JPH06279977A - ランタンクロマイト膜の製造方法 - Google Patents

ランタンクロマイト膜の製造方法

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JPH06279977A
JPH06279977A JP5072058A JP7205893A JPH06279977A JP H06279977 A JPH06279977 A JP H06279977A JP 5072058 A JP5072058 A JP 5072058A JP 7205893 A JP7205893 A JP 7205893A JP H06279977 A JPH06279977 A JP H06279977A
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JP
Japan
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lanthanum
lanthanum chromite
film
oxide
producing
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Withdrawn
Application number
JP5072058A
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English (en)
Inventor
Shinji Kawasaki
真司 川崎
Makoto Murai
真 村井
Yasufumi Aihara
靖文 相原
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ランタンクロマイト膜中への酸化ランタンや
酸化カルシウムの析出を防止し、電気伝導度の高い単一
相のランタンクロマイト膜を製造することである。 【構成】 少なくともランタン化合物粉末と、酸素以外
に二種以上の元素を含むクロム化合物粉末とを混合して
混合体を得、この際この混合体に含まれる金属元素のう
ちランタンクロマイトのAサイトを占めるべき金属元素
とランタンクロマイトのBサイトを占めるべき金属元素
とのモル比が1:1.03〜1.40となるように混合
する。この混合体を造粒し、この造粒粉末を基体上に溶
射して溶射膜を形成し、この溶射膜を加熱処理してラン
タンクロマイト膜を得る。前記の混合体を加熱して合成
物を得、合成後の造粒粉末を基体上に溶射することもで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ランタンクロマイト膜
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体電解質型燃料電池(SOFC)で
は、一般に、隣接するSOFC素子(単電池)の燃料電極と
空気電極とを、インターコネクター及び接続端子を介し
て直列に接続する。従って、特にインターコネクターを
薄膜化し、この電気抵抗を低減することが望まれる。イ
ンターコネクターを薄膜化する技術としては、化学蒸着
法(CVD)や電気化学的蒸着法(EVD)等が考えら
れるが、これでは成膜用装置が大型化するうえ、処理面
積、処理速度が小さすぎる。
【0003】プラズマ溶射を固体電解質型燃料電池の製
造に使用する方法は、成膜速度が早く、簡単で、薄く且
つ比較的緻密に成膜出来ると言う点で優れており、従来
から行われている(サンシャイン1981, vo1.2, No.1)。
例えば、酸化セリウムまたは酸化ジルコニウムとアルカ
リ土類金属または希土類元素等の金属酸化物とを固溶し
た溶射原料を、粒度調整後にプラズマ溶射し、固体電解
質膜を形成することが公知である(特開昭61-198569 号
公報、同61-198570 号公報) 。
【0004】しかし、プラズマ溶射膜の気孔率は一般に
大きく、SOFC用のインターコネクターとしては気密
性が不充分であり、プラズマ溶射の段階でこの膜内にク
ラックや層状をなした欠陥が発生する。このため、SO
FCの動作時に、インターコネクターを水素、一酸化炭
素等が透過する燃料漏れが発生し、SOFC単セル当り
の起電力が例えば通常の1Vよりも小さくなり、出力が
