JPH06277608A - 塗布装置のドクターブレード - Google Patents

塗布装置のドクターブレード

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JPH06277608A
JPH06277608A JP7251093A JP7251093A JPH06277608A JP H06277608 A JPH06277608 A JP H06277608A JP 7251093 A JP7251093 A JP 7251093A JP 7251093 A JP7251093 A JP 7251093A JP H06277608 A JPH06277608 A JP H06277608A
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JP
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doctor blade
blade
film
doctor
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JP7251093A
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English (en)
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Tatsunobu Kobayashi
達宜 小林
Minoru Sueki
稔 末木
Yosuke Ogasa
洋祐 織笠
Masahiro Yokomizo
昌弘 横溝
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Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ドクターブレードの耐食性や耐摩耗性を向上さ
せ、塗布層上のスジ発生を抑制し、先端のシャープエッ
ジを保持する。 【構成】フィルム1の塗布層の厚みを、ドクターブレー
ド17で規制する。ドクターブレード17のブレード先
端部21を構成する金属は、Cr:14〜23%、M
o:14〜20%、W:0.2〜5%、Fe:0.2〜
7%、Co:0.2〜2.5%、残部Ni及び不可避不
純物からなる組成を有するNi合金のインゴットに、熱
間鍛造と熱間圧延を施して熱延材として溶体化処理を施
してオーステナイト組織とし、冷間加工で加工率70%
以上の塑性加工を与え、450〜800℃で0.3時間
以上保持することで得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属箔、プラスチック
フィルム、紙等からなる可撓性支持体に、絶縁材、導電
材、接着剤、粘着剤、インキ、写真感光材、磁性物質等
の塗布液を塗布する塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、可撓性支持体(以下、フィルムと
いう)に例えば磁性物質等の塗布液を塗布する塗布装置
として、例えば図6及び図7に示すマイヤーバーコーテ
ィング方式のものがある。図6はコーティング機械の概
略構成図、図7は図6における塗布手段の要部拡大図で
ある。図6及び図7に示すこの機械では、ロール状に保
持されたフィルム1が巻出され、磁性分散液等の磁性物
質が溜められた貯留槽2に一部浸漬された塗布ロール3
及びこれに圧着されたガイドロール4からなる塗布手段
5の両ロール3,4間を、フィルム1が走行して通過す
る時に、塗布ロール3によってフィルム1の片側の面に
磁性分散液が連続的に塗布される。このフィルム1上の
塗布液は、塗布手段5の下流側でフィルム走行方向に直
交する方向に位置し且つフィルム幅に延びるドクターブ
レード6(図7参照)によってその塗布量が規制されて
均一な厚さに制御されることになる。そして、このフィ
