移動量、その
移動量を得るために必要な内圧、またOC液の体積膨脹
による内圧の上昇を所望の値にコントロールする調圧機
構などは高精度に設計されなければならない。
【0018】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。図1は本発明の一実施例における全体の構
成を示す軸方向断面図である。
【0019】OCハウジング21に左側よりOCレンズ
22が、ゴム系接着材にて液密に接着され、OCレンズ
22の外周端面全周に亘ってかなり厚めの接着層32が
均一に形成されている。またOCハウジング21に、図
面の右側よりCRT23が所定位置まで挿入され、OC
ハウジング21の内側壁とCRT23の側面との隙間に
は、隙間幅より若干太目の均一径のゴムオーリング(以
下、Oリングと記す)24が押し込まれ、CRT23が
上下左右に振れないようセンタリングされる。その後、
前記隙間にシリコンゴムなどの接着剤などが注入充填さ
れ、液密な接着シールが行われる。
【0020】OCハウジング21,OCレンズ22,C
RT23の3者で形成された液密な空間であるOC室3
3に、OC液34が注入充填される。
【0021】既述した如くOCレンズ22は、弾性変形
可能なゴム系接着材で接着されているため、OC室33
内圧が増加した場合、その内圧に応じて図1にて点線で
示したような方向に移動し、また内圧が消滅すると元の
位置に復帰する。CRT23の漏斗部の斜面には、複数
のサドル部25が形成され、この部分が押さえ板26と
面当たりしており、OC室33の内圧が上昇しても動か
ないように押さえ付けられている。
【0022】OCハウジング21の上部には、OC液3
4の注入孔を兼ねた調圧開口部27が形成されている。
この調圧開口部27にゴムなどの弾性体で造られた可動
隔膜28が配設され、可動隔膜28には、外縁部に圧接
シール部29が形成されており、この部分が調圧開口部
27の周囲に形成されたシール溝に挿合し、エアータン
ク30を取り付けることで、圧接シール部29が双方の
挟圧平面に密接するため、内部のOC液34が液密に、
かつエアータンク30内の空気が漏れないよう気密にシ
ールされる。エアータンク30は、その空気室31の容
積が予め決められた容積になるように設計されている。
また可動隔膜28は、OC液34の体積膨脹に応じて、
上下動する。
【0023】次に、以上のように構成された本発明の投
写レンズ装置の本実施例の動作について説明する。
【0024】初期フォーカス設定において、スクリーン
面に鮮明な投写機が映し出されるようにフォーカスシン
グされる。CRT23が駆動され発熱すると、この熱が
管面よりOC液34に伝わり、OC液の温度が除々に上
昇する。OC液34は液温の上昇に伴い体積が膨脹し屈
折率が低下する。その影響で適正フォーカス面は、除々
にスクリーン面からずれて投写レンズの側に移動して来
る。このためスクリーン面の投写機がボケて来る。これ
を解消するにはOC液温の如何にかかわらず、適正フォ
ーカス面をスクリーン面に保持すればよい。
【0025】本発明では、OC液34の液温上昇による
体積膨脹を巧みに利用して、それを圧力の変化に変換
し、OCレンズ22を少量連続的に移動させ、上記の目
的を達成するようにしたものである。
【0026】図2は、OC液34の「温度と体積膨脹の
相関」の関係を示したグラフである。液温0℃の時の体
積を“1”として、その比率で表している。図2からも
明らかなように、膨脹カーブは、ほぼ1次曲線を描いて
いる。
【0027】OC室33は、OC液34で充たされてい
る。OC液34が膨脹すると、可動隔膜28は、除々に
上方に押し上げられる。可動隔膜28の可動膜が押し上
げられると、空気室31内の空気は密封されているため
圧縮され、その中の圧力が高まる。前記したようにOC
液34の膨脹カーブは、ほぼ1次曲線を描くので、空気
室31内の内圧上昇もほぼ1次曲線を描く。
【0028】もしここでOCレンズ22がOCハウジン
グ21に、変移不可能な構造で強固に固着されている
と、OC液34の膨脹増分は、ほとんど可動隔膜28の
上方変移によって吸収されることになる。仮にOC室3
3に、500ccのOC液34が注入されているとすれ
ば、20℃〜70℃の液温変化で、約18.5ccの膨脹
増分がある。空気室31内の空気は、この膨脹増分の体
積相当分だけ圧縮され内圧が上昇する。内圧がいくらか