低下し、燃料の電力への変換率が悪くなった。この際、
インターコネクターの膜厚を大きくして燃料漏れに対処
することも考えられるが、この場合は、電池抵抗が大き
くなり、電池の出力が低下する。このため、インターコ
ネクターを気密化すると同時に、燃料漏れの発生しない
限りで薄膜化し、電池の出力を大きくする方法が望まれ
ている。
【0005】ランタンカルシウムクロマイトをランタン
マンガナイト基体の表面に溶射し、その後熱処理して緻
密なランタンクロマイト膜を作製し、SOFCのインタ
ーコネクターとして用いることが公表された(1991年9
月、第32回電池討論会要旨集、205 頁) 。この発表より
も先に、本出願人は、やはりランタンクロマイト溶射膜
を加熱し、緻密化させる技術を開発し、特許出願を行っ
ている(1991年1月28日出願、特願平3−25245 号明細
書) 。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者がこ
の技術について更に検討を進めていたところ、新たな問
題のあることが解った。即ち、ランタンクロマイト膜を
プラズマ溶射によって形成すると、溶射時にクロム成分
が一部蒸発し、原料組成に対してクロム成分が欠損して
しまう。このため、溶射膜中に、酸化ランタンや酸化カ
ルシウムが析出し、電気抵抗が上昇することが解った。
更に、酸化ランタンは著しく吸湿性が高いので、溶射膜
中で吸湿して水酸化ランタンに化学変化する。この化学
変化に伴なって体積変化し、ランタンクロマイト膜を崩
壊させてしまう。このため、酸化ランタンや酸化カルシ
ウムの析出しているランタンクロマイト膜は、実用に耐
えない。
【0007】本発明の課題は、ランタンクロマイト膜中
への酸化ランタンや酸化カルシウムの析出を防止し、電
気伝導度の高い単一相のランタンクロマイト膜を製造で
きるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】第一の発明は、少なくと
もランタン化合物粉末と、酸素以外に二種以上の元素を
含むクロム化合物粉末とを混合して混合体を得、この際
この混合体に含まれる金属元素のうちランタンクロマイ
トのAサイトを占めるべき金属元素とランタンクロマイ
トのBサイトを占めるべき金属元素とのモル比が1:
1.03〜1.40となるように混合し、前記混合体を
造粒し、この造粒粉末を基体上に溶射して溶射膜を形成
し、この溶射膜を加熱処理してランタンクロマイト膜を
得る、ランタンクロマイト膜の製造方法に係るものであ
る。
【0009】第二の発明は、少なくともランタン化合物
粉末と、酸素以外に二種以上の元素を含むクロム化合物
粉末とを混合して混合体を得、この際この混合体に含ま
れる金属元素のうちランタンクロマイトのAサイトを占
めるべき金属元素とランタンクロマイトのBサイトを占
めるべき金属元素とのモル比が1:1.03〜1.40
となるように混合し、前記混合体を加熱して合成物を
得、合成後の造粒粉末を基体上に溶射して溶射膜を形成
し、この溶射膜を加熱処理してランタンクロマイト膜を
得る、ランタンクロマイト膜の製造方法に係るものであ
る。
【0010】上記において、「ランタンクロマイト」と
は、ペロブスカイト型構造の複合酸化物であって、ラン
タン及びクロムを主成分とするものである。このペロブ
スカイト型構造において、ランタンの占める結晶学的位
置をAサイトとし、クロムの占める結晶学的位置をBサ
イトとする。Aサイトには、ランタン以外の金属元素
(カルシウム、ストロンチウム等)が一部存在していて
よく、Bサイトには、クロム以外の金属元素(銅、亜
鉛、コバルト、ニッケル、マンガン等)が一部存在して
いてよい。
【0011】ここで、「造粒粉末を基体上に溶射する」
とは、造粒粉末を基体表面に溶射する場合と、基体表面
に例えば空気電極膜等の他の膜を設け、この膜の表面に
造粒粉末を溶射する場合とを含む。
【0012】「空気電極又は燃料電極の表面にランタン
クロマイト膜を形成する」とは、多孔質基体の表面に設
けられた空気電極膜又は燃料電極膜の表面にランタンク
ロマイト膜を形成する場合と、空気電極材料又は燃料電
極材料からなる空気電極基体又は燃料電極基体の表面に
ランタンクロマイト膜を形成する場合とを含む。
