JPH06288035A - 外型枠を兼用する中空薄肉プレキャスト部材及びその製造方法 - Google Patents

外型枠を兼用する中空薄肉プレキャスト部材及びその製造方法

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JPH06288035A
JPH06288035A JP9725693A JP9725693A JPH06288035A JP H06288035 A JPH06288035 A JP H06288035A JP 9725693 A JP9725693 A JP 9725693A JP 9725693 A JP9725693 A JP 9725693A JP H06288035 A JPH06288035 A JP H06288035A
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ribs
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JP9725693A
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Kenichi Iso
健一 礒
Nobufusa Yanagisawa
延房 柳沢
Takanori Kanehira
孝徳 兼平
Koichi Kamakura
幸一 鎌倉
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JDC Corp
Original Assignee
JDC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 型枠を兼用する中空薄肉プレキャスト部材
で、現場での鉄筋工事の軽減化し、後打ちコンクリート
との一体性の強化を図る。 【構成】 柱、梁等の主鉄筋9、10等による骨組部材
を内部に配置可能な中空部2を形成し、中空部2の内面
における全面には、骨組部材の軸方向と直角配置で複数
個のリブ3‥‥‥を、軸方向に所定の間隔lをおいて凸
設する。リブ3を凸設することで形成された各厚肉部6
‥‥‥内にループ状の帯筋8を各々配置する。中空部2
の内面における全面には、リブ3を凸設することで、各
リブ3、3間に、軸方向と直角配置に凹条溝5‥‥‥を
形成し、高層建築物のように、高度の構造性能が要求さ
れる場合には、各凹条溝5‥‥‥内に、補強鉄筋12を
嵌装配筋する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄筋コンクリート造
り、または鉄骨鉄筋コンクリート造りの建物を構築する
際に用いて好適な外型枠兼用の中空薄肉プレキャスト部
材と、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄筋コンクリート構造の柱及び梁
については、図14及び図15に示した通り、現場で組
み立てられた鉄筋a、b、そしてc、dの外側に、ベニ
ヤ型枠e、桟木f、クランプg、そして太引h及びセパ
レーターiを用いて型枠jを形成し、該型枠j内にコン
クリートkを打設して構築するようにしている。
【0003】しかし、上記した型枠による在来工法によ
れば、多くの部材を必要とする上、当該型枠の組立及び
分解に多くの労力と時間がかかることから、建築産業の
合理化、省力化を主目的とし、また、べニヤ型枠の主材
料であるラワン材等の資源保護の立場から、鉄筋コンク
リート及び鉄骨鉄筋コンクリート建築物の建設におい
て、ベニヤ型枠による在来工法にかわる工法として、既
に、型枠を兼用する中空薄肉プレキャスト部材なるもの
が開発されている。
【0004】既知の如く、上記の型枠を兼用する中空薄
肉プレキャスト部材(以下、これを単にプレキャスト部
材と称す)にあっては、後打ちコンクリートとの一体性
(接合強度)を確保するために、中空部の内面側にコン
