JPH06269841A - 表面性状の良い熱延鋼板の製造方法 - Google Patents
表面性状の良い熱延鋼板の製造方法Info
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- JPH06269841A JPH06269841A JP5852393A JP5852393A JPH06269841A JP H06269841 A JPH06269841 A JP H06269841A JP 5852393 A JP5852393 A JP 5852393A JP 5852393 A JP5852393 A JP 5852393A JP H06269841 A JPH06269841 A JP H06269841A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】表面性状の良いSi含有熱延鋼板の製造方法を提
供する。 【構成】Siを含有する熱延鋼板を製造するに際し、加熱
炉で1170〜1300℃に加熱した鋼片(スラブ)に、 高圧水を噴射してデスケーリングを行う工程、 少なくともその鋼片の表層部に1170〜1300℃で30分以
内の再加熱を行う工程、 再度の高圧水噴射によるデスケーリングの工程 を行う。 【効果】Siを含有する高強度の熱延鋼板であっても、本
発明の方法で製造すればスケール疵の発生が少ないの
で、表面性状に優れたものを製造することができる。こ
の鋼板は自動車用鋼板として好適である。
供する。 【構成】Siを含有する熱延鋼板を製造するに際し、加熱
炉で1170〜1300℃に加熱した鋼片(スラブ)に、 高圧水を噴射してデスケーリングを行う工程、 少なくともその鋼片の表層部に1170〜1300℃で30分以
内の再加熱を行う工程、 再度の高圧水噴射によるデスケーリングの工程 を行う。 【効果】Siを含有する高強度の熱延鋼板であっても、本
発明の方法で製造すればスケール疵の発生が少ないの
で、表面性状に優れたものを製造することができる。こ
の鋼板は自動車用鋼板として好適である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間圧延時にスケール
疵の発生が少ない、表面性状の良いSi含有鋼板の製造方
法に関する。
疵の発生が少ない、表面性状の良いSi含有鋼板の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の燃費を向上させる手段の一つと
して車体の軽量化がある。高張力鋼板は強度が高く、従
来よりも薄い厚みで車体に必要な強度を満足することが
できるので、車体の軽量化に適している。これらの高張
力鋼板には、高強度であることと共に成形性の良さも要
求されるので、フェライト組織を固溶強化させて製造す
るのが良い。
して車体の軽量化がある。高張力鋼板は強度が高く、従
来よりも薄い厚みで車体に必要な強度を満足することが
できるので、車体の軽量化に適している。これらの高張
力鋼板には、高強度であることと共に成形性の良さも要
求されるので、フェライト組織を固溶強化させて製造す
るのが良い。
【0003】フェライト組織を固溶強化させるには、
P、Si、Mn等を添加すれば良いのであるが、Pは鋼の脆
化をまねくのでさほど添加できず、Mnは高価である上に
鋼板の延性を低下させてしまう。Siは延性をそれほど低
下させず、原料も安価であるが、次のような問題があ
る。
P、Si、Mn等を添加すれば良いのであるが、Pは鋼の脆
化をまねくのでさほど添加できず、Mnは高価である上に
鋼板の延性を低下させてしまう。Siは延性をそれほど低
下させず、原料も安価であるが、次のような問題があ
る。
【0004】1)スケール疵の発生。
【0005】図3はSi含有鋼材に発生するスケールがデ
スケーリングおよび圧延の前後でどのように変化するの
かを説明する断面模式図である。図3(a) に示すとお
り、Siを含有する鋼材を加熱すると、FeO(ウスタイト)
と地鉄との界面近傍には FeO−Fe2SiO4(ファイアライ
ト) 共晶化合物層が形成される。この層と地鉄とは複雑
に噛み合っているので、デスケーリングによって完全に
除去することができず、共晶化合物と、この共晶化合物
内に複雑に入り組んだ FeOが鋼材表面に残存する (図3
(b))。その後の圧延工程で FeOは粉砕されながら空気と
接触してFe2O3(ヘマタイト) となって鋼材の表面に押し
込まれる。このようにして鋼材の表面に赤スケールと呼
ばれるものが発生する (図3(c))。この赤スケールは鋼
板表面に不均一に(島状に)発生するので島状スケール