【0013】
【作用】本発明者は、少なくともランタン化合物粉末
と、酸素以外に二種以上の元素を含むクロム化合物粉末
とを混合して混合体を得る際、Aサイトを占めるべき金
属元素とBサイトを占めるべき金属元素とのモル比を
1:1.03以上とし、即ちBサイトが過剰な組成比と
なるようにした。そして、このように予めBサイトの金
属元素を余分に添加しておくと、最終的に得られたラン
タンクロマイト膜中において、酸化ランタン相が析出し
なくなることが判明した。
【0014】これは、予めBサイトの金属元素を定比組
成よりも余分に添加しておくことにより、溶射時にクロ
ムの一部が蒸発しても、Aサイトの金属元素が析出する
ほど過剰にはならないためと考えられる。
【0015】このように、本発明によって溶射膜を加熱
処理することにより、緻密質で、しかも酸化ランタンや
酸化カルシウムの析出のない、単一相のランタンクロマ
イト膜が得られる。この結果として、膜の特性の面から
みると、電気抵抗の低い、長期間安定なランタンクロマ
イト膜を作製できるようになった。
【0016】更に、本発明をSOFCに適用することに
より、緻密で、電気抵抗が低く、かつ長期間安定なイン
ターコネクターを形成できるようになった。これによ
り、インターコネクター部分での抵抗を下げ、その分電
池の出力を向上させることができる。また、SOFCを
長期間安定に作動させることができる。
【0017】上記混合体に含まれる金属元素のうち、ラ
ンタンクロマイトのAサイトを占めるべき金属元素とB
サイトを占めるべき金属元素とのモル比は、1:1.0
3〜1.40とする。この際、Bサイトを占めるべき金
属元素のモル比が1.03未満であると、溶射及び加熱
処理後のランタンクロマイト膜中において、酸化ランタ
ン相や酸化カルシウム相が析出する。
【0018】Bサイトを占めるべき金属元素のモル比が
1.40を超えると、加熱処理後のランタンクロマイト
膜中に過剰の酸化クロムが残り、この膜の焼結性が悪く
なり、電気伝導度が大きく低下する。
【0019】上記において、Aサイトを占めるべき金属
元素とBサイトを占めるべき金属元素とのモル比は、
1:1.05〜1.20とすると、膜の電気伝導度が一
層大きくなる。
【0020】本発明の方法によって製造したランタンク
ロマイト膜は、気密で薄膜化が可能であること等の特徴
を有しているので、SOFCのインターコネクター以外
に、金属表面に溶射して高温耐食性導電体をつくること
も可能である。
【0021】
【実施例】次に、更に具体的に本発明の方法を説明す
る。本発明では、少なくともランタン化合物粉末と、酸
素以外に二種以上の元素を含むクロム化合物粉末とを混
合して混合体を得る。この段階で、Aサイトを占めるべ
き金属元素とBサイトを占めるべき金属元素とのモル比
を1:1.03〜1.40とする。
【0022】Aサイトを占めるべき金属元素としては、
ランタン以外に、カルシウム、ストロンチウム、セリウ
ム、イットリウムを挙げることができる。Bサイトを占
めるべき金属元素としては、クロム以外に、銅、亜鉛、
コバルト、ニッケル、鉄、マンガン、マグネシウムを挙
げることができる。
【0023】第一の発明では、上記混合体を造粒し、こ
の造粒粉末を基体上に溶射して溶射膜を形成し、この溶
射膜を加熱処理する。第二の発明では、更に、上記混合
体を加熱して一旦合成物を得る合成工程がある。
【0024】溶射用の造粒粉末の粒径分布は5〜150
μmとするのが好ましい。これが5μm以下であると、
粒が細かすぎて原料供給装置から溶射装置に一定量の原
料供給が出来ないため溶射し難く、150μmを超える
と溶射の際に粒体が溶けず基体上につき、膜が緻密化し
にくい。
【0025】溶射法としては、常圧プラズマ溶射、低圧
プラズマ溶射、爆裂溶射等を採用できる。
【0026】加熱処理温度は、1250℃〜1500℃とするこ
とが好ましい。これが1250℃未満であると、ランタンク
ロマイト膜の窒素ガス透過係数が大きくなりすぎ、気密
性が不十分である。1500℃を超えると、基体が変形し易
い。例えば、ランタンマンガナイトからなる空気電極基
体は、1500℃を超えると収縮し、その上のランタンクロ
マイト膜(インターコネクター)が空気電極基体から剥
離した。
