JPH0628675A - 光ディスク装置および光ディスク - Google Patents

光ディスク装置および光ディスク

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JPH0628675A
JPH0628675A JP4182118A JP18211892A JPH0628675A JP H0628675 A JPH0628675 A JP H0628675A JP 4182118 A JP4182118 A JP 4182118A JP 18211892 A JP18211892 A JP 18211892A JP H0628675 A JPH0628675 A JP H0628675A
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純一 石井
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哲也 池田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】波形等化による雑音マージンの低下、記録媒体
の経年変化、対物レンズの汚れ等によるS/Nの劣化に
対しても、再生誤りの増加を抑えて信頼性の高い情報再
生を行える光ディスク装置と光ディスクを提供すること
にある。 【構成】記録媒体最内周にテストトラックを設け、ここ
に記録した最も誤り率が高くなるパターンよりなる特定
データを再生させ、その再生誤り個数からS/Nを算出
し、これに基いて再生すべきトラックでのS/Nを推定
し、目標誤り率達成に必要なS/Nに達していない場合
は、その程度に応じて、再生用レーザ出力を上昇させ、
再生信号振幅を増大させてS/Nを改善し、目標誤り率
達成を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク装置により
記録情報の再生を行う際、波形等化による雑音マージン
の低下、対物レンズの汚れ、光ディスクの経年変化な
ど、様々な条件によりS/Nが劣化して再生誤りが増加
する傾向にある場合に、再生用レーザ出力が上昇するよ
うに制御してS/Nの低下を補償し、信頼性の高い情報
再生が行えるようにした光ディスク装置とそれに用いる
光ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置は、レーザ光を用いて高
密度で情報の記録や再生を行うもので、記録媒体である
光ディスクの記録容量が大きく、傷や埃による影響を蒙
り難いなどの特徴を持っている。
【0003】一般に光ディスク装置の記録情報の再生に
は、一定角速度(中間部分へのアクセス時間が短くて済
む)又は一定線速度(記録容量を大きくできる)で回転
している光ディスクのトラックにレーザ光を照射し、そ
の反射光または透過光を光学ヘッドでピックアップし、
それから光検出器で検出した再生信号を2値化して、記
録されたディジタルデータの再生を行っている。
【0004】しかし、一定角速度(CAV)方式の場合
には、光ディスクの内周トラックと外周トラックでの分
解能の相違から内周での再生信号振幅は外周に比べて符
号間干渉の増加により低下してしまう。この傾向は、記
録密度を高めるために記録周波数を上げる(記録ビット
長を短くする)ことにより顕著に表れる。光学系の変更
を行わずに記録密度を上げるためには符号間干渉が問題
であり、符号間干渉を抑えるために波形等化を行う。波
形等化の方法としては、符号間干渉を最小にするゼロ・
フォーシングアルゴリズムを用いる方法、ナイキストの
第1基準を満足させるように再生系の特性を余弦等化特
性とする方法、特開平1−229516号公報記載の様
にサンプリングした特定波形を基準信号波形に近付ける
ように等化する方法など多くの方法が知られている。こ
のような方法により行われた波形等化により、分解能の
低下している再生信号の高域を強調することにより符号
間干渉を抑え、光ディスクの内周においても信頼性が高
く、高密度な情報再生を行うことが可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
方法で波形等化を行うと、再生信号のみならず、高域の
雑音も同時に強調され、低域の信号成分は減衰してしま
う。そのために波形等化を行った場合、波形等化による