クリートにおける骨材の最大径以上の凹凸を形成するよ
うにしているが、そのための従来技術としては、横断面
が四角形、円形、台形状等のコッタを、内型枠の表面に
あって、数百箇所に溶着し、このことによって、多数の
凹凸を形成する手段がとられている。しかし、多数のコ
ッタを円型枠内に溶接する場合等にあっては、多くの作
業に、可成りの労力と時間とを必要とし、このため、費
用の点で、高価なものとなる欠陥がある。
【0005】また、従来のプレキャスト部材では、高層
建築物のように、高度な構造性能が要求される場合にお
いては、中空部内に主鉄筋、帯筋を高密度に配筋するこ
とになるが、かかる高密度配筋によるときは、後打ちコ
ンクリートの流動性が妨げられてしまう問題点がある。
【0006】さらに、従来のプレキャスト部材の製造に
おける、中空部分の成形手段としては、次のような方法
が知られている。 (1)遠心成形方法 (2)空気膜の膨張による方法 (3)断面が四角形、円形、台形状等のコッタを数百箇
所に接着した内型枠を用いる方法。 しかし、上記(1)及び(2)の方法では、プレキャス
ト部材の形状、特に当該部材の外形寸法や中空部の形状
にあわせて治具をそろえる必要があり、また、製造のた
めの大規模な設備投資が必要となるばかりか、部材の大
きさ、形状に対する汎用性に欠けるため、プレキャスト
部材の製造は、特定の工場に限定され、建設現場におけ
る一部のヤードを利用した製造方法への応用が困難であ
る上、現場搬入のための輸送コスト及び製造コストの上
昇にもつながる欠陥がある。
【0007】また、建築物によっては、プレキャスト部
材の断面寸法が画一化され、同一寸法のものが要求され
る場合と、特に、高さ方向に対しては、地震力のような
設計外力の状況に応じて、必要寸法が軽減される場合と
があり、この必要寸法が軽減される場合において、同一
寸法のプレキャスト部材を使用すると、上階にいくにつ
れ、過剰断面となる可能性が高く、それに応じて、建築
物全体の重量も大きくなり、さらに、外力の増加につな
がる。従って、当該各製造方法ともに、設計外力に応じ
て設計された断面寸法のプレキャスト部材に対応できな
い問題がある。
【0008】さらに、中空部分の内面に、コンクリート
骨材の最大径よりも大きな凹凸を形成することができ
ず、このため、プレキャスト部材と後打ちコンクリート
との応力の伝達が不十分となり、当該プレキャスト部材
の中空部にあって、軸方向へ配筋した主鉄筋に沿ったコ
ンクリートの付着破壊を引き起こす原因ともなり、一体
性に問題がある。
【0009】また、上記した(3)の方法によれば、コ
ンクリート骨材の最大径以上の凹凸を形成することがで
きる反面、コッタを内型枠の表面にあって、数百箇所に
接着するには、前記の如く多くの作業が必要となり、時
間もかかることから、製造コスト上の問題が残されるこ
ととなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の有するこのような問題点に鑑み、請求項1の型枠を
兼用する中空薄肉プレキャスト部材にあっては、帯筋を
埋設したことにより、現場での鉄筋工事を大幅に軽減で
きるようにすると共に、中空部の内面にあって、軸方向
と直角方向に多数のリブを突設したことにより、後打ち
コンクリートとの充分な一体性を確保できるようにする
のが、その目的である。
【0011】また請求項2では、上記の請求項1におけ
る各リブ間に設けた凹条溝内に、現場において補助的な
補強鉄筋を追加配筋可能として、建築物における構造性
能の要求に対応できるようにしている。
【0012】次に、請求項3にあっては、請求項1の如
くリブに帯筋を埋設するだけでなく、リブ間の凹条溝に
補強部材を嵌装配筋することによって、さらに高密度化
の要請に対応できるようにしようとしている。
【0013】さらに、請求項4に係る製造方法にあって
は、規格品のデッキプレートを内型枠に用いるようにす
ることで、帯筋を埋設し、かつ中空部の内面にリブ及び