上昇するかは、空気室31の空気容量によって異なって
くる。
【0029】ところが図1に示すような、OCレンズ2
2が光軸方向に変移できるような構造であれば、OC液
の膨脹増分は、可動隔膜28の可動膜の上方変移と、O
Cレンズ22の変移とによって吸収されることになる。
【0030】さて、OCレンズ22の変移に抗する接着
層32の弾性復帰力,OC室33の内圧によってOCレ
ンズ22に作用する押圧力,空気室31の内圧による押
圧力,それぞれの間には下記の関係が成り立つ。
【0031】 (空気室31の内圧)=(OC室33の内圧) (OC室33の内圧によってOCレンズ22に作用する
総押圧力)=(OCレンズ22の変移によって生じる接
着層32の弾性復帰力) 別の見方をすると、空気室31の内圧でもって、OC液
34を仲介して、OCレンズ22を押圧していると言え
る。
【0032】さてOC液温上昇に対して、フォーカス面
補正を行うのに、どの位のOCレンズの変移を必要とす
るかは、個々の投写レンズによって僅かながら異なる。
それは対象とする投写レンズの光学シミュレーションを
行うことで求める事ができる。
【0033】図1に示す投写レンズは、20℃から70
℃の液温変化に対して、約0.5mmの、OCレンズ2
2の変移を必要とする。この50℃の液温変化に対し
て、OCレンズ22の変移量0.5mmを得ることを必
須条件に、OC液34の液量に応じて、接着層32の弾
性復帰力特性,エアータンク30の空気容量を最適に設
計しなければならない。
【0034】実際の設計にあたっては、下記するような
項目を考慮して最適解を求める必要がある。 (1)OC液温の上昇に伴って、OCハウジング自体も
膨脹するので、OC室の容積が増加する。どの程度増加
するかは、OCハウジングの形状,材質,構造によって
若干異なるので、厳密な増加値は実験によって求めるこ
とが肝要。
【0035】したがってOC液の膨脹増分の幾分かは、
OCハウジング自体の膨脹によっても吸収される。 (2)OC液の膨脹は、《OCレンズの変移》《可動隔
膜の変移》《OCハウジング自体の膨脹》この3者によ
って吸収される。
【0036】OC液の液温上昇に対して、OCレンズの
変移すべき値は、必須条件として厳守しなければならな
い。またOCハウジング自体の膨脹による、OC室容積
の増加も決まった値となる。よってOC液の膨脹増分の
多くは可動隔膜の変移によって吸収される。 (3)OCレンズの変移量は、接着層の弾性復帰力特性
と、OCレンズに作用する押圧力との相関関係によって
決まってくる。この押す圧力発生の源は、空気室の内圧
であり、この内圧は主にOC液の体積膨脹によって、空
気室内の空気が圧縮されることによって発生する。従っ
てエアータンクの空気容量を決定することが重要なポイ
ントとなる。 (4)空気室内の空気自体の温度もある程度上昇し膨脹
するので、これも内圧上昇に付加して考える必要があ
る。この温度はおおよそ機器内温度より少し高くなるも
のと予想される。
【0037】次に実際に最適化シミュレーションを行っ
た場合の例を示す。ここで接着層の弾性復帰力特性、昇
温によるOCハウジング自体のOC室容積の増分、およ
び常温時の注入OC液量は、実際に物を造り実測によっ
て求めたものである。なお接着層の弾性復帰力特性は、
次に記す定義によって表す。
【0038】図1に示す如く、OCレンズをOCハウジ
ングに接着後、OC室33内部に圧力を印加し、OCレ
ンズ22が単位長さ変移するのに要する圧力値で表す
(例:2Kg/cm2 /cm ……OCレンズを1cm変移させ
るのに、2Kg/cm2 の圧力を要す)。
【0039】最適化は、いままで述べた諸条件・要素を
織り込んでシミュレーションできる専用プログラムを用
いて行った。
【0040】以下にシミュレーションに用いた条件・パ
ラメータの主なものを記す。 (1)液温変化 初期 20℃ から 昇温時 70℃ (2)OCレンズ変移量 上記温度変化に対して0.5mm (3)OC液量 500cc (4)OC液膨脹率 図2に示す膨脹率データ (5)接着層の弾性復帰力特性 3Kg/cm2 /cm (6)空気室の容量 60cc (7)OCレンズの受圧面積 154cm2 図3は、上記の諸元を用いてシミュレーションを行った
時の、OC室33の内圧(=空気室31の内圧)の上昇
変化を表したグラフである。OC液温の上昇に伴って、
