JPH06280117A - 黒鉛繊維製造用加熱炉 - Google Patents
黒鉛繊維製造用加熱炉Info
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- JPH06280117A JPH06280117A JP6663393A JP6663393A JPH06280117A JP H06280117 A JPH06280117 A JP H06280117A JP 6663393 A JP6663393 A JP 6663393A JP 6663393 A JP6663393 A JP 6663393A JP H06280117 A JPH06280117 A JP H06280117A
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- Japan
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- resistance heating
- coating layer
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Abstract
(57)【要約】
【構成】黒鉛材料からなる円筒状抵抗発熱体を有する加
熱炉において、該発熱体の外表面に融点が2800℃以
上で、かつ熱膨張係数が該抵抗発熱体材料と同等以上
2.0倍以下の高融点材料の中から選ばれた1種以上の
被覆層が形成されていることを特徴とする黒鉛繊維製造
用加熱炉。 【効果】抵抗発熱体炭素の蒸発、酸化を抑制して寿命の
長い加熱炉を提供することができる。
熱炉において、該発熱体の外表面に融点が2800℃以
上で、かつ熱膨張係数が該抵抗発熱体材料と同等以上
2.0倍以下の高融点材料の中から選ばれた1種以上の
被覆層が形成されていることを特徴とする黒鉛繊維製造
用加熱炉。 【効果】抵抗発熱体炭素の蒸発、酸化を抑制して寿命の
長い加熱炉を提供することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は黒鉛繊維製造用加熱炉に
関するものである。さらに詳細には、高物性の黒鉛繊維
を連続的に効率よく製造するための黒鉛繊維製造用加熱
炉に関するものである。
関するものである。さらに詳細には、高物性の黒鉛繊維
を連続的に効率よく製造するための黒鉛繊維製造用加熱
炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、炭素繊維等の炭素材料や、セラミ
ックス系材料等の各種工業用素材の焼成に用いられる高
温加熱炉として抵抗炉、誘導炉、アーク炉、プラズマ炉
等の数多くの加熱炉が用いられているが、特に黒鉛を抵
抗発熱体とする抵抗炉であるタンマン炉形式の加熱炉
(以下、タンマン式加熱炉という)は、その加熱手段が
比較的単純であるため、上記工業用素材の熱処理用とし
て広く使用されている。
ックス系材料等の各種工業用素材の焼成に用いられる高
温加熱炉として抵抗炉、誘導炉、アーク炉、プラズマ炉
等の数多くの加熱炉が用いられているが、特に黒鉛を抵
抗発熱体とする抵抗炉であるタンマン炉形式の加熱炉
(以下、タンマン式加熱炉という)は、その加熱手段が
比較的単純であるため、上記工業用素材の熱処理用とし
て広く使用されている。
【0003】このタンマン式加熱炉を用いて少なくとも
2000℃以上の高温加熱を行うには、黒鉛からなる円
筒状の抵抗発熱体に電流を通じ、発生するジュール熱に
より、抵抗発熱体内部に静置または連続的に通過する被
加熱処理物を加熱焼成するのであるが、この加熱処理
は、通常、窒素やアルゴン等の不活性ガス中あるいは減
圧真空下で行われる。
2000℃以上の高温加熱を行うには、黒鉛からなる円
筒状の抵抗発熱体に電流を通じ、発生するジュール熱に
より、抵抗発熱体内部に静置または連続的に通過する被
加熱処理物を加熱焼成するのであるが、この加熱処理
は、通常、窒素やアルゴン等の不活性ガス中あるいは減
圧真空下で行われる。
【0004】この黒鉛からなる抵抗発熱体は、金属材料
やセラミックス系材料の抵抗発熱体では実用に供し得な
い2000〜3000℃の高温領域においても、溶融、
分解等を起こさないので、抵抗発熱体として十分その機
能を発揮し、かつ比較的安価な材料ではあるが、前述の
高温下で長時間使用すると徐々に減耗、劣化するので継
続使用が困難となる欠点があった。特に高性能の黒鉛繊
維を製造するためには2500℃以上の高温加熱が必要
であり、この温度領域では抵抗発熱体の減耗劣化が一層
著しいものとなる。
やセラミックス系材料の抵抗発熱体では実用に供し得な
い2000〜3000℃の高温領域においても、溶融、
分解等を起こさないので、抵抗発熱体として十分その機
能を発揮し、かつ比較的安価な材料ではあるが、前述の
高温下で長時間使用すると徐々に減耗、劣化するので継
続使用が困難となる欠点があった。特に高性能の黒鉛繊
維を製造するためには2500℃以上の高温加熱が必要
であり、この温度領域では抵抗発熱体の減耗劣化が一層
著しいものとなる。
【0005】すなわち、抵抗発熱体の減耗、劣化により
肉厚が薄くなると、その部分の電気抵抗が局部的に高く
なって加速度的に減耗が促進し、さらには発熱密度の変
化に伴う炉内の温度分布の変化を来たすため、焼成した
製品の品質安定に対する阻害要因となる。従って、抵抗
発熱体は経時的に新しいものと交換する必要がある。抵
抗発熱体の交換作業は安全上、炉を冷却した後に行う必
要があるが、特に大型の加熱炉においては、冷却、解
体、組立、再加熱といった一連の作業に多大の時間や労
力を必要とし、抵抗発熱体の交換周期が短くなるほど、
単に抵抗発熱体の材料費だけでなく生産性を著しく阻害
し、焼成コストの増大をもたらすことになる。
肉厚が薄くなると、その部分の電気抵抗が局部的に高く
なって加速度的に減耗が促進し、さらには発熱密度の変
化に伴う炉内の温度分布の変化を来たすため、焼成した
製品の品質安定に対する阻害要因となる。従って、抵抗
発熱体は経時的に新しいものと交換する必要がある。抵
抗発熱体の交換作業は安全上、炉を冷却した後に行う必
要があるが、特に大型の加熱炉においては、冷却、解