【0027】第一の発明、第二の発明のいずれにおいて
も、クロム化合物としては、塩類、非酸化物又は複合酸
化物が好ましい。塩類としては、酢酸クロム、シュウ酸
クロム、炭酸クロム、硝酸クロム、硫酸クロム、リン酸
クロム、水酸化クロム等がある。
【0028】クロムの非酸化物としては、窒化クロム、
塩化クロム、炭化クロム等がある。クロムの複合酸化物
としては、カルシウム及びクロムを含有する複合酸化物
がある。
【0029】第一の発明では、ランタン化合物として、
ランタンクロマイトを使用する方が好ましい。しかし、
ランタン化合物として、酸化ランタン、塩類又は非酸化
物を使用することもできる。この場合には、溶射膜を加
熱処理する段階で、膜中でランタンクロマイトが合成さ
れる。
【0030】ランタンを含む塩類としては、酢酸ランタ
ン、シュウ酸ランタン、炭酸ランタン、硝酸ランタン、
硫酸ランタン、リン酸ランタン、水酸化ランタン等を挙
げることができる。ランタンの非酸化物としては、窒化
ランタン、塩化ランタン、炭化ランタン等を挙げること
ができる。
【0031】なお、第一の発明において、上記クロム化
合物粉末、ランタン化合物粉末を混合する際、更に他の
粉末を混合することができる。
【0032】第二の発明では、少なくとも前記クロム化
合物粉末及びランタン化合物粉末を混合し、混合体を加
熱してランタンクロマイトを合成する。従って、ランタ
ン化合物としては、酸化ランタン、塩類又は非酸化物が
好ましい。
【0033】なお、ランタンクロマイトのAサイト又は
Bサイトに、ランタンやクロム以外の金属元素をドーピ
ングする場合には、ランタン化合物粉末及びクロム化合
物粉末を混合する際に、この金属元素の化合物も所定量
添加する必要がある。
【0034】例えば、ランタンカルシウムクロマイトを
合成する場合には、一般に、ランタン化合物粉末、クロ
ム化合物粉末及びカルシウム化合物粉末を混合する必要
がある。このカルシウム化合物としては、塩類、非酸化
物、酸化カルシウムが好ましい。
【0035】カルシウムを含む塩類としては、酢酸カル
シウム、シュウ酸カルシウム、炭酸カルシウム、硝酸カ
ルシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化
カルシウム等を挙げることができる。非酸化物として
は、窒化カルシウム、塩化カルシウム、炭化カルシウム
等を挙げることができる。
【0036】ただし、ランタン化合物粉末と、カルシウ
ム及びクロムを含有する複合酸化物(CaCr2
7 等)とを混合する場合も、ランタンカルシウムクロマ
イトを合成することができる。
【0037】第一の発明及び第二の発明において、ラン
タン化合物粉末、上記のクロム化合物粉末及び必要に応
じて他の化合物の粉末を混合し、混合体を得る。ここ
で、各粉末を乾式混合すれば、混合粉末が得られる。
【0038】しかし、各粉末を湿式混合することが好ま
しい。この際、各粉末がいずれも水に不溶性である場合
には、混合体は混合粉末となる。一方の粉末が不溶性で
あり、他方の粉末が水溶性である場合、すべての粉末が
水溶性である場合には、噴霧熱分解法等を用いることに
より、造粒や合成を行える。
【0039】次いで、本発明の一つの適用対象であるS
OFCについて例示する。図1は円筒状SOFCの一例
を示す破断斜視図である。図1においては、円筒状多孔
質セラミックス基体4の外周に空気電極膜3が設けら
れ、空気電極膜3の外周に沿って固体電解質膜2、燃料
電極膜1が配設され、また図1において上方側の領域で
は空気電極膜3上にインターコネクター6が設けられ、
この上に接続端子7が付着している。
【0040】そして、円筒状SOFCを直列接続するに
は、SOFCの空気電極膜3と隣接SOFCの燃料電極
膜1とをインターコネクター6、接続端子7を介して接
続し、また円筒状SOFCを並列接続するには、隣接す
るSOFC素子の燃料電極膜1間をNiフェルト等で接
続する。そして、インターコネクター6の形成時には、
本発明に従い、空気電極膜3の表面(多孔質基体4上)
に溶射膜を形成し、加熱処理する。
【0041】図1において、燃料電極膜1と空気電極膜
3との配置を逆にしてもよい。また、多孔質基体4の表
面に空気電極膜3を設ける代わりに、図2に示すよう