凹条溝を有する中空薄肉プレキャスト部材の形状、寸法
に対する汎用性があり、かつ当該プレキャスト部材をよ
り安価に製造できるようにするのが、その目的である。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、請求項1にあっては柱、梁等の鉄筋あるい
は鉄骨鉄筋等による骨組部材を内蔵する中空部が形成さ
れ、その中空部の内面には、前記骨組部材の軸方向と直
角配置に複数個のリブを、軸方向へ所定の間隔をおいて
凸設し、前記リブを凸設したことによる各厚肉部分には
帯筋を各々配筋したことを特徴とする外型枠を兼用する
中空薄肉プレキャスト部材を提供しようとするものであ
る。
【0015】また、請求項2では、請求項1にあって、
中空部の内面における各リブ間に、補強鉄筋が配筋可能
である複数個の凹条溝を、骨組部材の軸方向と直角配置
にて凹設したことを、その内容としている。
【0016】そして、請求項3では、柱、梁等の鉄筋あ
るいは鉄骨鉄筋等による骨組部材を内蔵する中空部が形
成され、その中空部の内面には、前記骨組部材の軸方向
と直角配置に複数個のリブを、軸方向へ所定の間隔をお
いて凸設し、前記リブを凸設したことによる各厚肉部分
には帯筋を各々配筋すると共に、上記各リブ間に凹設さ
れた複数個の凹条溝には、補強鉄筋を嵌装配筋したこと
を特徴とする外型枠を兼用する中空薄肉プレキャスト部
材を提供するものである。
【0017】さらに、請求項4にあっては、枠組みした
外型枠の内部に、凹凸面を形成したデッキプレートを補
強材に結合して組み立てた内型枠を固定すると共に、前
記外型枠と内型枠との間に形成される空間部内に、所要
複数本の帯筋を、軸方向へ一定の間隔をおいて固定した
のち、前記空間部内にコンクリートを打設して、中空部
の内面に、軸方向と直角配置の複数のリブおよび凹条溝
に、当該コンクリートを当接埋装したことを特徴とする
外型枠を兼用する中空薄肉プレキャスト部材の製造方法
を提供しようとしている。
【0018】
【作用】鉄筋コンクリート造りの柱を構築する場合は、
予め基礎上面にあって、柱構築位置に鉛直に配筋した所
要数の主鉄筋の上部から、揚重機によって吊り上げた当
該中空薄肉プレキャスト部材を降下させて建て込み、そ
の中空部内に上記主鉄筋を配置する。この時、複数の主
鉄筋を、正面略円錐形状となるように、上端部を結束さ
せておくと、当該主鉄筋が邪魔にならず、中空薄肉プレ
キャスト部材の建て込みを容易に行うことができる。
【0019】このようにして、柱用の中空薄肉プレキャ
スト部材の建て込みを終了したならば、揚重機により梁
用の中空薄肉プレキャスト部材を水平状態で吊り上げ、
ゆっくり下降して建て込みの終了した柱用である中空薄
肉プレキャスト部材の上端に、長さ方向における両端部
を載せ、建て込みを行うものである。
【0020】柱用及び梁用両中空薄肉プレキャスト部材
の建て込み終了後、両中空薄肉プレキャスト部材の中空
部に主鉄筋の配筋作業を行ない、次いで、プレキャスト
床板等の敷込み作業を行なった後、柱用と梁用主鉄筋の
継手作業を行なう。また、柱用の中空薄肉プレキャスト
部材は、建て込み時に、施工の安全性確保から、基礎や
床に締結したアンカーと、四方から斜め方向にサポート
により支持する。
【0021】さらに、高層建築物のように、高度の構造
性能が要求される場合は、柱用、梁用の各中空薄肉プレ
キャスト部材の中空部内面に凹設した各凹条溝内に、補
助的に補強鉄筋を所要数、現場において配筋した後、上
記のように建て込みを行なう。次いで、柱用、梁用各中
空薄肉プレキャスト部材の中空部にコンクリートを打設
することで、鉄筋コンクリート造りの柱及び梁が構築さ
れる。このように構築される柱及び梁は、中空薄肉プレ
キャスト部材の中空部内面にあって、コンクリート骨材
の最大径以上に大きく設けられているリブ及び凹条溝に
より、当該中空薄肉プレキャスト部材と後打ちコンクリ
ートとの充分な一体性が確保されることとなる。