体、組立、再加熱といった一連の作業に多大の時間や労
力を必要とし、抵抗発熱体の交換周期が短くなるほど、
単に抵抗発熱体の材料費だけでなく生産性を著しく阻害
し、焼成コストの増大をもたらすことになる。
【0006】かかる問題を解決する手法として、円筒状
黒鉛抵抗発熱体の外周面に炭素繊維糸条を捲回積層して
発熱体炭素の蒸発、酸化を抑制する方法(特公昭59−
25936号公報)あるいは、黒鉛からなる抵抗発熱体
の外周面にペースト状のジルコニア(ZrO2 )を被覆
し、該発熱体の周囲の保温用炭素材に吸着される空気中
の水分等による該発熱体の消耗を減少する方法(特開昭
63−62182号公報)さらには光ファイバー用ガラ
ス母材製造用加熱炉の炉芯管内表面にガス不透過性皮膜
を形成させる方法(特開平4−50129号公報)が提
案されている。また、加熱炉としての適用例の記載は無
いが、炭素系材料の耐酸化性を向上させるために炭素系
母材表面に金属材料およびセラミックス材料を被覆する
方法(特開平4−59978号公報)および炭素繊維複
合材料の耐酸化性、高温強度の向上を目的として炭素繊
維複合材料の表層にSiまたはHfの炭化物、窒化物ま
たは炭窒化物をさらにその外層にTiまたはBの炭化
物、窒化物または炭窒化物を被覆した被覆炭素繊維強化
複合材料(特開平3−290375号公報)が提案され
ている。
黒鉛抵抗発熱体の外周面に炭素繊維糸条を捲回積層して
発熱体炭素の蒸発、酸化を抑制する方法(特公昭59−
25936号公報)あるいは、黒鉛からなる抵抗発熱体
の外周面にペースト状のジルコニア(ZrO2 )を被覆
し、該発熱体の周囲の保温用炭素材に吸着される空気中
の水分等による該発熱体の消耗を減少する方法(特開昭
63−62182号公報)さらには光ファイバー用ガラ
ス母材製造用加熱炉の炉芯管内表面にガス不透過性皮膜
を形成させる方法(特開平4−50129号公報)が提
案されている。また、加熱炉としての適用例の記載は無
いが、炭素系材料の耐酸化性を向上させるために炭素系
母材表面に金属材料およびセラミックス材料を被覆する
方法(特開平4−59978号公報)および炭素繊維複
合材料の耐酸化性、高温強度の向上を目的として炭素繊
維複合材料の表層にSiまたはHfの炭化物、窒化物ま
たは炭窒化物をさらにその外層にTiまたはBの炭化
物、窒化物または炭窒化物を被覆した被覆炭素繊維強化
複合材料(特開平3−290375号公報)が提案され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
公昭59−25936号公報提案の抵抗発熱体の場合で
も、2500℃以上の高温においては炭素繊維糸条を捲
回積層しただけでは、発熱体表面からの炭素の蒸発抑制
や酸化性ガスの浸透防止を十分に果たすことができない
問題がある。
公昭59−25936号公報提案の抵抗発熱体の場合で
も、2500℃以上の高温においては炭素繊維糸条を捲
回積層しただけでは、発熱体表面からの炭素の蒸発抑制
や酸化性ガスの浸透防止を十分に果たすことができない
問題がある。
【0008】また、上記特開昭63−62182号公報
に提案のタングステンカーバイド(WC)粉末製造用の
抵抗発熱体では、該抵抗発熱体の表面に被覆されたジル
コニアがペースト状であるため、2500℃以上の加熱
炉に適用すると、ジルコニアが溶融し被覆層が破壊され
該抵抗発熱体の外周面が露出するため、発熱体表面から
の炭素の蒸発を抑制することができないという欠点があ
った。
に提案のタングステンカーバイド(WC)粉末製造用の
抵抗発熱体では、該抵抗発熱体の表面に被覆されたジル
コニアがペースト状であるため、2500℃以上の加熱
炉に適用すると、ジルコニアが溶融し被覆層が破壊され
該抵抗発熱体の外周面が露出するため、発熱体表面から
の炭素の蒸発を抑制することができないという欠点があ
った。
【0009】また、特開平4−50129号公報に提案
の光ファイバー用ガラス母材製造用加熱炉においては、
炉芯管の内側表面にのみガス不透過性皮膜を形成させる
ため、2500℃以上の高温域では炭素の蒸発が炉芯管
の外表面で主体的に起こり、内側表面の被覆だけでは炭
素の蒸発抑制効果は殆どない。
の光ファイバー用ガラス母材製造用加熱炉においては、
炉芯管の内側表面にのみガス不透過性皮膜を形成させる
ため、2500℃以上の高温域では炭素の蒸発が炉芯管
の外表面で主体的に起こり、内側表面の被覆だけでは炭
素の蒸発抑制効果は殆どない。
【0010】また、特開平4−59978号公報に提案
の炭素系材料の耐酸化性被覆方法については、酸化性ガ
スの透過を防止する白金焼結層が2000℃以上では融
解してしまい被覆層が破壊され、炭素系母材の表面が露
出し炭素の蒸発を抑制することができない。さらに、特
開平3−290375号公報に提案の耐酸化性、高温強
度の向上を目的とした被覆炭素繊維強化複合材料につい
ては、被覆層のガス不透過性の効果があるものの、母材
である炭素繊維強化複合材料が電気的異方性があること
や、構造が不均一であることから本発明の用途である黒
鉛繊維製造用加熱炉としては適用し得ないのである。
の炭素系材料の耐酸化性被覆方法については、酸化性ガ
スの透過を防止する白金焼結層が2000℃以上では融
解してしまい被覆層が破壊され、炭素系母材の表面が露
出し炭素の蒸発を抑制することができない。さらに、特
開平3−290375号公報に提案の耐酸化性、高温強
度の向上を目的とした被覆炭素繊維強化複合材料につい
ては、被覆層のガス不透過性の効果があるものの、母材
である炭素繊維強化複合材料が電気的異方性があること
や、構造が不均一であることから本発明の用途である黒
鉛繊維製造用加熱炉としては適用し得ないのである。
【0011】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、抵抗発熱体表面からの炭素の蒸発を遮断もしくは著
しく抑制すると同時に、酸化性ガスの浸透を防止するこ
とにより、2500℃以上の高温下で、大幅な寿命延長
を図ることができる抵抗発熱体を備えた加熱炉を提供す
ることを課題とする。
で、抵抗発熱体表面からの炭素の蒸発を遮断もしくは著
しく抑制すると同時に、酸化性ガスの浸透を防止するこ