高域の雑音の増加、低周波数の再生信号振幅の低下に対
しても十分良好な誤り率を得られるS/Nが確保されて
いないと相対的にS/N比が低下し、データ再生におけ
る誤り率が悪化してしまう場合があるという問題が生ず
る。
【0006】また、記録媒体の光ディスクが傷や埃の影
響を受け難い光ディスク装置も光学ピックアップの対物
レンズに埃が付着した場合には、レーザ光の光量が減少
し再生信号振幅は低下する。光ディスク記録媒体の経年
変化により反射光量または透過光量が低下している場合
にも再生信号振幅は低下する。このような状態になった
場合にはS/N比が低下しデータ再生時の誤り率が悪化
してしまい、更に悪化した場合には情報の再生が不可能
になる恐れがあるという問題がある。
【0007】本発明は、上記のような波形等化による雑
音マージンの低下、記録媒体の経年変化、対物レンズの
汚れ等によるS/Nの劣化に対しても誤り率の増加を抑
え、信頼性の高い情報再生が行える光ディスク装置とそ
のための光ディスクを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、光ディスク装置を起動させた時、
又は光ディスク交換時に、光ディスクに予め記録した特
定データを所定回数再生させ、再生誤りの個数を計測す
る誤り計数手段と、前記誤り計数手段に計測された誤り
個数からS/Nを計算するS/N算出手段と、前記S/
N算出手段より得られたS/Nに基いて情報再生を行う
光ディスクのトラックでのS/Nを計算し其の値が再生
情報の誤り率を所望値以下にするのに必要なS/N達し
ていない場合には其の程度に応じて再生用レーザの出力
を上昇させるレーザ出力制御手段とを光ディスク装置に
設置することにした。また、この装置に用いる光ディス
ク情報記録領域の最内周1トラックをテストトラックと
し、ここに情報再生を行うトラックでのS/N算出の基
礎となる特定データ(光ディスク装置が情報の記録に採
用した符号変調法で符号間干渉により再生誤りが発生す
る頻度が最も高いデータパターンを繰り返したもの)を
記録することにした。
【0009】
【作用】本発明の光ディスク装置は、起動させるとき、
又は光ディスクを交換したときに、CAV方式では最も
記録密度が高く誤り率が高くなる情報記録領域の最内周
のテストトラックに予め記録してある試験用の特定デー
タを再生する。この特定データは光ディスク装置が情報
の記録に採用した符号変調法で符号間干渉により再生誤
りが発生する頻度が最も高いデータパターンを繰り返し
たものであるから、光ディスクが一様に汚れたり経年変
化をしている場合に、テストトラックより半径の大きい
一般のトラックで再生を行う場合、テストトラックを再
生したとき以上の誤り率にはならない筈である。特定デ
ータの内容は予め判っており、それを再生したときの誤
りは容易に発見され、誤り計数手段によってカウントさ
れ記録される。このカウントされた誤り数からS/N算
出手段はテストトラックにおけるS/Nを算出する。こ
のテストトラックにおけるS/Nに基いて、レーザ出力
制御手段は実際に再生を行うべきトラックにおけるS/
Nを算出し、そうして算出された再生トラックにおける
S/Nが、所望の誤り率以下にするために必要なS/N
よりも低い場合には、実際に其のトラックのデータを再
生するときに、再生用レーザ出力が上昇するように制御
して、反射光量または透過光量を増加させ、再生信号の
振幅が増大してS/Nが改善されるようにする。即ち、
再生用レーザ出力を制御することにより、S/Nを補償
し、波形等化による雑音の増加、低周波数の信号振幅の
低下、記録媒体の経年変化、対物レンズの汚れ等による
S/Nの劣化に対しても誤り率の増加を抑える。上記の
ようにレーザ出力を制御する場合には、そうしてもやは
り上記した各原因により実際に再生したデータの誤り率
が高くなっている恐れがあるから、レーザ出力を制御す
るだけでなく同時に光ディスク装置の使用者に対して警
告を発するようにしたのである。このようにして、再生
条件の悪化により情報再生が不可能になることを回避
し、信頼性の高い情報再生を行うことが出来る。
【0010】
【実施例】以下、本発明のCAV方式で書き換え可能な
光磁気方式光ディスク装置に応用した一実施例について
図面を用いて説明する。図1は本発明光ディスク装置の
回路ブロック図である。図中、1は記録媒体である光デ
ィスク、2はディスク1を回転させるためのモータ、3
