JPH06280043A - ラジアントチューブ及びその製造法 - Google Patents

ラジアントチューブ及びその製造法

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JPH06280043A
JPH06280043A JP5068789A JP6878993A JPH06280043A JP H06280043 A JPH06280043 A JP H06280043A JP 5068789 A JP5068789 A JP 5068789A JP 6878993 A JP6878993 A JP 6878993A JP H06280043 A JPH06280043 A JP H06280043A
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JP
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radiant tube
radiant
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tube
heat
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JP5068789A
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Akira Tsuyuki
明 露木
Katsunori Ishii
克宜 石井
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Tocalo Co Ltd
Nippon Steel Corp
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Tocalo Co Ltd
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高価な金属を用いることなく、極めて簡易に
ラジアントチューブの耐酸化性を高める。 【構成】 (1)高温の還元ガス雰囲気中で使用するラ
ジアントチューブの内面の表面に1〜15μmのCr2
3 を主成分とする酸化物系の皮膜を形成したことを特
徴とするラジアントチューブ。(2)高温の還元ガス雰
囲気中で使用するラジアントチューブの内面の表面にC
2 3 を主成分とするクロム酸塩または無水クロム酸
を塗布または浸漬にて付着させた後、500℃以上に加
熱してラジアントチューブの内面に、1〜15μmのC
2 3 を主成分とする酸化物系の皮膜を形成させるこ
とを特徴とするラジアントチューブの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はラジアントチューブ及び
その製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱処理炉、例えば鋼板あるいは鋼管の熱
処理炉で鋼板あるいは鋼管を還元ガス雰囲気中で加熱す
るために、図3に示すように炉内に耐熱鋼製のラジアン
トチューブが配設されており、このラジアントチューブ
内でバーナーによる加熱を行い、自身が赤熱して鋼板や
鋼管を加熱する。このためラジアントチューブの内面側
は燃焼火炎(1300℃)または排ガス(800〜11
00℃)に直接的に曝される。
【0003】燃焼火炎または排ガスは理論空気比にて完
全燃焼するか、または空気比が1以下の条件で燃焼させ
た場合は無酸化または還元性の性状となるため、ラジア
ントチューブの内面を酸化させることはない。しかし実
際は省エネルギーの観点から、未燃焼ガスを発生させな
いために空気比を1以上にして燃焼させる場合が多く、
燃焼火炎または排ガス中に酸素が存在する。例えば空気
比を1.2としてバーナー燃焼させ、燃料に液化天然ガ
スを使用している場合は排ガス中の酸素濃度が3.5〜
4.5%となり、この酸素が高温度域でラジアントチュ
ーブ内面の酸化を促進する。このためラジアントチュー
ブは酸化に対して耐用性のあるステンレス系の耐熱鋳鋼
品(JIS−G5122)のSCH15及びSCH22
並びにSCH24が広く用いられていた。
【0004】ステンレス系の耐熱鋳鋼品は、その化学組
成中のCrが主に高温度の酸化雰囲気下で使用される過
