JPH06280863A - 円筒ころ軸受 - Google Patents
円筒ころ軸受Info
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- JPH06280863A JPH06280863A JP6838193A JP6838193A JPH06280863A JP H06280863 A JPH06280863 A JP H06280863A JP 6838193 A JP6838193 A JP 6838193A JP 6838193 A JP6838193 A JP 6838193A JP H06280863 A JPH06280863 A JP H06280863A
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- JP
- Japan
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- cylindrical roller
- cage
- roller
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Abstract
(57)【要約】
【目的】スメアリングが発生しない円筒ころ軸受を提供
する。 【構成】両つば3T付き内輪3を有する円筒ころ軸受に
あって、保持器4のポケット5の形状を従来の長方形と
は変えて、円筒ころの転動面1aと接触する辺の一方
を、ころ軸の傾斜を許容する段差形状または傾斜形状と
した。運転中、その段差形状または傾斜形状とされた一
辺と円筒ころの転動面1aが接触したとき、ころ軸が傾
斜して円筒ころ1の端面が内輪つば3Tと接触して摩擦
力が加えられ、ころ1の自転が促がされる。その結果、
保持器4を回転方向に押し進める駆動力が減り、保持器
の大きな滑りが回避されてスメアリングが防止される。
する。 【構成】両つば3T付き内輪3を有する円筒ころ軸受に
あって、保持器4のポケット5の形状を従来の長方形と
は変えて、円筒ころの転動面1aと接触する辺の一方
を、ころ軸の傾斜を許容する段差形状または傾斜形状と
した。運転中、その段差形状または傾斜形状とされた一
辺と円筒ころの転動面1aが接触したとき、ころ軸が傾
斜して円筒ころ1の端面が内輪つば3Tと接触して摩擦
力が加えられ、ころ1の自転が促がされる。その結果、
保持器4を回転方向に押し進める駆動力が減り、保持器
の大きな滑りが回避されてスメアリングが防止される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、円筒ころ軸受に関し、
特に、その保持器を改良して円筒ころの大きな滑りによ
る焼きつきを効果的に防止するものである。
特に、その保持器を改良して円筒ころの大きな滑りによ
る焼きつきを効果的に防止するものである。
【0002】
【従来の技術】円筒ころ軸受は、軸受の加工精度,取付
誤差,負荷による変形等のために、ころ軸がころの回転
進行方向に対して正しく直角にならずにある小さな角度
だけ傾く現象(スキュー)を生じることがある。このス
キューによりころが傾くモーメントは、外輪の軌道や保
持器のポケットなどが抵抗するモーメントと釣り合った
状態で平行を保つ。ころが負荷を受けた状態でスキュー
すると、軌道輪との接触面に軸方向に滑りを生じてその
円周方向の成分が軸受摩擦となるから、負荷状態でのス
キューを小さくすることが望ましい。
誤差,負荷による変形等のために、ころ軸がころの回転
進行方向に対して正しく直角にならずにある小さな角度
だけ傾く現象(スキュー)を生じることがある。このス
キューによりころが傾くモーメントは、外輪の軌道や保
持器のポケットなどが抵抗するモーメントと釣り合った
状態で平行を保つ。ころが負荷を受けた状態でスキュー
すると、軌道輪との接触面に軸方向に滑りを生じてその
円周方向の成分が軸受摩擦となるから、負荷状態でのス
キューを小さくすることが望ましい。
【0003】従来の円筒ころ軸受は、保持器のポケット
開口の投影形状が長方形に(すなわち、円筒ころの回転
進行方向前後のポケット面がころ軸に平行になるよう
に)形成されている。これにより、ころ軸を回転進行方
向に対してできるだけ直角に保って案内し、円筒ころの
スキューをできる限り小さくして、円筒ころのスキュー