とも呼ばれるが、鋼材の外観を損ない、酸洗後もその部
分が凹んだスケール疵として残るので、疲労破壊の起点
となりやすい。
スケーリングおよび圧延の前後でどのように変化するの
かを説明する断面模式図である。図3(a) に示すとお
り、Siを含有する鋼材を加熱すると、FeO(ウスタイト)
と地鉄との界面近傍には FeO−Fe2SiO4(ファイアライ
ト) 共晶化合物層が形成される。この層と地鉄とは複雑
に噛み合っているので、デスケーリングによって完全に
除去することができず、共晶化合物と、この共晶化合物
内に複雑に入り組んだ FeOが鋼材表面に残存する (図3
(b))。その後の圧延工程で FeOは粉砕されながら空気と
接触してFe2O3(ヘマタイト) となって鋼材の表面に押し
込まれる。このようにして鋼材の表面に赤スケールと呼
ばれるものが発生する (図3(c))。この赤スケールは鋼
板表面に不均一に(島状に)発生するので島状スケール
とも呼ばれるが、鋼材の外観を損ない、酸洗後もその部
分が凹んだスケール疵として残るので、疲労破壊の起点
となりやすい。
【0006】2)溶融亜鉛めっきのめっき不良。
【0007】前述のようにしてスケール疵が発生した鋼
材であっても、冷間圧延を施せばこの凹みを消滅させる
ことができるが、黒スケール(FeO、Fe3O4 を主体とする
緻密なスケール) が発生した部分と赤スケールが発生し
ていた部分では、鋼の表面付近の化学組成に違いがある
ので、溶融亜鉛めっきの際の合金化が不均一に進行し、
めっきむらを生じる。
材であっても、冷間圧延を施せばこの凹みを消滅させる
ことができるが、黒スケール(FeO、Fe3O4 を主体とする
緻密なスケール) が発生した部分と赤スケールが発生し
ていた部分では、鋼の表面付近の化学組成に違いがある
ので、溶融亜鉛めっきの際の合金化が不均一に進行し、
めっきむらを生じる。
【0008】鋼材の強度をあげる方法として、Siを添加
するにはこれらの問題を解決しなければならない。
するにはこれらの問題を解決しなければならない。
【0009】特開平3−72031 号公報および特開平3−
79718 号公報の発明は、表面性状を均一化するために、
鋼材のSi量を増やして鋼板全面に赤スケールを発生させ
るものであるが、溶融亜鉛めっきの際のめっき不良が激
しくなり根本的な解決策とはならない。また、スラブの
裏面は加熱中のスキッドの接触や、スケールの落下等に
より表面状態が不均一になりやすく、裏面まで全面赤ス
ケールにすることは困難である。
79718 号公報の発明は、表面性状を均一化するために、
鋼材のSi量を増やして鋼板全面に赤スケールを発生させ
るものであるが、溶融亜鉛めっきの際のめっき不良が激
しくなり根本的な解決策とはならない。また、スラブの
裏面は加熱中のスキッドの接触や、スケールの落下等に
より表面状態が不均一になりやすく、裏面まで全面赤ス
ケールにすることは困難である。
【0010】特開平1−246318号公報には、加熱する前
のスラブ表面に CaO、 MgO等の酸化物を塗布しておき、
加熱炉中における表面酸化状態を変化させてスケールと
Feとの界面の状態を改良する方法が記載されている。し
かし、スラブ表面に均一に酸化物を塗布することは極め
て困難で手間のかかる作業である。しかも、この方法も
裏面に適用するのは困難である。
のスラブ表面に CaO、 MgO等の酸化物を塗布しておき、
加熱炉中における表面酸化状態を変化させてスケールと
Feとの界面の状態を改良する方法が記載されている。し
かし、スラブ表面に均一に酸化物を塗布することは極め
て困難で手間のかかる作業である。しかも、この方法も
裏面に適用するのは困難である。
【0011】特公昭60−15682 号公報の発明は、加熱炉
雰囲気の空燃比を制御してスラブ表面の酸化状態を変化
させるものであるが、燃焼効率等の制限により空燃比を
制御できる範囲が限られており一般には使用できない。
雰囲気の空燃比を制御してスラブ表面の酸化状態を変化
させるものであるが、燃焼効率等の制限により空燃比を
制御できる範囲が限られており一般には使用できない。
【0012】島状スケール発生の対策として、その他に
鋼材を通常より高温で加熱したり、逆に低温で加熱する
というものがあるが、前者では加熱炉の寿命の短縮、加
熱エネルギーの浪費が問題であるし、後者では目的とす
る圧下量を得られないので実際に行うことは困難であ
る。また、デスケーリングにメカブラシを用いる方法
や、ある程度圧延を行った後で高圧水を噴射する発明
(特公昭60−1085号公報)があるが、赤スケールの発生
を防止する根本的な解決にはならない。
鋼材を通常より高温で加熱したり、逆に低温で加熱する