はディスク1の記録再生を行うためのレーザ光発振器、
4はレーザ光発振器3からの入射光とディスクからの反
射光とを分離するためのビームスプリッタ、5はレーザ
光を収束させるための対物レンズ、6はディスク1から
の反射光を電気信号に変換するための光検出器、7は再
生信号の符号間干渉を抑制するための等化器、8は等化
後の再生信号を”1”,”0”の2値のディジタル信号
に波形整形するための波形整形器、9は再生されたディ
ジタル信号の再生誤りを記録情報に付加された誤り訂正
符号により検出し訂正を行うための誤り訂正回路、10
は誤り訂正回路9が誤り訂正符号により誤り検出を行っ
た時に検出した誤りの個数をカウントするためのカウン
タ、11はカウンタ10によりカウントされた再生誤り
の個数から誤り率を求め誤差関数によりS/Nを算出す
るS/N算出回路、12はS/N算出回路11により算
出されたS/Nと所望の誤り率を満足するために必要な
S/Nとの差からデータ再生時にレーザ光発振器3の出
力を制御するためのレーザ出力制御回路、13は光ディ
スク装置全体を制御するドライブマイコン、14はホス
トコンピュータとデータやコマンドなどの受け渡しを行
うインタフェイスである。
【0011】本発明光ディスク装置で記録媒体として用
いる光ディスク1は、図2に示すように情報記録領域2
1の最内周のトラックを1トラック全てテストトラック
22として用いている。テストトラック22には(本実
施例の場合、光磁気方式であるから書き込み可能)初期
化する時に使用者により特定データが記録される。(光
ディスクが所謂CDのように再生専用の場合には、テス
トトラック22には予め特定データが記録されてい
る。)記録される特定データは、この光ディスク装置が
採用した規格で用いている変調方式における最悪パター
ンの繰り返しとする。ここでの最悪パターンとは、符号
間干渉により符号検出誤りの発生する頻度が一番高いデ
ータパターンである。例えばNRZ(Non Return to Ze
ro)変調の場合には1010・・・・10の連続パター
ンである。特定データを最悪パターンとすることにより
光ディスク装置上で再生特性が最悪となるのは、テスト
トラック22を再生した場合である。
【0012】本発明の光ディスク装置を起動した場合、
又はディスク1を交換した場合、ドライブマイコン13
は光ディスク装置の状態が安定した後、通常の再生レー
ザ出力で最内周のテストトラック22を所定回数再生す
る。テストトラック22を再生する回数は、光ディスク
装置が採用した規格のデータフォーマットや目標とする
誤り率により異なり、同一トラックを所定回数再生する
ことによりランダムに発生する再生誤りに対するサンプ
ル数の影響を少なくすることが出来る。
【0013】再生されたテストトラック22の再生信号
は、図3(a)に示すように符号間干渉により高記録周
波数の再生信号の振幅が低下し、アイパターンの開口率
が低くなっている。これでは波形整形の際のマージンが
少なく、再生信号の検出誤りが発生する確率が高く、信
頼性の高い情報再生を行うことが出来ないため、等化器
7により波形等化を行い符号間干渉を抑制する。波形等
化を行う場合の等化アルゴリズムは前述のように多数あ
るが、等化器7に用いた等化アルゴリズムにより最適な
等化が行われた再生信号は、等化処理により分解能の低
下した高域が強調される。その結果、図3(b)に示す
ように符号判別点における符号間干渉が抑制され、高記
録周波数の信号振幅は増大し、アイパターンの開口率は
高くなる。しかし、等化により高域の雑音も同時に強調
され、低域の信号成分が減衰し低記録周波数の再生信号
振幅が低下しているため、雑音マージンは減少する。そ
のため波形等化を行っても、符号間干渉によるジッタの
減少量よりも雑音によるジッタの増加量が多い場合、検
出誤りが発生する確率が高くなり信頼性の高い情報再生
を行うことができなくなる。
【0014】等化器7により等化された再生信号は波形
整形器8により”1”,”0”2値のディジタル信号と
なり、誤り訂正回路9で、光ディスク装置の対応するフ
ォーマットに基く誤り訂正符号により誤りが検出され訂
正される。このときカウンタ10は、誤り訂正回路9が
検出した再生誤りの個数をカウントする。再生誤りがど
のような単位の誤りかは、誤り訂正の方式により異な
る。誤りの検出、訂正をバイト単位で行う場合、所定の