程で、その表面に極薄いCr2 3 を主体にした皮膜を
形成し、それが保護皮膜となってその後の酸化反応を抑
制する。しかし、ステンレス系の耐熱鋳鋼品中のCrに
より自然に形成されたCr2 3 皮膜は、その厚みが数
オングストロームの極薄い皮膜であるため、長期間使用
すると蒸発等により消滅する。一方、ステンレス系の耐
熱鋳鋼品の界面はCr2 3 を形成する過程でCrが消
費されるため界面近傍のCr元素が欠乏して、つぎのC
2 3 皮膜の形成が困難になる。よって、耐熱鋳鋼品
の界面下の次のCr存在層まで酸化が進行することによ
り極微量の消耗が伴う。実際のステンレス系耐熱鋳鋼品
のラジアントチューブ内面では以上に述べた現象が繰返
し起こっており、この過程でチューブ厚みが経時的に減
少する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ステンレス系の耐熱鋳
鋼品は鋳造性に優れるほか、ラジアントチューブ固有の
曲管部の成形も容易にでき、安価で高温強度と熱衝撃性
に優れ、高温酸化域でもある程度の耐酸化性を有するた
め広く使用されているが、例えば鋼板熱処理炉で使用し
た場合の寿命は4年程度で、炉内に100〜200本の
ラジアントチューブを配設して使用している場合は、単
一のライン設備で年間25〜50本もの更新が必要であ
り、整備コストの増加と取替えに必要な設備休止による
生産の機械損失等により極めて大きな損失となってい
た。
【0006】ラジアントチューブを更新する理由は亀裂
の発生と酸化減耗による穴あきである。亀裂がステンレ
ス系の耐熱鋳鋼品を高温雰囲気下で長時間使用した場合
の脆化が原因の場合は鋼の化学組成の改善で抑制でき
る。あるいは亀裂の発生が自身の熱応力による場合は、
実公平3−35924号公報のようにチューブに熱応力
を吸収するための伸縮管を取付けることによってある程
度抑制できるが、高温酸化の場合、前述のJIS−G5
122のステンレス系の耐熱鋳鋼品を基盤にした場合は
その抑制が非常に難しい。
【0007】またCoまたはWあるいはNb等の高融点
金属を多用して耐酸化性を高める方法もあるが、これら
の金属は高価なためラジアントチューブの製造コストが
極めて高いものになり、コストに見合う効果が見込めな
い。そこで本発明者はこれらの高価な金属を用いること
なく、耐酸化性を高めたラジアントチューブ及びその製
造法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は以下のと
おりである。 (1)高温の還元ガス雰囲気中で使用するラジアントチ
ューブの内面(内側の表面)に、1〜15μmのCr2
3 を主成分とする酸化物系の皮膜を形成したことを特
徴とするラジアントチューブ。 (2)高温の還元ガス雰囲気中で使用するラジアントチ
ューブの内面にCrO3 を主成分とするクロム酸または
無水クロム酸を塗布または浸漬にて付着させた後、50
0℃以上に加熱してラジアントチューブの内面に、1〜
15μmのCr2 3 を主成分とする酸化物系の皮膜を
形成させることを特徴とするラジアントチューブの製造
法。
【0009】
【作用】ラジアントチューブの内面に、Cr2 3 を主
成分とする酸化皮膜を形成させるのは、Cr2 3 が熱
力学的に極めて安定な物質で拡散を伴う酸素との反応が
極めて緩慢なためである。CrO3 を主成分とする酸化
皮膜の厚みを1〜15μmとしたのは、1μm未満では
酸化皮膜の形成が不安定で部分的にステンレス系の耐熱
鋳鋼品の素地が露出して、この露出部が局部的に酸化減
耗する。
【0010】また、仮に酸化皮膜が形成できたとして
も、1μm未満では蒸発等により比較的短時間に消滅す
るため効果の持続期間が短い。また15μm超では温度
を制御する過程で、バーナーによる燃焼をON/OFF
したり炉を休止する際等の加熱冷却過程で、酸化皮膜と
ステンレス系の耐熱鋳鋼品の熱膨張率差に起因する熱応
力が作用して、スポーリングと呼ばれる亀裂が生じた
り、剥離したりする。
【0011】ラジアントチューブ内面にCrO3 を主成
分とするクロム酸塩または無水クロム酸を塗布、または
浸漬にて付着させた後、500℃以上に加熱して熱分解
反応によりラジアントチューブの内面に、1〜15μm
のCr2 3 を主成分とする酸化物系の皮膜を形成させ