に、多孔質の空気電極材料からなる単層の円筒状空気電
極基体13を使用してもよい。この場合には、円筒状空
気電極基体13の表面に直接インターコネクター6を設け
る。
【0042】円筒状SOFCは両端を開口させてもよ
く、また一方の端部を封止して袋管状の円筒状SOFC
を形成してもよい。
【0043】空気電極は、ドーピングされたか、又はド
ーピングされていないLaMnO3,CaMnO3 ,La
NiO3 ,LaCoO3 ,LaCrO3 等で製造でき、
ストロンチウムやカルシウムをドーピングしたLaMn
3 が好ましい。燃料電極は、一般にはニッケル‐ジル
コニアサーメット又はコバルト‐ジルコニアサーメット
が好ましい。固体電解質は、イットリア等の希土類金属
元素で安定化または部分安定化した酸化ジルコニウム又
は希土類元素を含有する酸化セリウムで形成するのが好
ましい。
【0044】以下、更に具体的な実験結果について述べ
る。 (実験1)まず、La0.8 Ca0.2 Cr1.003 からな
る粉末を合成した。具体的には、この組成となるように
酸化ランタン、炭酸カルシウム、酸化クロムを秤量し、
これらの全粉末量100重量部に対して水100重量部
とジルコニア玉石300重量部とを加え、ボールミル中
で16時間粉砕、混合し、スラリーを得た。
【0045】このスラリーを110℃で乾燥し、次いで
この乾燥物を149μm以下に解砕し、空気中1300
℃で5時間仮焼し、La0.8 Ca0.2 Cr1.003 の組
成を持つランタンクロマイト粉末を得た。
【0046】そして、表1に示す各クロム化合物からな
る粉末を、上記の定比組成のランタンクロマイト粉末に
対して添加し、混合した。この混合粉末中において、A
サイトを占めるべき金属元素はLa及びCaであり、B
サイトを占めるべき金属元素はCrである。他の炭素、
窒素、塩素は、加熱時に蒸発する。
【0047】そして、混合粉末中におけるLa:Ca:
Crのモル比が表1に示す値となるように、クロム化合
物粉末の添加量を調整した。
【0048】次いで、この混合粉末100重量部に対
し、水100重量部とジルコニア玉石300重量部とを
加えてボールミル中に入れ、16時間粉砕、混合してス
ラリーを得、このスラリーをスプレードライヤーに供給
し、粒径分布5μm〜40μmの造粒粉末を得た。
【0049】気孔率30%、縦30mm、横30mm、厚さ
1mmのアルミナ製平板状基体を用意し、プラズマ溶射機
を用いて、上記の造粒粉末を厚さ500μmになるよう
に溶射し、溶射膜を形成した。その後、平板状基体の部
分を研磨によって削除し、厚さ400μmのプラズマ溶
射膜を残した。このプラズマ溶射膜を電気炉中に入れ、
表1 に示す加熱温度で加熱処理した。こうして得たラン
タンクロマイト膜について、電気伝導度を測定すると共
に、エックス線回折法によって酸化ランタン、酸化カル
シウムの析出の有無を確認した。
【0050】ランタンクロマイト膜の電気伝導度は、次
のように測定した。まずランタンクロマイト膜を、直径
14mm、厚さ0.4mmの円板状に加工し、白金電極を膜
の表面に形成し、交流インピーダンス法によって100
0℃の大気中で測定した。測定結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】表1から解るように、LaとCaとのモル
数の合計を1としたとき、クロムのモル比が1.00、
1.02であると、加熱処理後のランタンクロマイト膜
中にLa2 3 , CaOが析出している。クロムのモル
比が1.44であると、電気伝導度が極端に低下する。
【0053】これに対し、クロムのモル比が1.03〜
1.40の範囲内であると、加熱処理後のランタンクロ
マイト膜中にLa2 3 , CaOが析出しないし、電気
伝導度も高い。特にクロムのモル比が1.05〜1.2
0であると、電気伝導度が特に高くなることを確認して
いる。
【0054】(実験2)硝酸ランタン粉末と、硝酸クロ
ム粉末と、硝酸カルシウム粉末とをそれぞれ秤量し、蒸
留水中に溶解させ、濃度0.4mol/リットルの混合溶液
を作成した。この混合溶液中に含まれる金属元素のう
ち、ランタンクロマイトのAサイトを占めるべき金属元
素はCa, Laであり、Bサイトを占めるべき金属元素