回数テストトラック22を再生し終えたとき、カウンタ
10はテストトラック22を再生した時に発生したバイ
ト誤りの総数を保持している。カウンタ10は光ディス
ク装置起動時、光ディスク1の交換時にリセットされる
ことは言うまでもない。
【0015】一般に再生信号に含まれる雑音がガウス雑
音であり、再生されたデータが”1”,”0”の出現確
率の等しいランダムな2値ディジタルデータの場合、S
/N比から誤差関数erfによりビット誤り率(以下b
ER)を以下の式(数1)で図4に示すように求めるこ
とが出来る。
【0016】
【数1】bER=(1−erf(M))/2
………(数1)
【0017】
【数2】
【0018】但し、M=Srms/Nrmsである。誤差関数
erfは(数2)に示すように再生信号のS/N比によ
り求められる。このことから、逆にbERからS/N比
を求めることも可能であり、カウンタ10でカウントさ
れた再生誤りの個数からS/N算出回路11は、テスト
トラック22を再生した場合の誤り率から誤差関数er
fにより最内周におけるS/N比を算出する。前述のよ
うに、テストトラック22を再生した場合が最悪の再生
特性のため、最悪のS/N比を算出することになる。
【0019】S/N算出回路11は、例えば図5のよう
に構成される。図5のS/N算出回路11において、誤
り率算出回路51は、設定されているテストトラック2
2を再生した場合の総再生バイト数と、カウンタ10か
ら出力されるバイト誤りの総数からバイト誤り率(以下
BER)を算出する。誤りの検出,訂正をバイト単位で
なく、ワード,ブロック単位で行う場合には、ワード誤
り率,ブロック誤り率となるが、ランダム誤りとしてワ
ード長,ブロック長からBERを推測することができ
る。誤り率算出回路51により算出されたBERから誤
差関数演算回路52でS/Nを算出する。1バイト8ビ
ットのNRZ変調を用いて、バースト誤りが無くランダ
ム誤りのみが発生していると仮定すると、bERはbE
R=BER/8とすることができる。ここで、再生され
た特定データが”1”,”0”の出現確率の等しいラン
ダムデータだと仮定するとbERは(数1)で表される
ため、上記(数1)を変形することによりBERから誤
差関数によりS/Nを下記(数3)により求めることが
できる。
【0020】
【数3】Srms/Nrms=erf~1(BER/4−1)
………(数3) ここで、erf~1は誤差関数erfの逆関数である。実
際に演算回路を構成し、誤差関数の逆関数によりS/N
を求めることは、回路規模、演算処理速度の問題から困
難であるため、誤差関数erfは、関数表により求める
ことができるので演算テーブルを予め作成して処理を行
っても差し支えない。
【0021】S/N算出回路11で求められた最内周に
おけるS/Nと再生を行うトラック位置により、レーザ
出力制御回路12はデータ再生時のレーザ出力を制御す
る。レーザ出力制御回路12は例えば図6のように構成
される。図6において61はS/N算出回路11で求め
られたS/Nを保持するためのレジスタ、62は再生対
象トラックにおけるS/N増加分を算出するゲイン算出
回路、63は乗算器、64は目標とするBERを達成す
るために必要なS/Nとの比を求める除算器、65は目
標とするBERを達成するために必要なS/Nデータを
保持するためのレジスタ、66は目標とするBERを達
成するために不足しているS/Nを補償するために必要
なレーザ出力を算出するレーザ出力算出回路、67はS
/Nを補償する必要のない通常のレーザ出力の場合のレ
ーザ出力制御信号を保持するためのレジスタ、68はレ
ーザ出力制御信号を選択するためのマルチプレクサ、6
9はレーザ出力制御信号をアナログ信号に変換するため
のD/A変換器である。
【0022】データ再生を行う場合、ドライブマイコン
13から、ゲイン算出回路62へデータ再生を行うトラ
ックからの信号が入力される。再生するトラックが最内
周でない場合、内周から外周へ向かうにつれ分解能が向
上するため、図7に示すように最内周を基準にしてS/
N向上の割合を0とすると外周に向かうにつれてS/N
が向上することになる。このS/Nが向上する割合は、
例えばアイ・イー・イー・イー,トランザクション オ
ン コンシューマー エレクトロニクス,1976年8
月 258〜268頁(IEEE Transaction on consumer