とにより、2500℃以上の高温下で、大幅な寿命延長
を図ることができる抵抗発熱体を備えた加熱炉を提供す
ることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため次の構成を有する。すなわち、黒鉛材料からな
る円筒状抵抗発熱体を有する加熱炉において、該発熱体
の外表面に、融点が2800℃以上、熱膨張係数が該抵
抗発熱体材料と同等以上2.0倍以下の高融点材料から
なる被覆層が形成されていることを特徴とする黒鉛繊維
製造用加熱炉である。
するため次の構成を有する。すなわち、黒鉛材料からな
る円筒状抵抗発熱体を有する加熱炉において、該発熱体
の外表面に、融点が2800℃以上、熱膨張係数が該抵
抗発熱体材料と同等以上2.0倍以下の高融点材料から
なる被覆層が形成されていることを特徴とする黒鉛繊維
製造用加熱炉である。
【0013】本発明において、抵抗発熱体の外表面に形
成する被覆層は2800℃においても溶融しない物質で
構成することが必要であり、さらには2000℃以上の
高温における蒸気圧が炭素に比べて大幅に低く、殆ど昇
華しないことが必要である。これは黒鉛繊維製造用加熱
炉において、黒鉛繊維を得るには2000℃以上の温度
で熱処理する必要があるが、より高い弾性率を有する黒
鉛繊維を得るためには例えば2500℃以上の高温処理
が必要であり、2800℃未満で溶融あるいは昇華する
物質を被覆すると、昇温中に被覆層が溶融、昇華して形
態が破壊され、その部分から発熱体炭素の蒸発や酸化が
誘発されることとなり、抵抗発熱体の寿命を延ばすこと
ができないばかりでなく、被覆層が破壊された部分で電
気抵抗が変化し温度分布が不均一となって、目的とした
品質の黒鉛繊維が得られないためである。
成する被覆層は2800℃においても溶融しない物質で
構成することが必要であり、さらには2000℃以上の
高温における蒸気圧が炭素に比べて大幅に低く、殆ど昇
華しないことが必要である。これは黒鉛繊維製造用加熱
炉において、黒鉛繊維を得るには2000℃以上の温度
で熱処理する必要があるが、より高い弾性率を有する黒
鉛繊維を得るためには例えば2500℃以上の高温処理
が必要であり、2800℃未満で溶融あるいは昇華する
物質を被覆すると、昇温中に被覆層が溶融、昇華して形
態が破壊され、その部分から発熱体炭素の蒸発や酸化が
誘発されることとなり、抵抗発熱体の寿命を延ばすこと
ができないばかりでなく、被覆層が破壊された部分で電
気抵抗が変化し温度分布が不均一となって、目的とした
品質の黒鉛繊維が得られないためである。
【0014】本発明の黒鉛繊維製造用加熱炉において
は、使用する温度範囲において、被覆層を形成する化合
物の熱膨張係数を抵抗発熱体の熱膨張係数と同等以上
2.0倍以下にするものである。被覆層を形成する化合
物の熱膨張係数が抵抗発熱体の熱膨張係数と同等未満ま
たは2.0倍を越える場合には、昇温中に抵抗発熱体か
ら被覆層が剥離したり、被覆層に亀裂が生じたりして抵
抗発熱体の劣化を引き起こす。
は、使用する温度範囲において、被覆層を形成する化合
物の熱膨張係数を抵抗発熱体の熱膨張係数と同等以上
2.0倍以下にするものである。被覆層を形成する化合
物の熱膨張係数が抵抗発熱体の熱膨張係数と同等未満ま
たは2.0倍を越える場合には、昇温中に抵抗発熱体か
ら被覆層が剥離したり、被覆層に亀裂が生じたりして抵
抗発熱体の劣化を引き起こす。
【0015】なお、熱膨張係数は次式で定義される。即
ち、ある基準温度t0 からある温度tまでの試験体の寸
法が、L0 からLになったとき、L=L0 {1+α(t
−t0 )}で表わされるαを熱膨張係数とする。
ち、ある基準温度t0 からある温度tまでの試験体の寸
法が、L0 からLになったとき、L=L0 {1+α(t
−t0 )}で表わされるαを熱膨張係数とする。
【0016】このような特性を満足する高融点材料とし
ては、実用性の観点から、W,Ta,HfC,TaC,
NbC,ZrC,TiC,VC,SiC,HfN,Ta
N,ZrN,TiN,BN,HfB2 ,TaB2 ,Nb
B2 ,WB,TiB2 ,およびZrB2 の中から選ばれ
た1種以上が好ましい。
ては、実用性の観点から、W,Ta,HfC,TaC,
NbC,ZrC,TiC,VC,SiC,HfN,Ta
N,ZrN,TiN,BN,HfB2 ,TaB2 ,Nb
B2 ,WB,TiB2 ,およびZrB2 の中から選ばれ
た1種以上が好ましい。
【0017】上記の高融点材料からなる被覆層は、抵抗
発熱体の外表面では炭素元素比率が高く、被覆層の表面
方向に上記高融点金属および高融点化合物の比率が連続
的に高くなる傾斜組織とすることがより好ましい。ここ
で傾斜組織とは、ある組成(本発明の場合は発熱体の炭
素)から別の組成(本発明の場合は上記高融点金属また
は化合物の1種以上の組成)に連続的または段階的に変
化する一連の組織を意味する。この場合、傾斜組織の厚
み方向の組成は、例えば1種類の高融点物質を被覆する
場合、被覆層の2分の1の厚み位置において高融点物質
の濃度が20〜80%の範囲になるようにすることが好
ましい。
発熱体の外表面では炭素元素比率が高く、被覆層の表面
方向に上記高融点金属および高融点化合物の比率が連続
的に高くなる傾斜組織とすることがより好ましい。ここ
で傾斜組織とは、ある組成(本発明の場合は発熱体の炭
素)から別の組成(本発明の場合は上記高融点金属また
は化合物の1種以上の組成)に連続的または段階的に変
化する一連の組織を意味する。この場合、傾斜組織の厚
み方向の組成は、例えば1種類の高融点物質を被覆する
場合、被覆層の2分の1の厚み位置において高融点物質
の濃度が20〜80%の範囲になるようにすることが好
ましい。
【0018】さらに被覆層の剥離、亀裂防止に完全を期
す観点からも、被覆層が傾斜組織をとることが好まし
い。被覆層を傾斜組織とした場合は、組成が徐々に変化
するため熱膨張の差が緩和され、抵抗発熱体から被覆層
が剥離したり、被覆層に亀裂が生じたりするような現象
を抑制することができる。また、該被覆層を有した抵抗
発熱体の外周面に炭素繊維または上記抵抗発熱体の被覆
層として適用された化合物と同様な炭化物、窒化物また