ほぼ直線的に内圧が上昇している様子がうかがえる。
【0041】また図4は、その時のOCレンズ22の変
移量を表したグラフである。変移量も当然のことながら
直線的に変移している。OC液温70℃付近にて、必須
条件であるOCケンズの変移量は0.5mmに近い値を
得ている。
【0042】また比較参照のための資料として図5,図
6は、空気室31の容量を30ccとし、他の諸元は全
て上記と同一にてシミュレーションを行った時の、内圧
上昇とOCレンズ変移量の推移を表したグラフである。
空気室31の空気量が少なくなった分だけ、空気室31
内の空気圧縮率が高まり、内圧の上昇値も大きくなって
いる。従ってOCレンズの変移量も増加している様子が
現れている。
【0043】使用する投写レンズが決まれば、OCレン
ズの大きさは概ね決まってくるので、その周囲に形成さ
れる接着層の、弾性復帰力特性を設計できる自由度はそ
れほど幅の広いものではない。そのためにOC室の内圧
上昇特性の設定は、おもに空気室の容量の大きさを、い
か程に設定するかによって行う方が幅広い自由度が期待
できる。またエアータンクの空気室容量を、シミュレー
ションで求めた値より若干大きめに造り、その中にプラ
スチックボールあるいはプラスチックキューブなどの小
片を入れて、空気室の空気容量の微調整を計ることによ
って、内圧上昇カーブに細かく調整を加えることも容易
に可能である。
【0044】(実施例2)また投写レンズによっては、
OCレンズ径の小さなものもある。その場合OCレンズ
の受圧面積が少なくなるため、OCレンズの受ける総押
圧力が不足する場合もありうる。その場合は図7に示す
ように、OCレンズ35をアタッチメントリング36に
液密に取付け、そのアタッチメントリング36をOCハ
ウジング37に、既述したOCレンズの接着取付方法と
同様の方法で接着する。この様にすれば径の小さなOC
レンズでも、ある程度自在に受圧面積の設定が行える。
【0045】(実施例3)また機器の構造上の都合、あ
るいはエアータンクが大きくなるなどの理由で、エアー
タンクをOCハウジングに直接取り付けられない場合も
有り得る。その時は、図8に示す様に可動隔膜カバー3
8に、チューブカプラ39を植設し、そこよりフレキシ
ブルチューブ40にて、他の場合に設置したエアータン
ク41に連結する方法も採れる。勿論この時はフレキシ
ブルチューブ40の管内の空気量もエアータンク容量と
して繰り入れる必要がある。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、機器の駆
動にともなう温度上昇によって生じるフォーカス面の移
動を、複雑な機構や計測装置あるいは電気処理回路を必
要とせず、OC液の昇温に伴う体積膨脹を巧みに利用し
て、OCレンズを連続的に少量変移させ、適正フォーカ
ス面のズレを補正するという、従来にない簡素で低コス
トで信頼性の高い、像面補正機能を装備した投写レンズ
装置を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における投写レンズ装置の軸
方向断面図
【図2】同装置のオプチカルカップリング液の体積膨脹
特性を示す図
【図3】本発明の投写レンズ装置における液温とOC室
の内圧上昇との相関を示す図(空気室の容量60ccの
例)
【図4】本発明の投写レンズ装置における液温とOCレ
ンズの変移量との相関を示す図(空気室の容量60cc
の例)
【図5】本発明の投写レンズ装置における液温とOC室
の内圧上昇との相関を示す図(空気室の容量30ccの
例)
【図6】本発明の投写レンズ装置における液温とOCレ
ンズの変移量との相関を示す図(空気室の容量30cc
の例)
【図7】本発明の他の実施例である及び投写レンズ装置
図
【図8】エアータンクをOCハウジングより離れた場所
に設置した時の構成図
【図9】従来例における投写レンズ装置の軸方向断面図
【図10】映像投写装置を用いて、その前方に設置され
たスクリーンに映像を投写している状況を示す図
【符号の説明】
1 投写レンズ 2,21 OCハウジング 3,23 CRT 4,22 OCレンズ 5,6 シールゴム溝 7,8 シールゴム 9,27 調圧開口部 10 緩圧膜 11,29 圧接シール部 12 押さえカバー 13 通気孔 14,33 OC室 15,34 OC液 16 映像投写装置 17 スクリーン 24 ゴムOリング 25 サドル部 26 押さえ板 28 可動隔膜 30 エアータンク 31 空気室 32 接着層 36 アタッチメントリング 38 可動隔膜カバー 39 チューブカプラ 40 フレキシブルチューブ 41 エアータンク