【0022】さらに、中空薄肉プレキャスト部材内部に
帯筋が埋設されているため、現場での鉄筋工事は大幅に
軽減され、また、中空部内には主鉄筋だけが配筋されて
いるだけであり、設計外力に必要な構造特性に応じて補
強鉄筋を配筋しても、当該補強鉄筋は凹条溝内部である
ため、高密度配筋によってもコンクリートの流動性を妨
げることはなく、コンクリートの打設作業性が向上す
る。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。先ず、請求項1に係る型枠を兼用する中空
薄肉プレキャスト部材について詳述する。図1は柱用の
中空薄肉プレキャスト部材を示しており、この中空薄肉
プレキャスト部材1は、コンクリート7により同図
(B)の如く横断面略口の字状で一体に形成され、その
軸方向(長さ方向)に貫通されている中空部2の内面に
あって、その全面には凹凸面が形成されているデッキプ
レート(図示せず)を内型枠に用いて、当該中空薄肉プ
レキャスト部材1を成形することにより、多数個のリブ
3‥‥‥が凸設されている。
【0024】上記リブ3‥‥‥は、当該中空薄肉プレキ
ャスト部材1と、その中空部2内に打設される後打ちコ
ンクリート4との充分な一体性を確保できるよう、コン
クリート骨材(図示せず)の最大径よりも、横幅A及び
高さBを充分に大きく設定して、軸方向と直角方向に、
かつ軸方向へ所定の間隔Lをおいて形成され、このこと
によって、中空部2の内面における全面には、多数個の
凹条溝5‥‥‥が、軸方向と直角方向に、かつ軸方向へ
所定の間隔lをおいて形成されている。
【0025】さらに、上記中空薄肉プレキャスト部材1
にあって、その中空部2の内面に、上記したリブ3‥‥
‥を突設することによって形成される多数個の厚肉部6
内には、ループ状の帯筋8を埋設させてあり、このこと
によって、鉄筋コンクリート造りの柱を構築するに際し
ては、柱用の主鉄筋9‥‥‥のみを中空部2内に配筋す
れば足りることとなる。
【0026】図2は、梁用の中空薄肉プレキャスト部材
1aを示し、(A)はその横断面図、(B)は(A)に
おけるB−B′線矢視断面図であるが、この場合には、
図示しない外型枠と内型枠との間にコンクリート7を打
設することで、横断面略凹字形状に形成してあり、これ
によって、中空部2の上位に開口部2aが形成される。
【0027】さらに、中空部2の内面における全面に
は、凹凸面が形成されているデッキプレート(図示せ
ず)を内型枠に用いることによって、軸方向と直角方向
に、かつ軸方向へ所定の間隔Lをおいて多数個のリブ3
‥‥‥が凸設されており、このことによって、各リブ
3、3間には軸方向と直角方向に、かつ軸方向へ所定の
間隔lをおいて多数個の凹条溝5‥‥‥が形成されてい
る。
【0028】この場合においても、上記各リブ3‥‥‥
の横幅A及び高さBは、前述の柱用中空薄肉プレキャス
ト部材1における各リブ3と同様に、コンクリート骨材
(図示せず)の最大径以上に設定される。
【0029】リブ3‥‥‥を凸設したことによって形成
される各厚肉部6‥‥‥にはループ状の帯筋8を埋設す
ることになるが、当該梁用の中空薄肉プレキャスト部材
1aにあっては、梁用の主鉄筋10‥‥‥と接合可能な
るよう、各帯筋8‥‥‥の一部を上部外側に突出した状
態にて厚肉部6‥‥‥内に配筋させてある。
【0030】さらに、底壁1bが厚肉になるようにし
て、当該厚肉部内に所要数の補強鉄筋11‥‥‥(図
3)を軸方向に長く埋設することも可能である。
【0031】請求項2に係る中空薄肉プレキャスト部材
は、図4(A)(B)に示した如く、柱用の中空薄肉プ
レキャスト部材1を、中央部等から二個に分割形成し、
この分割した中空薄肉プレキャスト部材1c、1dを合
体させる前に、何れか一方の分割中空薄肉プレキャスト
部材1c、または1dの各凹条溝5内にループ状の補強
鉄筋12‥‥‥における一半を配置した後、両分割中空
薄肉プレキャスト部材1c、1dを突き合わせた状態に