はCrである。この混合溶液に含まれるCa, La, C
rのモル比を、表2に示すように変更した。
【0055】この混合溶液を1300℃に加熱して噴霧
熱分解し、粉径分布5〜40μmのランタンクロマイト
合成粉末(造粒粉末)を得た。
【0056】こうして得た溶射用粉末を用い、実験1と
全く同様にしてランタンクロマイト膜を得た。このラン
タンクロマイト膜について、実験1と同様の測定を行っ
た。この結果を表2に示す。
【0057】
【表2】
【0058】表2から解るように、LaとCaとのモル
数の合計を1としたとき、クロムのモル比が1.00、
1.01であると、加熱処理後のランタンクロマイト膜
中にLa2 3 , CaOが析出している。クロムのモル
比が1.45であると、電気伝導度が極端に低下する。
【0059】これに対し、クロムのモル比が1.03〜
1.40の範囲内であると、加熱処理後のランタンクロ
マイト膜中にLa2 3 , CaOが析出しないし、電気
伝導度も高い。特にクロムのモル比が1.05〜1.2
0であると、電気伝導度が特に高くなることを確認して
いる。
【0060】(実験3)La2 3 106.1gと、M
nO2 68.4gと、SrCO3 10.8gとを秤量し
た。玉石800gと、水200gと、前記秤量した3種
の化合物を、2リットルのボールミルに入れ、3時間混
合してスラリーとした。このスラリーを110℃で20
時間乾燥した後、乾燥物を149μm以下に解砕し、空
気中1200℃で10時間仮焼し、La0.9 Sr0.1
nO3 を合成した。
【0061】なお、これら組成物を合成する際の出発原
料は、酸化物に限らず、炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩、硫酸
塩、水酸化物などでも良い。さらに、合成法としては、
ここに示した固相反応法に限らず、溶液からの共沈法や
有機酸塩の熱分解でもよい。
【0062】その後これをボールミルで解砕、粉砕し
て、平均粒径1μmの粉末とし、セルロースを20wt%
添加して混合し、これをラバープレスによって内径φ1
6mm、外径φ20mmの円筒状に成形した。これを1500℃
×10時間で焼成し、多孔質空気電極基体13とした(図
2参照)。
【0063】実験1、2で得た溶射用の造粒粉末を、円
筒状基体13の軸方向に縦長に幅5mmで溶射できるよう
マスキングした状態で、基体表面に厚さ100μmで溶
射した。その後、ランタンクロマイトの溶射膜部のみマ
スキングし、その他の部分に固体電解質材料であるイッ
トリア安定化ジルコニア(YSZ)を厚さ100μmで
溶射した。その後、この構造体を基体ごと1500℃で
5時間熱処理し、気密なランタンクロマイトからなるイ
ンターコネクター膜6を得た。この後固体電解膜2の表
面に、Ni/YSZ=4/6(重量比)のスラリーを塗
布して1300℃で5時間焼成して燃料電極1とし、燃
料電池単電池を作成した。この斜視図を図2に示した。
【0064】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、緻密で、酸
化ランタンの析出のない単一相のランタンクロマイト膜
が得られる。そのため、電気抵抗の低い、長期的に安定
なランタンクロマイト膜の作製が可能となる。
【0065】更に、このように緻密で電気抵抗の低いラ
ンタンクロマイト膜でSOFCのインターコネクターを
形成する事で、インターコネクターの抵抗を下げて、電
池の抵抗を下げることができる。従って、電池の出力を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】円筒状SOFCを一端側から見た破断斜視図で
ある。
【図2】円筒状SOFCを一端側から見た破断斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 燃料電極膜 2 固体電解質 3 空気電極膜 4 多孔質基体 6 インターコネクター 13 空気電極基体

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともランタン化合物粉末と、酸素
    以外に二種以上の元素を含むクロム化合物粉末とを混合