に起因するころの軸方向滑り摩擦を低減させている。
開口の投影形状が長方形に(すなわち、円筒ころの回転
進行方向前後のポケット面がころ軸に平行になるよう
に)形成されている。これにより、ころ軸を回転進行方
向に対してできるだけ直角に保って案内し、円筒ころの
スキューをできる限り小さくして、円筒ころのスキュー
に起因するころの軸方向滑り摩擦を低減させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ころ軸受が軽
荷重で回転する際には、次に述べるように、負荷圏にあ
るころと非負荷圏にあるころとで保持器に対する干渉の
挙動が異なる。すなわち、外輪回転,軽ラジアル荷重で
円筒ころ軸受を運転させると、軸受内の非負荷圏ころ
(内輪とは接触しない)は保持器をころ回転進行方向に
押して、保持器に駆動力を与えるように干渉する。負荷
圏ころは反対に、保持器の進行を押さえて制動するよう
に干渉する。ところが軽荷重の場合、非負荷圏ころの保
持器駆動力が負荷圏ころの保持器制動力を上回り、その
結果、負荷圏ころに回転進行方向の大きな滑りが発生し
て局部的に潤滑油膜が破断され、スメアリング(摩擦に
よる高温で生じた転がり面の部分的な微小焼付きが集ま
って起こるころ表面の損傷)を生じてしまうという現象
が見られる。
荷重で回転する際には、次に述べるように、負荷圏にあ
るころと非負荷圏にあるころとで保持器に対する干渉の
挙動が異なる。すなわち、外輪回転,軽ラジアル荷重で
円筒ころ軸受を運転させると、軸受内の非負荷圏ころ
(内輪とは接触しない)は保持器をころ回転進行方向に
押して、保持器に駆動力を与えるように干渉する。負荷
圏ころは反対に、保持器の進行を押さえて制動するよう
に干渉する。ところが軽荷重の場合、非負荷圏ころの保
持器駆動力が負荷圏ころの保持器制動力を上回り、その
結果、負荷圏ころに回転進行方向の大きな滑りが発生し
て局部的に潤滑油膜が破断され、スメアリング(摩擦に
よる高温で生じた転がり面の部分的な微小焼付きが集ま
って起こるころ表面の損傷)を生じてしまうという現象
が見られる。
【0005】内輪回転では、上記とは逆に、非負荷圏こ
ろが保持器の回転を制動し、負荷圏ころは保持器を駆動
するようになる。しかしやはり、非負荷圏ころの制動力
が負荷圏ころの駆動力を上回り、負荷圏ころが回転進行
方向に大きな滑りを起こしスメアリングを生じる。従
来、このスメアリングの有効な防止策はなかった。
ろが保持器の回転を制動し、負荷圏ころは保持器を駆動
するようになる。しかしやはり、非負荷圏ころの制動力
が負荷圏ころの駆動力を上回り、負荷圏ころが回転進行
方向に大きな滑りを起こしスメアリングを生じる。従
来、このスメアリングの有効な防止策はなかった。
【0006】そこで本発明は、円筒ころに積極的にスキ
ューを生じさせてつば付き内輪のつば部と非負荷圏ころ
との間で接触摩擦力を高めることにより、円筒ころと保
持器との干渉力を抑制して保持器が回転進行方向に大き
く滑る現象を防止し、スメアリングを回避した円筒ころ
軸受を提供することを目的としている。
ューを生じさせてつば付き内輪のつば部と非負荷圏ころ
との間で接触摩擦力を高めることにより、円筒ころと保
持器との干渉力を抑制して保持器が回転進行方向に大き
く滑る現象を防止し、スメアリングを回避した円筒ころ
軸受を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、両つば付き
内輪と、外輪と、円筒ころと、その円筒ころを収納する
ポケットを有する保持器とからなる円筒ころ軸受におい
て、保持器のポケットは、円筒ころの転動面と接触する
辺の一方が、ころ軸の傾斜を許容する段差形状または傾
斜形状を有していることを特徴とする。
内輪と、外輪と、円筒ころと、その円筒ころを収納する
ポケットを有する保持器とからなる円筒ころ軸受におい
て、保持器のポケットは、円筒ころの転動面と接触する
辺の一方が、ころ軸の傾斜を許容する段差形状または傾
斜形状を有していることを特徴とする。
【0008】
【作用】円筒ころ軸受は、運転中、円筒ころの転動面が
保持器のポケット開口を形成する二辺と、交互に離接し
ながら公転する。本発明にあっては、その二辺のうちの
一辺が段差形状または傾斜形状とされている。その段差
形状または傾斜形状とされた一辺と円筒ころの転動面が