はホウ素化合物を被覆した炭素繊維糸条を捲回積層する
ことにより、被覆層の熱膨張を吸収緩和し、抵抗発熱体
と被覆層を強固に結合することができるのである。
す観点からも、被覆層が傾斜組織をとることが好まし
い。被覆層を傾斜組織とした場合は、組成が徐々に変化
するため熱膨張の差が緩和され、抵抗発熱体から被覆層
が剥離したり、被覆層に亀裂が生じたりするような現象
を抑制することができる。また、該被覆層を有した抵抗
発熱体の外周面に炭素繊維または上記抵抗発熱体の被覆
層として適用された化合物と同様な炭化物、窒化物また
はホウ素化合物を被覆した炭素繊維糸条を捲回積層する
ことにより、被覆層の熱膨張を吸収緩和し、抵抗発熱体
と被覆層を強固に結合することができるのである。
【0019】以下、本発明の加熱炉について図面を参照
しつつ具体的に説明する。
しつつ具体的に説明する。
【0020】図1は本発明の黒鉛繊維製造用加熱炉の一
実施態様を示す概略縦断面図である。図1において、1
は内部を連続的に通過する糸条Yを加熱するための黒鉛
からなる円筒状の抵抗発熱体で、2は1の抵抗発熱体の
外表面に融点が2800℃以上で、かつ熱膨張係数が該
抵抗発熱体材料と同等ないし2.0倍以下の金属または
化合物の1種以上からなる被覆層である。3は該被覆層
を有した抵抗発熱体の外周面に、炭素繊維糸条が複数回
捲回積層されてなる炭素繊維糸条層である。4は発熱体
1を同芯とした黒鉛からなる外筒であり、輻射熱を内部
に反射させて均熱ゾーンを長くするために設けられてい
る。5は外筒4の保持と炉の保温を行なうための炭素質
や黒鉛質からなるフェルト状断熱材である。断熱材5の
外側はさらに薄鋼板の炉殻6で被覆保護されている。
実施態様を示す概略縦断面図である。図1において、1
は内部を連続的に通過する糸条Yを加熱するための黒鉛
からなる円筒状の抵抗発熱体で、2は1の抵抗発熱体の
外表面に融点が2800℃以上で、かつ熱膨張係数が該
抵抗発熱体材料と同等ないし2.0倍以下の金属または
化合物の1種以上からなる被覆層である。3は該被覆層
を有した抵抗発熱体の外周面に、炭素繊維糸条が複数回
捲回積層されてなる炭素繊維糸条層である。4は発熱体
1を同芯とした黒鉛からなる外筒であり、輻射熱を内部
に反射させて均熱ゾーンを長くするために設けられてい
る。5は外筒4の保持と炉の保温を行なうための炭素質
や黒鉛質からなるフェルト状断熱材である。断熱材5の
外側はさらに薄鋼板の炉殻6で被覆保護されている。
【0021】また、抵抗発熱体1の両端部には抵抗発熱
体の中心部よりも断面積が大きい端子部1a、1bが形
成され、それぞれの端子部には抵抗発熱体1に電流を通
電するための電極7(図示せず)が固定されている。電
極7は低電圧大電流の電源部に接続され、その電源部か
らの通電によって抵抗発熱体がジュール発熱するように
されている。なお、8a、8bはそれぞれ糸条Yの入口
と出口であり、この出入口を有するリング状部材9が端
子部1a,1bの開口部に固定されることによって、抵
抗発熱体内部に供給された不活性ガスが、外部に漏出し
ないようにするシール部をも兼用している。このように
抵抗発熱体1の内部や、炉殻6内には糸条Yや炉内の各
部材が酸化により劣化するのを防止するため、通常、窒
素やアルゴン等の不活性ガスで満たされる。
体の中心部よりも断面積が大きい端子部1a、1bが形
成され、それぞれの端子部には抵抗発熱体1に電流を通
電するための電極7(図示せず)が固定されている。電
極7は低電圧大電流の電源部に接続され、その電源部か
らの通電によって抵抗発熱体がジュール発熱するように
されている。なお、8a、8bはそれぞれ糸条Yの入口
と出口であり、この出入口を有するリング状部材9が端
子部1a,1bの開口部に固定されることによって、抵
抗発熱体内部に供給された不活性ガスが、外部に漏出し
ないようにするシール部をも兼用している。このように
抵抗発熱体1の内部や、炉殻6内には糸条Yや炉内の各
部材が酸化により劣化するのを防止するため、通常、窒
素やアルゴン等の不活性ガスで満たされる。
【0022】被覆層2は、予め抵抗発熱体1の外表面の
異物等を除却すると同時に、素材表面を粗面化して被覆
材に対してアンカー効果をもたせるため、サンドブラス
ト加工を施した後に皮膜形成させるのが好ましい。その
表面粗さはJIS B 0601規定の中心線平均粗さ
(Ra)が3〜10μm、最大高さ(Rmax)が50
μm以下の範囲が好ましい。
異物等を除却すると同時に、素材表面を粗面化して被覆
材に対してアンカー効果をもたせるため、サンドブラス
ト加工を施した後に皮膜形成させるのが好ましい。その
表面粗さはJIS B 0601規定の中心線平均粗さ
(Ra)が3〜10μm、最大高さ(Rmax)が50
μm以下の範囲が好ましい。
【0023】皮膜形成は、例えば、空気雰囲気中または
窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気中でプラズマ溶射
によって、または30〜300Torrの減圧下(不活
性ガス雰囲気)での減圧溶射によって形成することがで
きる。母材の素地が現れにくく、またガスを通過しにく
く抵抗発熱体炭素の蒸発抑制効果を向上させる一方、剥
離やクラックが生じるのを防止する観点から膜厚20〜
1000μmさらには50〜500μmの範囲で形成す
るのが好ましい。また、より緻密な皮膜形成を行なうた
めには30〜300Torrの減圧下でのCVD法を採
用することも好ましい。CVD法で皮膜を形成する場合
は溶射法に比べて皮膜が緻密なために膜厚を薄くするこ
とができ好ましい。
窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気中でプラズマ溶射
によって、または30〜300Torrの減圧下(不活
性ガス雰囲気)での減圧溶射によって形成することがで
きる。母材の素地が現れにくく、またガスを通過しにく
く抵抗発熱体炭素の蒸発抑制効果を向上させる一方、剥
離やクラックが生じるのを防止する観点から膜厚20〜
1000μmさらには50〜500μmの範囲で形成す
るのが好ましい。また、より緻密な皮膜形成を行なうた
めには30〜300Torrの減圧下でのCVD法を採