ルム1は更に走行させられて、乾燥炉7で塗布層が乾燥
させられ、冷却ロール8で冷却された後、巻取りロール
9で巻取られるようになっている。
【0003】又、フィルム1上の塗布液の塗布量を一定
量に規制して、塗布層の厚みを均一にする他の手段とし
て、例えば図8に示すものがある。この塗布装置では、
走行するフィルム1をガイドするガイドロール11に対
して、貯留槽12内の塗布液に一部浸漬された塗布ロー
ル13が、フィルム1を介して圧着されて、塗布手段1
4が構成されている。この塗布手段14では、塗布ロー
ル13が回転することで、貯留槽12内の塗布液が塗布
ロール13の表面に付着されて運ばれ、ガイドロール1
1上のフィルム1に塗布液が塗布されることになる。し
かも、この塗布ロール13には、貯留槽12内の塗布液
浸漬部と、フィルム1への圧着部との間に、ドクターブ
レード15が近接配置されており、塗布ロール13上に
付着する余分の塗布液をかき落とすことで塗布ロール1
3上の塗布液を均一な層にし、フィルム1上に均一な塗
布層が形成されるように制御されている。
【0004】上述の各塗布装置における、ドクターブレ
ード6,15は、WC(タングステンカーバイト)をC
o(コバルト)等の結合金属によって結合した超硬合金
によって構成されているために、その真直度及び平面度
を高めることができる。更に、ドクターブレード6,1
5をフィルム1又は塗布ロール13に押し付けながら塗
布液の塗布量を規制するものであるが、研磨剤が添加さ
れた塗布液等に対するドクターブレード6,15の耐摩
耗性の向上にも役立つようになっている。又、ドクター
ブレード6,15は、ステンレス鋼によって構成されて
いるものもある。ところで、近年、磁気記録媒体の高密
度化や多層化に伴って、非磁性体のフィルム上に塗布す
る磁性分散液中に潤滑剤や分散剤等の添加剤を添加し
て、磁気特性及び走行性を向上させた磁気記録媒体等が
製造されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような塗布装置にこのような潤滑剤等の添加剤が添加さ
れた磁性分散液を用いてフィルム1に塗布する場合、ド
クターブレード6,15が超硬合金で形成されている
と、塗布液中の潤滑剤や分散剤等に含まれているステア
リン酸等(通常、他にミスチリン酸、アルミジン酸、オ
レイン酸、リノール酸、リノレン酸等が磁性体分散液に
含まれている)の高級脂肪酸が、超硬合金に結合金属と
して含有するCoを酸化させて腐食させ、ブレード先端
のシャープエッジの仕上げ精度を悪化させてしまう。更
には、ドクターブレード6,15は、表面の腐食が進ん
で、WCが粒子単位で脱落する等して欠けや摩耗等を生
じることになり、ブレード先端のシャープさがなくなっ
てしまうことがある。そのため、このようなドクターブ
レード6,15によって塗布液の塗布量の規制を行なう
と、欠け部によってフィルム1の塗布面の塗布液のメニ
スカスに乱れが生じたり、欠け部に塗布液中の異物が捕
捉されたりして、塗布層表面にスジが発生することがあ
る。更には、シャープエッジが欠けて均一な厚みの塗布
層が得られないという欠点もある。この問題は、フィル
ム1の走行速度の増大や、塗布層の厚みの減少に従って
大きくなる。又、ステンレス製のドクターブレードを用
いた場合には、耐食性が超硬合金より更に低いために、
塗布層表面に発生するスジや厚みの不均一が大きくなる
欠点がある。
【0006】本発明は、このような実情に鑑み、ドクタ
ーブレードの耐食性や耐摩耗性がより高く、塗布液中に
高級脂肪酸等が含まれていても腐食や摩耗を抑制して、
塗布層にスジが発生することを抑制して均一で良好な塗
布層が得られるようにした塗布装置のドクターブレード
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による塗布装置の
ドクターブレードは、連続的に走行する可撓性支持体の