るのは次式に基づくものである。 (1)クロム酸塩の場合 (NH4 2 CrO4 → 1/2Cr2 3 +2NH3 +H2 O+ 3/4O2 …………………………1式 (NH4 2 Cr2 7 →Cr2 3 +2NH3 +H2 O+ 3/2O2 …………………………2式 (2)無水クロム酸の場合 CrO3 → 1/2Cr2 3 + 3/4O2 …………………………3式
【0012】この方法により形成された酸化皮膜の硬度
は1200〜1300Hvで耐摩耗性にも優れており、排
ガス自身またはガス中の塵埃等によるエロージョン摩耗
が殆どない。またこのCr2 3 を主成分とする酸化物
系の皮膜は加熱、熱分解反応の過程でCrとステンレス
系の耐熱鋳鋼品中の主にFeが相互に拡散し、界面にC
rとFeの化合物を形成するためこれが媒体となり、き
わめて高い密着性を有する。
【0013】
【実施例】既に成形済みの曲管と直管を組合わせた形状
の複雑なU字型・W型のラジアントチューブ内面に、1
〜15μmのCr2 3 を主成分とする酸化物系の皮膜
を形成させる場合、クロム酸塩または無水クロム酸の濃
厚水溶液をラジアントチューブ内(内面側)に流し込む
かまたはスプレーにて内面に塗布する。また、ラジアン
トチューブの内面側のみでなく外面に皮膜が形成しても
よい場合はクロム酸塩または無水クロム酸濃厚水溶液の
タンク内にラジアントチューブ全体を浸漬して表面に付
着させることも可能である。
【0014】以上のような方法でクロム酸塩または無水
クロム酸の濃厚水溶液を、ラジアントチューブの内面側
に均一に付着させた後、直火バーナー炉内で500〜7
00℃に加熱焼成することにより、Cr2 3 を主成分
とする酸化物系の薄膜を形成させることができるので、
他の表面処理法では困難なラジアントチューブ内面でも
良好な皮膜を形成させることができる。
【0015】また熱分解の方法としてラジアントチュー
ブ内にバーナーを装入して加熱焼成するか、または熱風
発生炉等の他所で発生させた排ガスをチューブ内に導入
して加熱焼成しても所要のCr2 3 を主成分とする酸
化物系の皮膜を得ることができる。
【0016】クロム酸塩または無水クロム酸の濃厚水溶
液を塗布後、熱分解して形成した皮膜厚みは1回につき
3μm程度である。3μm以上の厚膜を形成させる場合
は、クロム酸塩または無水クロム酸の濃厚水溶液を塗布
後、加熱焼成してCr2 3を主成分とする酸化物系の
薄膜を形成させる処理を数回繰り返す。尚、前述のクロ
ム酸塩または無水クロム酸の濃厚水溶液の飽和濃度は次
の通りであり、一般的には高い濃度ほど粘度が高く、ラ
ジアントチューブ内面に残留して厚い皮膜を得ることが
できる。
【0017】本発明の3μmの皮膜を形成させる場合、
30℃の水100g中の飽和濃度はクロム酸塩(N
4 2 CrO4 の場合が40.5g、(NH4 2
2 7の場合が42.7g、無水クロム酸CrO3
場合が166gである。この飽和濃度は発明者等が1回
につき3μm程度の皮膜厚みを得る場合に採用している
数値であるが、この前後の飽和濃度値にてもCr2 3
を主成分とする酸化物系の皮膜は得ることが可能であ
り、濃度調整により1〜3μmまでの皮膜厚みを得るこ
とができる。
【0018】しかしながらクロム酸または無水クロム酸
を塗布する場合には、塗布面が十分に活性でしかも油分
等の付着がないことが必要なため脱脂処理後、強酸によ
る洗浄またはショットブラスト処理を行うと、より密着
性の高いCr2 3 を主成分とする酸化物系の皮膜を形
成させることができる。チューブの曲管部と直管部を組
立てる前のチューブ内表面に、部分的に皮膜を形成した
い場合や形状が単純な直管型ラジアントチューブ内表面
に無水クロム酸を塗布したい場合は、刷毛を使用して塗
ることもできる。
【0019】本発明による3μmのCr2 3 を主成分
とする酸化物系の皮膜を形成させたラジアントチューブ
を、液化天然ガスを燃料とする冷延鋼板の連続焼鈍ライ
ンにて、バーナーの空気比1.2、排ガス中の酸素濃度
4.0%の条件下で約4年間使用した結果、従来のステ
ンレス系の耐熱鋼SCH22(JIS−G5122の2
5%Cr、20%Ni)のラジアントチューブのバーナ
ー近傍の最も温度の高い場所で、酸化減肉量の0.3mm
/年であったのが、Cr2 3 を主成分とする酸化物系
の皮膜を形成させた本発明品の場合は、前述と同じバー
ナー近傍の最も温度の高い場所で、酸化減肉量が0.1
mm/年であった。
【0020】また同時に使用した従来のステンレス系の