て適当な緊結金具13‥‥‥を用いて合体することによ
り平面略口の字形状に組み立てることで、補強鉄筋12
‥‥‥における他半を他方の分割中空薄肉プレキャスト
部材1dまたは1cの各凹条溝5内に配置されるように
する。また、上記補強鉄筋12は現場において配筋され
る。
【0032】このようにして、凹条溝5‥‥‥内に補強
鉄筋12を配筋するようにすれば、建築物に高い構造性
能が要求される場合における高密度の配筋に対応するこ
とができる。
【0033】尚、図4の(A)(B)には補強鉄筋12
‥‥‥のみを配筋した場合につき示したが、両分割中空
薄肉プレキャスト部材1c、1dの軸方向に長く鉄筋
(図示せず)を埋設することも可能である。
【0034】図2の(A)(B)及び図3の(A)
(B)に示した梁用の中空薄肉プレキャスト部材1aに
あって、高密度配筋が要求される場合は、(図5)に示
す如く帯筋8‥‥‥の埋設だけでなく現場においてルー
プ状の補強鉄筋12を上部から落し込んで各凹条溝5‥
‥‥内に配筋するのである。
【0035】図6は、図1の(A)(B)に示した柱用
の中空薄肉プレキャスト部材1を、型枠に兼用して構築
した鉄筋コンクリート造りの柱Cを示したもので、当該
柱Cに対して、図中矢印が示す方向に外力を受けた場合
においても、中空薄肉プレキャスト部材1と後打ちコン
クリート4との間には、リブ3‥‥‥及び凹条溝5‥‥
‥を介して充分な剪断力の伝達が可能であることが、図
面上からも容易に理解できる。
【0036】請求項4に係る中空薄肉プレキャスト部材
の製造方法を、横断面図による図7を参照して説明する
と、これは柱用の中空薄肉プレキャスト部材1を製造す
る場合の一例を示している。図示の如く基盤14の上面
に外型枠15を固定し、該外型枠15内の中心に平面矩
形状に組み立てた内型枠16を固定し、この内外両型枠
16、15の間にループ状の帯筋8を所要数、軸方向に
所定の間隔をおいて配筋した後、上部からコンクリート
17を打設して中空薄肉プレキャスト部材1を得るので
ある。
【0037】上記内型枠16は、図9に示した如く、凹
凸面が形成されている規格化されたデッキプレート18
を必要な寸法に切り出した後、図8に示したように、切
り出したデックプレート18a、18b、18c、18
dを補強材19‥‥‥により各々補強し、対向するデッ
キプレート18aと18c及び18bと18dを、図7
に示した如く、例えばポルト、ターンバックル等による
緊結具20を用いて内側に向けて締め付けることによ
り、平面矩形状にして閉鎖状に組立てる。
【0038】また、中空薄肉プレキャスト部材1におけ
る中空部2の形成において、形成、寸法に制約を受ける
場合には、図10の(A)(B)(C)に示したよう
に、デッキプレート18、18、18を同一向きにおい
て重ね合わせ、それらの凹部18e‥‥‥と、凸部18
f‥‥‥を係合させることで、中空薄肉プレキャスト部
材1の中空部2の大きさ、形状、長さのバリエーション
に容易に対応できるようにして汎用性をもたせてある。
【0039】即ち、中空薄肉プレキャスト部材1の構造
性能上の要求に応じて、前記したリブ3と凹条溝5の形
状、横幅、深さ等を変更する場合、規格化されているデ
ッキプレートには、その凹部18e、凸部18fの高
さ、横幅、深さの異なる種類が多いため、対応が極めて
簡単である。
【0040】以上説明した柱用及び梁用の中空薄肉プレ
キャスト部材1、1aを用いて鉄筋コンクリート造りの
柱及び梁を構築する際は、図11に示した如く、予め基
盤21に、現場において鉛直に配筋した所要数の主鉄筋
9‥‥‥の上部まで、柱用の中空薄肉プレキャスト部材
1を図示しない揚重機により吊り上げた後、落し込むこ
とによって建て込みを行うのである。
【0041】次いで、図12に示した通り、梁用の中空
薄肉プレキャスト部材1aを水平状態にて揚重機により
吊り上げ、先に建て込んだ両柱用の中空薄肉プレキャス
ト部材1、1間に落し込んで、両端部を両柱用の中空薄