接触したとき、ころ軸が傾斜(スキュー)して円筒ころ
の端面が内輪つば部と接触する。このつば部との接触に
よる摩擦力が加えられて円筒ころが回転駆動され、ころ
の自転が促がされて純粋な転がりに近い状態になる。そ
の結果、円筒ころが保持器を回転方向に押し進める駆動
力が減って保持器の大きな滑りが回避され、スメアリン
グが防止される。
保持器のポケット開口を形成する二辺と、交互に離接し
ながら公転する。本発明にあっては、その二辺のうちの
一辺が段差形状または傾斜形状とされている。その段差
形状または傾斜形状とされた一辺と円筒ころの転動面が
接触したとき、ころ軸が傾斜(スキュー)して円筒ころ
の端面が内輪つば部と接触する。このつば部との接触に
よる摩擦力が加えられて円筒ころが回転駆動され、ころ
の自転が促がされて純粋な転がりに近い状態になる。そ
の結果、円筒ころが保持器を回転方向に押し進める駆動
力が減って保持器の大きな滑りが回避され、スメアリン
グが防止される。
【0009】一方、前記段差形状または傾斜形状の一辺
と対向する側の辺は、保持器の側面に対して垂直である
から、円筒ころの転動面が接触しても円筒ころにスキュ
ーは生じない。したがって円筒ころの軸方向滑り摩擦は
発生せず、トルクは増加しない。
と対向する側の辺は、保持器の側面に対して垂直である
から、円筒ころの転動面が接触しても円筒ころにスキュ
ーは生じない。したがって円筒ころの軸方向滑り摩擦は
発生せず、トルクは増加しない。
【0010】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面を参照して説
明する。図1ないし図4は本発明の一実施例を示してい
る。図1は外輪回転の軽ラジアル荷重で運転中の円筒こ
ろ軸受を模式的に表した正面図である。円筒ころ1は、
上部の負荷圏では外輪2と内輪3に共に接触して、保持
器4のポケットP内に保持され、矢符号Aの方向に自転
しつつ外輪2の回転方向(矢符号B)に公転する。これ
にたいして、下部の非負荷圏では、円筒ころ1は遠心力
の作用で外輪2に押しつけられており、ころ転動面1a
と内輪3の軌道面3aとは非接触である。内輪3は図2
に示すように、軌道面の両サイドに立ち上げたつば3
T,3Tを有する両つば付である。
明する。図1ないし図4は本発明の一実施例を示してい
る。図1は外輪回転の軽ラジアル荷重で運転中の円筒こ
ろ軸受を模式的に表した正面図である。円筒ころ1は、
上部の負荷圏では外輪2と内輪3に共に接触して、保持
器4のポケットP内に保持され、矢符号Aの方向に自転
しつつ外輪2の回転方向(矢符号B)に公転する。これ
にたいして、下部の非負荷圏では、円筒ころ1は遠心力
の作用で外輪2に押しつけられており、ころ転動面1a
と内輪3の軌道面3aとは非接触である。内輪3は図2
に示すように、軌道面の両サイドに立ち上げたつば3
T,3Tを有する両つば付である。
【0011】保持器4は、図3に示すように、円筒ころ
1を収納するポケット5を有し、そのポケット5の開口
の投影形状が従来の長方形とは異なっている。すなわち
ポケット5の開口を形成する四辺のうち、非負荷圏にお
いて円筒ころ1の転動面1aと接触する側の一辺(外輪
回転の場合は、保持器4の回転進行方向前側の辺)6
が、ころ軸の傾斜を許容する段差形状に形成されてい
る。段差6aを有する一辺6に対向した辺(外輪回転の
場合、保持器4の回転進行後側の辺)7は、従来通りの
保持器4の側面4aに対して垂直であり、他の二辺8,
9は保持器4の側面4aに対して平行である。辺6に段
差6aを設けたため、辺9の長さは辺8より長くなり、
辺6に接触した円筒ころ1は図示のようにころ軸が傾斜
する。
1を収納するポケット5を有し、そのポケット5の開口
の投影形状が従来の長方形とは異なっている。すなわち
ポケット5の開口を形成する四辺のうち、非負荷圏にお
いて円筒ころ1の転動面1aと接触する側の一辺(外輪
回転の場合は、保持器4の回転進行方向前側の辺)6
が、ころ軸の傾斜を許容する段差形状に形成されてい
る。段差6aを有する一辺6に対向した辺(外輪回転の
場合、保持器4の回転進行後側の辺)7は、従来通りの
保持器4の側面4aに対して垂直であり、他の二辺8,
9は保持器4の側面4aに対して平行である。辺6に段
差6aを設けたため、辺9の長さは辺8より長くなり、