electronicsAUG 1976, pp258〜268)に論じられた下記
(数4),(数5)で表される周波数特性式e(f)の
ディスク半径値を変化させることによって最内周のディ
スク半径を基準として(数6)のように求めることがで
きる。
【0023】
【数4】e(f)=[(2cos~1(f/fco)−sin(2cos~1(f/f
co)))/π]2 ………(数4)
【0024】
【数5】fco=(2NA×2πr×F)/λ
………(数5)
【0025】
【数6】S/Nの向上する割合=(e(f)r=
トラック)/(e(f)r=最内周)…(数6) 但し、(数4)においてfは記録周波数であり、(数
5)においてNAはレンズ開口率、rはディスク半径、
Fはディスク回転周波数、λはレーザ波長である。ゲイ
ン算出回路62は、上記(数6)を用いて最内周を基準
として再生トラックに対するS/Nの向上する割合を算
出する。レジスタ51に保持された最内周におけるS/
Nと、ゲイン算出回路62が算出した向上したS/N
を、乗算器63で乗算することにより再生を行うトラッ
クにおけるS/Nを求める。レジスタ65に保持されて
いる目標とするBERを満足するS/Nと、再生を行う
トラックにおけるS/Nとの比を除算器64により求め
る。
【0026】除算器64の商が1以下の場合、つまり再
生トラックにおけるS/Nが目標とするBERを満足す
るS/N以上のときに除算器64はフラグをたてる。除
算器64の商が1以上の場合、目標とするBERを満足
する為に不足しているS/Nを補償するために再生レー
ザ出力を上昇させる。再生信号のS/Nが光検出器のシ
ョット雑音により決定されると考えると、S/Nは反射
光量または透過光量の1/2乗に比例する。光磁気ディ
スクの場合下記の関係式がある。
【0027】
【数7】
【0028】但し、Iは反射光量、θはカー回転角であ
る。このためレーザ出力を上げれば反射光量は増加し、
再生信号振幅が増大するためS/Nが改善される。しか
し、実際にはレーザ雑音,ディスク雑音等も増加するた
め、(数7)に示すように反射光量の増加分だけS/N
は改善されない。そのために、光ディスク装置に用いた
レーザ発振器、光検出器等の特性により通常のレーザ出
力RPと制御して上昇させたレーザ出力RP’との比率
RP’/RPに対するS/Nの改善される割合の特性を
あらかじめ図8のように求めておく。図8はRP’/R
P=1つまり制御したレーザ出力が通常のレーザ出力と
同じ場合を0dBとしてS/Nの改善される割合をdB
で表している。レーザ出力算出回路66では、目標とす
る誤り率を達成するために不足しているS/Nを改善す
るために必要な再生レーザ出力を図8に示すようにあら
かじめ求めた特性を用いて算出する。しかし、S/Nを
補償するために再生レーザ出力を増加させると、記録媒
体の熱による劣化を速める事になるために、データ再生
を行う時だけ再生レーザ出力を増加させ、シーク,ポー
ズ時には通常のレーザ出力となるように制御する。ま
た、再生レーザ出力の最大値は、レーザ発振器3の出力
変動に対しても記録データを破壊することのない値に設
定する必要がある。
【0029】レーザ出力算出回路66により算出された
レーザ出力制御信号は、データ再生時に、再生するトラ
ックにおけるS/Nが目標とする誤り率を満足するS/
Nに達しない場合だけ、マルチプレクサ68によって選
択される。それ以外のシークやポーズ時、及び十分なS
/Nがある場合には、除算器64のフラグ,ドライブマ
イコン13からのread信号によりマルチプレクサ6
8により通常時のレーザ出力制御信号が記録されている
レジスタ67の制御信号が選択される。選択されたレー
ザ出力制御信号をD/A変換器69によってアナログ信
号に変換し、レーザ発振器3に入力することにより再生
用レーザ出力を制御する。
【0030】情報再生時に、通常時のレーザ出力制御信
号が選択されない場合、ドライブマイコン13は使用者
に対し、レンズの汚れ、記録媒体の経年変化等によりS
/Nが劣化している恐れがある旨を警報する。警報の方
法には、光ディスク装置に警報灯などを設置して其れを
点灯する方法、インタフェイス14を介してホストコン
ピュータに対しメッセージを送る方法などが用いられ
る。
【0031】本発明を実施した光ディスク装置におい
て、S/Nの劣化した記録媒体から情報を再生させる場
合の動作について説明する。目標とする誤り率を達成す