    して混合体を得、この際この混合体に含まれる金属元素
    のうちランタンクロマイトのAサイトを占めるべき金属
    元素とランタンクロマイトのBサイトを占めるべき金属
    元素とのモル比が1:1.03〜1.40となるように
    混合し、前記混合体を造粒し、この造粒粉末を基体上に
    溶射して溶射膜を形成し、この溶射膜を加熱処理してラ
    ンタンクロマイト膜を得る、ランタンクロマイト膜の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記クロム化合物が、塩類、非酸化物又
    は複合酸化物である、請求項1記載のランタンクロマイ
    ト膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ランタン化合物がランタンクロマイ
    トである、請求項1又は2記載のランタンクロマイト膜
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ランタン化合物が酸化ランタン、塩
    類又は非酸化物である、請求項1又は2記載のランタン
    クロマイト膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 固体電解質型燃料電池の空気電極又は燃
    料電極の表面にインターコネクターとして前記ランタン
    クロマイト膜を形成する、請求項1記載のランタンクロ
    マイト膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記空気電極が、多孔質の空気電極材料
    からなる筒状の空気電極基体である、請求項5記載のラ
    ンタンクロマイト膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 少なくともランタン化合物粉末と、酸素
    以外に二種以上の元素を含むクロム化合物粉末とを混合
    して混合体を得、この際この混合体に含まれる金属元素
    のうちランタンクロマイトのAサイトを占めるべき金属
    元素とランタンクロマイトのBサイトを占めるべき金属
    元素とのモル比が1:1.03〜1.40となるように
    混合し、前記混合体を加熱して合成物を得、合成後の造
    粒粉末を基体上に溶射して溶射膜を形成し、この溶射膜
    を加熱処理してランタンクロマイト膜を得る、ランタン
    クロマイト膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記クロム化合物が塩類、非酸化物又は
    複合酸化物である、請求項7記載のランタンクロマイト
    膜の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記ランタン化合物が酸化ランタン、塩
    類又は非酸化物である、請求項7又は8記載のランタン
    クロマイト膜の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記ランタン化合物粉末、前記クロム
    化合物粉末及びカルシウム化合物粉末を混合する、請求
    項7〜9のいずれか一つの項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 固体電解質型燃料電池の空気電極又は
    燃料電極の表面にインターコネクターとして前記ランタ
    ンクロマイト膜を形成する、請求項7記載のランタンク
    ロマイト膜の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記空気電極が、多孔質の空気電極材
    料からなる筒状の空気電極基体である、請求項11記載
    のランタンクロマイト膜の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112831747A (zh) * 2020-12-31 2021-05-25 北京星航机电装备有限公司 一种热防护涂层及其制备方法

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