辺6に接触した円筒ころ1は図示のようにころ軸が傾斜
する。
【0012】次に作用を述べる。いま、円筒ころ1と外
輪2との滑り摩擦力をFSO 、内輪3との滑り摩擦力を
FSI 、保持器4との接触力をQcaとする。負荷圏(図
1で上部)にある負荷圏ころ1は、外輪2と内輪3の各
軌道面2a,3aに接触しつつほぼ純粋に転がり状態で
回転している。保持器4とはそのポケット5の進行方向
後側の辺7で接触して進行方向に接触力Qcaで押されて
いる。その接触力Qcaと各滑り摩擦力FSO,FSIとの間
には、次式(1)の関係が成り立ち、接触力Qcaは両滑
り摩擦力FSO,FSIの差と釣り合っている。
輪2との滑り摩擦力をFSO 、内輪3との滑り摩擦力を
FSI 、保持器4との接触力をQcaとする。負荷圏(図
1で上部)にある負荷圏ころ1は、外輪2と内輪3の各
軌道面2a,3aに接触しつつほぼ純粋に転がり状態で
回転している。保持器4とはそのポケット5の進行方向
後側の辺7で接触して進行方向に接触力Qcaで押されて
いる。その接触力Qcaと各滑り摩擦力FSO,FSIとの間
には、次式(1)の関係が成り立ち、接触力Qcaは両滑
り摩擦力FSO,FSIの差と釣り合っている。
【0013】 FSO+Qca=FSI (1) 一方、非負荷圏(図1で下部)では、外輪2の軌道面2
aと内輪3の軌道面3aとの間隔がころ1の直径より大
きくなる。非負荷圏ころ1は、外輪の軌道面2aに押し
つけられ、内輪の軌道面3aから離れる。保持器4とは
そのポケット5の進行方向前側の辺6で接触し、保持器
4をころ進行方向に接触力Qcaで押圧する。
aと内輪3の軌道面3aとの間隔がころ1の直径より大
きくなる。非負荷圏ころ1は、外輪の軌道面2aに押し
つけられ、内輪の軌道面3aから離れる。保持器4とは
そのポケット5の進行方向前側の辺6で接触し、保持器
4をころ進行方向に接触力Qcaで押圧する。
【0014】ここで、本発明の理解をすすめるために、
先ず従来の円筒ころ軸受の場合の非負荷圏における円筒
ころ1の挙動と保持器4との関係を説明する。円筒ころ
1の軸が進行方向に垂直を保っている従来の円筒ころ軸
受の場合、非負荷圏において円筒ころ1は内輪3とは全
く非接触となり、公転速度を早め自転速度を遅らせるよ
うに作動する。最も安定した状態は、円筒ころ1が外輪
2と同速度で公転し、自転速度は零の場合であり、この
とき外輪2と非負荷圏ころ1との相対速度は零となる。
非負荷圏ころ1と内輪3との滑り摩擦力FSIは零であ
り、ころと保持器との接触力Qcaと外輪2とのあいだの
滑り摩擦力FSOとが釣り合って式(2)の関係になる。
先ず従来の円筒ころ軸受の場合の非負荷圏における円筒
ころ1の挙動と保持器4との関係を説明する。円筒ころ
1の軸が進行方向に垂直を保っている従来の円筒ころ軸
受の場合、非負荷圏において円筒ころ1は内輪3とは全
く非接触となり、公転速度を早め自転速度を遅らせるよ
うに作動する。最も安定した状態は、円筒ころ1が外輪
2と同速度で公転し、自転速度は零の場合であり、この
とき外輪2と非負荷圏ころ1との相対速度は零となる。
非負荷圏ころ1と内輪3との滑り摩擦力FSIは零であ
り、ころと保持器との接触力Qcaと外輪2とのあいだの
滑り摩擦力FSOとが釣り合って式(2)の関係になる。
【0015】 FSO=Qca (2) 非負荷圏において円筒ころ1が保持器4を滑り摩擦力F
SOに見合う大きさの接触力Qcaで押し、進行方向に駆動
する。一方、負荷圏においては、式(1)に示されるよ
うに接触力Qcaに対して反対方向に内輪3との滑り摩擦
力FSIが作用し、円筒ころ1が保持器4を制動する。こ
の保持器4に対する制動力は、軸受荷重が小さくなるに
つれて小さくなる。したがって、軽負荷では保持器4の
公転速度が増加し、その結果大きな滑りが負荷圏ころに
発生してスメアリングができる。
SOに見合う大きさの接触力Qcaで押し、進行方向に駆動
する。一方、負荷圏においては、式(1)に示されるよ
うに接触力Qcaに対して反対方向に内輪3との滑り摩擦
力FSIが作用し、円筒ころ1が保持器4を制動する。こ
の保持器4に対する制動力は、軸受荷重が小さくなるに
つれて小さくなる。したがって、軽負荷では保持器4の
公転速度が増加し、その結果大きな滑りが負荷圏ころに
発生してスメアリングができる。
【0016】本発明の円筒ころ軸受では、非負荷圏にお
