JPH06281369A - 液相流動層熱交換器と液相流動層熱交換システムおよびそのシステムの運転方法 - Google Patents

液相流動層熱交換器と液相流動層熱交換システムおよびそのシステムの運転方法

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JPH06281369A
JPH06281369A JP7352493A JP7352493A JPH06281369A JP H06281369 A JPH06281369 A JP H06281369A JP 7352493 A JP7352493 A JP 7352493A JP 7352493 A JP7352493 A JP 7352493A JP H06281369 A JPH06281369 A JP H06281369A
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liquid
particles
fluidized bed
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particle group
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JP7352493A
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Norimitsu Abe
法光 阿部
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 廃油,スケール成分,水棲生物等を含む液を
流動化流体とする熱交換器においても、液の良好な分散
状態を維持した上で、液分散を行う部位の洗浄を運転を
停止することなくかつ確実に行えるようにする。 【構成】 本発明の液相流動層熱交換器は、熱交換部3
と、熱交換部3内の液体流により流動せしめられる流動
粒子8含んだ第1の粒子群と、この第1の粒子群の上流
側に設けられ、該第1の粒子群を構成する流動粒子8よ
り流動化流速が大きい粗粒子11により構成された第2
の粒子群10と、粗粒子11が内部に侵入するのを防止
する粒子侵入防止手段を有し第2の粒子群10を通して
熱交換部3内に液体流を供給する液供給管25とから構
成され、洗浄運転時には、液流体aの流量を粗粒子11
が流動化状態となる流速以上に増大させ、第2の粒子群
10の洗浄を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体を流動化流体とし
て熱交換操作を行う液相流動層熱交換器と液相流動層熱
交換システムおよびそのシステムの運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液相流動層熱交換器は、伝熱管が配置さ
れた熱交換部内に流動粒子を保持し、この流動粒子を熱
交換部内を流れる液流体により流動化状態とする(流動
層の形成)ことによって、熱交換効率の向上を図った熱
交換器である。
【0003】このような液相流動層熱交換器において、
安定した熱交換性能を得るためには、流動粒子の均一な
流動化状態を保つことが不可欠であり、機械的な撹拌を
用いる場合を除いては、液体流を均一に分散させるため
に、流動層の上流側に多孔板、金網、あるいはそれらを
組み合せた液分散板が設置される。このような液分散板
においては、一般的にはその整流効果を増加させるため
に開孔率を低くし、また孔径を小さくして液流通抵抗を
増加させる必要がある。さらに、層内の流動粒子を保持
する目的から、分散板の開孔径は流動粒子径よりも小径
のものが使用される。
【0004】ところで、上記したような液相流動層熱交
換器によれば、伝熱管への廃油等の汚れ物質の付着、堆
積による熱交換効率の低下を抑止できることから、海
水、工場排水、あるいは下水等からの熱回収に応用する
ことが考えられている。しかしながら、上記したような
開孔部の径が小さい液分散板を有する液相流動層熱交換
器において、廃油、スケール成分、水棲生物等は、液分
散板に容易に付着、堆積し、ついには液分散板の閉塞を
引き起こし、熱交換器の運転に重大な支障を来すという
問題がある。
【0005】このため、液分散板の洗浄装置として、ブ
ラシによる掻き落とし、ハンマーによる衝撃等が考えら
れているが、これらは熱交換器の運転を定期的に停止す
る必要があり、頻繁な洗浄操作による運転費用の高騰を