というものがあるが、前者では加熱炉の寿命の短縮、加
熱エネルギーの浪費が問題であるし、後者では目的とす
る圧下量を得られないので実際に行うことは困難であ
る。また、デスケーリングにメカブラシを用いる方法
や、ある程度圧延を行った後で高圧水を噴射する発明
(特公昭60−1085号公報)があるが、赤スケールの発生
を防止する根本的な解決にはならない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、スケール疵
が少なく表面性状に優れたSiを含有する熱延鋼板の製造
方法を提供することを目的とする。
が少なく表面性状に優れたSiを含有する熱延鋼板の製造
方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、難剥離性
のスケールを発生するスラブ(鋼片)、特にSi含有鋼の
スラブを前述の赤スケールが発生しやすい温度に加熱し
た場合であっても、その後高圧水によるデスケーリング
を行い、再び表層部の加熱を行えば、スケールの剥離性
が向上することを見いだした。
のスケールを発生するスラブ(鋼片)、特にSi含有鋼の
スラブを前述の赤スケールが発生しやすい温度に加熱し
た場合であっても、その後高圧水によるデスケーリング
を行い、再び表層部の加熱を行えば、スケールの剥離性
が向上することを見いだした。
【0015】本発明はこのような知見に基づいてなされ
たもので、その要旨は「加熱炉で1170〜1300℃に加熱し
たSiを含有する鋼片に、高圧水を噴射してデスケーリン
グを行った後、少なくとも表層部に1170〜1300℃で30分
以内の再加熱と、それに続く高圧水噴射によるデスケー
リングを施した後、熱間圧延を行う表面性状の良好な熱
延鋼板の製造方法」にある。
たもので、その要旨は「加熱炉で1170〜1300℃に加熱し
たSiを含有する鋼片に、高圧水を噴射してデスケーリン
グを行った後、少なくとも表層部に1170〜1300℃で30分
以内の再加熱と、それに続く高圧水噴射によるデスケー
リングを施した後、熱間圧延を行う表面性状の良好な熱
延鋼板の製造方法」にある。
【0016】なお、本発明でいうSiを含有する鋼片と
は、Siを 0.1重量%以上含有する鋼片を意味する。
は、Siを 0.1重量%以上含有する鋼片を意味する。
【0017】
【作用】図4は、本発明方法におけるSi含有鋼材表面の
脱スケールの状況を図3と同様にして示したものであ
る。第1回のデスケーリングを行った直後までの鋼材表
面は図3に示したのと同じである。デスケーリングの
後、再加熱を行えば、大気中の酸素が拡散することによ
って共晶化合物付近の酸素濃度が上がり、鋼と共晶化合
物との入り組んだ界面の地鉄が酸化されて FeOとなる。
また、この短時間の加熱では FeOの生成が優先するの
で、 FeO−Fe2SiO4(ファイアライト) が界面に生成して
もその生成量は少なく地鉄と入り組んだ状態にはなら
ず、地鉄とスケールとの界面は図4(C) に示すように滑
らかである。この状態であれば、鋼と新たに生成したス
ケール層とが比較的剥離しやすい。したがってこの後
で、第2回目のデスケーリングを行うことによりデスケ
ーリング性が極めて向上するのである (図4(d))。
脱スケールの状況を図3と同様にして示したものであ
る。第1回のデスケーリングを行った直後までの鋼材表
面は図3に示したのと同じである。デスケーリングの
後、再加熱を行えば、大気中の酸素が拡散することによ
って共晶化合物付近の酸素濃度が上がり、鋼と共晶化合
物との入り組んだ界面の地鉄が酸化されて FeOとなる。
また、この短時間の加熱では FeOの生成が優先するの
で、 FeO−Fe2SiO4(ファイアライト) が界面に生成して
もその生成量は少なく地鉄と入り組んだ状態にはなら
ず、地鉄とスケールとの界面は図4(C) に示すように滑
らかである。この状態であれば、鋼と新たに生成したス
ケール層とが比較的剥離しやすい。したがってこの後
で、第2回目のデスケーリングを行うことによりデスケ
ーリング性が極めて向上するのである (図4(d))。
【0018】〔加熱条件〕 スラブを圧延に必要な温度
とするために加熱する。スラブ全体を均一な温度とする
ために、加熱炉の均熱帯においてその温度に30分以上保
持するのが好ましい。この加熱温度は1170〜1300℃であ
る。なお、この温度範囲を上下に若干はずれても圧延は
可能である。しかし、そのような温度域で加熱した場合
には、デスケーリングが極めて悪いスケールは生成しな
いから、あえて本発方法を用いるには及ばない。
とするために加熱する。スラブ全体を均一な温度とする