用することも好ましい。CVD法で皮膜を形成する場合
は溶射法に比べて皮膜が緻密なために膜厚を薄くするこ
とができ好ましい。
【0024】なお、溶射に用いられる高融点金属粉末ま
たは高融点化合物粉末の粒度は特に限定されないが、1
00μm以下で通常溶射に用いられるものであればよ
い。
たは高融点化合物粉末の粒度は特に限定されないが、1
00μm以下で通常溶射に用いられるものであればよ
い。
【0025】この際、炭素繊維糸条を抵抗発熱体の外周
面に捲回積層する手段を採用すると、被覆層の欠陥部を
通過して徐々に蒸発するカーボン蒸気を完全に遮断もし
くは著しく抑制するばかりでなく、被覆層の熱膨脹を炭
素繊維事態の熱収縮により吸収緩和し抵抗発熱体からの
被覆層の剥離や亀裂の生成を有効に防止し、抵抗発熱体
と被覆層を強固に結合することができるので好ましい。
面に捲回積層する手段を採用すると、被覆層の欠陥部を
通過して徐々に蒸発するカーボン蒸気を完全に遮断もし
くは著しく抑制するばかりでなく、被覆層の熱膨脹を炭
素繊維事態の熱収縮により吸収緩和し抵抗発熱体からの
被覆層の剥離や亀裂の生成を有効に防止し、抵抗発熱体
と被覆層を強固に結合することができるので好ましい。
【0026】炭素繊維糸条層3は、例えばピッチ系、セ
ルロース系、およびアクリル系等の有機繊維を不活性ガ
ス中で800℃以上で焼成して得られる一般の炭素繊維
糸条を抵抗発熱体の外側に複数回捲回したもので、その
積層厚さは発熱体の肉厚等により一概には決められない
が、発熱体の肉厚が10mm程度であれば5〜20mm
程度が好ましい。なお、通常市販の炭素繊維糸条はエポ
キシ系等のサイジング剤が付与されている場合が多く、
これらサイジング剤は加熱されると分解ガス化し、炉内
雰囲気を汚染するので、抵抗発熱体の外側に捲回積層す
る前にサイジング剤を除去するのが好ましく、もともと
サイジング剤が付与されていない炭素繊維糸条を用いる
のがより好ましい。炭素繊維糸条の総繊度は特に限定さ
れないが、通常1000〜20000デニールのものが
用いられる。また、この捲回層は抵抗発熱体1の外側に
位置し、長時間加熱され黒鉛化が進むことになるので、
炭化糸、黒鉛化糸のいずれでも用いることができる。
ルロース系、およびアクリル系等の有機繊維を不活性ガ
ス中で800℃以上で焼成して得られる一般の炭素繊維
糸条を抵抗発熱体の外側に複数回捲回したもので、その
積層厚さは発熱体の肉厚等により一概には決められない
が、発熱体の肉厚が10mm程度であれば5〜20mm
程度が好ましい。なお、通常市販の炭素繊維糸条はエポ
キシ系等のサイジング剤が付与されている場合が多く、
これらサイジング剤は加熱されると分解ガス化し、炉内
雰囲気を汚染するので、抵抗発熱体の外側に捲回積層す
る前にサイジング剤を除去するのが好ましく、もともと
サイジング剤が付与されていない炭素繊維糸条を用いる
のがより好ましい。炭素繊維糸条の総繊度は特に限定さ
れないが、通常1000〜20000デニールのものが
用いられる。また、この捲回層は抵抗発熱体1の外側に
位置し、長時間加熱され黒鉛化が進むことになるので、
炭化糸、黒鉛化糸のいずれでも用いることができる。
【0027】さらにまた、捲回積層される炭素繊維は抵
抗発熱体の外周側近に位置するため、高温に曝され、そ
れ自体、少なからず蒸発減耗する傾向がある。これを有
効に防止するため、炭素繊維表面に融点が2800℃以
上の高融点化合物、例えばTiC、NbC,TaC、お
よびSiCのような炭化物またはBN、TaN、HfN
等の窒化物またはNbB2 、TaB2 、ZrB2 等のホ
ウ素化合物のような耐熱性化合物を通常行なわれるCV
D法で皮膜形成させた炭素繊維糸条を用いるのが好まし
い。この場合、炭素繊維表面の素地が現れ炭素の蒸発抑
制効果が減少するのを防止する一方、厚すぎて繊維自体
が剛直になり抵抗発熱体の外周面への巻付けが困難にな
ったり、皮膜が破れ易く炭素繊維の蒸発減耗の抑制効果
が減少するのを防止する観点から、高融点化合物の皮膜
の厚さは0.05〜2μmにするのが好ましい。
抗発熱体の外周側近に位置するため、高温に曝され、そ
れ自体、少なからず蒸発減耗する傾向がある。これを有
効に防止するため、炭素繊維表面に融点が2800℃以
上の高融点化合物、例えばTiC、NbC,TaC、お
よびSiCのような炭化物またはBN、TaN、HfN
等の窒化物またはNbB2 、TaB2 、ZrB2 等のホ
ウ素化合物のような耐熱性化合物を通常行なわれるCV
D法で皮膜形成させた炭素繊維糸条を用いるのが好まし
い。この場合、炭素繊維表面の素地が現れ炭素の蒸発抑
制効果が減少するのを防止する一方、厚すぎて繊維自体
が剛直になり抵抗発熱体の外周面への巻付けが困難にな
ったり、皮膜が破れ易く炭素繊維の蒸発減耗の抑制効果
が減少するのを防止する観点から、高融点化合物の皮膜
の厚さは0.05〜2μmにするのが好ましい。
【0028】炭素繊維糸条の捲回積層にあたっては、抵
抗発熱体の外側に密着させ、かつ糸条間に間隔ができな
いように密に巻き付けることが好ましく、例えば巻取機
や旋盤等を用い、発熱体を回転させつつ炭素繊維を10
0〜1000g程度の一定張力化で発熱体の軸方向に対
し、ほぼ直角に捲回積層するのがさらに好ましい。
抗発熱体の外側に密着させ、かつ糸条間に間隔ができな
いように密に巻き付けることが好ましく、例えば巻取機
や旋盤等を用い、発熱体を回転させつつ炭素繊維を10
0〜1000g程度の一定張力化で発熱体の軸方向に対
し、ほぼ直角に捲回積層するのがさらに好ましい。
【0029】さらに、抵抗発熱体やその外周面に捲回積
層した炭素繊維からの炭素の蒸発を抑制することやさら
に断熱効果を高めるために、炭素繊維糸条捲回層の外側
に可撓性のシート状黒鉛を捲回積層してもよい。
層した炭素繊維からの炭素の蒸発を抑制することやさら
に断熱効果を高めるために、炭素繊維糸条捲回層の外側
に可撓性のシート状黒鉛を捲回積層してもよい。
【0030】
【実施例】次に実施例および比較例により本発明の態様
を具体的に説明する。
を具体的に説明する。
【0031】<実施例1>内径30mm、外径50mm
(中央部の肉厚10mm)、長さ1250mmの黒鉛製
円筒状抵抗発熱体の中央部(長さ600mm)の外表面