まねく等といった難点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、液相
流動層熱交換器において、廃油、スケール成分、水棲生
物等を含む液を流動化流体とした場合、それらが液分散
板に容易に付着、堆積して、熱交換器の性能を低下させ
るため、付着、堆積物を定期的に液分散板から除去しな
ければならない。そして、従来の液相流動層熱交換器に
おける洗浄操作は、熱交換器の運転を停止して行わなけ
ればならないため、実運転時間が減少することによっ
て、運転コストが高くなるという問題を有していた。
【0007】このようなことから、通常運転行程時にお
ける液の分散状態を悪化させることなく、熱交換器を運
転(熱交換操作)した状態で液分散部の洗浄を行うこと
が可能な、運転効率に優れた液相流動層熱交換器が強く
求められている。
【0008】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、廃油、スケール成分、水棲生物等を
含む液を流動化流体とする熱交換器においても、液の良
好な分散状態を維持した上で、液分散を行う部位の洗浄
を運転を停止することなく、かつ確実に行い、さらに流
動化流体を供給するためのポンプにかかる負荷を大きく
変化させることなく熱交換操作と洗浄操作を行えるよう
にすることによって、高信頼性の下での連続運転を可能
にした液相流動層熱交換器と液相流動層熱交換システム
およびそのシステムの運転方法を提供することを目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の液相流
動層熱交換器は、熱交換器本体と、この熱交換器本体内
に収納され該本体内に供給される液体流により流動せし
められる第1の粒子群と、この粒子群の上流側に設けら
れ、前記第1の粒子群の粒子より流動化流速が大きい粒
子を含んだ第2の粒子群と、前記第2の粒子群の粒子が
内部に侵入するのを防止するための粒子侵入防止手段を
有し前記第2の粒子群を通して前記熱交換部内に液体流
を供給する液供給管とを具備することを特徴としてい
る。
【0010】また、請求項2に記載の液相流動層熱交換
システムは、並列に設置される複数の液相流動層熱交換
器と、該複数の熱交換器内に各々液体流を供給し熱交換
を行った後の前記液体流を排出するための配管路と、前
記各々の液相流動層熱交換器に供給される前記液体流の
流量を調整するための複数の流量調整弁と、この複数の
流量調整弁の各々の開度を独立に制御可能な流量調整制
御装置とを具備することを特徴としている。
【0011】さらに、請求項3に記載の液相流動層熱交
換システムの運転方法は、熱交換器本体と、この熱交換
器本体内に収納され該本体内に供給される液体流により
流動せしめられる第1の粒子群と、この粒子群の上流側
に設けられ、前記第1の粒子群の粒子より流動化流速が
大きい粒子を含んだ第2の粒子群とを具備する液相流動
層熱交換器を複数設置することにより構成される液相流
動層熱交換システムの運転方法において、該熱交換部内
の液体流の流速を、前記第1の粒子が流動化状態となり
かつ前記第2の粒子が静止状態となる流速に設定して熱
交換操作を行う通常運転行程と、前記複数の熱交換器の
少なくとも1基の液流速を、前記第2の粒子が流動化状
態となる流速以上に増大させ熱交換操作を行いつつ前記
第2の粒子群の洗浄を行い、この洗浄時の液体流の増大
分をその他の前記熱交換器に供給されている液体流の一
部を供給することにより賄うように制御した洗浄運転行
程とを有することを特徴としている。
【0012】
【作用】請求項1に記載の液相流動層熱交換器において
は、通常運転行程時には流動化状態形成流速が流動粒子
より大きい粒子により構成された第2の粒子群(以下、
液分散層と略称する)によって、流動粒子の均一な流動
化状態を保つことができる。すなわち、通常運転行程時
には液分散層の構成粒子は静止状態を保ち、十分な液分
散機能を発揮する。また、洗浄運転行程時には、液分散
層を構成する粒子が流動化状態となる流速以上に液体流
の流速を高め、液分散層を流動化状態とすることによっ
て、液分散層への廃油、スケール成分、水棲生物等の付
着、堆積を、粒子間の摩擦力、液体流の搬送力、粒子自
身の運動によって除去することが可能となり、液分散層
の閉塞を防止することができる。また、液供給管として
流動化状態形成流速が流動粒子より大きい第2の粒子群