ける円筒ころ1の挙動と保持器4との関係が、このよう
な従来の円筒ころ軸受の場合とは全く異なるものにな
る。すなわち、本実施例の円筒ころ軸受では、図3のよ
うに、非負荷圏の円筒ころ1の転動面1aが保持器4の
回転進行方向前側になる段差6aを有する一辺6と接触
する。そのため、円筒ころ1にスキューを与えるモーメ
ントが加わりころの軸が傾斜して、ころ端部が内輪つば
3T,3Tに接触する。この接触で、非負荷圏の円筒こ
ろ1と内輪3との間に滑り摩擦力FSIが加わる。この滑
り摩擦力FSIは外輪2との間の滑り摩擦力FSOと作用方
向が逆方向であり、非負荷圏の円筒ころ1は純粋な転が
りに近い自転状態を保って非負荷圏を通過する。こうし
て非負荷圏の滑り摩擦力FSOが従来に比べ小さくなり、
非負荷圏において保持器4に加わる進行方向の駆動力Q
caが低減する。
ける円筒ころ1の挙動と保持器4との関係が、このよう
な従来の円筒ころ軸受の場合とは全く異なるものにな
る。すなわち、本実施例の円筒ころ軸受では、図3のよ
うに、非負荷圏の円筒ころ1の転動面1aが保持器4の
回転進行方向前側になる段差6aを有する一辺6と接触
する。そのため、円筒ころ1にスキューを与えるモーメ
ントが加わりころの軸が傾斜して、ころ端部が内輪つば
3T,3Tに接触する。この接触で、非負荷圏の円筒こ
ろ1と内輪3との間に滑り摩擦力FSIが加わる。この滑
り摩擦力FSIは外輪2との間の滑り摩擦力FSOと作用方
向が逆方向であり、非負荷圏の円筒ころ1は純粋な転が
りに近い自転状態を保って非負荷圏を通過する。こうし
て非負荷圏の滑り摩擦力FSOが従来に比べ小さくなり、
非負荷圏において保持器4に加わる進行方向の駆動力Q
caが低減する。
【0017】一方、負荷圏においては、円筒ころ1はそ
の転動面1aが保持器のポケット5の進行方向後側の辺
7と接触する。しかしその接触力Qcaが小さいので、た
とえ軽負荷になっても、保持器4の公転速度は増加しな
い。そのため、負荷圏において円筒ころ1に大きな滑り
が発生することはなくなり、スメアリングも生じない。
また、この辺7は保持器4の側面4aに対して垂直であ
るから、負荷圏においては円筒ころ1のスキューは生じ
ない。したがって軸受トルクの増加は殆ど生じない。
の転動面1aが保持器のポケット5の進行方向後側の辺
7と接触する。しかしその接触力Qcaが小さいので、た
とえ軽負荷になっても、保持器4の公転速度は増加しな
い。そのため、負荷圏において円筒ころ1に大きな滑り
が発生することはなくなり、スメアリングも生じない。
また、この辺7は保持器4の側面4aに対して垂直であ
るから、負荷圏においては円筒ころ1のスキューは生じ
ない。したがって軸受トルクの増加は殆ど生じない。
【0018】図5に他の実施例を示す。この実施例は、
保持器4のポケット5の開口を形成する四辺のうち、非
負荷圏において円筒ころ1の転動面1aと接触する側の
一辺6が、段差形状ではなく、傾斜形状にされている点
が上記第1の実施例と異なっている。その作用・効果は
第1の実施例と同様である。
保持器4のポケット5の開口を形成する四辺のうち、非
負荷圏において円筒ころ1の転動面1aと接触する側の
一辺6が、段差形状ではなく、傾斜形状にされている点
が上記第1の実施例と異なっている。その作用・効果は
第1の実施例と同様である。
【0019】なお、上記各実施例では、外輪回転の場合
について説明したが、本発明は内輪回転の円筒ころ軸受
にも同様に適用できる。ただし、内輪回転の場合は、非
負荷圏の円筒ころが保持器の回転を制動し、負荷圏の円
筒ころが保持器を回転進行方向に押し進めて駆動させる
ようになる。したがって、段差形状または傾斜形状に形
成するポケット5の開口辺は、外輪回転の場合とは逆に
辺7側であり、辺6側は保持器の側面に対して垂直とす
る。
について説明したが、本発明は内輪回転の円筒ころ軸受
にも同様に適用できる。ただし、内輪回転の場合は、非
負荷圏の円筒ころが保持器の回転を制動し、負荷圏の円
筒ころが保持器を回転進行方向に押し進めて駆動させる
ようになる。したがって、段差形状または傾斜形状に形
成するポケット5の開口辺は、外輪回転の場合とは逆に
辺7側であり、辺6側は保持器の側面に対して垂直とす
る。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の円筒ころ