ために、加熱炉の均熱帯においてその温度に30分以上保
持するのが好ましい。この加熱温度は1170〜1300℃であ
る。なお、この温度範囲を上下に若干はずれても圧延は
可能である。しかし、そのような温度域で加熱した場合
には、デスケーリングが極めて悪いスケールは生成しな
いから、あえて本発方法を用いるには及ばない。
【0019】すなわち、加熱温度が1170℃未満で良い場
合には、 FeO−Fe2SiO4 が地鉄と複雑に入り組んだ界面
にならず、粗圧延前の通常のデスケーリングでスケール
を除去することができる。また、1300℃を超えるような
温度に加熱すると、粗圧延前のデスケーリング時に地鉄
とスケールとの界面に存在する FeO−Fe2SiO4 が溶融し
ているので、通常のデスケーリングでスケールを除去す
ることができるが、スケールロスを大きくし、熱エネル
ギーの損失にもなるので好ましくない。
合には、 FeO−Fe2SiO4 が地鉄と複雑に入り組んだ界面
にならず、粗圧延前の通常のデスケーリングでスケール
を除去することができる。また、1300℃を超えるような
温度に加熱すると、粗圧延前のデスケーリング時に地鉄
とスケールとの界面に存在する FeO−Fe2SiO4 が溶融し
ているので、通常のデスケーリングでスケールを除去す
ることができるが、スケールロスを大きくし、熱エネル
ギーの損失にもなるので好ましくない。
【0020】〔1回目のデスケーリング条件〕上記加熱
の際に、鋼板の表面に生成した分厚いスケールのうち、
少なくとも共晶化合物層より上層の FeO層の大部分を除
去するために、ノズルの高さが 350mm以下の位置で、ノ
ズル出口の水圧 100kgf/cm2 以上の高圧水を吹きつけて
デスケーリングを行うのが良い。
の際に、鋼板の表面に生成した分厚いスケールのうち、
少なくとも共晶化合物層より上層の FeO層の大部分を除
去するために、ノズルの高さが 350mm以下の位置で、ノ
ズル出口の水圧 100kgf/cm2 以上の高圧水を吹きつけて
デスケーリングを行うのが良い。
【0021】〔2回目の加熱条件〕デスケーリングの際
に低下したスラブの温度を上昇させることと、複雑に入
り組んだ共晶化合物と地鉄との界面に新たな FeOの層を
生成させる目的で行う。
に低下したスラブの温度を上昇させることと、複雑に入
り組んだ共晶化合物と地鉄との界面に新たな FeOの層を
生成させる目的で行う。
【0022】加熱は酸化雰囲気で行う。したがって、熱
間圧延の搬送ライン上でバーナー等によって行っても良
いが、上下面を均一に加熱するには、スラブ加熱用の加
熱炉を利用するのが望ましい。
間圧延の搬送ライン上でバーナー等によって行っても良
いが、上下面を均一に加熱するには、スラブ加熱用の加
熱炉を利用するのが望ましい。
【0023】通常の操業におけるスラブの加熱は、加熱
炉の温度を調整して順次、予熱帯、加熱帯、均熱帯と呼
ばれる温度域にする。しかし、本発明方法の2回目の加
熱はすでに1回加熱されて所定の温度に近い状態のスラ
ブを加熱するのであり、表層部だけを所定の温度にすれ
ば良い。
炉の温度を調整して順次、予熱帯、加熱帯、均熱帯と呼
ばれる温度域にする。しかし、本発明方法の2回目の加
熱はすでに1回加熱されて所定の温度に近い状態のスラ
ブを加熱するのであり、表層部だけを所定の温度にすれ
ば良い。
【0024】したがって、1回目のデスケーリング後、
30分以内の加熱を直接均熱帯で行えば良い。
30分以内の加熱を直接均熱帯で行えば良い。
【0025】2回目の加熱も、圧延に必要な温度とする
のが前提であるから、その温度は1170〜1300℃にする必
要がある。この場合、加熱温度が1170℃未満では、残存
した地鉄と共晶化合物との入り組んだ界面より内部の地
鉄が酸化される速度が遅く、図4(c) に示したように鉄
とスケールとの界面を滑らかにする効果が十分でない。
1300℃以上に加熱すると共晶化合物は溶融するが前述の
理由で好ましくない。
のが前提であるから、その温度は1170〜1300℃にする必
要がある。この場合、加熱温度が1170℃未満では、残存
した地鉄と共晶化合物との入り組んだ界面より内部の地
鉄が酸化される速度が遅く、図4(c) に示したように鉄
とスケールとの界面を滑らかにする効果が十分でない。
1300℃以上に加熱すると共晶化合物は溶融するが前述の
理由で好ましくない。
【0026】また、2回目の加熱による酸化量が多すぎ
ると、スケールと地鉄の界面近傍にFeO−Fe2SiO4 が再
び大量に生成するとともに、その界面も複雑に入り組ん
でしまうので、2段階の加熱を行う意味がない。したが
って、 FeO−Fe2SiO4 共晶化合物が複雑に入り組まない