表面に、塗布手段によって塗布液が塗布されると共に支
持体に塗布される塗布液の塗布量がドクターブレードで
規制されるようにした塗布装置において、ドクターブレ
ードは、少なくとも先端部が、Cr:14〜23%、M
o:14〜20%、W:0.2〜5%、Fe:0.2〜
7%、Co:0.2〜2.5%、残部Ni及び不可避不
純物からなる組成を有するNi合金を圧延加工処理と熱
処理した合金からなることを特徴とするものである。
【0008】又、ドクターブレードは、塗布手段の下流
側で支持体上の塗布層に近接して配置されていることを
特徴とする。
【0009】又、ドクターブレードは、支持体上に塗布
液を塗布するための塗布手段の塗布用ロールに近接して
配置されていることを特徴とする。
【0010】
【作用】ドクターブレードを構成するNi合金は、素地
中にNi−Mo系金属間化合物が微細且つ均一に分散し
ているので、塗布量の規制に十分な硬さとシャープエッ
ジを有し、且つ高い耐食性と強度を有するから、塗布液
中に酸等が含まれていてもドクターブレード先端部の表
面の腐食を抑制し、耐摩耗性が高い。そのため、ドクタ
ーブレード表面の欠けや摩耗を抑制してエッジのシャー
プネスを保持でき、走行する支持体上に塗布される塗布
液の塗布量が確実に規制され、スジのない均一な塗布層
が形成される。
【0011】可撓性支持体に対して塗布手段によって塗
布液が塗布され、次いでドクターエッジで塗布量が規制
されて、支持体にスジのない均一な塗布層が形成され
る。
【0012】塗布用ロール上に付着する塗布液がドクタ
ーブレードで所要の厚みに規制され、その後このロール
が圧着される支持体表面に塗布液が均一に塗布される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を上述の図6乃
至図8を参照して説明する。本発明の実施例によるドク
ターブレードは、上述の図6乃至図8に示されたものと
同様に配置構成されている。図1及び図2は、本発明の
第一実施例を示すものであり、図1はドクターブレード
の正面図、図2はドクターブレードの側面図である。図
1及び図2において、ドクターブレード17は、フィル
ム1よりも若干幅広の矩形の板状のボディ18(図1参
照)の両側面に、図示しないコーティング機械本体に回
転可能に固定保持されるための一対の腕部19,20が
形成されている。又、ボディ18の上面及び下面には、
ボディ18と同一幅でボディ18の厚みと同一の底面長
さを有する側面視略直角三角形のブレード先端部21,
21(図2参照)がそれぞれネジ22等で固着されて、
構成されている。先端頂角は、例えば60゜とする。一
対のブレード先端部21,21は、腕部19,20の回
転中心に対して点対称な形状であり、且つそのように取
り付けられている。そのため、いづれか一方のブレード
先端部21を択一的に選択して、フィルム1上又は塗布
ロール13上の塗布量を規制するのに用いることができ
る。尚、ブレード先端部21はボディ18の片面にのみ
取り付けるようにしてもよい。
【0014】本実施例においては、ドクターブレード1
7のブレード先端部21を構成する金属として、次の組
成及び製造条件で得られたNi合金を用いる。この合金
は、適度な硬さと、高靱性と、高い耐食性と、耐摩耗性
と、高強度と、耐熱性と、非磁性を有している。即ち、
この合金は、重量%で、Cr:14〜23%、Mo:1
4〜20%、W:0.2〜5%、Fe:0.2〜7%、
Co:0.2〜2.5%、残部Ni及び不可避不純物、
からなる組成を有するNi合金のインゴットに、通常の
条件で熱間鍛造と熱間圧延を施して熱延材とし、この熱
延材に通常の条件(1100〜1200℃)で溶体化処
理を施してオーステナイト組織とする。そして、オース
テナイト組織の状態で、冷間加工で加工率70%以上、
好ましくは80%以上の塑性加工を与え、次いでこれを
450〜800℃好ましくは500〜600℃で、0.