の粒子が内部に侵入するのを防止する粒子侵入防止手段
を有しているので、第2の粒子群の粒子を保持するため
の支持板が不要となり、この支持板の目詰まりを簡単に
防止することができる。
【0013】さらに、請求項2および3に記載の発明に
おいては液相流動層熱交換器を複数基設置し、少なくと
も1基の液体流の流速を、前記第2の粒子群(以下、液
分散層と略称する)構成粒子が流動化状態となる流速以
上に増大させ、熱交換操作を行いつつ前記液分散層の洗
浄を行い、その時の液体流の増大分をその他の熱交換器
群に供給されている液体流の一部を供給することにより
賄うように、例えば各々の液相流動層熱交換器に供給さ
れる液体流の流量を調整するための複数の流量調整弁と
この複数の流量調整弁の各々の開度を独立に制御可能な
流量調整制御装置とで制御しているので、このことによ
って、液流体を供給するためのポンプにかかる負荷を大
きく変化させることなく熱交換操作と洗浄操作を行うこ
とができると共に、熱交換器群全体の熱交換能力をほと
んど低下させることなく連続運転が可能となり、熱交換
器の信頼性向上および運転費用の低減が実現できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 (第1の発明:請求項2および3に記載の発明に対応)
第1の発明に係る液相流動層熱交換システムは、液相流
動層熱交換器を複数台用いたシステムとしての特徴を有
し、そのシステムに適用される各々の液相流動層熱交換
器の構成は、例えば本発明者が先に提案している特願平
3−298978号に記載されているものを採用するこ
とができる。したがって、第1の発明のシステムとして
の特徴部分を説明する前に、このシステムに採用するこ
とができる上記液相流動層熱交換器の構成について説明
する。
【0015】図1は第1の発明に適用可能な液相流動層
熱交換器の通常運転行程時における状態を示す図であ
る。同図において、1は熱交換器本体である。この熱交
換器本体1は、液流入部2、熱交換部3および出口バッ
ファー部4を有しており、この熱交換器本体1内を廃
油、スケール成分、水棲生物等を含む液流体aが流通す
るように構成されている。また、熱交換器本体1には、
液流体aの上流側に液供給管5が、また下流側に液排出
管6がそれぞれ設けられている。
【0016】熱交換部3には、複数本の伝熱管7が液流
体aと直行するように設置されていると共に、流動層
(特許請求の範囲の第1の粒子群に相当する)を構成す
る多数の微細流動粒子8が保持されている。この微細流
動粒子8は、比較的小さな液流速によって流動化状態を
呈するように、粒径および密度が設定されている。微細
流動粒子8の具体例としては、ガラスビーズ、アルミナ
ボール、金属球、珪砂等が挙げられ、例えば平均粒径が
500 μm 〜3000μm 程度のものが好ましく用いられる。
【0017】また、この熱交換部3の上流側にあたる液
流入部2には、粗粒子支持板9が設置されており、この
粗粒子支持板9上に液分散層(特許請求の範囲における
第2の粒子群に相当する)10を構成する多数の粗粒子
11が設置されている。液分散層10を構成する粗粒子
11としては、上記微細流動粒子8より流動化流速が大
きい粒子、具体的には微細流動粒子8より粒径が大き
く、かつ密度の大きい粒子が用いられる。なお、粗粒子
11として、微細流動粒子8と粒径が同等で密度が大き
い材質の粒子や、微細流動粒子8と同一材質で粒径が大
きい粒子を用いることも可能である。
【0018】通常運転行程においては、図1に示したよ
うに、廃油、スケール成分、水棲生物等を含む液流体a
は、液供給管5から熱交換器本体1内に供給され、粗粒
子支持板9および粗粒子11間を通過した後、熱交換部
3内で微細流動粒子8を激しく流動させ、流動層を形成
する。この流動層内で、伝熱管7中を流れる流体bとの
間で熱交換が行われる。微細流動粒子8による流動層
は、液流体a側の伝熱管7外表面に形成される温度境界
層を薄くして熱交換効率を高める。しかる後、液流体a
は出口バッファー部4を経て液排出管6から排出され
る。この際、液流体aの流速は、微細流動粒子8が流動
化状態となり、かつ粗粒子11が流動化状態となる流速
より小さくされているため、粗粒子11は静止状態を保
ち、液分散層10が形成される。このような液分散層1
0を液流体aは通過することにより均一に分散されるた
め、微細流動粒子8の良好な流動状態が保たれる。
【0019】しかし、通常運転行程を続けていると、液