肉プレキャスト部材1、1の上端に載せることで水平に
建て込みを行うことになる。
【0042】建て込み終了後、梁用の主鉄筋10‥‥‥
の配筋と、プレキャスト床板22等の建て込み作業を行
ない、図12及び図13に示した如く、梁用の主鉄筋1
0‥‥‥及び補強鉄筋11‥‥‥と柱用の主鉄筋9‥‥
‥を溶接等による継手23の作業を行なう。
【0043】また、柱用の中空薄肉プレキャスト部材1
の建て込み時には、図12及び図13に示した如く、施
工の安全性確保から中空薄肉プレキャスト部材1を、基
礎21や床(図示せず)に固定したアンカー24‥‥‥
に、四方からサポート25‥‥‥によって緊結する。
【0044】次いで、柱用及び梁用の中空薄肉プレキャ
スト部材1、1aにおける中空部2内にコンクリートを
打設し、これによって、鉄筋コンクリート造りの柱及び
梁が一体に構築される。
【0045】本発明に係る中空薄肉プレキャスト部材
1、1aは図示した鉄筋コンクリート造りの柱及び梁に
限るものではなく、鉄骨、鉄筋コンクリート造りの柱及
び梁にも使用可能である。
【0046】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、請求項1によるときは、当該中空薄肉プレ
キャスト部材内に帯筋を配筋しているため、現場での鉄
筋工事を大幅に軽減できる上、中空部の内面にあって、
軸方向と直角方向に多数のリブを突設したことにより、
特に主鉄筋の軸方向に対して、後打ちコンクリートとの
大きな接合強度が得られることによって、当該中空薄肉
プレキャスト部材と後打ちコンクリートとの充分な一体
性を確保することができる。
【0047】請求項2では、中空部の内面に凹設した凹
条溝内に、現場での補助的な補強鉄筋を配筋できるの
で、高層建築物のように、高度の構造性能が要求される
場合に対する対応が可能で汎用性も高いものが得られ
る。
【0048】そして請求項3では、中空薄肉プレキャス
ト部材内には帯筋が配筋されているだけでなく、凹条溝
には補強鉄筋が嵌装配筋されていることから、請求項1
によるものに比し、さらに、高密度化の要請を満足させ
ることができる。
【0049】さらに請求項4にあっては、凹凸面を有す
るデッキプレートを内型枠に用いることにより、中空部
の内面には、後打ちコンクリートとの一体性を確保する
のに充分な高さ、横幅を有するリブ及び充分な横幅、深
さを有する凹条溝を容易に形成することができると共
に、当該プレキャスト部材の構造性能上の要求に応じて
リブ及び凹条溝の形状、横幅、深さ等を変更する場合で
も、規格化されている市販のデッキプレートには、凹凸
面の高さ、横幅、深さ等の異なる多くの種類があるので
対応が極めて簡単であり、さらにデッキプレートは、互
いに凹凸面を利用して重ね合わせることにより、中空部
の大きさ、形状、長さ等のバリエーションに対応できて
汎用性があり、より安価に中空薄肉プレキャスト部材を
製造することができる。また、製造のための大規模な設
備が不要であるから、建設現場のヤードを利用して簡
単、かつ容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る外型枠を兼用する柱用の中空薄肉
プレキャスト部材による鉄筋コンクリート造りの柱施工
における一実施例を示し、(A)はその縦断面図、
(B)は(A)におけるA−A′線矢視横断面図であ
る。
【図2】梁用の中空薄肉プレキャスト部材を示すもの
で、(A)はその横断面図、(B)は(A)におけるB
−B′線矢視横断面図である。
【図3】梁用の中空薄肉プレキャスト部材における他の
実施例を示すもので、(A)はその横断面図、(B)は
その縦断面図である。
【図4】中空部内面の凹条溝内に補強鉄筋を配筋した柱
用中空薄肉プレキャスト部材の他の実施例を示すもの
で、(A)はその横断面図、(B)は(A)におけるC
−C′線矢視断面図である。
【図5】梁用の中空薄肉プレキャスト部材を示す異種例