に、平均粒子径40μmのニオブカーバイド(NbC)
を大気中でプラズマ溶射し、膜厚200μmの被覆層を
形成した。次にこのNbC被覆抵抗発熱体を図1に示し
た加熱炉にセットし、アルゴンガス雰囲気中常圧下で3
000℃に昇温し連続運転した。なお、3000℃の温
度制御は発熱体パイプ内部の中心位置にセットした黒鉛
製小ブロックの表面温度を発熱体の軸方向の一端部(加
熱炉外部)に設置した放射温度計で測定し電力制御し
た。
(中央部の肉厚10mm)、長さ1250mmの黒鉛製
円筒状抵抗発熱体の中央部(長さ600mm)の外表面
に、平均粒子径40μmのニオブカーバイド(NbC)
を大気中でプラズマ溶射し、膜厚200μmの被覆層を
形成した。次にこのNbC被覆抵抗発熱体を図1に示し
た加熱炉にセットし、アルゴンガス雰囲気中常圧下で3
000℃に昇温し連続運転した。なお、3000℃の温
度制御は発熱体パイプ内部の中心位置にセットした黒鉛
製小ブロックの表面温度を発熱体の軸方向の一端部(加
熱炉外部)に設置した放射温度計で測定し電力制御し
た。
【0032】運転開始後、発熱体が減耗破断し運転でき
なくなるまでに17日を要し、下記の比較例1に比べて
本発明の発熱体の寿命が大幅に延長し効果が認められ
た。結果を表1に示した。
なくなるまでに17日を要し、下記の比較例1に比べて
本発明の発熱体の寿命が大幅に延長し効果が認められ
た。結果を表1に示した。
【0033】
【表1】 <実施例2>実施例1で用いたものと同じNbCをプラ
ズマ溶射した抵抗発熱体について、その外周面に120
00フィラメントのサイジング剤を付与していない炭素
繊維糸条を約250gの巻き張力で円筒軸に直交するよ
うに密に捲回し、厚さ5mmの炭素繊維糸条層を形成し
た。
ズマ溶射した抵抗発熱体について、その外周面に120
00フィラメントのサイジング剤を付与していない炭素
繊維糸条を約250gの巻き張力で円筒軸に直交するよ
うに密に捲回し、厚さ5mmの炭素繊維糸条層を形成し
た。
【0034】次にこの炭素繊維糸条を巻き付けたNbC
被覆抵抗発熱体を図1に示した加熱炉にセットし、実施
例1と同様にアルゴンガス雰囲気中常圧下で3000℃
に昇温し連続運転した。
被覆抵抗発熱体を図1に示した加熱炉にセットし、実施
例1と同様にアルゴンガス雰囲気中常圧下で3000℃
に昇温し連続運転した。
【0035】運転を始めてから20日目に一次電流が上
限値近くに達し、二次電流が大きく振れ始め運転が不可
能になったので停機し、冷却後発熱体を抜き出し観察し
たところ、NbCを被覆した発熱体は何ら異常がなく、
NbCの被覆効果が大きいことが判明した。しかし、発
熱体の外周面に捲回積層した炭素繊維糸条層は中央部で
損傷劣化し、図1に示した外筒4の内面に接触した状態
になっていた。結果を表1に併せて示した。
限値近くに達し、二次電流が大きく振れ始め運転が不可
能になったので停機し、冷却後発熱体を抜き出し観察し
たところ、NbCを被覆した発熱体は何ら異常がなく、
NbCの被覆効果が大きいことが判明した。しかし、発
熱体の外周面に捲回積層した炭素繊維糸条層は中央部で
損傷劣化し、図1に示した外筒4の内面に接触した状態
になっていた。結果を表1に併せて示した。
【0036】<実施例3>実施例2において、NbC溶
射抵抗発熱体の外周面に巻き付ける炭素繊維の代わり
に、CVD法によりNbCを単糸表面に被覆した炭素繊
維を用いる以外は実施例2と全く同じ方法で加熱炉の運
転を行った。なお、炭素繊維へのNbCの被覆は500
〜600℃でH2 を伴なうN2 雰囲気中でNbCl5 を
還元し、続いてCH4 の反応ガス中で1100℃で炭化
する2段階過程で連続的に行った。これにより皮膜の厚
みが1μmの被覆炭素繊維を得た。なお、基材となる炭
素繊維は12000フィラメントのサイジングを付与し
ていないものを用いた。
射抵抗発熱体の外周面に巻き付ける炭素繊維の代わり
に、CVD法によりNbCを単糸表面に被覆した炭素繊
維を用いる以外は実施例2と全く同じ方法で加熱炉の運
転を行った。なお、炭素繊維へのNbCの被覆は500
〜600℃でH2 を伴なうN2 雰囲気中でNbCl5 を
還元し、続いてCH4 の反応ガス中で1100℃で炭化
する2段階過程で連続的に行った。これにより皮膜の厚
みが1μmの被覆炭素繊維を得た。なお、基材となる炭
素繊維は12000フィラメントのサイジングを付与し
ていないものを用いた。
【0037】運転を始めてから27日目に電流変動によ
り運転が不可能になったが、発熱体の損耗は殆ど無く、
さらに、炭素繊維のNbC被覆による損傷抑制効果が認
められた。結果を表1に併せて示した。
り運転が不可能になったが、発熱体の損耗は殆ど無く、
さらに、炭素繊維のNbC被覆による損傷抑制効果が認
められた。結果を表1に併せて示した。
【0038】<実施例4>内径30mm、外径50mm
(中央部の肉厚10mm)、長さ1250mmの高密度
等方性黒鉛からなる円筒状抵抗発熱体の中央部(長さ6
00mm)の外表面に、減圧CVD法により1300
℃、100Torrで約3時間NbCを被覆した。原料
ガスにはNbCl5 、CH4 、H2 を用い、NbCl5
の流量は0.3l/分と一定にした。得られた被覆層の
厚みは100μmであった。
(中央部の肉厚10mm)、長さ1250mmの高密度
等方性黒鉛からなる円筒状抵抗発熱体の中央部(長さ6
00mm)の外表面に、減圧CVD法により1300
℃、100Torrで約3時間NbCを被覆した。原料
ガスにはNbCl5 、CH4 、H2 を用い、NbCl5
の流量は0.3l/分と一定にした。得られた被覆層の
厚みは100μmであった。
【0039】このNbC被覆発熱体を図1に示した加熱
炉にセットし、実施例1と同様にアルゴンガス雰囲気中
3000℃に昇温し連続運転した。円筒状発熱体が減耗
破断し、運転できなくなるまでに20時間を要し、下記
に示した比較例1に比べて発熱体の寿命が大幅に向上し
た。結果を表1に併せて示した。
炉にセットし、実施例1と同様にアルゴンガス雰囲気中
3000℃に昇温し連続運転した。円筒状発熱体が減耗
破断し、運転できなくなるまでに20時間を要し、下記
