JPH0628769B2 - 熱交換器材料及び熱交換器製造法 - Google Patents

熱交換器材料及び熱交換器製造法

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JPH0628769B2
JPH0628769B2 JP6178185A JP6178185A JPH0628769B2 JP H0628769 B2 JPH0628769 B2 JP H0628769B2 JP 6178185 A JP6178185 A JP 6178185A JP 6178185 A JP6178185 A JP 6178185A JP H0628769 B2 JPH0628769 B2 JP H0628769B2
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哲治 岩間
堅 勝又
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば自動車等の熱交換器あるいは家電用冷
熱機器に使用される熱交換器材料及び熱交換器製造法に
関するものである。
〔従来技術とその問題点〕
アルミニウム又はアルミニウム合金(以下単にアルミニ
ウム)製の熱交換器は、例えばアルミニウム材表面に無
機質、有機質又はこれら複合系の親水性(水濡れ性の良
い)皮膜を形成し、この親水性皮膜の形成されたアルミ
ニウム材をプレス加工して熱交換器用フィンを形成し、
そしてその後プレス加工工程で表面に付着したプレス油
を中性若しくは弱アルカリ性洗剤水溶液又は非水系溶剤
(例えばパークロルエチレン、トリクロルエチレン、ト
リクロルエタン)で脱脂し、そしてこれを組み立てるこ
とによって作られている。
ところで、熱交換器の熱交換効率の向上及び小型化の為
に、フィンピッチは縮少する傾向にあり、このような場
合エバポレーターにおいては大気中の水分のフィンへの
凝縮によって通風抵抗の増大、騒音の発生、凝縮水の室
内への吹き出しが生じ、又、冬期においては室外におけ
る除霜エネルギーの増大の問題が大きく起きてくること
より、フィン表面の水濡れ性を良くしておくことが極め
て重要である。
本発明者は、上記のような点を満足する技術手段を開発
し、先に提案(特開昭58−106396号)したのであるが、
この技術手段にあっても多少の問題点が残されていた。
すなわち、特開昭58−106396号公報提案のプレコートフ
ィン材をプレス成形加工後トリクロルエチレン等の有機
溶剤で洗浄し、組み立ててエバポレーターとした所、脱
脂条件、表面酸化皮膜の形態及び性状によっては良好な
親水性の得られにくいことがわかってきた。
〔発明の開示〕
本発明者は、前記問題点の研究を行なった結果、この問
題点発生の原因は、アルミニウム材表面の無機系皮膜の
多孔性によって洗浄時に微細孔中に侵入かつ吸着したプ
レス油の除去が不充分となり、この為無機系皮膜自身の
良好なる親水性が阻害される為であることを究明し、そ
してさらに研究を続けた結果、アルミニウム材表面に水
濡れ性の良い無機系皮膜を形成し、該無機系皮膜表面に
無機リン酸化合物及び非イオン系界面活性剤を介在させ
ておくと、洗浄条件、皮膜の形態及び性状によらず皮膜
自身の親水性が阻害されず、前記問題点がほとんど解決
されることを見い出した。
尚、ここで水濡れ性良好な無機系皮膜とは、例えば陽極
酸化皮膜、ベーマイト系皮膜、ベーマイト処理又は陽極
酸化処理後ケイ酸塩処理した皮膜、若しくはシリカゾル
処理した皮膜、クロメート処理後ケイ酸塩処理した皮
膜、ケイ酸塩塗布皮膜、シリカゾル水溶液による皮膜、
あるいは特開昭58−106397号開示のような酸化剤を添加
した浴で生成した酸化皮膜等があり、これらの無機系皮
膜は、例えば陽極酸化皮膜の場合にあっては約100〜200
Åの孔径を、ベーマイト系皮膜の場合にあっては約500
〜1000Åの孔径を、ケイ酸塩処理した皮膜の場合にあっ
ては約3000〜10000Åの孔径を有しているといったよう
に微細孔を有する多孔性のものであり、そして無機系皮
膜の厚みは約2〜10mg/dm2のものであることが特に望ま
しいものである。
又、上記無機系皮膜表面に介在させられる無機リン酸化
合物は、例えば無機リン酸塩を含有する溶液で処理して
乾燥することによって形成される。