流体aに含有された廃油、スケール成分、水棲生物等が
粗粒子11間や粗粒子支持板9に徐々に付着、堆積し、
液分散層10が閉塞するおそれが生じる。そこで、定期
的に液流体aの流量を増加させて、洗浄運転行程へと切
り替える。
【0020】図2は、この上述の液相流動層熱交換器の
洗浄運転行程時における状態を示す図である。液流体a
の流量を増加させると、粗粒子11は流動を開始し、そ
こに付着、堆積した廃油、スケール成分、水棲生物等
が、粗粒子11間の摩擦力、液流体aの搬送力および粗
粒子11自身の運動等によって除去される。この際、微
細流動粒子8は下流側へ流出する場合があるが、出口バ
ッファー部4の流路断面積を熱交換部3の流路断面積よ
りも十分広く設定しておくことにより液流体aの流速は
減少し、微細流動粒子8は出口バッファー部4内におい
て流動化状態となり、熱交換器本体1外へ流出されるこ
となく出口バッファー部4内に保持される。
【0021】ここで、図3に微細流動粒子および粗粒子
の圧力損失と液流速との関係を示す。同図において、実
線Aは微細流動粒子、実線Bは粗粒子の圧力損失特性を
示している。一般に流動層においては、液流速が小さい
場合には粒子は動かず、静止層を形成する。液流速が増
加して最小流動化速度umfに達すると流動を開始し、さ
らに液流速を増加させると、やがて流動終端速度ut に
達し、それ以上では粒子が液流体に同伴されて流出して
しまう。すなわち、液流体流速がumfからutの間が粒
子の流動層形成範囲であり、この間の圧力損失は液流速
に関係無くほぼ一定の値となる。
【0022】通常運転行程時の熱交換部3内の液流速を
u1 とすると、u1 は微細流動粒子8の最小流動化速度
umf1 と流動終端速度ut1の間に設定されているが、粗
粒子11の最小流動化速度umf2 よりも小さいため、粗
粒子11は静止して液分散層10を形成する。
【0023】また、洗浄運転行程時には、液流体の流量
を増加させて、熱交換部3内の液流速をumf2 よりも大
きいu2 とすることにより、粗粒子11を流動させ、粗
粒子11表面やその間に付着、堆積した廃油、スケール
成分、水棲生物等を除去することができる。この際、微
細流動粒子8はu2 がut1より大きいため、熱交換部3
からは流出状態となるが、出口側バッファー部4の流路
断面積を熱交換部3の流路断面積よりも十分大きくして
おくことによって、出口側バッファー部4内での液流速
がut1以下となり、微細流動粒子8は出口側バッファー
部4内で流動化状態となり流動層を形成するため熱交換
器本体1外へ流出することは無い。
【0024】また図4は、微細流動粒子の流動層の場合
と、流動粒子が存在しない液単相流の場合の熱伝達率と
液流速の関係を示した図である、図4において、実線C
は液相流動層の熱伝達率特性、一点鎖線Dは液単相流
(微細流動粒子が無い場合)の熱伝達率特性を示してい
る。
【0025】通常運転行程時の液流速u1 では、熱伝達
率は同一流速での液単相流の場合よりもはるかに大きい
値を示している。そして、液流速を洗浄運転行程時のu
2 まで増加させると、微細流動粒子8は熱交換部3より
流出状態となり、伝熱管7の周りには粒子が存在しなく
なるが、液流速の増加と共に液単相流の熱伝達率も増加
するため、通常運転行程時と同等の熱伝達率を得ること
ができ、熱交換部3での交換熱量を減少させることはな
い。
【0026】次に、図5は第1の発明に係る液相流動層
熱交換システムの具体的な系統構成の一例を示すシステ
ム構成図である。図5に示すように第1の発明の液相流
動層熱交換システムは、複数台の液相流動層熱交換器、
例えばこの実施例の場合には6基(H1,H2,H3,
H4,H5,H6)有している。液流体aは、液流体供
給ポンプ12により液流体入口側マニホルド13で分岐
され、流量調整弁14を介して各々の流動層熱交換器H
1、H2、H3、H4、H5およびH6へ供給さる。そ
して、液流体aは、上記各々の流動層熱交換器内で熱交
換を行なった後、液流体出口側マニホルド15に集めら
れ系外へ排出される。
【0027】このように構成された液相流動層熱交換シ
ステムにおいては、流量調整弁14が各々の液相流動層
熱交換器H1、H2、H3、H4、H5およびH6に対
応して設けられ、この流量調整弁14の開度制御を行う
流量調整制御装置により、上記6基の各々の液相流動層
熱交換器に所定の量の液流体aを供給するように制御さ
れる。