3時間以上好ましくは0.5時間以上保持することで、
微細なNi−Mo系の金属間化合物を素地中に析出させ
ることができる。
【0015】従って、このようにして製造された合金に
よって、ドクターブレード17のブレード先端部21を
成形すれば、上述した従来の超硬合金からなるものと比
較して、塗布液中の潤滑剤や分散剤等の添加剤に含まれ
るステアリン酸等の高級脂肪酸に対して耐酸化性及び耐
食性が高い。又、高靱性と適度な硬さを有するのでブレ
ード先端部21の先端のシャープネスを先鋭に保持する
ことができる上に、強度が増して耐摩耗性が大きくな
る。よって、ブレード先端部21の欠けや摩耗などが起
きにくい。そのため、図7に示す塗布手段では、ドクタ
ーブレード17を用いたドクターブレード6によって、
走行するフィルム1上の塗布液の塗布層は均一に規制さ
れ且つその際に塗布面にスジが形成されることを防止で
きる。又、図8に示す(ドクターブレード17を用い
た)ドクターブレード15においては、塗布ロール13
上に付着する塗布液の余分な量を梳き取り、フィルム1
上に均一な塗布層を塗布することができる。又、塗布装
置におけるフィルム1の走行速度が増したり、塗布層の
厚みがより薄くなっても、同様の効果が得られる。
【0016】次に、本実施例によるブレード先端部21
を構成する上述した合金の成分組成及び製造条件につい
て、上述のように限定した理由を説明する。 A.成分組成 a)Cr Cr成分には、オーステナイト素地の不動態化能力を著
しく向上させ、耐食性を向上させる作用があるが、その
含有量が14%未満では、特に酸化性雰囲気での腐食抵
抗が著しく低下するようになり、一方その含有量が23
%を越えると、オーステナイト組織が不安定になり、オ
ーステナイト素地中に微細なNi−Mo系金属間化合物
が析出した組織を安定的に形成することができなくな
り、耐食性低下の原因ともなることから、その含有量を
14〜23%に限定した。
【0017】b)Mo Mo成分には、Niと結合して前述の通り素地中に微細
均一に分散析出するNi−Mo系金属間化合物を形成し
て強度を向上させる作用があるが、その含有量が14%
未満ではこの作用に所望の効果が得られず、一方、その
含有量が20%を越えると、熱間及び冷間圧延性が低下
するようになることから、その含有量を14〜20%に
限定した。 c)W W成分には、オーステナイト素地に固溶して強度を向上
させる作用があるが、その含有量が0.2%未満では所
望の強度向上効果が得られず、一方その含有量が5%を
越えると、熱間及び冷間圧延性が低下することになるか
ら、含有量を0.2〜5%に限定した。
【0018】d)Fe Fe成分には、熱間及び冷間圧延性を向上させる作用が
あるが、その含有量が0.2%未満ではこの作用に所望
の効果が得られず、一方その含有量が7%を越えると強
度が低下するようになることから、その含有量を0.2
〜7%に限定した。 e)Co Co成分には、オーステナイト素地に固溶してこれを安
定化し、析出硬化処理時の金属間化合物の安定的析出を
図る作用があるが、その含有量が0.2%未満ではこの
作用に効果が得られず、一方その含有量が2.5%を越
えてもこの作用により一層の向上効果は現われないこと
から、経済性を考慮してその含有量を0.2〜2.5%
に限定した。
【0019】B.製造条件 a)冷間圧延率 冷間圧延率が70%未満では、冷間圧延後の析出硬化で
の金属間化合物の析出が十分に行なわれず、この場合、
HRCで48以上の硬さを得ることができなくなること
から、冷間圧延率を70%以上と限定した。又、特に冷
間圧延率が80%以上であれば、硬さがHRC56以上
のものが得られ、より好ましい。尚、この冷間加工を行
なう場合は、冷間用圧延機で1パスあたり3〜4%の圧
下率で合計圧下率(加工率)が70%(80%)以上に
なるように冷間圧延を継続すると、Ni合金の薄板が得
られる。この段階での薄板は加工硬化のために硬さがH
RCで45(50)以上になる。尚、加工率は95%以
上にすることが更に好ましい。前述した組成のNi合金
を95%以上の加工率で加工するには、超硬合金のロー
ルを用いることで加工を実施できる。このように95%
以上に加工し、後述するように析出硬化処理することで
HRCで60以上の薄板を得ることができる。
【0020】b)析出硬化処理 上述した薄板を温度450〜800℃で0.3時間以上
加熱すれば、金属間化合物の析出がなされて硬さがHR