尚、上記処理は、例えばK、Na、Ca等のリン酸塩を脱イ
オン水、上水、工業用水等の水に溶かし、このリン酸塩
水溶液を用いて浸漬手段、塗布手段あるいはシャワー手
段等によって行なえば良い。
尚、ここで無機リン酸塩としては、例えば次亜リン酸
塩、オルト亜リン酸塩、ピロ亜リン酸塩、メタ亜リン酸
塩、次リン酸塩、オルトリン酸塩、メタリン酸塩、モノ
ペルオキシリン酸塩、ペルオキシ2リン酸塩、トリポリ
リン酸塩、テトラポリリン酸塩、ピロリン酸塩等1種又
は2種以上の適宜なものが用いられる。
又、上記無機系皮膜表面に介在させられる非イオン系界
面活性剤は、上記無機リン酸塩含有溶液中に非イオン系
界面活性剤を添加しておくことによって、無機リン酸化
合物介在と同時に介在させられ得る。
ここで、特に非イオン系界面活性剤を無機リン酸塩含有
溶液中に添加しておいて無機系皮膜表面に無機リン酸化
合物のみでなく非イオン系界面活性剤をも介在させるよ
うにしたのは、混合液中の無機リン酸塩が多孔性の無機
系皮膜の微細孔部に付着しやすくする為であり、非イオ
ン系界面活性剤を添加しておくことによって混合液の界
面張力が低下し、無機リン酸塩が付着しやすくなるから
である。
尚、ここで非イオン系界面活性剤としては、例えばポリ
オキシエチレンアルキルアリルエーテル型(ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル型、ポリオキシエチレ
ンオクチルフェニルエーテル型等)、アルキルエーテル
型(ポリオキシエチレンラウリルエーテル型、ポリオキ
シエチレンオレイルエーテル型、ポリオキシエチレント
リデシルエーテル型等)、アルキルエステル型(ポリオ
キシエチレンオレエート型等)、アルキルアミン型(ポ
リオキシエチレンラウリルアミン型等)、ソルビタン誘
導体エステル型(ソルビタンラウレート型、ソルビタン
パルミテート型等)、ソルビタン誘導体複合型(ポリオ
キシエチレンソルビタンラウレート型)、ポリオキシエ
チレンソルビタンステアレート型等)等1種又は2種以
上のものが適宜用いられ得る。尚、これら非イオン系界
面活性剤としてはHLB価が10以上のものであることが望
ましい。
そして、この際無機リン酸塩及び非イオン系界面活性剤
含有溶液としては、各添加物が約50ppm〜溶解度限、望
ましくは約0.1〜20%、さらに望ましくは0.5〜2%の濃
度のものを用いて、温度約10℃〜沸騰温度、望ましくは
約20〜80℃で、時間約1秒〜10分、望ましくは約5〜20
秒で、pH約2〜12、望ましくは約4〜9、より一層望ま
しくは約6〜8で行なえば良い。尚pH調整は、リン酸塩
の塩基性度又は酸性度を考慮して、リン酸、NaOH、KO
H、Ca(OH)2等の塩基性化合物を添加して行なえば良い。
そして、例えば上記のような処理によって無機系皮膜層
表面に形成される無機リン酸化合物及び非イオン系界面
活性剤層は、この無機リン酸化合物による効果を大きく
発揮させる為にはある程度の厚みがあることが必要であ
り、この厚みはP付着量に換算して例えば約1mg/m2以
上、さらに望ましくは約5〜300mg/m2あることが望まし
い。
そして、上記のように水濡れ性の良い無機系皮膜及びこ
の無機系皮膜の表面に無機リン酸化合物及び非イオン系
界面活性剤層の形成されたアルミニウム材より熱交換器
を作るには、上記プレコート処理されたアルミニウム材
をドローレスプレス加工、ドロープレス加工、その他打
抜き又はフレアー等適宜な加工が行なわれて所定形状の
フィンに成形し、このプレス加工後に付着しているプレ
ス油を中性又は弱アルカリ洗剤水溶液若しくはトリクロ
ルエチレン等の有機溶剤で洗浄除去することによって作
られ得る。
そして、このようにして製造される熱交換器は、無機系
皮膜の表面に無機リン酸化合物層のある素材が用いられ
たものであることより、微細孔表面の極性が変性され、
プレス油が洗浄中に吸着しにくいものとなっていて、無
機系皮膜表面の水濡れ性があまり低下しておらず、従っ
て熱交換効率の良いものである。又、プレス油除去の為
の煩雑な工程を要しないことより、製造能率よく低コス
トで熱交換器を提供できるようになる。
〔実施例1〕 JIS1200-H26アルミニウム材(巾800mm、長さ8000m、厚
さ0.115mm)を次亜塩素酸ナトリウム水溶液(NaOCl濃度