るのに必要なS/Nの値をsとする。起動時または記録
媒体交換時に、テストトラックの再生誤りから求めた最
内周のS/Nを基準として、再生レーザ出力を制御しな
い場合に分解能の向上によりS/Nがs以上となるトラ
ックをXとすると、情報再生を行うトラックがXより内
周側の場合にはS/Nの劣化により目標とする誤り率を
達成することが出来ない。そのために情報再生を行うト
ラックがXより内周側の場合には、再生トラックの位置
に応じて再生レーザ出力が増大するように制御して、図
9に示すように劣化したS/Nを補償し、全トラックに
おいてS/Nの値がs以上となるようにする。また、そ
の時の再生レーザ出力は図10に示すように再生トラッ
クにおける不足分のS/Nを補償するように制御され
る。そのため、再生レーザ出力を必要以上に上げること
がなく、単にレーザ出力を上げる場合に比べ記録媒体,
レーザ発振器に対する負担を軽減することができる。情
報再生を行うトラックがXよりも外周側の場合、シー
ク,ポーズ時と同じ通常のレーザ出力nで一定となる。
また、実施例では情報再生時に再生レーザ出力がn以上
に制御された場合には、使用者に対しS/Nの劣化によ
り再生条件が悪化していることを知らせるが、記録媒体
のバラツキ等によるS/Nの変動を考慮して再生レーザ
出力n’(n’>n)以上の場合に使用者に対しS/N
の劣化を知らせるようにしても良い。
【0032】以上のように再生レーザ出力を制御し、再
生信号振幅を増大させることにより、波形等化による雑
音の増加、低減の信号振幅の低下、レンズの汚れ、記録
媒体の経年変化等によるS/Nの劣化を補償することが
でき、信頼性の高い情報再生を行うことが出来る。ま
た、再生レーザ出力を制御した場合、S/Nの劣化によ
り再生条件が悪化していることを使用者に知らせるため
に、使用者は記録情報の再生が行えなくなることを未然
に防ぐことが出来る。
【0033】上記実施例で、S/N算出回路11、レー
ザ出力制御回路13のゲイン算出回路62、レーザ出力
算出回路66で演算処理を行っているが、演算処理を纏
めてマイクロコンピュータで処理をしても構わない。ま
た、演算処理速度の高速化、回路規模の小型化のため
に、ROMに演算結果をテーブルとして予め作成してお
き、テストトラック22の再生誤り個数、再生トラック
の入力によりROMテーブルを参照してレーザ出力制御
信号を求める構成にしても構わない。
【0034】また、上記実施例でテストトラックの再生
誤りを誤り訂正回路から検出しているが、記録される特
定データは既知のため波形整形器からの再生データ出力
を比較器で比較して直接再生ビット誤りを検出するよう
な構成にしても良い。
【0035】また、上記実施例ではCAV方式の光ディ
スク装置について説明をおこなったが、MCAV(Modi
fied CAV)方式を採用した光ディスク装置でも、幾つか
に分割された各ゾーン内における情報再生にも本発明は
有効であり、CAV方式同様にMCAV方式にも採用す
ることができる。MCAV方式の光ディスク装置に本発
明を適用する場合、幾つかに分割された各ゾーン内の最
内周にテストトラックをそれぞれ設けても良いが、各ゾ
ーン内の最内周の記録再生特性が同条件と見做せる場合
にはCAV方式と同様にテストトラックを情報記録領域
の最内周トラックだけとしても良い。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、情
報の再生を行う際の波形等化による雑音の増加、低減の
信号振幅の低下、レンズの汚れ、記録媒体の経年変化な
ど様々な条件によりS/Nが劣化し再生誤りが増加した
場合でも、起動時または記録媒体交換時に算出した最内
周にあるテストトラックのS/Nを基準にして情報再生
すべきトラックに対し、そのトラックを検出することな
く、再生レーザ出力を該トラックに応じた適当な出力レ
ベルまで上昇するように制御することができる。再生レ
ーザ出力を適宜制御することにより、再生信号振幅を増
大させ、劣化したS/Nを保証することができ、再生誤
りの増加を抑制して信頼性の高い情報再生を行うことが
可能となる。また、レンズの汚れ、記録媒体の経年変化
により再生信号振幅が低下した可能性があることを使用
者に警報することにより、記録媒体に記録された情報の
再生が不可能になることを未然に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例の回路のブロック図である。