に示した比較例1に比べて発熱体の寿命が大幅に向上し
た。結果を表1に併せて示した。
【0040】<実施例5>実施例4で使用したと同様の
黒鉛からなる円筒状抵抗発熱体の中央部(長さ600m
m)の外表面に、減圧CVD法により1300℃、10
0Torrで約3時間NbCを被覆した。原料ガスには
NbCl5 、CH4 、H2 を用い、NbCl5 の流量を
0リットル/分から0.6リットル/分まで、0.2リ
ットル/時間の割合で増加させ、発熱体表面からNbC
が連続的に増加する傾斜組織の被覆層を100μm形成
させた。図2は得られた被覆層をEPMAにより解析し
た結果を示したものであるが、Nbの濃度が発熱体炭素
の外表面から被覆層表面に連続的に増加する傾斜組織と
なっていることがわかる。
黒鉛からなる円筒状抵抗発熱体の中央部(長さ600m
m)の外表面に、減圧CVD法により1300℃、10
0Torrで約3時間NbCを被覆した。原料ガスには
NbCl5 、CH4 、H2 を用い、NbCl5 の流量を
0リットル/分から0.6リットル/分まで、0.2リ
ットル/時間の割合で増加させ、発熱体表面からNbC
が連続的に増加する傾斜組織の被覆層を100μm形成
させた。図2は得られた被覆層をEPMAにより解析し
た結果を示したものであるが、Nbの濃度が発熱体炭素
の外表面から被覆層表面に連続的に増加する傾斜組織と
なっていることがわかる。
【0041】このNbC被覆発熱体を図1に示した加熱
炉にセットし、実施例1と同様にアルゴンガス雰囲気中
3000℃に昇温し連続運転した。円筒状発熱体が減耗
破断し、運転できなくなるまでに23時間を要し、下記
に示した比較例1に比べて発熱体の寿命が大幅に向上し
た。結果を表1に併せて示した。
炉にセットし、実施例1と同様にアルゴンガス雰囲気中
3000℃に昇温し連続運転した。円筒状発熱体が減耗
破断し、運転できなくなるまでに23時間を要し、下記
に示した比較例1に比べて発熱体の寿命が大幅に向上し
た。結果を表1に併せて示した。
【0042】<比較例1>内径30mm、外径50mm
(中央部の肉厚10mm)、長さ1250mmの黒鉛か
らなる円筒状抵抗発熱体の単体品を、図1に示した加熱
炉にセットし、実施例1と同様に3000℃で連続運転
した結果、36時間で発熱体が減耗破断し、運転不可能
になった。結果を表1に併せて示した。
(中央部の肉厚10mm)、長さ1250mmの黒鉛か
らなる円筒状抵抗発熱体の単体品を、図1に示した加熱
炉にセットし、実施例1と同様に3000℃で連続運転
した結果、36時間で発熱体が減耗破断し、運転不可能
になった。結果を表1に併せて示した。
【0043】<比較例2>実施例2において、抵抗発熱
体の外表面にNbCの溶射によるコーテイングをしない
ことを除いては、実施例と全く同じ条件で連続運転した
結果、6日間で発熱体が減耗破断し、運転できなくなっ
た。結果を表1に併せて示した。
体の外表面にNbCの溶射によるコーテイングをしない
ことを除いては、実施例と全く同じ条件で連続運転した
結果、6日間で発熱体が減耗破断し、運転できなくなっ
た。結果を表1に併せて示した。
【0044】<比較例3>実施例1において、抵抗発熱
体のNbC被覆層の膜厚を10μmにする以外は、実施
例と全く同じ条件で連続運転した結果、2.5日で発熱
体が減耗破断し、運転できなくなった。結果を表1に併
せて示した。
体のNbC被覆層の膜厚を10μmにする以外は、実施
例と全く同じ条件で連続運転した結果、2.5日で発熱
体が減耗破断し、運転できなくなった。結果を表1に併
せて示した。
【0045】
【発明の効果】本発明の加熱炉によれば、高融点の金属
および高融点化合物からなる被覆層は抵抗発熱体の外表
面からの炭素の蒸発を遮断もしくは著しく抑制し、炭素
の蒸発による抵抗発熱体の減耗劣化を防止もしくは極力
減少させることができる。また、被覆層の組成を傾斜組
織にすることにより、抵抗発熱体と被覆層の熱膨張の差
を緩和し被覆層の発熱体からの剥離や亀裂の生成を抑制
することができる。さらに抵抗発熱体の外周面に炭素繊
維糸条を捲回積層することにより、抵抗発熱体表面から
の炭素の蒸発を抑制するばかりでなく、炭素繊維自体の
熱収縮により抵抗発熱体と被覆層の熱膨張の差を吸収緩
和し、被覆層の発熱体からの剥離や亀裂の生成を防止す
ることができる。さらにまた、高融点化合物を被覆した
炭素繊維糸条を抵抗発熱体の外周面に捲回積層すること
により、炭素繊維自体の減耗劣化を防止することができ
る。
および高融点化合物からなる被覆層は抵抗発熱体の外表
面からの炭素の蒸発を遮断もしくは著しく抑制し、炭素
の蒸発による抵抗発熱体の減耗劣化を防止もしくは極力
減少させることができる。また、被覆層の組成を傾斜組
織にすることにより、抵抗発熱体と被覆層の熱膨張の差
を緩和し被覆層の発熱体からの剥離や亀裂の生成を抑制
することができる。さらに抵抗発熱体の外周面に炭素繊
維糸条を捲回積層することにより、抵抗発熱体表面から
の炭素の蒸発を抑制するばかりでなく、炭素繊維自体の
熱収縮により抵抗発熱体と被覆層の熱膨張の差を吸収緩
和し、被覆層の発熱体からの剥離や亀裂の生成を防止す
ることができる。さらにまた、高融点化合物を被覆した
炭素繊維糸条を抵抗発熱体の外周面に捲回積層すること
により、炭素繊維自体の減耗劣化を防止することができ
る。
【0046】従って、本発明の加熱炉は2500℃以上
の高温下においても、抵抗発熱体の寿命が大幅に延長さ
れた状態で黒鉛繊維を連続的に製造することができる。
の高温下においても、抵抗発熱体の寿命が大幅に延長さ
れた状態で黒鉛繊維を連続的に製造することができる。
【0047】本発明により、黒鉛からなる円筒状抵抗発
熱体を有した黒鉛繊維製造用加熱炉において、抵抗発熱
体炭素の蒸発、酸化を抑制して寿命の長い加熱炉を提供
することができる。
熱体を有した黒鉛繊維製造用加熱炉において、抵抗発熱
体炭素の蒸発、酸化を抑制して寿命の長い加熱炉を提供
することができる。
【図1】本発明の黒鉛繊維製造用加熱炉の一実施態様の
概略縦断面図。
概略縦断面図。
【図2】NbCの傾斜組織の被覆層をEPMAにより、
円筒状発熱体の断面方向に解析したグラフ。
円筒状発熱体の断面方向に解析したグラフ。