200ppm、pH10.5)中に約85℃の温度下で浸漬し、次いで
pH11.4の1.5%の水ガラス溶液中に約60℃の温度下で浸
漬し、その後シャワー水洗工程を経て表面に約7mg/dm2
厚の水濡れ性良好な無機系の酸化皮膜を形成する。
次に、上記酸化皮膜の形成されたアルミニウム材表面
に、温度25〜30℃、濃度1000ppmのトリポリリン酸ナト
リウム及び濃度5000ppmのポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル(HLB価14)水溶液を塗布し、その後150
℃で10秒間熱風乾燥を行ない、P付着量として10mg/m2
厚の無機リン酸化合物及び非イオン系界面活性剤を付着
させる。
そして、上記無機リン酸化合物及び非イオン系界面活性
剤の付いたアルミニウム材にしごき加工を中心としたド
ローレスプレス加工を施してフィンを製造し、その後ト
リクロルエチレンで脱脂処理(85℃、1分間)を行な
い、そして熱交換器に組み立てる。
〔実施例2〕 実施例1における水濡れ性良好な無機系の酸化皮膜形成
工程と同様な工程を経て同様な酸化皮膜を形成した後、
温度50℃、濃度2000ppmのピロリン酸カリウム、3000ppm
のテトラポリリン酸カリウム及び2000ppmのポリオキシ
エチレンオレイルエーテル(HLB価13)を含有した水溶
液を塗布し、その後150℃で10秒間熱風乾燥を行ない、
P付着量として20mg/m2厚の無機リン酸化合物及び非イ
オン系界面活性剤を付着させる。
そして、上記無機リン酸化合物及び非イオン系界面活性
剤の付いたアルミニウム材にドローレスプレス加工を施
してフィンを製造し、その後トリクロルエチレンで脱脂
処理(50℃→30℃→70℃、各1分間浸漬)を行ない、そ
して熱交換器に組み立てる。
〔実施例3〕 実施例1と同様なアルミニウム材を弱アルカリエッチン
グした後水洗乾燥し、次いでケイ酸ソーダ水溶液(SiO2
/Na2O=5、SiO2濃度55g/)に60℃で1分間浸漬塗布
後、200℃で60秒間乾燥し、表面に約8mg/dm2厚の水濡
れ性良好な無機系の酸化皮膜を形成する。
次に、上記酸化皮膜の形成されたアルミニウム材表面
に、次亜リン酸ナトリウム、オルトリン酸ナトリウム、
テトラポリリン酸ナトリウムを各々2000ppm及びポリオ
キシエチレンオレエート(HLB価11)を10000ppm含有し
た水溶液を塗布し、その後120℃で20秒間熱風乾燥を行
ない、P付着量として50mg/m2厚の無機リン酸化合物及
び非イオン系界面活性剤を付着させる。
そして、上記無機リン酸化合物及び非イオン系界面活性
剤の付いたアルミニウム材にドローレスプレス加工を施
してフィンを製造し、その後トリクロルエチレンで脱脂
処理(60℃→30℃→80℃、各1分間浸漬)を行ない、そ
して熱交換器に組み立てる。
〔実施例4〕 実施例1と同様なアルミニウム材を弱アルカリエッチン
グした後水洗乾燥し、次いでトリエタノールアミン0.5
%を含む水溶液中に90℃で60秒間浸漬してベーマイト処
理を行ない、表面に約4mg/dm2厚の水濡れ性良好な無機
系の酸化皮膜を形成する。
次に、上記酸化皮膜の形成されたアルミニウム材表面
に、次リン酸ナトリウム、ピロ亜リン酸カルシウム、モ
ノペルオキシリン酸カリウム、ペルオキシ2リン酸ナト
リウム、オルトリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウ
ムを各々3000ppm及びポリオキシエチレンソルビタンラ
ウレート(HLB価15.4)を5000ppm含有した水溶液を塗布
した後、80℃で20秒間の熱風乾燥を行ない、P付着量と
して80mg/m2厚の無機リン酸化合物及び非イオン系界面
活性剤を付着させる。
そして、上記無機リン酸化合物及び非イオン系界面活性
剤の付いたアルミニウム材にドローレスプレス加工を施
してフィンを製造し、その後トリクロルエチレンで脱脂
処理((40℃→30℃→ベーパー、各1分間)を行ない、
そして熱交換器に組み立てる。
〔実施例5〕 JIS1050−H22アルミニウム材(巾1100mm,長さ5000m、
厚さ0.120mm)にクロメート2%水溶液(日本ペイント
(株)製アロジン#1200)を35℃で20秒間スプレー処理
し、次いで2%シリカゾル水溶液中に35℃で2分間浸漬