【0028】この液流体aの供給制御は以下に示すよう
に行われる。つまり、第1の発明の液相流動層熱交換シ
ステムの運転方法の一例を以下に示す図6を参照して説
明する。ここで図6は、上記のごとく構成された液相流
動層熱交換システムにおける、各液相流動層熱交換器に
供給される液流体の流量と運転時間の関係を示す関係図
である。同図において通常運転行程時の液流体aの流量
をVO 、洗浄運転行程時の液流体aの流量をVC とす
る。
【0029】全液相流動層熱交換器H1、H2、H3、
H4、H5、H6にそれぞれ液流体を流量VO で供給し
て通常運転行程を続けていると、液流体aに含有された
廃油、スケール成分、水棲生物等が液分散層10に徐々
に付着、堆積し液分散層10が閉塞するおそれが生じ
る。そこで、定期的に洗浄運転行程を行うのであるが、
この発明における洗浄運転行程では、まず液相流動層熱
交換器H1の液流量をVC まで増加させ、洗浄運転行程
を行う。この時の液相流動層熱交換器H1の液流量増加
分は、他の液相流動層熱交換器H2、H3、H4、H
5、H6に供給されている液流体aの一部を振り分ける
ことによって賄う。例えば、洗浄運転行程時の液流量V
C を通常運転行程時の液流量VO の2倍(VC =2×V
O )とすれば、他の液相流動層熱交換器H2、H3、H
4、H5、H6へ供給されている液流量のうちのそれぞ
れ2割づつを振り分けてやれば、液相流動層熱交換器H
1の液流量増加分を賄うことができることになる。
【0030】また、この時の液流動層熱交換器H2、H
3、H4、H5、H6での流動層の熱伝達率は、図4に
示したように、液流体流速がわずかに減少しても熱伝達
率はほとんど変化することなく通常運転行程時に近い熱
交換性能を発揮することができる。
【0031】そして、液相流動層熱交換器H1の洗浄運
転行程が終了したら、次に液相流動層熱交換器H2の液
流量をVC まで増加させて洗浄運転行程へと切り替え
る。この時の液相流動層熱交換器H2の液流量増加分
は、他の液相流動層熱交換器H1、H3、H4、H5、
H6に供給されている液流体aの一部を振り分けること
によって賄う。
【0032】その後H3、H4と順次同様の操作を繰り
返し、液相流動層熱交換器H6の洗浄行程が終了した時
点で全液相流動層熱交換器が通常運転行程へ戻る。以上
のように、洗浄運転行程時でも液流体供給用ポンプ12
にかかる負荷を増加させることなく、通常運転行程時と
同一の能力で運転できるため、液流体供給用ポンプ12
の信頼性向上につながる。さらに、洗浄運転行程のため
に通常運転行程に必要な能力に比べて過大な能力の液流
体供給用ポンプ12を用いる必要が無くなり、設備投資
費用の低減も可能となる。
【0033】なお、システム構成としては、液相流動層
熱交換器の具体的な構成や連結数等は上記実施例に限定
されることは無く、また入口側マニホルドや出口側マニ
ホルドの具体的構成や、流量調整弁の構成も種々変形し
て実施することができる。さらに、運転方法において
も、洗浄運転行程を同時に複数の液相流動層熱交換器で
行なわせたり、洗浄運転行程を行う液相流動層熱交換器
の液流量増加分に他の全ての液相流動層熱交換器から均
等に賄う必要もないなど、種々変形して運転することが
できる。以上、第1の発明においては、上記一例に限定
されること無く、その要旨を逸脱しない範囲で変形して
実施することができる。 (第2の発明:請求項1に記載の発明に対応)図7は、
第2の発明に係る液相流動層熱交換器の具体的な構成を
示すための構成図であり、図1に対応して通常運転行程
時における状態を示しており、図1に示す部分と同一部
分には同一符号を付して説明を省略する。
【0034】この第2の発明に係る液相流動層熱交換器
の具体的な構成が、図1に示す液相流動層熱交換器と異
なる部分は、熱交換器内本体1内に液流体aを供給する
ための液供給管25である。
【0035】この液供給管25は、上部が閉塞され流出
口26が下向きに構成され、かつ液分散層10内に埋設
するように設置されている。すなわち、液供給管25は
粗粒子の侵入防止手段として上部が閉塞され流出口が下
向きに構成されている。
【0036】このように構成された液供給管25を用い
ることにより、粗粒子11が液供給管25内に侵入する
ことがなくなり、図1に示される液相流動層熱交換器で
設置されていた粗粒子支持板9が不要となる。その結
果、液流体aに含有された廃油、スケール成分、水棲生
物等の粗粒子支持板9への付着、堆積を考慮する必要が