1 :円筒状抵抗発熱体 1a、1b:発熱体端子部 2 :円筒状抵抗発熱体の被覆層 3 :炭素繊維糸条層 4 :黒鉛製外筒 5 :フェルト状断熱材 6 :炉殻 7 :電極 8a :入口 8b :出口 9 :リング状部材 Y :糸条
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05B 3/62 7913−3K (72)発明者 石田 富弘 愛媛県伊予郡松前町大字筒井1515 東レ株 式会社愛媛工場内 (72)発明者 関戸 俊英 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内 (72)発明者 猿山 秀夫 愛媛県伊予郡松前町大字筒井1515 東レ株 式会社愛媛工場内 (72)発明者 正木 孝樹 滋賀県大津市園山1丁目1番1号 東レ株 式会社滋賀事業場内
Claims (5)
- 【請求項1】黒鉛材料からなる円筒状抵抗発熱体を有す
る加熱炉において、該発熱体の外表面に、融点が280
0℃以上、熱膨張係数が該抵抗発熱体材料と同等以上
2.0倍以下の高融点材料からなる被覆層が形成されて
いることを特徴とする黒鉛繊維製造用加熱炉。 - 【請求項2】発熱体外表面の被覆層がW,Ta,Hf
C,TaC,NbC,ZrC,TiC,VC,SiC,
HfN,TaN,ZrN,TiN,BN,HfB2 ,T
aB2 ,NbB2 ,WB,TiB2 ,およびZrB2 の
中から選ばれた1種以上から形成されていることを特徴
とする請求項1に記載の黒鉛繊維製造用加熱炉。 - 【請求項3】被覆層が発熱体の外表面から被覆層の外表
面まで連続的に変化する傾斜組織からなることを特徴と
する請求項1に記載の黒鉛繊維製造用加熱炉。 - 【請求項4】被覆層を有した発熱体の外周面に炭素繊維
糸条を捲回積層することを特徴とする請求項1に記載の
黒鉛繊維製造用加熱炉。 - 【請求項5】炭素繊維糸条の単繊維表面に融点が280
0℃以上の高融点化合物を被覆した炭素繊維糸条を捲回
積層することを特徴とする請求項4に記載の黒鉛繊維製
造用加熱炉。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6663393A JPH06280117A (ja) | 1993-03-25 | 1993-03-25 | 黒鉛繊維製造用加熱炉 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6663393A JPH06280117A (ja) | 1993-03-25 | 1993-03-25 | 黒鉛繊維製造用加熱炉 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06280117A true JPH06280117A (ja) | 1994-10-04 |
Family
ID=13321497
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6663393A Pending JPH06280117A (ja) | 1993-03-25 | 1993-03-25 | 黒鉛繊維製造用加熱炉 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06280117A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20100047448A1 (en) * | 2006-12-25 | 2010-02-25 | Tokyo Electron Limited | Film forming apparatus and method |
| CN102660809A (zh) * | 2012-03-21 | 2012-09-12 | 上海联川自动化科技有限公司 | 单端固定的新型石墨加热器 |
| US8535600B2 (en) | 2009-03-23 | 2013-09-17 | Kabushiki Kaisha Toyota Chuo Kenkyusho | High temperature-resistant article, method for producing the same, and high temperature-resistant adhesive |
| CN115014084A (zh) * | 2022-06-21 | 2022-09-06 | 中材人工晶体研究院(山东)有限公司 | 烧结炉和一种在石墨基体表面制备碳化钽涂层的方法 |
| CN115654932A (zh) * | 2022-10-19 | 2023-01-31 | 陕西天策新材料科技有限公司 | 一种石墨化炉装置及发热体负载在线补偿方法 |
| JP2023061540A (ja) * | 2021-10-20 | 2023-05-02 | 國友熱工株式会社 | 高温炉用炭素部材の製造方法 |
-
1993
- 1993-03-25 JP JP6663393A patent/JPH06280117A/ja active Pending
Cited By (9)
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| CN115014084A (zh) * | 2022-06-21 | 2022-09-06 | 中材人工晶体研究院(山东)有限公司 | 烧结炉和一种在石墨基体表面制备碳化钽涂层的方法 |
| CN115014084B (zh) * | 2022-06-21 | 2025-02-14 | 中材人工晶体研究院(山东)有限公司 | 烧结炉和一种在石墨基体表面制备碳化钽涂层的方法 |
| CN115654932A (zh) * | 2022-10-19 | 2023-01-31 | 陕西天策新材料科技有限公司 | 一种石墨化炉装置及发热体负载在线补偿方法 |
| CN115654932B (zh) * | 2022-10-19 | 2025-08-19 | 陕西有色天策新材料科技有限公司 | 一种石墨化炉装置及发热体负载在线补偿方法 |
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