【図2】光ディスク記録媒体のフォーマット図である。
【図3】図3(a)は再生信号が符号間干渉によりアイ
パターンの開口率が低くなっていることを示す図、図3
(b)は再生信号に等化処理を行って符号判別点におけ
る符号間干渉が抑制された状態を示す図である。
【図4】雑音がガウス分布に従うとしたときのS/Nと
ビット誤り率bERの関係を示す図である。
【図5】S/N算出回路の一例を示すブロック図であ
る。
【図6】レーザ出力制御回路の一例を示すブロック図で
ある。
【図7】再生するトラックの位置が内周から外周に向か
うにつれてS/Nが向上することを示す図である。
【図8】再生用レーザ出力の増大に伴いS/Nが改善さ
れる様子を示す図である。
【図9】本発明実施例における再生トラックの位置とS
/Nの関係を示す図である。
【図10】本発明実施例における再生トラックの位置と
再生用レーザ出力の関係を示す図である。
【符号の説明】
1…記録媒体、2…モータ、3…レーザ光発振器、4…
ビームスプリッタ、5…対物レンズ、6…光検出器、7
…等化器、8…波形整形器、9…誤り訂正回路、10…
カウンタ、11…S/N算出回路、12…レーザ出力制
御回路、13…ドライブマイコン、14…インタフェイ
ス。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】装置を起動させた時、又は光ディスク交換
    時に、光ディスクに予め記録した特定データを所定回数
    再生させ、再生誤りの個数を計測する誤り計数手段と、
    前記誤り計数手段に計測された誤り個数からS/Nを計
    算するS/N算出手段と、前記S/N算出手段より得ら
    れたS/Nに基いて情報再生を行う光ディスクのトラッ
    クでのS/Nを計算し其の値が再生情報の誤り率を所望
    値以下にするのに必要なS/Nに達していない場合には
    其の程度に応じて再生用レーザの出力を上昇させるレー
    ザ出力制御手段とを備えたことを特徴とする光ディスク
    装置。
  2. 【請求項2】光ディスクに記録した情報を再生する時に
    だけ、再生用レーザの出力制御を行い、シーク,ポーズ
    時には再生用レーザの出力を所定値に固定したままとす
    ることを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  3. 【請求項3】再生用レーザの出力が上昇するように制御
    する場合には、同時に、使用者に対して情報再生条件が
    劣化していることを警報するようにしたことを特徴とす
    る請求項1記載の光ディスク装置。
  4. 【請求項4】記録した情報の再生を光により行う光ディ
    スクであって、情報記録領域の最内周1トラックをテス
    トトラックとし、ここに情報再生を行うトラックでのS
    /N算出の基礎となる特定データを記録したことを特徴
    とする光ディスク。
  5. 【請求項5】光ディスクのテストトラックに記録する特
    定データを、光ディスク装置が情報の記録に採用した符
    号変調法で符号間干渉により再生誤りが発生する頻度が
    最も高いデータパターンを繰り返したものとしたことを
    特徴とする請求項4記載の光ディスク。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7369625B2 (en) 2001-04-11 2008-05-06 Samsung Electronics Co., Ltd. Apparatus and method for slicing RF signal and compensating for the slice level of RF signal in disk drive
JP2008293577A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Nec Corp 信号品質測定装置及び情報再生装置
JP2009529207A (ja) * 2006-03-07 2009-08-13 マーベル ワールド トレード リミテッド 光記録チャネル用の改善された書込みスプライス

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