まったく無くなり、図1に示す構成の熱交換器第を用い
た場合に比べて長時間の通常運転行程が可能となり、洗
浄運転行程が短くなるという利点を有する。
【0037】なお、この第2の発明で示した液相流動層
熱交換器においても、洗浄運転行程時の微細流動粒子
8、粗粒子11の挙動は、図2に示した場合と同様であ
るため、その説明は省略する。
【0038】また図8は、図7に示した第2の発明の液
相流動層熱交換器の液供給管25の変形例を示すもので
あり、液供給管25の断面を拡大して示す。この液供給
管25は、供給源(図示省略)から接続される接続管3
4と、この接続管34に接続される内管31と、この内
管31の周囲に配置され、半円筒状の外管30とこれら
内管31と外管30の側面を閉塞する側壁板35a,3
5bとから構成されている。そして内管31の上部に
は、液供給管25から液流体を熱交換器内に供給するた
めの孔32が形成されている。しかるに、接続管34内
から供給される液流体aは、内管31内から孔32を通
して内管31と外管30との隙間を通って、流出口26
から下方に向けて供給される。このような構成の液供給
管25を用いても、液供給管内に粗粒子11が侵入せ
ず、図7に示したものと同等の効果が得られる。
【0039】なお、第2の発明の液相流動層熱交換器と
しては、液供給管内に粗粒子11が侵入しない構成であ
れば、図7、図8に示した一例以外にもどのような構成
でも良く、液供給管の出口部分に逆止弁を設けたり、図
1に示す液供給管の出口部分の上部を覆うような蓋部材
を設け、この蓋部材を、常に液供給管の出口部分を塞ぐ
方向の力を付与する弾性体で支持し、この弾性体の弾性
力を供給する液流体aの供給圧力よりも弱く設定してお
けば、液流体aの供給中は蓋部材が液供給管の出口部分
から浮上がり、液流体aが蓋部材と液供給管の隙間から
横方向あるいは下方向に向けて供給され、液流体aの供
給が停止されると蓋部材が弾性体の弾性力で液供給管の
出口部分を塞ぎ、液供給管内に粗粒子が侵入するのを防
止する構成となる。
【0040】このように、第2の発明の液相流動層熱交
換器としても、その要旨を逸脱しない範囲において種々
変形して実施することができる。さらに、上記第1、2
の発明において、その液相流動層熱交換器の構成とし
て、伝熱管7を液流体aと直行するように水平配列とし
て構成したが、液流体aと平行となるよう垂直に配列し
てもよく、本発明を何等限定するものではない。
【0041】また、熱交換部3の下流側に微細流動粒子
8の流出防止のために出口バッファー部4を設置し流動
断面積を広げているが、最小流動化速度umf2 が微細流
動粒子8の流動終端流速ut1よりも小さい粗粒子11を
用いれば、出口バッファー部4は不要である。
【0042】さらに、液流入部2の流路断面積を熱交換
部3よりも広くするために入口バッファーを設置してお
けば、粗粒子11に微細流動粒子8と同一の粒子を用い
たとしても、通常運転行程時の入口バッファー部におけ
る液流速が微細流動粒子8の最小流動化速度umf1 より
も小さくなるようにすれば第の発明と同様の運転が行え
る。
【0043】
【発明の効果】以上、説明したように本発明による液相
流動層熱交換器では、通常運転行程時には、流動化状態
形成流速が流動粒子より大きい粒子により構成された液
分散層によって、流動粒子の均一な流動化状態を保つこ
とができる。すなわち、通常運転行程時には液分散層を
構成する粒子は静止状態を保ち、十分な液分散機能を発
揮する。また、洗浄運転行程時には、液分散層を構成す
る粒子が流動化状態となる流速以上に液体流の流速を高
め、液分散層を流動化状態とすることによって、液分散
層への廃油、スケール成分、水棲生物等の付着、堆積
を、粒子間の摩擦力、液体流の搬送力、粒子自身の運動
によって除去することが可能となり、液分散層の閉塞を
防止することができる。
【0044】さらに、液相流動層熱交換器を複数基設置
し熱交換器システムを構成することによって、熱交換器
群の少なくとも1基の液体流の流速を、液分散層構成粒
子が流動化状態となる流速以上に増加させ、熱交換操作
を行いつつ液分散層の洗浄を行い、その時の液体流の増
加分をその他の熱交換器に供給されている液体流の一部
を振り分けることにより賄っているため、液流体を供給
するための供給系にかかる負荷を大きく変化させること
なく熱交換操作と洗浄操作を行うことができると共に、
熱交換器システム全体の熱交換能力を低下させることな