Cで48以上になる。ここで、処理温度が450℃未満
では、金属間化合物の析出に長時間を要し、生産性の点
で望ましくなく、一方その温度が800℃を越えると、
オーステナイト素地に固溶する合金成分の割合が多くな
って、金属間化合物の析出を満足に行なうことができ
ず、HRCで48以上の硬さを得ることができなくなる
ことから、その温度を450〜800℃に限定した。
尚、上述した薄板を温度500〜600℃で0.5時間
以上保持すれば、硬さがHRCで56以上のものが得ら
れ、より好ましい。このようにして得られた薄板を、ブ
レード先端部21としてその形状に成形加工すれば、N
i合金独特の高い耐食性と、高靱性及び高強度と、耐摩
耗性と、耐熱性と、非磁性と、先端のシャープネスとを
有するものが得られる。
【0021】以上のように、本実施例では、ドクターブ
レード17のブレード先端部21を構成する金属の耐食
性や耐摩耗性を向上でき、先鋭なシャープエッジを保持
できて、ブレード先端部21に欠けや摩耗等が起きにく
く、そのためにフィルム1の塗布面にスジが発生するの
を抑制できる。又、強度が高く、耐久性も向上する。
又、ブレード先端部21が非磁性であるから、塗布液が
磁性物質の場合、塗布量規制時に磁性層に悪影響を与え
ることがなく、好ましい。
【0022】次に本発明の第二実施例を図3乃至図5に
より説明する。図3は第二実施例によるドクターブレー
ドの正面図、図4は側面図、図5は図4におけるブレー
ド先端部の拡大側面図である。本実施例におけるドクタ
ーブレード24においては、ボディ25が、フィルム1
よりも若干幅広で、側面視矩形の1角を斜面25aで切
り欠いた形状を呈している。ボディ25のこの斜面25
aに対向する面の上端は、全幅に亘って矩形の切り欠き
25bが形成され、この切り欠き25bに同一幅の略板
状ブレード先端部26が嵌合され、ネジ等で固着されて
いる。ブレード先端部26は上述したNi合金によって
構成されている。又、その上部がボディ25の上面より
突出しており(図4参照)、上端エッジが例えば頂角6
0゜を構成する垂直面と傾斜面26aとによって形成さ
れている(図5参照)。
【0023】又、ボディ25には、斜面25aからブレ
ード先端部26方向と略直交する方向に、ドクターブレ
ード24を図示しない機械本体に固定させるための段付
きのボルト穴28が穿設され、このボルト穴28はボデ
ィ25の幅方向に沿って適宜数(本実施例では4個)設
けられている。本実施例においても、第一実施例と同一
の作用及び効果が得られる。
【0024】次に、本実施例によるNi合金製のブレー
ド先端部21,26の製造方法についての具体例を説明
する。まず、高周波誘導炉を用い、それぞれ下記の表1
に示される成分組成をもったNi合金の溶湯を調製し、
直径150mm、長さ400mmのインゴットを鋳造
し、このインゴットに1200℃の開始温度にて熱間鍛
造加工を施して厚さ50mmの板材を得、この板材に1
200℃の開始温度にて熱間圧延加工を施して厚さ20
mmの熱延材とし、次いでこの熱延材に、1150℃に
2時間保持の条件で溶体化処理を施した後、同じく表1
に示される圧延率で冷間加工を施し、引き続いて同じく
表1に示される条件で析出硬化処理を施すことにより、
本発明品製造方法1〜15を行い、ブレード先端部2
1,26を製造した。
【0025】次に、この結果得られた各ブレード先端部
21,26について、引っ張り強さ、硬さ(HRC)及
び耐食性をそれぞれ測定し、測定結果を表1に示した。
又、表1には、比較の目的で従来品1,2として、超硬
合金製及びステンレス製のドクターブレードについても
同一条件下で同種の測定を行い、得られた特性も併せて
記載した。尚、耐食性の測定は、JIS G 0578
ステンレス鋼の塩化第二鉄腐食試験方法を用いた。
【0026】
【表1】
【0027】表1に示される測定結果から、本発明品1
〜15で製造されたドクターブレードのブレード先端部
は、いずれも従来品1,2によるドクターブレードと比
較して強度が高い。又、耐食性も本発明品では重量減が
全く見られず、極めて高い耐食性が得られることが理解
できる。これに対して、従来品では、超硬合金のもの
は、硬さこそ本発明品より数値が高いものの、強度は低
く、耐食性に至ってはかなりの重量減が見られ、耐食性
が大きく劣るものであり、又、ステンレス鋼では全ての
測定結果で本発明品より大きく劣るものであった。
【0028】尚、本発明によるドクターブレードは、上