ような温度と時間で適度に酸化する必要がある。
ると、スケールと地鉄の界面近傍にFeO−Fe2SiO4 が再
び大量に生成するとともに、その界面も複雑に入り組ん
でしまうので、2段階の加熱を行う意味がない。したが
って、 FeO−Fe2SiO4 共晶化合物が複雑に入り組まない
ような温度と時間で適度に酸化する必要がある。
【0027】FeO−Fe2SiO4 の発生を少なくし、発生し
た FeO−Fe2SiO4 と地鉄との界面も入り組ませないよう
に加熱時間は30分以内とする、加熱温度に併せてその加
熱時間を調整すれば良いが、特に15分以内とするのが好
ましい。
た FeO−Fe2SiO4 と地鉄との界面も入り組ませないよう
に加熱時間は30分以内とする、加熱温度に併せてその加
熱時間を調整すれば良いが、特に15分以内とするのが好
ましい。
【0028】以下、実施例に基づいて説明する。
【0029】
【実施例】図1はスラブを加熱して圧延する熱間圧延ラ
インを模式的に示す図である。
インを模式的に示す図である。
【0030】:表1に示した化学組成を持つスラブを
大気中で1170〜1300℃に加熱し1時間保持した後、炉か
ら抽出してノズル出口の水圧が120kgf/cm2の高圧水でデ
スケーリングを行った。
大気中で1170〜1300℃に加熱し1時間保持した後、炉か
ら抽出してノズル出口の水圧が120kgf/cm2の高圧水でデ
スケーリングを行った。
【0031】:で高圧水デスケーリングを行ったス
ラブを、再び加熱炉に戻して装入し種々の温度に加熱保
持してスケールを生成させ、と同じデスケーリングを
行い、3パスの圧延をした。この再加熱の温度と時間が
表面性状に及ぼす影響を図2に示す。この結果はの工
程後の鋼板表面上の赤スケールの量を目視で観察したも
のである。図中の記号は、鋼板表面に赤スケールが発生
した部分の面積が全表面積に占める割合(以下、発生率
という)を以下のように定義したものである。
ラブを、再び加熱炉に戻して装入し種々の温度に加熱保
持してスケールを生成させ、と同じデスケーリングを
行い、3パスの圧延をした。この再加熱の温度と時間が
表面性状に及ぼす影響を図2に示す。この結果はの工
程後の鋼板表面上の赤スケールの量を目視で観察したも
のである。図中の記号は、鋼板表面に赤スケールが発生
した部分の面積が全表面積に占める割合(以下、発生率
という)を以下のように定義したものである。
【0032】 ○:赤スケールの発生率が20%以下の場合、 △: 〃 20%を超え、40%以下の場合、 ▲: 〃 40%を超え、70%以下の場合、 ×: 〃 70%を超える場合。
【0033】なお、再加熱を行わずに圧延を行ったもの
は鋼板表面の80%以上にわたって赤スケールが発生し
た。
は鋼板表面の80%以上にわたって赤スケールが発生し
た。
【0034】本発明の方法で製造した熱延鋼板は、再加
熱を行わずに圧延した場合に比べて赤スケールの発生が
少なくなっており、特に再加熱の時間が15分以内の場合
には全ての再加熱温度範囲で赤スケールの発生率が20%
以下となっていることが分かる。
熱を行わずに圧延した場合に比べて赤スケールの発生が
少なくなっており、特に再加熱の時間が15分以内の場合
には全ての再加熱温度範囲で赤スケールの発生率が20%
以下となっていることが分かる。
【0035】本実施例では、再加熱の温度は1回目の加
熱と同じ温度で行った。図中、再加熱時間が0の場合の
温度は1回目の加熱温度を表すものとし、各温度はスラ
ブの表面温度を測定したものである。
熱と同じ温度で行った。図中、再加熱時間が0の場合の
温度は1回目の加熱温度を表すものとし、各温度はスラ
ブの表面温度を測定したものである。
【0036】このようにして熱間圧延したうちの一部の
例について、1、2回目の加熱条件とその時間および赤
スケールの発生率を表2に示す。本発明方法で製造した
No.1〜6の熱延鋼板は赤スケールの発生量が鋼板表面の
0〜25%と良好であった。第2回目の加熱の保持時間の
長い No.7や2回目の加熱温度が低い No.8の鋼板では
赤スケールが多めに残存していたが、従来プロセスの N
o.9に比べてその残存量は減少していた。
例について、1、2回目の加熱条件とその時間および赤
スケールの発生率を表2に示す。本発明方法で製造した
No.1〜6の熱延鋼板は赤スケールの発生量が鋼板表面の
0〜25%と良好であった。第2回目の加熱の保持時間の
長い No.7や2回目の加熱温度が低い No.8の鋼板では
赤スケールが多めに残存していたが、従来プロセスの N