し、表面に約5mg/dm2厚の水濡れ性良好な無機系皮膜を
形成する。
次に、上記皮膜の形成されたアルミニウム材表面に、ピ
ロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウムを各々
25000ppm及びポリオキシエチレンオクチルフェニルエー
テル((HLB価16.2)を8000ppm含有した水溶液を塗布し
た後、250℃で10秒間の熱風乾燥を行ない、P付着量と
して150mg/m2厚の無機リン酸化合物及び非イオン系界面
活性剤を付着させる。
そして、上記無機リン酸化合物及び非イオン系界面活性
剤の付いたアルミニウム材にドロープレス加工を施して
フィンを製造し、その後トリクロルエタンで脱脂処理
(50℃→30℃→70℃、各1分間浸漬)を行ない、そして
熱交換器に組み立てる。
〔比較例1〜5〕 実施例1〜5において、無機リン酸塩及び非イオン系界
面活性剤含有溶液による処理を省略し、同様にして熱交
換器を得る。
〔比較例6〕 実施例1において、酸化皮膜形成工程を省略して同様に
行ない、熱交換器を得る。
〔比較例7〕 実施例1において、無機リン酸塩溶液の代りに有機系の
リン酸エステル(トリドデシルホスフェイト)5%溶液
を用いて同様に行ない、熱交換器を得る。
〔特性〕
上記のようにして得た熱交換器のフィンについて、その
水濡れ性(親水性接触角)を調べると表に示す通りであ
る。
この表からわかるように、本実施例のものは水濡れ性の
良好なものであり。特にプレス加工後に行なう脱脂処理
が行なわれても水濡れ性は良好であり、かつ脱脂処理後
に行なう流水洗浄500時間後の親水性接触角の値からも
わかるように水濡れ性の耐久性も良いものであるのに対
し、無機リン酸塩溶液による処理を省略した比較例1〜
5、酸化皮膜形成工程を省略した比較例6及びリン酸塩
処理であってもこのリン酸塩が有機系のものである比較
例7のものではプレス加工後に行なう脱脂処理によって
水濡れ性は悪くなり、又、この水濡れ性の耐久性も悪い
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−145334(JP,A) 特公 昭45−12965(JP,B1) 金属表面技術協会編「金属表面技術便 覧」(昭和52−12−25)日刊工業新聞社発 行 P.733〜735

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム又はアルミニウム合金材表面
    に水濡れ性の良い無機系皮膜を形成し、該無機系皮膜の
    表面に無機系リン酸化合物及び非イオン系界面活性剤を
    介在させたことを特徴とする熱交換器材料。
  2. 【請求項2】アルミニウム又はアルミニウム合金材表面
    に水濡れ性の良い無機系皮膜を形成した後、該無機系皮
    膜を無機系リン酸塩及び非イオン系界面活性剤含有溶液
    で処理乾燥することにより無機系皮膜の表面に無機系リ
    ン酸化合物及び非イオン系界面活性剤を介在せしめ、そ
    の後所定の成形加工を施し、この成形加工されたものを
    組み立てることを特徴とする熱交換器製造法。
JP6178185A 1985-03-28 1985-03-28 熱交換器材料及び熱交換器製造法 Expired - Lifetime JPH0628769B2 (ja)

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JPS6447879A (en) * 1987-08-17 1989-02-22 Mitsubishi Aluminium Manufacture of heat-exchanger medium material
JP6826114B2 (ja) * 2015-11-04 2021-02-03 イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド 腐食防止剤及び水質調整剤

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金属表面技術協会編「金属表面技術便覧」(昭和52−12−25)日刊工業新聞社発行P.733〜735

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