軸受は、保持器のポケットの辺のうちの円筒ころの転動
面と接触する辺の一方が、ころ軸の傾斜を許容する段差
形状または傾斜形状に形成してあるため、その段差形状
または傾斜形状とされた一辺と円筒ころの転動面が接触
したときは、ころ軸が傾斜して円筒ころの端面が内輪つ
ば部と接触する。このつば部との接触による摩擦力が加
えられて、円筒ころの回転(自転)が促がされて純粋な
転がりに近い状態になり、その結果、円筒ころが保持器
を回転方向に押し進める駆動力が減って保持器の大きな
滑りが回避され、スメアリングが防止されるという効果
を奏する。
軸受は、保持器のポケットの辺のうちの円筒ころの転動
面と接触する辺の一方が、ころ軸の傾斜を許容する段差
形状または傾斜形状に形成してあるため、その段差形状
または傾斜形状とされた一辺と円筒ころの転動面が接触
したときは、ころ軸が傾斜して円筒ころの端面が内輪つ
ば部と接触する。このつば部との接触による摩擦力が加
えられて、円筒ころの回転(自転)が促がされて純粋な
転がりに近い状態になり、その結果、円筒ころが保持器
を回転方向に押し進める駆動力が減って保持器の大きな
滑りが回避され、スメアリングが防止されるという効果
を奏する。
【図1】本発明の円筒ころ軸受を模式的に表した正面図
で、外輪回転の軽ラジアル荷重で運転中の状態を示して
いる。
で、外輪回転の軽ラジアル荷重で運転中の状態を示して
いる。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1の非負荷圏における保持器と円筒ころとの
干渉状態を説明する平面図である。
干渉状態を説明する平面図である。
【図4】図3のIV矢視図である。
【図5】本発明の保持器ポケット形状の他の実施例を示
す保持器の部分平面図である。
す保持器の部分平面図である。
1 円筒ころ 2 外輪 3 内輪 4 保持器 5 (保持器の)ポケット 6 ポケットの前辺 7 ポケットの後辺
Claims (1)
- 【請求項1】 両つば付き内輪と、外輪と、円筒ころ
と、その円筒ころを収納するポケットを有する保持器と
からなる円筒ころ軸受において、 前記保持器のポケットは、円筒ころの転動面と接触する
辺の一方が、ころ軸の傾斜を許容する段差形状または傾
斜形状を有していることを特徴とする円筒ころ軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6838193A JPH06280863A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 円筒ころ軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6838193A JPH06280863A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 円筒ころ軸受 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06280863A true JPH06280863A (ja) | 1994-10-07 |
Family
ID=13372105
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6838193A Pending JPH06280863A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 円筒ころ軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06280863A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102015201170A1 (de) * | 2015-01-23 | 2016-07-28 | Aktiebolaget Skf | Wälzlagerkäfig |
-
1993
- 1993-03-26 JP JP6838193A patent/JPH06280863A/ja active Pending
Cited By (4)
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