o.9に比べてその残存量は減少していた。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】Siを含有する熱延鋼板を製造するに際
し、本発明の方法を適用すればスケール疵が少ないの
で、表面性状の優れたものを製造できる。この鋼板は自
動車用鋼板として好適である。
し、本発明の方法を適用すればスケール疵が少ないの
で、表面性状の優れたものを製造できる。この鋼板は自
動車用鋼板として好適である。
【図1】本発明の方法で熱延鋼板を製造するための熱間
圧延ラインの一例を模式的に示す図である。
圧延ラインの一例を模式的に示す図である。
【図2】本発明方法において、2回目の加熱温度とその
保持時間が圧延後の表面性状に及ぼす影響を示す図であ
る。
保持時間が圧延後の表面性状に及ぼす影響を示す図であ
る。
【図3】Si含有鋼材に発生するスケールがデスケーリン
グおよび圧延の前後でどのように変化するのかを説明す
る断面模式図である。
グおよび圧延の前後でどのように変化するのかを説明す
る断面模式図である。
【図4】本発明方法における鋼材表面のスケール付着状
況を図3と同様にして示したものである。
況を図3と同様にして示したものである。
Claims (1)
- 【請求項1】加熱炉で1170〜1300℃に加熱したSiを含有
する鋼片に、高圧水を噴射してデスケーリングを行った
後、少なくとも表層部に1170〜1300℃で30分以内の再加
熱と、それに続く高圧水噴射によるデスケーリングを施
した後、熱間圧延を行うことを特徴とする表面性状の良
好な熱延鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5852393A JPH06269841A (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | 表面性状の良い熱延鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5852393A JPH06269841A (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | 表面性状の良い熱延鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06269841A true JPH06269841A (ja) | 1994-09-27 |
Family
ID=13086795
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5852393A Pending JPH06269841A (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | 表面性状の良い熱延鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06269841A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005297008A (ja) * | 2004-04-13 | 2005-10-27 | Nippon Steel Corp | 表面性状の良好な高Si含有鋼板の熱間圧延方法 |
| JP2009013432A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-22 | Kobe Steel Ltd | 表面性状にすぐれた高Si熱延鋼板の製造方法 |
| CN109604338A (zh) * | 2018-12-17 | 2019-04-12 | 武汉钢铁有限公司 | 一种减小热轧管线钢边部发纹缺陷宽度的制造方法 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH02121714A (ja) * | 1988-10-28 | 1990-05-09 | Nippon Steel Corp | 連続鋳造鋼片の脱スケール方法 |
-
1993
- 1993-03-18 JP JP5852393A patent/JPH06269841A/ja active Pending
Patent Citations (1)
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| JPH02121714A (ja) * | 1988-10-28 | 1990-05-09 | Nippon Steel Corp | 連続鋳造鋼片の脱スケール方法 |
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