耐熱鋳鋼品SCH24(JIS−G5122の25%C
r、35%Ni、1.0%Mo、1.2%Nb)の場
合、酸化減肉量が0.18mm/年であったがSCH24
の場合は価格がSCH22の1.3倍であり、酸化減肉
量の低減が価格アップで相殺されるため経済的な効果が
ない。
【0021】本発明品の皮膜厚み3μmのCr2 3
主成分とする酸化物系の皮膜を形成させたラジアントチ
ューブの場合は、価格がSCH22の1.2倍である
が、寿命は従来の4年から8年に延びた。ラジアントチ
ューブ寿命が従来の耐熱鋳鋼品の4年から8年に2倍延
びた場合、価格がSCH22の1.2倍としても、ラジ
アントチューブの整備コストは従来の60%となり、整
備コストを大幅に削減することができた。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、ラジアントチューブの
取替え本数が低減でき、ラジアントチューブ自身の購入
費及び取替え作業費並びに取付け部の煉瓦の修復費等の
整備コストを大幅に削減することができた。さらに炉休
止時のラジアントチューブの取替え本数の低減は炉修中
の取替え時間を短縮できるためライン稼働率の向上につ
ながり、稼働時間の増加による生産量の増量も可能にな
った。また縦型の鋼板の連続焼鈍設備の場合はラジアン
トチューブの取替えは危険作業を伴うが、本発明によ
り、その作業頻度を大幅に削減することができ、作業負
荷の低減にも寄与した。これらは間接的に製品を放射伝
熱により加熱している加熱炉設備に配設されたラジアン
トチューブの全てについて当てはめることができ、その
いずれの場合でも同等の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るW型ラジアントチューブの断面図
である。
【図2】本発明によるCr2 3 を主成分とする酸化物
系の皮膜を形成させたラジアントチューブの酸化皮膜の
層構成中の元素の拡散の状態を示す模式図である。
【図3】W型ラジアントチューブ構成の一部断面側面図
である。
【符号の説明】
1 ラジアントチューブ母体のステンレス系の耐熱鋼 2 Cr2 3 を主成分とする酸化物系の皮膜 3 Crと耐熱鋼中の主にFeが相互に拡散して生じ
たCrとFeの化合物 4 Cr 5 Fe 6 ラジアントチューブの直管部 7 ラジアントチューブの曲管部 8 ラジアントチューブ組立て時の溶接箇所 9 燃焼用バーナー 10 燃焼排ガスの出口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温の還元ガス雰囲気中で使用するラジ
    アントチューブの内面に、1〜15μmのCr2 3
    主成分とする酸化物系の皮膜を形成したことを特徴とす
    るラジアントチューブ。
  2. 【請求項2】 高温の還元ガス雰囲気中で使用するラジ
    アントチューブの内面に、CrO3 を主成分とするクロ
    ム酸塩または無水クロム酸を塗布または浸漬にて付着さ
    せた後、500℃以上に加熱してラジアントチューブの
    内面に、1〜15μmのCr2 3 を主成分とする酸化
    物系の皮膜を形成させることを特徴とするラジアントチ
    ューブの製造法。
JP5068789A 1993-03-26 1993-03-26 ラジアントチューブ及びその製造法 Withdrawn JPH06280043A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001323361A (ja) * 2000-05-16 2001-11-22 Nisshin Steel Co Ltd 耐高温酸化性に優れたラジアントチューブおよび製造方法
CN117146272A (zh) * 2023-08-30 2023-12-01 广东中南钢铁股份有限公司 辐射内管和辐射管

Cited By (2)

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JP2001323361A (ja) * 2000-05-16 2001-11-22 Nisshin Steel Co Ltd 耐高温酸化性に優れたラジアントチューブおよび製造方法
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