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像が映出される表示素子と、複数のレ
    ンズエレメントから構成される投写レンズと、前記表示
    素子と前記投写レンズが共に装着されるオプチカルカッ
    プリングハウジングとを備える投写レンズ装置におい
    て、前記投写レンズを構成する複数のレンズエレメント
    のなかで、前記オプチカルカップリングハウジングに隣
    接するオプチカルカップリングレンズは、ゴム弾性を有
    する接着材でオプチカルカップリングハウジングに液密
    に接着され、また前記表示素子も前記オプチカルカップ
    リングハウジングに液密に装着され、前記オプチカルカ
    ップリングハウジング,オプチカルカップリングレン
    ズ,表示素子との3者により液密な空間であるオプチカ
    ルカップリング室が形成されることを特徴とする投写レ
    ンズ装置。
  2. 【請求項2】 投写レンズを構成する複数のレンズエレ
    メントのうち、前記オプチカルカップリングハウジング
    に隣接するオプチカルカップリングレンズと前記表示素
    子との空間を透明度の高いオプチカルカップリング液で
    充したことを特徴とする請求項1記載の投写レンズ装
    置。
  3. 【請求項3】 オプチカルカップリングハウジングの一
    部にオプチカルカップリング室と通続する開口を設け、
    この開口を液密にシールすると共に、前記オプチカルカ
    ップリング室の圧力変化に応じて変移可能な可動膜を有
    する弾性体で造られた弾性シール部材を備えたことを特
    徴とする請求項1または2記載の投写レンズ装置。
  4. 【請求項4】 オプチカルカップリング室にオプチカル
    カップリング液を注入充填し、該オプチカルカップリン
    グ液の液温上昇に伴う体積膨脹を吸収すると共に、内部
    圧力を制御できる圧力調整機構を備えたことを特徴とす
    る請求項1記載の投写レンズ装置。
  5. 【請求項5】 画像などが映出される表示素子と、複数
    のレンズエレメントから構成される投写レンズと、前記
    表示素子と投写レンズが共に装着されるオプチカルカッ
    プリングを備える投写レンズ装置において、前記投写レ
    ンズを構成する複数のレンズエレメントのなかの前記オ
    プチカルカップリングハウジングに隣接するオプチカル
    カップリングレンズは、ゴム弾性を有する接着材で前記
    オプチカルカップリングハウジングに液密に接着され、
    また前記表示素子も前記オプチカルカップリングハウジ
    ングに液密に装着され前記オプチカルカップリングハウ
    ジングと前記オプチカルカップリングレンズと前記表示
    素子との3者によって液密な空間であるオプチカルカッ
    プリング室が形成され、さらに前記オプチカルカップリ
    ングハウジングの一部に前記オプチカルカップリング室
    と通続する開口を設け、前記開口を包覆するエアータン
    クと、前記開口とエアータンクとの間に介在し、前記開
    口とエアータンクとの空間を仕切り、前記開口とエアー
    タンクとを液密,気密にシールしかつオプチカルカップ
    リング室内部の圧力変化に応じて変移可能な可動膜部を
    有する弾性体で弾性シール部材を備えたことを特徴とす
    る投写レンズ装置。
  6. 【請求項6】 エアータンクの内部に、空気容量を調整
    するためのプラスチックボールあるいはプラスチックキ
    ューブなどの小片を投入したことを特徴とする請求項5
    記載の投写レンズ装置。
  7. 【請求項7】 エアータンクをオプチカルカップリング
    ハウジングから離脱独立させ、前記エアータンクと前記
    オプチカルカップリングハウジングをフレキシブルなチ
    ューブで連結したことを特徴とする請求項5または6記
    載の投写レンズ装置。
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