く、連続運転が可能となり、熱交換器の信頼性向上およ
び運転費用の低減が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液相流動層熱交換システムに適用可能
な液相流動層熱交換器の通常運転行程における状態を示
す断面図。
【図2】本発明の液相流動層熱交換システムに適用可能
な液相流動層熱交換器の洗浄運転行程における状態を示
す断面図。
【図3】微粒子層と粗粒子層の圧力損失特性を示す図。
【図4】液相流動層と液単相流の熱伝達率特性を示す
図。
【図5】本発明の液相流動層熱交換システムの構成を示
す概略構成図。
【図6】本発明の液相流動層熱交換器システムの運転方
法の一実施例における各液相流動層熱交換器に供給され
る液流体の流量と運転時間の関係を示す図である。
【図7】本発明の液相流動層熱交換器の通常運転行程に
おける状態を示す断面図である。
【図8】本発明の液相流動層熱交換器に用いられる液供
給管の変形例を示すための断面図である。
【符号の説明】
1 熱交換器本体 2 液流入部 3 熱交換部 4 出口バッファー部 5 液供給管 7 伝熱管 8 微細流動粒子(第1の粒子) 9 粗粒子支持板 10 液分散層(第2の粒子群) 11 粗粒子(第2の粒子) 12 液流体供給用ポンプ 25 液供給管 26 流出口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱交換器本体と、この熱交換器本体内に収
    納され該本体内に供給される液体流により流動せしめら
    れる第1の粒子群と、この粒子群の上流側に設けられ、
    前記第1の粒子群の粒子より流動化流速が大きい粒子を
    含んだ第2の粒子群と、前記第2の粒子群の粒子が内部
    に侵入するのを防止するための粒子侵入防止手段を有し
    前記第2の粒子群を通して前記熱交換部内に液体流を供
    給する液供給管とを具備することを特徴とする液相流動
    層熱交換器。
  2. 【請求項2】並列に設置される複数の液相流動層熱交換
    器と、該複数の熱交換器内に各々液体流を供給し熱交換
    を行った後の前記液体流を排出するための配管路と、前
    記各々の液相流動層熱交換器に供給される前記液体流の
    流量を調整するための複数の流量調整弁と、この複数の
    流量調整弁の各々の開度を独立に制御可能な流量調整制
    御装置とを具備することを特徴とする液相流動層熱交換
    システム。
  3. 【請求項3】熱交換器本体と、この熱交換器本体内に収
    納され該本体内に供給される液体流により流動せしめら
    れる第1の粒子群と、この粒子群の上流側に設けられ、
    前記第1の粒子群の粒子より流動化流速が大きい粒子を
    含んだ第2の粒子群とを具備する液相流動層熱交換器を
    複数設置することにより構成される液相流動層熱交換シ
    ステムの運転方法において、 該熱交換部内の液体流の流速を、前記第1の粒子が流動
    化状態となりかつ前記第2の粒子が静止状態となる流速
    に設定して熱交換操作を行う通常運転行程と、前記複数
    の熱交換器の少なくとも1基の液流速を、前記第2の粒
    子が流動化状態となる流速以上に増大させ熱交換操作を
    行いつつ前記第2の粒子群の洗浄を行い、この洗浄時の
    液体流の増大分をその他の前記熱交換器に供給されてい
    る液体流の一部を供給することにより賄うように制御し
    た洗浄運転行程とを有することを特徴とする液相流動層
    熱交換システムの運転方法。
JP7352493A 1993-03-31 1993-03-31 液相流動層熱交換器と液相流動層熱交換システムおよびそのシステムの運転方法 Pending JPH06281369A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015202543A (ja) * 2014-04-15 2015-11-16 トヨタ自動車東日本株式会社 物体把持装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015202543A (ja) * 2014-04-15 2015-11-16 トヨタ自動車東日本株式会社 物体把持装置

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