述の実施例に示すものに限定されるものではなく、他の
形状や他の種類のドクターブレードにも適用されること
はいうまでもない。又、上述のドクターブレード17,
24では、ブレード先端部21,26のみを上述のNi
合金で製造するようにしたが、ドクターブレード全体を
このNi合金で製造してもよいことはいうまでもない。
【0029】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る塗布装置の
ドクターブレードは、少なくとも先端部が、Cr:14
〜23%、Mo:14〜20%、W:0.2〜5%、F
e:0.2〜7%、Co:0.2〜2.5%、残部Ni
及び不可避不純物からなる組成を有するNi合金を圧延
加工処理と熱処理した合金からなるので、先端部の耐食
性を向上できると共に、強度を高めて耐摩耗性を向上さ
せることができて、先端部表面の腐食等による欠けや摩
耗を抑制できる。そのため、支持体上の塗布液の塗布層
にスジが発生することを防止できる。又、先端部のシャ
ープエッジを先鋭に保持できて均一な塗布層を形成でき
ると共に、耐久性を向上できる。しかも、非磁性である
から、塗布液が磁性物質の場合でも、磁性層に悪影響を
与えることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例によるドクターブレードの
正面図である。
【図2】図1のドクターブレードの側面図である。
【図3】本発明の第二実施例によるドクターブレードの
正面図である。
【図4】図3のドクターブレードの側面図である。
【図5】図4のB部分の拡大図である。
【図6】塗布装置を含むコーティング機械の概略構成を
示す図である。
【図7】図6の塗布装置の要部拡大図である。
【図8】別の塗布装置の要部拡大図である。
【符号の説明】
1 フィルム 5,14 塗布手段 17,24 ドクターブレード 21,26 ブレード先端部
フロントページの続き (72)発明者 織笠 洋祐 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社メカトロ・生産システ ム開発センター内 (72)発明者 横溝 昌弘 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社メカトロ・生産システ ム開発センター内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続的に走行する可撓性支持体の表面に、
    塗布手段によって塗布液が塗布されると共に該支持体に
    塗布される塗布液の塗布量がドクターブレードで規制さ
    れるようにした塗布装置において、 前記ドクターブレードは、少なくとも先端部が、Cr:
    14〜23%、Mo:14〜20%、W:0.2〜5
    %、Fe:0.2〜7%、Co:0.2〜2.5%、残
    部Ni及び不可避不純物からなる組成を有するNi合金
    を圧延加工処理と熱処理した合金からなることを特徴と
    するドクターブレード。
  2. 【請求項2】前記ドクターブレードは、塗布手段の下流
    側で支持体上の塗布層に近接して配置されていることを
    特徴とする請求項1に記載の塗布装置のドクターブレー
    ド。
  3. 【請求項3】前記ドクターブレードは、支持体上に塗布
    液を塗布するための塗布手段の塗布用ロールに近接して
    配置されていることを特徴とする請求項1に記載の塗布
    装置のドクターブレード。
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WO1988010452A1 (en) * 1987-06-18 1988-12-29 Fanuc Ltd Articulated robot controller
US5947021A (en) * 1997-11-04 1999-09-07 Photo Stencil, Inc. Metal squeegee blade with a titanium nitride coating
KR20030033562A (ko) * 2001-10-24 2003-05-01 김창준 닥터블레이드

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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