で、(A)はその横断面図、(B)はその縦断面図であ
る。
【図6】柱用の中空薄肉プレキャスト部材と、後打ちコ
ンクリートとの力の伝達を示す縦断面図である。
【図7】柱用の中空薄肉プレキャスト部材を製造する型
枠を示す横断面図である。
【図8】柱用の中空薄肉プレキャスト部材を製造する内
型枠の組み立て状態を示す一部の斜視図である。
【図9】内型枠を形成する規格化されたデッキプレート
の斜視図である。
【図10】デッキプレートの接続方法を示すもので、
(A)はその斜視図、(B)は(A)におけるD−D′
線矢視断面図、(C)は(A)におけるE−E′線矢視
断面図である。
【図11】柱用の中空薄肉プレキャスト部材による鉄筋
コンクリート造の柱の構築状態を示す説明図である。
【図12】梁用の中空薄肉プレキャスト部材による鉄筋
コンクリート造の梁の構築状態を示す説明図である。
【図13】柱用の中空薄肉プレキャスト部材と、梁用中
空薄肉プレキャスト部材を構築した状態を示す説明図で
ある。
【図14】従来の鉄筋コンクリート造りによる柱の施工
状態を示す横断面図である。
【図15】従来の鉄筋コンクリート造りである梁の施工
状態を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 柱用の中空薄肉プレキャスト部材 1a 梁用の中空薄肉プレキャスト部材 2 中空部 3 リブ 5 凹条溝 6 厚肉部 8 帯筋 9 主鉄筋 10 主鉄筋 12 補強鉄筋 15 外型枠 18 デッキプレート 19 補強材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鎌倉 幸一 神奈川県愛甲郡愛川町中津4036−1 株式 会社コクドリフォームサービス内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱、梁等の鉄筋あるいは鉄骨鉄筋等によ
    る骨組部材を内蔵する中空部が形成され、その中空部の
    内面には、前記骨組部材の軸方向と直角配置に複数個の
    リブを、軸方向へ所定の間隔をおいて凸設し、前記リブ
    を凸設したことによる各厚肉部分には帯筋を各々配筋し
    たことを特徴とする外型枠を兼用する中空薄肉プレキャ
    スト部材。
  2. 【請求項2】 中空部の内面における各リブ間に、補強
    鉄筋が配筋可能である複数個の凹条溝を、骨組部材の軸
    方向と直角配置にて凹設した請求項1記載の外型枠を兼
    用する中空薄肉プレキャスト部材。
  3. 【請求項3】 柱、梁等の鉄筋あるいは鉄骨鉄筋等によ
    る骨組部材を内蔵する中空部が形成され、その中空部の
    内面には、前記骨組部材の軸方向と直角配置に複数個の
    リブを、軸方向へ所定の間隔をおいて凸設し、前記リブ
    を凸設したことによる各厚肉部分には帯筋を各々配筋す
    ると共に、上記各リブ間に凹設された複数個の凹条溝に
    は、補強鉄筋を嵌装配筋したことを特徴とする外型枠を
    兼用する中空薄肉プレキャスト部材。
  4. 【請求項4】 枠組みした外型枠の内部に、凹凸面を形
    成したデッキプレートを補強材に結合して組み立てた内
    型枠を固定すると共に、前記外型枠と内型枠との間に形
    成される空間部内に、所要複数本の帯筋を、軸方向へ一
    定の間隔をおいて固定したのち、前記空間部内にコンク
    リートを打設して、中空部の内面に、軸方向と直角配置
    の複数のリブおよび凹条溝に、当該コンクリートを当接
    埋装したことを特徴とする外型枠を兼用する中空薄肉プ
    レキャスト部材の製造方法。
JP9725693A 1993-03-31 1993-03-31 外型枠を兼用する中空薄肉プレキャスト部材及びその製造方法 Pending JPH06288035A (ja)

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